JP3894198B2 - ハイブリッド自動車の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車の制御装置に関し、特に、エンジンの排気経路中にHCトラップ触媒を備えたハイブリッド自動車の制御装置に関するものである。
図10はエンジン2と電動機(第1の電動機)4との駆動力を用いて走行可能なハイブリッド自動車の全体構成の一例を模式的に示す図であって、この車両では、図示するように、エンジン2,クラッチ8,電動機4及びトランスミッション6が直列に配設されている。また、トランスミッション6の下流側には、デフアレンシャルギア(デフ)24が設けられており、このデフ24に入力された駆動力はドライブシャフト26L,26Rを介して左右の駆動輪28L,28Rに伝達されるようになっている。なお、電動機4は動力源(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能とを有しており、このため、以下では、電動機をモータ/ジェネレータ(M/G)、又は単にモータという。
また、モータ4の出力軸とエンジン2の出力軸とはクラッチ8を介して断接可能に構成されており、クラッチ8を接続した状態でモータ4が電力供給を受けて力行することによりエンジン2とモータ4との両方の駆動力で車両が走行するようになっている。また、クラッチ8を遮断した状態でモータ4が力行することによりエンジン2を停止させた状態で走行することができるようになっている。一方、モータ4を発電機として機能させることで、エンジンブレーキ相当の回生ブレーキを作用させたり、エンジン2の駆動力(トルク)を吸収したりすることができるようになっている。
また、エンジン2には第2の電動機(モータ)10が付設されており、このモータ10とエンジン2とはベルト10aを介して接続されている。また、このモータ10はスタータとしての機能と、発電機(ジェネレータ)としての機能とを有しており、始動時には、モータ10を作動させてエンジン2を起動させるとともに、エンジン作動後は、モータ10をジェネレータとして作動させるようになっている。
これらのモータ4,10はいずれもインバータ12を介してバッテリ14に接続されており、インバータ12はシステムマネージャ16からの制御信号に基づいてその作動が制御されるようになっている。なお、システムマネージャ16には図示しない種々のセンサ類が接続されており、これらのセンサ類からの情報に基づいて、インバータ12への制御信号が設定されるようになっている。
ところで、図中符号18はエンジン2の排気管(排気経路)であり、この排気管18上には、排ガス中のNOx,CO,HCを浄化する三元触媒20や、排ガス中のHCを捕捉、浄化するHCトラップ触媒(以下、HCトラップという)22が設けられている。
このうちHCトラップ22は、例えばゼオライト等により形成されてHCを一時的に捕捉するHCトラップ層と、HCを含む排ガス成分を浄化する三元触媒層とを有している。そして、冷態始動時等のように、三元触媒20やHCトラップ22内の三元触媒層が十分活性化温度に達していない状態では、比較的多量に排出されるHCはHCトラップ層に捕捉され、その後、三元触媒層が活性化温度まで達すると、HCトラップ層から脱離したHCが、三元触媒層においてNOxやCOと反応して、H2OやCO2の無害な物質となって排出されるようになっている。
なお、例えば下記の特許文献1にもHCトラップ触媒に関する技術が開示されている。
特開2002−38927号公報
次に、図11を用いて従来の技術の課題について説明すると、(a)はHCトラップ触媒温度、(b)はHC排出量、(c)はエンジンの燃料噴射量(具体的には燃料噴射パルス)、(d)はエンジン回転数、(e)はアクセル開度を示している。
まず、エンジン2を冷態始動させる(t=t0 )と、エンジン2が冷えているため空燃比がリッチ側に設定される。このため、図11(b)に示すように、冷態始動直後は比較的多量のHCが発生する。また、このときは三元触媒20はまだ活性化していないため、線aに示すように、三元触媒20の下流(出口)側ではHC排出量が増大するものの、このHCは三元触媒20の下流側に設けられたHCトラップ22により捕捉されるため、線bに示すように、HCトラップ22の下流側ではHCの排出量は抑制される。
一方、時間が経過してHCトラップが温められて、HCトラップ22が図11(a)に示す所定の温度(HC脱離温度:例えば120℃)となると(t=t1 )、HCトラップ22で捕捉されたHCが脱離し始める。このとき、HCトラップ22内の三元触媒層が活性化温度(例えば300℃)以下であると、HCを十分に浄化することができないが、このような場合であっても、エンジン2がアイドル運転状態であれば、HCトラップ層から脱離したHCと排気ガス中に存在する酸素O2 とが反応してHCの排出が抑制される。なお、これはアイドル運転時には排気流量及び排気流速が低く、このためHCの脱離がゆっくり生じるからである。
これに対して、HCトラップ22が脱離温度以上且つ活性化温度以下の範囲内にあるときに、図11(e)に示すように、ドライバがアクセルを踏み込んで加速を開始する(t=t1 )と、図11(b)の線bに示すように、HC排出量が大幅に増大してしまうという課題がある。
これは、主に以下の理由によるものである。
1.脱離温度以上且つ活性化温度以下では、上述したようにもともとHCトラップ22の三元触媒層が十分に機能しない。
2.アクセル踏み込み時には、図11(c)に示すように燃料噴射量が増大して空燃比がリッチ側に設定されるため、排気中のHC自体が増大し、且つ酸素O2 が減少する。
3.アクセル踏み込み時には、図11(d)に示すようにエンジン回転数が上昇し、これに伴い排気流速や排気流量が増大するので、HCの脱離が短時間で行なわれ酸素O2 との反応時間が限られる。
これに対して、上述した特許文献1の技術には、排ガス経路の上流側から順に、三元触媒,HCトラップ,三元触媒を設け、HCトラップの三元触媒層の酸素保持状態が所定の充足度に達していないときには、HC吸着材層(HCトラップ層)への排ガスの導通をバイパスするようにした技術が開示されているが、このような技術では、3元触媒が2つ必要となり、コスト増を招くという課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みて創案されたものであって、簡素な構成でHCトラップ触媒から排出されるHCを極力抑制できるようにした、ハイブリッド自動車の制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明のハイブリッド自動車の制御装置は、エンジンと、該エンジンに接続された電動機とを備えたハイブリッド自動車の制御装置であって、該エンジンの排気経路上に設けられて該エンジンの排ガス中におけるHCを一時的に捕捉するHCトラップ触媒と、該HCトラップ触媒の温度を推定又は検出する温度推定手段と、該温度推定手段からの情報に基づいて、該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると該エンジンへの燃料供給を停止する燃料供給停止手段とを備え、該HCトラップ触媒が、該HCを捕捉するHCトラップ層と、該排ガスを浄化する三元触媒層とをそなえ、該所定の温度領域が、該HCトラップ層で捕捉されたHCが脱離を開始する温度から該三元触媒層が活性化する温度までの間であることを特徴としている(請求項1)。
また、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置において、該電動機の作動を制御する電動機制御手段をそなえ、該燃料供給停止時には、該燃料供給停止手段により該エンジンの一部の気筒への燃料供給を停止するとともに、該燃料供給停止時における該エンジンのトルク低下分を該電動機により補償するべく該電動機制御手段により該電動機の作動が制御されるように構成するのが好ましい(請求項2)。
また、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置において、該電動機の作動を制御する電動機制御手段をそなえ、該燃料供給停止時には、該燃料供給停止手段により該エンジンの一部の気筒への燃料供給を停止するとともに、該燃料供給停止時における該エンジンの回転変動を該電動機で吸収するべく該電動機制御手段により該電動機の作動が制御されるように構成するのが好ましい(請求項3)。
さらには、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置において、該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると、該燃料供給停止手段は、該エンジンの運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件に該エンジンへの燃料供給を停止するのが好ましい(請求項4)。
さらに好ましくは、請求項3記載のハイブリッド自動車の制御装置において、該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると、該燃料供給停止手段は、該エンジンの運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件に該エンジンへの燃料供給を停止するとともに、該電動機制御手段は、該エンジンの運転領域が該所定の領域にあり且つ該エンジントルクが所定値以上であるとき、該電動機の作動が実行されるように構成する(請求項)。
本発明のハイブリッド自動車の制御装置によれば、HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると、エンジンへの燃料供給を停止するので、触媒に多量の空気(酸素O2 )が供給されてHCトラップ触媒から排出されるHCを大幅に抑制することができるという利点がある。また、所定の温度領域が、HCトラップ層で捕捉されたHCが脱離を開始する温度から三元触媒層が活性化する温度までの間であるので、このような温度領域で酸化(分解)されずに排出されるHCを大幅に抑制することができる(請求項1)。
また、燃料供給停止時におけるエンジンのトルク低下分を電動機により補償するか、または電動機で吸収するので、ドライバビリティを損なうこともない(請求項2,3)。
また、エンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域内であるときに燃料供給を停止するので、燃料カットによりエンジンの運転に支障が生じるような事態を回避することができる(請求項4)。
また、HCトラップ触媒が所定の温度領域内であり、且つエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域内あると燃料供給を停止するとともに、エンジントルクが所定値以上であるときに、電動機によるエンジンの回転変動の抑制制御を実行するので、エネルギ効率の低下を極力抑制することができる。つまり、エンジントルクが所定値未満であるときにはエンジンの発生トルクが低く、エンジンに回転変動が生じても影響がほとんど生じないので、エンジントルクが所定値以上のときにのみエンジン回転変動の抑制制御を実行することで、電動機の作動に伴う電力消費を極力抑制することができる(請求項)。
以下、図面により、本発明の実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置について説明する。なお、以下の実施形態においてハイブリッド自動車の全体構成については、図10を用いて説明した従来のものと同様である。したがって、ハイブリッド自動車の全体構成についてはその説明を省略するとともに、従来と同様の部位には図10で用いた符号をそのまま用いる。
(1)第1実施形態の説明
まず、本発明の第1実施形態について説明すると、図1はその要部構成を示す模式的なブロック図であって、符号16はエンジン2及びモータ4を統合的に制御する制御手段(システムマネージャ)である。このシステムマネージャ16は、エンジン2の作動を制御するエンジン制御手段(ECU)32と、モータ4(及びモータ10)の作動を制御する電動機制御手段(MCU)50とから構成されている。
また、システムマネージャ16にはキーの位置を検出するキースイッチ34、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ36、ドライバのアクセル踏み込み量(負荷)を検出するアクセル開度センサ38等のセンサ類が接続されている。
また、ECU32内には、タイマ40,温度推定手段42,燃料カット領域推定手段(F/CUT領域推定手段)44,燃料カット実行手段(燃料供給停止手段)46等が設けられている。
このうち、タイマ40はキースイッチ34からの情報に基づいてエンジン始動後から経過時間をカウントするものである。つまり、キースイッチ34は、エンジン2の始動を検出するための手段として機能するものであり、キースイッチ34から得られるエンジンキーの位置が「オン」から「スタート」に切り替えられると、エンジン2が始動したものとしてタイマ40がカウントを開始するようになっている。
また、温度推定手段42は、エンジン2の排気通路に設けられたHCトラップ触媒22(図10参照)の温度を推定するものであり、本第1実施形態では、タイマ40でカウントされるエンジン始動後からの経過時間に応じて触媒温度を推定するようになっている。具体的には、温度推定手段42内に経過時間と触媒温度との関係がマップ化されてメモリされており、このマップから現在の触媒温度を推定するようになっている。なお、温度推定手段42に、エンジン始動後の経過時間をパラメータとして触媒温度を推定するような計算式を記憶させておき、この計算式から触媒温度を算出するようにしても良い。
燃料カット領域推定手段44は、エンジン2の運転状態に基づいて燃料カット実行可能な運転領域かを判定するものである。具体的には、この燃料カット領域推定手段44内には図3に示すような領域(燃料カット領域)が記憶されており、エンジン回転数センサ36及びアクセル開度センサ38で得られるエンジン回転数Ne及びアクセル開度Acc(又はエンジントルク)に基づいて、エンジン2の運転状態が上記の燃料カット領域内にあるか否かを判定するようになっている。ここで、この燃料カット領域は、燃料カット(部分燃料カット;後述する)を実行してもエンジン2の運転に大きな支障が生じない領域であって、エンジン2がこの燃料カット領域内にあるときに燃料カットが許容されるようになっている。なお、燃料カット領域の下限回転数は、燃料カット時にエンジン振動が大きくなりすぎるため規定されたものであり、燃料カット領域の上限回転数は、エンジン回転数Neの上限回転数として設定されている。
燃料カット実行手段(燃料供給停止手段)46は、上述したタイマ40,温度推定手段42,燃料カット領域推定手段44からの情報に基づいて、燃料カットを実行するか否かを判定するものであり、燃料カットを実行すると判定した場合には、インジェクタ60に対して燃料噴射停止信号を出力するようになっている。なお、本実施形態の場合、燃料カットはエンジン2の一部の気筒に対して実行されるようになっており、具体的には全気筒のうち半分の気筒に対して燃料供給を停止するようになっている。このため、以下では燃料カットを部分燃料カットともいう。なお、このような燃料カット時であっても、燃料カットが実行されない気筒は、通常どおりの燃料噴射が実行されるようになっている。
また、燃料カット実行手段46では、具体的には以下のようにして部分燃料カットを実行するか否かを判定するようになっている。
まず、タイマ40から情報に基づき現在エンジン始動後所定時間以内であるかを判定する。この所定時間とは冷態始動時からエンジン2が十分に温められるまでに必要な暖機時間であり、この所定時間内にある場合にはエンジン2は暖機運転中であると判定する。
また、温度推定手段42からHCトラップ22の温度を推定し、このHCトラップ22の温度が所定の温度領域にあるか否かを判定する。ここで、所定の温度領域とは、HCトラップ22内のHCトラップ層で捕捉されたHCが脱離を開始する温度(脱離開始温度:例えば120℃)から、HCトラップ22内の三元触媒層が活性化する温度(活性化温度:約300℃)までの間の領域である。
また、燃料カット領域推定手段44から、燃料カット実行可能な運転領域か、即ち、エンジン2の運転状態が、図3に示す運転領域内であるか否かを判定する。
そして、エンジン2が始動後所定時間内であり、且つ、HCトラップ22が所定の温度領域であり、且つ、エンジン2が燃料カット実行可能な運転領域にある場合には、燃料カット実行条件が成立して、燃料カット実行手段46は、全気筒のうち半分の気筒のインジェクタ60に対して燃料供給停止信号を出力し、部分燃料カットが実行されるようになっている。
つまり、エンジン2が始動後所定時間内であれば暖機のため空燃比がリッチとなっており、HCの排出量が比較的多い。このとき、HCトラップ22の温度が所定の温度領域内であれば、HCトラップ22ではHCトラップ層で捕捉されたHCが脱離し始めるものの、この脱離したHCを三元触媒層で十分に浄化できない。
そこで、エンジン2の運転状態が燃料カット実行可能な運転領域内にあれば、部分燃料カットを行い、燃料カットされた気筒からHCトラップ22に多量の空気(酸素O2 )を供給することで、脱離したHCと酸素O2 との反応を促進させて、HCの排出を抑制するようになっているのである。なお、HCトラップ22の温度が所定の温度領域以下、即ち脱離開始温度以下であれば、HCはHCトラップ層で捕捉されるため、HCの排出は抑制され、また、所定の温度領域以上、即ち活性化温度以上であれば脱離したHCは断言触媒層で効率良く浄化されるので特に問題はない。
次に、MCU50について説明すると、このMCU50は、上述したような部分燃料カット時に、エンジン2の出力トルクの低下分をモータ4により補うべくモータ4の作動を制御するようになっている。このため、図示するように、MCU50は、エンジン2の目標トルクを算出する目標エンジントルク算出手段52と、車両に要求される走行トルクを算出する走行要求トルク算出手段54と、モータ4の目標トルクを設定する目標モータトルク設定手段56を有している。
このうち、走行要求トルク算出手段54は、ドライバの運転状態に基づいてエンジン2及びモータ4からなるパワートレイン全体に要求される走行トルクTを設定する手段である。ここで、図示するように、この走行要求トルク算出手段54には、エンジン回転数センサ36及びアクセル開度センサ38により検出されたエンジン回転数Ne及びアクセル開度Accが入力されるようになっており、走行要求トルク算出手段54では、これらの情報に基づいてドライバがどのような加速を要求しているのかを判定するとともに、この加速を得るための走行トルクTを算出するようになっている。
また、目標エンジントルク設定手段52は、上記走行要求トルク算出手段54で設定された走行トルクTのうち、エンジン2が負担する走行トルク(エンジン要求トルク)Teを設定するものである。ここで、目標エンジントルク設定手段52には、バッテリ残存容量(SOC)と、走行要求トルク算出手段54で設定された走行トルクTとをパラメータとするマップが設けられており、これらの走行トルクTとSOCとに基づいて目標エンジントルクTeが設定されるようになっている。
また、この目標エンジントルク設定手段52には燃料カット実行手段46が接続されており、部分燃料カットの実行時には、目標エンジントルクが低減されて出力されるようになっている。具体的には、目標エンジントルク設定手段52では、部分燃料カット実行時には、算出された目標エンジントルクTeに対して所定の係数(例えば0.5)を乗じた値を新たな目標エンジントルクTeとして出力するようになっている。
また、このようにして目標エンジントルクTeが設定されると、目標モータトルク設定手段56において、走行トルクTから目標エンジン要求トルクTeを減算することで、モータ4の目標トルクTmが算出されるようになっている。そして、このようにしてモータ4の目標トルクTmが設定されると、この目標トルクとなるように、モータ4に対する制御信号が設定されてモータ4の作動が制御されるようになっている。
そして、このようにしてモータ4によりエンジン2の燃料カット時のトルク低下分を補うことにより、エンジン2の燃料カットに伴うドライバビリティの低下を防止するようになっている。
本発明の第1実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置は上述のように構成されているので、その作用について図2を用いて説明すると以下のようになる。なお、図2において、(a)はHCトラップ触媒温度、(b)はHC排出量、(c)はエンジンの燃料噴射量(具体的には燃料噴射パルス)、(d)はモータ4の出力トルク、(e)はエンジン回転数、(f)はアクセル開度を示している。
まず、エンジン2を冷態始動させる(t=t0 )と、エンジン2が冷えているため空燃比がリッチ側に設定される。このため、図2(b)に示すように、始動直後は比較的多量のHCが発生する。また、このときは三元触媒20はまだ活性化していないため、線aに示すように、三元触媒20の下流(出口)側ではHC排出量が増大するものの、このHCは三元触媒20の下流側に設けられたHCトラップ22により捕捉されるため、線bに示すように、HCトラップ22の下流側では三元触媒20の下流側よりもHCの排出量は抑制される。
その後、HCトラップが温められて、HCトラップ22が図2(a)に示すHC脱離温度となると(t=t1 )、HCトラップ22で捕捉されたHCが脱離し始める。そして、HCトラップ22がこのような脱離開始温度から三元触媒層の活性化温度の範囲(例えば120〜300℃)にあると、HCの排出量の増大を抑制するべく、図2(c)に示すように部分燃料カットが実行される。したがって、図2(f)に示すように、HCトラップ22が上記のような温度範囲にあるときにアクセルペダルを踏み込んで加速を開始した場合であっても、図2(b)に示すように、HCの排出量を大幅に抑制することができる。
つまり、このような燃料カットを実行することにより、燃料カットされた気筒からは空気のみが排出され、排気中の酸素O2 が増大する。これにより、HCトラップ22に多量の酸素O2 が供給されて、HCトラップ22から脱離したHCと酸素O2 との反応(HC+O2→H2O+CO2)が促進される。なお、一般にアクセル踏み込み時には、図2(e)に示すようにエンジン回転数が上昇し、これに伴い排気流速や排気流量が増大するので、HCの脱離が比較的急速に生じてしまいHCの排出量が増大してしまう〔図11(b)の線b参照〕が、本装置では、このような状況下でも多量の酸素O2 をHCトラップ22に供給することにより、図2(b)の線bに示すように、HCの排出を確実に抑制することができる。
また、このような燃料カット時には、図2(d)に示すように、モータ(M/G)4を作動させてエンジントルクの低下分を補償するので、車両の加速力の低下を防止することができ、ドライバビリティの低下を防止することができる。なお、図2(c)に示す燃料噴射量特性は、燃料カットを実行しない気筒についての燃料噴射パルスを示すものであり、燃料カットが実行される気筒では当然ながら燃料噴射パルスは0となる。
次に、図4に示すフローチャートを用いてその作用を説明すると以下のようになる。
まず、ステップS1において、エンジン回転数Ne及びアクセル開度(エンジン負荷)Accを検出する。次に、ステップS2において、エンジン2の始動後所定内であるかが判定される。ここで、エンジン2が始動後所定時間内であれば、暖機のため空燃比がリッチとなっており、HCの排出量が比較的多く、一方、始動後所定時間を経過していれば、暖機運転が終了して空燃比がストイキオ又はリーンとなっており、HCの排出量は比較的少ない。そこで、エンジン2が始動後所定時間内であると判定された場合には、ステップS3以降に進んで、HCの排出を抑制するための制御が実行される。また、始動後所定時間を経過してると判定された場合には、ステップS8に進み通常のエンジン2及びモータ4の制御が実行される。
ステップS3に進んだ場合、まずHCトラップ22の温度が推定され、次にステップS4において、推定された触媒温度が、HCトラップ層の脱離開始温度から三元触媒層の活性化温度の所定の温度域内か否かが判定される。そして、ステップS4において触媒温度が所定の温度域内であると判定されると、ステップS5において、エンジン回転数Neと負荷Accとからエンジン2の運転状態が燃料カット領域内にあるか否かが判定され、燃料カット領域内にあると判定されると、ステップS6において、一部の気筒に対する燃料供給の停止(部分燃料カット)が実行される。そして、その後ステップS7に進み、燃料カットによるエンジントルクの低下を補うべくモータ4の作動が制御される。また、ステップS4において触媒温度が所定の温度域外であると判定された場合、及びステップS5において、エンジン運転状態が燃料カット領域外であると判定された場合には、ステップS8に進んでエンジン2及びモータ4の通常制御が実行される。
以上のように、エンジン2の運転開始から所定時間内(つまり暖機運転中)であって、且つ触媒温度が所定の温度域内であって、且つエンジン運転状態が燃料カット領域内にあると、部分燃料カットを実行することにより、HCトラップ22に多量の酸素O2 が供給され、これにより、三元触媒層が十分に活性化していない条件下であっても、HCトラップ22から脱離したHCと酸素O2 との反応が促進され、HCの排出を抑制することができる。
また、このような燃料カット時にはモータ4によりエンジントルクの低下が補償されるのでパワートレイン全体のトルク低下を招くことがなく、ドライバビリティが低下することもない。また、従来の技術(特開2002−38927号公報)のように三元触媒を2つ設ける必要もないのでコスト増を招くこともないという利点がある。
また、燃料カット実行手段46は、エンジン2の運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件にエンジン2への燃料供給を停止するように構成されているので、燃料カットによりエンジン2の運転に支障が生じるような事態を回避することができる。
また、新たなハードウェアを追加する必要がなく、制御ロジックを追加するだけでよいので、簡素な構成することができ、且つコスト増や重量増を招くこともないという利点がある。
なお、ハイブリッド自動車としては図10に示すような構成のものに限定されるものではなく、少なくとも、エンジンとモータとの両方の駆動力を駆動輪に伝達しうるように構成されていればよい。
(2)第2実施形態の説明
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態において、第1実施形態と同様に構成された部分については第1実施形態で用いた符号をそのまま用いるとともに、その説明を極力省略する。
図5は本発明の第2実施形態の要部構成を示す模式的なブロック図であって、この第2実施形態では、モータ4(及びモータ10)の作動を制御する電動機制御手段(MCU)50の構成が主に第1実施形態と異なっている。
すなわち、上述した第1実施形態では、エンジン2の部分燃料カット実行時において、エンジントルクが低下する分をモータ4で補償するべくモータ4の作動が制御されるようになっているが、本第2実施形態においては、エンジン2の部分燃料カット実行時において、エンジン2の回転変動(振動)を吸収するべくモータ4の作動が制御されるように構成されている。なお、本第2実施形態において、エンジン回転変動量は、エンジン2の平均回転数(平均Ne)と瞬間回転数(瞬間Ne)との偏差によって規定される。
以下、具体的に説明すると、MCU50は、エンジン2の平均回転数を算出する平均回転数算出手段58と、平均回転数算出手段58からの情報に基づいてモータ4の目標トルクを設定する目標モータトルク設定手段56を有している。
このうち、平均回転数算出手段58は、エンジン回転数センサ36から得られる瞬間的なエンジン回転数(瞬間Ne)に基づいて、平均回転数(平均Ne)を算出するものであって、例えば50ms当たりの平均回転数を算出するようになっている。
また、目標モータトルク設定手段56は、燃料カット時におけるエンジン2のエンジン回転数の安定化を図るべく、モータ4に対する制御信号を設定するするものであって、上記平均回転数算出手段58で算出された平均Neとエンジン回転数センサ36で検出された瞬間Neとの偏差dNe(=平均Ne−瞬間Ne)に基づき、目標モータトルクを設定するようになっている。
ここで、図示はしないが目標モータトルク設定手段56には、偏差dNe(即ち、エンジン2の回転変動)をパラメータとして目標モータトルクを求めるマップが格納されており、目標モータトルク設定手段56では、このマップに基づいて上記偏差dNeが0となるようなトルクを目標モータトルクTmとして出力するようになっている。
そして、このようにエンジン2の燃料カット時のエンジンの回転変動をモータ4を作動させて吸収することにより、エンジン2の燃料カットに伴うドライバビリティの低下を防止するようになっている。
また、ECU32には、第1実施形態と同様に、エンジン2の燃料カットを実行するか否かを判定する燃料カット実行手段46が設けられており、エンジン2が始動後所定時間内であり、且つ、HCトラップ22が所定の温度領域であり、且つ、エンジン2が燃料カット実行可能な運転領域にある場合には、燃料カット実行条件が成立するとともに、燃料カット実行手段46により、一部の気筒に対して燃料供給を停止する部分燃料カットが実行されるようになっている。
また、このような部分燃料カットが実行されると、目標モータトルク設定手段56ではアクセル開度センサ38又は燃料カット領域推定手段44からの情報に基づいて、現在のエンジントルク(又は負荷)を求め、エンジントルクが所定値以上であることを条件に、モータ4によるエンジン2の回転変動抑制制御を実行するようになっている(図7の斜線領域参照)。
つまり、この第2実施形態では、燃料カットを実行する条件は第1実施形態と同じであるが、燃料カットが実行時においてエンジントルクが所定値以上の場合にモータ4を作動させてエンジン2の回転変動を吸収し、エンジントルクが所定値未満の場合にはモータ4を作動させないようになっている。
これは、エンジントルクが所定値未満の場合にはエンジン2の発生トルクが低いため、エンジン2に回転変動が生じても影響がほとんど生じないからである。したがって、エンジントルクが所定値未満の場合には、他の条件が成立してもモータ4を作動させないようになっている。なお、図7は燃料カット領域推定手段44内には記憶されたマップであって、燃料カット領域自体は第1実施形態と同一である。
本発明の第2実施形態に係るハイブリッド自動車の制御装置は上述のように構成されているので、その作用について図6を用いて説明すると以下のようになる。なお、図6において、(a)はHCトラップ触媒温度、(b)はHC排出量、(c)はエンジンの燃料噴射量(燃料噴射パルス)、(d)はエンジン回転数、(e)はアクセル開度を示している。
まず、エンジン2を冷態始動させる(t=t0 )と、エンジン2が冷えているため空燃比がリッチ側に設定される。このため、図6(b)に示すように、始動直後は比較的多量のHCが発生する。また、このときは三元触媒20はまだ活性化していないため、線aに示すように、三元触媒20の下流(出口)側ではHC排出量が増大するものの、このHCは三元触媒20の下流側に設けられたHCトラップ22により捕捉されるため、線bに示すように、HCトラップ22の下流側では三元触媒20の下流側よりもHCの排出量は抑制される。
その後、HCトラップが温められて、HCトラップ22が図6(a)に示すHC脱離温度となると(t=t1 )、HCトラップ22で捕捉されたHCが脱離し始める。そして、HCトラップ22がこのような脱離開始温度から三元触媒層の活性化温度の範囲(例えば120〜300℃)にあると、HCの排出量の増大を抑制するべく、図6(c)に示すように部分燃料カットが実行される。したがって、図6(e)に示すように、HCトラップ22が上記のような温度範囲にあるときにアクセルペダルを踏み込んで加速を開始した場合であっても、図6(b)に示すように、HCの排出量を大幅に抑制することができる。
つまり、このような燃料カットを実行することにより、燃料カットされた気筒からは空気のみが排出され、排気中の酸素O2 が増大する。これにより、HCトラップ22に多量の酸素O2 が供給されて、HCトラップ22から脱離したHCと酸素O2 との反応が促進される。なお、一般にアクセル踏み込み時には、図6(d)に示すようにエンジン回転数が上昇し、これに伴い排気流速や排気流量が増大するので、HCの脱離が比較的急速に生じてしまいHCの排出量が増大してしまう〔図11(b)の線b参照〕が、本装置では、このような状況下でも多量の酸素O2 をHCトラップ22に供給することにより、図6(b)に示すように、HCの排出を確実に抑制することができる。また、図6(c)に示す燃料噴射量特性は、燃料カットを実行しない気筒についての燃料噴射パルスを示すものであり、燃料カットが実行される気筒では当然ながら燃料噴射パルスは0となる。
ところで、このような燃料カット時には、それまで燃料が供給されていた一部の気筒に対して燃料供給が停止するので、これに起因して、図8(a),(b)に示すように、エンジンの回転数の変動が通常運転時よりも大きくなり、また、その周期も大きくなる。そして、このようにエンジン回転数変動が大きくなると、車両に振動が生じ、乗員が違和感や不快感を覚えたりすることが考えられる。
そこで、この場合には、図8(c)に示すように、モータ4を作動させてモータ4によりエンジン2の回転変動が吸収される。この場合、例えばエンジン2の回転変動に対して逆位相の回転変動が生じるようにモータ4の作動を制御すればよく、これにより、エンジン2とモータ4とが互いに振動を打ち消し合って、図8(d)に示すように、エンジン2の振動を大幅に低減することができる。
次に、図9に示すフローチャートを用いてその作用を説明すると以下のようになる。なお、ステップS101〜S106は、第1実施形態のステップS1〜S6(図4参照)と同じである。すなわち、まずステップS101において、エンジン回転数Ne及びアクセル開度(エンジン負荷)Accを検出する。次に、ステップS102において、エンジン2の始動後所定内であるかが判定される。ここで、エンジン2が始動後所定時間内であれば、暖機のため空燃比がリッチとなっており、HCの排出量が比較的多く、一方、始動後所定時間を経過していれば、暖機運転が終了して空燃比がストイキオ又はリーンとなっており、HCの排出量は比較的少ない。そこで、エンジン2が始動後所定時間内であると判定された場合には、ステップS103以降に進んで、HCの排出を抑制するための制御が実行される。また、始動後所定時間を経過してると判定された場合には、ステップS109に進み通常のエンジン2及びモータ4の制御が実行される。
ステップS103に進んだ場合、まずHCトラップ22の温度が推定され、次にステップS104において、推定された触媒温度が、HCトラップ層の脱離開始温度から三元触媒層の活性化温度の所定の温度域内か否かが判定される。そして、ステップS104において触媒温度が所定の温度域内であると判定されると、ステップS105において、エンジン回転数Neと負荷Accとからエンジン2の運転状態が燃料カット領域内にあるか否かが判定され、燃料カット領域内にあると判定されると、ステップS106において、一部の気筒に対する燃料供給の停止(部分燃料カット)が実行される。
次に、ステップS107において、エンジントルク(負荷)が所定値以上が否か(回転変動抑制域か否か)が判定され、エンジントルクが所定値以上であると、ステップS108に進んで、燃料カットに起因するエンジン2の回転変動を吸収又は抑制するべくモータ4の作動が制御される。
以上のように、触媒温度が所定の温度域内であると、部分燃料カットを実行することにより、HCトラップ22に多量の酸素O2 が供給されるので、三元触媒層が十分に活性化していない条件下であっても、HCトラップ22から脱離したHCと酸素O2 との反応が促進され、HCの排出を抑制することができる。
また、このような燃料カット時には、エンジントルクが所定値以上であればモータ4によりエンジン2の回転変動が吸収されるので、エンジンの回転変動(振動)を大幅に低減することができ、ドライバビリティの低下を回避することができる。また、従来の技術(特開2002−38927号公報)のように三元触媒を2つ設ける必要もないのでコスト増を招くこともないという利点がある。
また、新たなハードウェアを追加する必要がなく、制御ロジックを追加するだけでよいので、簡素な構成することができ、且つコスト増や重量増を招くこともないという利点がある。
また、燃料カット実行手段46は、エンジン2の運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件にエンジン2への燃料供給を停止するように構成されているので、燃料カットによりエンジン2の運転に支障が生じるような事態を回避することができる。また、燃料カット実行時であっても、エンジントルクが所定値未満のときはエンジン回転変動の抑制制御を実行しないので、モータ4による電力消費を極力抑制することができる。
(3)その他
本発明のハイブリッド自動車の制御装置は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、本発明は、少なくともHCトラップ22が所定の温度領域にあると判定された場合に、エンジン2への燃料供給を停止するように構成されていればよい。また、モータ4の目標トルクを設定する手法は上述した手法のものに限られるものではなく、他の手法によりモータのトルクを設定しても良い。また、モータ4の代わりにモータ2(図10参照)を適用してもよい。
また、上述ではキースイッチ34及びタイマ40からの情報に基づいてエンジンの冷態始動及び暖機運転を判定しているが、このようなキースイッチ34及びタイマ40を設ける代わりに、エンジンの冷却水温を検出する水温センサを設け、エンジン回転数センサ36と水温センサから得られる情報に基づいてエンジンの冷態始動及び暖機運転を判断するようにしても良い。なお、この場合には、冷却水温度が所定温度(例えば75℃)以下であるときに暖機運転中であると判定するように構成すればよい。また、タイマ40からの情報に基づいてHCトラップ22の温度を推定する温度推定手段42を設ける代わりに、直接HCトラップ22に温度センサを設けて、直接温度を検出するようにしてもよい。この場合には、HCトラップ22の直前(つまり、図10に示す三元触媒20とHCトラップ22との間)に温度センサを設けるのが好ましい。
さらには、第1実施形態と第2実施形態との内容を同時に実行しても良い。つまり、燃料カット実行時において、モータ4によりエンジン2の回転変動を抑制しながらエンジン2の燃料カット時のトルク低下分を補うようにモータ4の作動を制御するようにしても良い。この場合は、第1実施形態における目標モータトルク設定手段で設定された目標モータトルクと、第2実施形態における目標モータトルク設定手段で設定された目標モータトルクとを加算すればよい。
本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の要部構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の作用を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置のの燃料カット領域を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の作用を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の要部構成を示す模式的なブロック図である。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の作用を説明するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の燃料カット領域及び電動機によるエンジン回転変動の抑制制御の領域を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の作用について説明するためのタイムチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるハイブリッド自動車の制御装置の作用を説明するためのフローチャートである。 ハイブリッド自動車の全体構成の一例を示す模式図である。 従来の技術の課題を説明するための図である。
符号の説明
2 エンジン
4 モータ(電動機)
16 システムマネージャ
18 排気管(排気経路)
22 HCトラップ(HCトラップ触媒)
32 ECU(エンジン制御手段)
36 エンジン回転数センサ(エンジン回転数検出手段)
38 アクセル開度センサ(負荷検出手段)
42 温度推定手段
44 燃料カット領域推定手段(F/CUT領域推定手段)
46 燃料カット実行手段(燃料供給停止手段)
50 MCU(電動機制御手段)
52 目標エンジントルク算出手段
54 走行要求トルク算出手段
56 目標モータトルク設定手段
58 平均回転数算出手段
60 インジェクタ

Claims (5)

  1. エンジンと、該エンジンに接続された電動機とを備えたハイブリッド自動車の制御装置であって、
    該エンジンの排気経路上に設けられて該エンジンの排ガス中におけるHCを一時的に捕捉するHCトラップ触媒と、
    該HCトラップ触媒の温度を推定又は検出する温度推定手段と、
    該温度推定手段からの情報に基づいて、該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると該エンジンへの燃料供給を停止する燃料供給停止手段とを備え
    該HCトラップ触媒が、該HCを捕捉するHCトラップ層と、該排ガスを浄化する三元触媒層とをそなえ、
    該所定の温度領域が、該HCトラップ層で捕捉されたHCが脱離を開始する温度から該三元触媒層が活性化する温度までの間である
    ことを特徴とする、ハイブリッド自動車の制御装置。
  2. 該電動機の作動を制御する電動機制御手段をそなえ、
    該燃料供給停止時には、該燃料供給停止手段により該エンジンの一部の気筒への燃料供給を停止するとともに、該燃料供給停止時における該エンジンのトルク低下分を該電動機により補償するべく、該電動機制御手段により該電動機の作動が制御される
    ことを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置。
  3. 該電動機の作動を制御する電動機制御手段をそなえ、
    該燃料供給停止時には、該燃料供給停止手段により該エンジンの一部の気筒への燃料供給を停止するとともに、該燃料供給停止時における該エンジンの回転変動を該電動機で吸収するべく、該電動機制御手段により該電動機の作動が制御される
    ことを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置。
  4. 該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると、
    該燃料供給停止手段は、該エンジンの運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件に該エンジンへの燃料供給を停止する
    ことを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド自動車の制御装置。
  5. 該HCトラップ触媒が所定の温度領域にあると判定されると、
    該燃料供給停止手段は、該エンジンの運転領域がエンジン回転数及びエンジントルクで規定される所定の領域にあることを条件に該エンジンへの燃料供給を停止するとともに、
    該電動機制御手段は、該エンジンの運転領域が該所定の領域にあり且つ該エンジントルクが所定値以上であるとき、該電動機の作動が実行される
    ことを特徴とする、請求項記載のハイブリッド自動車の制御装置。
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