JP2001077259A - 沸騰冷却器 - Google Patents

沸騰冷却器

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JP2001077259A
JP2001077259A JP24791299A JP24791299A JP2001077259A JP 2001077259 A JP2001077259 A JP 2001077259A JP 24791299 A JP24791299 A JP 24791299A JP 24791299 A JP24791299 A JP 24791299A JP 2001077259 A JP2001077259 A JP 2001077259A
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heat radiating
radiating portion
external fluid
boiling cooler
heat
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JP24791299A
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English (en)
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Eitaro Tanaka
田中  栄太郎
Masayoshi Terao
公良 寺尾
Koji Tanaka
公司 田中
Takahide Oohara
貴英 大原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の放熱部3と第2の放熱部4とを具備す
る沸騰冷却器1において、外部流体の流れ方向に対して
下流側に位置する放熱部での放熱能力を十分に発揮でき
る構成を提供すること。 【解決手段】 放熱部は、冷媒槽2内の冷媒液面より上
方に設けられる第1の放熱部3と、冷媒液面より下方に
設けられる第2の放熱部4とを有し、ダクト17を介し
て外部流体が下方から上方へ向かって供給される。ダク
ト17は、上下方向に延びて、第1の放熱部3と第2の
放熱部4の周囲を取り囲むように配置されている。沸騰
冷却器1の両側を覆うダクトの側面17aは、冷媒槽2
の両側面に接触して位置決めされ、且つダクトの側面1
7aと第2の放熱部4のヘッダ14の外側面との間に第
1の隙間S1 が確保されている。これにより、外部流体
の一部が第1の隙間S1 を通過して第1の放熱部3へ供
給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の沸騰及び凝
縮作用によって発熱体を冷却する沸騰冷却器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電子機器等の発熱体を
冷却するための沸騰冷却器がある。この沸騰冷却器は、
液冷媒を貯留する冷媒槽と、この冷媒槽で発熱体の熱を
受けて沸騰した冷媒を冷却風との熱交換によって放熱す
る放熱部とから成り、放熱部で液化した凝縮液は、重力
によって放熱部から冷媒槽内へ還流する。この様な冷媒
の相変化を利用する沸騰冷却器では、放熱部が冷媒槽内
の冷媒液面より上方に設けられる必要があるため、取付
け姿勢の制約を受ける。
【0003】そこで、本出願人は、冷却器を上下反転し
ても性能を維持できる様に、冷媒槽に対して冷媒液面よ
り上方に第1の放熱部を設け、冷媒液面より下方に第2
の放熱部を設けた沸騰冷却器を提案した(特願平10−
331619号)。この沸騰冷却器では、冷媒槽内で沸
騰した冷媒蒸気が先ず第1の放熱部で冷却され、液化し
た凝縮液が重力の作用で第2の放熱部へ移動し、第2の
放熱部で更に冷却される。この場合、第1の放熱部で冷
却された冷媒を更に第2の放熱部で冷却するためには、
両放熱部に対し下方から上方へ向けて冷却風を流した方
が効果的に冷媒を冷却することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先願の沸騰冷却器で
は、冷媒槽から流れてくる冷媒蒸気を冷却する第1の放
熱部の方が、第1の放熱部で冷却された凝縮液を冷却す
る第2の放熱部より放熱量が大きく、放熱の寄与率が高
くなる。しかし、両放熱部に送風される冷却風は、下方
から上方へ流れるため、第1の放熱部へ流入する冷却風
の温度は、第2の放熱部へ流入する冷却風の温度より高
くなる。このため、放熱の寄与率が高い第1の放熱部の
放熱能力を十分に発揮することができないという問題が
あった。本発明は、上記事情に基づいて成されたもの
で、その目的は、第1の放熱部と第2の放熱部とを具備
する沸騰冷却器において、外部流体の流れ方向に対して
下流側に配置される放熱部での放熱能力を十分に発揮で
きる構成を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)第1
の放熱部と第2の放熱部のうち、外部流体の流れ方向に
対して上流側に配置される上流側放熱部は、冷媒槽の両
側面に沿って上下方向に延びるダクトの側面と、このダ
クトの側面に対向するヘッダの外側面との間に外部流体
が通過できる第1の隙間を有している。この構成によれ
ば、第1の隙間を通過した外部流体を下流側放熱部に供
給することができる。この結果、上流側放熱部を通過し
た外部流体のみが下流側放熱部に供給される場合より、
低温の外部流体を下流側放熱部に供給することができ、
その分、下流側放熱部での放熱能力を向上できる。
【0006】(請求項2の手段)請求項1に記載した沸
騰冷却器において、下流側放熱部は、第2の隙間に外部
流体の通過を阻止するためのパッキンを配置している。
この場合、第1の隙間を通過した低温の外部流体がその
まま第2の隙間を通過することを防止でき、低温の外部
流体を確実に下流側放熱部に供給することができる。な
お、パッキンは、沸騰冷却器を上下反転して使用する場
合に対応できるように、着脱可能に取り付けられること
が望ましい。
【0007】(請求項3の手段)請求項1及び2に記載
した沸騰冷却器において、上流側放熱部は、下流側放熱
部より一組のヘッダ間の幅が短く設けられている。この
場合、第1の隙間をより大きく確保できるため、上流側
放熱部を迂回する外部流体(第1の隙間を通過する外部
流体)が多くなり、より低温の外部流体を下流側放熱部
へ供給することができる。
【0008】(請求項4の手段)請求項1〜3に記載し
た沸騰冷却器において、外部流体の流れ方向において、
上流側放熱部のヘッダの下流側に、第1の隙間を通過し
た外部流体を下流側放熱部へ導くためのガイドを設けて
いる。この場合、第1の隙間を通過した低温の外部流体
をガイドによって効果的に下流側放熱部へ導入すること
ができる。
【0009】(請求項5の手段)請求項1〜4に記載し
た沸騰冷却器において、下流側放熱部に用いられる放熱
フィンより、上流側放熱部に用いられる放熱フィンの方
が、フィンピッチを大きくしている。この場合、上流側
放熱部を通過する外部流体の温度上昇度合いが小さくな
るため、より低温の外部流体を下流側放熱部へ供給する
ことができる。
【0010】(請求項6の手段)請求項1〜5に記載し
た沸騰冷却器において、上流側放熱部は、下流側放熱部
よりヘッダの長手方向の高さを小さくしている。この場
合、上流側放熱部の高さ方向で、ダクトとの間に隙間が
生じるため、この隙間を通過した低温の外部流体を下流
側放熱部に供給することができる。
【0011】(請求項7の手段)請求項1〜6に記載し
た沸騰冷却器において、上流側放熱部に用いられる放熱
フィンは、一組のヘッダ間において、少なくとも何方か
一方のヘッダから離れて配置されている。この場合、放
熱フィンのフィンピッチ間を通過して温度上昇する外部
流体と、放熱フィンとヘッダとの隙間を通過して温度上
昇が小さい外部流体とが混合されて下流側放熱部に流れ
るため、より低温の外部流体を下流側放熱部へ供給する
ことができる。
【0012】(請求項8の手段)請求項1〜7に記載し
た沸騰冷却器において、上流側放熱部は、ヘッダの外周
面が滑らかな曲面で構成されている。この場合、第1の
隙間を外部流体が流れやすくなるため、低温の外部流体
をより多く下流側放熱部へ供給することができる。
【0013】(請求項9の手段)請求項1〜8に記載し
た沸騰冷却器において、ダクトの両側面間の幅が下流側
放熱部側より上流側放熱部側の方が広く設けられてい
る。この場合、第1の隙間をより広く確保できるため、
第1の隙間を通過した低温の外部流体をより多く下流側
放熱部へ供給することができる。
【0014】(請求項10の手段)請求項1〜9に記載
した沸騰冷却器は、発熱体としてプリント基板に配置さ
れたコンピュータチップ(例えばCPU)を冷却するも
のである。この場合、下流側放熱部及び上流側放熱部を
冷媒槽の他方側の表面上に設けているので、両放熱部が
プリント基板と干渉することはない。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (第1実施例)図2は沸騰冷却器1の斜視図である。本
実施例の沸騰冷却器1は、図2に示すように、内部に液
冷媒(例えば、水、アルコール、フロロカーボン、フロ
ン等)を貯留する冷媒槽2と、この冷媒槽2で発熱体の
熱を受けて沸騰した冷媒蒸気を外部流体(例えば外気)
との熱交換によって冷却する放熱部(第1の放熱部3と
第2の放熱部4)とから構成され、一体ろう付けによっ
て製造される。
【0016】a)冷媒槽2は、図2に示すように、箱状
の薄型容器2Aと、この薄型容器2Aの開口面を塞ぐ外
壁板2Bとから成り、外形が薄型の直方体に設けられて
いる。薄型容器2Aと外壁板2Bは、共に熱伝導性に優
れる金属材料(例えばアルミニウム)で構成されてい
る。この冷媒槽2は、図4に示すように、略直立した姿
勢で使用され、厚み方向の一方側の表面が発熱体である
CPU5の放熱面に接触して、そのCPU5が設置され
ているプリント基板6にボルト等によって固定される。
冷媒槽2の内部には、図3に示すように、冷媒室7、上
部ヘッダ接続口8、下部ヘッダ接続口9、及び連通路1
0等が形成されている。
【0017】冷媒室7は、CPU5の取付け部位に対応
して液冷媒を貯留する空間で、図示しないリブによって
上下方向に延びる複数の通路状に区画されている。上部
ヘッダ接続口8は、第1の放熱部3のヘッダ(後述す
る)を組み付けるためのスペースで、図3に示すよう
に、冷媒槽2内の上部両側に設けられ、冷媒槽2の他方
側表面2aに開口している。両ヘッダ接続口8のうち、
一方のヘッダ接続口8aは、冷媒室7の上部右側に隣接
して冷媒室7と連通して設けられ、他方のヘッダ接続口
8bは、冷媒室7の上部左側に冷媒室7と離れて設けら
れている。
【0018】下部ヘッダ接続口9は、第2の放熱部4の
ヘッダ(後述する)を組み付けるためのスペースで、図
3に示すように、冷媒槽2内の下部両側に設けられ、冷
媒槽2の他方側表面2aに開口している。両ヘッダ接続
口9のうち、一方のヘッダ接続口9aは、冷媒室7の下
部右側に隣接して冷媒室7と連通して設けられ、他方の
ヘッダ接続口9bは、冷媒室7の下部左側に冷媒室7と
離れて設けられている。連通路10は、第1の放熱部3
で液化した凝縮液を第2の放熱部4へ導くための通路
で、図3に示すように、上部側の他方のヘッダ接続口8
bと下部側の他方のヘッダ接続口9bとを連通してい
る。
【0019】b)放熱部は、冷媒槽2の他方側表面2a
上で、冷媒槽2内の冷媒液面より上方に設けられる第1
の放熱部3と、冷媒液面より下方に設けられる第2の放
熱部4とを有している。なお、冷媒室7の冷媒液面は、
上部ヘッダ接続口8より若干低い位置にある。第1の放
熱部3は、一組のヘッダ11(11a、11b)と放熱
コア(放熱チューブ12と放熱フィン13)とで構成さ
れる。一組のヘッダ11は、それぞれ冷媒槽2の上部ヘ
ッダ接続口8に差し込まれ、冷媒槽2の他方側表面2a
に対し略直立して組み付けられている。放熱チューブ1
2は、ヘッダ11の長手方向に一定の間隔を開けて並設
され、一端が一方のヘッダ11aに接続され、他端が他
方のヘッダ11bに接続されて、両ヘッダ11a、11
bを連通している。放熱フィン13は、熱伝導性に優れ
る薄い金属板(例えばアルミニウム板)を交互に折り曲
げて波状に成形したもので、放熱チューブ12の外表面
にろう付けされている。
【0020】第2の放熱部4は、一組のヘッダ14(1
4a、14b)と放熱コア(放熱チューブ15と放熱フ
ィン16)とで構成され、冷媒槽2に対し第1の放熱部
3と同様に組み付けられている。この第1の放熱部3と
第2の放熱部4は、同一構造に設けられ、且つ冷媒槽2
の上下方向で冷媒槽2の中心から略同一距離に組み付け
られている。また、第1の放熱部3及び第2の放熱部4
は、図1に示すように、左右方向の幅Aが冷媒槽2の左
右方向の横幅Bより小さく設けられている。
【0021】第1の放熱部3と第2の放熱部4には、図
4に示すように、ダクト17を介して外部流体が導入さ
れる。ダクト17は、上下方向に延びて、第1の放熱部
3と第2の放熱部4の周囲を取り囲むように配置されて
いる。但し、沸騰冷却器1の両側を覆うダクトの側面1
7aは、図5に示すように、冷媒槽2の両側面に接触し
て(または若干の隙間を開けて)位置決めされ、ダクト
の側面17aと各ヘッダ11、14の外側面との間に所
定の隙間が確保されている。
【0022】なお、以下の説明では、第2の放熱部4の
ヘッダ14の外側面とダクトの側面17aとの隙間を第
1の隙間S1 、第1の放熱部3のヘッダ11の外側面と
ダクトの側面17aとの隙間を第2の隙間S2 と呼ぶ。
また、ダクト17を介して各放熱部3、4に導入される
外部流体は、図示しない冷却ファンによって図4の下方
から上方へ向かって流されるものとする。従って、本実
施例では、外部流体の流れ方向に対して第2の放熱部4
が上流側放熱部となり、第1の放熱部3が下流側放熱部
となる。
【0023】次に、本実施例の作動を説明する。冷媒室
7に貯留されている液冷媒は、CPU5の熱を受けて沸
騰気化し、冷媒室7から第1の放熱部3の一方のヘッダ
11aへ進入する。第1の放熱部3では、一方のヘッダ
11a→放熱チューブ12→他方のヘッダ11bへと流
れる際に、外部流体により冷却されて凝縮する。第1の
放熱部3で凝縮した冷媒は、冷媒槽2内の連通路10を
通って第2の放熱部4の他方のヘッダ14bへ進入し、
他方のヘッダ14b→放熱チューブ15→一方のヘッダ
14aへと流れる際に、外部流体により更に冷却されて
冷媒室7へ還流する。この第2の放熱部4では、凝縮液
が低速で流れるため、殆ど外部流体の温度まで冷却する
ことができる。
【0024】(第1実施例の効果)本実施例の沸騰冷却
器1は、第2の放熱部4のヘッダ14の外側面とダクト
の側面17aとの間に第1の隙間S1 を有しているの
で、図1に示すように、第2の放熱部4の下方から供給
される外部流体の一部が第1の隙間S1 を通過すること
ができる。この場合、第1の隙間S1 を通過する外部流
体の温度上昇が殆ど無いため、第1の隙間S1 がない場
合(第2の放熱部4を通過した外部流体のみが第1の放
熱部3に供給される場合)と比べて、低温の外部流体を
第1の放熱部3に供給することができ、その分、第1の
放熱部3での放熱能力を向上できる。また、本実施例の
沸騰冷却器1は、第1の放熱部3と第2の放熱部4とを
具備しているため、冷却器1を上下反転して使用しても
同等の性能を維持することができる。
【0025】(第2実施例)図5は放熱部側から見た沸
騰冷却器1の正面図である。本実施例は、第2の隙間S
2 にパッキン18を配置した一例である。この場合、第
2の隙間S2 をパッキン18によって埋めることによ
り、この第2の隙間S2 を外部流体が通過することを阻
止できる。その結果、外部流体を有効に第1の放熱部3
へ供給することができ、且つ第1の隙間S1 を通過した
低温の外部流体を確実に第1の放熱部3に供給すること
ができる。なお、パッキン18は、沸騰冷却器1を上下
反転して使用する場合に対応できるように、着脱可能に
取り付けられることが望ましい。
【0026】(第3実施例)図6は放熱部側から見た沸
騰冷却器1の正面図である。本実施例は、第2の放熱部
4の横幅(一方のヘッダ14aの外側面と他方のヘッダ
14bの外側面との距離)を第1の放熱部3の横幅より
短くした一例である。この場合、第1の隙間S1 をより
大きく確保できるため、第2の放熱部4を迂回する(第
1の隙間S1 を通過する)外部流体をより多く第1の放
熱部3へ供給することができる。
【0027】(第4実施例)図7及び図8は放熱部側か
ら見た沸騰冷却器1の正面図である。本実施例は、外部
流体の流れ方向において、第2の放熱部4のヘッダ14
の下流側に、第1の隙間S1 を通過した外部流体を第1
の放熱部3へ導くためのガイド19を設けた例である。
ガイド19は、第1の隙間S1 を通過した低温の外部流
体を第1の放熱部3へ導くことができれば、どの様な形
状でも良い。図7及び図8にその一例を示す。この場
合、第1の隙間S1 を通過した低温の外部流体をガイド
19によって効果的に第1の放熱部3へ供給することが
できる。
【0028】(第5実施例)図9は放熱部側から見た沸
騰冷却器1の正面図である。本実施例は、第4実施例で
説明したガイド19の固定方法を示す一例である。この
場合、例えば板状のガイド19をL字形に設け、その一
端部を冷媒槽2に固定し、他端部を第2の放熱部4の最
上段に配される放熱チューブ15に固定することによ
り、ガイド19を安定させることができる。ガイド19
を用いた効果は第4実施例と同じである。
【0029】(第6実施例)図10は放熱部側から見た
沸騰冷却器1の正面図である。本実施例は、第1の放熱
部3に用いられる放熱フィン13より、第2の放熱部4
に用いられる放熱フィン16の方が、フィンピッチPを
大きくした場合の一例である。この場合、第2の放熱部
4の放熱コアを通過する外部流体の温度上昇度合いが小
さくなるため、より低温の外部流体を第1の放熱部3へ
供給することができる。
【0030】(第7実施例)図11は沸騰冷却器1の斜
視図である。本実施例は、第2の放熱部4の高さH(ヘ
ッダ14の長手方向の高さ)を低くした場合の一例であ
る。この場合、第2の放熱部4の高さ方向で、最上段の
放熱チューブ15とダクト壁面との間の隙間を大きく確
保できるため、この隙間を通過した低温の外部流体を第
1の放熱部3に供給することができる。
【0031】(第8実施例)図12は沸騰冷却器1の斜
視図である。本実施例は、第2の放熱部4に用いられる
放熱フィン16の長さを短くした場合の一例である。第
2の放熱部4では、他方のヘッダ14bから一方のヘッ
ダ14aへ向かって凝縮液が流れるため、一方のヘッダ
14a側の方が放熱の寄与率が小さくなる。従って、図
12に示すように、長さを短くした放熱フィン16を一
方のヘッダ14aから離して配置することにより、放熱
フィン16のフィンピッチ間を通過して温度上昇する外
部流体と、放熱フィン16と一方のヘッダ14aとの隙
間を通過して温度上昇が小さい外部流体とが混合され
て、より低温の外部流体を第1の放熱部3へ供給するこ
とができる。
【0032】(第9実施例)図13は放熱部側から見た
沸騰冷却器1の正面図である。本実施例は、第1の放熱
部3及び第2の放熱部4の各ヘッダ11、14の外周面
を滑らかな曲面で構成した場合の一例である。この場
合、図13に示すように、ヘッダ11、14の外周面に
角部を無くすことで、外部流体が第1の隙間S1 へ流れ
やすくなり、低温の外部流体をより多く第1の放熱部3
へ供給することができる。なお、本実施例では、第2の
放熱部4だけでなく、第1の放熱部3でも同様にヘッダ
11の外周面を滑らかな曲面で構成することにより、沸
騰冷却器1を上下反転しても同様の効果を得ることがで
きる。
【0033】(第10実施例)図14は沸騰冷却器1の
上部から見た平面図である。本実施例では、冷媒槽2の
両側面2bでダクト17の位置決めを行う一例である。
具体的には、図14に示すように、ダクトの側面17a
が冷媒槽2の両側面2bに接触して組み付けられ、冷媒
槽2の両側面2bがダクトの側面17aの位置決めを担
っている。この場合、両放熱部3、4のヘッダ11、1
4とダクトの側面17aとの間に第1の隙間S2 及び第
2の隙間S1 が無いと、ヘッダ11、14と冷媒槽2と
の組み付けにずれや変形が生じた場合等に、ダクト17
がヘッダ11、14に干渉してダクト17を冷却器1に
組み付け難くなる。
【0034】これに対し、両放熱部3、4のヘッダ1
1、14とダクトの側面17aとの間に第1の隙間S2
及び第2の隙間S1 を設けることにより、ダクト17の
組み付けを容易にでき、且つダクト17が外部から衝撃
を受けた場合に、第1の隙間S1 及び第2の隙間S2 が
衝撃を吸収して各放熱部3、4へ衝撃が伝わることを防
止できる。
【0035】(第11実施例)図15は放熱部側から見
た沸騰冷却器1の正面図である。本実施例は、ダクトの
両側面17a間の幅を第1の放熱部3側と第2の放熱部
4側とで変更した場合の一例である。具体的には、図1
5に示すように、第1の放熱部3側のダクト幅より第2
の放熱部4側のダクト幅の方が広く、且つ第2の放熱部
4側ではダクト幅が急激に変化することなく、ダクトの
側面17aに傾斜を付けることで徐々に変化させてい
る。
【0036】本実施例の場合、第1の隙間S1 をより広
く確保できるため、第1の隙間S1を通過する低温の外
部流体をより多く第1の放熱部3へ供給することがで
き、その分、第1の放熱部3での放熱能力を向上でき
る。このダクト構造は、第2〜10実施例の構成と併用
することにより、更に高い効果を期待できる。また、本
実施例のダクト構造は、沸騰冷却器1を上下反転して使
用する場合にも対応できる。
【0037】(変形例)上記の各実施例では、第2の放
熱部4の下方から上方へ向かって外部流体が流される場
合を示している。つまり、外部流体の流れ方向に対して
第2の放熱部4が上流側放熱部、第1の放熱部3が下流
側放熱部として説明しているが、外部流体が第1の放熱
部3と第2の放熱部4に対し上方から下方へ向かって流
される場合にも本発明を適用することができる。その場
合、外部流体の流れ方向に対して第1の放熱部3が下流
側放熱部、第2の放熱部4が上流側放熱部となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第1実施例)。
【図2】沸騰冷却器の斜視図である。
【図3】冷媒槽の内部構造を示す図面である。
【図4】沸騰冷却器の使用状態を示す斜視図である。
【図5】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第2実施例)。
【図6】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第3実施例)。
【図7】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第4実施例)。
【図8】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第4実施例)。
【図9】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第5実施例)。
【図10】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第6実施例)。
【図11】沸騰冷却器の斜視図である(第7実施例)。
【図12】沸騰冷却器の斜視図である(第8実施例)。
【図13】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第9実施例)。
【図14】沸騰冷却器の上方から見た平面図である(第
10実施例)。
【図15】放熱部側から見た沸騰冷却器の正面図である
(第11実施例)。
【符号の説明】
1 沸騰冷却器 2 冷媒槽 3 第1の放熱部(下流側放熱部) 4 第2の放熱部(上流側放熱部) 5 CPU(発熱体) 6 プリント基板 7 冷媒室 11 第1の放熱部のヘッダ 13 第1の放熱部に用いられる放熱フィン 14 第2の放熱部のヘッダ 16 第2の放熱部に用いられる放熱フィン 17 ダクト 17a ダクトの側面 18 パッキン 19 ガイド S1 第1の隙間 S2 第2の隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 公司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 大原 貴英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5E322 AA01 AB01 AB11 DB02 DB06 FA01 5F036 AA01 BA08 BB05 BB41 BB56

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に液冷媒を貯留する冷媒室を形成し、
    この冷媒室を介して対向する二面が略直立した姿勢で使
    用され、且つ前記対向する二面のうち一方側の表面に発
    熱体が取り付けられる冷媒槽と、 前記冷媒槽の他方側の表面上で前記冷媒室の冷媒液面よ
    り上方に組み付けられる一組のヘッダを有し、前記冷媒
    室で前記発熱体の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気を外部流
    体と熱交換させて放熱する第1の放熱部と、 前記冷媒槽の他方側の表面上で前記冷媒室の冷媒液面よ
    り下方に組み付けられる一組のヘッダを有し、前記第1
    の放熱部で液化した凝縮液を外部流体と熱交換させて冷
    却する第2の放熱部と、 前記第1の放熱部及び第2の放熱部の周囲を囲んで、両
    放熱部に外部流体を導入するダクトとを備え、 このダクトを介して外部流体が前記第1の放熱部と第2
    の放熱部を上下方向に流れる沸騰冷却器であって、 前記第1の放熱部と第2の放熱部のうち、外部流体の流
    れ方向に対して上流側に配置される上流側放熱部は、前
    記冷媒槽の両側面に沿って上下方向に延びる前記ダクト
    の側面と、このダクトの側面に対向する前記ヘッダの外
    側面との間に外部流体が通過できる第1の隙間を有して
    いることを特徴とする沸騰冷却器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した沸騰冷却器において、 前記第1の放熱部と第2の放熱部のうち、外部流体の流
    れ方向に対して下流側に配置される下流側放熱部は、前
    記ヘッダの外側面と前記ダクトの側面との間に第2の隙
    間を有し、この第2の隙間に外部流体の通過を阻止する
    ためのパッキンを配置したことを特徴とする沸騰冷却
    器。
  3. 【請求項3】請求項1及び2に記載した沸騰冷却器にお
    いて、 前記上流側放熱部は、前記下流側放熱部より、前記一組
    のヘッダ間の幅が短く設けられていることを特徴とする
    沸騰冷却器。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載した沸騰冷却器におい
    て、 外部流体の流れ方向において、前記上流側放熱部のヘッ
    ダの下流側に、前記第1の隙間を通過した外部流体を前
    記下流側放熱部へ導くためのガイドを設けていることを
    特徴とする沸騰冷却器。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載した沸騰冷却器におい
    て、 前記下流側放熱部に用いられる放熱フィンより、前記上
    流側放熱部に用いられる放熱フィンの方が、フィンピッ
    チを大きくしていることを特徴とする沸騰冷却器。
  6. 【請求項6】請求項1〜5に記載した沸騰冷却器におい
    て、 前記上流側放熱部は、前記下流側放熱部より前記ヘッダ
    の長手方向の高さを小さくしていることを特徴とする沸
    騰冷却器。
  7. 【請求項7】請求項1〜6に記載した沸騰冷却器におい
    て、 前記上流側放熱部に用いられる放熱フィンは、前記一組
    のヘッダ間において、少なくとも何方か一方のヘッダか
    ら離れて配置されていることを特徴とする沸騰冷却器。
  8. 【請求項8】請求項1〜7に記載した沸騰冷却器におい
    て、 前記上流側放熱部は、前記ヘッダの外周面が滑らかな曲
    面で構成されていることを特徴とする沸騰冷却器。
  9. 【請求項9】請求項1〜8に記載した沸騰冷却器におい
    て、 前記ダクトの両側面間の幅が前記下流側放熱部側より前
    記上流側放熱部側の方が広く設けられていることを特徴
    とする沸騰冷却器。
  10. 【請求項10】請求項1〜9に記載した沸騰冷却器にお
    いて、 前記発熱体としてプリント基板に設置されたコンピュー
    タチップを冷却することを特徴とする沸騰冷却器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005019794A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Mitsubishi Electric Corp 冷却装置
US9386724B2 (en) 2010-09-30 2016-07-05 Nec Corporation Vapor phase cooling apparatus and electronic equipment using same

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