JP3895092B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は通信システムに関し、特にネットワーク上で、在席しているか否かの情報の通信制御を行う通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、通信ネットワークは、多種多様な機能が求められ、ネットワーク構成は複雑化、巨大化している。このような通信ネットワークに対し、通話相手が在席しているか否かの在席情報を、あらかじめ発信側で知りたいといったニーズが近年増加してきている。
【0003】
在席情報の制御に関する従来技術としては、例えば、特開平10−207938号公報では、ネットワーク上に在席情報を管理するサーバを設置して制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来技術では、在席情報の集中管理を行うサーバに登録された端末のみを対象に制御しているため、サーバに登録されていない端末間で在席情報を柔軟に制御するといったことができず、柔軟性及びサービス性に欠けるといった問題があった。
【0005】
また、マルチライン着信機能やピックアップ応答機能などの交換機サービスを考慮した在席情報の制御は、従来では考慮されていなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、在席情報に関する制御を効率よく行って、柔軟性及びサービス性の向上を図った通信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、ネットワーク上で、在席しているか否かの情報の通信制御を行う通信システムにおいて、通信相手の在席状態の問い合わせを行う在席状態問い合わせ手段と、在席情報を受信する在席情報受信手段と、受信した前記在席情報を表示する在席情報表示手段と、から構成される発信側通信端末装置と、前記在席状態を判断する在席状態判断手段と、前記在席情報を生成する在席情報生成手段と、前記問い合わせを受信した際に、前記在席情報を送信する在席情報送信手段と、から構成される着信側通信端末装置と、前記ネットワークを介して前記発信側通信端末装置と前記着信側通信端末装置に接続し、前記着信側通信端末装置の操作者のスケジュール情報を管理して、前記スケジュール情報の送受信を行うスケジュール情報管理手段を含む管理サーバと、を有し、前記スケジュール情報管理手段は、前記発信側通信端末装置の操作者が外部者か否かを判断し、外部者の場合には、外部者用スケジュール情報を前記発信側通信端末装置へ送信する、ことを特徴とする通信システムが提供される。
【0007】
ここで、在席状態問い合わせ手段は、通信相手の在席状態の問い合わせを行う。在席情報受信手段は、在席情報を受信する。在席情報表示手段は、受信した在席情報を表示する。在席状態判断手段は、在席状態を判断する。在席情報生成手段は、在席情報を生成する。在席情報送信手段は、在席情報を送信する。スケジュール情報管理手段は、ネットワークを介して発信側通信端末装置と着信側通信端末装置に接続し、着信側通信端末装置の操作者のスケジュール情報を管理して、スケジュール情報の送受信を行う。なお、スケジュール情報管理手段は、発信側通信端末装置の操作者が外部者か否かを判断し、外部者の場合には、外部者用スケジュール情報を発信側通信端末装置へ送信する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は通信システムの原理図である。通信システム1は、ネットワーク100上に接続する発信側通信端末装置10aと着信側通信端末装置10bから構成され、端末操作者が在席しているか否かの情報の通信制御を行う。
【0009】
発信側通信端末装置10aに対し、在席状態問い合わせ手段11は、着信側通信端末装置10bへ、通信相手の在席状態の問い合わせを行う。在席情報受信手段12は、通信相手の在席情報を着信側通信端末装置10bから受信する。在席情報表示手段13は、受信した在席情報を表示する。
【0010】
着信側通信端末装置10bに対し、在席状態判断手段14は、着信側通信端末装置10bの操作者が在席か不在席かといった在席状態を判断する。在席情報生成手段15は、在席状態にもとづいて、在席情報を生成する。在席情報送信手段16は、在席情報を発信側通信端末装置10aへ送信する。
【0011】
なお、図では、各構成手段を発信側通信端末装置10aと着信側通信端末装置10bに分配したが、実際には1つの通信端末装置に、発信側通信端末装置10aと着信側通信端末装置10bの両方の構成手段が含まれる。
【0012】
また、図では、2台の通信端末装置がネットワーク100上に接続して在席情報の通信を行っているが、実際には任意の数の通信端末装置が接続して、それら複数端末間で上記のような通信制御が行われる。
【0013】
次に動作についてフローチャートを用いて説明する。図2は通信システム1の動作を示すフローチャートである。
〔S1〕在席状態判断手段14は、自装置の操作者が在席か不在席かといった在席状態を判断する。
〔S2〕在席情報生成手段15は、在席状態にもとづいて、在席情報を生成する。
〔S3〕在席状態問い合わせ手段11は、通信相手の在席状態の問い合わせを行う。
〔S4〕在席情報送信手段16は、着信側通信端末装置10bの在席情報を、発信側通信端末装置10aへ送信する。
〔S5〕在席情報受信手段12は、在席情報を着信側通信端末装置10bから受信する。
〔S6〕在席情報表示手段13は、受信した在席情報を表示する。図1では着信側通信端末装置10bの操作者が不在なので、不在の旨が発信側通信端末装置10aの画面上に表示されることになる。
【0014】
に通信システム1の適用分野について説明する。近年、インターネット/イントラネットの普及により、音声情報をIP(Internet Protocol)情報に統合し、IPネットワーク経由で音声通信(電話)を行うニーズが高まっている。
【0015】
このニーズを受けて、パソコンを端末としてLAN(Local Area Network)やインターネット経由で電話を行うことが、VoIP(Voice over IP)技術の出現により可能となっている。
【0016】
VoIP技術では、音声情報をIPパケットに変換し、IPネットワーク上で通信することが可能であり、通信相手先のIPアドレス情報が分かれば、IPネットワーク上で音声通信を行うことができる。
【0017】
信システム1の適用分野の1つとして、上述のVoIPの通信技術を利用したネットワークシステムに適用可能である。具体的には、図1で示したネットワーク100がIPネットワーク、発信側通信端末装置10aがVoIP機能を備えた発信側VoIP通信端末装置、着信側通信端末装置10bがVoIP機能を備えた着信側VoIP通信端末装置に該当する。
【0018】
なお、以降の説明では、発信側の通信端末装置である発信側通信端末装置10a及び発信側VoIP通信端末装置を発信端末10a、着信側の通信端末装置である着信側通信端末装置10b及び着信側VoIP通信端末装置を着信端末10bと呼び、発信端末10aと着信端末10bを総称する場合は、通信端末10と呼ぶ。
【0019】
次に着信端末10bからの問い合わせ応答の有無により、在席か否かを認識する場合について説明する。発信端末10aから着信端末10bへ問い合わせを行った場合に、着信端末10bからの問い合わせ応答を発信端末10aが受信した場合には在席と認識し(着信端末10bの電源がONであるため在席とみなす)、問い合わせ応答を受信しなかった場合には不在席(着信端末10bの電源がOFFと判断して不在席とみなす)と認識する。
【0020】
図3は電源断検出シーケンスを示す図である。問い合わせパケットにPINGパケットを使用し、着信端末10bの電源ON時のシーケンスを示している。
〔S10〕発信端末10aは、PINGパケットに着信端末10bのアドレスを付加して送信する。
〔S11〕着信端末10bは応答用PINGパケットを返信する。
〔S12〕発信端末10aは、着信端末10bの操作者を在席と判断する。
【0021】
ここで、PINGパケットとは、発信端末10aと着信端末10b間の接続性を確認するための試験用パケットであり、IETFで規定されているICMP(Internet Control Message Protocol)パケットの一種である。
【0022】
このように、発信端末10aからPINGパケットを送信して、着信端末10bからPINGパケット応答があった場合には、着信端末10bの操作者が在席と判断する。また、在席情報表示手段13は、発信端末10aの画面上に、在席である旨の表示を行う。
【0023】
図4は電源断検出シーケンスを示す図である。問い合わせパケットにPINGパケットを使用し、着信端末10bの電源がOFFの時のシーケンスを示している。
〔S20〕発信端末10aは、PINGパケットに着信端末10bのアドレスを付加して送信する。
〔S21〕発信端末10aは、タイマを起動する。このタイマは、ステップS20のPINGパケットを送信してから、応答用PINGパケットを受信するまでの時間を計測するタイマである。
〔S22〕タイムアウトすると、PINGパケットを再送する。
〔S23〕設定回数分のタイムアウトを生じた場合は(すなわち、設定回数分の再送PINGパケットに対する応答がない場合は)、着信端末10bの操作者を不在席と判断する。
【0024】
このように、発信端末10aからPINGパケットを送信し、着信端末10bからのPINGパケット応答が、定められた時間内にない場合には、着信端末10bの操作者が不在席と判断する。また、在席情報表示手段13は、発信端末10aの画面上に、不在席である旨の表示を行う。
【0025】
なお、上記の説明ではPINGパケットを使用して、在席/不在席を認識したが、PINGパケット以外の信号、例えば、H.323 等で規定されている呼制御パケット(例えば、SETUP パケットとその応答のACK パケット、またはARP パケットとその応答のACK パケット)や独自の問い合わせパケットなどを使用してもよい。
【0026】
次にスクリーンセーバ及び入力無し時間にもとづいて、在席か否かを認識する場合について説明する。在席状態判断手段14は、通信端末10のスクリーンセーバの起動時間を測定し、起動時間が一定時間を越えた場合に、不在席と判断する。
【0027】
また、在席状態判断手段14は、通信端末10のキーボードやマウス等の入力部への入力操作がない時間(入力無し時間)を測定し、入力無し時間が一定時間を越えた場合に、不在席と判断する。
【0028】
図5はスクリーンセーバ及び入力無し時間にもとづく在席/不在席検出時のフローチャートを示す図である。
〔S30〕在席状態判断手段14は、自端末のスクリーンセーバが起動しているか否かを判断する。起動していればステップS31へ、起動していなければステップS33へ行く。
〔S31〕在席状態判断手段14は、スクリーンセーバ起動時間があらかじめ定めた一定時間を経過しているか否かを判断する。経過していればステップS34へ、経過していなければステップS32へ行く。
〔S32〕在席状態判断手段14は、在席と判断する。
〔S33〕在席状態判断手段14は、入力無し時間があらかじめ定めた一定時間を経過しているか否かを判断する。経過していればステップS34へ、経過していなければステップS32へ行く。
〔S34〕在席状態判断手段14は、不在席と判断する。
【0029】
なお、在席情報生成手段15は、上述のスクリーンセーバ及び入力無し時間にもとづいて判断された、在席状態に対応する在席/不在席を示す在席情報を生成し、在席情報送信手段16はその在席情報を発信端末10aへ送信する。
【0030】
発信端末10aは、在席情報受信手段12によって、この在席情報を受信し、在席情報表示手段13により画面上に在席情報を表示する。
次に端末操作者の荷重を検出して、在席か否かを認識する場合について説明する。在席状態判断手段14は、操作者近傍の床に設置された圧力センサによる一定圧力以上の検出荷重にもとづいて、在席状態を判断する。
【0031】
図6は圧力センサを利用した場合の概念図である。図に示すように、床置き型の簡易圧力センサ50(一定以上荷重がかからないとONにならない多接点型スイッチ等)を通信端末10に接続し、在席状態をセンサで検出可能としている。
【0032】
椅子設置型だと椅子と通信端末10の間を線でつなぐ必要があり、着席時に障害となる問題があるが、床置き型とすれば、そのような支障をなくすことができる。
【0033】
次にメッセージ制御手段について説明する。メッセージ制御手段は、通信端末10に含まれ、相手不在時に、相手に送信すべき複数パターンのメッセージを格納している。そして、選択されたメッセージを送信する。
【0034】
図7はメッセージの一例を示す図である。図に示すメッセージ60の項目としては、相手の氏名61、在席情報問い合わせ時の相手端末状態を示す端末状態62及びメッセージ63がある。
【0035】
メッセージ制御手段は、このメッセージ60のような定型化したメッセージパターンを複数格納している。ここで、メッセージ63で“以下の伝言があります”を選択した場合には、詳細欄63aに詳細な伝言を記載できる。
【0036】
また、メッセージ60を送信する際は、ボタン64aを指示すれば、メッセージ60が相手端末へ送信される。さらに、ボタン64bを指示すれば、メッセージ60がキャンセルされる。
【0037】
次に管理サーバを含む通信システムについて説明する。図8は通信システムの構成を示す図である。通信システム1aには、IPネットワークであるネットワーク100a上に対して、VoIP機能を有する通信端末10−1〜10−3が接続する。また、VoIPの管理制御を行う管理サーバ20が接続する。なお、通信端末は、実際にはネットワーク100aに任意の数接続可能である。
【0038】
通信端末10−1〜10−3は、上記で説明した通信端末10が持つ各構成手段を有している。管理サーバ20は、スケジュール情報管理手段21を含む。スケジュール情報管理手段21は、通信端末10−1〜10−3の操作者のスケジュール情報(例えば、2月9日の15:00から16:00までは不在、といったような各端末操作者毎のスケジュール情報)を管理して、スケジュール情報の送受信を行う。なお、スケジュール情報は、スケジュールデータベース21aに格納される。
【0039】
次に図8の通信システム1aに対し、マルチライン着信時における制御について説明する。マルチライン着信機能とは、発信者である通信端末10−3から主着信者である通信端末10−1への着信があった場合、従着信者(例えば、主着信者の秘書等に該当する)である通信端末10−2に対しても着信する、PBXのサービスをいう。
【0040】
ケジュール情報管理手段21は、マルチライン着信時に、主着信者のスケジュール情報を通信端末(従着信者)10−2へ送信する。
図9はマルチライン着信時の動作を示すフローチャートである。通信端末(発信者)10−3から通信端末(主着信者)10−1への着信時、主着信者が不在であるとする。
〔S40〕通信端末(発信者)10−3は、通信端末(主着信者)10−1へ発信する。
〔S41〕PBXサービスとして、通信端末(主着信者)10−1と通信端末(従着信者)10−2へマルチライン着信する。
〔S42〕従着信者がハンドオフする。そして、通信端末(従着信者)10−2は、管理サーバ20にアクセスして通信端末(主着信者)10−1のアドレスを指定し、主着信者のスケジュール情報の問い合わせを行う。
〔S43〕スケジュール情報管理手段21は、通信端末(主着信者)10−1のスケジュール情報を、通信端末(従着信者)10−2へ送信する。
〔S44〕通信端末(従着信者)10−2は、入手したスケジュール情報を画面上に表示する。
【0041】
図10はスケジュール情報の一例を示す図である。図のスケジュール情報70は、項目として、発信者、着信者、端末状態、主着信者のスケジュール、主着信者の緊急連絡先から構成されている。
【0042】
このように、マルチライン着信時に、通信端末(従着信者)10−2は、主着信者のスケジュール情報を管理サーバ20から入手できるので、従着信者は、主着信者のスケジュールを、発信者に的確に知らせることができ、業務の効率化を図ることが可能になる。
【0043】
次に図8の通信システム1aに対し、ピックアップ応答時における制御について説明する。ピックアップ機能とは、発信者である通信端末10−3から主着信者である通信端末10−1へ着信があった場合、従着信者の通信端末10−2から応答できるPBXのサービスのことをいう。
【0044】
ケジュール情報管理手段21は、主着信者のスケジュール情報を、ピックアップ応答した通信端末(従着信者)10−2へ送信する。
図11はピックアップ応答時の動作を示すフローチャートである。通信端末(発信者)10−3から通信端末(主着信者)10−1への着信時、主着信者が不在であるとする。
〔S50〕通信端末(発信者)10−3は、通信端末(主着信者)10−1へ発信する。
〔S51〕通信端末(従着信者)10−2は、通信端末(主着信者)10−1の着信をピックアップする。
〔S52〕通信端末(従着信者)10−2は、管理サーバ20にアクセスして、通信端末(主着信者)10−1のアドレスを指定し主着信者のスケジュール情報の問い合わせを行う。
〔S53〕スケジュール情報管理手段21は、通信端末(主着信者)10−1のスケジュール情報を、応答者である通信端末(従着信者)10−2へ送信する。
〔S54〕通信端末(従着信者)10−2は、入手したスケジュール情報を画面上に表示する。
【0045】
このように、ピックアップ応答時に、通信端末(従着信者)10−2は、主着信者のスケジュール情報を管理サーバ20から入手できるので、従着信者は、主着信者のスケジュールを、発信者に的確に知らせることができ、業務の効率化を図ることが可能になる。
【0046】
次に在席自動通知手段について説明する。在席自動通知手段は通信端末10に含まれ、不在席から在席に変化した場合に、不在席中に発信があった発信者へ、在席に変化した旨を自動通知する。
【0047】
図12は在席自動通知に関する動作を示すフローチャートである。
〔S60〕発信端末10aは、相手が不在である旨の在席情報を受信する。
〔S61〕発信端末10aは、相手が在席になったら、その旨の通知を受けるかどうかの在席通知有無の指定を設定する画面を表示する。
〔S62〕発信端末10aは、在席自動通知が必要な場合は、在席自動通知要求メッセージを着信端末10bまたは管理サーバ20へ送信する。
〔S63〕着信端末10bは、発信端末10aまたは管理サーバ20から送信された在席自動通知要求メッセージを受信すると、在席になった場合に、在席通知メッセージを発信端末10aまたは管理サーバ20へ送信する。
〔S64〕発信端末10aは、発信端末10aまたは管理サーバ20から送信された在席通知メッセージを受信して画面上に表示する。これにより、通信相手の在席/不在席の情報を簡便に知ることができる。
【0048】
次に通信システム1と外部網とを接続した場合のシステム構成及び動作について説明する。図13は通信システムの構成を示す図である。
通信システム1bは、ネットワーク100b上に、通信端末10−1〜10−nと、プロトコル変換装置であるゲートウェイ30が接続したシステム構成を持つ。
【0049】
ゲートウェイ30は、電話機4aがつながる外部の公衆網4と、ネットワーク100bと接続し、公衆網4とネットワーク100bとのプロトコル変換を行って、相互のデータをやりとりする。なお、図中、管理サーバ20は示していないが、ネットワーク100bに管理サーバ20を接続してもよい。
【0050】
図14は公衆網4から通信端末10−1への着信時のシーケンスを示す図である。通信端末10−1が電源ONの場合についてのシーケンスである。
〔S70〕ゲートウェイ30は、電話機4aからの着信を受信する。
〔S71〕ゲートウェイ30は、SETUPを通信端末10−1へ送信する。なお、ネットワーク100bは、TCPのプロトコルを有するLANネットワークとする。
〔S72〕通信端末10−1は、ゲートウェイ30からの着信情報であるSETUPを受信したので、相手は外部装置と判断する。そして、ALERT、CONNをゲートウェイ30へ送信する。
〔S73〕ゲートウェイ30は、電話機4aに応答信号を送信する。
〔S74〕電話機4aと通信端末10−1間で通話パスが形成される。
〔S75〕通信端末10−1は、在席または不在席のいずれかを示す在席情報を、音声メッセージに編集して、ゲートウェイ30を通じて電話機4aへ送信する。
【0051】
なお、上記の説明では、外部装置を一般の電話機4aとしたので、在席情報の音声メッセージ編集を行ったが、外部装置がパソコンなどであれば、音声メッセージ編集等を行わずに在席情報を送信すればよい。
【0052】
図15は公衆網4から通信端末10−1への着信時のシーケンスを示す図である。通信端末10−1が電源OFFの場合についてのシーケンスである。
〔S80〕ゲートウェイ30は、電話機4aからの着信を受信する。
〔S81〕ゲートウェイ30は、SETUPを通信端末10−1へ送信する。
〔S82〕ゲートウェイ30は、通信端末10−1からの応答がないので、通信端末10−1の電源がOFFと判断する。
〔S83〕ゲートウェイ30は、電話機4aに応答信号を送信する。
〔S84〕電話機4aとゲートウェイ30間で通話パスが形成される。
〔S85〕ゲートウェイ30は、不在メッセージを電話機4aへ送信する。
【0053】
次に通信相手が外部の者に対する、スケジュール情報の制御について説明する。管理サーバ20のスケジュール情報管理手段21は、通信相手が外部の者と判断した場合には、外部者用スケジュール情報を送信する。
【0054】
外部者用スケジュール情報とは、詳細な業務情報が記載されている通常のスケジュール情報に対して、戻り予定や緊急連絡先、担当者名等の社外に公開してもよい情報のみで構成されるスケジュール情報である。
【0055】
図16はスケジュール情報の送信処理手順を示すフローチャートである。
〔S90〕スケジュール情報管理手段21は、スケジュール情報問い合わせメッセージを受信する。
〔S91〕スケジュール情報管理手段21は、スケジュール情報問い合わせメッセージの発信アドレスが、登録アドレス(例えば、社内のアドレス)であればステップS92へ、そうでなければステップS93へ行く。
〔S92〕発信者に通常のスケジュール情報を送信する。
〔S93〕スケジュール情報管理手段21は、発信者を外部の者と判断して、外部者用スケジュール情報を送信する。
【0056】
次に話中に関する制御について説明する。上記の説明では、通信相手の在席/不在席に関する制御であったが、通信システムは、通信相手が話中か否かの制御についても適用可能である。
【0057】
図17は通信システム1で話中に関する制御の動作を示すフローチャートである。
〔S100〕着信端末10bは、自装置の操作者が話中か否かといった話中状態を判断する。
〔S101〕着信端末10bは、話中状態にもとづいて、話中情報を生成する。
〔S102〕発信端末10aは、通信相手の話中状態の問い合わせを行う。
〔S103〕着信端末10bは、話中情報を発信端末10aへ送信する。
〔S104〕発信端末10aは、通信相手の話中情報を着信端末10bから受信する。
〔S105〕発信端末10aは、受信した話中情報を表示する。
【0058】
なお、上記の説明では、端末装置間で話中制御を行ったが、管理サーバ20から発信端末10aへ着信端末10bの話中情報を送信してもよい。
例えば、発信端末10aが通信相手の指定時に、管理サーバ20から通信相手である着信端末10bの話中情報を、発信端末10aへ送信する。これにより、発信端末10aでは、無駄な発信操作を行う必要がなくなるので、利便性の向上を図ることが可能になる。
【0059】
次に管理サーバ20での管理情報の更新制御について説明する。図18は更新内容を、登録してある通信端末10に送信している様子を示す図である。管理サーバ20は、定期的に通信端末10−1〜10−nの在席状態、話中状態を問い合わせて、管理情報を更新し、その更新内容を、登録してある通信端末10に送信する。
【0060】
また、更新内容を知りたい相手は、通信端末10の操作者が任意に設定可能である。例えば、図に示す通信端末10−1は、登録端末状態110に、更新内容を知りたい相手としてA、B、Cの3人を指定しており、画面上にはA、B、Cの3人の在席状態及び話中状態が表示される。
【0061】
以上説明したように、通信システムは、端末で在席状態を管理し、電話発信時の情報交換により、相手状態を知ることができるので、在席通知システムを安価に実現でき、かつ操作性を向上することが可能になる。
【0062】
また、端末PCの電源状態、スクリーンセーバ起動時間、入力無し時間、圧力センサにより、在席状態を知ることができ、在席通知が簡易に実現でき、かつ在席判定の確度を増すことが可能になる。 さらに、相手不在時に簡易な操作で相手にメッセージを残すことが可能となり、サービス性が向上する。また、相手不在時に相手のスケジュールや緊急連絡先、担当情報等の情報を知ることができ、サービス性がさらに向上する。
【0063】
また、マルチライン着信やピックアップ応答時に、主たる着信者のスケジュール情報を表示することで、応対の効率をあげ、作業時間の短縮につながる。
さらに、発信相手により着信者不在時に送信するスケジュール情報を変えることで、社外秘の情報の漏洩を防ぐ等のセキュリティを確保することが可能になる。
【0064】
また、在席自動通知手段により、相手が在席になったことをリアルタイムに知ることができるので、相手と確実にコミュニケーションをとりたい時のサービス性がさらに向上する。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、通信システムは、在席状態の判断、在席情報の問い合わせ、在席情報の表示を、通信端末装置間で行う構成とした。これにより、端末間同士で在席情報に関する制御を行うことができるので、柔軟性及びサービス性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】信システムの原理図である。
【図2】 通信システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】 電源断検出シーケンスを示す図である。
【図4】 電源断検出シーケンスを示す図である。
【図5】 スクリーンセーバ及び入力無し時間にもとづく在席/不在席検出時のフローチャートを示す図である。
【図6】 圧力センサを利用した場合の概念図である。
【図7】 メッセージの一例を示す図である。
【図8】 通信システムの構成を示す図である。
【図9】 マルチライン着信時の動作を示すフローチャートである。
【図10】 スケジュール情報の一例を示す図である。
【図11】 ピックアップ応答時の動作を示すフローチャートである。
【図12】 在席自動通知に関する、発信端末の動作を示すフローチャートである。
【図13】 通信システムの構成を示す図である。
【図14】 公衆網から通信端末への着信時のシーケンスを示す図である。
【図15】 公衆網から通信端末への着信時のシーケンスを示す図である。
【図16】 スケジュール情報の送信処理手順を示すフローチャートである。
【図17】 通信システムで話中に関する制御の動作を示すフローチャートである。
【図18】 更新内容を、登録してある通信端末に送信している様子を示す図である。
【符号の説明】
1 通信システム
10a 発信側通信端末装置
10b 着信側通信端末装置
11 在席状態問い合わせ手段
12 在席情報受信手段
13 在席情報表示手段
14 在席状態判断手段
15 在席情報生成手段
16 在席情報送信手段
100 ネットワーク

Claims (1)

  1. ネットワーク上で、在席しているか否かの情報の通信制御を行う通信システムにおいて、
    通信相手の在席状態の問い合わせを行う在席状態問い合わせ手段と、在席情報を受信する在席情報受信手段と、受信した前記在席情報を表示する在席情報表示手段と、から構成される発信側通信端末装置と、
    前記在席状態を判断する在席状態判断手段と、前記在席情報を生成する在席情報生成手段と、前記問い合わせを受信した際に、前記在席情報を送信する在席情報送信手段と、から構成される着信側通信端末装置と、
    前記ネットワークを介して前記発信側通信端末装置と前記着信側通信端末装置に接続し、前記着信側通信端末装置の操作者のスケジュール情報を管理して、前記スケジュール情報の送受信を行うスケジュール情報管理手段を含む管理サーバと、
    を有し、
    前記スケジュール情報管理手段は、前記発信側通信端末装置の操作者が外部者か否かを判断し、外部者の場合には、外部者用スケジュール情報を前記発信側通信端末装置へ送信する、
    ことを特徴とする通信システム。
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