JP3889243B2 - 回路基板固定方法及び固定装置、並びにこれを用いた回路基板加工装置 - Google Patents

回路基板固定方法及び固定装置、並びにこれを用いた回路基板加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送されてくる回路基板を固定する回路基板固定方法及び回路基板固定装置に関し、特に回路基板加工装置に用いて好適な回路基板の固定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
回路基板に対して、クリーム半田印刷、接着剤塗布、電子部品実装等の回路基板加工を行う回路基板加工装置においては、平行配置された2本の搬送レール上に回路基板の端部を懸架させることで回路基板を載置し、搬送レールに組み込んだ搬送ベルトを駆動することにより回路基板を所望の位置に搬送している。回路基板加工装置内の所定の固定位置まで搬送された回路基板は、回路基板の下方からサポートプレートを押し上げることで搬送レール上に固定される。
従来の回路基板固定方法について図35〜図39を参照して説明する。図35は、従来の回路基板固定装置を概略的に示す斜視図であり、図36はサポートプレートの上面を示す平面図である。
図35及び図36に示すように、サポートプレート110の上面に、サポートピン112を鉛直方向に嵌め込ませて保持する複数のサポートピン支持孔114を格子状に一定間隔で形成している。
回路基板12の固定は、回路基板12の下方に設置したサポートプレート110のサポートピン支持孔114に複数本のサポートピン112を立設し、このサポートプレート110をシリンダ等の駆動装置により上方へ押し上げてサポートピン112を回路基板12の裏面に当接させることで行う。
【0003】
搬送レール116上の回路基板12下方側となる基板裏面に電子部品10が実装されていない場合には、サポートピン112はサポートプレート110上に一様に配置できる。しかし、図37(a)に示すように、回路基板12の裏面に電子部品10が実装されている場合には、図37(b)に示すように、実装された電子部品10に干渉しないようにサポートピン112の位置を選定して配置しなければならない。即ち、電子部品10と干渉する位置のサポートピン支持孔114に対してはサポートピン112の挿入を行わない。これは、サポートプレート110上に一様にサポートピン112を配置するとサポートプレート110を上昇させたとき、サポートピン112が電子部品10と干渉して損傷を生じさせるためである。
【0004】
ここで、回路基板加工装置のうち、電子部品を実装する電子部品実装装置を一例として回路基板12の搬入から搬出までの動作を図35を参照して説明する。
まず、搬送ベルト118を駆動して回路基板12を搬送レール116に沿って搬送し、所定の実装位置に位置決めした後、サポートプレート110を上昇させることにより各サポートピン112の先端を回路基板12の裏面に当接させる。回路基板12表面への電子部品の実装が終了すると、サポートプレート110は一旦下降し、搬送ベルト118を駆動して搬送レール116に沿って実装済みの回路基板12を搬出する。そして、上記同様に搬送ベルト118を駆動して次の回路基板12を実装位置まで搬入し、再びサポートプレート110を上昇させて回路基板12を固定し、電子部品を実装する。以下、同じ動作を繰り返し行う。
【0005】
ところで、上記電子部品実装装置においては、ある品種の回路基板の生産が終了したときに、次に生産する回路基板への品種切り換えを行う段取り替え作業が行われる。即ち、前品種の回路基板用に配置したサポートピン112をサポートプレート110から取り外し、搬送レール116の間隔を次に生産する回路基板の基板幅(Y方向幅)に合致するように設定する。そして、次に生産する回路基板を好適に支持するためのサポートピン支持孔114を選択し、選択したサポートピン支持孔114にサポートピン112を挿入する。
【0006】
サポートプレート110へのサポートピン112の配置が終了すると、回路基板12を実際に搬送して実装位置に位置決めした後、サポートプレート110を上昇させて各サポートピン112を回路基板12の裏面に当接させてみる。ここで、サポートピン112が回路基板12裏面に実装された電子部品10に干渉することなく回路基板12を固定しているかどうかの確認を行う。サポートピン112と電子部品10とが干渉している場合は、再びサポートピン112の配置を変更し、再度確認を行う。このように、サポートピン112が好適な配置であると確認できるまで同様の作業を繰り返し行う。
【0007】
しかしながら、上述の回路基板固定方法では、サポートピン112の配置、電子部品10とサポートピン112との干渉有無の確認を全て人手及び作業者の目視で行っており、サポートピン112を好適な配置にするまでに時間がかかり、回路基板12の品種切り換えを能率的に行うことができず、特に生産形態が多品種少量生産である場合には、著しい稼働率の低下を招くという問題があった。サポートピン112が好適に配置されているかどうかの確認作業は、通常、回路基板12とサポートプレート110との間に鏡を置き、回路基板12の裏面とサポートプレート110の上面のサポートピン支持孔114を見比べながら回路基板12裏面の電子部品10とサポートピン112とが干渉しないようにするという非常に面倒な作業であり、熟練者でなければできないものであった。
また、サポートピン112の配置を誤り、電子部品10とサポートピン112とが干渉してしまうと、電子部品を破損してしまい、電子部品実装装置で生産した製品の品質不良を発生させるという問題があった。
【0008】
さらには、回路基板12の裏面に電子部品10が図38に示すように局所的に集中して実装されている場合、サポートピン112は回路基板裏面の一部分120を除く位置でしか配置できない。このような状態で回路基板12の固定を行うと、サポートピン112を配置していない部分、即ち、回路基板の裏面に電子部品10が実装されている部分120が十分に支持できなくなるという問題があった。この問題は、クリーム半田印刷装置における「かすれ」や「印刷むら」、電子部品実装装置における「電子部品の装着位置ずれ」、電子部品挿入装置における「電子部品の挿入ミス」の発生を招く可能性が高く、電子部品実装装置で生産した製品の品質低下に繋がるものである。
【0009】
そして、回路基板12をできるだけ平坦且つ均一に支持しようとすると、サポートピン112を数mm間隔に隣接させて設置する必要があり、サポートピン112の本数が増大し、サポートピン112の交換に多大な時間を要するという問題があった。
さらに、回路基板12が上反りしていた場合、図39に示すようにサポートプレート110を上昇させ、サポートピン112を回路基板12の裏面に当接させようとしても、回路基板12とサポートピン112との間に隙間が生じるため、各サポートピン112の上端に沿って回路基板12を平坦に支持できないという問題があった。この回路基板12の反りの問題も、上述したように「かすれ」、「印刷むら」、「装着位置ずれ」、「挿入ミス」等の発生を招く可能性が高くなり、製品の品質低下を招くことになる。
【0010】
このような問題を解決するため、例えば特開平5−13999号公報には、回路基板に実装する電子部品の配置を決定するNCデータを反転したデータと、電子部品の寸法・形状を登録したパーツデータとを利用してサポートピンの配置データを決定する方法が、特開平11−40997号公報には、サポートピンの配置データを決定し、選択されたサポートピン支持孔を操作画面上に表示し、この選択されたサポートピン支持孔を可視光で照射して、サポートピンの設置を行い易くした方法が開示されている。また、特開平5−218697号公報には、サポートピンを保持する機構を電子部品実装装置の装着ヘッド部に設け、装着ヘッドの上下動作と連動させてサポートピンをサポートプレート上に嵌め込む方法が、特開平5−14000号公報には、サポートプレート上のサポートピン支持孔の形状に汎用性を持たせ、サポートピンの位置調節を自在に行えるようにして電子部品とサポートピンとの干渉問題を解決しようとしたものが開示され、さらに、特開平7−79098号公報には、サポートピンの先端に吸引用の孔を設け、サポートピンの根元にばね、及びサポートプレート中にシリンダ部を設置し、シリンダ部を押し上げて回路基板の上反りのある部分をサポートピンを密着させて吸引用の孔から吸引することにより回路基板の上反りに対処するものが、そして、特開平8−46397号公報には、サポートピンの代わりにスポンジを使用して、回路基板裏面の電子部品とサポートピンの干渉を防止して、サポートピンの配置に要する作業時間の短縮を図るものがそれぞれ開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のいずれの方法も、サポートピン112の配置を電子部品実装装置上で自動的に行う場合であっても、サポートピン112の交換を自動的に行うための機構を設ける必要があり、電子部品実装装置のコストが高くなる問題があった。また、多量のサポートピン112の抜き差し作業には依然として多くの時間を費やすことになり、稼働率の低下が十分に解消されないといった問題がある。また、スポンジを使用した回路基板支持方法では、回路基板12に応じて異なる寸法、異なる形状のスポンジ片を予め用意しなければならず、またスポンジの交換にも時間がかかるため、コスト面、稼働率の面で十分に問題が解決されていなかった。さらに、回路基板12の上反りに対しては、サポートピン112の先端に設ける孔や回路基板裏面を吸引するための機構のコストが高くなるという問題があった。
【0012】
そして、近年の電気製品においては、軽薄短小、且つ多品種少量生産が求められており、電子部品の実装パターンが複雑雑多になる傾向にあると共に、その実装形態も高密度化が著しくなっている。また、多品種少量生産により回路基板の品種切り換え等の段取り替え作業が生産ラインで頻繁に行われるようになってきている。
【0013】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、回路基板の品種切り換え等の段取り替え時における作業の軽減と作業時間の短縮、並びに段取り替えに使用する機構のコストダウンを図りつつ、回路基板の生産品質を向上できる回路基板固定方法及び固定装置、並びにこれを用いた回路基板加工装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る請求項1記載の回路基板固定方法は、両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から支持する回路基板固定方法であって、前記回路基板の下方から気体を吹き付けて基板を支持することを特徴とする。
【0015】
この回路基板固定方法では、回路基板の下方から気体を吹き付け、この吹き付ける気体の風圧によって回路基板を平坦に支持する。これにより、回路基板に実装される電子部品の実装の有無及び実装位置に依らずに、回路基板を平坦に且つ確実に固定することができ、以て、サポートピンを用いて固定する場合と比較して、電子部品の実装位置に応じてサポートピンの配置位置を変更する必要がなくなり、段取り替えの作業が大幅に軽減でき、作業時間を短縮できる。
【0016】
請求項2記載の回路基板固定方法は、前記搬送レール上方に設けた押し当て部材に、前記回路基板の端部を押圧させることで該回路基板を固定することを特徴とする。
【0017】
この回路基板固定方法では、搬送レール上方の押し当て部材に回路基板の端部を押圧させることで回路基板が固定される。
【0018】
請求項3記載の回路基板固定方法は、前記回路基板の少なくとも一方の側面を押圧することで該回路基板を固定することを特徴とする。
【0019】
この回路基板固定方法では、回路基板の少なくとも一方の側面を押圧することで回路基板が固定される。
【0020】
請求項4記載の回路基板固定方法は、両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から押し上げることで、前記搬送レール上方に設けた押し当て部材に回路基板の端部を押圧させて固定する回路基板固定方法であって、前記固定位置の回路基板下方に、少なくとも上面が上下方向に伸縮する中空膨張体を配設し、この中空膨張体に流体を加圧供給することにより前記回路基板を上方へ押し上げることを特徴とする。
【0021】
この回路基板固定方法では、回路基板の下方に配設した中空膨張体に流体を加圧供給することにより、中空膨張体が膨張して上方の回路基板を押し上げ、回路基板が上方の押し当て部材に押圧されて搬送レールに固定される。これにより、回路基板を均一な面圧で押圧でき、電子部品の実装の有無及び実装位置に依らずに平坦に且つ確実に固定することができる。また、段取り替えの作業が大幅に軽減でき、作業時間を短縮できる。
【0022】
請求項5記載の回路基板固定装置は、両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から支持する回路基板固定装置であって、前記回路基板の下方から気体を吹き付ける気体吹き付け手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
この回路基板固定装置では、気体吹き付け手段により回路基板に向けて下方から気体を吹き付けることで、その風圧により回路基板を平坦になるように上方に押し上げる。これにより、電子部品の実装の有無及び実装位置に依らず、回路基板を搬送レールに平坦に且つ確実に固定固定できると共に、段取り替えの作業が大幅に軽減でき、作業時間を短縮することができる。
【0024】
請求項6記載の回路基板固定装置は、前記搬送レール上方に前記回路基板の端部を押圧させる押し当て部材を備えたことを特徴とする。
【0025】
この回路基板固定装置では、押し当て部材に、上方へ押し上げられた回路基板の端部を押圧することで回路基板が固定される。
【0026】
請求項7記載の回路基板固定装置は、前記回路基板の少なくとも一方の側面を押圧する側面押圧手段を備えたことを特徴とする。
【0027】
この回路基板固定装置では、側面押圧手段により回路基板の少なくとも一方の側面を押圧することで回路基板が固定される。
【0028】
請求項8記載の回路基板固定装置は、前記気体吹き付け手段が、前記固定位置の回路基板下方で回路基板の周縁部に沿って周壁を立設した升状の枠体と、前記枠体内に気体を加圧供給する気体供給手段とを有することを特徴とする。
【0029】
この回路基板固定装置では、回路基板下方に升状の枠体を設け、この枠体に気体供給手段から気体を加圧供給することにより、回路基板裏面と枠体上面との間の隙間から供給された気体がすり抜けるようになり、枠体内の背圧が増加して、回路基板を上方へ押し上げる。これにより、回路基板がその上方の押し当て部材に押圧されて、搬送レールに固定される。
【0030】
請求項9記載の回路基板固定装置は、両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から押し上げることで、前記搬送レール上方に設けた押し当て部材に回路基板の端部を押圧させて固定する回路基板固定装置であって、前記固定位置の回路基板下方で回路基板の周縁部に沿って周壁を立設した升状の枠体と、前記枠体内に配設され少なくとも上面が上下方向に伸縮する中空膨張体と、前記中空膨張体の内部に流体を加圧供給する流体供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0031】
この回路基板固定装置では、升状の枠体の内部に中空膨張体を配設し、この中空膨張体内部へ流体供給手段により流体を加圧供給することにより、中空膨張体が膨張して枠体上方へ膨れ上がり、回路基板を均等な面圧で上方へ押し上げる。これにより、電子部品の実装の有無及び実装位置に依らず、回路基板を搬送レールに平坦且つ確実に固定できると共に、段取り替えの作業を大幅に軽減でき、作業時間を短縮することができる。
【0032】
請求項10記載の回路基板固定装置は、前記中空膨張体が、内部に流体を収容し伸縮自在な袋体であることを特徴とする。
【0033】
この回路基板固定装置では、中空膨張体が伸縮自在な袋体であることにより、流体が密閉空間に供給されるようになり、流体の供給量に応じて容易に回路基板の押し上げ力を制御できる。
【0034】
請求項11記載の回路基板固定装置は、前記中空膨張体が、前記枠体の上面全体を覆うと共に上下方向に伸縮する弾性体からなる膜体を、前記枠体の上面に密着させて取り付けてなることを特徴とする。
【0035】
この回路基板固定装置では、中空膨張体が枠体と枠体上面に密着された膜体からなることにより、流体供給手段から供給される流体によって膜体が枠体上面から膨れ上がり、回路基板を均等な面圧で押し上げる。
【0036】
請求項12記載の回路基板固定装置は、前記枠体内に形成され前記枠体内の空間を複数に分割する小枠体を備え、前記圧力制御部が前記小枠体毎に異なる圧力で流体を供給することを特徴とする。
【0037】
この回路基板固定装置では、枠体内に複数の小枠体を形成することにより、枠体内の空間を複数に分割し、この分割された空間毎に異なる圧力で流体を供給できるため、例えば回路基板が下反りを起こしているときに、下反り部分を高い圧力で押し上げることで回路基板を平坦に固定することが可能となる。また、実装される電子部品の部品容積に応じて空間毎に圧力を適宜調整でき、これにより回路基板を均一な面圧で押し上げることが可能となる。
【0038】
請求項13記載の回路基板固定装置は、両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から押し上げることで、前記搬送レール上方に設けた押し当て部材に回路基板の端部を押圧させて固定する回路基板固定装置であって、前記固定位置の回路基板下方に配設され少なくとも上面が上下方向に伸縮する中空膨張体と、前記中空膨張体の内部に流体を加圧供給する流体供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0039】
この回路基板固定装置では、流体供給手段から流体が中空膨張体の内部に供給されることにより、中空膨張体が上方へ膨れ上がり、回路基板を均等な面圧で押し上げる。これにより、簡単な構成で回路基板を平坦に且つ確実に搬送レールに固定できる。
【0040】
請求項14記載の回路基板固定装置は、前記中空膨張体が、前記搬送レールに対して平行に複数並列して設けられ、前記搬送レールのレール幅を変更する際に搬送レールの移動に追従して伸縮動作することを特徴とする。
【0041】
この回路基板固定装置では、搬送レールに対して平行に複数の中空膨張体が並列して設けられ、搬送レールのレール幅を変更する際、このレール幅に追従して中空膨張体がレール幅方向に伸縮動作し、並列された中空膨張体がレール幅に合わせられる。このように、回路基板のサイズに合わせて中空膨張体を伸縮させることで、段取り替え作業を簡略化することができる。
【0042】
請求項15記載の回路基板固定装置は、前記流体供給手段が、気体を加圧供給することを特徴とする。
【0043】
この回路基板固定装置では、流体供給手段から気体を加圧供給することにより、回路基板の固定及び固定解除の動作を高い応答性で行うことができる。
【0044】
請求項16記載の回路基板固定装置は、前記流体供給手段が、液体を加圧供給することを特徴とする。
【0045】
この回路基板固定装置では、流体供給手段から液体を加圧供給することにより、回路基板固定のための押し上げ力が強められ、より確実な固定が可能となる。
【0046】
請求項17記載の回路基板固定装置は、前記中空膨張体に加圧供給する流体の圧力を、前記固定する回路基板の基板寸法、基板材質、実装部品の少なくともいずれかに基づいて設定する圧力制御部を備えたことを特徴とする。
【0047】
この回路基板固定装置では、圧力制御部により中空膨張体に加圧供給する流体の圧力を、回路基板の厚み等の基板寸法、反り強さ等に影響する基板材質、回路基板面から突出する容積に関係する実装部品のうち、少なくともいずれかに基づいて設定することにより、回路基板に適した圧力に設定でき、最適な状態で回路基板を押圧することができる。
【0048】
請求項18記載の回路基板固定装置は、前記圧力制御部が、前記中空膨張体に流体を加圧供給して前記回路基板を固定した後に、前記中空膨張体内の流体を強制吸引して前記回路基板の固定を解除することを特徴とする。
【0049】
この回路基板固定装置では、圧力制御部によって流体を加圧供給して回路基板を固定した後に、中空膨張体内の流体を強制吸引することにより、回路基板の固定解除をいち早く行うことができ、高い制御応答性が得られる。以て、回路基板生産のサイクルタイムを一層短縮することができる。
【0050】
請求項19記載の回路基板固定装置は、前記中空膨張体に供給する流体を、固定する回路基板に応じて気体又は液体に切り換える気液切り換え手段を備えたことを特徴とする。
【0051】
この回路基板固定装置では、固定する回路基板に応じて気体又は液体により固定することを選択的に行うことができる。
【0052】
請求項20記載の回路基板固定装置は、前記枠体が、前記回路基板下方の空間を該回路基板の周縁部に沿って4方向から区画する4枚のプレートと、前記4枚のプレートを前記回路基板面に対して平行にスライド動作させて区画領域を変更するプレート駆動部からなることを特徴とする。
【0053】
この回路基板固定装置では、4枚のプレートをスライド動作させることで回路基板下方の空間を任意に区画でき、回路基板のサイズに応じて枠体を取り替えることなく、適切な位置に各プレートを位置合わせすることができる。これにより、段取り替えの作業が大幅に軽減される。
【0054】
請求項21記載の回路基板固定装置は、前記回路基板の固定時に、前記各プレートが前記回路基板の固定位置で該回路基板の周縁部に沿ってそれぞれ配置されることを特徴とする。
【0055】
この回路基板固定装置では、回路基板の固定時に該回路基板の周縁部にそって各プレートを配置することにより、回路基板を平坦に且つ確実に固定することができる。
【0056】
請求項22記載の回路基板加工装置は、請求項5〜請求項21のいずれか1項記載の回路基板固定装置が搭載され、該回路基板固定装置により固定された回路基板に対して加工を行うことを特徴とする。
【0057】
この回路基板加工装置では、搭載された回路基板固定装置により低コストで回路基板を平坦に且つ確実に搬送レールに固定できると共に、高品質に回路基板を加工でき、高信頼性の回路基板の安定供給に大きく寄与することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る回路基板固定方法及び固定装置、並びにこれを用いた回路基板加工装置の好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
ここで、図1は回路基板固定装置の概念的な構成を示す要部の斜視図、図2は枠体の単体としての斜視図、図3は図1のA−A断面を示す図である。
回路基板固定装置100は、電子部品10が裏面に実装された回路基板12をその両端部で懸架して搬送する2本の搬送レール14,15と、回路基板12の下方で回路基板12の周縁部に沿って周壁を立設した升状の枠体16と、枠体16内に気体を加圧供給するブロアー等の気体供給手段18とを有する。
【0059】
搬送レール14,15は、レール長手方向に設けた一対のプーリー20に張架される搬送ベルト22と、この搬送ベルト22の回路基板載置面の上方に少なくとも回路基板12の板厚分の隙間を有して設けた押し当て部材24とを有する。そして、一方の搬送レール14は、回路基板12の品種切り換えの際に、次に生産する回路基板の基板幅(Y方向幅)に合致するように搬送レール間の幅を調整可能に構成している。
枠体16は、図2に示すように有底の升状に形成され、その底面に開口17を設けている。そして枠体16には、図3に示すように底面の開口17に気体供給手段18に接続された気体供給管路26を連結し、気体供給手段18から気体を枠体16内に供給可能にしている。なお、枠体16の枠サイズは、本実施形態の回路基板固定装置100においては回路基板12の品種に応じて予め設定される。具体的には、図1に示すX方向には回路基板12のX方向長さに略一致する程度で回路基板12内側に設定され、Y方向には搬送レール14,15間のレール幅に略一致する程度に設定される。
【0060】
上記構成の回路基板固定装置100の動作について図4を用いて説明する。まず、図4(a)に示すように、回路基板固定装置100の搬送レール14,15間のレール幅を、供給される回路基板12の幅に合わせて搬送レール14側を移動させ調整する。このときのレール幅は、予め回路基板寸法を基板データとして登録しておき、この登録された基板データを読み出すことで設定される。
次に、図4(b)に示すように、搬送ベルトの駆動により、回路基板12を回路基板固定装置100の搬送レール14に載せ移し、回路基板12を搬送レール14,15に沿って搬送する。回路基板12が所定の固定位置に到達すると、予め設置されたセンサ等により回路基板12を検知して、回路基板12をこの固定位置で停止させる。そして、図4(c)に示すように、固定位置で停止された回路基板12に向けて、気体供給手段から加圧気体を気体供給管路26を通して枠体16内に送り込む。
【0061】
加圧気体を枠体16内に送り込むことで、図5に気体流路を矢印で示すように、気体が枠体16上部と回路基板12との間の狭い狭間をすり抜けるようになり、これにより枠体16内の背圧が増加して、回路基板12が上方へ押し上げられる。すると、回路基板12が搬送ベルト22面から離れ、回路基板12の表面両端部が搬送レール14,15の押し当て部材24に押圧され、回路基板12の表面が押し当て部材24の下面と略面一となって固定される。なお、加圧気体を枠体16内に送り込む際、枠体16を回路基板12の裏面に近接配置されるように上昇制御させてもよく、これにより一層強力な押し上げ力が得られる。
【0062】
そして、回路基板12の固定解除を行うには、まず、気体供給手段18により枠体16内への気体供給を停止し、場合によっては気体供給管路26を通して枠体16内の気体を吸引した後、搬送レール14,15の搬送ベルトを駆動して回路基板12を搬出する。搬出を完了すると、前述と同様にして回路基板12を再度搬入する。以下同じ動作を繰り返し、所望枚数の回路基板12の固定を行う。
【0063】
以上説明した本実施形態の回路基板固定装置100によれば、供給された回路基板12を所定の固定位置に搬送した後、回路基板12下方の枠体16及び気体供給手段18からなる気体吹きつけ手段により加圧気体を吹き付けて回路基板12を上方へ押し上げ、搬送レール14,15の押し当て部材24に押圧させることで回路基板12の固定を行う。このような回路基板12の固定においては、回路基板12に実装される電子部品10の実装の有無及び実装位置に依らずに、回路基板12を平坦に且つ確実に固定することができ、以て、サポートピンを用いて固定する場合と比較して、電子部品の実装位置に応じてサポートピンの配置位置を変更する必要がなくなり、段取り替えの作業が大幅に軽減でき、作業時間を短縮できる。
【0064】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第2実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置200は、前述の第1実施形態の回路基板固定装置100と略同様な構成であって、回路基板12下方の枠体上面に、この枠体内の空間を覆う膜体を設けた点が相違している。なお、以降の各実施形態においては、同一の機能を有する同一の部材については、同じ符号を付与することでその説明を省略するものとする。
図6に本実施形態の枠体16の上面に膜体30を取り付けた様子を、図7に枠体16上面に膜体30を取り付けて回路基板12を固定する様子を示した。
【0065】
図6に示すように本実施形態の枠体16においては、回路基板12側となる上面にゴム材、ビニール材、樹脂材、布等の伸縮性を有する膜体30を接着等により密着させ固定している。この構成によれば、枠体16と膜体30が中空膨張体を形成して、図7に示すように気体供給手段18から加圧気体を枠体16内に供給したときに、膜体30が枠体16の上方に膨れ上がり、回路基板12を略均等な面圧で上方へ押し上げる。このように、膜体30は上下方向に伸縮する弾性体で形成され、枠体16の上面に密着されて取り付けられる。これにより、回路基板12は搬送ベルト22から離れて押し当て部材24に押圧されて固定される。このときも、電子部品10の実装の有無及び実装位置に依らずに、回路基板12を平坦に且つ確実に固定できる。また、枠体16内に送り込む気体と実装済みの電子部品10とが化学反応を起こすことなく、且つ、電子部品10に局所的に大きな力が作用することがなくなり、電子部品の劣化や損傷が未然に防止される。
【0066】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第3実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置300は、前述の第1実施形態の回路基板固定装置100と略同様な構成であって、回路基板12下方の枠体16内に、気体供給手段18から送り込む加圧気体によって膨張するゴム材等からなる伸縮自在な風船状の袋体を設けた点が相違している。
図8に本実施形態の枠体16の内部に袋体32を取り付けた様子を、図9に枠体16内へ袋体32を取り付けて回路基板12を固定した様子を示した。
図8に示すように本実施形態の枠体16においては、中空膨張体となる袋体32の開口を枠体16の開口17に固定して気体供給手段18から気体を供給することにより、袋体32を膨張させて回路基板12を略均等な面圧で上方へ押し上げる。
これにより、第2実施形態と同様な効果が得られると共に、袋体32を伸縮させるという簡単な構成で回路基板12の固定及び固定解除が可能となり、回路基板固定装置300のメンテナンスを容易にできる。また、袋体32に加圧気体を供給するため、枠体16を設けない構成としてもよい。
【0067】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第4実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置400は、前述の第1実施形態の回路基板固定装置100と略同様な構成であるが、回路基板12下方の枠体16内に液体を供給する点が相違している。この液体は、ポンプ等の液体供給手段19から液体供給管路27を通して枠体16に設けた前述同様の膜体34(又は袋体)により形成された空間内に送り込まれる。
図10に本実施形態の枠体16の上面に膜体34を取り付けた様子を、図11に枠体16へ膜体34を取り付けて回路基板12を固定した様子を示した。
図10に示すように本実施形態の枠体16においては、少なくとも回路基板12側となる上面にゴム材、ビニール材、樹脂材、布等の伸縮性を有する膜体34を設けている。この構成によれば、図11に示すように、液体供給手段19から液体を枠体16内に供給したときに、膜体30が枠体16の上方に膨れ上がり、回路基板12を略均等な面圧で上方へ押し上げる。これにより、回路基板12は搬送ベルト22から離れ、押し当て部材24に押圧されて固定される。従って、この場合も電子部品10の実装の有無及び実装位置に依らずに、回路基板12を平坦に且つ確実に固定でき、また、枠体16内に液体を供給することにより、回路基板12への押圧力が強められ、必要とされる押圧力を容易に得ることができる。
【0068】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第5実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置500は、前述の第1実施形態の回路基板固定装置100と略同様な構成であるが、気体供給手段18から供給される加圧気体の圧力を制御する圧力制御部を、気体供給管路26の途中に介装している点が相違している。
図12に本実施形態の回路基板固定装置500により回路基板12を固定した様子を示した。図示したように、本固定装置500は、気体供給手段18に接続された気体供給管路26の途中に、固定しようとする回路基板12の種類に応じて適宜気体圧力を調整する圧力制御部36を介装している。
回路基板12が薄い場合は、必要以上に供給する気体圧力を上げると回路基板12が上反りを起こすことがある。気体圧力は回路基板12裏面に一様な分布状態となるが、気体圧力に耐えられないときには、回路基板12の中央部分が座屈してしまう。このような場合、圧力制御部36によって供給する気体の圧力を低く設定する。一方、回路基板12が厚い場合は、薄い回路基板に比べて上反りを起こす可能性が低いため、供給する気体の圧力を高く設定する。これにより、回路基板12に適した圧力で押圧でき、回路基板12を平坦に固定することができる。
また、回路基板にクリーム半田を印刷塗布するクリーム半田印刷装置にように、回路基板12上面から強い圧力が負荷される場合には、圧力制御部36によって気体の圧力を高く設定することが好ましい。
【0069】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第6実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置600は、前述の第5実施形態の回路基板固定装置500と略同様な構成であるが、枠体16の領域より小さな領域を区画した小枠体38を枠体16内に設け、この小枠体38内の気体圧力を、小枠体38を除く枠体16内の気体圧力とは異ならせる圧力制御部36を備えた点が相違している。
図13に本実施形態の枠体16の内部に小枠体38を設けた様子を、図14に枠体16内及び小枠体38内へ加圧気体を供給して回路基板12を固定した様子を示した。
図13に示すように本実施形態の枠体16においては、枠体16内部の所定領域を区画する小枠体38を設け、この小枠体38内の底面、及び小枠体38以外の領域の底面にそれぞれ開口40,42を形成し、図14に示すように、各開口40,42をそれぞれ個別に圧力制御部36へ接続している。
【0070】
上記構成の回路基板固定装置600は、気体供給手段18から供給される加圧気体を吹き付けることで回路基板12の裏面を押し上げる際、回路基板12が下反りを起こしている場合は、この下反り部分の下を小枠体38により別の空間として区画し、枠体16内の空間と遮断する。即ち、小枠体38を回路基板12の下反り部分に移動させて設置すると共に、圧力制御部36により、小枠体38内には高い圧力の気体を供給し、枠体16内には低い圧力の気体を供給するようにする。これにより、回路基板12の下反り部分が上方に押し上げられ、回路基板12が平坦に固定される。小枠体38は、図15に回路基板固定装置600の断面図を示すように、シリンダ46によって昇降動作させることで回路基板12の裏面に近接配置させる構成としてもよい。この場合、小枠体38内の気体圧力はシリンダ46の昇降動作によっても調整できる。
【0071】
具体的な気体圧力の調整は次のようにして行う。図16には、枠体16内と小枠体38内とに加圧気体を供給するための駆動回路図を示した。枠体16内と小枠体38内にはポンプ等の気体供給手段18により加圧気体を気体供給管路26を通してそれぞれ供給する。気体供給管路26の途中には三方弁48a,48bが介装され、この三方弁48a,48bが枠体16内と小枠体38内への気体供給を制御する。また、枠体16及び小枠体38には圧力センサ50a,50bをそれぞれ接続し、検出した気体圧力をコントローラ52に入力している。コントローラ52は枠体16内と小枠体38内の気体圧力が所定の圧力となるように三方弁48a,48bや気体供給手段18を制御する。
このように、本実施形態の回路基板固定装置600によれば、枠体16の領域より小さな領域を区画した小枠体38を枠体16内に設けることにより、回路基板12を局所的に強く押し上げることができ、且つ、圧力制御部36によって固定する回路基板12に適した気体圧力に設定できるため、下反りの発生が防止され回路基板12を平坦に固定することができる。この圧力制御部36による圧力設定値は、回路基板の厚み等の基板寸法、反り強さ等に影響する基板材質、回路基板面から突出する容積に関係する実装部品のうち、少なくともいずれかに基づいて設定することで、回路基板に適した圧力に設定でき、最適な状態で回路基板を押圧することができる。
【0072】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第7実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置700は、前述の第6実施形態の回路基板固定装置600と略同様な構成であるが、回路基板12下方の枠体及び小枠体の上面に、各枠体内の空間を覆う膜体(又は袋体)を設けた点が相違している。
図17に本実施形態の枠体16の内部に小枠体38を設け、枠体16及び小枠体38内の空間を覆う膜体34を設けた様子を、図18に各枠体16,38に膜体34を取り付けて回路基板12を固定した様子を示した。
図17に示すように本実施形態の枠体16及び小枠体38においては、枠体16内部で所定領域を区画する小枠体38の上面、及びこの小枠体38以外の上面に、これらを覆う膜体34(又は袋体)を設け、図18に示すように、気体供給手段18から供給される気体を圧力制御部36により圧力制御して各枠体内へ供給している。本実施形態においては気体を各枠体16,38内に供給しているが、液体を供給する構成としても構わない。なお、上記小枠体38は、枠体16内での取り付け位置を変更可能に設けられる。
【0073】
ここで、図19に示すように回路基板12に異なる種類の電子部品10が実装され、しかもその部品の体積が相互に大きく異なる場合の回路基板12固定の様子を説明する。
回路基板12の裏面に実装された比較的大きい電子部品10aを枠体16内の空間に納め、比較的小さい電子部品10bを小枠体38内の空間に納めるように小枠体38の設置位置を調整し、枠体16内の圧力p1を小枠体38内の圧力p2より低く設定する。これにより、電子部品10aに対しては体積が大きい分、空間内の圧力が相乗的に高まり、過剰に回路基板12を押し上げることがなくなる。また、電子部品10bに対しては体積が小さい分、相対的に空間内の圧力が低くなり、押し上げ力が不足することがなくなる。
なお、膜体34の代わりに袋体を用いる場合は、枠体16や小枠体38の設置を省略してもよく、構成を簡略化することができる。
【0074】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第8実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置800は、前述の第6実施形態の回路基板固定装置600と略同様な構成であるが、回路基板12下方の枠体を複数の小枠体に分割し、分割した各小枠体内を個別に圧力制御する点が相違している。
図20に本実施形態の枠体16の内部に複数の小枠体56を設けた様子を、図21に各枠体へ加圧空気を供給して回路基板12を固定した様子を示した。
図20に示すように本実施形態の枠体16においては、枠体16内に隔壁58を立設することで複数の小枠体56を形成し、各小枠体56の底面にそれぞれ開口60を形成している。そして、図21に示すように、各開口60をそれぞれ個別に圧力制御部36へ接続している。
【0075】
上記構成の回路基板固定装置800は、気体供給手段18から供給される気体の圧力によって回路基板12の裏面を押し上げる際、回路基板12が下反りを起こしている場合であっても、この下反りの部分に高い圧力で気体を供給することで回路基板12を平坦に固定できる。また、実装される電子部品10の配置に応じて、圧力制御部36により所望の小枠体56内への供給圧力を適宜調整できるため、例えば、重量部品が実装された場所には、その周囲よりも高い圧力で気体を供給することで、回路基板12をより安定して平坦に固定することができる。
【0076】
具体的な気体圧力の調整は、前述と同様に図22に示すようにして行う。図22には、各小枠体56内に加圧気体を供給するための駆動回路図を示した。各小枠体56内にはブロアー等の気体供給手段18により加圧気体を気体供給管路26を通してそれぞれ供給する。気体供給管路26の途中には三方弁48a,48b,48c,…が介装され、この三方弁48a,48b,48c,…が各小枠体56内への気体供給を制御する。また、小枠体56には圧力センサ50a,50b,50c,…をそれぞれ接続し、検出した気体圧力をコントローラ52に入力している。コントローラ52は枠体16内と小枠体38内の気体圧力が所定の圧力となるように三方弁48a,48b,…や気体供給手段18を制御する。
【0077】
これにより、複数の小枠体56内の気体圧力を、それぞれ任意に設定することができ、固定する回路基板12及び回路基板12に実装された電子部品に応じて適宜圧力設定を行うことで、段取り替え時の作業を自動化でき、作業を簡略化と時間短縮を図ることができる。
【0078】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第9実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置900は、前述の第8実施形態の回路基板固定装置800と実質的に略同様な構成であるが、回路基板12下方に小枠体となるセルを複数配列している点が相違している。
図23に、ゴム材、ビニール材、樹脂材、布等の伸縮性を有する袋体からなるセル62を2次元配列した回路基板固定装置900の一構成例を示した。
本実施形態の回路基板固定装置900によれば、各セル62毎に異なる圧力で気体を供給できるため、回路基板12裏面に実装された電子部品に応じて、各セル62内の空間を適切な圧力に設定でき、回路基板12を安定して平坦に固定できる。また、回路基板12のサイズが変更されたときには、セル62を付け足し或いは切り離すことで所望のサイズに容易に設定できる。
なお、この回路基板固定装置900においては、前述の各実施形態のように回路基板下方に枠体を設けると共に、この枠体内に複数の小枠体を設け、各小枠体の上面に小枠体内の空間を覆う膜体を設けた構成としてもよい。
【0079】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第10実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置1000は、前述の第9実施形態の回路基板固定装置900と略同様な構成であるが、各セルを搬送レールと平行に複数列設けた点が相違している。
図24に搬送レール14,15と平行に細長形状のセル64を複数列並設した一構成例を示した。この回路基板固定装置1000によれば、固定する回路基板12及び実装された電子部品に応じた圧力に各セル64内の圧力を設定できると共に、セル64が伸縮可能であるため、回路基板12のサイズに応じて搬送レール14,15のレール幅を変更する際、このレール幅に追従してセル64をレール幅方向に伸縮させることができる。これにより、回路基板12のサイズに各セル64を伸縮させ、回路基板12及び回路基板12に実装された電子部品に応じて、各セル64内の空間を適切な圧力に設定することで、段取り替え作業が軽減され、回路基板12を安定して平坦に固定できる。
【0080】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第11実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置1100は、前述の第2実施形態の回路基板固定装置200と略同様な構成であるが、枠体内に気体と液体との双方を選択的に供給可能にした点が相違している。
図25に枠体16内に気体及び液体を供給可能に構成した本実施形態の回路基板固定装置1100を示した。本実施形態の回路基板固定装置1100は、気体供給手段18と液体供給手段19とが共に接続され、枠体16に気体又は液体のいずれかを供給する気液切り換え手段68を備えている。
気液切り換え手段68は、例えば、液体タンクから枠体16内へ液体を供給すると共に枠体16内の液体を液体タンクへ戻す液体ポンプと、気体を枠体16内へ供給すると共に枠体16内から気体を吸引して排出する気体ポンプと、液体ポンプと気体ポンプからの流路を切り換える切り換え弁とを備えて構成される。
【0081】
本実施形態の回路基板固定装置1100によれば、回路基板12の種類に応じて、瞬時に固定解除が行える気体による固定か、強力な固定力が得られる液体による固定かを任意に選定でき、固定する回路基板12に対して適切な固定媒体が選択できる。
【0082】
また、図26には本実施形態の第1変形例の構成を示した。本変形例は、前述の第7実施形態の枠体及び小枠体にそれぞれ気液切り換え手段を設けた構成としている。
具体的には、図26に示すように、本実施形態の枠体16の内部に小枠体38を設け、それぞれの枠体内に気体又は液体を選択的に供給できるように気液切り換え手段68,68を設けている。これら気液切り換え手段68,68には気体供給手段18と液体供給手段19とが共に接続されている。
【0083】
このような本変形例の回路基板固定装置1110の構成では、小枠体38内の空間に納められる電子部品と、枠体16内の空間に納められる電子部品とを異なる圧力で押し上げることができる。例えば、小枠体38に対しては液体を供給し、枠体16に対しては空気を供給することで、特に小枠体38内の領域を強く押し上げることが可能となる。
【0084】
さらに、図27には本実施形態の第2変形例の構成を示した。本変形例は、枠体16内を分割して形成した各小枠体に対しそれぞれ個別に圧力制御する構成としている。
図27に示すように、本変形例の回路基板固定装置1120の構成では、分割した各小枠体それぞれに気体又は液体を選択的に供給できるように気液切り換え手段68を設けると共に、各小枠体に対して供給する気体又は液体の圧力を制御する圧力制御部36を設けている。
この構成によれば、回路基板12及び回路基板12に実装された電子部品に応じて、各小枠体を気体による固定か液体による固定かを気液切り換え手段68により選択的に設定し、さらに、その気体又は液体の供給圧力を圧力制御部36により制御することで、一層適切な回路基板の固定が行える。
【0085】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第12実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置1200は、前述の各実施形態の枠体に対し、枠体自体を可動式とした点が相違している。
図28に本実施形態の回路基板固定装置1200に備えられた可動枠体70の基本的な伸縮動作を示した。可動枠体70は、図28(a)に示すように回路基板下方の空間を回路基板の周縁部に沿って4方向から区画する4枚のプレート72a,72b,72c,72dを備えており、また図28(b)に示すように4枚のプレート72a,72b,72c,72dを回路基板面に対して平行にスライド動作させることで区画領域を変更する。
図29にこれらのプレート72a,72b,72c,72dをスライド動作させるプレート駆動部の具体的な構成例を示した。プレート駆動部74は、4枚のプレート72a,72b,72c,72dそれぞれに一軸テーブルが設けられた可動枠体70と、各プレート72a,72b,72c,72dを個別に駆動する駆動源76a,76b,76c,76dと、各駆動源に接続されて一軸テーブルを駆動する回転軸78a,78b,78c,78dとを有し、さらに、各駆動源76a,76b,76c,76dを制御するコントローラ80を備えている。
【0086】
このプレート駆動部74の構成によれば、コントローラ80からの動作指令によりサーボモータやステッピングモータ等の駆動源を回転駆動することで、可動枠体70の区画領域を回路基板12のサイズに応じた大きさ及び位置に任意に変更することができる。
【0087】
ここで、段取り替え時における回路基板12の品種切り換えの際に、可動枠体70の区画領域を、生産完了した回路基板から生産開始する回路基板に合わせる手順を説明する。図30に可動枠体70の区画領域を変更する手順を示した。
まず、図30(a)に示すように、各プレート72a,72b,72c,72d、及び搬送レール14,15(図1参照)を最大サイズの回路基板の位置、即ち、プレート幅及び搬送レール幅を最大のXmax,Ymaxに設定する。生産開始する回路基板のサイズがX方向及びY方向でそれぞれXn、Ynであるとき、この状態から図1に示す可動側の搬送レール14をYmax−Ynだけ移動させて位置決めを行う。このとき、図30(b)に示すように搬送レール14下方のプレート72bを同様にYmax−Ynだけ移動させて位置決めを行う。
【0088】
次に、X方向についても図30(c)に示すようにプレート72cをXmax−Xnだけ移動させて位置決めを行う。このとき、プレート72cは搬送レール14,15の下方にあるため、プレート72cの移動の際に搬送レール14,15に干渉することはない。また、図30(d)に示すようにプレート72cの移動に代えて、プレート72aを移動することでも行える。
なお、上記プレート72b、72cの位置決め順序は、Y方向、X方向の順に限らず、X方向、Y方向の順であってもよい。
【0089】
このようにしてプレート幅及び搬送レール幅をXn、Ynに設定し、前記生産開始する回路基板の生産を行った後、再度異なるサイズ(Xa,Ya)の回路基板を生産開始する際は、次のようにして行う。
図31に、図30(d)に示す状態から再度回路基板の品種切り換えを行う手順を示した。まず、Y方向について搬送レール14(図1参照)をYnの位置からYn−Yaだけ移動させると共に、図31(a)に示すようにプレート72bも同様にYn−Yaだけ移動させる。次に、X方向についても図31(b)に示すようにXn−Xaだけ移動させる。これにより、各プレートが生産する回路基板のサイズに応じた適切な位置に位置合わせされることになる。
【0090】
このように、本実施形態の回路基板固定装置1200によれば、生産する回路基板12のサイズに応じて自動的に可動枠体70の領域を設定できるため、段取り替え作業が大幅に軽減され、その作業時間も短縮される。これにより、回路基板12の品質を低下させることなく生産性を向上でき、生産ラインにおけるサイクルタイムの低減とスループットの向上に寄与できる。
【0091】
次に、本発明に係る回路基板固定装置の第13実施形態を説明する。
本実施形態の回路基板固定装置1300は、前述の第1実施形態の枠体内に弾性体材料を充填している点が相違している。
図32に本実施形態の回路基板固定装置1300に備えられる枠体16及び充填された弾性体材料84を示した。
弾性体材料84は、図32(a)に示すように枠体16内へ均等に充填され、図32(b)に示すように枠体16を上昇駆動させて回路基板12へ押圧する際に、弾性体材料84が自身の弾性によって変形し、電子部品10に過剰な反力を与えないようにしている。この弾性体材料84としては、例えば、粘弾性を有する高分子体からなるゲル状衝撃・振動吸収材(ゲル状体)を用いることができ、また、水や油等の液体、空気や窒素ガス等の気体を袋体に封入して用いてもよい。或いは、低反発性のウレタンフォーム等を用いてもよい。
【0092】
ゲル状衝撃・振動吸収材としては、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体をマトリックスとして、その中にシリコーン変形エチレン酢酸ビニル共重合体を含ませた発泡体が挙げられる。
低反発性のウレタンフォームとしては、例えばポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを主原料として、その他助剤を含めて混合し、連続的に発泡させて製造したものが挙げられる。また、ウレタンフォーム以外にも、例えばポリエチレンフォーム、EVAフォーム、ゴムスポンジ、EPTフォーム、塩ビフォーム、ポリスチレンフォーム、シリコンフォーム及びポリプロピレンフォーム等を用いることもできる。
【0093】
本実施形態の回路基板固定装置1300によれば、回路基板12の下方から枠体16を押し上げる際、回路基板12の裏面に実装された電子部品10の高さ分が弾性体材料84の変形により吸収され、回路基板12を略均等な面圧で押圧する。これにより、回路基板12を全面にわたって均等に押し上げることができ、回路基板12を安定して平坦に固定できる。また、電子部品10の種類や実装位置が変更されても、そのまま固定動作を行うことができ、段取り替え作業を大幅に軽減できる。
【0094】
以上説明した各実施形態における回路基板固定装置は、図33に生産ラインの一例を示すように、回路基板上にクリーム半田を印刷塗布するクリーム半田印刷装置90、電子部品の実装位置に部品固定用の接着剤を塗布する接着剤塗布装置92、電子部品を回路基板上に実装する電子部品実装装置94,96等の回路基板加工装置の回路基板固定用として好適に用いることができる。
【0095】
ここで、回路基板を側面から押圧することで固定する回路基板固定装置を有するクリーム半田印刷装置90に本発明の回路基板固定方法を適用した一例を説明する。
図34にクリーム半田印刷装置90の回路基板固定装置の要部構成を示した。この場合の回路基板固定装置は、搬送ベルト22に載置され搬送される回路基板12の両側方で回路基板12の側面を押圧する側面押圧手段としてのプレート101a,101bと、これらプレート101a,101bを跨いで回路基板12の上方に設けた押し当て部材103とを備えている。また、回路基板12の下方には、加圧空気を吹き付ける前述の実施形態同様の枠体16と気体供給手段18とが配設されている。
【0096】
プレート101a,101bは、回路基板12の厚みと略等しい厚みに形成され、少なくとも一方が可動に構成されている。即ち、プレート101aが固定側として、プレート101bが基板面に対して平行移動可能な移動側として設けられている。
押し当て部材103は、平面状に形成された下面がプレート101a,101bの上面に当接する位置から、回路基板12の固定後に上方へ待避可能に設けられている。
【0097】
上記構成の回路基板固定装置によれば、図34(a)に示すように、回路基板12を搬送ベルト22に載置して所定の固定位置まで搬送した後、気体供給手段18からの加圧気体を、気体供給管路26を通じて枠体16に供給する。すると回路基板12は上方へ押し上げられ、押し当て部材103に当接し平坦に矯正された状態に保たれる。
次に、この状態で、図34(b)に示すように移動側のプレート101bを移動させ、回路基板12の端面を固定側のプレート101a側に押圧する。これにより回路基板12は、上面が押し当て部材103により平坦に矯正されながらプレート101a,101b間に固定される。
そして、図34(c)に示すように、回路基板12の固定後に押し当て部材103を上方に待避させることで、平坦化された回路基板12の印刷面が得られる。この印刷面に対して印刷用スクリーンを介してクリーム半田をスキージで掻くことにより、クリーム半田が回路基板12上に良好な状態で印刷される。
【0098】
【発明の効果】
本発明に係る回路基板固定方法及び固定装置によれば、回路基板の下方から気体を吹き付けることにより、吹き付ける気体の風圧によって回路基板を上方に押し上げて平坦に固定する。或いは、回路基板の下方に配設した中空膨張体に流体を加圧供給することにより、中空膨張体を膨張させて上方の回路基板を押し上げて固定する。これにより、回路基板を均一な面圧で押圧でき、電子部品の実装の有無及び実装位置に依らずに、回路基板を平坦に且つ確実に固定することができる。また、段取り替えの作業が大幅に軽減でき、作業時間を短縮できる
また、本発明に係る回路基板加工装置によれば、搭載された回路基板固定装置により低コストで回路基板を平坦に且つ確実に搬送レールに固定できると共に、高品質に回路基板を加工でき、高信頼性の回路基板の安定供給に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回路基板固定装置の概念的な構成を示す要部の斜視図である。
【図2】枠体の単体としての斜視図である。
【図3】図1のA−A断面を示す図である。
【図4】回路基板固定装置の動作を説明する図である。
【図5】加圧気体を枠体内に送り込む際の気体流路を示す図である。
【図6】第2実施形態における枠体の上面に膜体を取り付けた様子を示す図である。
【図7】枠体上面に膜体を取り付けて回路基板を固定する様子を示す図である。
【図8】第3実施形態の枠体の内部に袋体を取り付けた様子を示す図である。
【図9】枠体内へ袋体を取り付けて回路基板を固定した様子を示す図である。
【図10】第4実施形態の枠体の上面に膜体を取り付けた様子を示す図である。
【図11】枠体へ膜体を取り付けて回路基板を固定した様子を示す図である。
【図12】第5実施形態の回路基板固定装置により回路基板を固定した様子を示す図である。
【図13】第6実施形態の枠体の内部に小枠体を設けた様子を示す図である。
【図14】枠体内及び小枠体内へ加圧気体を供給して回路基板を固定した様子を示す図である。
【図15】回路基板固定装置の断面図であって、小枠体をシリンダによって昇降動作させて回路基板の裏面に近接配置する構成を示す図である。
【図16】枠体内と小枠体内とに加圧気体を供給するための駆動回路図を示す図である。
【図17】第7実施形態の枠体の内部に小枠体を設け、枠体及び小枠体内の空間を覆う膜体を設けた様子を示す図である。
【図18】各枠体に膜体を取り付けて回路基板を固定した様子を示す図である。
【図19】回路基板に異なる種類の電子部品が実装され、しかもその部品の体積が相互に大きく異なる場合の回路基板固定の様子を説明する図である。
【図20】第8実施形態の枠体の内部に複数の小枠体を設けた様子を示す図である。
【図21】各枠体へ加圧空気を供給して回路基板を固定した様子を示す図である。
【図22】各小枠体内に加圧気体を供給するための駆動回路図を示す図である。
【図23】伸縮性を有する袋体からなるセルを2次元配列した第9実施形態の回路基板固定装置の一構成例を示す図である。
【図24】細長形状のセルを複数列並設した第10実施形態の回路基板固定装置の一構成例を示す図である。
【図25】枠体内に気体及び液体を供給可能に構成した第11実施形態の回路基板固定装置を示す図である。
【図26】第11実施形態の第1変形例の構成を示す図である。
【図27】第11実施形態の第2変形例の構成を示す図である。
【図28】第12実施形態の回路基板固定装置に備えられた可動枠体の基本的な伸縮動作を示す図である。
【図29】プレートをスライド動作させるプレート駆動部の具体的な構成例を示す図である。
【図30】可動枠体の区画領域を変更する手順を示す図である。
【図31】図30(d)に示す状態から再度回路基板の品種切り換えを行う手順を示す図である。
【図32】第13実施形態の回路基板固定装置に備えられる枠体及び充填された弾性体材料を示す図である。
【図33】回路基板の生産ラインの一例を示す図である。
【図34】クリーム半田印刷装置の回路基板固定装置の要部個性を示す図である。
【図35】従来の回路基板固定装置を概略的に示す斜視図である。
【図36】サポートプレートの上面を示す平面図である。
【図37】回路基板の裏面に電子部品が実装されている場合のサポートピンの配置位置を説明する図である。
【図38】回路基板の裏面に電子部品が局所的に集中して実装されている場合を示す図である。
【図39】回路基板が上反りしている様子を示す図である。
【符号の説明】
10 電子部品
12 回路基板
14,15 搬送レール
16 枠体
17 開口
18 気体供給手段
19 液体供給手段
22 搬送ベルト
24 押し当て部材
26 気体供給管路
27 液体供給管路
30,34 膜体
32 袋体
36 圧力制御部
38,56 小枠体
40,42,60 開口
46 シリンダ
48a,48b,48c 三方弁
50a,50b,50c 圧力センサ
52 コントローラ
62,64 セル
68 気液切り換え手段
70 可動枠体
72a,72b,72c,72d プレート
74 プレート駆動部
76a,76b,76c,76d 駆動源
78a,78b,78c,78d 回転軸
80 コントローラ
84 弾性体材料
90 クリーム半田印刷装置
92 接着剤塗布装置
94,96 電子部品実装装置
101a,101b プレート(側面押圧手段)
103 押し当て部材
100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1110,1120,1200,1300 回路基板固定装置

Claims (4)

  1. 両端部を搬送レールに懸架して所定の固定位置まで搬送された回路基板を該固定位置で下方から押し上げることで、前記搬送レール上方に設けた押し当て部材に回路基板の端部を押圧させて固定する回路基板固定装置であって、
    前記固定位置の回路基板下方で回路基板の周縁部に沿って周壁を立設した升状の枠体と、
    前記枠体内に配設され少なくとも上面が上下方向に伸縮する中空膨張体と、
    前記中空膨張体の内部に流体を加圧供給する流体供給手段とを備え
    前記中空膨張体が、前記枠体の上面全体を覆うと共に上下方向に伸縮する弾性体からなる膜体を、前記枠体の上面に密着させて取り付けてなることを特徴とする回路基板固定装置
  2. 前記枠体内に形成され前記枠体内の空間を複数に分割する小枠体を備え、前記圧力制御部が前記小枠体毎に異なる圧力で流体を供給することを特徴とする請求項記載の回路基板固定装置。
  3. 前記中空膨張体に加圧供給する流体の圧力を、前記固定する回路基板の基板寸法、基板材質、実装部品の少なくともいずれかに基づいて設定する圧力制御部を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の回路基板固定装置。
  4. 前記中空膨張体に供給する流体を、固定する回路基板に応じて気体又は液体に切り換える気液切り換え手段を備えたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1項記載の回路基板固定装置。
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