JP3890475B2 - Lng冷熱の回収方法及びその装置 - Google Patents

Lng冷熱の回収方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3890475B2
JP3890475B2 JP2002359750A JP2002359750A JP3890475B2 JP 3890475 B2 JP3890475 B2 JP 3890475B2 JP 2002359750 A JP2002359750 A JP 2002359750A JP 2002359750 A JP2002359750 A JP 2002359750A JP 3890475 B2 JP3890475 B2 JP 3890475B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
heat
annular
lng cold
boiling point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002359750A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004190951A (ja
Inventor
堯 石原
俊典 金光
晶裕 島尾
Original Assignee
俊典 金光
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 俊典 金光 filed Critical 俊典 金光
Priority to JP2002359750A priority Critical patent/JP3890475B2/ja
Publication of JP2004190951A publication Critical patent/JP2004190951A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3890475B2 publication Critical patent/JP3890475B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LNG(液化天然ガス)冷熱を回収するLNG冷熱の回収方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、LNG冷熱を順次回収する熱交換器を複数配置して各熱交換器間をそれぞれ熱媒体が循環して当該LNG冷熱を該各熱交換器に移送すると共に回収するLNG冷熱の回収装置や熱媒体が各熱交換器間を通して循環してLNG冷熱を該各熱交換器に移送すると共に回収するLNG冷熱の回収装置が汎用されている。
【0003】
従来、LNG冷熱を回収する熱交換器とこの熱交換器の冷熱を取り出す蓄冷器とこの蓄冷器の冷熱を取り出す蒸発器とこの蒸発器の冷熱を取り出す蓄冷器から構成されてLNG冷熱を冷熱消費地へ移送する移送システムは公知であり(例えば、特許文献1参照)、また、LNG冷熱を最初に回収する冷熱回収熱交換器とこの冷熱回収熱交換器により回収されて残ったLNG冷熱を冷熱回収熱交換器の次に回収する気化用熱交換器とこの気化用熱交換器により回収されて残ったLNG冷熱を気化用熱交換器の次に回収する昇温用熱交換器とから構成される液化天然ガス冷熱利用気化装置も公知である(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−30094号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−55520号公報(第2頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、各熱媒体がそれぞれ各熱交換器間を循環するLNG冷熱の回収装置では、熱交換器をLNG冷熱の回収分設置しなければならず、多大な設備投資になるという問題点があった。また、熱媒体が各熱交換器間を通して循環するLNG冷熱の回収装置では、同じ熱媒体を循環させてLNG冷熱を常温に向かって段階的に昇温させているので、極低温域では熱媒体が凝固しないように循環量の調節等の煩雑な管理を必要とするという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明者は、簡単な装置で容易にLNG冷熱を回収することができるLNG冷熱の回収方法及びその装置を得ることを技術的課題として、その具現化をはかるべく研究・実験を重ねた結果、LNG貯槽とLNG気化器との間にLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部を配設して該LNG冷熱回収部の下方位置に取り出されたLNG冷熱により冷却対象物質を冷却する熱交換器を配置して該LNG冷熱回収部と該熱交換器との間に少なくとも二つ環状管路を設けて上側の環状管路の下側管路に下側の環状管路の上側管路を内設し、下側の環状管路の下側管路に上側の環状管路の下側管路に封入する上側熱媒体の沸点温度より低い融点で該沸点温度より高い沸点の下側熱媒体を封入すれば、各環状管路の下側管路が熱交換器の役割を果たすので、LNG冷熱回収部と該熱交換器との間に別途熱交換器を設ける必要がなく、しかも、各LNG冷熱に対応する熱媒体を選択することができ、下側熱媒体の沸点が上側熱媒体の沸点温度より高く、融点が該沸点温度より低くなっているので、熱媒体の凝固を防止することができるという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0008】
即ち、本発明に係るLNG冷熱の回収方法は、LNG貯槽とLNG気化器との間に配設されてLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部と該LNG冷熱回収部に対して下方位置に配置されて取り出されたLNG冷熱により冷却対象物質を冷却する熱交換器と当該LNG冷熱をLNG冷熱回収部から熱交換器に向かって移送するLNG冷熱回収部と熱交換器との間の上下位置に配置された少なくとも二つの環状管路とから構成してLNG冷熱を回収するLNG冷熱の回収方法であって、前記環状管路における第一の環状管路を一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記LNG冷熱回収部に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路と該下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たして封入した第一の熱媒体とから構成し、第一の環状管路の下に配置された他の環状管路を一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して該環状管路より一つ上の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路と下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たして封入した他の熱媒体とから構成し、第一の環状管路には前記LNGの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第一の熱媒体を封入し、第一の環状管路の下に配置された他の環状管路には、該環状管路より一つ上の環状管路に封入されている熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する他の熱媒体を封入して該他の熱媒体の沸点温度より高い沸点と該沸点温度より低い融点とを有する冷却対象物質を冷却するものである。
【0009】
また、本発明は、前記LNG冷熱の回収方法において、二つの環状管路から構成されて他の環状管路が第一の環状管路の下に配置された第二の環状管路であって、第一の環状管路に封入する第一の熱媒体としてプロパンを使用し、第二の環状管路に封入する第二の熱媒体としてトランス2ブテンを使用し、冷却対象物質として水を使用してトランス2ブテンにより水を冷却するものである。
【0010】
また、本発明は、前記LNG冷熱の回収方法において、三つの環状管路から構成されて他の二つの環状管路が第一の環状管路の下に配置された第二の環状管路と該第二の環状管路の下に配置された第三の環状管路であって、第一の環状管路に封入する第一の熱媒体としてプロパンを使用し、第二の環状管路に封入する第二の熱媒体としてジメチルエーテルを使用し、第三の環状管路に封入する第三の熱媒体としてトランス2ブテンを使用し、第二の熱媒体により冷却される冷却対象物質としてブラインを使用し、第三の熱媒体により冷却される冷却対象物質として水を使用してジメチルエーテルによりブラインを冷却すると共にトランス2ブテンにより水を冷却するものである。
【0011】
また、本発明に係るLNG冷熱の回収装置は、LNG貯槽とLNG気化器との間に配設されてLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部と該LNG冷熱回収部に対して下方位置に配置されて取り出されたLNG冷熱により冷却対象物質を冷却する熱交換器と当該LNG冷熱をLNG冷熱回収部から熱交換器に向かって移送するLNG冷熱回収部と熱交換器との間の上下位置に配置された少なくとも二つの環状管路とからなるLNG冷熱を回収するLNG冷熱の回収装置であって、前記環状管路における第一の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記LNG冷熱回収部に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該第一の環状管路には下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、前記LNGの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第一の熱媒体が封入されていると共に第二の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記第一の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該第二の環状管路には下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、前記第一の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第二の熱媒体が封入されており、当該各熱媒体により前記LNG冷熱が移送されて前記熱交換器の冷却対象物質を冷却するようになっているものである。
【0012】
また、本発明は、前記LNG冷熱の回収装置において、LNG冷熱回収部がLNG気化器に組み込まれているものである。
【0013】
また、本発明は、前記いずれかのLNG冷熱の回収装置において、LNG冷熱回収部と熱交換器との間に第一の環状管路と第二の環状管路とが配置されて該第二の環状管路の下側熱交換管路が熱交換器に内設されており、冷却対象物質が第二の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するものである。
【0014】
また、本発明は、前記いずれかのLNG冷熱の回収装置において、LNG冷熱回収部と熱交換器との間に第一の環状管路と第二の環状管路と第三の環状管路とが配置されて該第三の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して第二の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、第二の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第三の熱媒体が封入されており、当該第三の環状管路の下側熱交換管路が熱交換器に内設されて冷却対象物質が第三の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するものである。
【0015】
また、本発明は、前記いずれかのLNG冷熱の回収装置において、環状管路の形状が上辺が傾斜した四角形となっているものである。
【0016】
さらに、本発明は、前記いずれかのLNG冷熱の回収装置において、環状管路の上側傾斜管路及び/又は熱媒体下降管路にフィンを設けたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0018】
実施の形態1.
【0019】
図1は本発明の実施の形態に係る二つの環状管路を設けたLNG冷熱の回収装置の概略を示す側面図、図2は図1に図示する環状管路に封入した熱媒体の説明図であり、これらの図において、1はLNG貯槽2とLNG気化器3との間に設けられたLNG冷熱の回収装置(以下、単に「回収装置」ともいう。)であり、該回収装置1は、熱媒体との熱交換によりLNG冷熱を発生させてLNG(例えば、−162 ℃のメタン)4からNG(例えば、−42℃のメタンガス)5を得てLNG冷熱を取り出す、LNG貯槽2とLNG気化器3との間に配設されたLNG冷熱回収部6と、LNG冷熱回収部6に内設されて一方端管部位12a から他方端管部位12b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路7と一方端管部位12a から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路(以下、「上昇管路」ともいう。)8と他方端管部位12b から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して凝縮されて液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路(以下、「下降管路」ともいう。)9と該上昇・下降管路8,9の両方の下端管部位12c ,12d を繋ぐ下側熱交換管路10とから構成されてLNGの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第一の熱媒体11が下側熱交換管路10の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路10に満たされて封入されている上辺が傾斜した平行四辺形の第一の環状管路12と、第一の環状管路12の下側熱交換管路10に内設されて一方端管部位18a から他方端管部位18b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路13と一方端管部位18a から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路14と他方端管部位18b から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して凝縮されて液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路15と上昇・下降管路14,15の両方の下端管部位18c ,18d を繋ぐ下側熱交換管路16とから構成されて第一の熱媒体11の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第二の熱媒体17が下側熱交換管路16の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路16に満たされて封入されている上辺が傾斜した平行四辺形の第二の環状管路18と、第二の環状管路18の下側熱交換管路16を内設して循環してきた、例えば、10℃の冷却対象物質19を5℃に冷却する熱交換器20とから構成されており、当該冷却対象物質19は第二の熱媒体17の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有している。
【0020】
次に、LNG冷熱の回収方法について説明する。
【0021】
図2に示すように、第一の環状管路12には、第一の熱媒体(例えば、大気圧下沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃のプロパン)11が下側熱交換管路10の管路管を塞ぐような状態で、即ち、下側熱交換管路10内と下降管路9とに当該熱媒体11の液面イ,ロがあるように満たされて封入されており、第二の環状管路18には、第二の熱媒体(例えば、大気圧下沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃のトランス2ブテン)17が下側熱交換管路16の管路管を塞ぐような状態で、即ち、下側熱交換管路16内と下降管路15とに当該熱媒体17の液面イ,ロがあるように満たされて封入されているので、熱媒体11,17が回収したLNG冷熱が取り出されて昇温することにより、液面イ及び液面ロにおいて熱媒体11,17が蒸発して気体の熱媒体11,17が発生するが、下側熱交換管路10,16の管路管は熱媒体11,17によって塞がれており、液面イと液面ロとは下側熱交換管路10,16内において繋がっていないので、気体の熱媒体11,17はそれぞれ上昇管路8,14と下降管路9,15とを通って上昇して上側傾斜管路7,13に達する。
【0022】
しかし、第一の環状管路12における上側傾斜管路7はLNG冷熱回収部6に内設されているので、気体の第一の熱媒体11と−162 ℃のLNG(例えば、大気圧下沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)4との熱交換によりLNG冷熱が発生し、気体の第一の熱媒体11によりLNG冷熱が回収され、LNG4は−42℃のNG(例えば、メタンガス)5になる。そして、気体の第一の熱媒体11はLNG冷熱により冷却されて上側傾斜管路7内において凝縮されて液体になる。
【0023】
また、第二の環状管路18における上側傾斜管路13は前記第一の環状管路12の下側熱交換管路10に内設されているので、気体の第二の熱媒体17と前記下側熱交換管路10内の第一の熱媒体11との熱交換によりLNG冷熱が発生し、気体の第二の熱媒体17によりLNG冷熱が回収される。そして、気体の第二の熱媒体17はLNG冷熱により冷却されて上側傾斜管路13内において凝縮されて液体になる。
【0024】
液体になった熱媒体11,17は上側傾斜管路7,13を一方端管部位12a ,18a から他方端管部位12b ,18b に向かって流れ、下降管路9,15を通って下降して液面ロに落下する。
【0025】
これにより、液面イの熱媒体11,17より液面ロの熱媒体11,17が低温となるので、液面イから上昇管路8,14を通って上昇して上側傾斜管路7,13に達し、下降管路9,15を通って下降して液面ロに落下する熱媒体11,17の循環路が生じることとなる。
【0026】
従って、第一の環状管路12では、下側熱交換管路10内の液面イが蒸発面となって気体になった第一の熱媒体(例えば、−42℃のプロパンガス)11が上昇管路8を上昇し、上昇管路8の一方端管部位12a に達した気体の熱媒体(プロパンガス)11は上側傾斜管路7を通過する際にLNG冷熱を回収することにより該LNG冷熱で冷却され、凝縮して液体の熱媒体(例えば、−43℃の液化プロパン)11となって、他方端管部位12b から下降管路9を通って下降管路9の液面ロに落下して下側熱交換管路10内の熱媒体(プロパン)11に回収される。以上の循環により、下側熱交換管路10内の熱媒体(プロパン)11は、例えば、−42〜−43℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を次の第二の環状管路18へ移送する。
【0027】
第二の環状管路18では、下側熱交換管路16内の液面イが蒸発面となって気体になった第二の熱媒体(例えば、0.9 ℃のトランス2ブテン)17が上昇管路14を上昇し、上昇管路14の一方端管部位18a に達した気体の熱媒体(トランス2ブテン)17は上側傾斜管路13を通過する際にLNG冷熱を回収することにより該LNG冷熱で冷却され、凝縮して液体の熱媒体(例えば、0℃の液化トランス2ブテン)17となって、他方端管部位18b から下降管路15を通って下降管路15の液面ロに落下して下側熱交換管路16内の熱媒体(トランス2ブテン)17に回収される。以上の循環により、下側熱交換管路16内の熱媒体(トランス2ブテン)17は、例えば、0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を熱交換器20へ移送する。
【0028】
熱交換器20では、第二の熱媒体(トランス2ブテン)17の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する冷却対象物(例えば、大気圧下沸点100 ℃,融点0℃のH2O )19が供給されており、当該冷却対象物19は下側熱交換管路16内の熱媒体17によって冷却される。そして、これにより冷却対象物19は、例えば、10〜5℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を移送することとなる。
【0029】
本実施の形態では、LNG貯槽2とLNG気化器3との間にLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部6を配設して該LNG冷熱回収部6の下方位置にLNG冷熱により冷却対象物質19を冷却する熱交換器20を配置してLNG冷熱回収部6と熱交換器20との間に第一の環状管路12と第二の環状管路18とを設けて上側の第一の環状管路12の下側管路である下側熱交換管路10に下側の第二の環状管路18の上側管路である上側傾斜管路13を内設し、第二の環状管路18の下側熱交換管路16に第一の環状管路12の下側熱交換管路10に封入した上側熱媒体11の沸点温度より低い融点で該沸点温度より高い沸点の下側熱媒体17を封入したので、各環状管路の下側管路が熱交換器の役割を果たすことができ、LNG冷熱回収部6と熱交換器20との間に別途熱交換器を設ける必要がない。しかも、各LNG冷熱に対応する熱媒体を選択することができ、下側熱媒体の沸点が上側熱媒体の沸点温度より高く融点が該沸点温度より低くなっているので、熱媒体の凝固を防止することができる。
【0030】
また、本実施の形態によれば、−162 ℃のLNG(沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)4からLNG冷熱を取り出して−42℃のNG(メタンガス)5を得、第一の熱媒体11として沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃のプロパンを使用すれば、第一の環状管路12において−42〜−43℃のLNG冷熱を回収することができ、第二の熱媒体17として沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃のトランス2ブテンを使用すれば、第二の環状管路18において0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収することができ、冷却対象物19としての沸点100 ℃,融点0℃のH2O を10℃から5℃に冷却することができる。
【0031】
実施の形態2.
【0032】
図3は本発明の実施の形態に係る三つの環状管路を設けたLNG冷熱の回収装置の概略を示す側面図であり、同図において、図1及び図2と同一符号は同一又は相当部分を示し、回収装置21は、前記LNG冷熱回収部6と、前記第一の環状管路12と、第一の環状管路12の下側熱交換管路10に内設されて一方端管部位27a から他方端管部位27b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路22と一方端管部位27a から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路23と他方端管部位27b から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して凝縮されて液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路24と上昇・下降管路23,24の両方の下端管部位27c ,27d を繋ぐ下側熱交換管路25とから構成されて第一の熱媒体11の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第二の熱媒体26が下側熱交換管路25の管路管を塞ぐような状態で両方の下端管部位27c ,27d まで満たされて封入されている上辺が傾斜した平行四辺形の第二の環状管路27と、第二環状管路27の下側熱交換管路25に内設されて一方端管部位33a から他方端管部位33b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路28と一方端管部位33a から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路29と他方端管部位33b から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して凝縮されて液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路30と上昇・下降管路29,30の両方の下端管部位33c ,33d を繋ぐ下側熱交換管路31とから構成されて第二の熱媒体26の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第三の熱媒体32が下側熱交換管路31の管路管を塞ぐような状態で両方の下端管部位33c ,33d まで満たされて封入されている上辺が傾斜した平行四辺形の第三の環状管路33と、第三の環状管路33の下側熱交換管路31を内設して循環してきた、例えば、10℃の冷却対象物質19を5℃に冷却する熱交換器20と、前記第二の環状管路27の第二の熱媒体26をポンプ34により他方の下端管部位27d から一方の下端管部位27c へ循環させるバイパス管路35と、該バイパス管路35の途中においてバイパス管路35の管路管を内設して循環してきた、例えば、−20℃の冷却対象物質36を−25℃に冷却する熱交換器37とから構成されており、前記冷却対象物質19は前記第三の熱媒体32の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有しており、前記冷却対象物質36は前記第二の熱媒体26の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有している。
【0033】
次に、LNG冷熱の回収方法について説明する。
【0034】
LNG冷熱回収部6において、−162 ℃のLNG(例えば、大気圧下沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)4のLNG冷熱が回収されてLNG4は−42℃のNG(例えば、メタンガス)5となり、第一の環状管路12では、第一の熱媒体(例えば、大気圧下沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃のプロパン)11が下側熱交換管路10の管路管を塞ぐような状態で、即ち、上昇管路8と下降管路9とに当該熱媒体11の液面イ,ロがくるように満たされて封入されており、上昇管路8内の液面イが蒸発面となって気体になった熱媒体(例えば、−42℃のプロパンガス)11が上昇管路8を上昇し、上昇管路8の一方端管部位12a に達した気体の熱媒体(プロパンガス)11は上側傾斜管路7を通過する際にLNG冷熱を回収し、該LNG冷熱により冷却されて凝縮して液体(例えば、−43℃の液化プロパン)になる。液体になった熱媒体(プロパン)11は他方端管部位12b から下降管路9を通って下降し、下降管路9の液面ロに落下して下側熱交換管路10内の熱媒体(プロパン)11に回収される。以上の循環により、下側熱交換管路10内の熱媒体(プロパン)11は、例えば、−42〜−43℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を次の第二の環状管路27へ移送する。
【0035】
第二の環状管路27では、第二の熱媒体(例えば、大気圧下沸点−24.8℃,融点−141.5 ℃のジメチルエーテル)26が下側熱交換管路25の管路管を塞ぐような状態で、即ち、上昇管路23と下降管路24とに当該熱媒体26の液面イ,ロがくるように満たされて封入されており、上昇管路23内の液面イが蒸発面となって気体になった熱媒体(例えば、−25℃のジメチルエーテル)26が上昇管路23を上昇し、上昇管路23の一方端管部位27a に達した気体の熱媒体(ジメチルエーテル)26は上側傾斜管路22を通過する際に前記第一の環状管路12の下側熱交換管路10に満たされている第一の熱媒体11からLNG冷熱を回収し、該LNG冷熱により冷却されて凝縮して液体(例えば、−26℃のジメチルエーテル)になる。液体になった熱媒体(ジメチルエーテル)26は他方端管部位27b から下降管路24を通って下降し、下降管路24の液面ロに落下して下側熱交換管路25内の熱媒体(ジメチルエーテル)26に回収される。そして、前記バイパス管路35内の熱媒体(ジメチルエーテル)26は他方の下端管部位27d から一方の下端管部位27c へ向かって循環される。以上の循環により、バイパス管路35内の熱媒体(ジメチルエーテル)26は、例えば、−25〜−26℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を熱交換器37へ移送する。
【0036】
熱交換器37では、第二の熱媒体(ジメチルエーテル)26の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する冷却対象物(例えば、大気圧下沸点80℃,融点−40℃のブライン)36が供給されており、当該冷却対象物36はバイパス管路35内の熱媒体26によって冷却される。そして、これにより冷却対象物36は、例えば、−20〜−25℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を移送することとなる。
【0037】
第三の環状管路33では、第三の熱媒体(例えば、大気圧下沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃のトランス2ブテン)32が下側熱交換管路31の管路管を塞ぐような状態で、即ち、上昇管路29と下降管路30とに当該熱媒体32の液面イ,ロがくるように満たされて封入されており、上昇管路29内の液面イが蒸発面となって気体になった熱媒体(例えば、0.9 ℃のトランス2ブテン)32が上昇管路29を上昇し、上昇管路29の一方端管部位33a に達した熱媒体(トランス2ブテン)32は上側傾斜管路28を通過する際に前記第二の環状管路27の下側熱交換管路25に満たされている第二の熱媒体26からLNG冷熱を回収し、該LNG冷熱により冷却されて凝縮して液体(例えば、0℃の液化トランス2ブテン)になる。液体になった熱媒体(トランス2ブテン)32は他方端管部位33b から下降管路30を通って下降し、下降管路30の液面ロに落下して下側熱交換管路31内の熱媒体(トランス2ブテン)32に回収される。以上の循環により、下側熱交換管路31内の熱媒体(トランス2ブテン)32は、例えば、0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を熱交換器20へ移送する。
【0038】
熱交換器20では、第三の熱媒体(トランス2ブテン)32の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する冷却対象物(例えば、大気圧下沸点100 ℃,融点0℃のH2O )19が供給されており、当該冷却対象物19は下側熱交換管路31内の熱媒体32によって冷却される。そして、これにより冷却対象物19は、例えば、10〜5℃のLNG冷熱を回収して該LNG冷熱を移送することとなる。
【0039】
本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0040】
また、本実施の形態によれば、−162 ℃のLNG(沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)4からLNG冷熱を取り出して−42℃のNG(メタンガス)5を得、第一の熱媒体11として沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃のプロパンを使用すれば、第一の環状管路12において−42〜−43℃のLNG冷熱を回収することができ、第二の熱媒体26として沸点−24.8℃,融点−141.5 ℃のジメチルエーテルを使用すれば、第二の環状管路27において−25〜−26℃のLNG冷熱を回収することができ、第三の熱媒体33として沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃のトランス2ブテンを使用すれば、第三の環状管路33において0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収することができ、第二の熱媒体26のジメチルエーテルにより冷却対象物36としての沸点80℃,融点−40℃のブラインを−20℃から−25℃に却することができ、第三の熱媒体32のトランス2ブテンにより冷却対象物19としての沸点100 ℃,融点0℃のH2O を10℃から5℃に冷却することができる。
【0041】
実施の形態3.
【0042】
本実施の形態は前記実施の形態1又は2における環状管路の変形例であり、図4は上辺が傾斜した四角形状環状管路の側面図、図5及び図6は環状管路の形状を説明する側面図であり、図4に図示する環状管路38は、上辺が傾斜して下辺が水平な四角形状に形成された環状管路であって、該環状管路38の下側熱交換管路39は該環状管路38の下に配置された次の環状管路40の一方端管部位40a から他方端管部位40b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路41を内設できる形状に形成されている。
【0043】
また、図5に図示する環状管路38は、一方端管部位38a から他方端管部位38b に向かって下向きに傾斜している上側傾斜管路42が二段回に傾斜しており、一方端管部位38a から下方に向かって形成された熱媒体上昇管路43と他方端管部位38b から下方に向かって形成された熱媒体下降管路44とが波状に形成されており、上昇・下降管路43,44の両方の下端管部位38c ,38d を繋ぐ下側熱交換管路45が上側傾斜管路42の傾斜方向と反対方向に傾斜しているものである。
【0044】
さらに、図6に図示する環状管路38は、上側に位置する一辺が一方向に傾斜した六角形状に形成されているものである。
【0045】
本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0046】
実施の形態4.
【0047】
本実施の形態は環状管路の配置方法の変形例であり、図7は第一の環状管路と第二の環状管路と第三の環状管路の配置構造を示す側面図であり、同図において図1〜図3と同一符号は同一又は相当部分を示し、本実施の形態に係るLNG冷熱の回収装置においては、第一の環状管路12と第二の環状管路27と第三の環状管路33とは台形を横倒した形状に形成されており、第一の環状管路12の上側傾斜管路7は一方端管部位12a から他方端管部位12b に向かって下向きに傾斜しており、上昇管路8の下端管部位12c から下降管路9の下端管部位12d に向かって上向きに傾斜している下側熱交換管路10に内設された第二の環状管路27の上側傾斜管路22は一方端管部位27a から他方端管部位27b に向かって上向きに傾斜しており、上昇管路23の下端管部位27c から下降管路24の下端管部位27d に向かって下向きに傾斜している下側熱交換管路25に内設された第三の環状管路33の上側傾斜管路28は一方端管部位33a から他方端管部位33b に向かって下向きに傾斜している。そして、第一の環状管路12の熱媒体11は図7において左回りに循環し、第二の環状管路27の熱媒体26は右回りに循環し、第三の環状管路33の熱媒体33は左回りに循環している。
【0048】
本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0049】
実施の形態5.
【0050】
図8は外周にフィンを設けた環状管路の管路管を示す斜視図であり、同図において、46は環状管路の管路管、47は環状管路の管路管46の外周に並べて設けられた矩形のフィンである。該フィン47付き管路管46を環状管路の上側傾斜管路7,,13,22,28,42や下側熱交換管路10,16,25,31,45に採用すれば、伝熱面積を拡大することができるので、熱移送を効率的に実施することができる。
【0051】
なお、LNG冷熱回収部は該LNG冷熱回収部の一部がLNG気化器に含まれた状態でLNG貯槽とLNG気化器との間に配設されていてもよく、LNG冷熱回収部がLNG気化器に組み込まれた状態でLNG貯槽とLNG気化器との間に配設されていてもよい。
【0052】
【実施例】
実施例1.
【0053】
前記実施の形態1における回収装置1(図1参照)を用いて−162 ℃のLNG(大気圧下沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)からLNG冷熱を回収した。
【0054】
第一の環状管路12には、第一の熱媒体11としてメタンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するプロパン(大気圧下沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃)を封入し、第二の環状管路18には、第二の熱媒体17としてプロパンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するトランス2ブテン(大気圧下沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃)を封入した。そして、熱交換器20には、冷却対象物質19としてトランス2ブテンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するH2O (大気圧下沸点100 ℃,融点0℃)を供給した。
【0055】
第一の環状管路12では、下側熱交換管路10内の液面イが蒸発面となって−42℃のプロパンガスが上昇管路8を上昇し、上昇管路8の一方端管部位12a に達したプロパンガスは上側傾斜管路7を通過する際に−162 ℃のLNGからLNG冷熱を回収することにより冷却され、凝縮して−43℃の液化プロパンとなって、他方端管部位12b から下降管路9を通って下降管路9の液面ロに落下した。
【0056】
プロパンによって−42〜−43℃のLNG冷熱を回収できた。
【0057】
第二の環状管路18では、下側熱交換管路16内の液面イが蒸発面となって気体になった0.9 ℃のトランス2ブテンが上昇管路14を上昇し、上昇管路14の一方端管部位18a に達した気体のトランス2ブテンは上側傾斜管路13を通過する際に−43℃の液化プロパンからLNG冷熱を回収することにより冷却され、凝縮して0℃の液化トランス2ブテンとなって、他方端管部位18b から下降管路15を通って下降管路15の液面ロに落下した。
【0058】
トランス2ブテンによって0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収できた。
【0059】
熱交換器20では、0℃の液化トランス2ブテンによって10℃のH2O が5℃に冷却された。
【0060】
実施例2.
【0061】
前記実施の形態2における回収装置21(図3参照)を用いて−162 ℃のLNG(大気圧下沸点−161.5 ℃,融点−182.5 ℃のメタン)からLNG冷熱を回収した。
【0062】
第一の環状管路12には、第一の熱媒体11としてメタンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するプロパン(大気圧下沸点−42.0℃,融点−187.7 ℃)を封入し、第二の環状管路27には、第二の熱媒体26としてプロパンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するジメチルエーテル(大気圧下沸点−24.8℃,融点−141.5 ℃)を封入し、第三の環状管路33には、第三の熱媒体32としてジメチルエーテルより低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するトランス2ブテン(大気圧下沸点0.9 ℃,融点−105.6 ℃)を封入した。そして、熱交換器20には、第一の冷却対象物質19としてトランス2ブテンの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するH2O (大気圧下沸点100 ℃,融点0℃)を供給し、熱交換器37には、第二の冷却対象物質36としてジメチルエーテルの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有するブライン(大気圧下沸点80℃,融点−40℃)を供給した。
【0063】
第一の環状管路12では、上昇管路8内の液面イが蒸発面となって−42℃のプロパンガスが上昇管路8を上昇し、上昇管路8の一方端管部位12a に達したプロパンガスは上側傾斜管路7を通過する際に−162 ℃のLNGからLNG冷熱を回収することにより冷却され、凝縮して−43℃の液化プロパンとなって、他方端管部位12b から下降管路9を通って下降管路9の液面ロに落下した。
【0064】
プロパンによって−42〜−43℃のLNG冷熱を回収できた。
【0065】
第二の環状管路27では、上昇管路23内の液面イが蒸発面となって−25℃のジメチルエーテルが上昇管路23を上昇し、上昇管路23の一方端管部位27a に達したジメチルエーテルは上側傾斜管路22を通過する際に−43℃の液化プロパンからLNG冷熱を回収することにより冷却され、凝縮して−26℃のジメチルエーテルとなって、他方端管部位27b から下降管路24を通って下降管路24の液面ロに落下した。
【0066】
ジメチルエーテルによって−25〜−26℃のLNG冷熱を回収できた。
【0067】
熱交換器37では、−26℃のジメチルエーテルによって−20℃のブラインが−25℃に冷却された。
【0068】
第三の環状管路33では、上昇管路29内の液面イが蒸発面となって0.9 ℃のトランス2ブテンが上昇管路29を上昇し、上昇管路29の一方端管部位33a に達したトランス2ブテンは上側傾斜管路28を通過する際に−26℃のジメチルエーテルからLNG冷熱を回収することにより冷却され、凝縮して0℃のトランス2ブテンとなって、他方端管部位33b から下降管路30を通って下降管路30の液面ロに落下した。
【0069】
トランス2ブテンによって0.9 〜0℃のLNG冷熱を回収できた。
【0070】
熱交換器20では、0℃のトランス2ブテンによって10℃のH2O が5℃に冷却された。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、LNG冷熱回収部と熱交換器との間に別途熱交換器を設ける必要がないから、各LNG冷熱に対応する熱媒体を選択することができ、下側熱媒体の沸点が上側熱媒体の沸点温度より高く、融点が該沸点温度より低くなっているので、熱媒体の凝固を防止することができるから、簡単な装置で容易にLNG冷熱を回収することができるLNG冷熱の回収装置を提供することができる。
【0072】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る二つの環状管路を設けたLNG冷熱の回収装置の概略を示す側面図である。
【図2】図2は図1に図示する環状管路に封入した熱媒体の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る三つの環状管路を設けたLNG冷熱の回収装置の概略を示す側面図である。
【図4】上辺が傾斜した四角形状環状管路の側面図である。
【図5】環状管路の形状を説明する側面図である。
【図6】環状管路の形状を説明する側面図である。
【図7】第一の環状管路と第二の環状管路と第三の環状管路の配置構造を示す側面図である。
【図8】外周にフィンを設けた環状管路の管路管を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,21 LNG冷熱の回収装置
4 LNG
5 NG
6 LNG冷熱回収部(冷熱回収部)
7,13,22,28,41,42 上側傾斜管路(傾斜管路)
8,14,23,29,43 熱媒体上昇管路(上昇管路)
9,15,24,30,44 熱媒体下降管路(下降管路)
10,16,25,31,39,45 下側熱交換管路(熱交換管路)
11 第一の熱媒体
12 第一の環状管路
17,26 第二の熱媒体
18,27 第二の環状管路
19,36 冷却対象物質
20,37 熱交換器
32 第三の熱媒体
33 第三の環状管路
35 バイパス管路
38,40 環状管路
46 環状管路の管路管(管路管)
47 フィン

Claims (9)

  1. LNG貯槽とLNG気化器との間に配設されてLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部と該LNG冷熱回収部に対して下方位置に配置されて取り出されたLNG冷熱により冷却対象物質を冷却する熱交換器と当該LNG冷熱をLNG冷熱回収部から熱交換器に向かって移送するLNG冷熱回収部と熱交換器との間の上下位置に配置された少なくとも二つの環状管路とから構成してLNG冷熱を回収するLNG冷熱の回収方法であって、前記環状管路における第一の環状管路を一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記LNG冷熱回収部に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路と該下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たして封入した第一の熱媒体とから構成し、第一の環状管路の下に配置された他の環状管路を一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して該環状管路より一つ上の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路と下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たして封入した他の熱媒体とから構成し、第一の環状管路には前記LNGの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第一の熱媒体を封入し、第一の環状管路の下に配置された他の環状管路には、該環状管路より一つ上の環状管路に封入されている熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する他の熱媒体を封入して該他の熱媒体の沸点温度より高い沸点と該沸点温度より低い融点とを有する冷却対象物質を冷却することを特徴とするLNG冷熱の回収方法。
  2. 二つの環状管路から構成されて他の環状管路が第一の環状管路の下に配置された第二の環状管路であって、第一の環状管路に封入する第一の熱媒体としてプロパンを使用し、第二の環状管路に封入する第二の熱媒体としてトランス2ブテンを使用し、冷却対象物質として水を使用してトランス2ブテンにより水を冷却する請求項1記載のLNG冷熱の回収方法。
  3. 三つの環状管路から構成されて他の二つの環状管路が第一の環状管路の下に配置された第二の環状管路と該第二の環状管路の下に配置された第三の環状管路であって、第一の環状管路に封入する第一の熱媒体としてプロパンを使用し、第二の環状管路に封入する第二の熱媒体としてジメチルエーテルを使用し、第三の環状管路に封入する第三の熱媒体としてトランス2ブテンを使用し、第二の熱媒体により冷却される冷却対象物質としてブラインを使用し、第三の熱媒体により冷却される冷却対象物質として水を使用してジメチルエーテルによりブラインを冷却すると共にトランス2ブテンにより水を冷却する請求項1記載のLNG冷熱の回収方法。
  4. LNG貯槽とLNG気化器との間に配設されてLNG冷熱を取り出すLNG冷熱回収部と該LNG冷熱回収部に対して下方位置に配置されて取り出されたLNG冷熱により冷却対象物質を冷却する熱交換器と当該LNG冷熱をLNG冷熱回収部から熱交換器に向かって移送するLNG冷熱回収部と熱交換器との間の上下位置に配置された少なくとも二つの環状管路とからなるLNG冷熱を回収するLNG冷熱の回収装置であって、前記環状管路における第一の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記LNG冷熱回収部に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該第一の環状管路には下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、前記LNGの沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第一の熱媒体が封入されていると共に第二の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して前記第一の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該第二の環状管路には下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、前記第一の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第二の熱媒体が封入されており、当該各熱媒体により前記LNG冷熱が移送されて前記熱交換器の冷却対象物質を冷却するようになっていることを特徴とするLNG冷熱の回収装置。
  5. LNG冷熱回収部がLNG気化器に組み込まれている請求項4記載のLNG冷熱の回収装置。
  6. LNG冷熱回収部と熱交換器との間に第一の環状管路と第二の環状管路とが配置されて該第二の環状管路の下側熱交換管路が熱交換器に内設されており、冷却対象物質が第二の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する請求項4又は5記載のLNG冷熱の回収装置。
  7. LNG冷熱回収部と熱交換器との間に第一の環状管路と第二の環状管路と第三の環状管路とが配置されて該第三の環状管路が一方端管部位から他方端管部位に向かって下向きに傾斜して第二の環状管路の下側熱交換管路に内設されている上側傾斜管路と当該一方端管部位から下方に向かって形成されて蒸発して気体になった熱媒体が上昇する熱媒体上昇管路と当該他方端管部位から下方に向かって形成されてLNG冷熱を回収して液体になった熱媒体が下降する熱媒体下降管路と該上昇・下降管路の両方の下端管部位を繋ぐ下側熱交換管路とから構成されて該下側熱交換管路の管路管を塞ぐような状態で該下側熱交換管路に満たした、第二の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する第三の熱媒体が封入されており、当該第三の環状管路の下側熱交換管路が熱交換器に内設されて冷却対象物質が第三の熱媒体の沸点温度より低い融点と該沸点温度より高い沸点とを有する請求項4又は5記載のLNG冷熱の回収装置。
  8. 環状管路の形状が上辺が傾斜した四角形である請求項4乃至7のいずれかに記載のLNG冷熱の回収装置。
  9. 環状管路の上側傾斜管路及び/又は熱媒体下降管路にフィンが設けられている請求項4乃至8のいずれかに記載のLNG冷熱の回収装置。
JP2002359750A 2002-12-11 2002-12-11 Lng冷熱の回収方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3890475B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002359750A JP3890475B2 (ja) 2002-12-11 2002-12-11 Lng冷熱の回収方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002359750A JP3890475B2 (ja) 2002-12-11 2002-12-11 Lng冷熱の回収方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004190951A JP2004190951A (ja) 2004-07-08
JP3890475B2 true JP3890475B2 (ja) 2007-03-07

Family

ID=32759053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002359750A Expired - Fee Related JP3890475B2 (ja) 2002-12-11 2002-12-11 Lng冷熱の回収方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3890475B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5781487B2 (ja) * 2012-10-30 2015-09-24 株式会社神戸製鋼所 酸素富化空気製造システム
JP6111157B2 (ja) * 2013-07-01 2017-04-05 株式会社神戸製鋼所 冷熱回収機能付きガス気化装置及び冷熱回収装置
JP6242749B2 (ja) * 2013-08-23 2017-12-06 株式会社神戸製鋼所 低温液化ガス気化装置
JP7096118B2 (ja) * 2018-09-26 2022-07-05 関西電力株式会社 熱交換設備、発電設備及び熱交換方法
CN111426093B (zh) * 2020-03-27 2021-02-12 华中科技大学 一种适用于溴化锂吸收式空气制水机的热管冷量传递机构
JP7411601B2 (ja) * 2020-06-19 2024-01-11 株式会社神戸製鋼所 中間媒体式熱交換器

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS504351U (ja) * 1973-05-08 1975-01-17
JPS5336065A (en) * 1976-09-13 1978-04-04 Osaka Gas Co Ltd Heat exchanging device
JPS6036547B2 (ja) * 1976-12-27 1985-08-21 三井造船株式会社 液化ガス気化装置における気化熱の有効利用方法
JPS5816137A (ja) * 1981-07-22 1983-01-29 Hitachi Ltd 空調用冷水冷却設備
JPS6122193A (ja) * 1984-07-05 1986-01-30 Showa Alum Corp 長尺ヒ−トパイプ
JPS6134376U (ja) * 1984-07-31 1986-03-03 昭和アルミニウム株式会社 接続型長尺ヒ−トパイプ
JPS61252461A (ja) * 1985-05-02 1986-11-10 ホシザキ電機株式会社 給湯器付き冷凍機
JP2576161B2 (ja) * 1987-11-26 1997-01-29 旭硝子株式会社 作動媒体混合物
JP2754252B2 (ja) * 1989-08-28 1998-05-20 株式会社フジクラ 液化ガス輸送配管冷熱を利用した低温室
JP2566338B2 (ja) * 1990-09-21 1996-12-25 三菱重工業株式会社 Co▲下2▼液化装置
JPH04148182A (ja) * 1990-10-12 1992-05-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Lng冷熱によるco↓2液化方法
JP2954466B2 (ja) * 1993-10-29 1999-09-27 株式会社日立製作所 ガスタービン吸気冷却設備及びその運転方法
JPH07198278A (ja) * 1993-12-30 1995-08-01 Tohoku Electric Power Co Inc 棒状ループ型ヒートパイプ
JPH08285194A (ja) * 1995-04-11 1996-11-01 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 低温液化ガス貯蔵設備
JPH09289272A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Toshiba Corp 半導体モジュール
JPH1030094A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Lng冷熱の移送システム
JPH11281271A (ja) * 1998-03-30 1999-10-15 Takeda Mamoru ヒートパイプ、及び同ヒートパイプの製造方法
JP2002004813A (ja) * 2000-06-21 2002-01-09 Osaka Gas Co Ltd Lng冷熱を利用したコンバインドサイクル発電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004190951A (ja) 2004-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008530472A (ja) 液化天然ガス再ガス化プラント
JP3890475B2 (ja) Lng冷熱の回収方法及びその装置
JP4056325B2 (ja) 凝縮器及び冷凍機
JP4035566B2 (ja) 強制循環型空温式液化ガス気化装置
US4537248A (en) Air-cooled heat exchanger
CN105651104B (zh) 一种防结霜的lng空温式纳米流体换热管
KR200426427Y1 (ko) 냉매로 작동되는 써모사이펀 적용 변압기냉각장치
US20120103570A1 (en) Natural Draft Condenser
KR200441997Y1 (ko) 냉매기화열을 이용한 전력구/터널 냉각시스템
CN209084801U (zh) 一种烟气水分收集装置
US20050274500A1 (en) Heat exchange system, cryogenic fluid vaporization
CN111508624A (zh) 冷却系统
CN207050538U (zh) 具有密封功能的换热装置
JP6170943B2 (ja) シェル内コア熱交換器内の動きの影響を低減するための方法、および装置
CN205127469U (zh) 气体剥离器系统
US20120186788A1 (en) Low-energy waste gas cooling using direct contact condenser
JPH04103992A (ja) 蓄熱型融雪装置
US20230400226A1 (en) Geothermal cooling of a coolant used in a heat exchange equipment
JPS62123291A (ja) 大口径長尺垂直サ−モサイホン
JPS5924783B2 (ja) 空冷真空復水器
RU2267731C2 (ru) Способ регулирования теплового потока через поверхность конденсации и устройство для его осуществления
JPS63189762A (ja) 冷却装置
CA1144150A (en) Air-cooled heat exchanger
JP2001116477A (ja) 蓄熱式空気調和装置
JPH03279790A (ja) ヒートサイフォン式熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060324

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060901

TRDD Decision of grant or rejection written
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131215

Year of fee payment: 7

R255 Notification of exclusion from application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R2525

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R255 Notification of exclusion from application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R2525

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees