JP3891388B2 - 無線パケットデータ通信方法、ネットワーク制御局及び移動局 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線パケットデータ通信方法に係り、詳しくは、通信チャネルに予め設定された全てのスロット(フルスロット)を用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながらネットワーク制御局と移動局との間でパケットデータ通信を行う無線パケットデータ通信方法に関する。
【0002】
また、本発明は、そのようなパケットデータ通信方法に従ってデータ通信を行うネットワーク制御局及び移動局に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来、移動局と、基地局を介したネットワーク制御局との間における無線パケット通信方法として次のような方法が提案されている。
【0004】
まず、送受信共用装置を搭載した移動局とネットワーク制御局との間で、上りと下りの各チャネルに設定された全てのスロット(フルスロット)を用いて上り及び下りのパケットデータ通信(フルレート通信)を行う方法がある。このような通信方法では、移動局とネットワーク制御局との間で相互に常に高速なデータ通信が可能となるが、移動局は送受信共用装置を搭載する必要がある。
【0005】
また、送受信共用装置を搭載しない移動局とネットワーク制御局との間で、上りと下りの各チャネルに上下同時通信状態を避けるように設定された専用スロット1つ(シングルスロット)を用いて上り下りの通信を行う方法がある。このような通信方法では、移動局に送受信共用装置を搭載させる必要はないが、移動局とネットワーク制御局との間では同時的な通信ができず交互に送受信を繰り返すことになり、高速なデータ通信を行うことができない。
【0006】
更に、上記のような各通信方法の中間的な通信方法として、例えば、ハーフデュープレックス通信方法と呼ばれる通信方法が提案されている。
【0007】
このハーフデュープレックス通信方法では、移動局は送受信共用装置を搭載する必要がない。ネットワーク制御局は、図4(a)に示すように下りチャネル(T)を用いてパケットデータを移動局に送信し、上りチャネル(R)を用いて移動局からのパケットデータを受信する。下りチャネル(R)と上りチャネル(T)のそれぞれには、例えば、3つのスロット(#0、#1、#2)が設定される。そして、図4(b)に示すように、上りと下りの各チャネルに上下同時通信状態を避けるように設定された専用スロット(例えば、#1)を用いて上り下りの通信を可能にする低速通信モードと、図4(c)に示すように、下りチャネルのすべてのスロット(#0、#1、#2:フルスロット)を用いて下りの通信だけを可能にする(移動局は送信できない)高速通信モードとを切替えながら移動局とネットワーク制御局との間で通信が行われる。
【0008】
このような無線パケット通信方法によれは、送受信共用装置を搭載しない簡易な移動局で、下りデータをより高速に受信することができるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように低速状態と高速状態の各通信モードを切替えながら行う従来の無線パケットデータ通信方法(ハーフデュープレックス通信方法)では、例えば、図5及び図6に示す手順にて移動局とネットワーク制御局との間の通信が行われることがある。
【0010】
図5において、スロット#1を用いて移動局とネットワーク制御局との間で制御信号(SABME、UA)の送受信がなされてリンクが確立された後に、移動局とネットワーク制御局は、それぞれ定常状態である高速通信モード(フルスロットで下りパケットデータ通信のみが可能となる通信モード)に遷移する。その後、移動局において上りパケットデータが発生すると、移動局は、パケットデータの送信を開始する前に、低速通信モード(専用スロット、例えば、#1を用いてパケットデータの送受信を行う通信モード)に遷移するために、切替え制御信号となるRR1フレームをネットワーク制御局に送信する。
【0011】
移動局はRR1フレームを送信した直後から低速通信モードに遷移するが、ネットワーク制御局は、移動局から送信されたRR1フレームを受信するまで高速通信モードであると認識している。このため、移動局からのRR1フレームの送信開始タイミングとネットワーク制御局からの高速通信モードでの下りパケットの送信開始タイミングが非常に近くなると、移動局がRR1フレームを送信して低速通信モードに遷移しても、そのRR1フレームがネットワーク制御局にて受信される前にネットワーク制御局から高速通信モードにて下りパケットの送信が開始されてしまう場合がある。
【0012】
このように、移動局とネットワーク制御局での通信モードの不一致が発生する状況では、ネットワーク制御局から高速通信モードによりフルスロット(3スロット#0、#1、#2)にて送信されたパケットデータを低速通信モードにて移動局が受信することになるため、移動局において専用パケット#1以外のスロット(#0、#2)にてネットワーク制御局から送信されたパケットデータが消失してしまう(図5において×印参照)。このような場合、消失したパケットデータの再送処理などを行わなければならない。
【0013】
なお、RR1フレームを受信する前に下りパケットの送信を開始したネットワーク制御局は、高速通信モードにてアウトスタンディング数(連続して送信できるパケットの最大数であり、この例では、「7」)の下りパケットの送信を完了した後に、移動局から受信されたRR1フレームに応答してRRフレームを移動局に送信して低速通信モードに遷移する。
【0014】
また、図6において、移動局からのRR1フレームを受信したネットワーク制御局は、高速通信モードから低速通信モードに切替わり、発生した下りパケットデータを専用スロット#1を用いて順次送信する。その間、ネットワーク制御局は、移動局から専用スロット#1を用いて上りパケットデータの受信を行うが、その上りパケットデータの送信時間の大小に関わらず、低速通信モードで予め設定されたアウトスタンディング数分の下りパケットデータを送信することになる。このため、上りパケットデータの送信時間が比較的短い場合(上りパケットデータ量が少ない場合)、上りパケットデータの送信完了後に高速通信モードに切替えられる状況であるにも関わらず、その固定的に設定されたアウトスタンディング数分の下りパケットデータの全ての送信が完了するまで低速通信モードが維持される。その結果、データの伝送速度が著しく低下してしまう可能性がある。
【0015】
上述したように、従来のハーフデュープレックス通信方法では、必ずしも効率の良いデータ通信が行われるものではなかった。
【0016】
そこで、本発明の第一の課題は、ハーフデュープレックス通信方法に従ってできるだけ効率の良いデータ通信を可能とする無線パケット通信方法を提供することである。
【0017】
また、本発明の第二の課題は、そのような無線パケット通信方法に従って移動局とデータ通信を行うネットワーク制御局を提供することである。
【0018】
更に、本発明の第三の課題は、そのような無線パケット通信方法に従ってネットワーク制御局とデータ通信を行う移動局を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明によれば、通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながらネットワーク制御局と移動局との間でパケットデータ通信を行う無線パケット通信方法において、ネットワーク制御局は、低速通信モードにて第一の制御信号を移動局に送信し、移動局は、その第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に基づいた応答をネットワーク制御局に送信すると共に、その高速通信モードへの遷移が可能か否かの状態に対応した通信モードとなり、ネットワーク制御局は、上記第一の制御信号を送信した後に移動局からの応答に基づいた通信モードとなり、その通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間でパケットデータ通信がなされるようにした構成される。
【0020】
このような無線パケット通信方法では、ネットワーク制御局から第一の制御信号が移動局に送信されたときに、移動局は高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に対応した通信モードになると共に、ネットワーク制御局も移動局が高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に対応した通信モードとなる。このため、ネットワーク制御局と移動局は一致した通信モードにてパケットデータ通信が可能となる。従って、ネットワーク制御局と移動局の通信モードが不一致となることに起因した移動局でのパケットデータの消失を回避することができる。
【0021】
上記高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に対応した通信モードとは、高速通信モードへの遷移が可能である状態では、高速通信モードであり、高速通信モードへの遷移が可能でない状態では、低速通信モードである。
【0022】
移動局が高速通信モードへの遷移が可能である状態である場合に、効率的なパケットデータ通信が行えるという観点から、本発明によれば、上記無線パケット通信方法において、移動局は、上記第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態であれば、上記第一の制御信号の応答として第二の制御信号をネットワーク制御局に送信すると共に、高速通信モードになり、ネットワーク制御局は、上記第一の制御信号を送信した後に移動局から上記第二の制御信号を受信したときに高速通信モードになって、ネットワーク制御局から移動局に対して高速通信モードにて下りパケットデータ通信がなされるように構成できる。
【0023】
また、移動局が高速通信モードへの遷移が可能でない状態である場合に、効率的なパケットデータ通信が行えるという観点から、本発明によれば、上記各無線パケット通信方法において、移動局は、上記第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態でなければ、上記第一の制御信号の応答として上りパケットデータを低速通信モードにてネットワーク制御局に送信し、ネットワーク制御局は、上記第一の制御信号を送信した後に移動局から低速通信モードにて上りパケットデータを受信したときに、その低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信が継続されるように構成できる。
【0024】
低速通信モードでの通信から高速通信モードへの速やかな遷移を可能として効率的なパケットデータ通信が可能となるという観点から本発明によれば、上記各無線パケット通信方法において、低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信がなされている過程で、移動局から最終の上りパケットデータがネットワーク制御局に送信された後に、ネットワーク制御局から移動局に対して上記第一の制御信号が送信されるように構成できる。
【0025】
このようなパケットデータ通信方法では、ネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信がなされている過程で、移動局から最終の上りパケットがネットワーク制御局に送信された後に、ネットワーク制御局から高速通信モードへの遷移が可能か否かを確認するための上記第一の制御信号が送信される。このため、移動局に低速通信モードにて送信すべき上りパケットデータが既に無い状態で、低速通信モードでのパケットデータ通信が継続される状態を回避することができる。
【0026】
より効率的なパケットデータ通信を行うことができるという観点から、本発明によれば、上記無線パケット通信方法において、低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータが1つずつ交互に送受信されるように構成できる。
【0027】
このような無線パケット通信方法では、ネットワーク制御局から移動局に低速通信モードにて送信される下りパケットデータの数は、移動局からネットワーク制御局に低速通信モードにて送信される上りパケットデータの数と等しくなり、より多くの下りパケットデータを高速通信モードにてネットワーク制御局から移動局に送信することが可能となる。
【0028】
上記ネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータが1つずつ交互に送受信されるための手法は、例えば、ネットワーク制御局における低速通信モードでのアウトスタンディング数を移動局から上りパケットデータを受信する毎に1ずつ増加させるようにして実現することができる。
【0029】
上記アウトスタンディング数とは、連続的に送信されるパケットデータの数である。
【0030】
上記第二の課題を解決するため、本発明によれば、通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながら移動局との間でパケットデータ通信を行うネットワーク制御局において、低速通信モードにて第一の制御信号を移動局に送信するモード確認制御手段と、該第一の制御信号を移動局に送信した後に移動局からの応答に基づいた通信モードとなり、その通信モードにて移動局とパケットデータ通信を行う通信制御手段とを有するように構成される。
【0031】
更に、上記第三の課題を解決するため、本発明によれば、通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながらネットワーク制御局との間でパケットデータ通信を行う移動局において、ネットワーク制御局から第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に基づいた応答をネットワーク制御局に送信すると共に、その高速通信モードへの遷移が可能か否かの状態に対応した通信モードに制御するモード確認応答制御手段を有し、ネットワーク制御局が上記第一の制御信号を送信した後に移動局からの応答に基づいた通信モードとなって、その通信モードにてネットワーク制御局との間でパケットデータ通信がなされるように構成される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0033】
本発明の実施の一形態に係る無線パケット通信方法が適用される移動通信システムの基本的な構成は、例えば、図1に示すようになっている。
【0034】
図1において、移動局10は、基地局20を介してネットワーク制御局30とデータ通信を行う。ネットワーク制御局30は、所定のネットワークNW(例えば、PDC−P:Personal Digital Cellular - Packet)に接続され、該ネットワークNWから取得した情報を移動局10に基地局20を介して配信すると共に、移動局10から基地局20を介して受信したデータをネットワークNWを介して相手端末に送信する。
【0035】
上記移動局10は送受信共用装置を搭載しておらず、移動局10とネットワーク制御局30との間では、前述したようなハーフデュープレックス通信方法に従った通信(図4参照)が行われる。即ち、高速通信モードにおいて、フルスロットを用いてネットワーク制御局30から移動局10への下りパケットデータの送信だけが行われる(図4(c)参照)。また、低速通信モードにおいて、専用スロット#1を用いてネットワーク制御局30と移動局10との間で相互に上下パケットデータの通信が行われる(図4(b)参照)。
【0036】
移動局10とネットワーク制御局30は、例えば、図2に示す手順に従って通信を行う。
【0037】
図2において、移動局10とネットワーク制御局30との間でスロット#1を用いて所定の制御信号(SAMME、UA)の送受信が行われ、移動局10とネットワーク制御局30との間においてリンクが確立されると、移動局10及びネットワーク制御局30は、定常状態となる低速通信モードに維持される。この状態において、ネットワーク制御局30は、下りパケットデータが発生した場合、移動局10に対して送信すべきパケットデータがあることを通知するための制御信号Aを専用スロット#1にて送信する。この制御信号Aを受信した移動局10は、送信すべき上りパケットデータが存在するか否かを判断する。高速通信モードへの遷移が可能な場合(上りパケットデータが存在しない場合)、移動局10は、高速通信モードへの遷移が可能である旨を通知するための制御信号Bを専用スロット#1にてネットワーク制御局10に送信し、高速通信モードに遷移する。 ネットワーク制御局30は、移動局10から上記制御信号Bを受信すると、高速通信モードに遷移し、フルスロット(#0、#1、#2)にて下りパケットデータの送信を開始する。そして、その高速通信モードでの通信を開始した後、下りパケットデータが終了したとき、または、その送信パケット数がアウトスタンディング数に達したときに、ネットワーク制御局30は低速通信モードに遷移する。
【0038】
ネットワーク制御局30は、このように低速通信モードに遷移すると、制御信号Aをスロット#1にて移動局10に送信し、移動局10に対してパケットデータを送信する機会を与える。即ち、この制御信号Aを受信した移動局10は、高速通信モードの維持が可能か否かの判定を行い、もし、上りパケットデータが存在せずに高速通信モードの維持が可能であれば、前述したのと同様に制御信号Bをネットワーク制御局30に送信する。しかし、上記制御信号Aを受信したときに送信すべき上りパケットデータがあれば、移動局10は、低速通信モードに遷移してその上りパケットデータを専用スロット#1にてネットワーク制御局30に送信する。ネットワーク制御局30は、このように移動局10からパケットデータを受信すると、低速通信モードを維持する。そして、下りパケットデータが発生すれば、ネットワーク制御局30は、その下りパケットデータを専用スロット#1にて移動局10に送信する。
【0039】
上述したように、移動局10とネットワーク制御局30との間の通信において、定常状態を低速通信モードとし、ネットワーク制御局30が制御信号Aを用いて移動局10に高速通信モードでの通信が可能かを問い合わせることにより、移動局10とネットワーク制御局30における通信モード(高速通信モードまたは低速通信モード)を常に一致させることができる。その結果、移動局10において、当該移動局10とネットワーク制御局30での通信モードの不一致に起因したパケットデータの消失を防止することができる。
【0040】
次に、移動局10とネットワーク制御局30は、例えば、図3に示す手順に従って通信を行う。この例では、ネットワーク制御局30における低速通信モードにおけるアウトスタンディング数が可変値となり、かつ、その初期値が高速通信モードにおけるアウトスタンディング数より小さい値に設定される。例えば、この低速通信モードでのアウトスタンディング数は、初期値が「0」で、移動局10から上りパケットを受信するごとに+1だけインクリメントされるようになっている。
【0041】
図3において、前述したように移動局10とネットワーク制御局30が定常状態となる低速通信モードを維持した状態で、移動局10から上りパケットデータが順次専用スロット#1にてネットワーク制御局30に送信される。その過程で、ネットワーク制御局30は、移動局10から1つのパケットデータを受信すると、アウトスタンディング数を+1インクリメントし、そのアウトスタンディング数になるまで下りパケットデータを専用スロット#1にて移動局10に送信する。即ち、ネットワーク制御局30は、1個目の上りパケットデータを受信するとアウトスタンディング数を「0」から「1」に更新して、そのアウトスタンディング数「1」に対応した1個の下りパケットデータを送信し、2個目の上りパケットデータを受信すると、アウトスタンディング数を「1」から「2」に更新して、下り送信パケットデータ総数がそのアウトスタンディング数「2」に達するように更に1個の下りパケットデータを送信する。このような処理を繰り返すことにより、ネットワーク制御局30は、移動局10から上りパケットデータ1つを受信するごとに下りパケットデータを1つ移動局10に送信するようになる。このように移動局10とネットワーク制御局30との間において、低速通信モードにてパケットデータの通信が行われる過程で、ネットワーク制御局30が移動局10から最終のパケットデータを受信すると、該ネットワーク制御局30は前述したように制御信号Aを専用スロット#1にて移動局10に送信する。そして、この制御信号Aを受信した移動局10は、高速通信モードでの通信が可能である(上りパケットデータがない)と判断すると、ネットワーク制御局30に制御信号Bを専用スロット#1にて送信して高速通信モードに遷移する。
【0042】
ネットワーク制御局30は、この制御信号Bを受信すると、高速通信モードに遷移してフルスロット(#0、#1、#2)にて下りパケットデータを移動局10に送信する。そして、高速通信モードに既に遷移した移動局10は、ネットワーク制御局30からフルスロットにて送信される下りパケットデータを確実に受信する。
【0043】
上記のような通信手順によれば、ネットワーク制御局30は、低速通信モードにて移動局10から上りパケットデータを1つ受信する毎に下りパケットデータを1つ移動局10に送信することを繰返す過程で、移動局10から最終上りパケットデータを受信したときに高速通信モードに切替えられる。そのため、移動局10に送信すべき上りパケットデータが無いにも関わらず、低速通信モードが維持されるという状態が回避される。そのため、高速通信モードでの通信の割合をより多くすることが可能となり、効率的なデータ通信が実現される。
【0044】
前述したような移動局10とネットワーク制御局30との間の通信は、レイヤ2(データリンク層)における通信手順の規定を定めることにより容易に実現することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、請求項1乃至6記載の本願発明によれば、ネットワーク制御局と移動局は常に一致した通信モードにてパケットデータ通信が可能となって、ネットワーク制御局と移動局の通信モードが不一致となることに起因した移動局でのパケットデータの消失を回避することができる。このため、パケットデータの再送処理などを行わずに済み、ハーフデュープレックス通信方法に従ってより効率の良いデータ通信が可能となる。
【0046】
また、請求項7乃至12記載の本願発明によれば、そのような無線パケット通信方法に従って移動局とデータ通信を行うネットワーク制御局を提供することができる。
【0047】
更に、請求項13乃至15記載の本願発明によれば、そのような無線パケット通信方法に従ってネットワーク制御局とデータ通信を行う移動局制御局を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る無線パケット通信方法に従ってパケット通信がなされる移動通信システムの基本的な構成例を示す図である。
【図2】移動局とネットワーク制御局との間でなされる通信手順の一例を示すシーケンス図である。
【図3】移動局とネットワーク制御局との間でなされる通信手順の他の一例を示すシーケンス図である。
【図4】ハーフデュープレックス通信方法においけるタイムスロットの使用状態例を示す図である。
【図5】従来の通信方法に従って移動局とネットワーク制御局との間でなされる通信手順の一例を示すシーケンス図である。
【図6】従来の通信方法に従って移動局とネットワーク制御局との間でなされる通信手順の他の一例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
10 移動局
20 基地局
30 ネットワーク制御局
Claims (12)
- 通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながらネットワーク制御局と移動局との間でパケットデータ通信を行う無線パケット通信方法において、
ネットワーク制御局は、低速通信モードにて第一の制御信号を移動局に送信し、
移動局は、その第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態であれば、上記第一の制御信号の応答として第二の制御信号をネットワーク制御局に送信すると共に、高速通信モードになり、
ネットワーク制御局は、上記第一の制御信号を送信した後に移動局から上記第二の制御信号を受信したときに高速通信モードになって、ネットワーク制御局から移動局に対して高速通信モードにて下りパケットデータ通信がなされるようにした無線パケット通信方法。 - 請求項1記載の無線パケット通信方法において、
移動局は、上記第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態でなければ、上記第一の制御信号の応答として上りパケットデータを低速通信モードにてネットワーク制御局に送信し、
ネットワーク制御局は、上記第一の制御信号を送信した後に移動局から低速通信モードにて上りパケットデータを受信したときに、その低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信が継続されるようにした無線パケット通信方法。 - 請求項1または2記載の無線パケットデータ通信方法において、
低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信がなされている過程で、移動局から最終の上りパケットデータがネットワーク制御局に送信された後に、ネットワーク制御局から移動局に対して上記第一の制御信号が送信されるようにしたパケットデータ通信方法。 - 請求項3記載の無線パケットデータ通信方法において、
低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータが1つずつ交互に送受信されるようにした無線パケット通信方法。 - 請求項4記載の無線パケット通信方法において、
ネットワーク制御局における低速通信モードでのアウトスタンディング数を移動局から上りパケットデータを受信する毎に1ずつ増加させるようにした無線パケット通信方法。 - 通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながら移動局との間でパケットデータ通信を行うネットワーク制御局において、
低速通信モードにて第一の制御信号を移動局に送信するモード確認制御手段と、
該第一の制御信号を移動局に送信した後に移動局からの応答に基づいた通信モードとなり、その通信モードにて移動局とパケットデータ通信を行う通信制御手段とを有し、
上記通信制御手段は、上記第一の制御信号を移動局に送信した後に移動局から第二の制御信号を受信したときに高速通信モードとなって移動局に対して下りパケットデータを送信する高速通信制御手段を有するネットワーク制御局。 - 請求項6記載のネットワーク制御局において、
上記通信制御手段は、上記第一の制御信号を移動局に送信した後に移動局から低速通信モードにて上りパケットデータを受信したときに、その低速通信モードにて移動局との間で上り下りのパケットデータ通信が継続されるようにする低速通信制御手段を有するネットワーク制御局。 - 請求項6または7記載のネットワーク制御局において、
上記モード確認制御手段は、移動局と低速通信モードにて上り下りのパケットデータ通信を行っている過程で、移動局からの最終の上りデータを受信した後に、移動局に対して上記第一の制御信号が送信されるようにしたネットワーク制御局。 - 請求項8記載のネットワーク制御局において、
低速通信モードにて移動局との間で上り下りのパケットデータが1つずつ交互に送受信されるようにする送受信制御手段を有するネットワーク制御局。 - 請求項9記載のネットワーク制御局において、
上記送受信制御手段は、低速通信モードでのアウトスタンディング数を移動局から上りパケットデータを受信する毎に1ずつ増加させることにより、低速通信モードにて移動局との間で上り下りのパケットデータが1つずつ交互に送受信されるようにしたネットワーク制御局。 - 通信チャネルに予め設定された全てのスロットを用いてネットワーク制御局から移動局への下りパケットデータ通信だけを可能とする高速通信モードと、通信チャネルの所定スロットを用いてネットワーク制御局と移動局との間で上り下り双方のパケットデータ通信を可能とする低速通信モードとを切替えながらネットワーク制御局との間でパケットデータ通信を行う移動局において、
ネットワーク制御局から第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能であるか否かの状態に基づいた応答をネットワーク制御局に送信すると共に、その高速通信モードへの遷移が可能か否かの状態に対応した通信モードに制御するモード確認応答制御手段を有し、
上記モード確認応答制御手段は、上記第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態であれば、上記第一の制御信号の応答として第二の制御信号をネットワーク制御局に送信すると共に、高速通信モードに制御する第一の応答制御手段を有し、
ネットワーク制御局が上記第一の制御信号を送信した後に移動局から上記第二の制御信号を受信したときに高速通信モードになって、ネットワーク制御局から移動局に対して高速通信モードにて下りパケットデータ通信がなされるようにした移動局。 - 請求項11記載の移動局において、
上記モード確認応答制御手段は、上記第一の制御信号を受信したときに高速通信モードへの遷移が可能な状態でなければ、上記第一の制御信号の応答として上りパケットデータを低速通信モードにてネットワーク制御局に送信する第二の応答制御手段を有し、
ネットワーク制御局が上記第一の制御信号を送信した後に移動局から低速通信モードにて上りパケットデータを受信したときに、その低速通信モードにてネットワーク制御局と移動局との間で上り下りのパケットデータ通信が継続されるようにした移動局。
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