JP3893651B2 - 沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置 - Google Patents

沸騰冷却装置及びそれを用いた筐体冷却装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温媒体の熱で冷媒を沸騰させ、その後凝縮させることで高温媒体の熱を放熱させる沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子部品等の発熱体を密閉化されたハウジングに収容して使用する場合がある。この場合、発熱体を冷却する方法として、ハウジング内部に直接外気を取り入れて換気することができないため、ハウジング内部の空気とハウジング外部の空気との間で熱交換を行なう方法が行われている。そして、構成部品が少なく、熱移動量が大きいものとして、特公平2−3320号公報に示す様な、ハウジングを貫通して配置されたヒートパイプ(内部に冷媒が封入されている)を使用する方法が知られている。
【0003】
特公平2−3320号公報に示す様なヒートパイプ200は、ハウジング内部の高温空気で内部の冷媒を沸騰させ、ハウジング外部に配置される放熱部でその冷媒を凝縮させることで放熱し、その凝縮冷媒を再びハウジング内部に位置する吸熱部に滴下させる。
しかしながら、特公平2−3320号公報のようにヒートパイプは、沸騰して上昇する蒸気冷媒と、凝縮されて降下する凝縮冷媒が同じ管内を移動するため、両者が対抗しあって冷媒全体の循環が効率良く行われないという問題がある。
【0004】
そこで、実開昭62−162847号公報のように、冷媒を循環させることで効率良く放熱させることができる沸騰冷却装置が知られている。実開昭62−162847号公報に示された沸騰冷却装置は、冷媒槽に発熱体を固定し、発熱体の発する熱を冷媒槽内に封入された冷媒で吸熱し、吸熱により沸騰気化した冷媒を、冷媒槽の上に配設された放熱器で凝縮液化させ、凝縮液化した冷媒を、冷媒槽内に挿入された冷媒戻り管を介して冷媒槽に戻すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実開昭62−162847に示された沸騰冷却装置は、製作時に冷媒槽の受熱面をカバーするように冷媒を封入しても、実際に受熱すると沸騰冷却装置内の温度が上昇し、内圧も上昇する。これによる冷媒の気相割合が増える。さらに、冷媒槽で沸騰し放熱器で凝縮して冷媒槽に戻るまでの経路にある冷媒量が増えていく。これらの原因により、受熱量が増えれば増えるほど、冷媒槽の冷媒液面は低下し、沸騰による熱の移動を行える領域が減り、性能が低下してしまう。
【0006】
これを避けるために、製作時に冷媒を多めに入れると、受熱量が多くない時に、冷媒液面が高くなりすぎ、放熱器で本来凝縮に使われるべき領域を減らしてしまう。また不要に冷媒液量が多いと、沸騰蒸気の循環経路をせばめ、冷媒の循環を妨げてしまう。この結果、放熱性能が低下するという問題が発生する。
また、放熱特性が低下することにより、体格の大型化を招いている。
【0007】
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その第1の目的は、新規な構成にて体格の小型化を図ることにある。
また、第2の目的は、冷媒液面の低下を防止できる沸騰冷却装置を得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明によれば、冷媒槽内に封入される冷媒は、冷媒槽を構成する管状部材の中で高温部分の熱を受熱して沸騰気化する。沸騰気化した冷媒は、気泡となって冷媒槽を構成する管状部材を上昇し、冷媒液面を越えた後、気相冷媒として冷媒槽の上部に配置された放熱器に送出される。放熱器では、冷媒の持つ熱を低温部分に放出させ、冷媒を凝縮液化させる。凝縮液化された冷媒は、重力により冷媒槽に戻り再び熱を受熱する。
【0009】
本発明では、冷媒槽(3a)を構成する複数の吸熱管(31a)は断面形状が長円形状からなる扁平管でその内部が該長円形状の長手方向に配列される複数の小通路(330)に区分けされており、この小通路(330)の相当直径は0.5〜1mmに設定されている。さらに、冷媒槽(3a)は吸熱管(31a)の断面長円形状の長手方向が高温空気の流通する方向に向くように配置され、その結果、複数の小通路(330)が高温空気の流通する方向に配列されるようにしている。これにより、各小通路(330)内で冷媒が沸騰し気泡が発生および上昇することにより液冷媒が各小通路(330)内を上昇し、見かけの冷媒液面を押し上げる。ここで、各小通路(330)の相当直径が0.5〜1mmに設定されているため、冷媒の沸騰の妨げとならない。そして、壁面に接触する冷媒量を減らすことができるため、冷媒の熱容量を小さくして更に沸騰しやすくなる。これにより気泡が合体して、直ちに小通路(330)内で気泡による液冷媒の持ち上げ効果を得られる。さらに吸熱量が多くなり沸騰が限界に近づくと、気泡が大きくなりその小通路(330)での吸熱性能が飽和してくるが、高温空気が流通する方向に複数の小通路(330)が配列されるように吸熱管(31a)ひいては冷媒槽(3a)が配置されているために、手前(高温空気の上流側)に位置する小通路(330)内の冷媒から順に沸騰気化していき、吸熱しきれない熱を後段(高温空気の下流側)の小通路(330)で吸熱するため、放熱性能が低下することを防止できる。以上のようにして冷媒液面が下がって冷媒槽(3a)の受熱面が露出し放熱性能が低下することを防止できる。また、冷媒液面の低下を防ぐために冷媒を必要以上に封入し、蒸気冷媒の循環を妨げたり、放熱器(3b)にまで液面が上昇して放熱器の放熱性能が低下することを防止できる。この結果、効率良く受放熱が行なえるため、小型化が可能となる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、複数の小通路(330)は吸熱管(31a)の内部に形成された複数の内部仕切り板(33)により区分けされている。
【0014】
請求項記載の発明によれば、吸熱管(31a)は略目の字断面を有するため、請求項1記載の発明の効果に加え、更に外部と小通路(330)内の冷媒との伝熱性を向上させることができる効果を奏する。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の沸騰冷却装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態における冷却器を筐体冷却装置に適用した場合の側面図であり、図2は図1を外側、すなわち紙面左側から見た平面図である。また、図3は沸騰冷却装置1の斜視図、図4は図3における正面図、図5は図4における一部断面図、図6は図3におけるII−II断面図、図7は図4に示した沸騰冷却装置1の説明図である。
【0018】
本実施の形態における冷却器は、図1に示すように密閉空間9を形成する筐体80内に装着されるものである。そしてその密閉空間9内には、例えば通信機器等の送受信器や、その送受信器を駆動するためのパワーアンプからなる発熱体7が収容されている。
図1、2に示すように冷却器の上部、下部には夫々密閉空間9と連通する開口部13、14が設けられている。冷却器は、密閉空間9の気体を高温側の伝熱空間11に取り込むために、密閉空間9の上部と連通した開口部である通気口13が形成されている。具体的には、側壁面9aと仕切壁22とで冷却器内を上下方向に伸びる送風路23を形成し、この送風路23の上端が通気口13として密閉空間9内の上部(流体隔離板2より上方)に開口している。通気口13の出口部分には密閉空間9の下部からの冷風の導入を抑制するとともに、密閉空間9の上部からの高温風を積極的に導入するように、密閉空間9の上部に開口する導入口221が形成されている。
【0019】
これにより、発熱体7の熱で高温になった気体が通気口13から送風路23内へ導入されてスムーズに冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の温度を均一に保つことができる。即ち、発熱体7から発生する熱で高温となった気体が対流によって密閉空間9内を上昇するため、密閉空間9内の上部に通気口13を設けた方が密閉空間9内の冷却効率が良いと言える。言い換えれば、通気口13が流体隔離板2より低い位置にあると、密閉空間9内の比較的低温の気体が通気口13から送風路23内に導入されて冷媒槽3aへ導かれるため、密閉空間9内の冷却効率が低下する可能性がある。
【0020】
また、高温側および低温側の各伝熱空間11、12内で、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体が、それぞれ吸入側の通気口13、16から排出側の通気口14、17へ向かってスムーズに流れる様に、沸騰冷却装置1全体が前後方向(図1の左右方向)に傾斜した状態で配置されている。これにより、冷媒槽3aおよび放熱器3bを通過する気体の流れ方向の変化を緩やかにできるため、狭いスペース内での送風経路損失を低減できる。その結果、密閉空間9内にある内部ファン15を小型化できる上に、内部ファン15の発熱量を低減できるため、その分、発熱体7の発熱量を増やすことができる(即ち、冷却能力を上げようとして内部ファン15を大型化すると、内部ファン15の発熱量が増加するため、結果的に発熱体7の発熱量を増やせなくなる)。
【0021】
内部循環ファンとしての内部ファン15は軸流ファンからなり、吸引することで、導入口221を介して通気口13に導入された高温風(高温流体としての高温空気)を冷媒槽3aの各吸熱管31a間に導入させる。そして、内部ファン15は冷媒槽3aの吸熱管31aと平行となるように傾斜させられている。なお、内部ファン15は冷媒槽3aの吸熱管31aに対して傾斜していても良い。
【0022】
外部循環ファンとしての外部ファン18は軸流ファンからなり、吸引することで、通気口16を介して導入された低温風(低温流体としての低温空気)を放熱器3bの各放熱管31b間に導入させる。なお、外部ファン18は放熱器3bの放熱管31bに対して傾斜して配置されている。そして、外部ファン18の排出側には外部ファン18を出た風を上方に変向させる変向板181が配設されている。外部ファン18を出た風は変向板181により冷却器上面に開口された通気口17を通り、外部に排出される。
【0023】
図1における冷却器の放熱器3bの側方には、放熱器3bをメンテナンスするメンテナンス蓋9bが設けられている。放熱器3bは外部空気を導入するため、外部空気中に含まれる粉塵やゴミ等が放熱管31b相互間に詰まってしまう可能性があるが、このメンテナンス蓋9bを設けることにより、容易にそれらを除去することができる。なお、このメンテナンス蓋9bは、作動時には冷却器に固定されており、清掃時に開放されるものである。
【0024】
図3は沸騰冷却装置を示す斜視図である。沸騰冷却装置が高温流体及び低温流体の夫々流れる方向に複数積層させている。沸騰冷却装置1は図3、4に示すように、高温流体(例えば高温の空気)と低温流体(例えば低温の空気)とを隔離する流体隔離板2、流体隔離板2よりも高温流体側に配設された複数本の吸熱管31aからなる冷媒槽3a、吸熱管31aの内部に封入され、高温流体から熱を受けて沸騰気化する冷媒8(図示せず)、一方が冷媒槽3aに気密に連通され、他方が流体隔離板2を通り抜けて低温流体側に延設された一対の低温側連通管34aおよび高温側連通管34b、低温側連通管34aおよび高温側連通管34bの他方に気密に連通され、流体隔離板2よりも低温流体側に配設され複数本の放熱管31bからなる放熱器3b、冷媒槽3aの各吸熱管31aの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された受熱フィン6a、放熱器3bの各放熱管31bの相互間に融合した状態(例えば、ろう付けされた状態)で接合された放熱フィン6b、及び冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと温側連通管34bとの間に埋設され、夫々冷媒槽3aから低温側連通管34aへの熱移動、放熱器3bから高温側連通管34bへの熱移動を抑制する熱伝導抑制手段としての断熱材50(例えば、発泡性樹脂であるウレタンフォーム)から構成される。
【0025】
流体隔離板2は、例えば内部が高温となる密閉空間の一壁面を構成するもので、アルミニウム等の金属材料から成り、低温側連通管34a、高温側連通管34bと一体的に接合(例えばろう付け)されている。この流体隔離板2には、低温側連通管34a、高温側連通管34bを通すための挿通穴が開けられている。なお、流体隔離板2と各連通管との間に、熱移動を抑制するゴム等の樹脂を挟持させても良い。また、流体隔離板2をウレタンフォーム等の発泡性樹脂からなる断熱材で周囲(低温流体もしくは高温流体の少なくとも一方)と断熱させても良い。
【0026】
冷媒槽3aは、略平行に配列された複数本の管状部材としての吸熱管31aと、吸熱管31aの下部に配設されて、これら吸熱管31aを下方で連通する吸熱側下部連通部41、及び吸熱管31aの上部に配設されて、これら吸熱管31aを上方で連通する吸熱側上部連通部42とから成る。吸熱管31aは、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が長円形状(または細長い長方形)を成す偏平管に形成したものである。
【0027】
図5は、吸熱管31aを示す一部断面図である。なお、この図で受熱フィン6aは省略してある。同図に示すように、吸熱管31aは断面形状が長円形状からなる扁平管であり、内部には上下方向に渡って複数の内部仕切り板33が形成されている(略目の字断面)。この内部仕切り板33により、吸熱管31aは内部がその断面長円形状の長手方向に配列される複数の小通路330に区分けされた多孔管として構成されている。すなわち、吸熱管31aを構成する管状部材は、対向する2つの壁面と、内部に2つの壁面に共に接する複数の板状部材は配置され、この複数の板状部材と前記2つの壁面とで囲まれた複数の通路で小通路330が構成されているといえる。これにより耐圧性能向上、冷媒との接触表面積拡大に伴う吸熱効率向上等の効果がある。なお、この吸熱管31aは、押し出し成形により容易に形成できる。各小通路330の相当直径(小通路が方形の場合は長辺の大きさ、小通路が円形もしくは楕円形の場合は最大径)は冷媒が沸騰して吸熱管内壁を離脱する時の気泡径の1〜102倍程度とすることが好ましく、本実施の形態では0.5〜1mmに設定されている。この吸熱管31aは小通路330が上下方向(吸熱側下部連通部41から吸熱側上部連通部42)へ向かって開口するように配置され、さらにその断面長円形状の長手方向が高温流体の流通する方向に向くように配置され、結果として高温流体が流通する方向に複数の小通路330が配列されるように配置される。
【0028】
放熱器3bは、略平行に配列された複数本の放熱管31bと、放熱管31bの下部に配設されて、これら放熱管31bを下方で連通する放熱側下部連通部43、及び放熱管31bの上部に配設されて、これら放熱管31bを上方で連通する放熱側上部連通部44とから成る。放熱管31bも、伝熱性に優れた金属材(例えばアルミニウムや銅)を断面形状が長円形状(または細長い長方形)を成す扁平管に形成したものである。放熱管31bにおいても図5に示す吸熱管31bと同様に断面形状が長円形状からなる扁平管で構成され、内部には上下方向に渡って複数の内部仕切り板33が形成されている(図略)。これにより、耐圧性能向上、冷媒との接触表面積拡大に伴う放熱効率の向上等の効果がある。この放熱管31bも、押し出し形成により容易に形成できる。この放熱管31bも吸熱管31aと同様に小通路330が上下方向(放熱側下部連通部43から放熱側上部連通部44)へ向かって開口するように配置され、そして低温流体が流通する方向に複数の小通路330が配列されるように配置される。
【0029】
高温側連通管34bは、冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42と放熱器3bの放熱側上部連通部44とに連通され、冷媒槽3aで沸騰気化された冷媒8を放熱器3bに送出する。そして高温側連通管34bは、吸熱管31bと略平行で所定間隔(好ましくは各吸熱管31b相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0030】
低温側連通管34aは、放熱器3bの放熱側下部連通部43と冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41とに連通され、放熱器3bで冷却液化された冷媒8を冷媒槽3aに戻す。そして低温側連通管34aは、放熱管31aと略平行で所定間隔(好ましくは各放熱管31a相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されている。
【0031】
冷媒8は、HFC−134a(化学式:CH2 FCF3 )や水などから成り、その容器内部圧力があまり高くない範囲(HFC−134aの場合、例えば数10気圧以下の圧力)内で、高温流体により沸騰し低温流体により凝縮されるように設定されている。具体的には、冷媒8は最高でも100℃以下で沸騰されるように選択されている。ここで、冷媒は複数の組成の冷媒を混合させてもよく、また、主として単一組成の冷媒を用いても良い。また、冷媒8は液面が、非動作時に流体隔離板2の位置に一致する程度、または冷媒が吸熱上部連通部42内に液面がある程度に冷媒槽3a内に封入されている。冷媒量は作動時に液面が放熱管31bに達しない方が好ましい。但し、冷媒8の封入は、吸熱管31a及び放熱管31bに夫々吸熱フィン6a及び放熱フィン6bをろう付け接合した後に行なわれる。
【0032】
受熱フィン6aは、各吸熱管31a相互間に配設され、放熱フィン6bは、各放熱管31b相互間に配設されている。受熱フィン6a及び放熱フィン6bは、伝熱性に優れる金属(例えばアルミニウム)の薄い板(板厚0.02〜0.5mm程度)を交互に押し返して波状に形成したコルゲートフィンであり、吸熱管31a、放熱管31bの平坦な外壁面にろう付けされている(即ち、融合した状態で接合されている)。この受熱フィン6aは、高温流体側の熱を冷媒8に伝えやすくするものであり、同時に吸熱管31aの強度を向上させている。また放熱フィン6bは、冷媒8の熱を低温流体側に伝えやすくするものであり、同時に放熱管31bの強度を向上させている。
【0033】
高温部分には高温流体である高温空気が流通される高温通路35aが形成され、低温部分には低温流体である低温空気が流通される低温通路35bが形成されている。そして、熱伝導抑制手段として、少なくとも冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと連通管34bとの両方の間に配置された板状部材を用いている。
【0034】
また、熱伝導抑制手段として、例えば、発泡性樹脂、より具体的にはウレタンフォームからなる断熱材50を有する。この断熱材50は、図4、6に示すように、冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されている。そして、断熱材50は、夫々冷媒槽3aから低温側連通管34aへの熱移動、高温側連通管34bから放熱器3bへの熱移動を抑制している。なお、図6において、各冷媒槽は吸熱管31a、受熱フィン6aとが交互に積層されて構成されており、その吸熱管31aがそれぞれ小通路を有している。
【0035】
ここで、断熱材50は冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されるだけでなく、低温側連通管34a及び高温側連通管34bの外周を被覆している。この被覆は低温側連通管34a及び高温側連通管34bの外周全体を覆ってもよく、一部(上下方向の一部)を覆うようにしてもよい。なお、断熱材50は各連通管34a、34bの外周全てを覆わず、冷媒槽3aと低温側連通管34aとの間、放熱器3bと高温側連通管34bとの間に配設されるものでも良い。
【0036】
この高温通路35aは、流体隔離板2と冷媒槽3aの外周を囲う板状部材からなる高温側区画部材50dとで構成されている。そして冷媒槽3aがこの高温通路35aに配置され、低温側連通管34aはこの高温通路35aよりも低温の領域へ分離されている。これは、図6に示すように、低温側連通管34aを高温側区画部材50dの外側に配置することで達成できる。そして、高温空気が流通する上流側における低温側連通管34aの全面にはブラケットが配置され、高温空気が低温側連通管34aの配置される空間へ流入することを防止している。
【0037】
また、同様に低温通路35bは、流体隔離板2と放熱器3bの外周を囲う板状部材からなる低温側区画部材50cとで構成されている。そして放熱器3bがこの低温通路35aに配置され、高温側連通管34bはこの低温通路35bよりも高温の領域へ分離されている。これは、高温側連通管34bを低温側区画部材50cの外側に配置することで達成できる。
【0038】
フランジは沸騰冷却装置を固定するものであり、冷媒槽31aと低温側連通管34aとの間を所定間隔に保つ働きをし、また、放熱器31bと高温側連通管34bとの間を所定間隔に保つ働きする。
また、上記沸騰冷却装置1は、各冷媒槽どうしが並列配置され更に各放熱器どうしが並列配置されるように並列配置されている。
【0039】
次に、本実施の形態の作動を説明する。
作動することにより発熱体7が発熱し、密閉空間9内が高温になる。内部ファン15は高温になった空気を循環させ、その高温空気を冷媒槽3aに導入させる。冷媒槽3aの各吸熱管31aに封入された冷媒8は、受熱フィン6aを介して高温空気より伝達された熱を受けて沸騰気化する。気化した冷媒蒸気は、低温流体に晒されて低温となっている放熱器3bの各放熱管31bで内壁面に凝縮液化し、その凝縮潜熱が放熱フィン6bを介して低温空気に伝達される。放熱器3bで凝縮液化した冷媒8は、自重により内壁面を伝って冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41へ滴下する。なお、外部ファン18は外部から低温の空気を吸引し放熱器3bへ導入し続ける。この冷媒8の沸騰・凝縮液化の繰り返しにより、高温空気と低温空気とが混合することなく、発熱体7の熱を外部へ効率よく放熱させることができる。
【0040】
以下、本実施の形態の効果を説明する。
このような沸騰冷却装置は、製作時に冷媒槽の受熱面をカバーするように図7のBレベルまで冷媒を封入しても、▲1▼実際に受熱すると沸騰冷却装置内の温度が上昇し、内圧も上昇する、▲2▼冷媒は密閉容器の中で容器内の温度により液相と気相がバランスして存在しているが、沸騰冷却器内の温度上昇により、冷媒の気相割合が増え、液相割合が減る、▲3▼冷媒槽で沸騰し放熱器で凝縮して冷媒槽に戻るまでの経路にある冷媒量が増えていく、の3つの原因により、受熱量が増えれば増えるほど、冷媒槽の冷媒液面は低下し(Cレベル)、沸騰による熱の移動を行える領域が減り、性能が低下してしまう。
【0041】
これを避けるために、製作時に冷媒を多め(Aレベル以上)にいれると、受熱量が多くない時に、冷媒液面が高くなりすぎ、放熱器3b内で本来凝縮に使われるべき領域を減らしてしまったり、冷媒槽3aの吸熱側上部連通部42の冷媒蒸気の循環路径を狭め、吸熱管31aで気化した冷媒蒸気がスムーズに高温側連通管34bに上昇できなくなる。この結果、放熱性能が低下するという問題が発生する。
【0042】
特にこの現象は液化した冷媒が吸熱管壁の上部より戻るヒートパイプ式より図7に示したような、冷媒8が高温側連通管34bとは別の低温側連通管34aより吸熱側下部連通部41に戻るタイプに影響が大きい。
図8は、冷媒槽3aを多孔管にしたことによる効果を説明する図である。ここで同図(a)、(b)は参考図、(c)、(d)は本願の説明図である。
【0043】
図8(a)は、吸熱時に冷媒8の液面が低下して性能が低下するのを防止するため、吸熱管31aを扁平にした際の吸熱管31aの断面図であり、同図(b)は(a)のB−B断面図である。図8(a)、(b)に示すように、吸熱管31aが扁平なので沸騰して上昇する途中に気泡が合体しやすく、合体して大きくなった気泡が扁平の吸熱管内を上昇するときに、吸熱管内に広がり上昇するため液冷媒を一緒に巻き上げ上昇する。これによって低下した液面を持ち上げることができる。
【0044】
図8(c)は(a)において、更に吸熱管31aを多孔の管状部材とした際の吸熱管31aの断面図であり、同図(d)は(c)のD−D断面図である。図8(c)、(d)に示すように、吸熱管31aを多孔の管状部材とすることで、気泡がほぼ管径と同じになって各気泡の間に液冷媒をはさんで上昇し、大幅に液面を上昇させる。これによって冷媒液面の低下を防止できる。また、この効果は吸熱によって発生する気泡によるものなので、吸熱が小さい時(液面の低下が小さい)には気泡による持ち上げ効果も小さくなり、液面が高くなりすぎることがない。多孔の管状部材は、その一つの管径が冷媒の沸騰面離脱時の気泡径の1〜102 倍オーダーの相当直径であると、冷媒の沸騰の妨げとならず、気泡の合体によりすぐに管内で気泡による液冷媒の持ち上げ効果を得られる。
【0045】
また、図8(a)、(c)のように吸熱管31aを扁平にする(2平面間距離を小さくする)ことで合体気泡が管壁に挟まれて、図9のようにつぶれて上昇する。このとき吸熱管31aと気泡の間で液冷媒の液膜が薄くなる(δ>液膜)領域ができ、この領域では管壁から受けた熱が薄い液冷媒に伝わる。薄い液冷媒の熱容量は小さく、熱伝導によって他の液冷媒に逃げる熱量がすくなくなるので、すぐに隣接する気泡がわに蒸発する。これは液冷媒の中で気泡を発生させる「沸騰」より熱抵抗の小さな蒸発現象であり、より性能が向上する。
【0046】
しかし、図9に示すように、吸熱管31aと気泡の間で液冷媒が薄くなる領域が剰り広くなると、熱抵抗の小さな蒸発現象により、すぐに薄い液冷媒の気化が起こり、周辺の厚い液冷媒側からの冷媒供給が間に合わなくなる場合がある。その場合、蒸発が生じる領域が減少してしまう。しかしながら、図8(c)のように多孔の管状部材を用いることにより、合体気泡の大きさが小通路330壁によって制約され、上記の現象が起こりにくくなるという効果がある。さらに、壁面面積がさらに増加し、熱抵抗の小さな効果がさらに得られるメリットもある。
【0047】
また、本案のように高温の流体から受熱して、内部に封入された冷媒を沸騰、凝縮させる沸騰冷却装置においては、高温の流体の流れる方向と封入された冷媒の沸騰し、上昇する流れの方向は平行よりも直角に近い。図10(a)は図8(a)に示された吸熱管31a内の気泡発生の様子を示す模式図であり、図10(b)は図10(a)に示した吸熱管31a近傍を通過する高温空気の温度分布を示した図である。また図10(c)は図8(c)に示された吸熱管31a内の気泡発生の様子を示す模式図であり、図10(d)は図10(c)に示した吸熱管31a近傍を通過する高温空気の温度分布を示した図である。図10(a)、(b)のように一孔の管状部材の場合、管の高温流体入口側から沸騰が始まり、その気泡が合体し、上昇していく。これにより特に吸熱管の長さが長い場合、吸熱管の上部は合体気泡に覆われ、その気泡が大きく、高温流体の熱量は大きい場合、吸熱管の上部の効率が低下する場合がある。すなわち、図10(b)に示すように、温度T1で導入された高温空気のうち、下部III、中部IIに導入された高温空気は吸管31の近傍を通過するにつれて、温度T2まで低下するが、上部Iに導入された高温空気はその温度を吸熱管31aに伝えきれず、T2よりも高いT3までしか低下しなくなる。これに対し、図10(c)に示した吸熱管31aの場合、高温流の流れ方向に複数の小通路330が配列されているため、吸熱管31aの上部Iにおいてもより下流側の小通路内の冷媒が沸騰するため、温度T2まで低下させることができる。これにより性能の低下が防止できる。
【0048】
なお、放熱管31bは密閉匡体外の低温流体と熱交換を行う。このため放熱管31b側の低温流体の送風経路は直接匡体外の環境と連結している。
図11に示すように、一般のヒートパイプ方式の円管であるとと、その後流(管近傍を通過した空気の流れ)は乱れ、騒音が発生する。それに対し、扁平の放熱管を用いることにより、放熱管の後流の乱れは小さくなり、また送風抵抗も小さくなるため、同じ送風量であっても騒音を低減することができる。これは特に匡体の外と接続される放熱器側で大きなな利点である。
【0049】
また、外部の低温流体を取り入れる際に、一緒にごみも取り込んでしまう。このとき定期的に放熱器3bの清掃を行うが、放熱器3bの正面から洗浄器等を使って清掃を行うことが多い。このとき、扁平の放熱器は陰になる部分が少なく、効率的に清掃が可能である。
また、扁平のチューブでフィンを挟む構造により、薄く、変形しやすい受熱、放熱フィンの保護になる。吸熱管、放熱管の多孔化、目の字構造は管とフィンを積層して一体ろう付けするときに管の剛性アップによるろう付け性向上に役立つ。また、押し出し材を用いることにより、低コストに製作できる。各管の相当直径が小さくなることから耐圧性が増す。また、扁平構造により匡体外からの異物(いたづらによる異物の打ち込み)が冷媒を封入する放熱管を損傷する可能性が低くなる。
【0050】
また、本実施の形態においては、更に以下の効果がある。
(1)低温側連通管34aと放熱管31aとの間に、流体隔離板2とともに高温通路35aを区画する高温側区画部材50dを有し、この高温側区画部材50dにより低温側連通管34aを高温通路35aよりも低温の領域へ分離する。これにより、高温通路から低温側連通管34aへの熱伝導を抑制できる。また、高温側連通管34bと吸熱管31bとの間に、流体隔離板2とともに低温通路35bを区画する低温側区画部材50cを有し、この低温側区画部材50cにより高温側連通管34bを低温通路35aよりも高温の領域へ分離する。これにより、低温側連通管34aから低温通路35bへの熱伝導を抑制できる。結果、冷媒の循環が阻害されることを防止できる。
【0051】
(2)沸騰冷却装置は送風可能部分(フィン部分)と送風不可能部分(低温側連通管34a、高温側連通管34b)とに分けることができる。本実施の形態のような多段式の沸騰冷却装置に、図示しないファンにより単純に送風すると、送風された風はフィン部分に流入する際に縮流し、フィン部分通過後に拡大流れとなり、圧力損失を生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態では流体隔離板2と高温側区画部材50dとで高温通路35aを区画し、流体隔離板2と低温側区画部材50cとで低温通路35bを区画しているため、各通路35a,35bを流れる通気が直線的に流れるようになり、これにより圧力損失を低減することができる。このことは、ファンの消費電力低減と送風騒音低減に役立つ。また、区画されない場合に比較して送風断面積が制限されるため、フィン部分の流量を増加させることができる。
【0052】
(3)高温側連通管34bは、吸熱管31bと略平行で所定間隔(好ましくは各吸熱管31b相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されているため、冷媒槽3aで沸騰気化して上昇する蒸気冷媒が、高温側連通管34bを介して低温の放熱器3bへ熱を放熱して、高温側連通管34b内で降下することを防止できる。また、低温側連通管34aは、放熱器3bの放熱側下部連通部43と冷媒槽3aの吸熱側下部連通部41とに連通され、放熱器3bで冷却液化された冷媒8を冷媒槽3aに戻す。そして低温側連通管34aは、放熱管31aと略平行で所定間隔(好ましくは各放熱管31a相互間の距離よりも大きい間隔、より好ましくはその相互間間隔の2倍以上の間隔)を有して配設されているため、放熱器3bで凝縮液化されて降下してくる凝縮冷媒が、低温側連通管34aを介して高温の冷媒槽3aから熱を吸収して、低温側連通管34a内で上昇力を受けることを防止できる。
(4)冷媒槽3aは複数の吸熱管31aで熱を受けることができるので吸熱効率が向上する。そして、この吸熱により沸騰気化する冷媒を上部の吸熱側上部連通部42で収集し、その冷媒は高温側連通管31bにより放熱器3bへ送出されているので、放熱器3bと冷媒槽3aとを連通するための管の数を減らすことができ、流体隔離板2の加工を容易にできる。また、同様に放熱器3bは複数の吸熱管31bで熱を放出するので放熱効率が向上する。そして、凝縮液化された冷媒を下部の放熱側下部連通部43で収集し、その冷媒は低温側連通管34aにより冷媒槽3aへ送出されているので、放熱器3bと冷媒槽3aとを連通するための管の数を減らすことができ、流体隔離板2の加工を容易にできる。
【0053】
(5)低温側連通管34aの外周に被覆された断熱材50aを有し、高温側連通管34bの外周に被覆された断熱材50bを有する。これにより、冷媒の循環が阻害されることを防止できる。
(6)また、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bが夫々冷媒槽3a、放熱器3bと融合した状態で接合されていることから、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bを冷媒槽3a、放熱器3bに対して機械的に取り付けた場合と比較して、各フィンと沸騰冷却管との間の熱抵抗を小さくできる。これにより、受熱フィン6aおよび放熱フィン6bを冷媒槽3a、放熱器3bに対して機械的に取り付けた場合より、更に沸騰冷却装置全体の小型化が可能となる。
【0054】
なお、図12のようなヒートパイプ式の沸騰冷却器であっても、上部の放熱管31bで凝縮した冷媒が吸熱管の管壁全てを濡らして降下しているわけではなく、壁面の一部に片寄って降下するため、冷媒槽の吸熱管を多孔の管状部材にすることで冷媒液面低下を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における沸騰冷却装置を用いた筐体冷却装置の側面図である。
【図2】図1に示した筐体冷却装置を外側から見た平面図である。
【図3】第1の実施の形態における沸騰冷却装置を示す斜視図である。
【図4】図3における沸騰冷却装置の正面図である。
【図5】図4に示した沸騰冷却装置の一部断面図である。
【図6】図3におけるII−II断面図である。
【図7】図4の沸騰冷却装置を説明するための模式図である。
【図8】(a)〜(d)は第1の実施の形態における沸騰冷却装置の説明図である。
【図9】第1の実施の形態における沸騰冷却装置の説明図である。
【図10】(a)〜(d)は第1の実施の形態における沸騰冷却装置の説明図である。
【図11】(a)、(b)は第1の実施の形態における沸騰冷却装置の説明図である。
【図12】本発明のその他の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置
11 高温側の伝熱空間
12 低温側の伝熱空間
13、16 吸入側の通気口
14、17 排出側の通気口
15 内部ファン
2 流体隔離板
22 仕切壁
23 送風路
3a 冷媒槽
3b 放熱器
31a 吸熱管
31b 放熱管
330 小通路
33 内部仕切り板
34a 低温側連通管(連通管)
34b 高温側連通管(連通管)
35a 高温通路(高温部分)
35b 低温通路(低温部分)
41 吸熱側下部連通部
42 吸熱側上部連通部
43 放熱側下部連通部
44 放熱側上部連通部
50a、b 断熱材(熱伝導抑制手段)
50c 低温側区画部材
50d 高温側区画部材
6a 受熱フィン
6b 放熱フィン
7 発熱体
8 冷媒
9 密閉空間
9a 壁面

Claims (3)

  1. (a)高温空気が流通する高温部分が下部に、低温空気が流通する低温部分が上部に流体隔離板によって隔離されて、前記高温空気の熱を前記低温空気へ移動させる沸騰冷却装置であって、
    (b)前記高温部分に配設され、平行に配列された複数の吸熱管と、前記複数の吸熱管の下部に配設され前記複数の吸熱管を夫々連通させる吸熱側下部連通部と、前記複数の吸熱管の上部に配設され前記複数の吸熱管を夫々連通させる吸熱側上部連通部とを有し、前記高温空気から受熱して沸騰気化する冷媒が内部に封入される冷媒槽と、
    (c)前記低温部分に配置され、平行に配列された複数の放熱管と、前記複数の放熱管の下部に配設され前記複数の放熱管を夫々連通させる放熱側下部連通部と、前記複数の放熱管の上部に配設され前記複数の放熱管を夫々連通させる放熱側上部連通部とを有し、前記冷媒槽で沸騰気化した冷媒の熱を前記低温空気に放出して前記冷媒を凝縮液化させる放熱器と、
    (d)一方が前記冷媒槽の前記吸熱側上部連通部と気密に連通され、他方が前記流体隔離板を通り抜けて前記放熱器の前記放熱側上部連通部と気密に連通され、前記冷媒槽で沸騰気化した冷媒を前記放熱器に送出する高温側連通管と、
    (e)一方が前記放熱器の前記放熱側下部連通部と気密に連通され、他方が前記流体隔離板を通り抜けて前記冷媒槽の前記吸熱側下部連通部に気密に連通され、前記放熱器で凝縮液化された冷媒を前記冷媒槽に戻す低温側連通管とを備え、
    (f)前記吸熱管は断面形状が長円形状からなる扁平管で、内部が該長円形状の長手方向に配列される複数の小通路に区分けされており、
    (g)前記冷媒槽は、前記複数の小通路が前記高温空気の流通する方向に配列されるように前記吸熱管の断面長円形状の長手方向が前記高温空気の流通する方向に向くように配置され、
    (h)前記小通路の相当直径は0.5〜1mmに設定されていることを特徴とする沸騰冷却装置。
  2. 前記吸熱管の内部には複数の内部仕切り板が形成されており、該内部はこの内部仕切り板により前記複数の小通路に区分けされていることを特徴とする請求項1記載の沸騰冷却装置。
  3. 前記吸熱管は略目の字断面を有することを特徴とする請求項2記載の沸騰冷却装置。
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