JP3895475B2 - 光ファイバ用母材の加熱炉及び加熱方法 - Google Patents

光ファイバ用母材の加熱炉及び加熱方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス微粒子を体積させて形成された光ファイバ用母材を透明ガラス化する際に用いる光ファイバ用母材の加熱炉及び加熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバのもとになる光ファイバ用母材は、ガラス原料と燃焼用ガスとをバーナから噴出させ、形成される火炎中でガラス原料を火炎加水分解させ、得られたガラス微粒子をターゲット棒に体積させてガラス微粒子堆積体を形成した後、このターゲット棒及びガラス微粒子堆積体からなる多孔質ガラス母材を、加熱炉内で加熱して透明ガラス化処理を施すことにより形成されている。
【0003】
上記透明ガラス化処理を施すための加熱炉は、図3に示すように、炉本体1の中央部において上下方向に伸長するように配置され、その寸法が例えば内径300mm,外径310mmの炉心管2と、この炉心管2を所定の長さL例えば400mmに亘って全周を取り囲むように配置された円筒状をなすカーボン製の電気ヒータ3と、をその基本構成として備えている。
【0004】
上記炉本体1には、ヘリウムガスなどの不活性ガスをその内部に供給する供給口1aが設けられ、又、内部に炉心管2及び電気ヒータ3を取り囲む断熱材4が配置されている。
【0005】
一方、炉心管2には、ヘリウムガスなどの不活性ガスを内部に供給する供給口2a、内部に供給された不活性ガスを排出する排出口2b、及び光ファイバ用母材5を挿入するための挿入口2c等が設けられている。また、炉心管2は、不純物を発生せずかつシール性の高い石英ガラスにより形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成をなす加熱炉を用いて、透明ガラス化処理を行なう場合、炉の温度が約1500°Cを超えると、炉心管2が急激に軟化して、自重により伸び、あるいは、変形を招くという問題があった。
【0007】
すなわち、炉心管2の内径が200mm以下で加熱長さLが数百mm程度の場合には、軟化する領域が狭いため自重による伸び等はそれ程問題にならなかったが、内径が300mmを超え、全長が2000mm以上になると、軟化した際の自重による伸びが大きくなり、又、この伸びを抑制するべく下部を支えると座屈を招き、炉心管2の寿命が短くなるという問題があった。
【0008】
一方、炉の温度を1500°C前後あるいはそれ以下に下げ、炉心管2が軟化しないような温度条件下で透明ガラス化処理を行なうと、その処理速度を250mm/hr(時)以下に落とす必要が生じ、その結果処理時間が長くなり、生産性が低下するという問題があった。
【0009】
このような炉心管2の変形等に対処するべく、炉心管2内に圧力を与えつつ、捩じりモーメントを加えるようにした加熱炉が、特開平4−59629号公報に開示されているが、この公報に開示の手法においても、炉心管2の座屈あるいは破損等を解消するのは困難であり、捩じりモーメントを加えるための装置が必要になり、コストの増加及び装置の大型化を招くという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものでり、その目的とするところは、装置の大型化、コストの増加等を招くことなく、炉心管の変形、座屈、自重による伸び等を防止して長寿命化を図れる光ファイバ用母材の加熱炉及び加熱方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、以下の如き構成をなす発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の光ファイバ用母材の加熱炉は、光ファイバ用母材を収容する炉心管と、この炉心管を外部から加熱する加熱手段と、を備える光ファイバ用母材の加熱炉であって、上記加熱手段は、上記炉心管の周方向において、温度分布が不均一となるように上記炉心管を加熱することにより、前記炉心管の周方向において、前記炉心管に軟化を生ずる温度の領域と、前記炉心管に軟化を生じない温度の領域とを生じさせる、ことを特徴としている。
上記構成においては、加熱手段が、周方向における温度分布が不均一となるように炉心管を加熱することから、炉心管の周方向において、高温部分例えば炉心管の軟化を生じる温度と、低温部分例えば炉心管の軟化を生じない温度と、を生じさせることができる。
【0012】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉においては、上記加熱手段として、上記炉心管の外周領域でかつ上記炉心管の周方向において所定間隔をおいて配置されるように分割されたヒータを採用することができる。
上記構成においては、ヒータが存在する領域では軟化を生じる温度に炉心管を加熱し、ヒータが存在しない領域では軟化を生じない温度に炉心管を加熱することができる。
【0013】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉においては、上記加熱手段として、上記炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータを採用し、このヒータの内周面と上記炉心管の外周面との間の周方向における一部の領域に配置された断熱部材を有する、構成を採用することができる。
上記構成においては、断熱部材が存在する領域では軟化を生じない温度に炉心管を加熱し、断熱部材が存在しない領域では軟化を生じる温度に炉心管を加熱することができる。
【0014】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉においては、上記加熱手段として、上記炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータを採用し、このヒータが、上記炉心管の周方向において抵抗値が不均一となるように形成されている、構成を採用することができる。
上記構成においては、ヒータの抵抗値が、炉心管の周方向において不均一であることから、炉心管の周方向において、抵抗値の高い領域で軟化を生じる温度に炉心管を加熱し、抵抗値の低い領域で軟化を生じない温度に炉心管を加熱することができる。
【0015】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉においては、上記光ファイバ用母材を、上記炉心管内に収容された状態で回転させる回転手段を有する、構成を採用することができる。
上記構成においては、炉心管内に収容した状態で光ファイバ母材を回転させることにより、炉心管が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材を加熱することができる。
【0016】
また、本発明の光ファイバ用母材の加熱方法は、光ファイバ用母材に透明ガラス化処理を施すべく、光ファイバ用母材を炉心管内に収容し、この炉心管を外部から加熱する光ファイバ用母材の加熱方法であって、上記炉心管の温度分布が、周方向において不均一となるように上記炉心管を加熱することにより、前記炉心管の周方向において、前記炉心管に軟化を生ずる温度の領域と、前記炉心管に軟化を生じない温度の領域とを生じさせる、ことを特徴としている。
上記構成においては、炉心管の周方向における温度分布が不均一となるように炉心管を加熱することから、炉心管の周方向において、高温部分例えば炉心管の軟化を生じる温度と、低温部分例えば炉心管の軟化を生じない温度と、を生じさせることができる。
【0017】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱方法においては、上記炉心管の温度分布が、石英ガラスの熱的変形を生じる高温度と、石英ガラスの熱的変形を生じない低温度とを含むようにする、構成を採用することができる。
上記構成においては、炉心管が石英ガラスからなる場合に、低温度領域で炉心管が軟化しないように、高温度領域で炉心管が軟化するように、炉心管を加熱することができる。
【0018】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱方法においては、上記光ファイバ用母材を上記炉心管内に収容した状態で回転させつつ、上記炉心管を加熱する、構成を採用することができる。
上記構成においては、炉心管内に収容した状態で光ファイバ母材を回転させることにより、炉心管が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材を加熱することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る光ファイバ用母材の加熱炉の第1実施形態を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のE−E部における横断面図である。この実施形態に係る加熱炉10は、炉本体11と、炉本体11の中央部に配置されて内部に光ファイバ用母材15を収容する石英ガラス製の炉心管12と、この炉心管12の外周を所定の長さLに亘って囲むように配置された加熱手段としてのカーボン製の電気式のヒータ13と、をその基本構成として備えている。
【0020】
上記炉本体11には、ヘリウムガスなどの不活性ガスをその内部に供給する供給口11aが設けられ、又、その内部に、炉心管12及びヒータ13を取り囲む断熱材14が配置されている。
【0021】
上記炉心管12は、内径が300mm,外径が310mmの略円筒状をなし、その下端部においてヘリウムガスなどの不活性ガスを内部に供給する供給口12a、上方において内部に供給された不活性ガスを排出する排出口12b及び光ファイバ用母材15を挿入するための挿入口12c等が設けられている。
【0022】
上記ヒータ13は、図1(b)に示すように、炉心管12の周方向において2分割された第1ヒータ部13aと第2ヒータ部13bとにより形成されている。すなわち、炉心管12の外周において、中心角で約180°離れた相対向する2箇所に、幅20mmのヒータ13が存在しない領域Sがそれぞれ形成されている。尚、このヒータ13は、高さLが400mmであり、この高さ(長さ)Lに亘る領域において炉心管12を加熱することができる。
【0023】
このような構成において、ヒータ13(13a,13b)により、炉心管12を加熱する場合は、ヒータ13が存在する領域では、石英ガラスの熱的変形を生じる高温度すなわち1500°Cを超える温度、例えば1550°C〜1600°Cに炉心管12を加熱し、ヒータ13が存在しない領域Sでは、石英ガラスの熱的変形を生じない低温度すなわち炉心管12が軟化しない温度例えば1500°C以下の温度に加熱することができる。
【0024】
したがって、炉心管12そのものの機械的強度は、ヒータ13が存在しない領域Sに対応する部分で確保され、その一方で、ヒータ13が存在する領域を介して、光ファイバ母材15を所望の温度に加熱することができる。これにより、光ファイバ母材15の透明ガラス化処理を行ないつつ、炉心管12の変形、座屈、自重による伸び等を防止できる。
【0025】
本実施形態に係る加熱炉10を用いて、ヒータ13の温度を1550°Cに設定し、光ファイバ母材15の透明ガラス化処理を行なったところ、1ヵ月後においても、炉心管12の伸びは1mm以下であり、1年後の降温時まで炉心管12の交換は不要であった。この間、外径260mmの光ファイバ母材15(スートプリフォーム)を500mm/hr(He=100SLM、CL2=2SLM)で問題なく透明ガラス化できた。また、ヒータ13の温度を1500°Cに設定した場合、不良なく透明ガラス化できる速度は250mm/hr以下であった。
【0026】
以上述べた実施形態においては、ヒータ13を2分割としたが、これに限定されるものではなく、その他複数に分割し、これに対応して複数のヒータが存在しない領域Sを設けることも可能である。
【0027】
また、上記第1実施形態において、光ファイバ用母材15を、炉心管12内に収容した状態で回転させる回転手段を設け、この回転手段により、光ファイバ母材15を回転させつつ加熱することにより、炉心管12が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材に透明ガラス化処理を施すことができる。
【0028】
図2は、本発明に係る光ファイバ用母材の加熱炉の第2実施形態を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のF−F部における横断面図である。この実施形態に係る加熱炉20は、ヒータ23を変更しかつ断熱部材26を追加した以外は、前述第1実施形態と同様に、炉本体21と、炉本体21の中央部に配置されて内部に光ファイバ用母材15を収容する石英ガラス製の炉心管22と、をその基本構成として備えている。
【0029】
上記炉本体21には、ヘリウムガスなどの不活性ガスをその内部に供給する供給口21aが設けられ、又、内部に炉心管22及びヒータ23を取り囲む断熱材24が配置されている。
【0030】
上記炉心管22は、内径が300mm,外径が310mmの略円筒状をなし、その下端部においてヘリウムガスなどの不活性ガスを内部に供給する供給口22a、上方において内部に供給された不活性ガスを排出する排出口22b及び光ファイバ用母材15を挿入するための挿入口22c等が設けられている。
【0031】
加熱手段としてのヒータ23は、図2(b)に示すように、炉心管22の周方向全域を囲むような円筒状に形成されており、又、高さLが400mmであり、この高さ(長さ)Lに亘る領域において炉心管22を加熱できるようになっている。
【0032】
上記円筒状のヒータ23の内周面と炉心管22の外周面との間の周方向における一部の領域、すなわち、径方向において相対向する2箇所に、断熱部材26(26a,26b)が配置されている。
【0033】
このような構成において、ヒータ23により、炉心管22を加熱する場合は、断熱部材26が存在しない領域Rでは、石英ガラスの熱的変形を生じる高温度すなわち1500°Cを超える温度、例えば1550°C〜1600°Cに炉心管22を加熱し、断熱部材26(26a,26b)が存在する領域では、石英ガラスの熱的変形を生じない低温度すなわち炉心管22が軟化しない温度例えば1500°C以下の温度に加熱することができる。
【0034】
したがって、炉心管22そのものの機械的強度は、断熱部材26が存在する領域に対応する部分で確保され、その一方で、断熱部材26が存在しない領域を介して、光ファイバ母材15を所望の温度に加熱することができる。これにより、光ファイバ母材15の透明ガラス化処理を行ないつつ、炉心管22の変形、座屈、自重による伸び等を防止できる。
【0035】
本実施形態に係る加熱炉20を用いて、ヒータ23の温度を1550°Cに設定し、光ファイバ母材15の透明ガラス化処理を行なったところ、1ヵ月後においても、炉心管22の伸びは1mm以下であり、1年後の降温時まで炉心管22の交換は不要であった。この間、外径260mmの光ファイバ母材15(スートプリフォーム)を500mm/hr(He=100SLM、CL2=2SLM)で問題なく透明ガラス化できた。また、ヒータ23の温度を1500°Cに設定した場合、不良なく透明ガラス化できる速度は250mm/hr以下であった。
【0036】
以上述べた第2実施形態においては、断熱部材26を2箇所に配置する構成としたが、これに限定されるものではなく、その他複数の箇所に分割して配置することも可能である。
【0037】
また、上記第2実施形態において、光ファイバ用母材15を、炉心管22内に収容した状態で回転させる回転手段を設け、この回転手段により、光ファイバ母材15を回転させつつ加熱することにより、炉心管22が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材に透明ガラス化処理を施すことができる。
【0038】
本発明に係る加熱炉のその他の実施形態として、炉心管の外周に配置される円筒状のヒータを、炉心管の周方向において抵抗値が不均一となるように形成したものを採用することもできる。
【0039】
この実施形態の場合においては、ヒータの抵抗値が、炉心管の周方向において不均一であることから、炉心管の周方向において、抵抗値の高い領域で、石英ガラスの熱的変形を生じる高温度すなわち1500°Cを超える温度、例えば1550°C〜1600°Cに炉心管を加熱し、抵抗値の低い領域で、石英ガラスの熱的変形を生じない低温度すなわち炉心管が軟化しない温度例えば1500°C以下の温度に炉心管を加熱することができる。
【0040】
したがって、炉心管そのものの機械的強度は、ヒータの抵抗値が低い領域に対応する部分で確保され、その一方で、ヒータの抵抗値が高い領域を介して、光ファイバ母材を所望の温度に加熱することができる。これにより、光ファイバ母材の透明ガラス化処理を行ないつつ、炉心管の変形、座屈、自重による伸び等を防止できる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べた本発明の光ファイバ用母材の加熱炉によれば、光ファイバ用母材を収容する炉心管を、その外部から加熱する加熱手段が、上記炉心管の周方向において、温度分布が不均一となるように上記炉心管を加熱するようにしたことから、炉心管の周方向において、高温部分例えば炉心管の軟化を生じさせる温度及び低温部分例えば炉心管の軟化を生じさせない温度を含む温度勾配を生じるように、炉心管を加熱することができる。
これにより、所望の透明ガラス化処理を行ないつつ、炉心管の熱的変形、座屈、自重による伸び等を防止でき、炉心管の寿命を延ばすことができる。
【0042】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉において、上記加熱手段として、炉心管の外周領域でかつ炉心管の周方向において所定間隔をおいて配置されるように分割されたヒータを採用した場合は、ヒータが存在する領域では軟化を生じる温度に炉心管を加熱し、ヒータが存在しない領域では軟化を生じない温度に炉心管を加熱することができる。
【0043】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉において、上記加熱手段として、炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータを採用し、このヒータの内周面と上記炉心管の外周面との間の周方向における一部の領域に断熱部材を設ける場合は、断熱部材が存在する領域では軟化を生じない温度に炉心管を加熱し、断熱部材が存在しない領域では軟化を生じる温度に炉心管を加熱することができる。
【0044】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉において、上記加熱手段として、炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータを採用し、このヒータを、上記炉心管の周方向において抵抗値が不均一となるように形成した場合は、ヒータの抵抗値が、炉心管の周方向において不均一であることから、炉心管の周方向において、抵抗値の高い領域で軟化を生じる温度に炉心管を加熱し、抵抗値の低い領域で軟化を生じない温度に炉心管を加熱することができる。
【0045】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱炉において、上記光ファイバ用母材を、上記炉心管内に収容された状態で回転させる回転手段を設けた場合は、炉心管内に収容した状態で光ファイバ母材を回転させることにより、炉心管が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材を加熱することができ、これにより、所望の透明ガラス化処理を施すことができる。
【0046】
また、本発明の光ファイバ用母材の加熱方法によれば、光ファイバ用母材を炉心管内に収容し、この炉心管の温度分布が、周方向において不均一となるように上記炉心管を加熱することから、炉心管の周方向において、高温部分例えば炉心管の軟化を生じる温度と、低温部分例えば炉心管の軟化を生じない温度と、を生じさせることができる。
これにより、所望の透明ガラス化処理を行ないつつ、炉心管の熱的変形、座屈、自重による伸び等を防止でき、炉心管の寿命を延ばすことができる。
【0047】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱方法において、上記炉心管の温度分布が、石英ガラスの熱的変形を生じる高温度と、石英ガラスの熱的変形を生じない低温度とを含むようにすることで、炉心管が石英ガラスからなる場合に、低温度領域で炉心管が軟化しないように、高温度領域で炉心管が軟化するように、炉心管を加熱することができる。
【0048】
上記構成の光ファイバ用母材の加熱方法において、上記光ファイバ用母材を炉心管内に収容した状態で回転させつつ、上記炉心管を加熱することにより、炉心
管が周方向において温度勾配をもつ場合でも、均一に光ファイバ母材を加熱することができ、これにより、所望の透明ガラス化処理を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ用母材の加熱炉の第1実施形態を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のE−E部における横断面図である。
【図2】本発明に係る光ファイバ用母材の加熱炉の第2実施形態を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のF−F部における横断面図である。
【図3】従来の光ファイバ用母材の加熱炉を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のA−A部における横断面図である。
【符号の説明】
10 加熱炉
11 炉本体
11a 供給口
12 炉心管
12a 供給口
12b 排出口
12c 挿入口
13,13a,13b ヒータ(加熱手段)
15 光ファイバ母材
20 加熱炉
21 炉本体
21a 供給口
22 炉心管
22a 供給口
22b 排出口
22c 挿入口
23 ヒータ(加熱手段)
24,24a,24b 断熱部材

Claims (8)

  1. 光ファイバ用母材を収容する炉心管と、前記炉心管を外部から加熱する加熱手段と、を備える光ファイバ用母材の加熱炉であって、
    前記加熱手段は、前記炉心管の周方向において、温度分布が不均一となるように前記炉心管を加熱することにより、前記炉心管の周方向において、前記炉心管に軟化を生ずる温度の領域と、前記炉心管に軟化を生じない温度の領域とを生じさせる
    ことを特徴とする光ファイバ用母材の加熱炉。
  2. 前記加熱手段は、前記炉心管の外周領域でかつ前記炉心管の周方向において所定間隔をおいて配置されるように分割されたヒータである、
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用母材の加熱炉。
  3. 前記加熱手段は、前記炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータであり、前記ヒータの内周面と前記炉心管の外周面との間の周方向における一部の領域に配置された断熱部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用母材の加熱炉。
  4. 前記加熱手段は、前記炉心管の外周領域に配置された円筒状のヒータであり、前記ヒータは、前記炉心管の周方向において抵抗値が不均一となるように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ用母材の加熱炉。
  5. 前記光ファイバ用母材を、前記炉心管内に収容された状態で回転させる回転手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つに記載の光ファイバ用母材の加熱炉。
  6. 光ファイバ用母材に透明ガラス化処理を施すべく、前記光ファイバ用母材を炉心管内に収容し、前記炉心管を外部から加熱する光ファイバ用母材の加熱方法であって、
    前記炉心管の温度分布が、周方向において不均一となるように前記炉心管を加熱することにより、前記炉心管の周方向において、前記炉心管に軟化を生ずる温度の領域と、前記炉心管に軟化を生じない温度の領域とを生じさせる
    ことを特徴とする光ファイバ用母材の加熱方法。
  7. 前記炉心管の温度分布が、石英ガラスの熱的変形を生じる温度と、石英ガラスの熱的変形を生じない温度とを含むようにする、
    ことを特徴とする請求項6記載の光ファイバ用母材の加熱方法。
  8. 前記光ファイバ用母材を前記炉心管内に収容した状態で回転させつつ、前記炉心管を加熱する、
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の光ファイバ用母材の加熱方法。
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