JP3887521B2 - ベルトコンベア - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルトコンベアに関し、さらに詳しくは、ベルトコンベアの復路側に、ベルトを回転駆動せしめる駆動ローラとスナップローラとを設置して成るセンタードライブ型のベルトコンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベルトコンベアの中には、ベルトを駆動回転せしめる駆動機構をコンベア本体の復路側に設置したものがある。
例えば、図12にて示すベルトコンベア100は、通常、センタードライブ型のベルトコンベアと呼ばれ、上記コンベア本体101の両端部に各々ローラ102a,102bを設けると共に、これら両ローラ102a,102bの間に無端状のベルト104を架設することにより、上記コンベア本体101の上面に搬送物を搬送する搬送路105を構成してある。
【0003】
上記したコンベア100は、コンベア本体101の上面側、即ち搬送路105をベルト104の往路とし、同コンベア本体101の下面側を同ベルト104の復路としている。上記したベルト104は、その復路側を駆動ローラ106の下面側に掛け回して接触し、この駆動ローラ106の一側と他側とに、一対のスナップローラ107a,107bを当接せしめることにより、上記ベルト104を駆動ローラ106の回転により駆動せしめるように構成してある。
上記駆動ローラ106の外周の一側と他側とには、一対の支持アーム108a,108bを配設し、これらの先端部にスナップローラ107a,107bが取付てある。また、支持アーム108a,108bの間にコイルスプリング(図示せず)を引き伸ばした状態で弾装し、このコイルスプリングの復元力により、両スナップローラ107a,107bを駆動ローラ106外周の一側と他側とに圧接し、同駆動ローラ106の外周面にベルト104が適宜な圧力にて接触するように構成してある。
【0004】
両支持アーム108a,108bを取り付け支持してある支持体109をコンベア本体の側板111から取り外して下方へ向けて取り外すことにより、両スナップローラ107a,107bによって保たれていたベルト104の緊張を弛めて、同ベルト104をコンベア100の手前に向けて簡単に引き出して簡単に取り外すことができる。
ちなみに、図12にて示すベルトコンベア100は、本願出願人が提案したベルトコンベアであり、センタードライブ型のベルトコンベアにおいて、メンテナンス作業等の際に、ベルトの交換を簡単に行なうことのできる機能を具備せしめたものである(特願平11−14486号)。
【0005】
一方、本願出願人は、上記した如き構成のセンタードライブ型のベルトコンベアにおいて、駆動ローラとスナップローラの支持アームやこれらの支承部等をアルミを押し出し成形してなる長尺状の材料を所定の長さに切断することで構成するものを提案している(特願平11−233982号)。
図11にて示すように、このコンベアは、コンベア本体200に架設したベルト203の復路側を駆動ローラ207に掛け回し、該駆動ローラ207の一側と他側とに、スナップローラ208a,208bを軸支する一対の支持アーム209a,209bを配設する。
【0006】
両支持アーム209a,209bは、その下端部を支承部210に枢支して回動可能に支持する。そして、スナップローラ208a,208bを駆動ローラ207の一側と他側に接離可能にしてある。両スナップローラ208a,208bは、コイルスプリング202により駆動ローラ207外周に常時押圧している。このベルトコンベアにおいては、両支持アーム209a,209bと、支承部210とを、所定の断面形にて押し出し成形した長尺状の押し出し成形材を所定の長さに切断して構成している。上記したベルトコンベアは、前記したものと同様にベルトの着脱作業を容易に行なうことができる機能を具備しつつ、材料の後加工の手間を一切省くことにより、製造コストの低減を図ったものである(特願平11−233982号)。
【0007】
上記したようなベルトコンベアは、ベルトを掛け回した駆動ローラ外周の両側に2個一対のスナップローラを後退させることでベルトに加わる張力を解放し、そのままベルトを幅方向に引き抜くことでコンベア本体から取り外すことができる。また、取り外したベルトをコンベア本体に装着する際には、コンベア本体に装着したベルトを駆動ローラの下面側に掛け回し、その駆動ローラの外周の一側と他側に両スナップローラを個々に圧接することによりベルトの張力を維持する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような駆動構造を具備するベルトコンベアはベルトの取り外しと装着が簡単に行なえるために、特に食品関係の搬送に用いられる場合が多い。すなわち、食品関係に用いるベルトコンベアは、HACCPの規格に基づいて衛生を保つことが各食品メーカーの間で自主的に守られており、そのためベルトを定期的に取り外してコンベア本体と共に洗浄することが多く、ベルトの取付,取り外しは出来るだけ簡単に行なえることが好ましい。
また、上記した如き従来のベルトコンベアにあっては、スナップローラを完全に分離することができないため、スナップローラ回りを綺麗に洗浄することが難しく、両スナップローラ回りの洗浄を容易に行なうことができるベルトコンベアが望まれていた。
【0009】
本発明の課題は、上記した如きセンタードライブ型のベルトコンベアに関して、ベルトの取り外しをより簡単に行なうことのできるスナップローラの支持構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明のベルトコンベアは、ベルトコンベアを構成するコンベア本体の始端部と終端部とに各々ローラを横架し、これら両ローラ間に無端状のベルトを架設すると共に、上記コンベア本体の中間部の左右両側部間に亘って駆動ローラを水平に横架して、駆動回転自在に支持し、上記ベルトの復路側をこの駆動ローラの下面側外周に掛け回し、該駆動ローラ外周の一側と他側とに各々支持アームを配設し、これら支持アームの上下中間部を各々枢軸により枢支すると共に、該枢軸の両端部をコンベア本体の左右両側部の間に着脱可能に装着する枠体の両側部に貫挿して、同アームを揺動可能に支持し、且つその揺動に伴って両支持アームの上端部に設けたスナップローラが、上記駆動ローラ外周の一側と他側とに各々接離するように構成し、一方、両支持アームと上記枠体との間に各々付勢手段を設けて、両支持アーム先端のスナップローラを上記した如くベルトを掛け回した駆動ローラ外周の一側と他側とに常時弾性的に押圧せしめ、上記枠体の両側部を貫通した両支持アームの枢軸の両端部をコンベア両側の本体側部材により各々着脱可能に支持して成るものである。
【0011】
上記した手段によれば、コンベア本体に装着した無端状のベルトは、同コンベア本体の復路側に設けた駆動ローラの下面側外周に掛け回してある。この駆動ローラの一側と他側とには個々に支持アームを配置し、その中間部を枢軸により枢支する。この枢軸の両端部は、コンベア本体の左右両側部の間に装着する枠体の両側部に貫挿して支持してあり、これにより、同支持アームを揺動可能に支持してある。そして、支持アームの揺動に伴って、同支持アームの上端に設けたスナップローラは、上記駆動ローラの外周の一側と他側に対して各々接離するようになる。また、上記支持アームの下部と枠体との間に装着した付勢手段の付勢力により、両支持アームの上端に設けたスナップローラは、上記駆動ローラの外周に圧接して同駆動ローラに掛け回したベルトに張力を加えると共に、同ベルトを駆動ローラの外周面に押圧せしめて、駆動ローラからベルトへの駆動力の伝達可能な状態を維持する。
さらに、両支持アームは、枠体の両側部を貫通する枢軸の両端部をコンベア両側面の本体側部材に各々着脱可能に取付け支持することにより、駆動ローラの一側、及び他側に配設した支持アーム毎に取り外し、また取り付けることができる。
尚、請求項2及び請求項4に係る作用は、後述する実施例の中で合わせて説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4にて示すコンベアAは、本発明を実施したセンタードライブ型のベルトコンベアである。
上ベルトコンベアAのコンベア本体aは、左右両側に沿ってフレーム1a,1bを配設し、該両フレーム1a,1bの間を、搬送物の搬送路a1となる無端状のベルト3の往路側を下面から全面的に支承する略平板状の連絡板1cにより連絡し、平面視並行状に構成してある。
【0013】
上記した如く並行状に連結される左右両フレーム1a,1bの両端部には、折り返し用のローラ2a,2bを架設し、該ローラ2a,2bの間に上記した如く搬送路a1を構成する無端状のベルト3を掛け回してある。
尚、上記コンベア本体aの一側のフレーム1aの始端側及び終端側には、脚16を取り付け、これら脚16によりコンベア本体aを水平状態にて自立せしめている(図1)。
【0014】
コンベア本体aの両端部のローラ2a,2b間に掛け回したベルト3の往路側は、上記連結板1cによって下側から支承されることにより、水平な平面を維持する。また、ベルト3の復路側は、両フレーム1a,1bの中央の下部に突出する形で設置した駆動部に引き込み、駆動ローラ7と、一対のスナップローラ8a,8bとによって、上記駆動ローラ7の下面側外周に掛け回したベルト3を両側から挟持することにより、駆動ローラ7の駆動回転をベルト3に伝達するように構成してある(図1,図2)。
【0015】
コンベア本体aの左右両側に沿って設置されるフレーム1a,1bの略中央部には、各々支持板10a,10bの上辺部を取り付け固定する。両支持板10a,10bは、下側半部を逆台形に形成した鋼板であり、その下辺部側を下方へ向けて垂下せしめることにより、上記フレーム1a,1bに対して取り付け固定してある。
【0016】
上記した如くコンベア本体aの復路側に垂下する形で取り付け支持される両支持板10a,10bの略中央部には、各々駆動ローラ7の支軸7aを軸支するための軸受け部11a,11bを設け、これらの間に駆動ローラ7を水平に横架して支持してある。
駆動ローラ7は、所謂モータプーリを用いており、支軸7aの両端部を軸受11a及び11bを介して支持板10a,10bに取付固定してある。即ち、上記駆動ローラ7は、支軸7aが支持板10bに固定され、モータの外ケースとして機能する円筒状の駆動ローラが駆動回転することになる。また、モータの配線は中空状の支軸7aの内部を通して同支軸7aの端部から引き出し、支持板10b側に取り付けた端子ボックスに接続してある(図示せず)。
尚、上記した駆動ローラは、モータプーリに限定するものではなく、既存のどのような駆動構造を用いてもよい。例えば通常の駆動ローラのように、ローラの支軸を回転自在に軸受すると共に、該支軸の端部にプーリを取付け、このプーリと駆動モータの出力軸に取付た駆動プーリとの間をベルトにより連絡した駆動構造であってもよい。
【0017】
一方、ベルト3の復路側の中間部は、上記駆動ローラ7の下面側外周の略200゜の範囲に亘って接触させた状態で掛け回してある(図2)。
また、上記駆動ローラ7の両側には、各々支持アーム9a,9bの先端部に軸支した2個一対のスナップローラ8a,8bを駆動ローラ7の一側と他側とに配置し、これらスナップローラ8a,8bにより、ベルト3の復路側を掛け回した駆動ローラ7を両側から挟持して弾性的に押圧せしめている。
【0018】
上記スナップローラ8a及び8bは、駆動ローラ7を挟んで両側に各々2個ずつ配置し、これら一対のスナップローラ8a同士及び8b同士を支持アーム9a及び9bの先端部にて軸支することにより、同じレベルにて支持している(図4)。また、一対のスナップローラ8a同士、及び8b同士は、片側に2本ずつ配置した支持アーム9a及び9bの先端部に、各々の支軸8b'及び8a'を水平に嵌挿して取付支持することにより、各々のスナップローラ8a,8bが支持アーム9a,9bの上端部にて自由回転するように支持してある。
【0019】
上記したように駆動ローラ7を挟んで片側2本ずつ配置した支持アーム9a及び9bは、コンベア本体aの幅方向に適宜な間隔をおいて配置し、先端部に設けたスナップローラ8a同士及び8b同士が各々に向かい合うように配置している。また、上記両支持アーム9a同士、及び9b同士の中間部には枢軸14を水平に貫通し、一対となる両支持アーム9a同士,及び9b同士を所定の間隔を置いて保持している(図4)。枢軸14は、両支持アーム9a,9bを貫通してさらに外側へ向けて延出し、その両端部14aを後述する枠体に貫挿する。また、枢軸14が貫通する両支持アーム9a,9bの下端部同士の間には連結板12を架設してアームの下端部同士を連結してある。
連結板12の中央部には、鋼板を断面略コ形に屈曲形成して成る保持部材13の一端をネジ13a止めし、上記連結板12を貫通したネジ13aの突出部にコイルスプリング15を嵌装して保持せしめている。
【0020】
上記した如く構成した一対の支持アーム9a,9bは、コンベア本体aの両側部に設けた支持板10a,10bの間にわたって架設する一対の枠体20に各々組み付けた状態で装着する(図2,図5)。
枠体20は、コンベア本体aの両側部に設けた支持板10a,10bの内側に当てがう状態で装着する左右一対の当接板21を有する。この当接板21は上記した両支持板10a,10bの下側の傾斜部分に内側から当接するものであり、上辺が傾斜する台形形状に形成してある。これら当接板21の間には、支持アーム9a,9bに貫通せしめた枢軸14の両端部14aを内側から貫挿し、該枢軸14の両端部14aを回動可能に支持している。
また、両当接板21の下側の角部には、長軸状の連結杆22を架設して両当接板21の下部同士の間を連結している(図5)。
【0021】
上記した如く枠体20に組み付けた支持アーム9a,9bは、断面略コ形の保持部材13の先端部を枠体20の連結杆22に上側から掛止する。この際、保持部材13内にて保持したコイルスプリング15を圧縮した状態にて枠体20の連結杆22と支持アーム9a同士及び9b同士を連結する連結板12との間に弾装する。その結果、支持アーム9a,9bは圧縮されたコイルスプリング15の反発力により、同支持アーム9a,9bの先端側を駆動ローラ7側に向けて回動せしめる方向へ付勢する。そして、支持アーム9a,9bの先端に設けた両スナップローラ8a,8bが各々駆動ローラ7の一側と他側に当接して付勢するように構成してある。
【0022】
一方、上記した両枠体20及び支持アーム9a,9b、及びスナップローラ8a,8bをコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着するために、同側板10a,10bの両側縁部に鉤溝32を切欠形成してある(図2,図3)。
鉤溝32は、両支持アーム9a,9bの枢軸14の両端部14aを挿入して掛止する軸受部として機能するものであり、枢軸14の両端部14aを側板10a,10bの両側縁から水平に嵌入した後に、下方に落とし込むように略鉤形に切欠形成してある(図3)。
【0023】
上記した如く枠体20に組み込まれた支持アーム9a,9b、及びスナップローラ8a,8bをコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着する際には、弛んだ状態のベルト3の復路側を駆動ローラ7の下側の外周に掛け回しておく。そして、この状態から、枠体20に組み込んだ支持アーム9a,9a及び支持アーム9b,9bを別々に装着する。
まず、一方の枠体20を持ち、同枠体の両当接板21を貫通して外側に突出する枢軸14の両端部14aを左右両側板10a,10bに切欠形成した一方の鉤溝32内に同時に各々挿入し、そのまま水平に押し付けた後、下方に下げて同鉤溝32の掛止部32aに落とし込む(図3,図5)。一個目の枠体20を装着する際には、ベルト3にまだ張力が加わっていないので、1個めの枠体20の装着はコイルスプリング15による付勢力を受けることはなく、容易に装着することができる。
【0024】
次いで、もう一方の枠体20を持ち、両当接板21を貫通して突出する左右両端部14aを左右両側板10a,10bに切欠形成したもう一方の鉤溝32内に同時に挿入する。そして、コイルスプリング15による付勢力に抗しつつそのまま水平に押し付け、次いで下方に下げて両鉤溝32の掛止部32aに落とし込む(図3,図5)。この状態において、両支持アーム9a,9bを枢支する枢軸14の両端部14aが鉤溝32の掛止部32aに嵌合して回動可能な状態で支持される。
【0025】
また、両支持アーム9a,9bの上端部に取り付けたスナップローラ8a,8bは、同支持アーム9a,9bの下端部に設けたコイルスプリング15による付勢力を受けて、駆動ローラ7の外周に掛け回したベルト3の両側を常時押圧し、これにより、ベルト3に適度な張力が加わる(図2,図3)。また、上記した作業を行なう際には片方の支持アーム9a,9bの側面に取り付けた把手9cを持って行なうと上記作業を容易に行なうことができる。
【0026】
上述したような装着状態においては、枠体20の左右両当接板21が、コンベア本体aの左右両側板10a,10bの下半部に内側から当接する。
これと同時に、当接板21を連結する連結杆22の両端部に設けたカラー22aは、両側板10a,10b下部の傾斜辺部に当接し、ベルト3からの反力により駆動ローラ7側へ回転するように作用する付勢力を受けて、枠体20が枢軸の端部14aを支点として回動するのを防止している。
【0027】
上記した如く両側板10a,10bに切欠形成した両鉤溝32の掛止部32a内に嵌合する枢軸14の両端部14aは、鉤溝32が鉤形に切欠してあるだけなので、駆動中に上方へ上がって同鉤溝32から外れてしまうように思われる。しかし、実際には、ベルト3に張力を与えることによりスナップローラ8a,8bが受ける反力は、支持アーム9a,9bの枢軸14の両端部14aに対して斜め下方へ向けて作用する。したがって、作動中に上記鉤溝32の掛止部32aから枢軸14の両端部14aが外れてしまうようなことはない。
【0028】
例えば、洗浄作業等を行なうために、上記コンベア本体aからベルト3を取り外す必要が生じた場合には、枠体20の枢軸14よりも下側を持って押し付けることにより、コイルスプリング15を適度に圧縮してスナップローラ8bが受ける反力を弱める。これと同時に、支持アーム9b及びスナップローラ8bを押し上げ、さらに水平に引き抜く(図6−a,図6−b)。これにより、一方の枠体20及び支持アーム9b,スナップローラ8bを設置位置から取り外すことができる(図6−c)。
上記したように一方の枠体20及び支持アーム9b,スナップローラ8bを取り外すと、ベルト3が弛むので、もう一方のスナップローラ8aと支持アーム9aにはベルト3による張力が加わらなくなるため、コイルスプリング15の付勢力を受けることなく容易に取り外すことができる。
【0029】
上記したようにコンベア本体aに装着したベルト3の張力を弛めた後、同ベルト3をコンベア本体aの一側へスライドさせ、コンベア本体aを支える脚16に設けた引き出しローラ16aの間からベルト3の復路側を引き出してコンベア本体aから取り外す。また、清掃等の作業を終えたならば、ベルト3を脚16の引き出しローラ16aの間を通した後、コンベア本体aに装着し、前記した場合と同様に両スナップローラ8a,8bを押し当てる。
【0030】
図7〜図9にて示す実施例は、枠体20'と該枠体20'に組み付ける支持アーム9b(9a)と、スナップローラ8b(8a)及び支持アーム9b(9a)を組み付けたユニットを示している。このユニットは、前記したものと同様に、一対の当接板21と、両当接板21を連結する板状の連結杆52とにより、枠体20'を構成している。
上記枠体20'に組み付ける一対のスナップローラ8b(8a)は、支持アーム9b(9a)の先端部に取付支持してある。また、両支持アーム9b(9a)の下端部にわたって連結板12を架設し、両支持アーム9b(9a)を一体的に連結してある。また、連結板12の略中央部には、筒状の保持体61をネジ61aにより止着し、上記連結杆52へ向けて突出せしめてある。保持体61には、コイルスプリング15を嵌装し、連結板12と枠体20'の間に圧縮した状態で弾装する(図7,図8)。
【0031】
上記連結板12における保持体61の一側部には、ドライバー等の棒状工具を挿入する挿入孔53を貫通形成してある。また、連結板12における保持体61の他側部には、ネジ孔54を穿設し、該ネジ孔54内にブランジャー55を螺合してある。プランジャー55の先端には、掛止突部55aを形成し、該掛止突部55aを連結板12の下面から突出するように設定してある(図9)。
【0032】
一方、枠体20'の連結杆52における所定位置、即ち連結板12のプランジャー55と対応する位置には、断面略L形に折り曲げた掛止板65の基端部をネジ69止めし、その先端側が支持アーム9b(9a)の下部の連結板12へ向けて斜め下方に延出するように取り付けてある。連結板12の延出部には、前記プランジャー55の掛止突部55aを嵌入して掛止する掛止孔67を開設すると共に、ドライバー等の工具を挿入する挿入孔68を適宜な間隔を置いて穿設してある。
【0033】
上記した如く構成した枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)を装着状態から取り外す際には、専用に製造した棒状工具(図示せず)か、若しくはプラスドライバー等の工具の先端部を連結板12に穿設した挿入孔53内に挿入し、次いで駆動ローラ7側へ押し込んでコイルスプリング15を圧縮しながら支持アーム9b(9a)の下部側を回動し、連結板12に装着したプランジャー55の掛止突部55aを掛止板65に穿設した掛止孔67に嵌入せしめる。これにより、コイルスプリング15を通常時よりも圧縮した状態に維持すると共に、同コイルスプリング15を圧縮させた分、支持アーム9b(9a)とスナップローラ8b(8a)とが後退してベルト3を弛めることができる(図9)。
【0034】
ベルト3を弛めたならば、支持アーム9b(9a)及びスナップローラ8b(8a)を押し上げ、さらに水平に引き抜くことにより、支持アーム9b(9a)の枢軸14の両端部14aを両側板10a,10bの鉤溝32から外して枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)を設置位置から取り外すことができる。
上記構造によれば、プランジャー55の掛止突部55aを掛止板65の掛止孔67に掛止することにより、コイルスプリング15を通常時よりも圧縮した状態のまま維持することができる。その結果、ベルト3を適度に弛ませることが出来るようになり、枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)をコイルスプリング15の付勢力を受けることなく容易に取り外すことができる。
【0035】
これとは反対に、取り外した枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)をコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着する際には、前記した場合と同様に、枠体20'を持ち、同枠体20'の両当接板21を貫通して外側に突出する枢軸14の両端部14aを左右両側板10a,10bの鉤溝32内に同時に各々挿入し、そのまま水平に押し付けた後、下方に下げて同鉤溝32の掛止部32aに落とし込む。
【0036】
そして、掛止板65の挿入孔68にプラスドライバー等の棒状工具を挿入して下方へこじるように力を入れて、プランジャー55の掛止突部55aに嵌合して掛止していた掛止板65を引き抜く。これにより、圧縮状態で保持されていたコイルスプリング15が伸長して付勢力を生じ、該付勢力により支持アーム9b(9a)が回動して、先端部のスナップローラ8b(8a)をベルト3に押し付けて同ベルト3に適度な張力を与える(図9)。
また、これと同時に、両当接板21を連結する連結杆52の両端部に設けたカラー52aは、両側板10a,10b下部の傾斜辺部に当接し、枠体20'が枢軸の端部14aを支点として回動するのを防止する。
【0037】
以上のように構成した枠体20'と支持アーム9b(9a),スナップローラ8b(8a)のユニットによれば、プランジャー55の掛止突部55aを掛止板65の掛止孔67に嵌合して掛止することにより、コイルスプリング15を圧縮した状態のままで維持することができる。よって、ベルト3を脱着する作業の際に、ベルト3を適度に弛ませた状態を維持しながら作業を行なうことが可能となり、その結果、ベルト3の着脱作業の能率を格段と向上することができる。
【0038】
上記したように構成したスナップローラ8b,(8a)は、コイルスプリング15による付勢力によりベルト3に対して常時一定した張力を与えることができる。また、使用の積み重ねによりベルト3が伸びた際にも、そのベルトの伸びをベルト3の付勢力により吸収して略一定の張力を維持することが可能である。
よって、上記したように構成したベルトコンベアにあっては、コンベア本体aの両端部に設ける折り返し用のローラ2a,2bには、通常のベルトコンベアが備えるベルト張力の調節機構、即ち、ベルトの伸びに対応して折り返しローラ間の距離を調節してベルトの張力を適度な状態に維持する機構を設ける必要が無くなる。
【0039】
したがって、図10にて示すように、コンベア本体aの両端部に装着する折り返し用のローラ2a(2b)の支軸両端を軸受体70を用いて軸受し、両ローラ2a(2b)を支持することも可能となる。
上記した両軸受体70は、合成樹脂等を用いて成形してあり、ローラ2a(2b)の両端に突出する支軸の両端を嵌入して軸受する。また、両軸受体70を装着するには、コンベア本体a端部の左右両側に装着部71を切欠形成し、この装着部71に上記軸受体70をはめ込む形で装着する。上記軸受体70には嵌合溝70aを形成してあり、この嵌合溝70aを装着部71のエッジ71aに嵌合することにより、コンベア本体aに対して取付固定してある。
【0040】
尚、支持アーム9a,9bの先端部に取り付け支持されるスナップローラ8a,8a及び8b,8bは、図4にて示すように、駆動ローラ7の全幅の1/2よりも若干狭い間隔をおいて配置してあるが、上記両スナップローラ同士の間隔は任意に変更してもよい。また、スナップローラは、上記実施例のように2個と限定するものではなく、1個若しくは2個以上であってもよい。また、スナップローラの幅や径も任意に設定してよい。
【0041】
上記実施例では、両支持アーム9a,9bを揺動可能に支持する枢軸14端部14aの軸受として鉤溝32を用いたが、本実施例のベルトコンベアに用いる軸受としては、両支持アームの枢軸の両端部をコンベア両側の本体側部材により各々着脱可能に支持し得るものであれば、既存のどのような軸受構造を用いても良い。
【0042】
上記支持アームに付勢力を与える付勢手段としては、コイルスプリングを用いることが好ましいが、本発明に用いる付勢手段はコイルスプリングに限定するものではない。すなわち、本発明に用いる付勢手段は、支持アームと上記枠体との間に装着して、支持アームの先端に設けたスナップローラを上記した如くベルトを掛け回した駆動ローラ外周に常時弾性的に押圧できるものであれば、どのような付勢手段を用いてもよい。例えば板バネ等の金属製のバネの他に、ピストンとスリープを用いて構成した空気バネ、若しくはシリコンゴムや合成ゴム等の弾性材料を用いたゴムバネ等を利用してもよい。
尚、図7〜図9にて上記した実施例は、ロック機構としてプランジャーと、掛止孔を有する掛止板を組み合わせて着脱可能な良好なロック機能を得た。しかし、本発明に用いるロック機構は、それに限定するものではない。即ち、本発明に用いるロック機構は、支持アームを付勢手段の反力に抗しつつ所定の位置まで回動させた際に係合し、同支持アーム及びスナップローラをその回動位置にて係脱可能に保持し得るものであれば、既存のどのような構造を用いてよく、例えば、掛止爪やカム構造等を利用したものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、コンベア本体に装着したベルトを駆動ローラの下面側の外周に掛け回し、該駆動ローラの一側と他側に支持アームを個々に配置し、同支持アームの先端に設けた各々のスナップローラを同支持アームと枠体との間に弾装した付勢手段の付勢力を利用して駆動ローラの外周に圧接し、上記ベルトに張力を与えると共に、駆動ローラからベルトへの動力伝達を可能に成し、さらに、両支持アームは、枠体の両側部を貫通する枢軸の両端部をコンベア両側面の本体側部材に各々着脱可能に支持したものである。
よって、コンベア本体からベルトを取り外す際には、駆動ローラの一側及び他側に配設した支持アームとスナップローラとを付勢力に抗しつつ、枢軸の両端部を本体両側部から取り外すことにより装着箇所から離脱させることができる。
したがって、ベルトの取り外し作業を行なう際には、一対となるスナップローラと支持アームを一個ずつ別々に取り外し、また取付作業の際には一個ずつ取り付けることができる。よって、従来のように、一対の支持アームとスナップローラを同時に取り外し且つ同時に取付するものと比較すると、ベルトの取り外し作業及び取付作業をより簡単に行なうことができる。
さらに、一方の支持アームとスナップローラーを取り外した時点で、ベルトが弛むので、他方の支持アームとスナップローラの取り外しは、付勢手段による付勢力を受けることなく楽に取り外せる利点がある。
【0044】
また、請求項2に係るベルトコンベアは、両支持アームの枢軸の両端部を支持する本体側部材の軸受部として、同枢軸の両端部を略水平に嵌入した後に、下方に落とし込む鉤溝を本体両側部の部材に形成して成るものである。
よって、支持アームとスナップローラとを装着位置から取り外す際には、両端部が鉤溝に落ち込んだ状態の枢軸を引き上げて手前に引くだけの操作で簡単に外すことができる。また、支持アームとローラを装着位置に取付る際には、枢軸の両端部をコンベア本体の両側部に設けた鉤溝内に対して水平に押し込んで下方へ落とし込むことで装着することができる。よって、従来のように、軸受やボルトナットを取付,取外しする面倒な作業を行なう必要もなく、極めて簡素な構造により、支持アームとスナップローラの取付及び取り外し作業を可能と成し、ベルトの取り外し、及び取付け作業を円滑に行なうことができる。
【0045】
請求項3記載のベルトコンベアにあっては、両支持アームの下部とフレ−ム側部材との間に圧縮バネを弾装して成るものであるから、圧縮バネの弾性力を利用して安定した付勢力を得ることができると共に、装着の設定が容易であり、コスト面でも好適である。
上記したように圧縮バネを装着することで支持アームに付勢力が加わり、オートテンション機能が付加される。これによって、ベルトの張力を調整する作業が不要となり、さらに、ベルトが収縮した場合にも、張力の調節は不要である。さらに、ベルトが縮んで張力が異常に増加しても、圧縮バネにより吸収して対応することができ、従来のコンベアに生じていたローラの破損等を回避することができる。
【0046】
請求項4記載のベルトコンベアは、上記支持アームを付勢手段の反力に抗して所定の位置まで回動させた際に係合し、同支持アーム及びスナップローラをその回動位置にて保持する係脱可能なロック機構を具備したものである。よって、ベルトを取り外す際には、支持アームを回動してロック機構を係合させることにより、支持アーム及びスナップローラを後退させて所定の回動位置にて保持することができる。したがって、上記ロック機構を係合した後に行なう作業、即ち、枠体と支持アーム,スナップローラの取り外し作業、及び取付作業は、付勢手段による反力を受けずに楽に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施したベルトコンベアを示す正面図。
【図2】 同コンベアの駆動ローラ部を一部切欠して示す正面図。
【図3】 同駆動ローラ部を示す背面図。
【図4】 図2におけるIV-IV 線断面図。
【図5】 コンベア本体の駆動ローラ部分と同部分に装着する枠体とスナップローラを示す斜視図。
【図6】 (a)は、駆動ローラからスナップローラを取り外す際にコイルスプリングを圧縮してスナップローラに加わる反力を低減した状態を示す縦断正面図、(b)は、枠体を上方へ引き上げた状態を示す縦断正面図、(c)は、枠体と共に取り外した支持アームとスナップローラを示す縦断正面図。
【図7】 スプリングコイルの保持機構を備えた枠体と支持アーム,スナップローラのユニットを示す斜視図。
【図8】 同ユニットの装着部を一部切欠して示す正面図(ベルトが張った状態)。
【図9】 同ユニットの装着部を一部切欠して示す正面図(ベルトが弛んだ状態)。
【図10】 ベルトの張力調整機構を省いたローラの軸受体の装着状態を示す斜視図。
【図11】 従来のセンタードライブ型のベルトコンベアを一部切欠して示す正面図。
【図12】 従来のセンタードライブ型のベルトコンベアを示す正面図。
【符号の説明】
A・・・ベルトコンベア
a・・・コンベア本体
a1・・・搬送路
2a,2b・・・ローラ
7・・・駆動ローラ
8a,8b・・・スナップローラ
9a,9b・・・支持アーム
10a,10b・・・側板
14・・・枢軸
15・・・コイルスプリング
20・・・枠体
22,52・・・連結杆
32・・・鉤溝
32a・・・掛止部
55・・・プランジャー
55a・・・掛止突部
65・・・掛止板
68・・・挿入孔
【発明の属する技術分野】
この発明は、ベルトコンベアに関し、さらに詳しくは、ベルトコンベアの復路側に、ベルトを回転駆動せしめる駆動ローラとスナップローラとを設置して成るセンタードライブ型のベルトコンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のベルトコンベアの中には、ベルトを駆動回転せしめる駆動機構をコンベア本体の復路側に設置したものがある。
例えば、図12にて示すベルトコンベア100は、通常、センタードライブ型のベルトコンベアと呼ばれ、上記コンベア本体101の両端部に各々ローラ102a,102bを設けると共に、これら両ローラ102a,102bの間に無端状のベルト104を架設することにより、上記コンベア本体101の上面に搬送物を搬送する搬送路105を構成してある。
【0003】
上記したコンベア100は、コンベア本体101の上面側、即ち搬送路105をベルト104の往路とし、同コンベア本体101の下面側を同ベルト104の復路としている。上記したベルト104は、その復路側を駆動ローラ106の下面側に掛け回して接触し、この駆動ローラ106の一側と他側とに、一対のスナップローラ107a,107bを当接せしめることにより、上記ベルト104を駆動ローラ106の回転により駆動せしめるように構成してある。
上記駆動ローラ106の外周の一側と他側とには、一対の支持アーム108a,108bを配設し、これらの先端部にスナップローラ107a,107bが取付てある。また、支持アーム108a,108bの間にコイルスプリング(図示せず)を引き伸ばした状態で弾装し、このコイルスプリングの復元力により、両スナップローラ107a,107bを駆動ローラ106外周の一側と他側とに圧接し、同駆動ローラ106の外周面にベルト104が適宜な圧力にて接触するように構成してある。
【0004】
両支持アーム108a,108bを取り付け支持してある支持体109をコンベア本体の側板111から取り外して下方へ向けて取り外すことにより、両スナップローラ107a,107bによって保たれていたベルト104の緊張を弛めて、同ベルト104をコンベア100の手前に向けて簡単に引き出して簡単に取り外すことができる。
ちなみに、図12にて示すベルトコンベア100は、本願出願人が提案したベルトコンベアであり、センタードライブ型のベルトコンベアにおいて、メンテナンス作業等の際に、ベルトの交換を簡単に行なうことのできる機能を具備せしめたものである(特願平11−14486号)。
【0005】
一方、本願出願人は、上記した如き構成のセンタードライブ型のベルトコンベアにおいて、駆動ローラとスナップローラの支持アームやこれらの支承部等をアルミを押し出し成形してなる長尺状の材料を所定の長さに切断することで構成するものを提案している(特願平11−233982号)。
図11にて示すように、このコンベアは、コンベア本体200に架設したベルト203の復路側を駆動ローラ207に掛け回し、該駆動ローラ207の一側と他側とに、スナップローラ208a,208bを軸支する一対の支持アーム209a,209bを配設する。
【0006】
両支持アーム209a,209bは、その下端部を支承部210に枢支して回動可能に支持する。そして、スナップローラ208a,208bを駆動ローラ207の一側と他側に接離可能にしてある。両スナップローラ208a,208bは、コイルスプリング202により駆動ローラ207外周に常時押圧している。このベルトコンベアにおいては、両支持アーム209a,209bと、支承部210とを、所定の断面形にて押し出し成形した長尺状の押し出し成形材を所定の長さに切断して構成している。上記したベルトコンベアは、前記したものと同様にベルトの着脱作業を容易に行なうことができる機能を具備しつつ、材料の後加工の手間を一切省くことにより、製造コストの低減を図ったものである(特願平11−233982号)。
【0007】
上記したようなベルトコンベアは、ベルトを掛け回した駆動ローラ外周の両側に2個一対のスナップローラを後退させることでベルトに加わる張力を解放し、そのままベルトを幅方向に引き抜くことでコンベア本体から取り外すことができる。また、取り外したベルトをコンベア本体に装着する際には、コンベア本体に装着したベルトを駆動ローラの下面側に掛け回し、その駆動ローラの外周の一側と他側に両スナップローラを個々に圧接することによりベルトの張力を維持する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような駆動構造を具備するベルトコンベアはベルトの取り外しと装着が簡単に行なえるために、特に食品関係の搬送に用いられる場合が多い。すなわち、食品関係に用いるベルトコンベアは、HACCPの規格に基づいて衛生を保つことが各食品メーカーの間で自主的に守られており、そのためベルトを定期的に取り外してコンベア本体と共に洗浄することが多く、ベルトの取付,取り外しは出来るだけ簡単に行なえることが好ましい。
また、上記した如き従来のベルトコンベアにあっては、スナップローラを完全に分離することができないため、スナップローラ回りを綺麗に洗浄することが難しく、両スナップローラ回りの洗浄を容易に行なうことができるベルトコンベアが望まれていた。
【0009】
本発明の課題は、上記した如きセンタードライブ型のベルトコンベアに関して、ベルトの取り外しをより簡単に行なうことのできるスナップローラの支持構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明のベルトコンベアは、ベルトコンベアを構成するコンベア本体の始端部と終端部とに各々ローラを横架し、これら両ローラ間に無端状のベルトを架設すると共に、上記コンベア本体の中間部の左右両側部間に亘って駆動ローラを水平に横架して、駆動回転自在に支持し、上記ベルトの復路側をこの駆動ローラの下面側外周に掛け回し、該駆動ローラ外周の一側と他側とに各々支持アームを配設し、これら支持アームの上下中間部を各々枢軸により枢支すると共に、該枢軸の両端部をコンベア本体の左右両側部の間に着脱可能に装着する枠体の両側部に貫挿して、同アームを揺動可能に支持し、且つその揺動に伴って両支持アームの上端部に設けたスナップローラが、上記駆動ローラ外周の一側と他側とに各々接離するように構成し、一方、両支持アームと上記枠体との間に各々付勢手段を設けて、両支持アーム先端のスナップローラを上記した如くベルトを掛け回した駆動ローラ外周の一側と他側とに常時弾性的に押圧せしめ、上記枠体の両側部を貫通した両支持アームの枢軸の両端部をコンベア両側の本体側部材により各々着脱可能に支持して成るものである。
【0011】
上記した手段によれば、コンベア本体に装着した無端状のベルトは、同コンベア本体の復路側に設けた駆動ローラの下面側外周に掛け回してある。この駆動ローラの一側と他側とには個々に支持アームを配置し、その中間部を枢軸により枢支する。この枢軸の両端部は、コンベア本体の左右両側部の間に装着する枠体の両側部に貫挿して支持してあり、これにより、同支持アームを揺動可能に支持してある。そして、支持アームの揺動に伴って、同支持アームの上端に設けたスナップローラは、上記駆動ローラの外周の一側と他側に対して各々接離するようになる。また、上記支持アームの下部と枠体との間に装着した付勢手段の付勢力により、両支持アームの上端に設けたスナップローラは、上記駆動ローラの外周に圧接して同駆動ローラに掛け回したベルトに張力を加えると共に、同ベルトを駆動ローラの外周面に押圧せしめて、駆動ローラからベルトへの駆動力の伝達可能な状態を維持する。
さらに、両支持アームは、枠体の両側部を貫通する枢軸の両端部をコンベア両側面の本体側部材に各々着脱可能に取付け支持することにより、駆動ローラの一側、及び他側に配設した支持アーム毎に取り外し、また取り付けることができる。
尚、請求項2及び請求項4に係る作用は、後述する実施例の中で合わせて説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4にて示すコンベアAは、本発明を実施したセンタードライブ型のベルトコンベアである。
上ベルトコンベアAのコンベア本体aは、左右両側に沿ってフレーム1a,1bを配設し、該両フレーム1a,1bの間を、搬送物の搬送路a1となる無端状のベルト3の往路側を下面から全面的に支承する略平板状の連絡板1cにより連絡し、平面視並行状に構成してある。
【0013】
上記した如く並行状に連結される左右両フレーム1a,1bの両端部には、折り返し用のローラ2a,2bを架設し、該ローラ2a,2bの間に上記した如く搬送路a1を構成する無端状のベルト3を掛け回してある。
尚、上記コンベア本体aの一側のフレーム1aの始端側及び終端側には、脚16を取り付け、これら脚16によりコンベア本体aを水平状態にて自立せしめている(図1)。
【0014】
コンベア本体aの両端部のローラ2a,2b間に掛け回したベルト3の往路側は、上記連結板1cによって下側から支承されることにより、水平な平面を維持する。また、ベルト3の復路側は、両フレーム1a,1bの中央の下部に突出する形で設置した駆動部に引き込み、駆動ローラ7と、一対のスナップローラ8a,8bとによって、上記駆動ローラ7の下面側外周に掛け回したベルト3を両側から挟持することにより、駆動ローラ7の駆動回転をベルト3に伝達するように構成してある(図1,図2)。
【0015】
コンベア本体aの左右両側に沿って設置されるフレーム1a,1bの略中央部には、各々支持板10a,10bの上辺部を取り付け固定する。両支持板10a,10bは、下側半部を逆台形に形成した鋼板であり、その下辺部側を下方へ向けて垂下せしめることにより、上記フレーム1a,1bに対して取り付け固定してある。
【0016】
上記した如くコンベア本体aの復路側に垂下する形で取り付け支持される両支持板10a,10bの略中央部には、各々駆動ローラ7の支軸7aを軸支するための軸受け部11a,11bを設け、これらの間に駆動ローラ7を水平に横架して支持してある。
駆動ローラ7は、所謂モータプーリを用いており、支軸7aの両端部を軸受11a及び11bを介して支持板10a,10bに取付固定してある。即ち、上記駆動ローラ7は、支軸7aが支持板10bに固定され、モータの外ケースとして機能する円筒状の駆動ローラが駆動回転することになる。また、モータの配線は中空状の支軸7aの内部を通して同支軸7aの端部から引き出し、支持板10b側に取り付けた端子ボックスに接続してある(図示せず)。
尚、上記した駆動ローラは、モータプーリに限定するものではなく、既存のどのような駆動構造を用いてもよい。例えば通常の駆動ローラのように、ローラの支軸を回転自在に軸受すると共に、該支軸の端部にプーリを取付け、このプーリと駆動モータの出力軸に取付た駆動プーリとの間をベルトにより連絡した駆動構造であってもよい。
【0017】
一方、ベルト3の復路側の中間部は、上記駆動ローラ7の下面側外周の略200゜の範囲に亘って接触させた状態で掛け回してある(図2)。
また、上記駆動ローラ7の両側には、各々支持アーム9a,9bの先端部に軸支した2個一対のスナップローラ8a,8bを駆動ローラ7の一側と他側とに配置し、これらスナップローラ8a,8bにより、ベルト3の復路側を掛け回した駆動ローラ7を両側から挟持して弾性的に押圧せしめている。
【0018】
上記スナップローラ8a及び8bは、駆動ローラ7を挟んで両側に各々2個ずつ配置し、これら一対のスナップローラ8a同士及び8b同士を支持アーム9a及び9bの先端部にて軸支することにより、同じレベルにて支持している(図4)。また、一対のスナップローラ8a同士、及び8b同士は、片側に2本ずつ配置した支持アーム9a及び9bの先端部に、各々の支軸8b'及び8a'を水平に嵌挿して取付支持することにより、各々のスナップローラ8a,8bが支持アーム9a,9bの上端部にて自由回転するように支持してある。
【0019】
上記したように駆動ローラ7を挟んで片側2本ずつ配置した支持アーム9a及び9bは、コンベア本体aの幅方向に適宜な間隔をおいて配置し、先端部に設けたスナップローラ8a同士及び8b同士が各々に向かい合うように配置している。また、上記両支持アーム9a同士、及び9b同士の中間部には枢軸14を水平に貫通し、一対となる両支持アーム9a同士,及び9b同士を所定の間隔を置いて保持している(図4)。枢軸14は、両支持アーム9a,9bを貫通してさらに外側へ向けて延出し、その両端部14aを後述する枠体に貫挿する。また、枢軸14が貫通する両支持アーム9a,9bの下端部同士の間には連結板12を架設してアームの下端部同士を連結してある。
連結板12の中央部には、鋼板を断面略コ形に屈曲形成して成る保持部材13の一端をネジ13a止めし、上記連結板12を貫通したネジ13aの突出部にコイルスプリング15を嵌装して保持せしめている。
【0020】
上記した如く構成した一対の支持アーム9a,9bは、コンベア本体aの両側部に設けた支持板10a,10bの間にわたって架設する一対の枠体20に各々組み付けた状態で装着する(図2,図5)。
枠体20は、コンベア本体aの両側部に設けた支持板10a,10bの内側に当てがう状態で装着する左右一対の当接板21を有する。この当接板21は上記した両支持板10a,10bの下側の傾斜部分に内側から当接するものであり、上辺が傾斜する台形形状に形成してある。これら当接板21の間には、支持アーム9a,9bに貫通せしめた枢軸14の両端部14aを内側から貫挿し、該枢軸14の両端部14aを回動可能に支持している。
また、両当接板21の下側の角部には、長軸状の連結杆22を架設して両当接板21の下部同士の間を連結している(図5)。
【0021】
上記した如く枠体20に組み付けた支持アーム9a,9bは、断面略コ形の保持部材13の先端部を枠体20の連結杆22に上側から掛止する。この際、保持部材13内にて保持したコイルスプリング15を圧縮した状態にて枠体20の連結杆22と支持アーム9a同士及び9b同士を連結する連結板12との間に弾装する。その結果、支持アーム9a,9bは圧縮されたコイルスプリング15の反発力により、同支持アーム9a,9bの先端側を駆動ローラ7側に向けて回動せしめる方向へ付勢する。そして、支持アーム9a,9bの先端に設けた両スナップローラ8a,8bが各々駆動ローラ7の一側と他側に当接して付勢するように構成してある。
【0022】
一方、上記した両枠体20及び支持アーム9a,9b、及びスナップローラ8a,8bをコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着するために、同側板10a,10bの両側縁部に鉤溝32を切欠形成してある(図2,図3)。
鉤溝32は、両支持アーム9a,9bの枢軸14の両端部14aを挿入して掛止する軸受部として機能するものであり、枢軸14の両端部14aを側板10a,10bの両側縁から水平に嵌入した後に、下方に落とし込むように略鉤形に切欠形成してある(図3)。
【0023】
上記した如く枠体20に組み込まれた支持アーム9a,9b、及びスナップローラ8a,8bをコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着する際には、弛んだ状態のベルト3の復路側を駆動ローラ7の下側の外周に掛け回しておく。そして、この状態から、枠体20に組み込んだ支持アーム9a,9a及び支持アーム9b,9bを別々に装着する。
まず、一方の枠体20を持ち、同枠体の両当接板21を貫通して外側に突出する枢軸14の両端部14aを左右両側板10a,10bに切欠形成した一方の鉤溝32内に同時に各々挿入し、そのまま水平に押し付けた後、下方に下げて同鉤溝32の掛止部32aに落とし込む(図3,図5)。一個目の枠体20を装着する際には、ベルト3にまだ張力が加わっていないので、1個めの枠体20の装着はコイルスプリング15による付勢力を受けることはなく、容易に装着することができる。
【0024】
次いで、もう一方の枠体20を持ち、両当接板21を貫通して突出する左右両端部14aを左右両側板10a,10bに切欠形成したもう一方の鉤溝32内に同時に挿入する。そして、コイルスプリング15による付勢力に抗しつつそのまま水平に押し付け、次いで下方に下げて両鉤溝32の掛止部32aに落とし込む(図3,図5)。この状態において、両支持アーム9a,9bを枢支する枢軸14の両端部14aが鉤溝32の掛止部32aに嵌合して回動可能な状態で支持される。
【0025】
また、両支持アーム9a,9bの上端部に取り付けたスナップローラ8a,8bは、同支持アーム9a,9bの下端部に設けたコイルスプリング15による付勢力を受けて、駆動ローラ7の外周に掛け回したベルト3の両側を常時押圧し、これにより、ベルト3に適度な張力が加わる(図2,図3)。また、上記した作業を行なう際には片方の支持アーム9a,9bの側面に取り付けた把手9cを持って行なうと上記作業を容易に行なうことができる。
【0026】
上述したような装着状態においては、枠体20の左右両当接板21が、コンベア本体aの左右両側板10a,10bの下半部に内側から当接する。
これと同時に、当接板21を連結する連結杆22の両端部に設けたカラー22aは、両側板10a,10b下部の傾斜辺部に当接し、ベルト3からの反力により駆動ローラ7側へ回転するように作用する付勢力を受けて、枠体20が枢軸の端部14aを支点として回動するのを防止している。
【0027】
上記した如く両側板10a,10bに切欠形成した両鉤溝32の掛止部32a内に嵌合する枢軸14の両端部14aは、鉤溝32が鉤形に切欠してあるだけなので、駆動中に上方へ上がって同鉤溝32から外れてしまうように思われる。しかし、実際には、ベルト3に張力を与えることによりスナップローラ8a,8bが受ける反力は、支持アーム9a,9bの枢軸14の両端部14aに対して斜め下方へ向けて作用する。したがって、作動中に上記鉤溝32の掛止部32aから枢軸14の両端部14aが外れてしまうようなことはない。
【0028】
例えば、洗浄作業等を行なうために、上記コンベア本体aからベルト3を取り外す必要が生じた場合には、枠体20の枢軸14よりも下側を持って押し付けることにより、コイルスプリング15を適度に圧縮してスナップローラ8bが受ける反力を弱める。これと同時に、支持アーム9b及びスナップローラ8bを押し上げ、さらに水平に引き抜く(図6−a,図6−b)。これにより、一方の枠体20及び支持アーム9b,スナップローラ8bを設置位置から取り外すことができる(図6−c)。
上記したように一方の枠体20及び支持アーム9b,スナップローラ8bを取り外すと、ベルト3が弛むので、もう一方のスナップローラ8aと支持アーム9aにはベルト3による張力が加わらなくなるため、コイルスプリング15の付勢力を受けることなく容易に取り外すことができる。
【0029】
上記したようにコンベア本体aに装着したベルト3の張力を弛めた後、同ベルト3をコンベア本体aの一側へスライドさせ、コンベア本体aを支える脚16に設けた引き出しローラ16aの間からベルト3の復路側を引き出してコンベア本体aから取り外す。また、清掃等の作業を終えたならば、ベルト3を脚16の引き出しローラ16aの間を通した後、コンベア本体aに装着し、前記した場合と同様に両スナップローラ8a,8bを押し当てる。
【0030】
図7〜図9にて示す実施例は、枠体20'と該枠体20'に組み付ける支持アーム9b(9a)と、スナップローラ8b(8a)及び支持アーム9b(9a)を組み付けたユニットを示している。このユニットは、前記したものと同様に、一対の当接板21と、両当接板21を連結する板状の連結杆52とにより、枠体20'を構成している。
上記枠体20'に組み付ける一対のスナップローラ8b(8a)は、支持アーム9b(9a)の先端部に取付支持してある。また、両支持アーム9b(9a)の下端部にわたって連結板12を架設し、両支持アーム9b(9a)を一体的に連結してある。また、連結板12の略中央部には、筒状の保持体61をネジ61aにより止着し、上記連結杆52へ向けて突出せしめてある。保持体61には、コイルスプリング15を嵌装し、連結板12と枠体20'の間に圧縮した状態で弾装する(図7,図8)。
【0031】
上記連結板12における保持体61の一側部には、ドライバー等の棒状工具を挿入する挿入孔53を貫通形成してある。また、連結板12における保持体61の他側部には、ネジ孔54を穿設し、該ネジ孔54内にブランジャー55を螺合してある。プランジャー55の先端には、掛止突部55aを形成し、該掛止突部55aを連結板12の下面から突出するように設定してある(図9)。
【0032】
一方、枠体20'の連結杆52における所定位置、即ち連結板12のプランジャー55と対応する位置には、断面略L形に折り曲げた掛止板65の基端部をネジ69止めし、その先端側が支持アーム9b(9a)の下部の連結板12へ向けて斜め下方に延出するように取り付けてある。連結板12の延出部には、前記プランジャー55の掛止突部55aを嵌入して掛止する掛止孔67を開設すると共に、ドライバー等の工具を挿入する挿入孔68を適宜な間隔を置いて穿設してある。
【0033】
上記した如く構成した枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)を装着状態から取り外す際には、専用に製造した棒状工具(図示せず)か、若しくはプラスドライバー等の工具の先端部を連結板12に穿設した挿入孔53内に挿入し、次いで駆動ローラ7側へ押し込んでコイルスプリング15を圧縮しながら支持アーム9b(9a)の下部側を回動し、連結板12に装着したプランジャー55の掛止突部55aを掛止板65に穿設した掛止孔67に嵌入せしめる。これにより、コイルスプリング15を通常時よりも圧縮した状態に維持すると共に、同コイルスプリング15を圧縮させた分、支持アーム9b(9a)とスナップローラ8b(8a)とが後退してベルト3を弛めることができる(図9)。
【0034】
ベルト3を弛めたならば、支持アーム9b(9a)及びスナップローラ8b(8a)を押し上げ、さらに水平に引き抜くことにより、支持アーム9b(9a)の枢軸14の両端部14aを両側板10a,10bの鉤溝32から外して枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)を設置位置から取り外すことができる。
上記構造によれば、プランジャー55の掛止突部55aを掛止板65の掛止孔67に掛止することにより、コイルスプリング15を通常時よりも圧縮した状態のまま維持することができる。その結果、ベルト3を適度に弛ませることが出来るようになり、枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)をコイルスプリング15の付勢力を受けることなく容易に取り外すことができる。
【0035】
これとは反対に、取り外した枠体20'及び支持アーム9b(9a)、スナップローラ8b(8a)をコンベア本体aの両側板10a,10bの間に装着する際には、前記した場合と同様に、枠体20'を持ち、同枠体20'の両当接板21を貫通して外側に突出する枢軸14の両端部14aを左右両側板10a,10bの鉤溝32内に同時に各々挿入し、そのまま水平に押し付けた後、下方に下げて同鉤溝32の掛止部32aに落とし込む。
【0036】
そして、掛止板65の挿入孔68にプラスドライバー等の棒状工具を挿入して下方へこじるように力を入れて、プランジャー55の掛止突部55aに嵌合して掛止していた掛止板65を引き抜く。これにより、圧縮状態で保持されていたコイルスプリング15が伸長して付勢力を生じ、該付勢力により支持アーム9b(9a)が回動して、先端部のスナップローラ8b(8a)をベルト3に押し付けて同ベルト3に適度な張力を与える(図9)。
また、これと同時に、両当接板21を連結する連結杆52の両端部に設けたカラー52aは、両側板10a,10b下部の傾斜辺部に当接し、枠体20'が枢軸の端部14aを支点として回動するのを防止する。
【0037】
以上のように構成した枠体20'と支持アーム9b(9a),スナップローラ8b(8a)のユニットによれば、プランジャー55の掛止突部55aを掛止板65の掛止孔67に嵌合して掛止することにより、コイルスプリング15を圧縮した状態のままで維持することができる。よって、ベルト3を脱着する作業の際に、ベルト3を適度に弛ませた状態を維持しながら作業を行なうことが可能となり、その結果、ベルト3の着脱作業の能率を格段と向上することができる。
【0038】
上記したように構成したスナップローラ8b,(8a)は、コイルスプリング15による付勢力によりベルト3に対して常時一定した張力を与えることができる。また、使用の積み重ねによりベルト3が伸びた際にも、そのベルトの伸びをベルト3の付勢力により吸収して略一定の張力を維持することが可能である。
よって、上記したように構成したベルトコンベアにあっては、コンベア本体aの両端部に設ける折り返し用のローラ2a,2bには、通常のベルトコンベアが備えるベルト張力の調節機構、即ち、ベルトの伸びに対応して折り返しローラ間の距離を調節してベルトの張力を適度な状態に維持する機構を設ける必要が無くなる。
【0039】
したがって、図10にて示すように、コンベア本体aの両端部に装着する折り返し用のローラ2a(2b)の支軸両端を軸受体70を用いて軸受し、両ローラ2a(2b)を支持することも可能となる。
上記した両軸受体70は、合成樹脂等を用いて成形してあり、ローラ2a(2b)の両端に突出する支軸の両端を嵌入して軸受する。また、両軸受体70を装着するには、コンベア本体a端部の左右両側に装着部71を切欠形成し、この装着部71に上記軸受体70をはめ込む形で装着する。上記軸受体70には嵌合溝70aを形成してあり、この嵌合溝70aを装着部71のエッジ71aに嵌合することにより、コンベア本体aに対して取付固定してある。
【0040】
尚、支持アーム9a,9bの先端部に取り付け支持されるスナップローラ8a,8a及び8b,8bは、図4にて示すように、駆動ローラ7の全幅の1/2よりも若干狭い間隔をおいて配置してあるが、上記両スナップローラ同士の間隔は任意に変更してもよい。また、スナップローラは、上記実施例のように2個と限定するものではなく、1個若しくは2個以上であってもよい。また、スナップローラの幅や径も任意に設定してよい。
【0041】
上記実施例では、両支持アーム9a,9bを揺動可能に支持する枢軸14端部14aの軸受として鉤溝32を用いたが、本実施例のベルトコンベアに用いる軸受としては、両支持アームの枢軸の両端部をコンベア両側の本体側部材により各々着脱可能に支持し得るものであれば、既存のどのような軸受構造を用いても良い。
【0042】
上記支持アームに付勢力を与える付勢手段としては、コイルスプリングを用いることが好ましいが、本発明に用いる付勢手段はコイルスプリングに限定するものではない。すなわち、本発明に用いる付勢手段は、支持アームと上記枠体との間に装着して、支持アームの先端に設けたスナップローラを上記した如くベルトを掛け回した駆動ローラ外周に常時弾性的に押圧できるものであれば、どのような付勢手段を用いてもよい。例えば板バネ等の金属製のバネの他に、ピストンとスリープを用いて構成した空気バネ、若しくはシリコンゴムや合成ゴム等の弾性材料を用いたゴムバネ等を利用してもよい。
尚、図7〜図9にて上記した実施例は、ロック機構としてプランジャーと、掛止孔を有する掛止板を組み合わせて着脱可能な良好なロック機能を得た。しかし、本発明に用いるロック機構は、それに限定するものではない。即ち、本発明に用いるロック機構は、支持アームを付勢手段の反力に抗しつつ所定の位置まで回動させた際に係合し、同支持アーム及びスナップローラをその回動位置にて係脱可能に保持し得るものであれば、既存のどのような構造を用いてよく、例えば、掛止爪やカム構造等を利用したものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように、コンベア本体に装着したベルトを駆動ローラの下面側の外周に掛け回し、該駆動ローラの一側と他側に支持アームを個々に配置し、同支持アームの先端に設けた各々のスナップローラを同支持アームと枠体との間に弾装した付勢手段の付勢力を利用して駆動ローラの外周に圧接し、上記ベルトに張力を与えると共に、駆動ローラからベルトへの動力伝達を可能に成し、さらに、両支持アームは、枠体の両側部を貫通する枢軸の両端部をコンベア両側面の本体側部材に各々着脱可能に支持したものである。
よって、コンベア本体からベルトを取り外す際には、駆動ローラの一側及び他側に配設した支持アームとスナップローラとを付勢力に抗しつつ、枢軸の両端部を本体両側部から取り外すことにより装着箇所から離脱させることができる。
したがって、ベルトの取り外し作業を行なう際には、一対となるスナップローラと支持アームを一個ずつ別々に取り外し、また取付作業の際には一個ずつ取り付けることができる。よって、従来のように、一対の支持アームとスナップローラを同時に取り外し且つ同時に取付するものと比較すると、ベルトの取り外し作業及び取付作業をより簡単に行なうことができる。
さらに、一方の支持アームとスナップローラーを取り外した時点で、ベルトが弛むので、他方の支持アームとスナップローラの取り外しは、付勢手段による付勢力を受けることなく楽に取り外せる利点がある。
【0044】
また、請求項2に係るベルトコンベアは、両支持アームの枢軸の両端部を支持する本体側部材の軸受部として、同枢軸の両端部を略水平に嵌入した後に、下方に落とし込む鉤溝を本体両側部の部材に形成して成るものである。
よって、支持アームとスナップローラとを装着位置から取り外す際には、両端部が鉤溝に落ち込んだ状態の枢軸を引き上げて手前に引くだけの操作で簡単に外すことができる。また、支持アームとローラを装着位置に取付る際には、枢軸の両端部をコンベア本体の両側部に設けた鉤溝内に対して水平に押し込んで下方へ落とし込むことで装着することができる。よって、従来のように、軸受やボルトナットを取付,取外しする面倒な作業を行なう必要もなく、極めて簡素な構造により、支持アームとスナップローラの取付及び取り外し作業を可能と成し、ベルトの取り外し、及び取付け作業を円滑に行なうことができる。
【0045】
請求項3記載のベルトコンベアにあっては、両支持アームの下部とフレ−ム側部材との間に圧縮バネを弾装して成るものであるから、圧縮バネの弾性力を利用して安定した付勢力を得ることができると共に、装着の設定が容易であり、コスト面でも好適である。
上記したように圧縮バネを装着することで支持アームに付勢力が加わり、オートテンション機能が付加される。これによって、ベルトの張力を調整する作業が不要となり、さらに、ベルトが収縮した場合にも、張力の調節は不要である。さらに、ベルトが縮んで張力が異常に増加しても、圧縮バネにより吸収して対応することができ、従来のコンベアに生じていたローラの破損等を回避することができる。
【0046】
請求項4記載のベルトコンベアは、上記支持アームを付勢手段の反力に抗して所定の位置まで回動させた際に係合し、同支持アーム及びスナップローラをその回動位置にて保持する係脱可能なロック機構を具備したものである。よって、ベルトを取り外す際には、支持アームを回動してロック機構を係合させることにより、支持アーム及びスナップローラを後退させて所定の回動位置にて保持することができる。したがって、上記ロック機構を係合した後に行なう作業、即ち、枠体と支持アーム,スナップローラの取り外し作業、及び取付作業は、付勢手段による反力を受けずに楽に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施したベルトコンベアを示す正面図。
【図2】 同コンベアの駆動ローラ部を一部切欠して示す正面図。
【図3】 同駆動ローラ部を示す背面図。
【図4】 図2におけるIV-IV 線断面図。
【図5】 コンベア本体の駆動ローラ部分と同部分に装着する枠体とスナップローラを示す斜視図。
【図6】 (a)は、駆動ローラからスナップローラを取り外す際にコイルスプリングを圧縮してスナップローラに加わる反力を低減した状態を示す縦断正面図、(b)は、枠体を上方へ引き上げた状態を示す縦断正面図、(c)は、枠体と共に取り外した支持アームとスナップローラを示す縦断正面図。
【図7】 スプリングコイルの保持機構を備えた枠体と支持アーム,スナップローラのユニットを示す斜視図。
【図8】 同ユニットの装着部を一部切欠して示す正面図(ベルトが張った状態)。
【図9】 同ユニットの装着部を一部切欠して示す正面図(ベルトが弛んだ状態)。
【図10】 ベルトの張力調整機構を省いたローラの軸受体の装着状態を示す斜視図。
【図11】 従来のセンタードライブ型のベルトコンベアを一部切欠して示す正面図。
【図12】 従来のセンタードライブ型のベルトコンベアを示す正面図。
【符号の説明】
A・・・ベルトコンベア
a・・・コンベア本体
a1・・・搬送路
2a,2b・・・ローラ
7・・・駆動ローラ
8a,8b・・・スナップローラ
9a,9b・・・支持アーム
10a,10b・・・側板
14・・・枢軸
15・・・コイルスプリング
20・・・枠体
22,52・・・連結杆
32・・・鉤溝
32a・・・掛止部
55・・・プランジャー
55a・・・掛止突部
65・・・掛止板
68・・・挿入孔
Claims (4)
- ベルトコンベアを構成するコンベア本体の始端部と終端部とに各々ローラを横架し、これら両ローラ間に無端状のベルトを架設すると共に、上記コンベア本体の中間部の左右両側部間に亘って駆動ローラを水平に横架して、駆動回転自在に支持し、上記ベルトの復路側をこの駆動ローラの下面側外周に掛け回し、該駆動ローラ外周の一側と他側とに各々支持アームを配設し、これら支持アームの上下中間部を各々枢軸により枢支すると共に、該枢軸の両端部をコンベア本体の左右両側部の間に着脱可能に装着する枠体の両側部に貫挿して、同アームを揺動可能に支持し、且つその揺動に伴って両支持アームの上端部に設けたスナップローラが、上記駆動ローラ外周の一側と他側とに各々接離するように構成し、一方、両支持アームと上記枠体との間に各々付勢手段を設けて、両支持アーム先端のスナップローラを上記した如くベルトを掛け回した駆動ローラ外周の一側と他側とに常時弾性的に押圧せしめ、上記枠体の両側部に貫挿した両支持アームの枢軸の両端部をコンベア両側の本体側部材により各々着脱可能に支持して成るベルトコンベア。
- 上記両支持アームの枢軸の両端部を支持する本体側部材の軸受部として、同枢軸の両端部を略水平に嵌入した後に、下方に落とし込む鉤溝を本体両側部の部材に形成して成る請求項1記載のベルトコンベア。
- 上記付勢手段として、両支持アームの下部とフレ−ム側部材との間に圧縮バネを弾装して成る請求項1若しくは2記載のベルトコンベア。
- 上記支持アームを付勢手段の反力に抗して回動し、スナップローラを所定の位置まで後退させた際に係合し、同支持アームをその回動位置にて保持する係脱可能なロック機構を具備して成る請求項1乃至請求項3の何れか一項記載のベルトコンベア。
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