JP5180385B1 - ベーパチャンバ - Google Patents

ベーパチャンバ

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Abstract

【課題】強度が低下する事態を抑えた上で、製造作業を容易化すること。被冷却体の取り付け位置によらず、安定した性能を確保すること。
【解決手段】互いの間に確保した気相空間Aに冷媒を封入した状態で相互に対向配置された一対の表面層部材10を備え、表面層部材10には、液相冷媒を面方向に沿って流通させる液相空間Bを形成するとともに、液相空間Bと気相空間Aとの間を連通する連通孔123を形成し、かつ一対の表面層部材10の間の気相空間Aには、表面層部材10の液相空間Bを互いに連絡する連絡通路21を設け、一方の表面層部材10に設けた液相空間Bの気相冷媒を一方の表面層部材10の連通孔123から気相空間Aを経て拡散させるとともに、他方の表面層部材10に設けた液相空間Bの液相冷媒を連絡通路21から一方の表面層部材10の液相空間Bに移動させるようにしたベーパチャンバにおいて、一対の表面層部材10の間に複数の柱状部材20を介在させ、柱状部材20に連絡通路21を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベーパチャンバと称される平板状のヒートパイプに関するもので、特に、液相空間を有した一対の表面層部材の間に気相空間を確保し、この気相空間と表面層部材の液相空間との間に冷媒を循環させることによって熱輸送を行うベーパチャンバに関するものである。
この種のベーパチャンバとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。このベーパチャンバは、複数の平板状部材を積層することによって冷媒の循環通路を形成するようにしたものである。具体的には、中間板と称される平板状部材に気相空間及び連絡通路を設けるとともに、一対の平板状部材の内表面にそれぞれ格子状の凹部を形成することによって液相空間及び連通孔を形成し、それぞれの内表面を中間板に向けた状態でこれらを積層している。これにより、平板状部材の液相空間が連通孔によって気相空間に連通するとともに、平板状部材の液相空間の間が連絡通路によって互いに連通される。
上記のように構成されたベーパチャンバでは、一方の平板状部材に温度の高い被冷却体を接触させると、この平板状部材の液相空間で気相となった冷媒が連通孔を通じて気相空間に移動し、気相空間の空間方向に沿って拡散する。拡散した気相冷媒が相対的に温度の低い平板状部材に接触すると、熱を奪われて液化し、平板状部材の液相空間に至る。一方の平板状部材の液相空間に到達した冷媒は、毛細管力によって面方向に広がり、再び被冷却体に接触して蒸発する。一方、もう一方の平板状部材の液相空間に到達した冷媒は、毛細管力によって面方向に広がり、さらに連絡通路を通過して被冷却体が接触した平板状部材の液相空間に戻ることになる。これらの動作を繰り返すことにより、被冷却体の熱が周辺の低温部に運ばれることになり、被冷却体を冷却することができるようになる。
特許第4112602号公報
ここで、特許文献1に記載されたベーパチャンバでは、複数の平板状部材を積層することで冷媒の循環通路を構成することができるため、その製造作業を容易に行うことができる。しかしながら、中間板には気相空間や連絡通路を構成するために多数の開口を設けなければならず、強度が著しく低下することになり、例えばベーパチャンバに外力が加えられた場合に容易に面外方向に変形する恐れがある。ベーパチャンバが面外方向に変形した場合には、気相空間や連絡通路の機能が損なわれる場合があり、熱輸送効率の低下を招来することとなる。特に、連絡通路については、冷媒の毛細管力を利用するために微細に形成されている場合が多く、ベーパチャンバが変形した場合の影響を受け易い。
また、液相空間で気相となった冷媒は気相空間の形状により流れる方向が決まってしまうため、最適な性能を維持するためには、被冷却体の接触する位置により個別の設計が必要になる。例えば、被冷却体が中央にある場合は、液相空間を中央部から放射状に広げるように形成する必要があるが、被冷却体を端部に移動した場合には、気相冷媒は被冷却体に最も近い気相空間を通って中央部まで移動するだけで、それ以外の気相空間は被冷却体により発生した気相冷媒の輸送に寄与することができない状態となる。その結果、ベーパチャンバの熱輸送量が低下し、空間全体を熱輸送に有効に使用することができなくなる。
本発明は、上記実情に鑑みて、強度が低下する事態を抑えた上で、製造作業を容易化することのできるベーパチャンバを提供することを目的とする。
さらに、被冷却体を任意の位置に取り付けても、気相冷媒の拡散、移動が妨げられることがなく、性能差が生じない汎用性の高いベーパチャンバを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るベーパチャンバは、互いの間に確保した気相空間に冷媒を封入した状態で相互に対向配置された一対の表面層部材を備え、それぞれの表面層部材には、液相冷媒を面方向に沿って流通させる液相空間を形成するとともに、一対の表面層部材の間の気相空間には、それぞれの表面層部材の液相空間を互いに連絡する連絡通路を設け、一方の表面層部材に設けた液相空間の気相冷媒を、前記気相空間を経て拡散させるとともに、他方の表面層部材に設けた液相空間の液相冷媒を前記連絡通路から一方の表面層部材の液相空間に移動させるようにしたベーパチャンバにおいて、前記一対の表面層部材の間に複数の柱状部材を介在させ、各柱状部材の内部に前記連絡通路を複数設けるとともに、前記一対の表面層部材において前記気相空間に対向する面に前記液相空間に連通する複数の溝状凹部をそれぞれ形成し、前記溝状凹部を介して前記気相空間と前記液相空間との間を連通させたことを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、個々の表面層部材には、前記液相空間と前記溝状凹部との間を連通する連通孔を形成したことを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、隣接する柱状部材の周面間には互いの間を連結する連結部を設け、前記連結部は、前記柱状部材に対して軸方向に沿った寸法を小さく形成したものであり、一方の表面層部材において気相空間に臨む内表面に当接した第1連結部と、他方の表面層部材において気相空間に臨む内表面に当接した第2連結部を有し、かつこれら第1連結部及び第2連結部を互いに重ならない位置に配置することを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、前記柱状部材に形成する連絡通路は、複数の細径孔を結合した横断面形状を有することを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、前記柱状部材は、外周面に開口する連絡通路を有したことを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、それぞれの表面層部材は、平板状を成し、一方の面に前記複数の溝状凹部が形成された外層板と、平板状を成し、両面に互いに交差する方向に沿って複数の第1内層凹部及び第2内層凹部が形成されるとともに、これら第1内層凹部及び第2内層凹部の交差部に貫通孔が開口する内層板とを備え、前記外層板の前記溝状凹部を前記内層板の前記第1内層凹部に対向させて前記外層板と前記内層板とを積層し、前記内層板の前記第2内層凹部を前記気相空間に向けて配置することにより、前記第1内層凹部及び前記第2内層凹部の交差部に開口する前記内層板の前記貫通孔を前記連通孔として機能させることを特徴とする。
また、本発明は、上述したベーパチャンバにおいて、前記外層板の前記溝状凹部は、対向する前記内層板において同一方向に延在する前記第2内層凹部に対して互いに開口の位置をずらした状態で重ね合わせることを特徴とする。
本発明によれば、液相空間を有した一対の表面層部材の間に柱状部材を介在させれば、表面層部材の間に気相空間を確保することができるとともに、表面層部材の液相空間を連絡させる連絡通路を構成することができるようになり、製造作業の容易化を図ることが可能となる。しかも、表面層部材の相互間が複数の柱状部材によって連結されることになるため、強度的に有利となる。
さらに、気相空間がベーパチャンバ全体にわたって貫通・解放されているため、気相冷媒の拡散、移動が妨げられることがなく、被冷却体の取り付け位置による性能差が生じない。
図1は、本発明の実施の形態であるベーパチャンバの要部を示す断面斜視図である。 図2は、図1に示したベーパチャンバの断面分解斜視図である。 図3は、図1に示したベーパチャンバの断面図である。 図4は、図1に示したベーパチャンバに適用する柱状部材であり、(a)は拡大端面図、(b)は連絡通路の拡大図である。 図5は、図4に示した柱状部材と連結部との関係を示す平面図である。 図6は、図1に示したベーパチャンバにおいて冷媒の循環経路を示す図である。 図7は、図4に示した柱状部材の変形例を示したもので、(a)は第1変形例の端面拡大図、(b)は第2変形例の端面拡大図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係るベーパチャンバの好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施の形態であるベーパチャンバを示したものである。ここで例示するベーパチャンバは、それぞれ外層板110と内層板120とから成る一対の表面層部材10と、これら表面層部材10の間に介在させた複数の柱状部材20とを備えて構成してある。
一対の表面層部材10は、それぞれ外層板110と内層板120とを積層して構成したものである。外層板110は、平板状を成す金属製の薄板部材である。外層板110には、一方の表面に複数の溝状凹部111が設けてある。複数の溝状凹部111は、横断面が同じ寸法の矩形状を成すもので、互いに平行となる態様で等間隔に設けてある。本実施の形態では、外層板110に対してハーフエッチングを施すことにより、板厚の1/2よりわずかに大きな深さを有した溝状凹部111を形成している。本実施の形態では、外層板110として銅製で板厚が0.2mmの金属板を適用し、一方の表面にのみ溝状凹部111を等間隔に形成している。
内層板120は、外層板110と同様、金属製の平板状を成す薄板状部材である。内層板120には、両面にそれぞれ複数の溝状凹部121,122が設けてある。尚、以下においては、内層板120の両面に設けた溝状凹部を区別する場合には、一方の表面に設けた溝状凹部を「第1内層凹部121」と称し、他方の表面に設けた溝状凹部を「第2内層凹部122」と称することとする。内層板120に設けた複数の第1内層凹部121は、横断面が外層板110に設けた溝状凹部(以下、内層板120の溝状凹部121,122と区別する場合に「外層凹部111」という)と同じ寸法の矩形状を成し、互いに平行となる態様で外層凹部111と同じピッチで等間隔に設けてある。内層板120に設けた複数の第2内層凹部122についても、横断面が外層凹部111と同じ寸法の矩形状を成し、互いに平行となる態様で外層凹部111と同じピッチで等間隔に設けてある。但し、第1内層凹部121と第2内層凹部122とは、格子状となるように互いに延在方向が90°で交差するように形成してある。また、第1内層凹部121と第2内層凹部122とは、交差部分が矩形の連通孔123となり、連通孔123を介して互いに連通することになる。本実施の形態では、内層板120として銅製で板厚が0.2mmの金属板を適用し、その両面にそれぞれ溝状凹部121,122を等間隔に形成している。
これらの外層板110及び内層板120は、外層凹部111と内層板120の一方の溝状凹部、例えば第1内層凹部121とを互いに90°ずれた向きで対向させ、かつ互いに平行に延在する外層凹部111と第2内層凹部122とが半ピッチずれた状態で接合させることにより、ベーパチャンバの表面層部材10を構成する。さらに、内層板120の第2内層凹部122を互いに向き合わせ、かつ相互間に気相空間Aを確保した状態で一対の表面層部材10が対向配置され、ベーパチャンバの外形が構成される。表面層部材10の第2内層凹部122は、その全面を介して気相空間Aに連通した状態にあり、また外層凹部111及び第1内層凹部121は、第1内層凹部121と第2内層凹部122との間の連通孔123を介して気相空間Aに連通している。表面層部材10の第2内層凹部122、外層凹部111、第1内層凹部121及び気相空間Aは、それぞれの外周が各層の外周部に設けたフレーム部Fで封止されており、その内部に水等の冷媒が封入されることになる。
一方、柱状部材20は、図1、図2及び図4に示すように、金属製の円柱状を成すもので、複数の連絡通路21を有している。連絡通路21は、それぞれ柱状部材20の軸心に沿って延在し、柱状部材20の両端面に開口する貫通孔であり、柱状部材20の軸心を中心とした大小二つの円周上にそれぞれ等間隔に設けてある。図4の(b)に拡大して示すように、個々の連絡通路21は、4つの細径円孔(細径孔)21aを結合した異形の横断面形状に形成してある。この異形の横断面形状を有した連絡通路21は、同じ横断面積の連絡通路を単純に円形で構成したものと比較した場合、空間の幅を小さく設定することができ、より大きな毛細管力を得ることが可能となる。図1〜図3に示すように、本実施の形態では、柱状部材20と同一の横断面形状を有し、かつ軸方向長さが1/2となる柱状要素20aを成形し、2つの柱状要素20aを接合することによって上述の柱状部材20を構成するようにしている。
図2、図3及び図5に示すように、柱状部材20の相互間には、連結部22が設けてある。連結部22は、隣接する柱状部材20の周面間を連結するものであり、柱状部材20の柱状要素20aと一体に成形してある。連結部22は、柱状部材20に対して軸方向に沿った寸法が小さく形成してあり、気相空間Aを分断することはない。さらに、柱状部材20に対して連結部22を設ける位置は、一方の表面層部材10の内表面に当接するもの(第1連結部)と、他方の表面層部材10の内表面に当接するもの(第2連結部)とがあり、しかもそれぞれの平面位置が互いに重ならないように設定してある。本実施の形態では、外径が3mmの柱状部材20を適用し、等間隔となるように千鳥配置してある。柱状部材20の軸方向に沿った寸法は0.4mmであり、連結部22の同方向寸法は0.1mmである。
尚、一対の表面層部材10及び柱状部材20を適用してベーパチャンバを構成する場合には、予め外層板110と内層板120とによって表面層部材10を成形した後、互いの間に柱状部材20を配設しても良いし、外層板110、内層板120、柱状部材20、内層板120、外層板110を順次積層し、この状態から例えば拡散接合を用いて互いの間を一時に接合させても良い。
上記のように構成されたベーパチャンバでは、表面層部材10に温度差がない場合、表面層部材10の外層凹部111、第1内層凹部121及び第2内層凹部122(以下、これらを総称する場合「液相空間B」という)に液相状態の冷媒が、個々の溝状凹部111,121,122の毛細管力によって全面に広がった状態で存在し、さらに第2内層凹部122に連通する柱状部材20の連絡通路21にも液相状態の冷媒が存在している。表面層部材10の間に確保された気相空間Aには、気相状態の冷媒が全体に広がった状態で存在する。
この状態から、例えば、図6に示すように、下方の表面層部材10の外表面に発熱体Hを接触させると、この近傍の液相空間Bに存在する冷媒が蒸発し、連通孔123を経て順次面方向に沿って気相空間Aの内部に拡散する(図中の矢印X)。このとき、上述したベーパチャンバによれば、気相空間Aに設けた柱状部材20の間を連結する連結部22として、柱状部材20に対して軸方向に沿った寸法を小さく形成したものを適用し、さらに一方の表面層部材10の内表面に当接するものと、他方の表面層部材10の内表面に当接するものとをランダムに配置しているため、気相冷媒の拡散が妨げられたり、気相冷媒の拡散方向が一方向に偏るような事態を招来することがない。したがって、被冷却体を任意の位置に取り付けても、熱輸送性能に差異が生じることなく、良好に熱を輸送することができる。
発熱体Hから離隔する位置に到達した気相冷媒は、温度の低い表面層部材10に接触すると熱を奪われて凝縮し、液相となって表面層部材10の液相空間Bに戻る(図中の矢印Y)。液相空間Bに戻った液相冷媒は、毛細管力によって全面に広がるため、再び発熱体Hの発熱範囲に還流し(図中の矢印Z)、そこで蒸発する。尚、発熱体Hに接触していない上方の表面層部材10の液相空間Bに戻った液相冷媒は、毛細管力によって全面に広がる際に連絡通路21の毛細管力により、下方に向けて浸透し、連絡通路21を通じて発熱体Hに接触した下方の表面層部材10の液相空間Bに還流する(図中の矢印V)。上述したように、柱状部材20の連絡通路21としては、異形の横断面形状を有したものを適用しているため、より大きな毛細管力により、表面層部材10の液相空間Bで液相冷媒を効率良く移動させることが可能となる。以降、上述の動作を繰り返すことにより、発熱体Hの熱が冷媒によって低温部に運ばれることになり、発熱体Hを効率良く冷却することができるようになる。
しかも、本実施の形態のベーパチャンバによれば、液相空間Bを有した一対の表面層部材10の間に柱状部材20を介在させれば、表面層部材10の間に気相空間Aを確保することができるとともに、表面層部材10の液相空間Bを連絡させる連絡通路21を構成することができるようになり、製造作業の容易化を図ることが可能となる。
さらに、表面層部材10の相互間を複数の柱状部材20によって連結さるようにしているため、さらには、柱状部材20の相互間を連結部22によって連結しているため、単純に平板状部材を積層して構成したものに比べて強度的に有利となり、外力を受けた場合にも容易に変形する事態を防止することが可能となる。
尚、上述した実施の形態では、連絡通路21として柱状部材20の内部にのみ開口するものを例示したが、例えば、図7の(a)の第1変形例に示すように、柱状部材20′の内部にのみ開口する連絡通路21と、柱状部材20′の外周面に開口する連絡通路21′とを含むように構成しても構わない。この第1変形例を適用したベーパチャンバによれば、気相空間Aの容積を減少させることなく、連絡通路21,21′の横断面積、つまり液相冷媒の通過領域を大きく確保することができるようになり、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
また、上述した実施の形態では、柱状部材20として横断面が円形状のものを例示したが、必ずしも円形である必要はなく、横断面が多角形状、例えば、図7の(b)に示すように、六角形状の柱状部材20″を適用しても良い。この場合においても、第1変形例と同様に、柱状部材20″が内部にのみ開口する連絡通路21と、外周面に開口する連絡通路21″とを含むように構成すれば、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
10 表面層部材
20 柱状部材
21 連絡通路
21a 細径円孔
22 連結部
110 外層板
111,121,122 溝状凹部
120 内層板
123 連通孔
A 気相空間
B 液相空間

Claims (7)

  1. 互いの間に確保した気相空間に冷媒を封入した状態で相互に対向配置された一対の表面層部材を備え、
    それぞれの表面層部材には、液相冷媒を面方向に沿って流通させる液相空間を形成するとともに、一対の表面層部材の間の気相空間には、それぞれの表面層部材の液相空間を互いに連絡する連絡通路を設け、
    一方の表面層部材に設けた液相空間の気相冷媒を、前記気相空間を経て拡散させるとともに、他方の表面層部材に設けた液相空間の液相冷媒を前記連絡通路から一方の表面層部材の液相空間に移動させるようにしたベーパチャンバにおいて、
    前記一対の表面層部材の間に複数の柱状部材を介在させ、各柱状部材の内部に前記連絡通路を複数設けるとともに、前記一対の表面層部材において前記気相空間に対向する面に前記液相空間に連通する複数の溝状凹部をそれぞれ形成し、前記溝状凹部を介して前記気相空間と前記液相空間との間を連通させたことを特徴とするベーパチャンバ。
  2. 個々の表面層部材には、前記液相空間と前記溝状凹部との間を連通する連通孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載のベーパチャンバ。
  3. 隣接する柱状部材の周面間には互いの間を連結する連結部を設け、
    前記連結部は、前記柱状部材に対して軸方向に沿った寸法を小さく形成したものであり、一方の表面層部材において気相空間に臨む内表面に当接した第1連結部と、他方の表面層部材において気相空間に臨む内表面に当接した第2連結部を有し、かつこれら第1連結部及び第2連結部を互いに重ならない位置に配置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベーパチャンバ。
  4. 前記柱状部材に形成する連絡通路は、複数の細径孔を結合した横断面形状を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載のベーパチャンバ。
  5. 前記柱状部材は、外周面に開口する連絡通路を有したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載のベーパチャンバ。
  6. それぞれの表面層部材は、
    平板状を成し、一方の面に前記複数の溝状凹部が形成された外層板と、
    平板状を成し、両面に互いに交差する方向に沿って複数の第1内層凹部及び第2内層凹部が形成されるとともに、これら第1内層凹部及び第2内層凹部の交差部に貫通孔が開口する内層板と
    を備え、前記外層板の前記溝状凹部を前記内層板の前記第1内層凹部に対向させて前記外層板と前記内層板とを積層し、前記内層板の前記第2内層凹部を前記気相空間に向けて配置することにより、前記第1内層凹部及び前記第2内層凹部の交差部に開口する前記内層板の前記貫通孔を前記連通孔として機能させることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載のベーパチャンバ。
  7. 前記外層板の前記溝状凹部は、対向する前記内層板において同一方向に延在する前記第2内層凹部に対して互いに開口の位置をずらした状態で重ね合わせることを特徴とする請求項6に記載のベーパチャンバ。
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