JPH07106Y2 - フツトライトをつけた下駄箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は下駄箱の足元を照らすフットライトを取付けた
下駄箱に関する。

〔従来技術とその問題点〕

一般に下駄箱は玄関土間に設置される。また、その下駄
箱には照明器具が取付けられることなく、夜間は玄関の
照明をつけたままの状態でおくことにより、下駄箱の使
用をなしていた。

玄関の照明は、玄関廊下にスイッチが取付けられること
が多く、室内から出る時、スイッチを入れ玄関照明をつ
けた後、下駄箱の使用を行なえるが、はき物をはいた後
その室内側のスイッチを切らなくてはならない。また外
から入ってきた場合、室内側のスイッチを入れ、玄関照
明をつけた後に、下駄箱の使用をなすため、いずれの時
も暗い玄関内を歩かなくてはならない。

以上のように玄関内において下駄箱の夜間の使用特に足
元に不安な気分を残していた。

このため照明器具を備えた下駄箱に係る提案も過去に成
されている。

例えば実開昭59-36736号には上下二段よりなる下駄箱の
上段の下駄箱の底壁の上面の前隅に蛍光灯を装備し、該
蛍光灯の光を足元に出す下傾孔を開設するといった開示
が、また実開昭57-68645号には下駄箱本体上面に立設し
た支柱により、下駄箱本体の上方に位置する照明器具を
支持せしめるといった技術が提案されている。

しかしながら、前者においては 蛍光灯はその被照射面（床面）からの距離が大きいた
め、必然的に消費電力量も大きなものとなる。

蛍光灯の装設位置は収納空間部に掛かることになるの
で、収納物の出納によりその破損頻度が高まる。

下傾孔からの光は玄関空間内へ拡散し、深夜など周囲
への漏光によって周囲の静粛さの妨げになる。

また後者においても前者同様 大きな電力消費、 玄関のみにとどまらず、周囲への漏光を来たし、周囲
の静粛さを阻害することになる。

本体の下駄箱の有していた意匠の低下という問題点を
残していた。

また、実開昭57-89646号のように玄関の下駄箱を載置し
た上り框下面にライトを設けたものも提示されている。
しかし、この提案のように上り框下面にライトを設ける
と、下駄箱の開閉の際足元に充分光が届かないだけでな
く、既設の上り框にライトを取付ける工事は煩雑であ
る。

〔問題点を解決するための手段とその作用〕

本考案は上記夜間における下駄箱の使用の際足元を明る
くするため、複数本の足で支持された下駄箱において、
下駄箱本体Ａの足10に足元を照らすライト11を取付け、
足元の不安な気分を一掃しようとするものである。

〔実施例の説明〕

以下本考案の実施例について説明する。

図面において、 A:下駄箱本体、 1:引違い戸、 2:履物収納部、 3,3′：片開き戸、 4:天板、 5:本体Ａの底板、 6:傘入れの雨水受け、 7:傘入れ 7a:傘入れ上部の天板４に設けた傘出入れ口、 8:スリッパ出入れ口 9:スリッパ収納部、 10:本体Ａの一端を支持する足で、本体Ａの他端は床面1
2で支持される。

11:本体Ａの足10の前面に取付けられるか、あるいは足1
0に内蔵されるライトである。

12:前記した通り本体１の他端を支持する床面、 13:側板、 14,14a:本体１の天板４あるいは側板、または片開き戸
3,3′、引違い戸１などに取り付けられるライト用スイ
ッチである。

以下その作用について説明する。

第１図、第２図は本考案下駄箱の斜視図および正面図
で、ライト11を足10の前面に取付け、スイッチ14は天板
４、側板13、底板５のいづれかに取付けた場合を示して
いる。スイッチ14は要するに人が玄関に入ったとき、手
の届く範囲に取付ければよい。そのため、側板13、天板
４、底板５の前面近くに取付けることが必要である。

またライト11は開き戸3,3′にスイッチ14,14aを取付
け、例えば開くと同時に閉となり、ライト11を点灯する
ようにしてもよい。

また同様にスイッチ14は引違い戸１に取り付けてもよ
い。

第３図は足10の中にライト11を内蔵した場合を示し、足
10には透明ガラスで覆った窓10aを設け、ライト11の光
を透すようにしておく。

〔考案の効果〕

本考案では、足元のみを効果的に明確に照明するために
下駄箱において、ライト11を足10に装設したため次のよ
うな効果を有する。

足10にライト11を設けたので、ライト11は玄関の床面
より極力近接位置にあるため、被照射面への照射電力は
少量であっても、被照射面（玄関床面）を充分に照らし
出すことができ、使用者の安全性に寄与できる。殊にラ
イト11を足10の前面または内部に設けることにより、下
駄箱Ａの前面または周面が照らされるので、下駄箱全体
が浮上ったように見え、足元の明るさを確保できる。

また、上り框などに取付ける場合に比べ、下駄箱の足に
直接ライトを取り付ける場合は大量生産が可能である。

下駄箱本来の意匠を毀損することがなく、照明機能を
付与することができる。

通常、玄関において下駄箱は玄関上り口に配される上
り框に垂直な位置関係に設置されるが、このときでも下
駄箱自体の足に装設されたライトは玄関床面よりの反射
光によって上部の下駄箱履物収納部内を見通しできる。
このため、足元を照明しつつ、履物の出し入れが暗がり
においても難なく行なえるので安全に動作をすることが
できる。

以上のように本考案では、下駄箱の載置環境において求
められる暗がりでの足元の照明機能を、下駄箱の形状を
充分吟味理解することによって、ライトの組み入れられ
る部分が選択された。かくして従来にはなかった省電力
化、安全性、審美性、環境影響性を実現したフットライ
トを取り付けた下駄箱を得るに至った。

そして、また従来玄関の床面及び下駄箱履物収納部に
対する上記〜に示されるような効果を有する局所的
な照明機能が備わっていなかった玄関においても、本考
案におけるこの下駄箱を既設の下駄箱と交換するだけ
で、直ちにしかも簡易に、新規にこの所望する照明機能
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図：ライト11を足10の前面に取付けた場合の本考案
下駄箱の斜視図、 第２図：同じく正面図、 第３図：ライト11を足10に内蔵した場合の足10の正面
図、 A:下駄箱本体、 1:引違い戸、 2:履物収納部、 3,3′：片開き戸、 4:天板、 5:底板、 6:雨水受け、 7:傘入れ 7a:傘出入れ口、 8:スリッパ出入れ口 9:スリッパ収納部、 10:足、 11:ライト、 12:床面、 13:側板、 14:スイッチ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面に開閉部材1,3が設けられ、複数本の
   足10で支持する下駄箱において、 本体１の足10にライト11を設けた、ことを特徴とするフ
   ットライトをつけた下駄箱。
2. 【請求項２】足10の前面にライト11を取付けた実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の下駄箱。
3. 【請求項３】足10の内部にライト11を設けた実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の下駄箱。