JP3891928B2 - 表示装置 - Google Patents

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JP3891928B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に係り、特に液晶パネル、CRT(Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイパネル(PDP) 、ELパネル(Electro-Luminescence Panel)等の表示デバイスを用いて映像データ(画像データ、テキストデータを含む)を表示するための表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像信号発生源から入力した映像データを表示デバイスの特性に合わせて表示するための従来技術として、映像の輝度データからヒストグラムを形成し、ガンマ特性をヒストグラムに応じて積極的に補正する技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−343957号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在、液晶パネルを用いた表示装置(液晶表示装置)やプラズマディスプレイパネルを用いた表示装置(プラズマディスプレイとも称する)あるいはELパネルを用いた表示装置(ELディスプレイ)は、パーソナルコンピュータなどのテキストや静止画像だけでなく、テレビ映像等の動画をも高画質に表示することが求められている。
【0005】
一般にテレビ映像に代表される動画映像は、テレビカメラ等で撮影され、放送または媒体を介して提供される映像であり、受信機に一般的に備える陰極線管(以下、ブラウン管とも称する)の表示特性に即した規格で提供される。これは、所謂ガンマ特性と呼ばれるブラウン管の映像信号と明るさの関係を考慮してのことである。しかし、表示特性の異なる液晶表示装置、あるいはプラズマディスプレイといった表示デバイスは、このような放送規格に適した表示特性ではないため、映像信号と明るさの関係、すなわちガンマ特性を放送規格に一致させる必要がある。
【0006】
また、液晶表示装置やプラズマディスプレイはブラウン管と異なり、ピーク輝度やコントラスト、色再現性の観点から、ブラウン管以上の表示特性を実現することは困難な状況にある。このような表示特性がブラウン管と異なる表示デバイスで忠実な再現性を実現することが課題の一つとなっている。特許文献1に開示された発明も、前記課題を解決すべくなされたものであるが、輝度データに基づくヒストグラムを抽出するのみに留まっており、なおかつグレースケールのみの信号処理に限定されているため、見かけ上のグレースケールのコントラストは改善できるものの、色彩のコントラストや、見かけ上の色再現性を向上させることはできない。また、液晶の場合、応答が数msから数十ms要してしまうため、映像の変化に追従できず、映像がぼやけてしまい、これも解決すべき課題となっていた。
【0007】
本発明は、前記グレースケールのコントラストに加え、色彩のコントラストも同時に向上させ、かつ液晶表示装置等のホールド型表示装置においては、映像の動きによる映像のぼやけを低減する表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、前記複数の映像フォーマットの映像信号を入力として受けて任意の映像フォーマットの映像信号へ変換するフォーマット変換回路と、複数種類のヒストグラムと複数の画像処理フィルタを有する画像特徴抽出画像処理回路と、前記映像信号の複数フレームを保持し、複数フレーム時間遅延するフレームメモリと、前記フォーマット変換回路と前記画像特徴抽出画像処理回路の動作を制御するデータ処理回路と、 前記映像信号を表示する表示デバイスを備えたことを特徴とする。
【0009】
すなわち本発明は、1フレームの映像信号において、表示デバイスの各画素に対応したデータの輝度値とその輝度値を示す画素数の分布を表す輝度ヒストグラムと、データの色を表す値とその色を示す画素数の分布を表す色ヒストグラムと、データのエッジ(各画素とその隣接画素間の輝度値の差分)レベルとそのエッジレベルを示す画素数の分布を表すエッジヒストグラムと、動き(連続するフレーム間での各画素の輝度値の差分)レベルとその動きレベルを示す画素数の分布を表す動きヒストグラムを生成する手段と、グレースケールのコントラストを補正するフィルタと、映像の時間変化分を増幅するフィルタと、映像の輝度成分のみを増幅するフィルタと、色差成分のみを変換するフィルタを有する画像特徴抽出画像処理回路と、複数のフレームデータを蓄積し、遅延するフレームメモリと、前記ヒストグラムデータを読み出し、そのヒストグラムデータに基づいて、前記フィルタの組み合わせを選択し、かつ前記フィルタの特性を決定するデータ処理回路と、前記フィルタに処理されたデータを表示する表示デバイス(例えば、液晶パネルやプラズマディスプレイパネル)と複数の映像フォーマットからなる映像信号を前記表示デバイスの映像フォーマットへ変換するフォーマット変換回路から構成される。
【0010】
上記データ処理回路は、所謂マイコンで構成され、画像特徴抽出画像処理回路で生成される輝度、色、エッジ、動きのヒストグラムから、映像の特徴を抽出し、ヒストグラムパターンとそれに効果的なフィルタパラメータとのデータベースから、適切なフィルタとフィルタパラメータを決定し、画像特徴抽出画像処理回路に内蔵した差分強調フィルタ、コントラスト補正フィルタ、輝度増幅フィルタ、色差変換フィルタを選択し、フィルタパラメータを設定する。画像特徴抽出画像処理回路は前記フィルタパラメータに基づいてデータ処理し、表示デバイスへ映像データを出力する。
【0011】
この構成により、グレースケールのコントラストのみでなく、色彩のコントラストも同時に向上でき、液晶表示装置等のホールド型表示装置での映像の動きによる映像のぼやけを低減することができる。なお、本発明は上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施例〕
図1は本発明による表示装置の第1実施例の構成を説明するブロック図であり、液晶表示装置、特に液晶テレビを構成した例を示す。図1において、201はデータ処理回路(以下、マイコンと称する)、202はフォーマット変換回路、203は画像特徴抽出画像処理回路(以下、画像抽出処理回路と称する)、204はフレームメモリ、205は液晶パネルである。また、206はマイコン201が画像抽出処理回路203からデータを読み出すリードアクセスバス、207はマイコン201が画像抽出処理回路203へデータを書き出すライトアクセスバスで、通常リードアクセスバス206とライトアクセスバス207は入出力バスとしてアクセスするが、図1では説明のため別々に表記している。212はライトアクセスバスで、マイコン201からフォーマット変換回路202 の動作を設定するために用いる。
【0013】
また、208は入力データバスであり、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の映像データ及び同期信号を伝送する。209は画像抽出処理回路203へ入力されるデータバス、211は画像抽出処理回路203とフレームメモリ204間でやりとりするデータバス、210は液晶パネルへ入力するデータバスである。フォーマット変換回路202は、テレビ信号フォーマット、例えばハイビジョンやNTSCといったデジタル信号やアナログ信号、周波数、解像度など、放送の規格化された信号を、液晶パネル205に表示する信号へ変換する機能を有する回路であり、フレームメモリや複数のアナログ回路、デジタル回路、クロック生成回路等を含む。入力信号を受けたフォーマット変換回路202は、マイコン201により、データバス212を介して設定された解像度や周波数で映像データを再構成し、その映像データを画像抽出処理回路203に転送する。
【0014】
画像抽出処理回路203は、前記映像データから数種のヒストグラムを形成し、内部に所持するヒストグラムレジスタに保持する。マイコン201はリードアクセスバス206を介して前記ヒストグラムデータを読み出し、映像の特徴を抽出できる。また画像抽出処理回路203は複数の画像処理フィルタを内蔵しており、映像データにフィルタを施すことができる。画像抽出処理回路203に内蔵したフィルタは、マイコン201からライトアクセスバス207を介して、フィルタの動作を決めるパラメータを設定したり、フィルタを切り替えたりすることができるため、先のヒストグラムから、映像の特徴を抽出後、それに応じて各種フィルタを選択することで、映像に適した、あるいは表示デバイス(ここでは液晶パネル205)の特性に応じた画像処理を行うことができる。
【0015】
画像抽出処理回路203は、必要に応じて複数のフレームメモリ204を制御し、データバス211を介して、フレームデータを蓄積し、遅延データを生成するなど、ヒストグラムや画像処理フィルタで用いるデータを生成する機能も有する。液晶パネル205は、例えばWXGA(1280×768)の解像度を有し、RGB各8ビットフルカラーの映像を表示できるものである。
【0016】
図2は本発明の特徴となる図1における画像抽出処理回路203の内部構成を説明するブロック図である。図2において、101はマイコンインターフェース、123はメモリ制御回路、125はフィルタ部、126はヒストグラム部、127はヒストグラム入力データ生成部である。マイコンインターフェース101は、各機能をマイコンで制御するインターフェースを提供する。メモリ制御回路123は、RGB入力データ(例えば、8ビットデータ)をメモリ(図示せず)に蓄積し、1 フレーム期間遅延した遅延フレームデータ(以下、前フレームデータと称す)を各部に出力する。フィルタ部125は、マイコンインターフェースを介して設定される変更可能なパラメータと、前フレームデータと現フレームデータを用いて画像処理を行う機能を有しており、本実施例では、差分強調回路108、コントラスト補正回路109、輝度増幅回路110、色差変換回路111の4種を搭載している。
【0017】
ヒストグラム部126は、輝度ヒストグラム、色ヒストグラム、エッジヒストグラム、動きヒストグラムの4種のヒストグラムから構成されており、ヒストグラムデータ生成部127において、前フレームデータ及び現フレームデータから生成されたデータを用いて各ヒストグラムを作り出す機能を持つ。
【0018】
本実施例では、画像処理フィルタとして、差分強調回路、コントラスト補正回路、輝度増幅回路、色差変換回路の4 種を用いているが、それらに限られることではないし、そのうちの少なくとも1 つを搭載した例も包含している。また、ヒストグラムに関しても、輝度、色、エッジ、動きの4 種に限られず、またそのうちの少なくとも1 つを搭載した例に関しても同様である。
【0019】
まず、フィルタ生成部125の構成要素についてより詳細に説明する。差分強調回路108は、フレームの映像変化(差分)を強調するフィルタで、映像のフレーム変化を強調したデータを出力する。したがって、差分強調回路108の出力データは、映像変化がない静止画では常に処理に影響を与えない。また、コントラスト補正回路109は例えばガンマ補正、黒伸張や白伸張といった映像のグレースケールのコントラストを補正するフィルタで、静止画に対して影響する。これらの出力データは加算・クランプ回路112によって合成後、クランプされ、新しい映像データとなる。ここでクランプとは、差分強調回路108及びコントラスト補正回路109によって出力されるデータが、RGB出力データのビット幅より大きい場合、RGB出力データのビット幅で表現できないデータを制限することを言う。
【0020】
したがって、例えばRGB出力データ(液晶パネル205 に出力するデータ)が8ビットの場合、差分増幅回路108、コントラスト補正回路109の出力データが255以上の場合には255で制限し、また0以下の場合には0で制限することを言う。このように、差分強調回路108、コントラスト補正回路109を経由して、加算・クランプ回路112から出力される経路(以下、系統A)は、入力データ(フォーマット変換回路202から受けるデータ)が動画及び静止画の双方に作用する。
【0021】
輝度増幅回路110は映像の輝度成分のみを増幅するフィルタ、色差変換回路111は映像の色差成分のみを変換するフィルタで、それぞれ出力は輝度データ、色差データである。輝度色差−RGB変換回路113は、輝度色差データをRGBデータに変換する変換回路で、輝度増幅回路110の輝度出力データと色差変換回路111の色差出力データからRGB 出力データに変換する。この輝度増幅回路110、色差変換回路111を経由して輝度色差−RGB変換回路113から出力される経路(以後系統B)は、前フレームデータを用いていないため、系統A とは異なり、静止画にのみ影響する。また、色差を自由に変換できるという点でも系統Aと特徴が異なっている。114は前述の処理経路である系統Aと系統Bを切り替える2入力1出力セレクタで、マイコンインターフェース101を介し、マイコンから切り替えることができる。このように、フィルタ部125は、特徴の異なる処理系統、すなわち系統Aと系統Bから構成され、切り替えて使うことを意図している。
【0022】
次に、ヒストグラム部126の構成について説明する。先に述べたように、ヒストグラム部126は輝度、色、エッジ、動きの4種のヒストグラムから成り、それぞれのヒストグラムは図2に示すヒストグラムカウンタ及びヒストグラムレジスタを有している。115は輝度ヒストグラムカウンタ、119は輝度ヒストグラムカウンタ115のカウント値を保持する輝度ヒストグラムレジスタ、116は色ヒストグラムカウンタ、120は色ヒストグラムカウンタ116のカウント値を保持する色ヒストグラムレジスタ、117はエッジヒストグラムカウンタ、121はエッジヒストグラムカウンタ117のカウント値を保持するエッジヒストグラムレジスタ、118は動きヒストグラムカウンタ、122は動きヒストグラムカウンタ118のカウント値を保持する動きヒストグラムレジスタである。
【0023】
映像データは連続して送られており、ヒストグラム生成中のカウンタ値は時々刻々と変化していることから、それらのカウントデータを前記ヒストグラムカウンタから参照すると正確なデータを抽出できない。そのため、本構成では、115〜118のカウント値をフレーム分の映像を転送し終えてから次のフレームの映像を転送し始めるまでの期間(垂直帰線期間)内にヒストグラムレジスタ119〜122にカウント値を保持する構成としている。ヒストグラムレジスタ119〜122はマイコンインターフェース101と接続されているため、少なくとも次のフレームの転送開始時点からこれを介して、最新の有効データを参照可能となる。
【0024】
次に、ヒストグラムデータ生成部127の構成について説明する。ヒストグラムデータ生成部127はヒストグラム部126で用いる輝度データ、色データ、エッジデータ、動きデータを生成する。映像入力データは通常RGBデータ(例えば8ビットデータ)として入力されるため、輝度データ、色データ、エッジデータ、動きデータを生成するためにデータを変換する必要がある。102はRGBデータを輝度色差データに変換するRGB−輝度色差変換回路、103はRGBデータから輝度データに変換するRGB−輝度変換回路で、これらによって現フレームデータ(R0,G0,B0)は現フレームの輝度・色差データ(Y0,Cb0,Cr0)に、また前フレームデータ(R1,G1,B1)は前フレームの輝度データ(Y1)に変換される。つまり、輝度ヒストグラムやエッジヒストグラムに必要な現フレームの輝度データと、動きヒストグラムに必要な現フレームの輝度データ、前フレームの輝度データが生成されたことになる。
【0025】
104は前記色差データから彩度及び色相に変換する回路、105は彩度及び色相から色インデックスデータを生成する回路である。ここで色インデックスとは、各色に対して割り当てられるデータを意味し、例えば赤には4を、青には0をといったデータを指す。色差−彩度色相変換回路104、彩度色相−色インデックス変換回路105により、色インデックスデータが生成され、色ヒストグラムを形成することができる。106はエッジデータ生成回路、107は動きデータ生成回路で、前者は現フレームの輝度データを用いて、後者は前フレームと現フレームの輝度データを用いて、それぞれエッジデータ、動きデータを算出する。
【0026】
さらに、ヒストグラムデータ生成部127 ではヒストグラム生成の対象とする範囲(以下、ウィンドウと呼ぶ)を限定することができるように、ウィンドウ制御回路124を搭載している。このウィンドウ制御回路124は、ウィンドウをマイコンインターフェースを介して設定でき、画素データがその設定されたウィンドウに該当する領域にある場合には、ヒストグラムカウンタのカウントを許可するイネーブル信号(EN)を生成し、ヒストグラムカウンタの動作を制御する。このような制御機能を設けることで、特定領域のヒストグラムを形成することができる。
【0027】
以上が画像抽出処理回路203の概略である。これらの機能、つまり画像処理フィルタとヒストグラム生成機能は、例えばフレーム周波数60Hzで、解像度がWXGA(1280×768)の表示装置を想定すると、通常約80MHz相当で処理する必要があることから、ハードウェアで実現することが現実的である。以下、特に断らない限り、前述した機能は一つのLSI(Large Scale Integrated circuit)に内蔵したASIC(Application Specific Integrated Circuit )として実現することを前提に説明を続ける。もちろん、各機能を複数のLSIに分割したり、また他の回路に内蔵したりしても、本発明の本質は失われない。
【0028】
次に、具体的に画像抽出処理203を構成する各回路について詳細に説明する。画像抽出処理回路203に内蔵しているヒストグラムは、輝度、色、エッジ、動き、合わせて4種の画像の特徴を抽出できる。そのためには、入力データがRGBデータである場合、輝度データ、色データ、エッジデータ、動きデータへ変換する必要がある。図2で示したように、ヒストグラム生成に必要なデータはヒストグラムデータ生成部127で生成する。その構成要素の一つであるRGB−輝度色差変換回路102は、現フレーム映像データ(R0,G0,B0)から輝度・色差データ(Y0,Cb0,Cr0)を次の「数1」の変換式にしたがって生成する。
【0029】
「数1」
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B
Cb=0.500×R−0.419×G−0.081×B+128
Cr=−0.169×R−0.331×G+0.500×B+128
ただし、Yは輝度データ、Cb,Crは色差データであり、RGBデータ、Y,Cb,Crは8ビットを想定している。また「数1」式は乗算器と加減算器で構成されているため、LSI化は容易である。
【0030】
輝度ヒストグラムに用いる輝度データは、「数1」式に示すYで、図2には現フレーム映像の輝度データY0として示している。また、前フレーム映像の輝度データY1は、「数1」式のYのみを導出する回路であるRGB−輝度変換回路103により生成する。
【0031】
エッジヒストグラムに用いるエッジデータは、現フレームの輝度データY0を用いて、各画素とその隣接画素の輝度データより例えば「数2」式で求めることができる。
【0032】
「数2」
E(i,j)=|Y0(i,j)−(Y0(i,j−1)+Y0(i,j+1))2|
ただし、E(i,j)はフレーム内にある、垂直位置i、水平位置jのエッジデータで、Y0(i,j)は現フレーム映像の垂直位置i、水平位置jにおける輝度データ、Y0(i,j−1),Y0(i,j+1)はY0(i,j)の左右隣接画素の輝度データである。また「数2」式は、加減算回路で構成されているため、LSI化は容易である。
【0033】
エッジデータは各画素とその隣接画素との輝度差分に相当する値で特徴づけられるため、演算式内に前記特徴が含まれていれば、「数2」式に限定しなくてもよい。
【0034】
動きヒストグラムに用いる動きデータは、現フレームの輝度データY0と前フレームの輝度データY1で例えば次の「数3」の式で求めることができる。
「数3」
M(i,j)=|Y0(i,j)−Y1(i,j)|
ただし、M(i,j)はフレーム内にある垂直位置i、水平位置jの動きデータで、Y0(i,j)は現フレーム映像の垂直位置i、水平位置jにおける輝度データ、Y1(i,j)は前フレームにおけるそれである。また「数3」式は減算回路で構成されているため、LSI化が容易である。動きデータは連続するフレーム間での輝度の差分に相当する値で特徴づけられるため、輝度変化のみに着目した数3 に限定せず、色差変化を考慮した演算としてもよい。
【0035】
色ヒストグラムに用いる色データの生成過程は少し複雑となる。色データは、図1に示すように、RGB−輝度色差変換回路102によって得られる色差データCb,Crを用いて算出する。前記色差データCb,Crから彩度色相変換回路104は、理想的には「数4」式によって彩度データを生成し、「数5」によって色相データを生成する。
「数4」
S=√((Cb−128)×(Cb−128)+(Cr−128)×(Cr−128)
「数5」
H=tan−1((Cr−128)/(Cb−128))
【0036】
「数4」式、「数5」式の演算は複雑であるため、直接演算式をLSI化することは困難である。そこで、本実施例ではデータ変換テーブルを用いて上記演算を代用した。図3は16×16の色差−彩度変換テーブル例、図4は16×16の色差−色相変換テーブル例である。変換テーブルは、より詳細であればより正確な変換データを得られるが、回路規模が増大し、LSI化が困難となる。したがって、本実施例では、LSI化が容易である規模の16×16のテーブルとした。
【0037】
図3の横軸は式で求めたCbの値から128を引いた絶対値、すなわちCbと128との距離で、縦軸はCrの値から128を引いた絶対値、すなわちCrと128との距離を示す。前記「数4」にもあるように、彩度データSは(Cr,Cb)が無色を示す(128,128)との距離で表せるため、テーブルデータは(|Cb−128|,|Cr−128|)が大きいほど、すなわち、テーブルの左下から右上に向かうほど大きな値となっている。テーブルの参照方法について例を示すと、例えば(|Cb−128|,|Cr−128)=(90,23)の場合、|Cb−128|、|Cr−128|それぞれが7ビットデータで表されたとすると、その上位4ビットは(11,2)を示し、横軸で12番目、縦軸で3番目の交差データ91を彩度値S0として参照することができる。
【0038】
一方、図4の横軸は「数5」式で求めたCbの値で、縦軸はCrの値である。「数5」式にあるように色相データは基準位置からの位相を表しているため、図4のテーブル値は、( Cb,Cr)が(128,128)を中心として、反時計回りに大きくなるように設定している。テーブルの参照方法について例を示すと、Cb,Crそれぞれが8ビットデータで、(Cb,Cr)=(226,151)の場合、上位4ビットは(14,9)を示すため、図4では横軸15番目、縦軸10番目の交差データ11を色相値H0として参照できる。
【0039】
次に、色差−彩度色相変換回路104にて変換された現フレームの彩度データS0と色相データH0は彩度色相−色インデックス変換回路105へ転送される。色インデックス変換回路105は有色か無色かを判定基準となる彩度境界値と、色分けの判定基準となる色相境界値からデータが何色に対応するかを判別する。
【0040】
図5は彩度色相データと彩度境界、色相境界から色を判別するための境界を示している。この場合、例として、12の色相境界と1つの彩度境界で、12色と無色の計13色を分割している。各色を表す色インデックスデータは、彩度データが彩度境界SBより内側であれば、色インデックスとして無色を意味するF〔HEX〕が与えられ、彩度データが彩度境界SBより外側であれば、色相データH0が色相境界HB0〜HB1の範囲のとき、色インデックスとして0〔HEX〕を、HB1〜HB2の範囲のとき1〔HEX〕をというように、色相データH0が2つの色相境界によって挟まれる範囲に対応するデータがインデックス値として割り当てられる。さらにインデックス値を増やせば、より多くの色に分類できることは言うまでもない。また、境界値をマイコンより設定可能とすることで、特定の色の境界を絞ることも可能である。このような過程を経ることで、色ヒストグラムで用いる色インデックスデータを生成することができる。
【0041】
以上、ヒストグラム入力データ生成回路127がヒストグラム部126で用いるデータ、すなわち、輝度データ、色データ、エッジデータ、動きデータの生成方法を説明した。
【0042】
次に、ヒストグラムの対象領域を制御するウィンドウ制御回路124について説明する。図1で説明した液晶テレビは、受像する映像信号の解像度と表示デバイスである液晶パネルの解像度が必ずしも一致しない。例えば、アスペクト比がワイドなWXGA(1280×768)の液晶パネルにアスペクト比がワイドでない映像を表示する場合、映像を横に伸ばしてワイドにするか、あるいは、余領域に無効なデータ(例えば黒データ)を挿入してアスペクト比を揃えるなどの処置を施す必要が生じる。後者の場合、無効なデータは映像と全く関係のないデータである場合が多いため、この領域をヒストグラムにカウントすることは意味が無く、むしろ情報として紛らわしい。
【0043】
ウィンドウ制御はこのような影響を排除することを意図している。図1で、マイコンは表示対象となる液晶パネル205の解像度に応じた表示データを再構成するために、フォーマット変換回路202を制御する。この際、マイコンは、無効なデータを挿入する必要がある場合には、そのデータをヒストグラムの対象から外すように、画像抽出処理回路203にアクセスし、適切なウィンドウ設定をする。画像抽出処理回路203内部のウィンドウ制御回路124は、前記マイコンのウィンドウ設定に応じてヒストグラムカウンタ115〜118をイネーブルする信号(EN)を出力する。つまり、画素データがウィンドウの範囲内であれば、ヒストグラムカウンタ115〜118をイネーブルにすることでカウントを実行させ、ウィンドウの範囲外であれば、ヒストグラムカウンタ115〜118をディスエーブルにして動作させないようにする。
【0044】
以上、ヒストグラムデータ生成回路127 を構成する各回路について説明した。次に、ヒストグラム生成部126を構成する各回路について説明する。図6はヒストグラム部126を構成するヒストグラムユニットの構成図である。601はヒストグラムカウンタ、602はヒストグラムレジスタで、それぞれ図2の115〜118、119〜122の構成要素である。603は条件判定回路、604はカウンタで、両者でヒストグラムカウンタ601を形成する。ただし、各回路のリセット端子、クロック端子は省略している。605は映像データ入力バスで、輝度ヒストグラムでは、輝度データ、色ヒストグラムでは色インデックスデータ、エッジヒストグラムではエッジデータ、動きヒストグラムでは動きデータである。606は条件入力バスで、ヒストグラムカウンタがカウントすべき条件が設定される。
【0045】
条件判定回路603は前記ヒストグラム入力バス605、条件入力バス606より入力されたヒストグラム入力データと条件データを比較し、映像データがカウントすべきデータであると判断した場合にヒストグラムカウンタ604をイネーブルする信号を生成する。607はカウンタイネーブル信号入力バスで、先に説明したウィンドウ制御等で、カウンタの動作を制御する際に用いる。ヒストグラムカウンタ604は、条件判定回路603とカウンタイネーブル信号の両者がアクティブの場合に動作する。カウンタのサイズは、例えば解像度WXGA(1280×768)を対象とすると、1画面に983,040画素存在するため、20ビット(1,048,576画素までカウント可能) 以上必要となる。
【0046】
本実施例では20ビットのカウンタを想定している。608はレジスタロード・カウンタリセット信号入力バスで、ヒストグラムカウンタ604のカウントデータをヒストグラムレジスタ602へ転送し、それと同時にカウンタをリセットする信号を伝播する。ヒストグラムカウンタ604は、この信号により、レジスタ602にカウントデータを転送後、リセットされ、再びウィンドウ内のカウント条件に合うヒストグラム入力データをカウントし始め、先に述べた動作を繰り返す。609はレジスタ出力バスで、マイコンインターフェース101を介し、マイコンにヒストグラムデータ値のアクセスを可能にしている。
【0047】
図7は図6のヒストグラムユニットを16個用いてヒストグラムを構成した例を示す。ヒストグラム入力データは全ヒストグラムユニットで共通とし、条件入力を16通り(条件1〜条件16)設定する構成としている。ヒストグラムデータ生成部127から送られてくるヒストグラム入力データは、条件1〜16のうち、条件にマッチするヒストグラムユニットのカウンタをイネーブルし、カウント動作を促す。図7の構成を用いれば、ヒストグラムユニットのユニット数や条件を変更するだけで、多種のヒストグラムを構成できる。例えば、16ユニットの輝度ヒストグラムを構成する場合には、ヒストグラム入力データに輝度データを、条件データ1〜16にはカウントしたい輝度値をそれぞれ設定すればよい。8ビットの輝度データであれば、上位4ビットをヒストグラム入力データとし、条件データ1〜16にそれぞれ0〜15を設定すると、輝度データ0〜15の場合にはユニット1に、輝度データ16〜31の場合にはユニット2に、輝度データ224〜255の場合にはユニット16にカウントされ、8 ビット輝度データのヒストグラムが形成される。画像抽出処理回路203に搭載した色ヒストグラム、エッジヒストグラム、動きヒストグラムも同様な原理で構成する。
【0048】
以上がヒストグラム部126の各回路の説明である。次にフィルタ部125の構成回路について説明する。フィルタ部125は、図2に示すように、差分強調回路108とコントラスト補正回路109から成る系統Aと、輝度増幅回路110と色差変換回路111から成る系統Bの2種を2入力1出力セレクタ114で切り替え可能な構成となっている。差分強調回路108は入力データとして現フレームの映像データと前フレームの映像データを受け取り、下記「数6」式に従ってその差分を強調したデータを生成する。ただし、演算はRGBで同じであるため、Xで代表している。またX0は現フレームの映像データ、X1は前フレームの映像データを示し、Kは差分強調パラメータである。
「数6」
DX=K×(X0−X1)
「数6」式は減算器と乗算器で実現できるため、LSI化が容易である。
【0049】
さらに、現フレームデータと前フレームデータの組み合わせにより差分強調パラメータKを変更することで、フィルタの特性を変えることができる。図8はその例を示しており、現フレームデータと前フレームデータとの組み合わせに従い、図8(a)がKP、KMという2種のパラメータを選択する場合、図8(b)K00〜K33の16種のパラメータを選択する場合の映像データとパラメータの対応を示している。図8の横軸は前フレームデータ、縦軸は現フレームデータを示しており、8ビットデータを想定している。図8(a)は、現フレームデータが前フレームデータより大きい場合にはパラメータKPを用い、小さい場合にはKMを用いることを意図している。式で表すと次の「数7」になる。
【0050】
「数7」
DX=KP×(X0−X1) 〔X0≧X1〕
DX=KM×(X0−X1) 〔X0<X1〕
【0051】
図8(b)は現フレームデータと前フレームデータの組み合わせを16通りに分割し、それぞれで異なるパラメータK00〜K33を設定できるようにした例である。式で表すと「数8」のようになる。
【0052】
Figure 0003891928
Figure 0003891928
【0053】
図9にパラメータ選択と演算回路の構成を示した。図9(a)は図8(a)のパラメータ設定時、図9(b)は図8(b)のパラメータ設定時の回路構成図である。図9において、901は減算器、902は増幅器(乗算器)、933 は図8(a)のパラメータ設定条件に基づきパラメータを選択する信号を生成する条件回路、905は図8(b)のパラメータ設定条件に基づきパラメータを選択する条件回路、904は2入力1出力セレクタ、966 は16入力1出力セレクタである。条件回路903、905は、上式に示したように、現フレームデータX0と前フレームデータX1から、パラメータを選択するためのセレクト信号を、セレクタ904、906に供給し、該当するパラメータをセレクタ944 、906が増幅器902に設定する。増幅器922 は現フレームデータと前フレームデータの組み合わせに対応したパラメータに基づき、減算器911 の差分値を増幅し、データDXとして出力する。
【0054】
「数6」式に示した演算は、減算器一つと乗算器一つで実現しており、「数7」式、「数8」式はそのパラメータをデータの条件で変更しているに過ぎない。つまり、本構成は、減算器と乗算器を共通化して、図9以外にも様々に条件とパラメータの組み合わせることで、異なるフィルタを構成できる利点がある。
【0055】
次に、コントラスト補正回路109は、現フレームの映像データを入力として受け、例えば、下記「数9」に従って演算するフィルタである。ただし、演算はRGB同じであるため、Xで代表している。またXは現フレームの入力映像データ、X0は入力オフセットデータ、Y0は出力オフセットデータで、Kは補正パラメータである。
【0056】
「数9」
Y=K×(X−X0)+Y0
あるいは、以下のように階調ポイントを17点設定して、その間を補完してデータを生成する次の「数10」式の演算を用いても良い。ただし、Y0〜Y16は階調ポイント設定データである。
【0057】
「数10」
Y=
(Y1−Y0)/16×(X−0)+Y0 〔0≦X<16〕
(Y2−Y1)/16×(X−16)+Y1 〔16≦X<32〕
(Y3−Y2)/16×(X−32)+Y2 〔32≦X<48〕
(Y4−Y3)/16×(X−48)+Y3 〔48≦X<64〕
(Y5−Y4)/16×(X−64)+Y4 〔64≦X<80〕
(Y6−Y5)/16×(X−80)+Y5 〔80≦X<96〕
(Y7−Y6)/16×(X−96)+Y6 〔96≦X<112〕
(Y8−Y7)/16×(X−112)+Y7 〔112≦X<128〕
(Y9−Y8)/16×(X−128)+Y8 〔128≦X<144〕
(Y10−Y9)/16×(X−144)+Y9〔144≦X<160〕
(Y11−Y10)/16×(X−160)+Y10〔160≦X<176〕
(Y12−Y11)/16×(X−176)+Y11〔176≦X<192〕
(Y13−Y12)/16×(X−192)+Y12〔192≦X<208〕
(Y14−Y13)/16×(X−208)+Y13〔208≦X<224〕
(Y15−Y14)/16×(X−224)+Y14〔224≦X<240〕
(Y16−Y15)/16×(X−240)+Y15〔240≦X<256〕
【0058】
図10にコントラスト補正回路109の入力データと出力データとの関係を示す。図10(a)が「数9」式に、図10(b)が「数10」に対応する。ただし、図10(b)は入力データ、出力データ共に8ビットで、階調設定が9ポイント時の関係を示している。図10の点線で示した直線は入力データと出力データが等しい場合に相当し(通常のスルー動作)、比較のために描画している。図10(a)では、線形的に中間調のコントラストを向上させることができ、図10(b)ではポイント間では線形であるものの、全体として任意の曲線を近似的に形成することで、同様に中間調のコントラストを向上させることが可能となる。
【0059】
図11に演算回路構成を示した。図11(a)は図10(a)の入出力関係を生成する補正回路で、図11(b)は図10(a)の入出力関係を生成する補正回路に対応する。1101は減算器、1102は増幅器(乗算器)、1103は加算器で、1104は条件回路、1105〜1107は8入力1出力セレクタである。図11(a)の補正回路は、まず、減算器1101にて入力映像データXと入力オフセットパラメータX0との差をとり、その差分データを増幅器1102で増幅する。次に加算器1103を用いて増幅されたデータに出力オフセットパラメータY0を加算し出力データYを生成する。図11(a)の入力オフセットパラメータX0及び出力オフセットパラメータY0はマイコン等から設定可能で、設定値に応じて図10(a)の入出力関係を変化させることができる。
【0060】
図11(b)の補正回路は、まず映像入力データXに応じて、条件回路1104がセレクタ1105からの映像入力データから減算データを選択し、セレクタ1106から乗算データを選択し、セレクタ1107から加算データを選択することで、「数10」式の条件処理を行う。次に、選択されたデータに基づき、減算器1101、乗算器1102、加算器1103を用いて「数10」の演算を行い、図10(b)の入出力関係を得ることができる。階調ポイントY0〜Y8はマイコンから設定するパラメータで、設定値に応じて図10(b)の入出力関係を変化させ、任意の階調曲線を生成することができる。
【0061】
このようにコントラスト補正回路109で補正した映像データは、差分強調回路108で強調された差分データと、加算・クランプ回路112で加算され、出力データ(液晶パネル205に入力するデータ)が8ビットの場合には、演算結果を8ビットに制限するクランプ回路を通し、画像抽出処理回路203の出力として、液晶パネル205に送信される。
【0062】
次に、セレクタ114で選択可能な系統Bのフィルタ、輝度増幅回路110、色差変換回路111について説明する。図12は輝度増幅回路110の内部構成図で、1201は減算回路、1202は増幅(乗算)回路、1203は加算回路、1204は条件回路、1205は2入力1出力のセレクタ、1206はパラメータテーブル、1207は4入力1出力セレクタである。輝度増幅演算は前述のコントラスト補正回路と同じ演算で、各演算パラメータはマイコンからは自由に設定できる。ただし、入力データ、出力データがヒストグラム入力データ生成回路127で生成した輝度データであることが異なる。減算回路1201は輝度データXと輝度オフセットパラメータX0を入力として受け、その差分を増幅器1202へ出力後、増幅器1202で増幅された輝度データは、輝度オフセットパラメータY0を、加算器1203で加算され、輝度増幅データとして、2入力1出力セレクタ1205の片方の入力端子に転送される。
【0063】
セレクタ1205のもう片方の入力端子には入力輝度データXが転送され、セレクタ1205は条件回路1204のセレクト信号により、いずれかのデータを出力する。条件回路1204は輝度データXと色インデックスデータCとを入力として受け、色インデックスデータCがパラメータテーブルに設定してある色インデックスのいずれかに一致しているならば、その色インデックスデータに対応するパラメータを、セレクタ1207を切り替えて増幅器1202に設定する。
【0064】
この例では、例えば色インデックスデータCがC1であればK1を、C2であればK2を増幅器1202に設定し、変換データを生成する。条件回路1204は、それと同時にセレクタ1205を切り替えて、変換データが出力されるように制御する。パラメータテーブルに色インデックスデータCと一致するデータがない場合、条件回路1204はセレクタ1205を切り替えて、入力輝度データXをそのまま出力し、変換データが出力されないようにする。つまり、入力された色インデックスデータCが、パラメータテーブルに設定されている色インデックスデータのいずれかに一致する場合にのみ、輝度を増幅させるように機能する。
【0065】
色差変換回路111は、ある特定の色を対象に彩度や色相を変化させるように機能する。図13は色差変換回路111の内部構成図で、1301〜1304は増幅(乗算)器、1305と1306は加算器、1307と1308および1308は2入力1出力のセレクタ、1309は条件回路、1310はパラメータテーブル、1311は4入力1出力のセレクタである。増幅器1301〜1304と1305、1306で構成する演算は、次の「数11」式に示すとおりである。
【0066】
「数11」
Cb’=K×(Cb−128)+L×(Cr−128)+128
Cr’=M×(Cb−128)+N×(Cr−128)+128
【0067】
増幅器のパラメータK、L、M、Nは変更可能で、本実施例では、4種のパラメータ設定が可能な構成としている。4種のパラメータは、マイコンインターフェースを介して、マイコンから設定されたデータから構成されるパラメータテーブル1310を4入力1出力セレクタ1311により切り替えられる。セレクタ1311の切り替え制御は条件回路1309のセレクト信号が行う。例えば、条件回路1309に入力される色インデックスデータCがC1であれば、そのパラメータK1、L1、M1、N1が増幅器1301〜1304に設定され、変換データを生成する。それと同時に条件回路1309は2入力1出力セレクタ1307、1308を制御し、前記変換データが出力されるようにする。色インデックスデータCがC2、C3、C4の場合も同様である。色インデックスデータCがC1〜C4以外の場合、条件回路1309が2入力1出力セレクタ1307、1308を切り替えて、入力色差データCb、Crを出力し、変換データを出力しないようにするため、色差変換は行われない。つまり、パラメータテーブル1310に設定されている色インデックスデータが入力されてきた場合のみ、色差変換を行う回路となっている。
【0068】
図14に色インデックスデータが1である色差データ(a)を図13の変換回路を用いて、色インデックスデータが3である(b)の色差データへ変換する例を示した。変換結果はやはり色差データであるが、色インデックスデータが1から3へ変化し、同時に彩度が強くなっている。
【0069】
これらの輝度増幅回路110、色差変換回路111から出力されるデータは、輝度、色差データであるため、RGBで出力する場合には、輝度色差−RGB変換回路113を介してRGBデータとし、2入力1出力セレクタ114の片方の入力端子へ転送される。先に説明したように、2入力1出力セレクタ114は、もう片方の入力端子に差分強調回路108、コントラスト補正回路109から形成されるデータを得ており、マイコン等からセレクタ114を制御することで、どちらかのフィルタを選択して出力する。以上がフィルタ部を構成する各回路の説明である。
【0070】
次に、以上説明した画像抽出処理回路203の機能、すなわちヒストグラム生成及びフィルタ処理機能を用いて、図1の構成におけるマイコンの制御方法について説明する。図15はその制御フローチャートである。図15の制御フローは常にフレーム毎にスタートする。まず、画像抽出処理回路203で生成したヒストグラムを読み込むため、全ヒストグラムレジスタにリードアクセスする。次に、エッジヒストグラムと動きヒストグラムから、動きの度合いを表す動き度を算出する。ただし、この動き度の算出法は後述する。この動き度が閾値を越えた場合、つまり動きが多い映像の場合、次にその動き期間を測定するため、動き期間カウンタを動作させる。動き継続期間、すなわち動きの多い映像が閾値以上のフレーム期間で続いた場合、静止シーンから動きシーンへ遷移したと判断し、フィルタを系統A、すなわち差分強調回路108とコントラスト補正回路109から生成されるデータを出力することを決める。
【0071】
系統Aのフィルタを用いることを決めたので、フィルタに設定すべきパラメータを算出するため、ヒストグラム解析を行う。ただし、このヒストグラム解析については後述する。ヒストグラム解析は、読み込んだヒストグラムレジスタデータを元に行う。ヒストグラム解析によって映像に適したフィルタパラメータを算出後、画像抽出処理回路203内部のフィルタパラメータレジスタに設定する。一度系統Aを選択すると、動き度が閾値未満となり、その期間が閾値以上継続しなければ、系統Bへの切り替えは行わない。しかし、動き度が閾値未満となり、その期間が閾値以上継続した場合、すなわち動きの多い映像から動きの少ない映像へ遷移したと判断した場合には、系統Bが選択される。
【0072】
系統Bは、輝度増幅回路110、色差変換回路111から構成されているため、特定色の輝度、彩度、色相を自由に変換することができ、より木目細かな映像を作り出せる。系統Bへ切り替えることを決めた後、各ヒストグラムのレジスタデータを元に、ヒストグラム解析後、特定色を決定し、その輝度、彩度、色相をどのように変換するか、またどの程度変換するかといったパラメータを算出する。算出したパラメータは画像抽出処理回路203内部のフィルタパラメータレジスタにアクセスして設定する。このように動き度でフィルタの系統を変更するのには次のような理由がある。
【0073】
一般に、映像の動き(動き度)が大きい場合には、輝度や色を細かく制御しても、すぐ次の映像に変わってしまうため、その効果が印象に残りにくい。むしろ、動いた部分を強調するほうが、時間軸でのコントラストが向上するため、鮮明に見える。特に、液晶ディスプレイのように、光学応答が数msから数十msと遅い場合、液晶が映像の変化に追従できないため、映像変化を強調することで見かけ上応答を高める(オーバードライブする)方が効果的である。そこで、映像の動き度が大きい場合には系統A の差分強調回路とコントラスト補正回路を用い、逆に動き度が小さい場合、すなわち静止画とみなせる場合には、より木目細かな階調制御として、輝度や色を変換するフィルタを用いている。つまり、映像の動きによってまずフィルタ系統を選択し、さらに映像の特徴に応じてフィルタパラメータを設定することで、効果的に映像の印象を向上させることができる。以上が全体の大まかな制御フローである。
【0074】
次に、制御フロー全体の中の各処理方法、すなわち動き度算出、ヒストグラム解析、パラメータ算出について以下詳細に説明する。まず、動き度の算出方法であるが、画像抽出処理回路203には、動きヒストグラムとエッジヒストグラムが内蔵されており、この両者を用いて動き度を計算する。先に説明したとおり、エッジヒストグラムとは、各画素とその隣接画素との輝度差分に相当するデータの度数分布で、差分の大きい画素が多い場合には、エッジの効いたシャープな映像であることが分かるし、逆に差分の小さい画素が多い場合には、エッジの少ない平坦な映像であることが分かる。
【0075】
また、動きヒストグラムは、前フレームと現フレームの輝度差分に相当するデータの度数分布で、差分の大きい画素が多い場合には、コントラストの高い映像への変化であることが分かるし、差分の小さい画素が多い場合には静止画に近い映像だということが分かる。したがって、動きヒストグラムの分布で動き度がある程度把握することはできる。しかし、完全な静止画であっても、エッジ付近の画素は、輝度がフレーム間で変化しやすいため、ヒストグラムが特定の範囲に完全に集中しない。つまり、エッジの多い静止画では、動き(ゆらぎ)が存在するため、動きヒストグラムのみで動き度を判断するのは妥当でない。そこで、エッジヒストグラムも導入して、動き度を決めることとした。
【0076】
図16は動き度を求めるヒストグラムの例で、(a)、(d)はそれぞれエッジの少ない静止画映像のエッジヒストグラムと動きヒストグラム、(b)、(e)はそれぞれエッジの多い静止画映像のエッジヒストグラムと動きヒストグラム、(c)、(f)はそれぞれエッジの少ない動画像のエッジヒストグラムと動きヒストグラムである。(a)のようにエッジが少なければ、静止画で映像のゆらぎが少なく、(d)のように動きヒストグラムのみで、より確実に静止画像であるという判断が可能であるが、(b)のようにエッジが多くなると、静止画でも映像のゆらぎで(e)のように動きヒストグラムが(d)と比較して分散する方向へ変化する傾向がある。
【0077】
この場合、(c)のようなエッジの少ない映像が多少動いて(f)の動きヒストグラムとなると、静止画であるか動画であるかの区別がつきにくい。そこで、エッジの度合いに応じて動き易さを求め、動き度を下記「数12」式を用いて算出した。ただし、Miは動きヒストグラムの各ヒストグラムユニットのカウントデータ、Eiはエッジヒストグラムの各ヒストグラムユニットのカウントデータ、mは動き度を示す。αi、βiは共に、各ヒストグラムユニットのカウント対象範囲における平均値である。「数12」式を用いて動き度を算出し、図14に示したフローでフィルタを選択することができる。
【0078】
「数12」
m=( Σαi×Mi )/(Σβi×Ei )
【0079】
次に、ヒストグラムデータを用いて、ヒストグラム解析し、各フィルタのフィルタパラメータを算出する方法について説明する。まず、ユーザーの視点について考えると、主としてディスプレイの中心に焦点が集中している場合が多いことが挙げられる。またアスペクト比調節のための無効データ、字幕等の補助映像を考慮すると、少なくとも有効な映像そのものはディスプレイの中心に存在するであろうという経験から、ウィンドウをディスプレイの中央に設定することが望ましい。したがって、まずヒストグラムはディスプレイ中央のデータを対象として形成する。
【0080】
図17は前記範囲で形成されたヒストグラムの例を示す。図17(a)は16レベルの輝度ヒストグラム、図17(b)は12色と無色の合わせて計13色の色ヒストグラムである。図17のヒストグラムから映像の特徴を以下のように推測できる。
(1)図17(a)から多階調映像で、中間調が多く使われている。
(2)図17(b)からウィンドウ内の映像に使われている色は主に、4(例えば赤)、5(例えば橙)、8(例えば緑)とF(無色)である。
【0081】
仮に、動き度から静止画と判断した場合には、主として使われている色、つまりこの場合は4(赤)、5(橙)、8(緑)を対象として、図2に示した色差変換回路111を用いて色差変換することで映像の鮮明さを強調することができる。図17は前記3つの主色の彩度を変換した結果を示す。図17(a)は変換前のCb−Cr座標における3つの主色が形成する領域を、図17(b)は変換後のそれを示す。データのグラデーションの具合は図16(a)に示す通り、中間調に集中しているものの、全体に分散しているため、三角形で形成される領域に様々な色が点在している可能性が高いと判断できる。
【0082】
そこで、図17のように三角形の領域を広く拡張すると、色の再現範囲や、色と色との距離を増加させるため、映像の色のコントラストが向上する。つまり、赤はより赤に、橙はより橙に、緑もより緑に変換され、その合成より形成される色も強調される。また、前記色差変換に加え、さらに図2に示した輝度増幅回路110を用いることで、輝度を増幅させ、全体を明るいイメージしてもよい。このように、ヒストグラムにより映像の主となる色を見出し、その主色を色差変換や輝度増幅で、見かけ上、その明るさ、色再現性を向上し、映像を鮮明に映し出すことが可能となる。
【0083】
ただし、実際には、このような演繹的な自動制御方法は、必ずしも良い映像を生成するとは限らない。そこで、次のように映像のヒストグラムと制御方法に関するデータベースに基づき、制御方法を組み合わせる。図19は輝度ヒストグラムと色ヒストグラムの代表的なヒストグラムパターンを示す。図19(a)は輝度ヒストグラムのパターン例を、図19(b)は色ヒストグラムのパターン例を示す。図19(a)の(1)は中間調画素が多く、明るい画素と暗い画素が少ないタイプ、(2)はそれとは逆に、明るい画素及び暗い画素が多く、中間調画素が少ないタイプで、(3)は暗い画素が少なく、明るい画素が多いタイプ、(4)はそれとは逆に、暗い画素が多く、明るい画素が少ないタイプである。
【0084】
図19(b)の(1)は多くの色が使われているタイプ、(2)は暖色が多く用いられているタイプ、(3)は寒色が多く用いられているタイプ、(4)が数色の分散した主色が用いられているタイプである。図20に図19の輝度、色ヒストグラムの各パターンによって考えられる組み合わせと各フィルタに設定するフィルタパラメータ群の対応をテーブルとして示した。ここで(5)とは、著しく図19のパターンにマッチしない場合を示す。図20によると、5×5のマトリクスで形成される組み合わせに対するフィルタパラメータ群は計25通り存在し、各組み合わせに対するフィルタパラメータ群を図19との対応に合わせてP(ai,bj)で示している。
【0085】
フィルタパラメータ群P(ai,bj)には、輝度及び色ヒストグラムパターンの組み合わせに適した、図2中の108〜111に示すフィルタのそれぞれのパラメータが格納されている。P(ai,bj)に格納しているフィルタパラメータ群は、様々な映像を対象とするディスプレイに表示した際に、輝度ヒストグラム及び色ヒストグラムと、フィルタパラメータの組み合わせで、最も画質改善に効果がある関係を導出し、データベース化した結果であり、先に述べた演繹的な方法と比較して、統計的に効果が保証されていることを前提としている。ただし、(5)として示したようなどのパターンにも著しく一致しないという映像も存在するため、その場合には先に述べた演繹的な方法で処理する。より適切なパラメータを算出するために、映像のヒストグラムが、できる限りヒットするようにパターン数を増やしたり、前記パターンを基本パターンとして、パターンの組み合わせも考慮してパラメータを補完したりするなど工夫することも可能である。
【0086】
このように、エッジヒストグラムと動きヒストグラムに基づいて動き度を算出し、その動き度に応じて映像を動画もしくは静止画に分類し、それぞれに適したフィルタを選択後、輝度ヒストグラムと色ヒストグラムのパターンによって、選択したフィルタのパラメータを、統計的に効果が保証されているデータベースから選び出すことで、映像やディスプレイの特性に適した画像処理を施すことができる。
【0087】
〔第2実施例〕
次に、本発明の第2実施例を説明する。ヒストグラム入力データは、画像抽出処理回路203の入力データを元に生成するため、例えば、フォーマット変換回路202で出力されるデータがすでにフィルタ処理されている場合には、画像抽出処理回路203で生成するヒストグラムはオリジナル映像から生成したものと異なる。フォーマット変換回路には、例えばエッジ強調回路やスケーラー(拡大縮小回路)などの画像処理回路が内蔵されているため、ヒストグラム生成に影響する可能性がある。そこで、第2実施例では、画像処理された入力データを補正してヒストグラムを生成する補正手段を追加した。
【0088】
「数13」式は第2実施例のRGB−輝度色差変換回路で行う演算式で、輝度ゲインKY、色差ゲインKCを「数1」式に追加し、輝度データ及び色差データを増減できる演算とした。
【0089】
「数13」
Y=KY×(0.299×R+0.587×G+0.114×B)
Cb=KC×(0.500×R−0.419×G−0.081×B+128
Cr=KC×(−0.169×R−0.331×G+0.500×B+128
ただし、「数13」式のY、Cb、Crデータはヒストグラム入力データにのみ用い、輝度増幅回路110、色差変換回路111へは「数1」式で求めたY、Cb、Crデータを用いる。
【0090】
「数13」式より、輝度ゲインKYを大きくすれば、Yは大きなデータとなるため、輝度ヒストグラムは明るい方へ偏る。逆に小さくすれば、暗い方へ偏る。仮に、フォーマット変換回路202で映像を明るくするように階調制御を施していた場合、画像抽出処理回路203に入力されるデータは、オリジナルデータよりも明るくなっているため、生成したヒストグラムは明るい方へ偏ることになる。そこで、輝度ゲインKYを小さくし、その偏りを補正するといった例が挙げられる。
【0091】
色差の補正も同様で、色差ゲインKCを大きくすれば、彩度の高い色差データが生成され、小さくすれば彩度の低い色差データが生成される。色ヒストグラムは彩度境界に基づき有色か無色を判定しているため、色ヒストグラムは色差ゲインKCに応じて有色側に偏るか、無色側に偏ることになる。例えば、フォーマット変換回路202により、彩度を強調した映像データが画像抽出処理回路203に入力されてきた場合、有色側へ偏るため、やはりオリジナルと異なる色ヒストグラムとなる。そこで、色差ゲインKCを小さくすることで彩度を補正し、色ヒストグラムの有色側への偏りを補正することができる。
【0092】
また、エッジ強調された映像が入力される場合にも、「数14」式のようにエッジゲインKEで補正することができる。
「数14」
E(i,j)=KE×|Y0(i,j)−(Y0(i,j−1)+Y0(i,j+1))/2|
エッジゲインKEは、小さくするとエッジが弱いエッジデータが生成され、大きくするとエッジが強いエッジデータが生成される。したがって、フォーマット変換回路202でエッジ強調した際の補正や、画像のゆらぎやノイズを抑えるために、エッジゲインで調整することができ、動き度算出時の影響を低減することができる。
【0093】
フォーマット変換回路202でのエッジ強調やスケーラー処理は、マイコン201が制御バス212を介して設定するため、その設定値はマイコン側ですでに情報として所持している。したがって、その設定値に対して、画像抽出処理回路203 に設定すべき適切なゲインを推定することは可能である。したがって、フォーマット変換回路202で処理された映像データであっても、前記ゲイン調整でデータを補正することでオリジナル映像に近いヒストグラムを得ることができる。
【0094】
本実施例の機能を用いれば、画像抽出処理回路203のヒストグラム機能のみを用いて画像を解析し、フォーマット変換回路202のフィルタを使って画質処理を行うことができるため、画像抽出処理回路203で余計なフィルタを持つ必要がなくなり、低回路規模で実現できる利点がある。あるいは、フォーマット変換回路202がより高性能なフィルタを搭載している場合には、そのフィルタを用いることもできるという、より柔軟性の高いシステムが構成できる。
【0095】
図21は本発明を適用した表示装置の一例である液晶テレビ受像機の外観図である。この液晶テレビ受像機は、その表示部に上記本発明の実施例で説明した画像処理機能を有する表示装置が実装され、適宜のスタンド部で直立に保持されている。なお、本発明は図示した形状の液晶テレビ受像機に限らず、動画表示機能を持つパソコン、ディスプレイモニター、その他の表示機器にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、映像の持つ特徴を輝度、色、エッジ、動きヒストグラムで抽出することで、映像を特徴別に分類でき、各特徴に適したフィルタとそのパラメータを情報化したデータベースを用いて、動き、コントラストを強調するフィルタ、色彩を変換するフィルタで画像処理することで、自動的に画質を向上させることができ、高品質の表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による表示装置の実施例のシステム構成を説明するブロック図である。
【図2】 図1における画像特徴抽出画像処理回路内部の構成を説明するブロック図である。
【図3】 本発明の実施例における色差−彩度変換テーブルの説明図である。
【図4】 本発明の実施例における色差−色相変換テーブルの説明図である。
【図5】 本発明の実施例における彩度色相境界図の説明図である。
【図6】 本発明の実施例におけるヒストグラムユニット説明図の説明図である。
【図7】 本発明の実施例における16ユニットを有するヒストグラムの説明図である。
【図8】 本発明の実施例における差分強調フィルタのデータとパラメータの対応図である。
【図9】 本発明の実施例における差分強調フィルタ回路の説明図である。
【図10】 本発明の実施例におけるコントラスト補正フィルタによる入出力関係の説明図である。
【図11】 本発明の実施例におけるコントラスト補正フィルタ回路の説明図である。
【図12】 本発明の実施例における輝度増幅フィルタ回路の説明図である。
【図13】 本発明の実施例における色差変換フィルタ回路の説明図である。
【図14】 本発明の実施例における色差変換の説明図である。
【図15】 本発明の実施例におけるマイコン制御フローチャートである。
【図16】 本発明の実施例におけるエッジヒストグラムと動きヒストグラム例の説明図である。
【図17】 本発明の実施例における輝度ヒストグラムと色ヒストグラム例の説明図である。
【図18】 本発明の実施例における色差変換の説明図である。
【図19】 本発明の実施例における輝度ヒストグラムと色ヒストグラムのパターン例の説明図である。
【図20】 本発明の実施例におけるヒストグラムパターンとフィルタパラメータのデータベース例の説明図である。
【図21】 本発明を適用した表示装置の一例である液晶テレビの外観図である。
【符号の説明】
101…マイコンインターフェース、102…RGB−輝度色差変換回路、103…RGB−輝度変換回路、104…色差−彩度色相変換回路、105…彩度色相−色インデックス変換回路、106…エッジデータ生成回路、107…動きデータ生成回路、108…差分強調回路、109…コントラスト補正回路、110…輝度増幅回路、111…色差変換回路、112…加算クランプ回路、113…輝度色差−RGB変換回路、114…2入力1出力セレクタ、115…輝度ヒストグラムカウンタ、116…色ヒストグラムカウンタ、117…エッジヒストグラムカウンタ、118…動きヒストグラムカウンタ、119…輝度ヒストグラムレジスタ、120…色ヒストグラムレジスタ、121…エッジヒストグラムレジスタ、122…動きヒストグラムレジスタ、123…メモリ制御回路、124…ウィンドウ制御回路、125…フィルタ部、126…ヒストグラム部、127…ヒストグラム入力データ生成部、201…マイコン、202…フォーマット変換回路、203…画像特徴抽出画像処理回路、204…フレームメモリ、205…液晶パネル、206…データリードバス、207…データライトバス、208…映像入力バス、209…入力データバス、210…出力データバス、211…データ入出力バス、601…ヒストグラムカウンタ、602…ヒストグラムレジスタ、603…条件回路、604…カウンタ、605…ヒストグラム入力データバス、606…条件入力データバス、607…イネーブル信号バス、608…レジスタロードバス、609…レジスタリードバス、901…減算器、902…増幅器、903…条件回路(a)、904…2入力1出力セレクタ、905…条件回路(b)、906…16入力1出力セレクタ、1101…減算器、1102…増幅器、1103…加算器、1104…条件回路、1105…8入力1出力セレクタ、1106…8入力1出力セレクタ、1107…8入力1出力セレクタ、1201…減算器、1202…増幅器、1203…加算器、1204…条件回路、1205…2入力1出力セレクタ、1206…パラメータテーブル、1207…4入力1出力セレクタ、1301…増幅器、1302…増幅器、1303…増幅器、1304…増幅器、1305…加算器、1306…加算器、1307…2入力1出力セレクタ、1308…2入力1出力セレクタ、1309…条件回路、1310…パラメータテーブル、1311…4入力1出力セレクタ。

Claims (9)

  1. 複数の映像フォーマットの映像信号を表示する表示装置において、
    前記複数の映像フォーマットの映像信号を入力として受けて任意の映像フォーマットの映像信号へ変換するフォーマット変換回路と、
    複数種類のヒストグラムと複数の画像処理フィルタを有する画像特徴抽出画像処理回路と、
    前記映像信号の1フレームを保持し、1フレーム時間遅延するフレームメモリと、
    前記フォーマット変換回路と前記画像特徴抽出画像処理回路の動作を制御するデータ処理回路と、
    前記映像信号を表示する表示デバイスを備え、
    前記データ処理回路は、前記複数種類のヒストグラムに蓄積されたデータのうち、エッジヒストグラムと動きヒストグラムのデータから動き度を算出し、前記動き度に応じて、前記複数のフィルタのうち適切なフィルタの組み合わせを選択し、輝度ヒストグラムと色ヒストグラムのデータからヒストグラムパターンとフィルタ特性とを対応付けるデータベースを元に、前記選択されたフィルタの特性を決定することを特徴とする表示装置。
  2. 前記複数種類のヒストグラムは、輝度、色、エッジ、動きの少なくとも2つに相当するデータを抽出して生成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記複数種類のヒストグラムは、前記抽出したデータを補正した補正データに基づいて生成されることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  4. 前記複数の画像処理フィルタは、少なくともグレースケールのコントラストを変換するフィルタ、映像のフレーム差分を増幅するフィルタ、輝度を変換するフィルタ、色相を変換するフィルタ、彩度を変換するフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の表示装置。
  5. 前記複数の画像処理フィルタは、フィルタの特性を変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記画像特徴抽出画像処理回路は、前記データ処理回路から複数の内蔵するヒストグラムに蓄積されたデータを読み出し、複数の内蔵するフィルタの動作を設定することが可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の表示装置。
  7. 前記画像特徴抽出画像処理回路は、前記内蔵する複数のヒストグラムの対象とするフレーム内の映像領域を変更することが可能であることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記画像特徴抽出画像処理回路は、前記内蔵する複数のフィルタを切り替え可能であることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記データ処理回路は、前記画像特徴抽出画像処理回路から前記複数のヒストグラムに蓄積されたデータを読み出し、前記ヒストグラムのデータに基づいて前記複数のフィルタから適切なフィルタを選択し、かつ適切なフィルタ特性を生成するように前記画像特徴抽出画像処理回路に設定することを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の表示装置。
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