JP3893220B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、現像装置の外部に劣化現像剤を排出させる手段の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、現像剤担持体としての現像ローラを潜像担持体としての感光体ドラムに対して非接触に備え、一成分現像剤を用いる非接触一成分現像方式の画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置は、小型且つ低コストであり、更に重ね合わせ現像が可能であるという利点がある。しかし、現像ローラと感光体ドラムとを接触させる接触現像方式の画像形成装置よりも、環境の変化や現像剤の劣化によって画像濃度が変化し易く、経時的な画像濃度の調整が困難であるという不具合がある。
【0003】
画像濃度の経時的な安定化を図る画像形成装置としては、例えば、特開平5−2305号公報や特開平6−43749号公報に開示されているものがある。
【0004】
上記特開平5−2305号公報の画像形成装置は、感光体ドラム上の現像剤付着量に応じて、感光体ドラムの帯電量、感光体ドラムへの露光量、現像ローラに印加する現像バイアス電圧、又は、現像装置内の現像剤濃度、のうち少なくとも1つを変化させて画像濃度の調整を行うものである。
【0005】
また、上記特開平6−43749号公報の画像形成装置は、感光体ドラム上の現像剤付着量に応じて、感光体ドラムと現像ローラとの間隙の大きさを変化させて画像濃度の調整を行うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平5−2305号公報や上記特開平6−43749号公報の画像形成装置では、劣化現像剤の増加による画像濃度の低下に追従しようとすると、感光体ドラム上の非画像部に劣化していない現像剤を付着させて地汚れを発生させるおそれがある。即ち、現像ローラに付着した劣化現像剤は、感光体ドラムとの対向位置(以下、現像位置と称する)まで搬送されても現像に使用されず、再び現像装置内に戻る。そして、現像ローラに付着したままの状態で更に現像位置まで搬送されたり、現像ローラから遊離して現像ローラや現像剤供給部材としての現像剤供給ローラの近傍に滞留したりする。このため、長期の使用により現像ローラ上における劣化現像剤の割合を徐々に増加させ、画像濃度を経時的に低下させてしまうが、この画像濃度の低下に追従すべく現像性能を高めすぎると、現像ローラ上の非劣化現像剤を上記非画像部に付着させるおそれがある。
【0007】
一方、従来より、現像剤としてトナーを用いる場合、現像剤供給部材であるトナー供給ローラの近傍部分におけるトナー貯蔵容量を大きく確保することで、該トナー供給ローラへのトナー供給性能の安定化を図っている。しかし、このようにトナー貯蔵容量を大きく確保すると、長期の使用により多量の劣化トナーを上記近傍部分に滞留させてしまう。そして、多量の劣化トナーを滞留させてしまうと現像装置外への劣化トナーの排出が困難になるという不具合がある。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤供給部材の近傍に滞留する多量の劣化現像剤を現像装置の外部に排出させる手段に有用である機能を備えた画像形成装置を提供することである。
【0009】
また、その第2の目的とするところは、現像剤供給部材の近傍に滞留する多量の劣化現像剤を現像装置の外部に排出させることができる画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部と、現像剤を担持する現像剤担持体と、該現像剤貯蔵部の現像剤を該現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、該現像剤貯蔵部内の現像剤を攪拌しながら該現像剤供給部材に向けて供給する部材とを有する現像装置と、潜像を担持する潜像担持体とを備え、該現像装置を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置であって、該現像剤貯蔵部内の現像剤を攪拌しながら該現像剤供給部材に向けて供給する部材の下方から、該現像剤供給部材の下方に向けて移動可能な可動部材を該現像剤貯蔵部の底面上に設け、該可動部材の移動により、該現像剤貯蔵部における該現像剤供給部材の下方部分の容量を変化させることを特徴とするものである。
【0011】
請求項1の発明においては、上記近傍部分の容量を減少させながら上記現像剤担持体及び上記現像剤供給部材を駆動させることで、該近傍部分の現像剤を押し出しながら該現像剤供給部材及び該現像剤担持体に付着させる。これにより、上記近傍部分に滞留する多量の劣化現像剤を該近傍部分から押し出しながら上記現像剤担持体に順次付着させることができる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置であって、上記現像剤貯蔵部における所定位置の現像剤の有無又は量を検知する現像剤検知手段と、上記潜像担持体上の現像剤付着量を検知する現像剤付着量検知手段とを備え、該有無又は該量、及び、該現像剤付着量、に応じて上記容量を変化させることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置であって、上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤量を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、上記容量を変化させることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2又は3の発明においては、上記現像剤付着量の検知結果に基づいて作像能力を判断し、上記有無又は上記量の検知結果に基づいて上記現像装置内の現像剤量の適否を判断する。そして、作像能力を適正であると判断した場合には、上記容量を大きく確保して現像剤供給部材への現像剤供給性能の安定化を図り、作像能力を不適正であると判断し且つ上記現像装置内の現像剤量を適正であると判断した場合には、劣化現像剤の滞留があったものとみなして該劣化現像剤を上記現像剤担持体に順次付着させることができる。即ち、上記現像剤供給部材への現像剤供給性能の安定化を図りながら、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留状況を判断する。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置であって、上記現像剤供給部材に電圧を印加する電圧印加手段を備え、上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に該電圧の値を変化させて該現像剤供給部材から上記現像剤担持体への現像剤供給能力を高めることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4の発明においては、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留を検知した場合には、非作像動作時に上記現像剤供給部材から上記現像剤担持体への劣化現像剤の供給能力を高める。
【0017】
上記第2の目的を達成するために、請求項5の発明は、請求項3の画像形成装置であって、上記現像剤担持体に電圧を印加する電圧印加手段を備え、上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に該電圧の値を変化させて該現像剤担持体上の現像剤を上記潜像担持体上に強制的に付着させることを特徴とするものである。
【0018】
請求項5の発明においては、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留を検知した場合には、非作像動作時に上記現像剤担持体に印加する電圧の値を変化させて上記潜像担持体に該劣化現像剤を強制的に付着させる。そして、このように付着させた劣化現像剤を、例えば上記潜像担持体のクリーニング装置等によって除去することができる。即ち、上記近傍部分に滞留した多量の劣化現像剤を非作像動作時に上記現像装置の外部へ排出することができる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項3の画像形成装置であって、上記現像剤担持体に電圧を印加する第1電圧印加手段と、上記現像剤供給部材に電圧を印加する第2電圧印加手段とを備え、上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に、該第2電圧印加手段の印加電圧の値を変化させて該現像剤供給部材から該現像剤担持体への現像剤供給能力を高めるとともに、該第1電圧印加手段の印加電圧の値を変化させて該現像剤担持体上の現像剤を上記潜像担持体上に強制的に付着させることを特徴とするものである。
【0020】
請求項6の発明においては、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留を検知した場合には、非作像動作時に上記現像剤供給部材から上記現像剤担持体への劣化現像剤の供給能力を高めながら、該劣化現像剤を上記潜像剤担持体上に強制的に付着させる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置である電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る複写機の概略構成図である。この複写機の例は2色デジタル複写機の例であって原稿読み取り部と、画像処理部と、プリンタ部とを有し、ADFやソータなどを使用することができる。
【0022】
潜像担持体としての感光体ドラム11の下方には給紙カセット12及び給紙ローラ13よりなる給紙装置から排紙受け14に至る用紙搬送路15が設けられている。この用紙搬送路15の途中にはレジストローラ対16と、転写器17と、分離器18と、定着器19とが配設されている。
【0023】
感光体ドラム11の周囲には、特定色、例えば黒色の画像を感光体ドラム11上に形成するための第1画像形成ユニット20と、有彩色、例えば赤色の画像を感光体ドラム11上に形成するための第2画像形成ユニット21と、クリーニング装置22と、除電器23と、現像剤付着量検知手段としてのトナー付着量検知センサ50とが配置されている。第1画像形成ユニット20は、感光体ドラム11を均一に帯電させる第1帯電器24と、第1露光器25と、第1現像器26とにより構成されている。第2画像形成ユニット21は第2帯電器27と、自己走査型の第2露光器28と、第2現像器29とを支持体30上に組み立てて構成されている。トナー付着量検知センサ50は、感光体ドラム11の表面に形成された基準パターン画像の反射光量を検出する。
【0024】
上記原稿読み取り部においては、原稿載置台上におかれた原稿1のカラー画像情報を、光学系2を介してCCD3により読み取り、その出力信号を画像処理部(IPU)4で上記有彩色(以下、2色目の色という)のトナーの色部分と、その他の色の部分とに分割して電気的な画像信号に変換する。そして、2色目のトナーの色部分の画像信号はプリンタ部の第2露光器28と第2現像制御部5とに送られ、その他の色(以下、1色目の色という)部分の画像信号はプリンタ部の第1露光器25に送られる。
【0025】
上記プリンタ部においては、感光体ドラム11がメインモータにより時計方向へ回転駆動されて第1帯電器24により、例えば−800Vに均一に帯電された後に第1露光器25による露光で1色目の色の画像の静電潜像が形成される。この場合、第1露光器25は図示しないレーザ光源を駆動回路により画像処理部からの1色目の色の画像信号で変調駆動し、このレーザ光源からの光をポリゴンミラー31により偏向してミラー32を介して感光体ドラム11上に主走査方向(感光体ドラム11の軸方向)へ走査しながら照射する。なお、ポリゴンミラー31は、ポリゴンモータ33により回転駆動される。感光体ドラム11上の1色目の色の画像の静電潜像は第1現像器26にて、現像バイアス電源から現像バイアス電圧が印加された現像ローラ34により1色目の色の現像剤が供給されて現像されて1色目の色のトナーで1色目の色の可視像となる。
【0026】
次に、感光体ドラム11は第2帯電器27により略一様に帯電される。そして、感光体ドラム11は第2露光器28のLEDアレイによって画像処理部からの2色目の色の画像信号に応じた露光を受けて2色目の色の画像の静電潜像が形成される。そして、第2現像器29にて、現像バイアス電源から現像バイアス電圧が印加された現像ローラ35により2色目の色の現像剤で2色目の色の画像の静電潜像が現像されて2色目の色の可視像となる。なお、上記現像ローラ35に与える現像バイアス電圧は、直流、交流電圧、又は、パルス電圧のいずれでもよい。
【0027】
一方、転写紙が給紙カセット12から給紙ローラ13によりレジストローラ16へ給紙され、レジストローラ16は転写紙を感光体ドラム11上の可視像と同期して送出される。その転写紙は感光体ドラム11上の可視像が転写機17により転写されて分離器18により感光体ドラム11から分離され、定着器19により可視像が定着されて排紙受け14へコピーとして排出される。また、感光体ドラム11は転写紙分離後にクリーニング装置22により残留トナーが除去されて除電器23により残留電荷が消去される。
【0028】
次に、図2を用いて上記第2現像器29について説明する。
第2現像器29は、感光体ドラム11表面に向けた開口を備えたケーシングと、該開口から一部が露出して所定の線速で矢印反時計方向に回転駆動される現像剤担持体としての現像ローラ35と、該現像ローラ35の右側方部に圧接した状態で矢印時計方向に回転駆動される現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ36と、ケーシング内に構成された現像剤貯蔵部としてのホッパー部に収容されている非磁性の一成分現像剤(以下、トナーという)を該ホッパ部におけるトナー供給ローラ36の下部に供給すると共に該ホッパ部のトナーを撹拌する可撓性のアジテータ37、38と、現像ローラ35の回転で感光体ドラム11との対向部である現像領域に搬送される現像ローラ35上のトナー層の厚みを均一にならすように規制するブレード39と、図示を省略された駆動手段により図面左右方向に駆動する可動部材52と、アジテータ38近傍のトナーの有無を検知する現像剤検知手段としてのトナー有無検知センサ51とを有している。また、コロ40が現像ローラ35と同軸的に設けられ、該コロ40が感光体ドラム11の非画像形成領域に当接されることにより、現像ローラ35と感光体11間の微小ギャップを保つように構成されている。
【0029】
上記現像ローラ35及びアジテータ37、38は図示を省略されたアジテータ駆動モータ55により回転駆動し、第2現像器29内のトナーはアジテータ37、38により撹拌されてトナー供給ローラ36へ供給される。
【0030】
現像ローラ35には現像バイアス53が、トナー供給ローラ36にはトナー供給バイアス54が、それぞれ印加されており、摩擦帯電したトナーを、トナー供給ローラ36と現像ローラ35との間においてトナー供給ローラ36から現像ローラ35に向かわせ、且つ、現像ローラ35と感光体ドラム11との間において現像ローラ35から感光体ドラム11の露光部に向かわせるような静電気力を発生し得る電界をそれぞれ形成させる。そして、上記トナー供給ローラ36は回転に伴ってトナーを現像ローラ35に供給し、現像ローラ35上のトナーがブレード39により一定量に規制されて現像ローラ35により感光体ドラム11へ供給される。なお、現像ローラ35及びトナー供給ローラ36は図示を省略された第2メインモータ56により回転駆動される。
【0031】
ところで、図2に示されるように、ホッパ部におけるトナー供給ローラ36との近傍部分の容量を大きく確保すると、該近傍部分からトナー供給ローラ36へのトナー供給を安定して行うことができる。しかしながら、上記近傍部分において、劣化していないトナーや劣化度合いの低いトナーを優先的に消費させ、消費させた分だけ新たなトナーを供給する結果、経時的に劣化トナーの量を増加させてしまい、作像能力の回復を困難にするという不具合が発生していた。そこで、本実施形態の画像形成装置は、この不具合を解消すべく特徴的な構成を備えている。
【0032】
以下、本実施形態の画像形成装置における特徴的な構成について説明する。
図3及び図4は、それぞれ本実施形態における制御の一部を示す制御ブロック図を示す。電荷結合素子(CCD)3を有する原稿読み取り部は原稿1を読み取って画像信号を画像処理部(IPU)4に出力する。そして、画像処理部(IPU)4は画像信号を処理して1色目の色の画像信号と2色目の色の画像信号とをプリンタ部の第1露光器26及び第2露光器28へ出力すると共に、2色目の色の画像信号を第2現像制御部5へ出力する。
【0033】
次いで、この出力の後に形成される上記基準パターン画像のトナー付着量を上記反射光量に基づいて算出するとともに、第2現像器29のホッパ部内にトナーの有無をトナー有無検知センサ51からの出力により判断する。そして、第2現像器29のホッパ部内のトナーを有りと判断したにもかかわらず、上記基準パターンのトナー付着量を所定値以下であると判断した場合には、トナー供給ローラ36の下部に劣化トナーの滞留があったものとみなして、非作像動作時に劣化トナー排出モードの制御を実行する。
【0034】
この劣化トナー排出モードにおいて、IPU4は第2帯電器27で感光体ドラム11の表面を一様帯電させるとともに、劣化トナー排出モード用の制御信号を第2現像制御部5に出力する。この出力により、第2現像制御部5は、アジテータ駆動モータの駆動を停止させた状態で、可動部材駆動モータ57を駆動させ、可動部材52を図2の矢印Aの方向に移動する。この移動により、図5に示されるようにホッパ部におけるトナー供給ローラ36下部の容量が減少する。また、第2現像制御部5は、可動部材の移動に伴い、通常の作動動作時とは異なった値の現像バイアス及びトナー供給バイアスをそれぞれ印加しながら、現像ローラ35及びトナー供給ローラを回転させる。
【0035】
劣化トナー排出モードにおいて印加されるそれぞれのバイアスの値は、例えば、帯電電位が除去された感光体ドラム11上の領域にトナーを付着させる反転現像方式の場合には、現像バイアス53の値は感光体ドラム11の帯電電圧とほぼ同等に設定され、且つ、トナー供給バイアス54の値は現像バイアス53の値よりもトナーの帯電極性側に大きく設定される。なお、何らかの原因により逆帯電性トナーの滞留を生じた場合には、現像バイアス53と感光体ドラム11の帯電電圧との電位差を作像時よりも大きくし、且つトナー供給バイアス54を現像バイアス53より小さな値にして、逆帯電性トナーを感光体ドラム11に付着させてもよい。
【0036】
以上の特徴的な構成において、劣化トナーの滞留を生じた場合には、非作像動作時にアジテータ37及び38を停止させた状態で、ホッパ部におけるトナー供給ローラ36下部の容量を減少させながら現像ローラ35及び現像ローラを回転させることで、トナー供給ローラ36下部に新たなトナーを供給することなく、トナー供給ローラ36下部の劣化トナーを現像ローラ36に優先的に担持させる。また、劣化トナー排出モード用に現像バイアス53及びトナー供給バイアスの値を調整することで、トナー供給ローラ36から現像ローラ35への劣化トナーの供給能力を高めながら、該劣化トナーを感光体ドラム11に強制的に付着させる。
【0037】
なお、劣化トナー排出モードにおいて感光体ドラム11の表面に付着した劣化トナーは、クリーニング装置22により該表面から除去されてクリーニングされる。
【0038】
以上、本実施形態の特徴的な構成によれば、トナー供給ローラ36下部に新たなトナーを供給することなく、トナー供給ローラ36下部の劣化トナーを現像ローラ36に優先的に担持させ、感光体ドラム11に強制的に付着させた後、クリーニング装置22により除去するので、該劣化トナーの滞留により低下した作像能力を回復させることができる。また、上記劣化トナー排出モードにおいて、トナー供給ローラ36から現像ローラ35への劣化トナーの供給能力を高めるので、作像能力の回復を早めることができる。また、上記劣化トナー排出モードを非作像動作時に実行するので、形成画像に影響を与えることなく作像能力を回復させることができる。
【0039】
なお、本発明を非接触現像方式の2色デジタル複写機に適用した実施形態について詳述したが、本発明は、他の構造を有し、接触現像方式の画像形成装置であっても適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0040】
また、現像ローラ35上に付着させた劣化トナーを、感光体ドラム11上に付着させた後、感光体ドラム11上から除去する構成について説明したが、例えば、現像ローラ35上にブレードを当接させて機械的に除去するような構成にも本発明の適用が可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、上記近傍部分に滞留する多量の劣化現像剤を該近傍部分から押し出しながら上記現像剤担持体に順次付着させることができるので、該劣化現像剤を該現像剤担持体に付着させた後に該現像剤担持体から除去することで、上記現像装置の外部に排出させる手段に有用であるという優れた効果がある。
【0042】
請求項2又は3の発明によれば、上記現像剤供給部材への現像剤供給性能の安定化を図りながら、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留状況を判断するので、該安定化を図りながら該滞留状況に応じて該劣化現像剤を上記現像装置の外部に排出させる手段に有用であるという優れた効果がある。
【0043】
請求項4の発明によれば、上記近傍部分における劣化現像剤の滞留を検知した場合には、非作像動作時に上記現像剤供給部材から上記現像剤担持体への劣化現像剤の供給能力を高めるので、該現像剤担持体への該劣化現像剤の供給能力を高めながら該劣化現像剤を上記現像装置の外部に排出させる手段に有用であるという優れた効果がある。
【0044】
請求項5の発明によれば、上記近傍部分に滞留した多量の劣化現像剤を上記現像装置の外部へ排出することができるという優れた効果がある。
【0045】
また、上記近傍部分に滞留した多量の劣化現像剤を非作動動作時に上記現像装置の外部へ排出することができるので、形成画像に影響を与えることなく作像能力を回復させることができるという優れた効果がある。
【0046】
請求項6の発明によれば、上記近傍における劣化現像剤の滞留を検知した場合には、非作像動作時に上記現像剤供給部材から上記現像剤担持体への劣化現像剤の供給能力を高めるながら、該劣化現像剤を上記潜像剤担持体上に強制的に付着させるので、形成画像に影響を与えることなく且つ迅速に該劣化現像剤を現像装置の外部に排出することができるという優れた効果がある。
【0047】
また、上記近傍部分に滞留した多量の劣化現像剤を非作動動作時に上記現像装置の外部へ排出することができるので、形成画像に影響を与えることなく作像能力を回復させることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る電子写真複写機の概略構成図。
【図2】同複写機の第2現像器29の拡大図。
【図3】同複写機の制御の一部を示す制御ブロック図。
【図4】同複写機の制御の一部を示す制御ブロック図。
【図5】同第2現像器29の可動部材52の移動状態を説明する説明図。
【符号の説明】
11 感光体ドラム
22 クリーニング装置
27 第2帯電器
29 第2現像器
35 現像ローラ
36 現像剤供給ローラ
37、38 アジテータ
5 第2現像制御部
50 トナー付着量検知センサ
51 トナー有無検知センサ
52 可動部材
53 現像バイアス
54 トナー供給バイアス
55 アジテータ駆動モータ
56 第2メインモータ
57 可動部材駆動モータ
Claims (6)
- 現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部と、
現像剤を担持する現像剤担持体と、
該現像剤貯蔵部の現像剤を該現像剤担持体に供給する現像剤供給部材と、
該現像剤貯蔵部内の現像剤を攪拌しながら該現像剤供給部材に向けて供給する部材と
を有する現像装置と、
潜像を担持する潜像担持体と
を備え、
該現像装置を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置であって、
該現像剤貯蔵部内の現像剤を攪拌しながら該現像剤供給部材に向けて供給する部材の下方から、該現像剤供給部材の下方に向けて移動可能な可動部材を該現像剤貯蔵部の底面上に設け、該可動部材の移動により、該現像剤貯蔵部における該現像剤供給部材の下方部分の容量を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置であって、
上記現像剤貯蔵部における所定位置の現像剤の有無又は量を検知する現像剤検知手段と、
上記潜像担持体上の現像剤付着量を検知する現像剤付着量検知手段と
を備え、
該有無又は該量、及び、該現像剤付着量、に応じて上記容量を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2の画像形成装置であって、
上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、上記容量を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置であって、
上記現像剤供給部材に電圧を印加する電圧印加手段を備え、
上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に該電圧の値を変化させて該現像剤供給部材から上記現像剤担持体への現像剤供給能力を高めることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置であって、
上記現像剤担持体に電圧を印加する電圧印加手段を備え、
上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に該電圧の値を変化させて該現像剤担持体上の現像剤を上記潜像担持体上に強制的に付着させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置であって、
上記現像剤担持体に電圧を印加する第1電圧印加手段と、
上記現像剤供給部材に電圧を印加する第2電圧印加手段と
を備え、
上記所定位置の現像剤を有りとして検知しているか、又は該所定位置で充分量の現像剤量を検知しているにもかかわらず、上記現像剤付着量の低下を検知した場合には、非作像動作時に、該第2電圧印加手段の印加電圧の値を変化させて該現像剤供給部材から該現像剤担持体への現像剤供給能力を高めるとともに、該第1電圧印加手段の印加電圧の値を変化させて該現像剤担持体上の現像剤を上記潜像担持体上に強制的に付着させることを特徴とする画像形成装置。
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