JP3887857B2 - 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置 - Google Patents

沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3887857B2
JP3887857B2 JP33409296A JP33409296A JP3887857B2 JP 3887857 B2 JP3887857 B2 JP 3887857B2 JP 33409296 A JP33409296 A JP 33409296A JP 33409296 A JP33409296 A JP 33409296A JP 3887857 B2 JP3887857 B2 JP 3887857B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
refrigerant
low
high temperature
temperature side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33409296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09326582A (ja
Inventor
茂 門田
清司 川口
鈴木  昌彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP33409296A priority Critical patent/JP3887857B2/ja
Priority to US08/790,015 priority patent/US6119767A/en
Priority to GB9922813A priority patent/GB2340218B/en
Priority to GB9706506A priority patent/GB2312499B/en
Priority to AU16601/97A priority patent/AU699379B2/en
Priority to KR1019970011132A priority patent/KR100259599B1/ko
Priority to CN97113010A priority patent/CN1131988C/zh
Priority to BR9701588A priority patent/BR9701588A/pt
Publication of JPH09326582A publication Critical patent/JPH09326582A/ja
Priority to US09/467,003 priority patent/US6575230B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3887857B2 publication Critical patent/JP3887857B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0266Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0275Arrangements for coupling heat-pipes together or with other structures, e.g. with base blocks; Heat pipe cores
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/12Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
    • F28F1/126Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element consisting of zig-zag shaped fins

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温媒体の熱で冷媒を沸騰させ、その後凝縮させることで高温媒体の熱を放熱させる沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品等の発熱体を密閉化されたハウジングに収容して使用する場合がある。この場合、発熱体を冷却する方法として、ハウジング内部に直接外気を取り入れて換気することができないため、ハウジング内部の空気とハウジング外部の空気との間で熱交換を行なう方法が行われている。そして、構成部品が少なく、熱移動量が大きいものとして、特公平2−3320号公報に示す様な、ハウジングを貫通して配置されたヒートパイプ(内部に冷媒が封入されている)を使用する方法が知られている。
【0003】
特公平2−3320号公報に示す様なヒートパイプは、ハウジング内部の高温空気で内部の冷媒を沸騰させ、ハウジング外部に配置される放熱部でその冷媒を凝縮させることで放熱し、その凝縮冷媒を再びハウジング内部に位置する吸熱部に滴下させる。
しかしながら、特公平2−3320号公報のようにヒートパイプは、沸騰して上昇する蒸気冷媒と、凝縮されて降下する凝縮冷媒が同じ管内を移動するため、両者が対抗しあって冷媒全体の循環が効率良く行われないという問題がある。
【0004】
そこで、実開昭62−162847号公報のように、冷媒を循環させることで効率良く放熱させることができる沸騰冷却装置が知られている。実開昭62−162847号公報に示された沸騰冷却装置は、冷媒槽に発熱体を固定し、発熱体の発する熱を冷媒槽内に封入された冷媒で吸熱し、吸熱により沸騰気化した冷媒を、冷媒槽の上に配設された放熱器で凝縮液化させ、凝縮液化した冷媒を、冷媒槽内に挿入された冷媒戻り管を介して冷媒槽に戻すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実開昭62−162847号公報に示された沸騰冷却装置は、放熱器で凝縮された冷媒を冷媒槽内に戻す冷媒戻り管が、冷媒の中に挿入されているため、冷媒が冷媒槽内に戻る前に冷媒戻り管の中で温められてしまい、冷媒に上昇方向の浮力が働き、冷媒が効率よく冷媒槽内に戻らなくなる。この結果、冷媒の循環が緩慢になり、放熱性能が低下するという問題が発生する。
【0006】
また、同様に冷媒槽から上部の放熱器へ沸騰気化した冷媒が上昇する際、冷媒槽と放熱器とを連通させる通路が冷えていると、沸騰気化した冷媒がその通路内で凝縮され、放熱器に移動する前に降下してしまう。この結果、冷媒の循環が緩慢になり、放熱性能が低下するという問題が発生する。
また、放熱特性が低下することにより、体格の大型化を招いている。
【0007】
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その第1の目的は、新規な構成にて体格の小型化を図ることにある。
また、第2の目的は、冷媒の循環の阻害を防止できる沸騰冷却装置を得ることである。
また、第3の目的は、放熱器で凝縮した冷媒を冷媒槽に戻す低温側連通管を有する沸騰冷却装置において、低温側連通管が温められて低温側連通管内で凝縮冷媒に上昇力が発生することを防止する沸騰冷却装置を得ることである。
【0008】
また、第4の目的は、冷媒槽で沸騰した冷媒を放熱器へ送る高温側連通管を有する沸騰冷却装置において、高温側連通管が冷却されて高温側連通管内で蒸気冷媒が凝縮することを防止する沸騰冷却装置を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため請求項1記載の発明では、高温部分においては流体隔離板(2)と冷媒槽(3a)の外周を囲う高温側区画部材(50d)とにより形成された高温通路(35a)に冷媒槽(3a)を配置し、凝縮液化した冷媒を冷媒槽(3a)に戻す低温側連通管(34a)をこの高温側区画部材(50d)の外側に配置することによって、低温側連通管(34a)を高温通路(35a)よりも低温の領域へ分離している。さらに、高温空気が流通する上流側における低温側連通管(34a)の全面にはブラケットを配置している。これにより、高温通路から低温側連通管(34a)への熱伝導を抑制できると同時に、高温空気が低温側連通管(34a)に当たらず高温空気により低温側連通管(34a)が加熱されることを防止することができる。その結果、放熱器(3b)で凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が高温通路および高温空気から熱を吸収して、低温側連通管(34a)内で上昇力を受けることを防止でき冷媒の循環が阻害されることがなくなる。また、高温空気が流体隔離板(2)と高温側区画部材(35d)とにより高温通路(35a)を区画しているため、高温空気が直線的に流れるようになり圧力損失を低減させることができる。
【0010】
また、低温部分においては流体隔離板(2)と放熱器(3b)の外周を囲う低温側区画部材(50c)とにより形成された低温通路(35b)に放熱器(3b)を配置し、沸騰気化した冷媒を放熱器(3b)に送出する高温側連通管(34b)をこの低温側区画部材(50c)の外側に配置することによって、高温側連通管(34b)を低温通路(35b)よりも高温の領域へ分離している。これにより、高温側連通管(34a)から低温通路(35b)への熱伝導を抑制できる。その結果、冷媒槽(3a)で沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が低温通路(35b)へ熱を放出して、高温側連通管(34b)内で降下することを防止でき冷媒の循環が阻害されることがなくなる。また、低温空気が流体隔離板(2)と低温側区画部材(35c)とにより低温通路(35b)を区画しているため、低温空気が直線的に流れるようになり圧力損失を低減させることができる。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、冷媒槽(3a)の吸熱管(31a)および放熱器(3b)の放熱管(31b)は断面形状が長円形状からなる扁平管であり、内部には複数の内部仕切り板が形成されている。これにより、耐圧性能が向上させ、冷媒との接触表面積拡大に伴う吸熱および放熱効率を向上させることができる。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、各冷媒槽(3a)どうしが並列配置され、更に各放熱器(3b)どうしが並列配置されている。
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の沸騰冷却装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は沸騰冷却装置1を筐体冷却装置に適用した場合の側面図であり、図2は図1を説明する模式図である。
【0029】
本実施の形態において、図1、図2に示すように、密閉空間9内は筐体80によって形成された空間であり、その密閉空間9内に発熱体7(例えば通信機器等の送受信器や、その送受信器を駆動するためのパワーアンプ)が収容されている。密閉空間9の上部、下部には夫々冷却器81と連通する開口部が設けられている。冷却器は、密閉空間9の気体を高温側の伝熱空間11に取り込むために、密閉空間9の上部と連通した開口部である通気口13が形成されている。具体的には、密閉空間9を形成する一側壁面9aと密閉空間9内に設けた仕切壁22とで密閉空間9内を上下方向に伸びる送風路23を形成し、この送風路23の上端が通気口13として密閉空間9内の上部(流体隔離板2より上方)に開口している。
【0030】
これにより、発熱体7の熱で高温になった気体が通気口13から送風路23内へ導入されてスムーズに冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の温度を均一に保つことができる。即ち、発熱体7から発生する熱で高温となった気体が対流によって密閉空間9内を上昇するため、密閉空間9内の上部に通気口13を設けた方が密閉空間9内の冷却効率が良いと言える。言い換えれば、通気口13が流体隔離板2より低い位置にあると、密閉空間9内の比較的低温の気体が通気口13から送風路23内に導入されて冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の冷却効率が悪いと言える。
【0031】
更に送風路23によって高温流体は冷媒槽3aに均一に流入するようになる。送風路23がない場合は、内部ファン15に最も近い冷媒槽3aの下部付近に流れが集中してしまい、吸熱効率が低下するが、送風路23があることにより、冷媒槽3aの上部にも高温風が通過しやすくなる。
また、本実施の形態では、高温側および低温側の各伝熱空間11、12内で、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体が、それぞれ吸入側の通気口13、16から排出側の通気口14、17へ向かってスムーズに流れる様に、沸騰冷却装置1全体が前後方向(図2の左右方向)に傾斜した状態で配置されている。これにより、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体の流れ方向の変化を緩やかにできるため、狭いスペース内での送風経路損失を低減できる。その結果、密閉空間9内にある内部ファン15を小型化できる上に、内部ファン15の発熱量を低減できるため、その分、発熱体7の発熱量を増やすことができる(即ち、冷却能力を上げようとして内部ファン15を大型化すると、内部ファン15の発熱量が増加するため、結果的に発熱体7の発熱量を増やせなくなる)。
【0032】
また、コントローラ82は温度センサ84によって検出された通気口13への流入空気の温度に基づき、内部ファン15の回転速度、動作時間、動作パターン等を制御する。そして、密閉空間9内が高温であるときには内部ファン15及び外部ファン18を作動させて密閉空間9内の温度を下げ、また密閉空間9内が低温(寒冷時)の時には、内部ファン15及び冷却器壁83に固定されたヒータ19を作動させて密閉空間9内の温度を適切に制御する。
【0033】
図3は沸騰冷却装置を示す斜視図である。また、図4は図3における沸騰冷却装置の正面図、図5は図4を説明するための模式図、図6は図3におけるI−I断面図である。
本実施の形態では、図3に示すように、沸騰冷却装置が高温流体及び低温流体の夫々流れる方向に複数積層させている。
【0034】
本実施の形態の沸騰冷却装置1は図4、図5に示すように、高温流体(例えば高温の空気)と低温流体(例えば低温の空気)とを隔離する流体隔離板2、流体隔離板2よりも高温流体側に配設された複数本の吸熱管31aからなる冷媒槽3a、吸熱管31aの内部に封入され、高温流体から熱を受けて沸騰気化する冷媒8、一方が冷媒槽3aに気密に連通され、他方が流体隔離板2を通り抜けて低温流体側に延設された一対の低温側連通管34aおよび高温側連通管34b、低温側連通管34aおよび高温側連通管34bの他方に気密に連通され、流体隔離板2よりも低温流体側に配設され複数本の放熱管31bからなる放熱器3b、冷媒槽3aの各吸熱管31aの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された受熱フィン6a、放熱器3bの各放熱管31bの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された放熱フィン6b、及び冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に埋設され、夫々冷媒槽3aから低温側連通管34aへの熱移動、放熱器3bから高温側連通管34bへの熱移動を抑制する熱伝導抑制手段としての断熱材50(例えば、発泡性樹脂であるウレタンフォーム)から構成される。
【0035】
なお、図5において、低温流体と高温流体との送風方向は、便宜上紙面左右方向に記載されているが、実際は図3の積層方向に送風される。
流体隔離板2は、例えば内部が高温となる密閉空間の一壁面を構成するもので、アルミニウム等の金属材料から成り、低温側連通管34a、高温側連通管34bと一体的に接合(例えばろう付け)されている。この流体隔離板2には、低温側連通管34a、高温側連通管34bを通すための細長い挿通穴が開けられている。なお、流体隔離板2と各連通管との間に、熱移動を抑制するゴム等の樹脂を挟持させても良い。また、流体隔離板2をウレタンフォーム等の発泡性樹脂からなる断熱材で周囲(低温流体もしくは高温流体の少なくとも一方)と断熱させても良い。
【0036】
冷媒槽3aは、略平行に配列された複数本の吸熱管31aと、吸熱管31aの下部に配設されて、これら吸熱管31aを下方で連通する吸熱側下部連通部41、及び吸熱管31aの上部に配設されて、これら吸熱管31aを上方で連通する吸熱側上部連通部42とから成る。吸熱管31aは、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が細長い長方形(または長円形状)を成す偏平管に形成したものである。
【0037】
放熱器3bは、略平行に配列された複数本の放熱管31bと、放熱管31bの下部に配設されて、これら放熱管31bを下方で連通する放熱側下部連通部43、及び放熱管31bの上部に配設されて、これら放熱管31bを上方で連通する放熱側上部連通部44とから成る。放熱管31bも、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が細長い長方形(または長円形状)を成す偏平管に形成したものである。
【0038】
高温側連通管34bは、冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42と放熱器3bの放熱側上部連通部44とに連通され、冷媒槽3aで沸騰気化された冷媒8を放熱器3bに送出する。そして高温側連通管34bは、放熱管31bと略平行で所定間隔(好ましくは各放熱管31b相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0039】
低温側連通管34aは、放熱器3bの放熱側下部連通部43と冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41とに連通され、放熱器3bで冷却液化された冷媒8を冷媒槽3aに戻す。そして低温側連通管34aは、吸熱管31aと略平行で所定間隔(好ましくは各吸熱管31a相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0040】
冷媒8は、HFC−134a(化学式:CH2 FCF3 )や水などから成り、その容器内部圧力があまり高くない範囲(HFC−134aの場合、例えば数10気圧以下の圧力)、すなわち高温流体により沸騰し低温流体により凝縮されるように設定されている。具体的には、冷媒8は100℃で沸騰されるように選択されている。ここで、冷媒は複数の組成の冷媒を混合させてもよく、また、主として単一組成の冷媒を用いても良い。また、冷媒8は液面が冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42より僅かに下になる量まで封入されている。冷媒量は作動時に液面が放熱管31bに達しない方が好ましい。但し、冷媒8の封入は、吸熱管31a及び放熱管31bに夫々吸熱フィン6a及び放熱フィン6bをろう付け接合した後に行なわれる。
【0041】
受熱フィン6aは、各吸熱管31a相互間に配設され、放熱フィン6bは、各放熱管31b相互間に配設されている。受熱フィン6a及び放熱フィン6bは、伝熱性に優れる金属(例えばアルミニウム)の薄い板(板厚0.02〜0.5mm程度)を交互に押し返して波状に形成したコルゲートフィンであり、吸熱管31a、放熱管31bの平坦な外壁面にろう付けされている(即ち、融合した状態で接合されている)。この受熱フィン6aは、高温流体側の熱を冷媒8に伝えやすくするものであり、同時に吸熱管31aの強度を向上させている。また放熱フィン6bは、冷媒8の熱を低温流体側に伝えやすくするものであり、同時に放熱管31bの強度を向上させている。
【0042】
熱伝導抑制手段としての断熱材50は、例えば、発泡性樹脂、より具体的にはウレタンフォームからなり、図3、4に示すように、冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されている。そして、断熱材50は、夫々冷媒槽3aから低温側連通管34aへの熱移動、高温側連通管34bから放熱器3bへの熱移動を抑制している。
【0043】
ここで、断熱材50は冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されるだけでなく、低温側連通管34a及び高温側連通管34bの外周を被覆している。この被覆は低温側連通管34a及び高温側連通管34bの外周全体を覆ってもよく、一部(上下方向の一部)を覆うようにしてもよい。図6は、低温側連通管34aの外周が被覆された様子を示すものである。なお、断熱材50は図6に示すように各連通管34a、34bの外周全てを覆うのではなく、図7に示すように冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されるものでも良い。
【0044】
また、上記沸騰冷却装置1は、各冷媒槽どうしが並列配置され更に各放熱器どうしが並列配置されるように並列配置されている。
次に、本実施の形態の作動を説明する。
冷媒槽3aの各吸熱管31aに封入された冷媒8は、受熱フィン6aを介して高温流体より伝達された熱を受けて沸騰気化する。気化した冷媒蒸気は、低温流体に晒されて低温となっている放熱器3bの各放熱管31bで内壁面に凝縮液化し、その凝縮潜熱が放熱フィン6bを介して低温流体に伝達される。放熱器3bで凝縮液化した冷媒8は、自重により内壁面を伝って冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41へ滴下する。この冷媒8の沸騰・凝縮液化の繰り返しにより、高温流体と低温流体とが混合することなく、高温流体の熱を低温流体へ効率よく移動させることができる。
【0045】
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態では、熱伝導抑制手段として、冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間に冷媒槽側断熱材としての断熱材50aを有する。これにより、放熱器で凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が、低温側連通管34aを介して高温の冷媒槽3aから熱を吸収して、低温側連通管34a内で上昇力を受けることを防止できる。
【0046】
よって、冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
また、熱伝導抑制手段として、放熱器と高温側連通管34bとの間に放熱器側断熱材としての断熱材50bを有する。これにより、冷媒槽3aで沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が、高温側連通管34bを介して低温の放熱器3bへ熱を放熱して、高温側連通管34b内で降下することを防止できる。
【0047】
また、熱伝導抑制手段として、低温側連通管34aの外周に被覆された高温部分側断熱材としての断熱材50aを有する。これにより、高温部分(高温流体としての高温空気)から低温側連通管34aへの熱伝導を抑制できる。結果、放熱器3bで凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が、低温側連通管34aを介して高温部分から熱を吸収して、低温側連通管34a内で上昇力を受けることを防止できる。よって、冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
【0048】
よって、熱伝導抑制手段として、高温側連通管34bの外周に被覆された低温部分側断熱材としての断熱材50bを有する。これにより、冷媒槽3aで沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が、高温側連通管34bを介して低温部分(低温流体としての低温空気)へ熱を放熱して、高温側連通管34b内で降下することを防止できる。よって、冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
【0049】
また断熱材50a,50bを、低温側連通管34aもしくは高温側連通管34bの外周の少なくとも一部を被覆することで、従来に比べて冷媒の循環が阻害されることを防止でき、さらに断熱材50a,50bを、低温側連通管34aもしくは高温側連通管34bの外周の全てを被覆することで更に更に冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
【0050】
そして断熱材は発泡性樹脂からなるため、効率良く断熱できる。
また、冷媒槽3aは、略平行に配列された複数の吸熱管31aと、複数の吸熱管31aの下部に配設され、複数の吸熱管31aを夫々連通させる吸熱側下部連通部41と、複数の吸熱管31aの上部に配設され、複数の吸熱管31aを夫々連通させる吸熱側上部連通部42とから成り、連通管は、吸熱管31aに略平行に配設されて吸熱側下部連通部41に連通するものであるため、小型化が可能となる。
【0051】
また、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bが夫々冷媒槽3a、放熱器3bと融合した状態で接合されていることから、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bを冷媒槽3a、放熱器3bに対して機械的に取り付けた場合と比較して、各フィンと沸騰冷却管との間の熱抵抗を小さくできる。これにより、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bを冷媒槽3a、放熱器3bに対して機械的に取り付けた場合より、更に沸騰冷却装置全体の小型化が可能となる。
【0052】
また、高温流体及び低温流体を対向して流し、沸騰冷却装置を高温流体及び低温流体の夫々流れる方向に複数積層させたため、更に効率良く、高温流体の熱を低温流体側に放熱できる。
(第2の実施の形態)
図8は第2の実施の形態における冷却器を筐体冷却装置に適用した場合の側面図であり、図9は図8を外側、すなわち紙面左側から見た平面図である。また、図10は第2の実施の形態における沸騰冷却装置1の斜視図、図11は図10におけるII−II断面図である。
【0053】
本実施の形態における冷却器は、図1、2に示す密閉空間9と同様な筐体内に装着されるものである。そしてその密閉空間9内には、例えば通信機器等の送受信器や、その送受信器を駆動するためのパワーアンプからなる発熱体(図1、2参照)が収容されている。
図8、9に示すように冷却器の上部、下部には夫々密閉空間9と連通する開口部13、14が設けられている。冷却器は、密閉空間9の気体を高温側の伝熱空間11に取り込むために、密閉空間9の上部と連通した開口部である通気口13が形成されている。具体的には、一側壁面9aと仕切壁22とで冷却器内を上下方向に伸びる送風路23を形成し、この送風路23の上端が通気口13として密閉空間9内の上部(流体隔離板2より上方)に開口している。通気口13の出口部分には密閉空間9の下部からの冷風の導入を抑制するとともに、密閉空間9の上部からの高温風を積極的に導入するように、密閉空間9の上部に開口する導入口221が形成されている。
【0054】
これにより、発熱体7の熱で高温になった気体が通気口13から送風路23内へ導入されてスムーズに冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の温度を均一に保つことができる。即ち、発熱体7から発生する熱で高温となった気体が対流によって密閉空間9内を上昇するため、密閉空間9内の上部に通気口13を設けた方が密閉空間9内の冷却効率が良いと言える。言い換えれば、通気口13が流体隔離板2より低い位置にあると、密閉空間9内の比較的低温の気体が通気口13から送風路23内に導入されて冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の冷却効率が悪い。
【0055】
また、高温側および低温側の各伝熱空間11、12内で、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体が、それぞれ吸入側の通気口13、16から排出側の通気口14、17へ向かってスムーズに流れる様に、沸騰冷却装置1全体が前後方向(図8の左右方向)に傾斜した状態で配置されている。これにより、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体の流れ方向の変化を緩やかにできるため、狭いスペース内での送風経路損失を低減できる。その結果、密閉空間9内にある内部ファン15を小型化できる上に、内部ファン15の発熱量を低減できるため、その分、発熱体7の発熱量を増やすことができる(即ち、冷却能力を上げようとして内部ファン15を大型化すると、内部ファン15の発熱量が増加するため、結果的に発熱体7の発熱量を増やせなくなる)。
【0056】
内部循環ファンとしての内部ファン15は軸流ファンからなり、吸引することで、導入口221を介して通気口13に導入された高温風(高温流体としての高温空気)を冷媒槽3aの各吸熱管31a間に導入させる。そして、内部ファン15は冷媒槽3aの吸熱管31aと平行となるように傾斜させられている。なお、内部ファン15は冷媒槽3aの吸熱管31aに対して傾斜していても良い。
【0057】
外部循環ファンとしての外部ファン18は軸流ファンからなり、吸引することで、導入口221を介して通気口16に導入された低温風(低温流体としての低温空気)を放熱器3bの各放熱管31b間に導入させる。なお、外部ファン18は放熱器3bの放熱管31bに対して傾斜して配置されている。そして、外部ファン18の排出側には外部ファン18を出た風を上方に変向させる変向板181が配設されている。外部ファン18を出た風は変向板181により冷却器上面に開口された通気口17を通り、外部に排出される。
【0058】
図8における冷却器の放熱器3bの側方には、放熱器3bをメンテナンスするメンテナンス蓋9bが設けられている。放熱器3bは外部空気を導入するため、外部空気中に含まれる粉塵やゴミ等が放熱管31b相互間に詰まってしまう可能性があるが、このメンテナンス蓋9bを設けることにより、容易にそれらを除去することができる。なお、このメンテナンス蓋9bは、作動時には冷却器に固定されており、清掃時に開放されるものである。
【0059】
図10は沸騰冷却装置を示す斜視図である。本実施の形態においても沸騰冷却装置が高温流体及び低温流体の夫々流れる方向に複数積層させている。なお、沸騰冷却装置の詳細については、断熱材50がない点以外は図4と同様であるため、一部図4を用いて説明する。沸騰冷却装置1は図4、図10に示すように、高温流体(例えば高温の空気)と低温流体(例えば低温の空気)とを隔離する流体隔離板2、流体隔離板2よりも高温流体側に配設された複数本の吸熱管31aからなる冷媒槽3a、吸熱管31aの内部に封入され、高温流体から熱を受けて沸騰気化する冷媒8、一方が冷媒槽3aに気密に連通され、他方が流体隔離板2を通り抜けて低温流体側に延設された一対の低温側連通管34aおよび高温側連通管34b、低温側連通管34aおよび高温側連通管34bの他方に気密に連通され、流体隔離板2よりも低温流体側に配設され複数本の放熱管31bからなる放熱器3b、冷媒槽3aの各吸熱管31aの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された受熱フィン6a、放熱器3bの各放熱管31bの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された放熱フィン6bから構成される。
【0060】
流体隔離板2は、例えば内部が高温となる密閉空間の一壁面を構成するもので、アルミニウム等の金属材料から成り、低温側連通管34a、高温側連通管34bと一体的に接合(例えばろう付け)されている。この流体隔離板2には、低温側連通管34a、高温側連通管34bを通すための細長い挿通穴が開けられている。
【0061】
冷媒槽3aは、略平行に配列された複数本の吸熱管31aと、吸熱管31aの下部に配設されて、これら吸熱管31aを下方で連通する吸熱側下部連通部41、及び吸熱管31aの上部に配設されて、これら吸熱管31aを上方で連通する吸熱側上部連通部42とから成る。吸熱管31aは、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が長円形状(または細長い長方形)を成す偏平管に形成したものである。図11は、吸熱管31aを示す一部断面図である。なお、この図で受熱フィン6aは省略してある。同図に示すように、吸熱管31aは断面形状が長円形状からなる扁平管であり、内部には上下方向に渡って複数の内部仕切り板33が形成されている(目の字断面)。これにより、耐圧性能向上、冷媒との接触表面積拡大に伴う吸熱効率の向上等の効果がある。なお、この吸熱管31aは、押し出し形成により容易に形成できる。
【0062】
放熱器3bは、略平行に配列された複数本の放熱管31bと、放熱管31bの下部に配設されて、これら放熱管31bを下方で連通する放熱側下部連通部43、及び放熱管31bの上部に配設されて、これら放熱管31bを上方で連通する放熱側上部連通部44とから成る。放熱管31bも、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が長円形状(または細長い長方形)を成す偏平管に形成したものである。放熱管31bにおいても図11に示す吸熱管31aと同様に断面形状が長円形状からなる扁平管で構成され、内部には上下方向に渡って複数の内部仕切り板33が形成されている(図略)。これにより、耐圧性能向上、冷媒との接触表面積拡大に伴う放熱効率の向上等の効果がある。なお、この放熱管31bも、押し出し形成により容易に形成できる。
【0063】
高温側連通管34bは、冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42と放熱器3bの放熱側上部連通部44とに連通され、冷媒槽3aで沸騰気化された冷媒8を放熱器3bに送出する。そして高温側連通管34bは、吸熱管31bと略平行で所定間隔(好ましくは各吸熱管31b相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0064】
低温側連通管34aは、放熱器3bの放熱側下部連通部43と冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41とに連通され、放熱器3bで冷却液化された冷媒8を冷媒槽3aに戻す。そして低温側連通管34aは、放熱管31aと略平行で所定間隔(好ましくは各放熱管31a相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0065】
冷媒8は、HFC−134a(化学式:CH2 FCF3 )や水などから成り、その容器内部圧力があまり高くない範囲(HFC−134aの場合、例えば数10気圧以下の圧力)、すなわち高温流体により沸騰し低温流体により凝縮されるように設定されている。具体的には、冷媒8は100℃で沸騰されるように選択されている。ここで、冷媒は複数の組成の冷媒を混合させてもよく、また、主として単一組成の冷媒を用いても良い。また、冷媒8は液面が冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42より僅かに下になる量まで封入されている。冷媒量は作動時に液面が放熱管31bに達しない方が好ましい。但し、冷媒8の封入は、吸熱管31a及び放熱管31bに夫々吸熱フィン6a及び放熱フィン6bをろう付け接合した後に行なわれる。
【0066】
受熱フィン6aは、各吸熱管31a相互間に配設され、放熱フィン6bは、各放熱管31b相互間に配設されている。受熱フィン6a及び放熱フィン6bは、伝熱性に優れる金属(例えばアルミニウム)の薄い板(板厚0.02〜0.5mm程度)を交互に押し返して波状に形成したコルゲートフィンであり、吸熱管31a、放熱管31bの平坦な外壁面にろう付けされている(即ち、融合した状態で接合されている)。この受熱フィン6aは、高温流体側の熱を冷媒8に伝えやすくするものであり、同時に吸熱管31aの強度を向上させている。また放熱フィン6bは、冷媒8の熱を低温流体側に伝えやすくするものであり、同時に放熱管31bの強度を向上させている。
【0067】
本実施の形態において、高温部分には高温流体である高温空気が流通される高温通路35aが形成され、低温部分には低温流体である低温空気が流通される低温通路35bが形成されている。
本実施の形態では、熱伝導抑制手段として、少なくとも冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと連通管34bとの両方の間に配置された板状部材を用いている。
【0068】
この高温通路35aは、流体隔離板2と冷媒槽3aの外周を囲う板状部材からなる高温側区画部材50dとで構成されている。そして冷媒槽3aがこの高温通路35aに配置され、低温側連通管34aはこの高温通路35aよりも低温の領域へ分離されている。これは、図12に示すように、低温側連通管34aを高温側区画部材50dの外側に配置することで達成できる。そして、高温空気が流通する上流側における低温側連通管34aの全面にはブラケットが配置され、高温空気が低温側連通管34aの配置される空間へ流入することを防止している。なお、図12において、各フランジ間は図示しないスペーサにより各沸騰冷却装置相互間隔が一定になるように保持されている。
【0069】
また、同様に低温通路35bは、流体隔離板2と放熱器3bの外周を囲う板状部材からなる低温側区画部材50cとで構成されている。そして放熱器3bがこの低温通路35に配置され、高温側連通管34bはこの低温通路35bよりも高温の領域へ分離されている。これは、高温側連通管34bを低温側区画部材50cの外側に配置することで達成できる。
【0070】
フランジは沸騰冷却装置を固定するものであり、冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間を所定間隔に保つ働きをし、また、放熱器3bと高温側連通管34bとの間を所定間隔に保つ働きする。本実施の形態においては、熱伝導抑制手段として、低温側連通管34aと熱管31aとの間に、流体隔離板2とともに高温通路35aを区画する高温側区画部材50dを有し、この高温側区画部材50dにより低温側連通管34aを高温通路35aよりも低温の領域へ分離する。これにより、高温通路から低温側連通管34aへの熱伝導を抑制できる。結果、放熱器3bで凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が、低温側連通管34aを介して高温通路から熱を吸収して、低温側連通管34a内で上昇力を受けることを防止できる。よって、冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
【0071】
更に、熱伝導抑制手段として、高温側連通管34bと熱管31bとの間に、流体隔離板2とともに低温通路35bを区画する低温側区画部材50cを有し、この低温側区画部材50cにより高温側連通管34bを低温通路35よりも高温の領域へ分離する。これにより、温側連通管34から低温通路35bへの熱伝導を抑制できる。結果、冷媒槽3aで沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が、高温側連通管34bを介して低温通路へ熱を放熱して、高温側連通管34b内で降下することを防止できる。よって、冷媒の循環が阻害されることを防止でき、小型化が可能となる。
【0072】
また、図10に示す多段式の沸騰冷却装置において、各低温側連通管34aを高温通路から分離し、各高温側連通管34bを低温通路から分離しすることで、流体を流す時の温度効率が向上できる。
本実施の形態の沸騰冷却装置は送風可能部分(フィン部分)と送風不可能部分(低温側連通管34a、高温側連通管34b)とに分けることができる。本実施の形態のような多段式の沸騰冷却装置に、図示しないファンにより単純に送風すると、送風された風はフィン部分に流入する際に縮流し、フィン部分通過後に拡大流れとなり、圧力損失を生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態では流体隔離板2と高温側区画部材50dとで高温通路35aを区画し、流体隔離板2と低温側区画部材50cとで低温通路35bを区画しているため、各通路35a,35bを流れる通気が直線的に流れるようになり、これにより圧力損失を低減することができる。このことは、ファンの消費電力低減と送風騒音低減に役立つ。また、区画されない場合に比較して送風断面積が制限されるため、フィン部分の流量を増加させることができる。
【0073】
高温側連通管34bは、熱管31bと略平行で所定間隔(好ましくは熱管31b相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されているため、冷媒槽3aで沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が、高温側連通管34bを介して低温の放熱器3bへ熱を放熱して、高温側連通管34b内で降下することを防止できる。また、低温側連通管34aは、放熱器3bの放熱側下部連通部43と冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41とに連通され、放熱器3bで冷却液化された冷媒8を冷媒槽3aに戻す。そして低温側連通管34aは、熱管31aと略平行で所定間隔(好ましくは各熱管31a相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されているため、放熱器3bで凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が、低温側連通管34aを介して高温の冷媒槽3aから熱を吸収して、低温側連通管34a内で上昇力を受けることを防止できる。
【0074】
上記第1、第2の実施の形態では、冷媒槽3aは複数の吸熱管31aで熱を受けることができるので吸熱効率が向上する。そして、この吸熱により沸騰気化する冷媒を上部の吸熱側上部連通部42で収集し、その冷媒は高温側連通管31bにより放熱器3bへ送出されているので、放熱器3bと冷媒槽3aとを連通するための管の数を減らすことができ、流体隔離板2の加工を容易にできる。また、同様に放熱器3bは複数の吸熱管31bで熱を放出するので放熱効率が向上する。そして、凝縮液化された冷媒を下部の放熱側下部連通部43で収集し、その冷媒は低温側連通管34aにより冷媒槽3aへ送出されているので、放熱器3bと冷媒槽3aとを連通するための管の数を減らすことができ、流体隔離板2の加工を容易にできる。
【0075】
なお、高温側区画部材50dは図12のように、フランジと低温側連通路34aとの間に配設された板状部材で構成される必要はなく、図13に示すように、各フランジ間に挟持された補間フランジ50eであっても良い。また、同様に低温側区画部材50cも、フランジと高温側連通路34bとの間に配設された板状部材で構成される必要はなく、各フランジ間に挟持された補間フランジ50eであっても良い。この場合、送風がよりスムースになる。
【0076】
また、図12、図13では送風の上流側にブラケットが配置されているため、高温風が低温側連通管34aに当たらず、低温側連通管34aが高温風によって加熱されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における沸騰冷却装置を用いた筐体冷却装置の側面図である。
【図2】図1に示した筐体冷却装置を説明する模式図である。
【図3】第1の実施の形態における沸騰冷却装置を示す斜視図である。
【図4】図3における沸騰冷却装置の正面図である。
【図5】図4の沸騰冷却装置を説明するための模式図である。
【図6】図3におけるI−I断面図である。
【図7】図6に示した沸騰冷却装置の変形例を示す断面図である。
【図8】第2の実施の形態における沸騰冷却装置を用いた冷却器の側面図である。
【図9】図8に示した第2の実施の形態における冷却器の正面図である。
【図10】第2の実施の形態における沸騰冷却装置を示す斜視図である。
【図11】図10に示した沸騰冷却装置の吸熱管の拡大図である。
【図12】図10におけるII−II断面図である。
【図13】図12に示した沸騰冷却装置の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置
11 高温側の伝熱空間
12 低温側の伝熱空間
13、16 吸入側の通気口
14、17 排出側の通気口
15 内部ファン
2 流体隔離板
22 仕切壁
23 送風路
3a 冷媒槽
3b 放熱器
31a 吸熱管
31b 放熱管
34a 低温側連通管(連通管)
34b 高温側連通管(連通管)
35a 高温通路(高温部分)
35b 低温通路(低温部分)
41 吸熱側下部連通部
42 吸熱側上部連通部
43 放熱側下部連通部
44 放熱側上部連通部
50a、b 断熱材(熱伝導抑制手段)
50c 低温側区画部材
50d 高温側区画部材
6a 受熱フィン
6b 放熱フィン
7 発熱体
8 冷媒
9 密閉空間
9a 壁面

Claims (3)

  1. (a)高温空気が流通する高温部分が下部に、低温空気が流通する低温部分が上部に流体隔離板によって隔離されて、前記高温空気の熱を前記低温空気へ移動させる沸騰冷却装置であって、
    (b)前記高温部分に配設され、平行に配列された複数の吸熱管と、前記複数の吸熱管の下部に配設され前記複数の吸熱管を夫々連通させる吸熱側下部連通部と、前記複数の吸熱管の上部に配設され前記複数の吸熱管を夫々連通させる吸熱側上部連通部とを有し、前記高温空気から受熱して沸騰気化する冷媒が内部に封入される冷媒槽と、
    (c)前記低温部分に配置され、平行に配列された複数の放熱管と、前記複数の放熱管の下部に配設され前記複数の放熱管を夫々連通させる放熱側下部連通部と、前記複数の放熱管の上部に配設され前記複数の放熱管を夫々連通させる放熱側上部連通部とを有し、前記冷媒槽で沸騰気化した冷媒の熱を前記低温空気に放出して前記冷媒を凝縮液化させる放熱器と、
    (d)一方が前記冷媒槽の前記吸熱側上部連通部と気密に連通され、他方が前記流体隔離板を通り抜けて前記放熱器の前記放熱側上部連通部と気密に連通され、前記冷媒槽で沸騰気化した冷媒を前記放熱器に送出する高温側連通管と、
    (e)一方が前記放熱器の前記放熱側下部連通部と気密に連通され、他方が前記流体隔離板を通り抜けて前記冷媒槽の前記吸熱側下部連通部に気密に連通され、前記放熱器で凝縮液化された冷媒を前記冷媒槽に戻す低温側連通管と、
    (f)前記冷媒槽の外周を囲う板状部材からなる高温側区画部材と、
    (g)前記放熱器の外周を囲う板状部材からなる低温側区画部材とを備え、
    (h)前記高温側連通管は、前記放熱管と平行に配列されており、
    (i)前記低温側連通管は、前記吸熱管と平行に配列されており、
    (j)前記高温部分には、前記流体隔離板と前記高温側区画部材とにより前記高温空気が流通される高温通路が形成され、前記高温空気が流通する上流側における前記低温側連通管の全面にはブラケットが配置されており、
    (k)前記冷媒槽は前記高温通路に配置され、前記低温側連通管は前記高温側区画部材により区画された前記高温通路の外側に配置され、
    (l)前記低温部分には、前記流体隔離板と前記低温側区画部材とにより前記低温空気が流通される低温通路が形成され、
    (m)前記放熱器は前記低温通路に配置され、前記高温側連通管は前記低温側区画部材により区画された前記低温通路の外側に配置されていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記吸熱管および前記放熱管は、断面形状が長円形状からなる扁平管であり、内部には複数の内部仕切り板が形成されていることを特徴とする請求項1記載の沸騰冷却装置。
  3. 前記冷媒槽が複数並列配置され、さらに前記放熱器が複数並列配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の沸騰冷却装置。
JP33409296A 1996-01-29 1996-12-13 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置 Expired - Lifetime JP3887857B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33409296A JP3887857B2 (ja) 1996-04-03 1996-12-13 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置
US08/790,015 US6119767A (en) 1996-01-29 1997-01-28 Cooling apparatus using boiling and condensing refrigerant
GB9706506A GB2312499B (en) 1996-03-29 1997-03-27 Cooling apparatus using boiling and condensing refrigerant
AU16601/97A AU699379B2 (en) 1996-03-29 1997-03-27 Cooling apparatus using boiling and condensing refrigerant
GB9922813A GB2340218B (en) 1996-03-29 1997-03-27 Cooling apparatus using boiling and condensing refrigerant
KR1019970011132A KR100259599B1 (ko) 1996-03-29 1997-03-28 비등및응축냉매를이용한냉각장치
CN97113010A CN1131988C (zh) 1996-03-29 1997-03-29 利用沸腾和冷凝制冷剂的冷却装置
BR9701588A BR9701588A (pt) 1996-03-29 1997-03-31 Aparelho de resfriamento
US09/467,003 US6575230B1 (en) 1996-01-29 1999-12-20 Cooling apparatus using boiling and condensing refrigerant

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-81452 1996-04-03
JP8145296 1996-04-03
JP33409296A JP3887857B2 (ja) 1996-04-03 1996-12-13 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09326582A JPH09326582A (ja) 1997-12-16
JP3887857B2 true JP3887857B2 (ja) 2007-02-28

Family

ID=26422474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33409296A Expired - Lifetime JP3887857B2 (ja) 1996-01-29 1996-12-13 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3887857B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020034613A (ko) * 2000-11-02 2002-05-09 김은태 전기/전자장비용 부품 냉각장치
CN100454527C (zh) * 2005-01-11 2009-01-21 台达电子工业股份有限公司 散热装置及其制造方法
JP4793195B2 (ja) * 2005-09-20 2011-10-12 パナソニック株式会社 発熱体収納箱冷却装置
WO2011064972A1 (ja) 2009-11-25 2011-06-03 パナソニック株式会社 発熱体収納箱冷却装置
JP2012241976A (ja) * 2011-05-19 2012-12-10 Fujikura Ltd ループ型ヒートパイプ
AU2012232968B2 (en) 2011-10-31 2014-11-13 Abb Technology Ag Thermosiphon cooler arrangement in modules with electric and/or electronic components
AU2012232967B2 (en) 2011-10-31 2015-01-15 Abb Technology Ag Cabinet with modules having a thermosiphon cooler arrangement
CN106288893A (zh) * 2015-06-03 2017-01-04 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 换热器系统
CN113720046B (zh) * 2021-09-02 2022-10-04 晋江爱家制冷设备有限公司 一种一体化液体循环低温散热器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09326582A (ja) 1997-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6360814B1 (en) Cooling device boiling and condensing refrigerant
US6527045B1 (en) Cooling apparatus boiling and condensing refrigerant
JPH08340189A (ja) 沸騰冷却装置
JPH09102691A (ja) 沸騰冷却装置
JP2013247148A (ja) 自然循環型冷却装置
JP3887857B2 (ja) 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置
JP5621225B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP3767053B2 (ja) 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置
JPH10227554A (ja) 冷却装置
JP3893651B2 (ja) 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置
JP3539151B2 (ja) 冷却装置
JPH1098142A (ja) 沸騰冷却装置
JP3924674B2 (ja) 発熱素子用沸騰冷却器
JP2003258475A (ja) 沸騰冷却装置
JP3890795B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP3810119B2 (ja) 沸騰冷却装置
JPH08186208A (ja) 沸騰冷却装置
CN218993562U (zh) 便携式空调
JP3804185B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP2005233526A (ja) 冷却庫
JPH09205167A (ja) 沸騰冷却装置
JP2000065454A (ja) 沸騰冷却装置
JP2000031362A (ja) 沸騰冷却装置
JPH1065077A (ja) 沸騰冷却装置
JPH05340656A (ja) 自然循環型サーモサイフォン

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060919

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131208

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250