JP3889859B2 - ウェハ貼着用粘着シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明はウェハ貼着用粘着シートに関し、さらに詳しくは、半導体ウェハを小片に切断分離する際に発生する糸状のダイシング屑によるチップの汚染、損壊を低減することができるウェハ貼着用粘着シートに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハは大径の状態で製造され、このウェハは素子小片に切断分離(ダイシング)された後に次の工程であるマウント工程に移されている。この際、半導体ウェハは予め粘着シート(ダイシングシート)に貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディング、ピックアップ、マウンティングの各工程が加えられている。
【0003】
半導体ウェハのダイシング工程からピックアップ工程に至る工程では、基材上に粘着剤が塗布されてなる粘着シートが用いられてきた。このような粘着シートにおいて、エキスパンド性を考慮して、比較的軟質な樹脂からなる基材が用いられており、たとえばポリエチレン系フィルムが用いられることがある。
【0004】
ダイシング時には、ダイシングブレードが基材の表面までも切込み、ときには糸状の切断屑を生じることがある。このような糸状の切断屑は、約300μm以上の長さになりやすく、また粘着シートの粘着剤を同伴している。このため、糸状の屑はチップに付着しやすく、チップの信頼性、歩留り低下の原因となる。
【0005】
本願出願人は、特開平5−211234号公報において、軟質なポリエチレン系フィルムに電子線を照射して架橋させれば、上記のような糸状の切削屑の発生を低減できることを報告している。
【0006】
しかし、この方法では、電子線照射工程を必要とするため、工程数が多くなり、コスト面でも不利になる。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決しようとするものであり、電子線照射等の工程を経ることなく、コスト的に有利で、かつダイシング時に発生する糸状の切削屑の発生を低減できるようなウェハ貼着用粘着シートを提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係るウェハ貼着用粘着シートは、
基材と、その上に形成された粘着剤層とからなり、該基材が、少なくとも無延伸ポリプロピレンフィルム層を有してなることを特徴としている。
【0009】
また、本発明においては、該基材が、2種以上の樹脂層を積層してなる多層基材であってもよく、この場合には、基材の最上層が無延伸ポリプロピレン層からなり、該無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されてなる。
【0010】
特に好ましい多層基材の構成としては、無延伸ポリプロピレン層と伸張可能なフィルム層からなる多層基材、あるいは無延伸ポリプロピレン層と伸張可能なフィルム層と背面フィルム層とがこの順に積層されてなる多層基材を挙げることができる。
【0011】
本発明に係るウェハ貼着用粘着シートでは、上記のように無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されている。したがって、フルカットダイシングを行い、ダイシングブレードが粘着剤層を突き抜けた後には、ブレードは無延伸ポリプロピレン層を切削することになる。従来の電子線未照射のポリエチレン系フィルムでは糸状の切削屑が多量に発生するが、この無延伸ポリプロピレン層では電子線照射を行わなくても糸状の切削屑は発生せず、チップの信頼性、歩留りを向上することができる。
【0012】
【発明の具体的説明】
図1に示すように、本発明に係るウェハ貼着用粘着シート10は、基材1上に粘着剤層2が形成されてなる。基材1は、無延伸ポリプロピレン層1a単独であってもよく、また、2種以上の樹脂層を積層してなる多層基材であってもよい。ただし、多層基材の場合には、基材1の最上層が無延伸ポリプロピレン層1aからなり、該無延伸ポリプロピレン層1a上に粘着剤層2が形成されてなる。このような多層基材は、図2に示すように、無延伸ポリプロピレンフィルム1aと伸張可能なフィルム1bとの積層フィルムであってもよく、さらに、無延伸ポリプロピレンフィルム1aと伸張可能なフィルム1bと背面フィルム1cとの積層フィルムであってもよい。粘着シート10の使用前にはこの粘着剤層2を保護するため、図4に示すように粘着剤層2の上面に剥離性シート3を仮粘着しておくことが好ましい。
【0013】
本発明に係る粘着シート10の形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとりうる。
無延伸ポリプロピレンフィルム1aは、ポリプロピレン樹脂を、押出成形(Tダイ、インフレーション)などによりフィルム状に成形することにより得られる。ポリプロピレン樹脂としては、種々の汎用品が特に制限されることなく用いられ、プロピレンの単独重合体であってもよく、プロピレンと少量の他のオレフィンとを共重合してなるプロピレン系共重合体であってもよい。なお、延伸タイプのポリプロピレンフィルムでは、エキスパンドの際の応力が強過ぎ、ダイシングテープの基材としては不適当である。
【0014】
上記ポリプロピレン樹脂を成形して得られる無延伸ポリプロピレンフィルムの弾性率は、好ましくは1×107 〜1×1010Pa、特に好ましくは1×108 〜1×109 Paである。1×107 Pa未満では、フィルムの腰が弱く、貼付適性、チップ保持適性に劣ることになり、一方1×1010Paを超えると、フィルムが硬すぎて、ダイシングテープ用基材として使用できないという問題を生じることがある。
【0015】
上記のような無延伸ポリプロピレンフィルム単独で、基材1を構成する場合には、その厚さは好ましくは20〜500μm、特に好ましくは50〜200μmである。なお、基材1が前記したような無延伸ポリプロピレンフィルム単独で、あるいは後述するような2種以上の多層基材のいずれで構成されている場合でも、基材表面上にコロナ放電処理などを行った後に粘着層を基材上に設けることができる。このような処理を施すことによって、基材と粘着層との密着性が強固になり、被着体などに粘着層を形成する粘着剤が残ることがない。
【0016】
また、本発明においては、後述するような基材1が、2種以上の樹脂層を積層してなる多層基材であってもよい。この場合には、基材1の最上層が無延伸ポリプロピレン層1aからなり、該無延伸ポリプロピレン層1a上に粘着剤層2が形成されてなる。特に好ましい多層基材の構成としては、図2に示す無延伸ポリプロピレン層1aと伸張可能なフィルム層1bからなる多層基材、あるいは図3に示す無延伸ポリプロピレン層1aと伸張可能なフィルム層1bと背面フィルム層1cとがこの順に積層されてなる多層基材などを挙げることができる。
【0017】
伸張可能なフィルム1bは、特に限定はされないが、耐水性および耐熱性に優れているものが適し、特に合成樹脂フィルムが適する。伸張可能なフィルム1bを介在させると、エキスパンドを容易に行えるようになる。
【0018】
このような伸張可能なフィルム1bとしては、具体的には、
低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・プロピレン共重合体、プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体加硫物、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、アイオノマー、ニトリルゴム、ブチルゴム、スチレン・イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、天然ゴムおよびその水添加物または変性物等からなるフィルムなどが用いられる。また、これら伸張可能なフィルム1bは、2種以上を配合または積層して組み合わせて用いることもできる。さらに、重合体構成単位としてカルボキシル基を有する化合物を含む重合体フィルムあるいはこれと汎用重合体フィルムとの積層体を用いることもできる。
【0019】
伸張可能なフィルム1bの弾性率は、好ましくは1×109Pa未満、さらに好ましくは1×107〜1×109Paの範囲にある。
また伸張可能なフィルム1bの他層と接する面には密着性を向上するために、コロナ処理を施したりプライマー等の他の層を設けてもよい。
【0020】
背面フィルム1cとしては、前述した無延伸ポリプロピレンフィルム、フィルム1bなどので例示したフィルムが用いられるが、フィルム1cの弾性率はフィルム1bのものよりも大きいことが好ましい。背面フィルム1cを介在させると、エキスパンド時のチップの整列性が良くなり、またブロッキング防止、カール防止等の効果も得られる。
【0021】
背面フィルム1cの弾性率は、好ましくは1×1010Pa未満、さらに好ましくは1×108 〜5×109 Paの範囲にある。
また背面フィルム1cの伸張可能なフィルム1bと接する面には密着性を向上するために、コロナ処理を施したりプライマー等の他の層を設けてもよい。
【0022】
本発明のウェハ貼着用粘着シートにおいて、粘着剤層2が紫外線硬化型粘着剤からなる場合には、ダイシング工程の前または後に、粘着剤層2に紫外線を照射することがあるが、この場合には、無延伸ポリプロピレン層1a、伸張可能なフィルム1bおよび背面フィルム1cは透明である必要がある。
【0023】
基材1が無延伸ポリプロピレン層1aと伸張可能なフィルム層1bからなる場合、無延伸ポリプロピレン層1aの厚みは好ましくは2〜100μm、特に好ましくは5〜50μmであり、伸張可能なフィルム層1bの厚みは好ましくは5〜400μm、特に好ましくは10〜200μmであり、基材1の全厚は好ましくは20〜500μm、特に好ましくは40〜400μmである。
【0024】
また、基材1が無延伸ポリプロピレン層1aと伸張可能なフィルム層1bと背面フィルム層1cとからなる場合、無延伸ポリプロピレン層1aの厚みは好ましくは2〜100μm、特に好ましくは5〜50μmであり、伸張可能なフィルム層1bの厚みは好ましくは5〜400μm、特に好ましくは10〜200μmであり、背面フィルム層1cの厚みは好ましくは2〜400μm、特に好ましくは5〜200μmであり、基材1の全厚は好ましくは20〜500μm、特に好ましくは40〜300μmである。
【0025】
このような多層基材は、各層を構成するフィルムを別個に製造した後、貼り合わせたり、あるいは各層を構成する樹脂を共押出成形することで得られる。
粘着剤層2は、従来より公知の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、たとえばゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系等の粘着剤が用いられる。また、放射線硬化型や加熱発泡型の粘着剤も用いることができる。さらに、ダイシング・ダインボンディング兼用可能な接着剤であってもよい。放射線硬化(光硬化、紫外線硬化、電子線硬化)型粘着剤としては、たとえば、特公平1−56112号公報、特開平7−135189号公報等に記載のものが好ましく使用されるがこれらに限定されることはない。しかしながら、本発明においては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。
【0026】
粘着剤層2の厚さは、その材質にもよるが、通常は3〜100μm程度であり、好ましくは10〜50μm程度である。
また上記の粘着剤中に、イソシアネート系硬化剤を混合することにより、初期の接着力を任意の値に設定することができる。このような硬化剤としては、具体的には多価イソシアネート化合物、たとえば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが用いられる。
【0027】
紫外線硬化型粘着剤の場合には、粘着剤中に光重合開始剤を混入することにより、紫外線照射による重合硬化時間ならびに紫外線照射量を少なくなることができる。
【0028】
このような光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。
【0029】
以下、本発明に係るウェハ貼着用粘着シートを用いたウェハダイシング方法の手順を説明する。なお、図4〜図8は、基材1が単層の場合を示すが、前述したように、基材1は多層基材であってもよい。
【0030】
粘着シート10の上面に剥離性シート3が設けられている場合(図4)には、該シート3を除去し、次いで粘着シート10の粘着剤層2を上向きにして載置し、図5に示すようにして、この粘着剤層2の上面にダイシング加工すべき半導体ウェハAを貼着する。この貼着状態でウェハAにダイシング、洗浄、乾燥の諸工程が加えられる(図6)。この際、粘着剤層2によりウェハチップは粘着シート10に充分に接着保持されているので、上記各工程の間にウェハチップが脱落することはない。また、本発明のウェハ貼着用粘着シートにおいては、前述したように、粘着剤層2が無延伸ポリプロピレン層上に形成されてなるので、ダイシングブレードが粘着剤層2を突き抜けた後には、このブレードによって無延伸ポリプロピレン層が切削されることになる。そして、該無延伸ポリプロピレン層は、糸状の切削屑は発生せず、球状の屑のみが発生する。このような球状の屑は、糸状の切削屑に比べて小さく(通常は粒径30μm以下)、多くの場合は、ダイシングによって形成された溝の中に残留し、ウェハ(チップ)上に付着することはない。また仮にチップ上に付着したとしても、同伴する粘着剤量が少なく粘着力も小さいので、水洗によって容易に除去することができる。
【0031】
次に、各ウェハチップを粘着シートからピックアップして所定の基台上にマウンティングするが、この際、粘着剤層2が放射線硬化型粘着剤あるいは電子線硬化型粘着剤からなる場合には、ピックアップに先立ってあるいはピックアップ時に、図6に示すように、紫外線(UV)あるいは電子線(EB)などの電離性放射線Bを粘着シート10の粘着剤層2に照射し、粘着剤層2中に含まれる放射線重合性化合物を重合硬化せしめる。このように粘着剤層2に放射線を照射して放射線重合性化合物を重合硬化せしめると、粘着剤の有する接着力は大きく低下し、わずかの接着力が残存するのみとなる。
【0032】
粘着シート10への放射線照射は、基材フィルム1の粘着剤層2が設けられていない面から行なうことが好ましい。したがって前述のように、放射線としてUVを用いる場合には基材フィルム1は光透過性であることが必要であるが、放射線としてEBを用いる場合には基材フィルム1は必ずしも光透過性である必要はない。
【0033】
このようにウェハチップA1,A2……が設けられた部分の粘着剤層2に放射線を照射して、粘着剤層2の接着力を低下せしめた後、この粘着シート10をピックアップステーション(図示せず)に移送し、図7に示すように、ここで常法に従って基材フィルム1の下面から突き上げ針扞4によりピックアップすべきチップA1……を突き上げ、このチップA1……をたとえば吸引コレット5によりピックアップし、これを所定の基台上にマウンディングする。このようにしてウェハチップA1,A2……のピックアップを行なうと、ウェハチップ面上には粘着剤が全く付着せずに簡単にピックアップすることができ、汚染のない良好な品質のチップが得られる。なお放射線照射は、ピックアップステーションにおいて行なうこともできる。
【0034】
放射線照射は、ウェハAの貼着面の全面にわたって1度に照射する必要は必ずしもなく、部分的に何回にも分けて照射するようにしてもよく、たとえば、ピックアップすべきウェハチップA1,A2……の1個ごとに、これに対応する裏面にのみ照射する放射線照射管により照射しその部分の粘着剤のみの接着力を低下させた後、突き上げ針扞4によりウェハチップA1,A2……を突き上げて順次ピックアップを行なうこともできる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るウェハ貼着用粘着シートでは、無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されている。したがって、フルカットダイシングを行い、ダイシングブレードが粘着剤層を突き抜けた後には、ブレードは無延伸ポリプロピレン層を切削することになる。従来の電子線未照射のポリエチレン系フィルムでは糸状の切削屑が多量に発生するが、この無延伸ポリプロピレン層では電子線照射を行わなくても糸状の切削屑は発生せず、チップの信頼性、歩留りを向上することができる。
【0036】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
なお、実施例および比較例で用いた粘着剤、基材構成樹脂は以下のとおりである。
〔粘着剤〕
アクリル系粘着剤(n−ブチルアクリレートとアクリル酸との共重合体)100重量部と分子量8000のウレタンアクリレート系オリゴマー100重量部と、硬化剤(ジイソシアネート系)10重量部と、紫外線硬化反応開始剤(ベンゾフェノン系)5重量部とを混合した粘着剤組成物
〔基材構成樹脂〕
ポリプロピレン(PP):
融点=160℃、弾性率=6.0×108 Pa
エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA):
メチルメタクリレート含量=10重量%
融点=100℃、弾性率=5.0×107 Pa
エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA):
メタクリル酸含量=9重量%
融点=99℃、弾性率=2.0×108 Pa
低密度ポリエチレン(LDPE):
融点=105℃、弾性率=1.0×108 Pa
【0038】
【実施例1】
上記のポリプロピレン樹脂をTダイにより押出成形して得た厚さ100μmの無延伸フィルム(単独層)を基材とし、片面にコロナ放電処理を施した後、同面上に上述した粘着剤組成物を厚さ10μmとなるように塗布し、粘着シートを作成した。
【0039】
基材の詳細な構成を表1に示す。
得られた粘着シートの粘着剤層上に5インチのシリコンウェハを貼着してウェハのダイシングを行なった。この際のダイシング条件は下記のとおりである。
【0040】
ダイシング条件
ダイサー: DISCO製 2H/6T
ブレード: DISCO製 27HECG
ブレード回転数: 40,000 r.p.m.
ダイシングスピード: 100mm/秒
ダイシング深さ: テープ表面から5μm、25μm、30μm
ブレード厚: 50μm
ダイシングサイズ: 5mm×5mm
カットモード: ダウンカット
ダイシング後、ウェハ(チップ)上の異物を拡大鏡(100倍率)で観察し、異物(ダイシング屑)の個数を大きさ毎にカウントした。この際、糸状の異物はその長さにより、球状の異物はその径により、大きさを区分した。
【0041】
結果を表2に示す。
【0042】
【実施例2】
実施例1の基材のかわりに上記したポリプロピレン、エチレン・メチルメタクリレート共重合体、低密度ポリエチレンをそれぞれ20μm、60μmおよび20μmの厚さとなるようにTダイで共押出成形した全厚100μmの無延伸フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作成した。なおコロナ放電処理を、ポリプロピレン樹脂層(上層)表面に施した。
【0043】
基材の詳細な構成を表1に示す。
次いで実施例1同様にダイシングを行った。
結果を表2に示す。
【0044】
【実施例3】
実施例1の基材のかわりに上記したポリプロピレンをTダイにより押出成形して得た厚さ20μmの無延伸フィルムと、低密度ポリエチレンをTダイにより押出成形して得た厚さ80μmの無延伸フィルムとをドライラミネートして得られた貼り合わせフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作成した。なおコロナ放電処理を、ポリプロピレン樹脂層(上層)表面に施した。
【0045】
基材の詳細な構成を表1に示す。
次いで実施例1同様にダイシングを行った。
結果を表2に示す。
【0046】
【比較例1】
実施例1の基材のかわりに上記した低密度ポリエチレン(LDPE)をTダイにより押出成形して得た厚さ100μmの無延伸フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作成した。なおコロナ放電処理を、LDPE表面に施した。
【0047】
基材の詳細な構成を表1に示す。
次いで実施例1同様にダイシングを行った。
結果を表2に示す。
【0048】
【比較例2】
実施例1の基材のかわりに上記した低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体およびポリプロピレンをそれぞれ20μm、60μm、20μmの厚さとなるように、Tダイを用いて共押出成形した全厚100μmの無延伸フィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作成した。なおコロナ放電処理を、LDPE樹脂層表面に施した。
【0049】
基材の詳細な構成を表1に示す。
次いで実施例1同様にダイシングを行った。
結果を表2に示す。
【0050】
【比較例3】
実施例1の基材のかわりに上記したエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)をTダイにより押出成形して得た厚さ80μmの無延伸フィルムと、低密度ポリエチレンをTダイにより押出成形して得た厚さ30μmの無延伸フィルムとをドライラミネートして得た貼り合わせフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作成した。なおコロナ放電処理を、EMAA樹脂層表面に施した。
【0051】
基材の詳細な構成を表1に示す。
次いで実施例1同様にダイシングを行った。
結果を表2に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003889859
【0053】
【表2】
Figure 0003889859

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断面図である。
【図2】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断面図である。
【図3】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断面図である。
【図4】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートの概略断面図である。
【図5】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートを用いたウェハダイシング方法の説明図である。
【図6】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートを用いたウェハダイシング方法の説明図である。
【図7】本発明に係るウェハ貼着用粘着シートを用いたウェハダイシング方法の説明図である。
【符号の説明】
1…基材
1a…無延伸ポリプロピレン層
1b…伸張可能なフィルム層
1c…背面フィルム層
2…粘着剤層
3…剥離性シート
4…突き上げ針扞
5…吸引コレット
A…ウェハ
B…放射線

Claims (4)

  1. 基材と、その上に形成された粘着剤層とからなるウェハ貼着用粘着シートにおいて、
    該基材が、少なくとも無延伸ポリプロピレン層を有し、該無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されてなることを特徴とするウェハ貼着用粘着シート。
  2. 前記基材が、無延伸ポリプロピレン層と伸張可能なフィルム層からなり、
    該無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のウェハ貼着用粘着シート。
  3. 前記基材が、無延伸ポリプロピレン層と伸張可能なフィルム層と背面フィルム層とがこの順に積層されてなり、
    該無延伸ポリプロピレン層上に粘着剤層が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載のウェハ貼着用粘着シート。
  4. 半導体ウェハのダイシングに用いられることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のウェハ貼着用粘着シート。
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