JP3891886B2 - 電気抵抗溶接方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等のマイクロ部品やフレキシブルプリント配線基板の接続部等における金属細線と金属箔の接合に使用される、電気抵抗溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年電子機器に使用される部品やフレキシブルプリント配線基板の接続部等は、小型軽量化等の要望から微小、微細なものとなってきている。このような部品等のマイクロ化は、接合部分の特異性、多様性となって接合技術も改良が必要となってきている。そしてこれらの接合に良く用いられる抵抗溶接は、被溶接部を電極で加圧挟持し溶接電流を流してジュール発熱を利用して接合するものである。そしてこの溶接方法は、装置が安価であること、電源の選択範囲が広い等の長所がある。
【0003】
しかしながらこの抵抗溶接方法においては、接合部の清浄度を保つために溶接部、被溶接部以外の物質を排し溶接する場合が圧倒的に多い。このため溶接時に発生するジュール熱は溶接部、被溶接部の熱伝導率、形状等によって分配され、温度分布を構成する。このため接合させる材料の融点や熱伝導率が著しく異なる場合、温度分布の偏りが発生し、片方の材料の溶解、外観不良および金属細線の溶断と言った問題が生じる。また、金属箔が有機材料と複合されたような構造の場合には、過度の温度上昇によって有機材料が焦げたりダメージを与えたり、金属箔が剥離するといった問題が生じる。特に微細な接合部においては、これらの問題が顕著に現れる。このため種々の改良提案がなされている。例えば、抵抗溶接機そのものの高機能化、また接合部界面にインサート材を介在させる方法(特開平6−7953号公報)や接合部個所を冷却する方法(特開2000−263241号公報)等であるが、いずれも満足できるものではなかった。すなわち、特開平6−7953号公報に記載されるインサート材を介在させる方法においては、インサート材の材料によってはコストアップになる問題があり、好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
よって本発明が解決しようとする課題は、電子機器のマイクロ部品やフレキシブルプリント配線基板接続部の金属細線と金属箔の接合に用いる電気抵抗溶接方法において、被接合材料の溶解、溶断や外観不良がなく、またポリイミド等の有機材料の焦げやダメージを与えることがなく、さらに電気抵抗溶接方法の長所である比較的安価で、電源等の選択範囲が広いと言う長所を阻害しない溶接方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するためには、請求項1に記載されるように、互いに接合するアルミニウム細線とフレキシブルプリント配線基板の銅箔接続部との間にロジンを含むフラックスを介在させ、前記アルミニウム細線上に電極を押当てて接合する電気抵抗溶接方法とすることによって、解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳しく説明する。まず請求項1に記載される発明は、互いに接合するアルミニウム細線とフレキシブルプリント配線基板の銅箔接続部との間にロジンを含むフラックスを介在させ、前記アルミニウム細線上に電極を押当てて接合する電気抵抗溶接方法であって、このような溶接方法とすることによって、被接合材料の溶解、溶断、外観不良がなく、また有機材料の焦げやダメージもなく並びに電気抵抗溶接方法の長所である比較的安価で、電源の選択範囲が広いことを阻害しない方法とすることができる。そしてその基本は、半田付け方法に良く使用されるロジン系のフラックスを電気抵抗溶接に用いた点である。すなわち、このフラックスは腐食作用が少なく後工程での清浄もし易い利点があり、好ましいものである。
【0007】
より詳細に述べると、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属細線(線径が100〜500μm程度)と銅箔を有する接合部材を電気抵抗溶接する場合に、前記金属細線と銅箔の間にロジンを含むフラックスを必要範囲に介在させるものである。具体的には、塗布等するものである。また前記フラックスを介在させる範囲は、接合部周辺で前記金属細線と直交するように1〜5mm程度の幅で、設けられるものである。このように配置された状態で、電気抵抗溶接電極を前記金属細線側に接触させて通電するものである。このような抵抗溶接方法とすることによって、前記フラックスは急激に蒸発し前記金属細線並びに銅箔等の温度を低下させる効果が生じ、これにより金属細線が溶融飛散したり、銅箔に接している有機材料への熱伝導も低下させ、前記有機材料がダメージを受けることもなくなる。また、前記フラックスは金属表面の酸化物を除去する性質があるので、接合面も強固な金属結合のものが得られることになる。このような電気抵抗溶接方法とすることにより、被接合材料の溶解、溶断、外観不良がなく、また有機材料の焦げやダメージもなく並びに電気抵抗溶接方法の長所である比較的安価で、電源等の選択範囲が広いことを阻害しない溶接方法を提供できる。
【0008】
なお前記フラックスは、ロジンを10〜40wt%程度含むもので、このようなフラックスを電気抵抗溶接方法に用いることにより、前記フラックスは急激に蒸発し前記金属細線並びに銅箔の温度を低下させる効果が生じ、これにより金属細線が溶融飛散したり、銅箔から有機材料への熱伝導も低下させ有機材料がダメージを受けることもない。また、前記フラックスは金属表面の酸化物を除去する性質があるので、接合面も強固なものが得られることになる。またその接合面は、十分に金属結合が行われていた。
【0009】
の電気抵抗溶接方法をフレキシブルプリント配線基板の接続部に適用することによって、より効果が発揮される。具体例について図1を用いて説明すると、フレキシブルプリント配線基板の銅箔接続部にアルミニウム細線を電気抵抗溶接する場合を示すもので、ポリイミドフィルム1に接着剤2を介して接着された厚さ30μmの銅箔接続部3に、外径0.25mmのアルミニウム金属細線(リード線)4を接合するに当り、ロジン系フラックス5を前記銅箔接続部3上に塗布した。このフラックス塗布層は、厚さ10μm、前記アルミニウム金属細線と直交するように、少なくとも幅1mm程度に施される。ついでこのフラックス塗布部分5に前記アルミニウム金属細線を載せ、タングステン、モリブデンや銅−クロム合金等の電極6を前記アルミニウム金属細線上から押し付け、通電して電気抵抗溶接を行なった。このようにして得られた接合部は、十分に金属結合がなされていた。また、電気抵抗溶接の条件は特に制限されるものではないが、通電電流が250〜1000A程度、電極間距離が0.1〜1.0mm程度、電極荷重が10〜200N程度で行われる。
【0010】
このようにフラックスを用いる電気抵抗溶接を、フレキシブルプリント配線基板の接続部に適用することにより、前記フラックスが急激に蒸発し前記金属細線並びに銅箔の温度を低下させる効果が生じるので、アルミニウム細線が溶融飛散したり、銅箔接続部のポリイミドのような有機材料がダメージを受けることもない。また、前記フラックスは金属表面の酸化物を除去する性質があるので、接合面も強固なものが得られることになる。このように、電気機器等のマイクロ部品やフレキシブルプリント配線基板の接続部は、従来方法に比較して強固に接合され、外観もきれいであり、被接合材料の溶解、溶断、外観不良も見られず、また有機材料の焦げやダメージもなく並びに電気抵抗溶接方法の長所である比較的安価で、電源等の選択範囲が広いことを阻害することもない。
【0011】
【実施例】
20μmのポリイミドフィルムに10μmのエポキシ樹脂系接着剤を用いて、厚さ30μmの銅箔を貼り合わせたフレキシブルプリント配線基板の、前記銅箔部分(面積10mm程度)と外径0.25mmφのアルミニウム細線の間に、ロジン系フラックスを前記アルミニウム細線と直交するように、厚さ10μm、幅1mmに塗布した。そしてこのアルミニウム細線上に、タングステンからなる電極を図1のように配置し、フラックスの有無で、電流値500A、750A並びに1000Aの3条件について、溶接時間を1ms〜10msの間で1msずつの間隔で、電気抵抗溶接を行って、その溶接状態を観察した。その結果を、○印は十分に接合が行われていた場合、△印は散りと称する、アルミニウム細線の爆飛による外観不良が発生した状態、×印は全く接合が行われていなかった状態の場合を示す。なお、荷重は20Nとした。結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
Figure 0003891886
【0013】
表1から明らかな如く、電気抵抗溶接を用いた金属細線と銅接続部との接合において、前記金属細線と前記銅接続部との間にフラックスを介在させて行うことにより、前記フラックスを介在させない場合と比較して、電流値や溶接時間の範囲を大幅に拡大させることができることがわかった。すなわち、フラックスを使用しない電気抵抗溶接の実験例では、通電電流が500Aでは6ms以上の通電時間が接合のためには必要であり、また750Aや1000Aでは、実験した通電時間では、使用できないことがわかる。これに対し、フラックスを使用する本発明方法では、通電電流500Aの場合には通電時間が3msと、使用しない場合の半分の時間で十分であることがわかる。また、750Aの場合も3〜4ms程度で接合することができ、1000Aでは1ms程度で十分接合することができる。このようにフラックスを使用しない場合に比較して、大幅な使用条件の改善が見られる。このように、電気抵抗溶接においてフラックスを金属細線と銅接続部との間に介在させて行うことにより、特にフレキシブルプリント配線基板の銅接続部に適用することによって、金属結合された強固な接合部とすることができるとともに、また被接合材料の外観不良も見られず、有機材料であるポリイミド樹脂の焦げやダメージもなかった。
【0014】
【発明の効果】
本発明は以上のように、互いに接合する金属細線と金属箔の間に、ロジンを含むフラックスを介在させて接合する電気抵抗溶接方法とすることによって、電気機器のマイクロ部品やフレキシブルプリント配線基板の接続部と金属細線との接合において、金属結合された強固な接合部とすることができ、また被接合材料の溶解、溶断、外観不良がなく、また大電流、短時間での接合処理のため電極の損傷も少なく、さらに通電時間の短縮により有機材料の焦げやダメージもなくすことができることになる。そして電気抵抗溶接方法の長所である比較的安価で、電源の選択範囲が広いことも阻害しない電気抵抗溶接方法を提供することができることになる。特に、フレキシブルプリント配線基板に本発明の電気抵抗溶接を適用することによって、前述のように金属結合された強固な接合部を外観不良等がなく、またポリイミドフィルムにダメージを与えることなく用いることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ポリイミドフィルム
2 接着剤層
3 FPCの銅箔接続部
4 アルミニウム細線
5 フラックス塗布層
6 電極

Claims (1)

  1. 互いに接合するアルミニウム細線とフレキシブルプリント配線基板の銅箔接続部との間にロジンを含むフラックスを介在させ、前記アルミニウム細線上に電極を押当てて接合することを特徴とする電気抵抗溶接方法。
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