JP3890998B2 - チップ型電子部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、素子基板とケース基板とが接着剤を介して貼り合わされてなる積層体を有するチップ型電子部品の製造方法に関し、より詳細には、該積層体の端面に形成される外部電極と、素子基板の電極との電気的接続の信頼性を高める構造が備えられたチップ型電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、素子基板とケース基板とが接着剤を介して貼り合わせてなる積層体を有する種々のチップ型電子部品が知られている。この種のチップ型電子部品では、素子基板の電極と積層体端面に形成された外部電極との電気的接続の信頼性に優れていることが求められる。
【0003】
上記のような要求を満たすものとして、特開平8−167823号公報には、図5に示す圧電共振部品101が開示されている。
圧電共振部品101は、板状の圧電共振子102を有する。圧電共振子102は、圧電基板102aの上面及び下面に励振電極103,104を形成した構造を有する。励振電極103,104が圧電基板102aを介して対向する部分においてエネルギー閉じ込め型の圧電振動部が構成されている。圧電共振子102の上下には、封止基板107,108が、接着剤110,111を介して貼り合わされている。このようにして構成された積層体の端面に、外部電極115,116が形成されている。
【0004】
励振電極103が、積層体の一方端面に引き出されて外部電極115に電気的に接続されており、励振電極104が積層体の他方端面に引き出されて外部電極116に電気的に接続されている。
【0005】
この励振電極103,104と外部電極115,116との電気的接続の信頼性を高めるために、接着剤110,111の端部が、積層体の端面よりも後退されている。すなわち、接着剤110,111の端部を溶剤を用いて溶解したり、レーザービームによる消去、紫外線等による分解あるいはサンドブラストなどの研磨により、接着剤110,111の端部が後退されている。従って、外部電極115,116が、接着剤110,111の後退している部分まで入り込み、励振電極103,104と面接触的に接続されている。よって、外部電極115,116と、励振電極103,104との電気的接続の信頼性が高められている。
【0006】
特公平7−120913号公報においても、同様に接着剤を研削やサンドブラスト法などにより加工し接着剤を端部から後退させる方法が開示されている。
また、特開平11−234071号公報には、積層体端面をバレル研磨することにより、内部電極が露出する溝を形成し、それによって内部電極と外部電極との端面における電気的接続の信頼性を高める方法が開示されている。
【0007】
他方、特開平9−8588号公報には、図5に示した圧電共振部品101の製造に際し、接着剤110,111の塗布領域を予め、積層体の端面から後退するように限定することにより、接着剤110,111の端部が積層体の端面から後退されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−167823号公報、特公平7−120913号公報、特開平11−234071号公報などに記載の方法では、接着剤をサンドブラスト、ウォータージェット、バレル研磨などの研削方法、あるいは溶剤を用いた接着剤端部の分解、あるいは紫外線やプラズマ等の照射による接着剤端部の分解により、接着剤が積層体端部から後退されていた。しかしながら、これらの方法では、積層工程後に、接着剤110,111を後退させるために上記のような種々の加工が必要であった。従って、加工装置や治具が必要であり、かつ製造工程が煩雑になり、コストが高くつくという問題があった。
【0009】
特に、サンドブラスト、バレル研磨またはウォータージェットなどの研削方法では、接着剤110,111のみを選択的に加工することが困難であるため、圧電基板102a,封止基板107,108などの他の部分も同時に加工され、外形寸法が変化するおそれがあった。
【0010】
これに対して、特開平9−8588号公報では、接着剤110,111による貼り合わせに先立ち、接着剤110,111の塗布領域が、積層体の端面から後退するように接着剤110,111が塗布される。この場合、貼り合わせ後に、上述したような煩雑な加工を施す必要はない。
【0011】
しかしながら、液状の接着剤をスクリーン板などを用いて印刷する方法を用いているため、貼り合わせよりも圧力により接着剤110,111が、端面側にいったり、接着剤110,111を高精度に積層体端面から後退させることが困難であった。のみならず、接着剤110,111が、積層時の加圧力により積層体端面側とは反対側、すなわち封止空間側に至り、特性のばらつきを生じるおそれもあった。
【0012】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、積層後に煩雑な加工工程を実施することなく、封止基板の電極と積層体端面に付与される外部電極との電気的接続の信頼性を高めることができ、かつ接着剤を積層体端面から高精度に後退させることができ、さらに電気的特性のばらつきも生じ難い、信頼性に優れたチップ型電子部品の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のチップ型電子部品の製造方法は、素子基板と、素子基板の少なくとも片面に、封止空間を構成するように熱硬化性の接着剤を介してケース基板が貼り合わされており、かつ前記素子基板及びケース基板からなる積層体の端面に、素子基板に設けられた電極に電気的に接続される外部電極が形成されているチップ型電子部品の製造方法であって、前記素子基板と、前記ケース基板とを、前記封止空間を除く領域であって、前記積層体の端面に至る領域において前記接着剤を介して貼り合わせて積層体を得る工程と、前記積層体を加熱により硬化させる工程と、前記硬化工程後に、前記接着剤の未硬化成分が分解するが、硬化成分が分解しない温度に加熱することにより、前記接着剤層を前記積層体の端面から後退させてスリットを形成する工程と、前記積層体の端面に前記スリット内に至るように外部電極を形成する工程とを備える。
【0014】
本発明に係る製造方法の特定の局面では、上記熱硬化性の接着剤が無機充填剤を含有しており、それによってスリットを形成する工程において、接着剤層の積層体端面側部分における未硬化成分の分解・飛散により、接着剤の端部において無機充填剤の含有割合が相対的に高くされる。従って、スリットを形成した後に、サンドブラストなどにより研磨した場合、接着剤端部を効果的に研磨することができ、接着剤の端部をより効果的に積層体端面から後退させることができる。また、無機充填剤の配合により、素子基板とケース基板とを接着剤を介して貼り合わせた際の接着剤層の厚みを高精度に制御することも可能となる。
【0015】
本発明の製造方法のより限定的な局面では、上記熱硬化性接着剤が上記充填剤を含有しており、スリットを形成する工程後に、積層体の端面が機械的に研磨される。従って、上述したように、接着剤の端部を、積層体端面からより確実に後退させることができる。研磨工程は、例えば、サンドブラスト加工やウォータージェット加工などにより行われるが、サンドブラスト加工を用いた場合には、容易かつ安価に加工することができる。
【0016】
上記無機充填剤の含有割合は、好ましくは、接着剤の全体の体積比率で10〜50%を含めることが望ましい。10体積%未満では、サンドブラストなどによる後の研磨工程による端部後退硬化が小さくなり、50体積%を超えると、接着剤による素子基板とケース基板との接着力が低下するおそれがある。
【0017】
本発明の別の特定の局面では、上記スリットを形成する工程における加熱は、熱硬化性接着剤の温度よりも50℃〜100℃高い温度範囲に加熱することにより行われる。硬化温度よりも10℃高い温度未満で加熱した場合には、未硬化分の分解が十分に行われず、接着剤を積層体端面から確実に後退させることが困難となり、硬化温度+100℃よりも高い温度に加熱した場合には、硬化成分の分解が生じるおそれがある。
【0018】
本発明のチップ型電子部品の製造方法は、素子基板とケース基板とを貼り合わせた積層体を有する様々なチップ型電子部品に適用されるが、本発明のある特定の局面では、上記素子基板として、エネルギー閉じ込め型の圧電共振部を有する圧電共振子が用いられ、該圧電共振子の両面に上記熱硬化性の接着剤によりケース基板が貼り合わされる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0020】
本実施例の製造方法では、まず、図2に示す積層体1を得る。積層体1では、素子基板としての板状の圧電共振子2と、第1,第2のケース基板3,4とが、接着剤5,6を介して貼り合わされている。図3に分解斜視図で示すように、圧電共振子2は、矩形板状の圧電基板2aを有する。圧電基板2aの上面中央には、励振電極7が形成されている。圧電基板2aの下面には、励振電極8が形成されている。励振電極7,8は、圧電基板2aを介して対向するように配置されている。励振電極7,8が対向されている部分において、エネルギー閉じ込め型の圧電振動部が構成されている。圧電基板2aは、厚み方向に分極処理された圧電セラミックスにより構成されている。
【0021】
圧電基板2aの上面においては、励振電極7に電気的に接続される引出電極7aが形成されている。引出電極7aは、圧電基板2aの上面において、端縁2a1に沿うように形成されている。
【0022】
励振電極8は、圧電基板2aの下面において、端縁2a2に沿うように形成された引出電極8aに電気的に接続されている。端縁2a2は、上面の端縁2a1と反対側に位置している。
【0023】
他方、第1のケース基板3は、アルミナなどの絶縁性セラミックあるいは合成樹脂などの絶縁性材料により構成される。ケース基板3の上面には、外部電極延長部9,10が形成されている。第2のケース基板4の下面にも、同様に外部電極延長部11,12が形成されている。(図2参照)
第2のケース基板4は、第1のケース基板3と同様の材料で構成される。
【0024】
本実施例では、上記のように構成されている圧電共振子2を上面に熱硬化性の接着剤5を付与し、ケース基板3が貼り合わされる。また、圧電共振子2の下面には、同様に熱硬化性の接着剤6が付与され、ケース基板4が貼り合わされる。このようにして、図2に示す積層体1が得られる。なお、ケース基板3の下面及びケース基板4の上面には、それぞれ、エネルギー閉じ込め型のの振動部の振動を妨げないための封止空間Aを形成するために、凹部3a,4aが形成されている。
【0025】
図2から明らかなように、上記接着剤5,6は、得られた積層体1の端面1a,1bに至るように形成されている。従って、端面1a、1bにこの状態で外部電極を形成した場合、引出電極7a,8aと外部電極との電気的接続の信頼性が十分でない。
【0026】
本実施例では、上記積層体1を得た後に、まず加熱により、熱硬化性の接着剤5,6を硬化させる。この硬化工程により、接着剤5,6を介して圧電共振子2がケース基板3,4に強固に接着される。硬化温度については、使用する接着剤5,6によっても異なるが、例えばエポキシ系接着剤を用いる場合、150〜200℃程度の温度で、60〜90分維持することにより硬化が行われる。これを熱硬化性接着剤を加熱することにより硬化させる際の温度及び時間については、使用する熱硬化性の接着剤の硬化に必要な一般的な条件が用いられる。
【0027】
次に、上記硬化工程後に、接着剤の未硬化成分が分解するが、硬化成分が分解しない温度に加熱する。その結果、図1(a)に示すように、未硬化成分の分解・飛散により、接着剤5,6の外側の端部5a,6aが積層体1の端面1a,1bから後退し、スリットBが形成される。このスリットA,Bを形成する工程における加熱は、上記のように、接着剤5,6の未硬化成分が分解するが、硬化成分が分解しない温度に加熱することにより行われる。この温度としては、より具体的には、例えば、熱硬化性の接着剤の硬化温度よりも50℃〜100℃高い温度範囲とすればよい。硬化温度+50℃未満の温度では、未硬化成分の分解が十分に起こらないおそれがあり、硬化温度+100℃よりも高い温度に加熱した場合には硬化成分の分解が生じ、接着力が低下するおそれがある。従って、好ましくは、熱硬化性の接着剤5,6の硬化温度+50℃〜硬化温度+100℃の温度範囲に加熱することによりスリットBが確実に形成される。
【0028】
また、上記スリットを形成する際の加熱時間については、使用する熱硬化性の接着剤の種類によっても異なるが、5分〜30分程度加熱すればよい。5分以下の場合には、未硬化成分の分解が十分に起こらないことがあり、30分以上加熱しても、それ以上接着剤5,6の端部5a,6aの後退効果が飽和するため、エネルギーコストを低減するには30分以下とすることが望ましい。
【0029】
接着剤5,6として、エポキシ系接着剤を用いた場合、より具体的には、該エポキシ系接着剤の硬化温度は160℃程度である場合、スリット形成に際しての加熱は250℃以上の温度で5分〜30分程度加熱することにより行われる。
【0030】
なお、上記接着剤5,6を構成する熱硬化性の接着剤としては、特に限定されず、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコン系接着剤、ポリイミド系接着剤などが挙げられる。好ましくは、接着強度に優れ、後述の接着剤5,6の端部の後退硬化が十分に得られるため、エポキシ系接着剤が用いられる。
【0031】
また、接着剤5,6には、シリカまたはタルクなどの適宜の無機充填剤が配合されている。無機充填剤の配合割合は、接着剤5,6全体の10〜50体積%とすることが望ましい。無機充填剤の配合割合が10体積%未満の場合には、後述のサンドブラスト等による研磨工程において接着剤5,6の端部をさらに後退させる効果が十分に得られないことがあり、50体積%を超えると、接着剤5,6の接着力が低くなるおそれがある。
【0032】
上記無機充填剤としては、シリカ、タルク、MgSiO3、Al2O3、Al(OH)3などの適宜の無機充填剤を用いることができる。
本実施例では、上記のように、スリットを形成する工程の加熱により、接着剤5,6の未硬化成分が分解し、接着剤5,6の端部5a,6aが積層体1の端面1a,1bから後退される。
【0033】
より好ましくは、このスリットBを形成した後に、サンドブラストなどの研磨工程が実施される。この研磨工程を実施することにより、接着剤5,6の端部5a,6aが、積層体1の端面1a,1bからより確実に後退される。これを、図4を参照して説明する。
【0034】
図4(a)に示すように、接着剤5に無機充填剤5bが分散されているとする。この場合、上記スリットAの形成工程において、加熱されると、接着剤5中の未硬化成分が分解・飛散し、図4(b)に示すように、端部5aが積層体1の端面1aから後退される。この場合、未硬化成分が分解・飛散するため、端部5a近傍では、無機充填剤5bの密度が残りの部分に比べて高くなる。(図4(b)参照)。
【0035】
従って、この状態において、サンドブラストなどにより研磨した場合、端部5a近傍において無機充填剤の配合割合が高いため、端部5aがサンドブラストにより効果的に研磨される。従って、破線Cで示す位置までサンドブラストにより接着剤5の端部をより確実に後退させることができる。
【0036】
すなわち、接着剤5,6に無機充填剤が配合されている場合、上記のように、研磨工程を実施した場合、接着剤5,6の端部5a,6aをより確実に端面1a,1bから後退させることができる。
【0037】
次に、図1(b)に示すように、積層体1の端面1a、1bに、導電ペースト塗着・硬化、あるいは蒸着、めっきもしくはスパッタリングなどの薄膜形成方法により外部電極13,14が形成される。外部電極13,14は、上記スリットBに入り込む。従って、外部電極13,14は、引出電極7a,8aと面接触的に接触する。よって、外部電極13,14と励振電極7,8との電気的接続の信頼性が高められる。なお、外部電極13,14は、前述した外部電極延長部9〜12に電気的に接続されるように形成される。
【0038】
上記のように、本実施例の製造方法によれば、接着剤5,6を硬化させるために加熱した後に、さらに未硬化成分が分解するが、硬化成分が分解しない温度に加熱する工程を実施するだけで、接着剤5,6を端面1a,1bから確実に後退させることができる。従って、接着剤の硬化に必要な加熱装置をそのまま用い、加熱条件を変更して引き続き加熱処理を行うだけで、接着剤5,6の端部5a,6aを後退させることができるため、余分な加工装置を必要としない。また、煩雑な別種類の加工工程を実施する必要もない。
【0039】
なお、上記実施例では、スリットBを形成する工程後に、好ましくはサンドブラストなどの研磨工程が行われたが、この研磨工程は必ずしも施されずともよい。
【0040】
また、上記実施例では、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子1の上下にケース基板3,4が接着剤5,6を介して貼り合わされた積層体が用意されたが、使用する素子基板としては、圧電共振子以外の他の電子部品用素子基板であってもよい。例えば、素子基板として、サーミスタやコンデンサなどが構成される素子基板を用いてもよい。また、ケース基板は、素子基板の一方面にのみ接着剤を介して積層されていてもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る製造方法によれば、熱硬化性の接着剤を加熱により硬化させて素子基板とケース基板とを結合してなる積層体を得た後に、接着剤の未硬化成分が分解するが硬化成分が分解しない温度に加熱することにより、接着剤が積層体の端面から後退され、端面に開いたスリットが形成される。従って、該スリット内に至るように外部電極を形成することにより、外部電極と素子基板の電極とがスリット内において面接触的に接続されるため、外部電極と素子基板の電極との電気的接続の信頼性を高めることができる。
【0042】
しかも、熱硬化性の接着剤の加熱硬化に際しての加熱の後に同じ加熱処理を施すだけで上記接着剤が積層体の端面から後退される。従って、接着剤を積層体の端面から後退させるために、別種類の加工装置を用意する必要がない。まだ、煩雑な別種類の加工工程を施す必要も必ずしもない。従って、電気的接続の信頼性に優れたチップ型電子部品を、安価にかつ効率よく生産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施例において、加熱によりスリットが端面に開くように形成された積層体を示す正面断面図及び外部電極が付与されたチップ型電子部品の正面断面図。
【図2】本発明の一実施例において接着剤を用いて素子基板の上下にケース基板を貼り合わせた状態を示す正面断面図。
【図3】図2に示した積層体を得るのに用いられる圧電共振子及び第1,第2のケース基板を説明するための分解斜視図。
【図4】(a)及び(b)は、無機充填剤を配合した場合の硬化を説明するための図であり、(a)は上記充填剤含有接着剤を介して素子基板とケース基板とが貼り合わされている構造を示す部分切欠拡大表面断面図であり、(b)はスリット形成後の状態を示す部分切欠拡大正面断面図。
【図5】従来のチップ型圧電共振部品の正面断面図
【符号の説明】
1…積層体
1a,1b…端面
2…圧電共振子
2a…圧電基板
3,4…ケース基板
5,6…接着剤
5a,6a…端部
5b…無機充填剤
7,8…励振電極
13,14…外部電極
B…スリット
Claims (6)
- 素子基板と、素子基板の少なくとも片面に、封止空間を構成するように熱硬化性の接着剤を介してケース基板が貼り合わされており、かつ前記素子基板及びケース基板からなる積層体の端面に、素子基板に設けられた電極に電気的に接続される外部電極が形成されているチップ型電子部品の製造方法であって、
前記素子基板と、前記ケース基板とを、前記封止空間を除く領域であって、前記積層体の端面に至る領域において前記接着剤を介して貼り合わせて積層体を得る工程と、
前記積層体を加熱により硬化させる工程と、
前記硬化工程後に、前記接着剤の未硬化成分が分解するが、硬化成分が分解しない温度に加熱することにより、前記接着剤層を前記積層体の端面から後退させてスリットを形成する工程と、
前記積層体の端面に前記スリット内に至るように外部電極を形成する工程とを備えることを特徴とする、チップ型電子部品の製造方法。 - 前記熱硬化性接着剤が、無機充填剤を含有している、請求項1に記載のチップ型電子部品の製造方法。
- 前記スリットを形成する工程後に、前記積層体の端面を機械的に研磨する工程をさらに備える、請求項2に記載のチップ型電子部品の製造方法。
- 前記機械的研磨工程が、サンドブラスト加工により行われる、請求項3に記載のチップ型電子部品の製造方法。
- 前記スリットを形成する工程における加熱が、前記熱硬化性接着剤の硬化温度よりも50℃〜100℃高い温度範囲に加熱することにより行われる、請求項1〜3のいずれかに記載のチップ型電子部品の製造方法。
- 前記素子基板が、エネルギー閉じ込め型の圧電共振部を有する圧電共振子であり、前記圧電共振子の両面に、前記熱硬化性接着剤により貼り合わされている、請求項1〜5のいずれかに記載のチップ型電子部品の製造方法。
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