JP3890685B2 - 沸騰冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の発熱体を冷却するための沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯端末等の需要により、あらゆる姿勢での使用に対応でき、且つコストダウンと量産性を兼ね備えた沸騰冷却装置が要求されている。そこで、本出願人は、図22に示す様に、積層構造の沸騰冷却装置を出願した(特願平9−52704号参照)。
この沸騰冷却装置100は、発熱体110が取り付けられる受熱壁120と、スリット状の開口部130が形成された複数枚の平板部材140と、放熱面を形成する放熱壁150とを積層して構成される。各平板部材140は、互いの開口部130が交差する様に重ね合わされて、各平板部材140の板厚部160同士が積層方向に重なって柱状の伝熱部が形成され、その伝熱部により受熱壁120と放熱壁150とを熱的に連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、先願の沸騰冷却装置では、更なる薄幅化(図22の上下方向の薄型化)を図るために受熱壁120と放熱壁150との間に介在される平板部材140の使用枚数を少なくすると、発熱体110の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気は必然的に横方向への流れが主流となる(平板部材140の使用枚数が多い時には、冷媒蒸気は上方への流れが主流となる)。その結果、凝縮した冷媒液と冷媒蒸気とが密閉容器内の周辺部で干渉し、受熱部(沸騰部)へ供給される冷媒液の流れが阻害される(冷媒液が受熱部へ十分に戻れなくなる)ため、冷却性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、薄幅化しても受熱部へ十分に冷媒液を供給できる沸騰冷却装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(請求項1及び2の手段)
密閉容器内で発熱体の熱を受ける受熱部へ冷媒液を供給するための冷媒液供給通路を具備し、この冷媒液供給通路は、その通路幅と通路高さが、冷媒蒸気より冷媒液の方が優先的に流れることのできる大きさ(毛管長さより小さい)に設けられている。これにより、冷媒蒸気より冷媒液の方が冷媒液供給通路を優先的に流れることができるため、冷媒蒸気と冷媒液との干渉を低減でき、冷媒液供給通路を通って受熱部へ冷媒液が供給される。その結果、密閉容器を薄幅化しても、受熱部へ冷媒液が十分に供給されるため、冷却性能の低下を防止できる。
【0005】
(請求項3の手段)
冷媒液供給通路は、平板部材にスリット状に形成するだけの簡単な構成によって設けることができ、この平板部材を密閉容器内の所定位置に配置するだけで良い。この場合、板厚が毛管長さより小さな平板部材を準備し、その平板部材に毛管長さより小さな溝幅(スリット幅)の通路を形成するだけで良い。
【0006】
(請求項4の手段)
冷媒液供給通路は、フィンにより容易に形成することができ、このフィンを密閉容器内の所定位置に配置するだけで良い。この場合、フィンピッチとフィン高さをそれぞれ毛管長さより小さく設定することにより、フィンの壁面間に冷媒液供給通路を形成することができる。
【0007】
(請求項5の手段)
冷媒液供給通路は、受熱壁に隣接して設けられている。この場合、発熱体を密閉容器の下側に固定すると、重力方向で受熱壁の方が放熱壁より下方に位置するため、その受熱壁に隣接して冷媒液供給通路を設けることにより、受熱部に対して冷媒液が安定的に供給されて、放熱性能の低下を防止できる。
【0008】
(請求項6の手段)
冷媒液供給通路は、受熱壁と放熱壁の両方に隣接して設けられている。発熱体を密閉容器の下側に固定した場合には、請求項4で説明した様に冷媒液供給通路を通って受熱部へ冷媒液を供給することができる。一方、発熱体を密閉容器の上側に固定すると、重力方向で受熱壁の方が放熱壁より上方に位置するため、密閉容器に封入されている冷媒液は直接受熱壁に接触していない。この場合、発熱体の熱が受熱壁から伝熱部を通じて放熱壁へ伝達されるとともに、伝熱部を通じて冷媒液にも伝熱されるため、冷媒液面で最も盛んに沸騰する。従って、受熱壁側だけでなく、放熱壁側にも冷媒液供給通路を設けることにより、発熱体を密閉容器の上側に固定した場合でも受熱部(冷媒液面)へ冷媒液を供給することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の沸騰冷却装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は沸騰冷却装置の断面図、図2は図1のA−A断面図である。
本実施例の沸騰冷却装置は、伝熱性の高い密閉容器1を備え、この密閉容器1に封入された冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しによる熱伝達を利用して発熱体2を冷却する。
密閉容器1は、図1及び図2に示す様に、受熱プレート3、放熱プレート4、細溝プレート5、及び太溝プレート6の各プレートを積層して構成される。この各プレートは、それぞれろう付けが可能で、アルミニウム等の熱伝導性に優れる金属板から成る。具体的には、母材となるアルミニウム板の表面にろう材層が形成されたクラッド材を使用している。
【0010】
受熱プレート3と放熱プレート4は、共に長方形の平板材であり、密閉容器1の上下両壁面を形成している。
細溝プレート5と太溝プレート6は、外形が受熱プレート3及び放熱プレート4と同一の長方形に形成されている。
細溝プレート5は、受熱プレート3の内側と放熱プレート4の内側にそれぞれ配され、図3に示す様に、プレートの縦方向(図3の上下方向)に伸びる複数の溝5a(本発明の冷媒液供給通路)が等間隔に形成されている。また、細溝プレート5は、その板厚が溝幅aと略同一に設けられている。
太溝プレート6は、両細溝プレート5の間に2枚重ねて配され、図4に示す様に、プレートの横方向(図4の左右方向)に伸びる複数の溝6aが等間隔に形成されている。また、太溝プレート6は、その板厚が溝幅bと略同一に設けられている。
【0011】
なお、細溝プレート5と太溝プレート6の各板厚及び各溝幅は、それぞれ下式より求められる毛管長さ(あるいはラプラス長さ)に基づいて設定されている。即ち、細溝プレート5の板厚と溝幅は毛管長さより小さく(例えば0.5mm以下)設定され、太溝プレート6の板厚と溝幅は毛管長さより大きく(例えば1.0mm以上)設定されている。
【数1】
毛管長さ=√{σ/g(ρ1 −ρ2 )}
但し、σ:冷媒液の表面張力、ρ1 :冷媒液の密度、ρ2 :冷媒蒸気の密度、g:重力加速度
【0012】
なお、本実施例では、冷媒として例えばR134aが用いられているが、冷媒を封入する圧力を調節することにより、冷媒の作動温度領域は約40〜75℃に設定されている。この場合、上記の数式に用いるσ、ρ1 、ρ2 の各値が冷媒温度によって変化するため、予め冷媒温度と各値(σ、ρ1 、ρ2 )との関係を測定し、その測定結果(図5及び図6)より各値を求めた。図5は冷媒温度に対する冷媒液(R134a)の表面張力の変化を示すグラフで、図6は冷媒温度に対する冷媒液(R134a)の密度と冷媒蒸気の密度の変化を示すグラフである。
上記の測定結果(図5及び図6)より得られた冷媒温度に対する各値(σ、ρ1 、ρ2 )を上記数式に代入して算出された毛管長さを図7に示す。この図7より、冷媒の作動温度領域の上端である約75℃に相当する毛管長さは0.5mm程度と読める。
【0013】
上記の各プレートを積層して構成される密閉容器1は、細溝プレート5の溝5aと太溝プレート6の溝6aとが交差する位置で各溝5a、6a同士が連通して密閉空間が形成され、その密閉空間に注入パイプ7(図8参照)を通じて所定量の冷媒が注入される。但し、冷媒が発熱体2の熱を受けて沸騰できる様に、密閉容器1内の略半分程度まで注入されている。注入パイプ7は、放熱プレート4(または受熱プレート3)を貫通して密閉空間に通じる貫通穴(図示しない)に差し込まれてろう付けされ、冷媒を注入した後、先端を封じ切って密閉される。
この密閉容器1には、細溝プレート5の各溝間に形成される柱部5b(図3参照)と、太溝プレート6の各溝間に形成される柱部6b(図4参照)とが上下方向(積層方向)に重なって柱状の伝熱部(5b、6b)が形成されている。この伝熱部は、細溝プレート5の柱部5bと、太溝プレート6の柱部6bとが交差する位置毎に設けられ、それぞれ下端面が受熱プレート3と接触し、上端面が放熱プレート4と接触して、受熱プレート3と放熱プレート4とを熱的に連結している。
【0014】
発熱体2は、受熱プレート3の略中央部に配されて、図示しないボルト等の締め付けにより固定されている。なお、発熱体2と受熱プレート3との間の接触熱抵抗を小さくするために、両者間に熱伝導グリースを介在させても良い。
放熱プレート4の表面には、図8に示す様に、放熱フィン8がボルト9の締め付けにより固定されている。この放熱フィン8は、熱伝導性に優れるアルミニウム等の金属製で、放熱プレート4に対して直立して設けられている。この場合、放熱フィン8を密閉容器1と別体とすることで、装置全体のレイアウト等によりユーザーの要求に合致した性能、形態、大きさの放熱フィン8を選定できる。なお、放熱フィン8は、図9に示す様に、放熱プレート4と一体に形成しても良い。この場合、放熱プレート4と放熱フィン8との間の接触熱抵抗が無くなるため、放熱性能を向上できるメリットがある。
【0015】
次に、本実施例の作動を説明する。
a)発熱体2が密閉容器1の下側に配置される時(図1に示す状態)。
発熱体2から発生した熱は、受熱プレート3を通じて密閉容器1内に封入された冷媒に伝達されて冷媒を沸騰させるとともに、受熱プレート3から各伝熱部を通じて放熱プレート4へ伝達される。なお、発熱体2から受熱プレート3へ伝わる熱は、発熱体2の取付け部位から遠くなる程低くなるため、密閉容器1内の冷媒は、主に発熱体2の取付け部位に対応する領域(以下、受熱部と言う)で沸騰する。この受熱部で沸騰した冷媒蒸気は、主に太溝プレート6の各溝6aを通って密閉容器1内全体に拡がり、密閉容器1の内壁面に凝縮して液化する。
液化した冷媒は、重力により冷媒液面に滴下した後、受熱プレート3側に配された細溝プレート5の溝5aを通って受熱部へ供給され、上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰り返す。発熱体2から冷媒に伝達された熱は、冷媒蒸気が凝縮する際に凝縮潜熱として放出され、その凝縮潜熱が放熱プレート4から放熱フィン8を通じて大気へ放出される。一方、受熱プレート3から伝熱部を通じて放熱プレート4に伝達された熱も、放熱プレート4から放熱フィン8を通じて大気に放出される。
【0016】
b)発熱体2が密閉容器1の上側に配置される時。
発熱体2から発生した熱は、受熱プレート3から各伝熱部を通じて放熱プレート4へ伝達されるとともに、各伝熱部に接触する冷媒に伝達されて冷媒を沸騰させる。なお、受熱プレート3から各伝熱部へ伝わる熱は、発熱体2の取付け部位から遠くなる程低くなるため、密閉容器1内の冷媒は主に発熱体2の取付け部に配置された伝熱部に接触する冷媒液面(受熱部)で沸騰する。沸騰した冷媒蒸気は、太溝プレート6の各溝6aを通って密閉容器1内全体に拡がり、密閉空間の内壁面に凝縮して液化する。
液化した冷媒は、重力により冷媒液面に滴下した後、放熱プレート4側に配された細溝プレート5の溝5aを通って受熱部へ供給され、上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰り返す。発熱体2から冷媒に伝達された熱は、冷媒蒸気が凝縮する際に凝縮潜熱として放出され、その凝縮潜熱が放熱プレート4から放熱フィン8を通じて大気へ放出される。一方、受熱プレート3から伝熱部を通じて放熱プレート4に伝達された熱も、放熱プレート4から放熱フィン8を通じて大気に放出される。
【0017】
(本実施例の効果)
本実施例では、細溝プレート5の板厚と溝幅が毛管長さより小さく(例えば0.5mm以下)設定され、太溝プレート6の板厚と溝幅が毛管長さより大きく(例えば1.0mm以上)設定されている。これにより、細溝プレート5の溝5aには冷媒蒸気より冷媒液の方が優先的に流れることができ、太溝プレート6の溝6aには冷媒液より冷媒蒸気の方が優先的に流れることができるため、冷媒蒸気と冷媒液との干渉を低減できる。この結果、発熱体2が密閉容器1の下側に配置された場合には、受熱プレート3の内側に細溝プレート5が配設されていることから、この細溝プレート5の溝5aを通って受熱部の中央部まで冷媒液を供給することができる。従って、密閉容器1を薄幅化しても、安定的に受熱部まで冷媒液を供給できるため、十分な冷却性能を確保できる。
【0018】
また、発熱体2が密閉容器1の下側に配置された場合には、放熱プレート4の内側に細溝プレート5が配設されていることから、この細溝プレート5の溝5aを通って受熱部(冷媒液面)の下方から冷媒液を供給することができる。
なお、本実施例では、細溝プレート5の溝5aと太溝プレート6の溝6aとが直交する様に構成されているが、両プレート5、6の溝5a、6aが同方向に形成されていても良い。また、太溝プレート6は、溝幅の異なる多種のプレートを組み合わせても良い。
本実施例の場合、発熱体2を密閉容器1の下側に配置する姿勢に限定すれば、放熱プレート4側の細溝プレート5はなくても良い。
【0019】
(第2実施例)
図10は細溝プレート5の平面図、図11は太溝プレート6の平面図である。
本実施例は、密閉容器1の平面形状(即ち各プレートの平面形状)を略正方形とし、且つ細溝プレート5及び太溝プレート6の各溝5a、6aを放射状に形成した一例を示すものである。
本実施例の様に、密閉容器1の平面形状が正方形に近い場合は、図10及び図11に示す様に、細溝プレート5及び太溝プレート6の各溝5a、6aを放射状に形成することにより、冷媒が密閉容器1内を略均等に流れることができるため、効率の良い沸騰冷却装置を構成することが可能である。特に、細溝プレート5の溝5aを放射状に形成した場合には、各溝5aを流れる冷媒液が全て中央部へ集まるため、効果的に受熱部へ冷媒液を供給することができ、冷却性能を向上できるメリットがある。
【0020】
(第3実施例)
図12は冷媒流制御プレート10の平面図である。
本実施例は、第1実施例で説明した密閉容器1に対して、更に2枚の太溝プレート6間に冷媒流制御プレート10を配設した一例を示すものである。つまり、図13に示すように、受熱プレート3と放熱プレート4の内側にそれぞれ細溝プレート5が配され、その両細溝プレート5の内側にそれぞれ太溝プレート6が配され、更に2枚の太溝プレート6間(冷媒液面付近)に冷媒流制御プレート10が介在されている。
冷媒流制御プレート10以外の各プレート3〜6は第1実施例と同一品を用いることができ、その説明は省略する。
【0021】
冷媒流制御プレート10は、図12に示す様に、発熱体2の取付け位置(二点鎖線で示す)に対応するプレート中央部と、プレート10の左右両側部にそれぞれ複数の溝10aが形成されている。この冷媒流制御プレート10に形成された溝10aは、太溝プレート6の溝6aと同一溝幅に設定されている。
この場合、受熱部で沸騰した冷媒蒸気が冷媒流制御プレート10の中央部に形成された各溝10aを通って冷媒流制御プレート10より上方へ流れることができ、凝縮した冷媒液は、冷媒流制御プレート10の左右両側部に形成された各溝10aを通って冷媒液面へ戻ることができる。この様に、冷媒液面付近に冷媒流制御プレート10を配設することにより、冷媒蒸気の流れと冷媒液の流れとを分離して両者の干渉を低減することができるため、受熱部への冷媒液の戻りがより促進される。
【0022】
(第4実施例)
図14は冷媒流制御プレート10の平面図である。
本実施例は、図17に示す様に、受熱プレート3に対して発熱体2の取付け位置をオフセットした場合の一例を示すものである。
密閉容器1の構成は、受熱プレート3と放熱プレート4の内側にそれぞれ細/太溝プレート11が配され、その細/太溝プレート11の内側にそれぞれ太溝プレート6が配され、更に2枚の太溝プレート6間(冷媒液面付近)に冷媒流制御プレート10が介在されている。但し、発熱体2をオフセット配置するため、各プレートとも左右方向の横幅が長く設けられている。
【0023】
冷媒流制御プレート10は、図14に示す様に、発熱体2の取付け位置(二点鎖線で示す)に対応するオフセット部位と、そのオフセット部位の左右両側にそれぞれ複数の溝10aが形成されている。この冷媒流制御プレート10に形成された溝10aは、太溝プレート6の溝6aと同一溝幅に設定されている。
太溝プレート6は、図15に示す様に、プレートの長手方向に伸びる複数の溝6aが等間隔で形成されている。
細/太溝プレート11は、図16に示す様に、発熱体2の取付け部近傍に細溝11aが形成され、その他の部位に太溝11bが形成されている。細溝11aは、第1実施例に示した細溝プレート5の溝5aと同一溝幅に設定され、太溝11bは、太溝プレート6の溝6aと同一溝幅に設定されている。
本実施例の様に、発熱体2をオフセット配置するために横幅の長い密閉容器1を使用する場合には、受熱部周辺に細溝11aが形成されていれば良いため、細溝プレート5の代わりに細/太溝プレート11を用いることによって液戻り性を向上できるメリットがある。但し、細/太溝プレート11の代わりに細溝プレート5を使用しても良いことは言うまでもない。
【0024】
(第5実施例)
図18は両溝プレート12の平面図である。
本実施例は、図18に示す様に、1枚のプレート12に溝幅の異なる2種類の溝12a、12bを形成した一例を示すものである。この場合、受熱プレート3と放熱プレート4との間に介在されるプレート12を1種類で構成できるメリットがある。
なお、図18では細溝12aと太溝12bとが同一方向に形成されているが、必ずしも同一方向である必要はない。また、溝幅は2種類以上でも良い。但し、冷媒液を優先的に流すための溝12aは毛管長さより小さく設定し、冷媒蒸気を優先的に流すための溝12bは毛管長さより大きく設定することは言うまでもない。
【0025】
(第6実施例)
図19は密閉容器1の断面図、図20は図19のB−B断面図である。
本実施例は、溝幅が同じプレートの板厚あるいは積層枚数を変えることによって冷媒蒸気と冷媒液とを分離する一例を示すものである。
例えば、図19及び図20に示す様に、受熱プレート3と放熱プレート4の内側にそれぞれ細溝プレート5を配設し、両細溝プレート5の内側に、細溝プレート5と同じ溝幅の溝13aが形成され、板厚が毛管長さより大きい厚板材13を配設しても良い。この場合、厚板材13は、溝幅が細溝プレート5の溝幅と同じでも、板厚(つまり溝13aの高さ)が毛管長さより大きいため、冷媒液より冷媒蒸気の方が優先的に流れることができる。
なお、図19及び図20では、両厚板材13の間に冷媒流制御プレート10が介在されているが、無くても良い。
【0026】
(第7実施例)
図21は密閉容器1の断面図である。
本実施例は、ピッチと高さが異なる数種類(図21では2種類)のフィン14、15を用いて冷媒蒸気と冷媒液とを分離する一例を示すものである。
第1のフィン14は、図21に示す様に、受熱プレート3と放熱プレート4のそれぞれ内側に配されて、フィンピッチとフィン高さが共に毛管長さより小さく設定されている。
第2のフィン15は、第1のフィンの内側に金網等の支持部材16を介して配され、フィンピッチとフィン高さが共に毛管長さより大きく設定されている。
図21では、両方の第2のフィン15の間に冷媒流制御プレート10が介在されているが、無くても良い。
この様に、第1のフィン14によって冷媒液が優先的に流れる冷媒液通路を形成し、第2のフィン15によって冷媒蒸気が優先的に流れる冷媒蒸気通路を形成することができる。但し、第1のフィン14は、受熱部へ液冷媒を供給できる様に、フィン中央部に開口部(図示しない)が形成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】密閉容器の断面図である(第1実施例)。
【図2】図1のA−A断面図である(第1実施例)。
【図3】細溝プレートの平面図である(第1実施例)。
【図4】太溝プレートの平面図である(第1実施例)。
【図5】冷媒温度と冷媒液の表面張力との関係を示すグラフである。
【図6】冷媒温度と冷媒液の密度及び冷媒蒸気の密度との関係を示すグラフである。
【図7】冷媒温度と毛管長さとの関係を示すグラフである。
【図8】沸騰冷却装置の斜視図である(第1実施例)。
【図9】沸騰冷却装置の斜視図である(第1実施例)。
【図10】細溝プレートの平面図である(第2実施例)。
【図11】太溝プレートの平面図である(第2実施例)。
【図12】冷媒流制御プレートの平面図である(第3実施例)。
【図13】密閉容器の側面図である(第3実施例)。
【図14】冷媒流制御プレートの平面図である(第4実施例)。
【図15】太溝プレートの平面図である(第4実施例)。
【図16】両溝プレートの平面図である(第4実施例)。
【図17】密閉容器の側面図である(第4実施例)。
【図18】両溝プレートの平面図である(第5実施例)。
【図19】密閉容器の断面図である(第6実施例)。
【図20】図19のB−B断面図である(第6実施例)。
【図21】密閉容器の断面図である(第7実施例)。
【図22】密閉容器の断面図である(先願例)。
【符号の説明】
1 密閉容器
2 発熱体
3 受熱プレート(受熱壁)
4 放熱プレート(放熱壁)
5 細溝プレート(平板部材)
5a 溝(冷媒液供給通路)
5b 柱部(伝熱部)
6b 柱部(伝熱部)
11 細/太溝プレート(平板部材)
12 両溝プレート(平板部材)
13 厚板材(平板部材)
14 第1のフィン

Claims (6)

  1. 冷媒の沸騰と凝縮の繰り返しによる熱伝達を利用して発熱体を冷却する沸騰冷却装置であって、
    表面に前記発熱体が取り付けられる受熱壁、及びこの受熱壁と所定の間隔をおいて対向する放熱壁を有し、内部に冷媒が封入される密閉容器と、
    この密閉容器内で前記受熱壁と前記放熱壁との間に介在されて、前記受熱壁と前記放熱壁とを熱的に連結する伝熱部と、
    前記密閉容器内で前記発熱体の熱を受ける受熱部へ冷媒液を供給するための冷媒液供給通路とを具備し、
    この冷媒液供給通路は、その通路幅及び通路高さが、冷媒蒸気より冷媒液の方が優先的に流れることのできる大きさに設けられていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記冷媒液供給通路は、その通路幅と通路高さが、それぞれ下式より求められる毛管長さより小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載した沸騰冷却装置。
    毛管長さ=√{σ/g(ρ1 −ρ2 )}
    σ:冷媒液の表面張力、ρ1 :冷媒液の密度、ρ2 :冷媒蒸気の密度、g:重力加速度
  3. 前記冷媒液供給通路は、平板部材にスリット状の開口部を空けて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載した沸騰冷却装置。
  4. 前記冷媒液供給通路は、フィンにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載した沸騰冷却装置。
  5. 前記冷媒液供給通路は、前記受熱壁に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
  6. 前記冷媒液供給通路は、前記受熱壁と前記放熱壁の両方に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
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