JP3887294B2 - プリーツスクリーン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリーツスクリーンのプリーツ(折り目)の間隔を一定に保持するピッチ保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリーツスクリーンは、上下に折り畳み可能としたカーテン材をヘッドボックスから吊下支持し、そのカーテン材を昇降装置の操作により昇降可能とすることにより、室内への採光量を調節可能としたものである。
【0003】
このようなプリーツスクリーンにおいて、カーテン材を幅方向に分割する構成としたものが特許文献1に開示されている。
また、プリーツスクリーンでは、カーテン生地のプリーツの間隔を一定に保持するピッチ保持装置を備えたものがあり、特許文献2にはこのようなピッチ保持装置が開示されている。
【0004】
図7及び図8は、カーテン生地を幅方向に分割した場合、そのカーテン生地1a,1bの重合部に昇降コード2及びピッチ保持コード3を設けた構成である。昇降コード2はカーテン生地1a,1bに挿通され、その昇降コード2を介してボトムレールを引き上げることによりカーテン生地1a,1bが上方へ畳み込まれ、ボトムレールを下降させることによりカーテン生地1a,1bが引き延ばされる。そして、カーテン生地1a,1bの重合部に昇降コード2が挿通されているので、その重合状態が確実に維持される。
【0005】
ピッチ保持コード3は、カーテン生地1a,1bの背面側に垂下され、そのピッチ保持コード3には支持ループ4が等間隔に設けられ、その支持ループ4に昇降コード2が挿通される。
【0006】
従って、ボトムレールが下限まで下降されると、カーテン生地1a,1bのプリーツの間隔は支持ループ4により等間隔に保持される。
【0007】
【特許文献1】
特公昭54−38821
【特許文献2】
実開平4−135696
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図7及び図8に示す構成において、カーテン生地1a,1bを上方へ畳み込むと、ピッチ保持コード3及び支持ループ4はカーテン生地1a,1bの各プリーツ間で弛んだ状態となる。
【0009】
すると、支持ループ4は一方のカーテン生地1aのプリーツ端の角部5に引っ掛かり、この状態でカーテン生地1a,1bが下方へ引き延ばされると、図8に点線で示すように、支持ループ4が角部5に引っ掛かった状態でカーテン生地1a,1bが引き延ばされる。
【0010】
この結果、カーテン生地1a,1bの重合部において、プリーツが変形されてしまい、美感を損ねるという問題点がある。
この発明の目的は、カーテン生地とピッチ保持コードとの引っ掛かりを防止し得るプリーツスクリーンを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、上下方向に折り畳み可能としたカーテン生地をヘッドボックスから吊下支持し、前記カーテン生地には昇降コードを挿通し、前記昇降コード及びカーテン生地の下端にボトムレールを接続し、前記昇降コードを操作してボトムレールを昇降することにより前記カーテン生地を上方へ畳み込みあるいは下方へ引き延ばし可能とし、前記カーテン生地を幅方向に分割し、前記ヘッドボックスからピッチ保持コードを吊下支持したプリーツスクリーンにおいて、前記カーテン生地の重合部において、前記ピッチ保持コード側のカーテン生地の端部には、該カーテン生地のプリーツの角部を除去する切り欠きを設けた。
【0012】
請求項2では、前記ピッチ保持コードには、前記昇降コードを挿通して前記カーテン生地の各プリーツを支持する支持ループを等間隔に設け、前記切り欠きは前記支持ループとカーテン生地との引っ掛かりを防止するように各プリーツの角部を除去する構成とした。
【0013】
請求項3では、前記切り欠きは、カーテン生地の端部から前記ピッチ保持コードの垂下位置まで形成した。
請求項4では、前記切り欠きは、前記プリーツに沿って形成した。
【0014】
請求項5では、前記切り欠きは、前記プリーツを中心としてV字型に形成した。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)
図1に示す横引プリーツスクリーンは、ヘッドボックス11からカーテン生地12a,12bが吊下支持され、そのカーテン生地12a,12bの下端には共通のボトムレール13が吊下支持されている。前記カーテン生地12a,12bは、ヘッドボックス11の中間部において、重ね合わされている。
【0016】
前記ヘッドボックス11から3本の昇降コード14a,14b,14cが吊下支持される。昇降コード14aはヘッドボックス11の一端部においてカーテン生地12aに挿通され、その下端には前記ボトムレール13が吊下支持される。
【0017】
昇降コード14bは、カーテン生地12a,12bの重合部において同カーテン生地12a,12bに挿通され、その下端には前記ボトムレール13が吊下支持される。
【0018】
昇降コード14cはヘッドボックス11の他端部においてカーテン生地12aに挿通され、その下端には前記ボトムレール13が吊下支持される。
前記昇降コード14a〜14cは、ヘッドボックス11内に配設される昇降装置15から吊下支持される。そして、ヘッドボックスの一端から垂下されるボールチェーン19を操作して、昇降コード14a〜14cを巻取りあるいは巻き戻すことにより、ボトムレール13を昇降可能となっている。
【0019】
図2に示すように、前記カーテン生地12a,12bの背面側において、前記各昇降コード14a〜14cに並行して、前記ヘッドボックス11からピッチ保持コード16が垂下され、そのピッチ保持コード16の下端は前記ボトムレール13に接続されている。
【0020】
前記ピッチ保持コード16には多数の支持ループ17が等間隔に設けられ、その支持ループ17に前記昇降コード14a〜14cがそれぞれ挿通されている。図3に示すように、前記カーテン生地12a,12bの重合部において、後側に重なるカーテン生地12bの端部には切り欠き18aが設けられている。その切り欠き18aは、後側に突出するプリーツの頂部を切除するようにして形成され、カーテン生地12bが上方へ折り畳まれたとき、カーテン生地12bの重合部にプリーツの角部が形成されないようになっている。
【0021】
上記のように構成されたプリーツスクリーンでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)ボールチェーン19の操作により、ボトムレール13を昇降して、カーテン生地12a,12bを上方へ引き上げ、あるいは下方へ引き延ばすことができる。
(2)ボトムレール13を下限まで下降させるとき、ピッチ保持コード16によりカーテン生地12a,12bのプリーツ間隔を等間隔に維持することができる。
(3)カーテン生地12bの重合部の端部に切り欠き18aを設けたので、カーテン生地12bを上方へ畳み込んだとき、支持ループ17がカーテン生地12bに引っ掛かることはない。そして、この状態からカーテン生地12a,12bを下方へ引き延ばすと、図4に示すように、支持ループ17がカーテン生地12bに引っ掛かることなく、カーテン生地12a,12bを支持する。従って、カーテン生地12a,12bを下降させたとき、カーテン生地12a,12bのプリーツの変形を防止することができる。
(第二の実施の形態)
図5及び図6は、第二の実施の形態を示す。この実施の形態は、前記第一の実施の形態の切り欠き18aの構成を変更したものであり、その他の構成は前記第一の実施の形態と同様である。
【0022】
図5に示すように、前記カーテン生地12a,12bの重合部において、後側に重なるカーテン生地12bの端部には切り欠き18bが設けられている。切り欠き18bは後側に突出するプリーツの頂部を切除するようにV字形に切り込まれ、カーテン生地12bが上方へ折り畳まれたとき、カーテン生地12bの重合部にプリーツの角部が形成されないようになっている。
【0023】
このような構成により前記第一の実施の形態と同様な作用効果を得ることができる。
上記実施の形態は、次に示すように変更することもできる。
・切り欠きは、前記実施の形態以外の形状でもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明はカーテン生地とピッチ保持コードとの引っ掛かりを防止し得るプリーツスクリーンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プリーツスクリーンを示す正面図である。
【図2】 プリーツスクリーンを示す側面図である。
【図3】 カーテン生地の重合部を示す背面図である。
【図4】 カーテン生地の重合部を示す下面図である。
【図5】 第二の実施の形態のカーテン生地の重合部を示す背面図である。
【図6】 カーテン生地の重合部を示す下面図である。
【図7】 従来例のピッチ保持装置を示す側面図である。
【図8】 従来例のカーテン生地の重合部を示す下面図である。
【符号の説明】
11 ヘッドボックス
12a,12b カーテン生地
13 ボトムレール
14a〜14c 昇降コード
16 ピッチ保持コード
17 支持ループ
18a,18b 切り欠き

Claims (5)

  1. 上下方向に折り畳み可能としたカーテン生地をヘッドボックスから吊下支持し、前記カーテン生地には昇降コードを挿通し、前記昇降コード及びカーテン生地の下端にボトムレールを接続し、前記昇降コードを操作してボトムレールを昇降することにより前記カーテン生地を上方へ畳み込みあるいは下方へ引き延ばし可能とし、前記カーテン生地を幅方向に分割し、前記ヘッドボックスからピッチ保持コードを吊下支持したプリーツスクリーンにおいて、
    前記カーテン生地の重合部において、前記ピッチ保持コード側のカーテン生地の端部には、該カーテン生地のプリーツの角部を除去する切り欠きを設けたことを特徴とするプリーツスクリーン。
  2. 前記ピッチ保持コードには、前記昇降コードを挿通して前記カーテン生地の各プリーツを支持する支持ループを等間隔に設け、前記切り欠きは前記支持ループとカーテン生地との引っ掛かりを防止するように各プリーツの角部を除去する構成としたことを特徴とする請求項1記載のプリーツスクリーン。
  3. 前記切り欠きは、カーテン生地の端部から前記ピッチ保持コードの垂下位置まで形成したことを特徴とする請求項2記載のプリーツスクリーン。
  4. 前記切り欠きは、前記プリーツに沿って形成したことを特徴とする請求項3記載のプリーツスクリーン。
  5. 前記切り欠きは、前記プリーツを中心としてV字形に形成したことを特徴とする請求項3記載のプリーツスクリーン。
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