JP3887151B2 - カラー表示制御装置、その表示色設定方法、記憶媒体、カラー表示装置及びその筆記色設定方法 - Google Patents

カラー表示制御装置、その表示色設定方法、記憶媒体、カラー表示装置及びその筆記色設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーディスプレイ等のカラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるパーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末(PDA)等のカラー表示制御装置、その表示色設定方法、記憶媒体、さらには、カラー表示制御装置を一体に有して既に表示されている画像上に入力した文字や図形などの上書き画像を重ねて表示する際の上書き画像の視認性の向上等を図ったカラー表示装置及びその筆記色設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータグラフィックスでは操作性等の向上のために、例えば、特開平7−325666号公報に示されるように、入力画面の各項目や背景色等を色分けして表示させたりしている。また、キーボードやマウスの代わりにペンを用いて入力する、いわゆるペン入力型コンピュータが電子会議システム等で用いられている。例えば、特開平9−114591号公報に示される液晶表示装置によれば、カラー液晶パネル上にペン入力したときに、ペンで指示された位置の座標データを認識し、認識した座標データによる軌跡を予め指定された色で表示パネルに表示して、ペン入力した軌跡をカラー表示するようにしている。
【0003】
このようなペン入力型コンピュータ等のカラー表示装置によれば、表示装置によって表示されている画面上の画像に対して、ペンを用いて入力した画像を上書き画像として重ねて表示できるので、大画面のカラーディスプレイを用いることで、会議、プレゼンテーション、教育等に広く適用可能で、その利用価値の高いものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなカラー表示装置によれば、文字や画像をカラーでペン入力する場合、一般的には、筆記前に筆記色を予め指定してから入力するようにしている。この筆記色を指定する場合、使用者の操作ミスや判断ミスにより背景色と同一色又は近い色を筆記色として指定してしまうことが多々あり、このような場合には筆記軌跡が見にくくなってしまうという問題点がある。
【0005】
特に、大画面のカラーディスプレイを用いたカラー表示装置であって、プレゼンテーション等のように描かれた文字等の画像を複数の人が同時に視認することが重要な場合には、上書き画像が視認しにくくなることは重大な欠点である上に、筆記色の指定操作を伴うことは操作性・利便性の低下を招くことになる。
【0006】
ペンや指による入力に限らず、より一般的な例として、プレゼンテーションを行う場合に、カラープロジェクタや大画面のカラーディスプレイを使用する機会が多くなってきている。このような表示画面が大画面である場合には、文字や線等のグラフィック画像は、多くの人にとって見易いことが望まれる。ところが、プレゼンテーション用資料をPC等の個人用文書作成装置で作成している段階では、文字や線等の画像が見づらくなくても、そのデータをカラープロジェクタ等で大画面に投影して表示させると、投影光量が十分でない場合(表示が暗い)には、文字や線等の色とその背景領域の色との組合わせによっては文字や線等が見づらくなる、という不具合がある。
【0007】
また、従来のPC等の文書作成装置においては、強調したい文字や線等の色はユーザが判断しており、表示している背景色に対して目立つ色或いはふさわしい色を装置側で判断するという機能は無かった。
【0008】
また、楽曲の演奏に合わせて歌詞を表示するカラオケ装置では、歌詞を見易い色で表示している場合が多いが、背景画像(動画或いは静止画)の色と歌詞の色とが類似している場合には歌詞が非常に見づらくなる、という問題もある。
【0009】
また、一般的には、背景色に対して補色(色相環の反対側の色であり、混ぜるとグレーになる色)を表示色(筆記色)として指定すれば、描いた線を目立たさせることができるが、単純補色の場合、必ずしも多くの人にとって最も見やすいわけではなく、その色合いがよくない場合もあり、また、例えば、緑色とピンク色との組合せのように、背景色と表示色(筆記色)との組合せによってはビジネスの場に合わず不快感を与えてしまうようなケースも生じてしまう。
【0010】
そこで、本発明は、背景色に応じて最適な表示色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができるカラー表示制御装置、その表示色設定方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、背景色に応じて最適な筆記色を自動的に設定することができ、上書き画像の視認性を最適化させることができるカラー表示装置及びその筆記色設定方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、不快感などを与えることのない最適な表示色を設定することができるカラー表示制御装置、その表示色設定方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、オフィス等の場所、会議等の目的などに応じた最適な表示色を設定することができるカラー表示制御装置、その表示色設定方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識ステップと、前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出ステップと、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定するステップとを有し特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する設定ステップと、を備える。
【0015】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
また、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合には、用途によっては場違い的な不快感を与えてしまうが、このような組合せを特定色に属する組合せとして予め設定しておくことで、このような組合せによる点Bに基づく表示色の設定を排除することができ、不快感を与えるような表示色の設定を回避できる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、前記算出ステップは、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0017】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、前記算出ステップは、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0019】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、前記算出ステップは、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0021】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項2又は3記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、前記算出ステップは、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0023】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項2又は3記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0024】
請求項6記載の発明は、請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法において、前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする。請求項7記載の発明は、請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法において、前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする。請求項8記載の発明は、請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法において、前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする。
【0025】
従って、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0028】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法において、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく表示色の設定ステップの処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする。
【0029】
従って、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0030】
請求項10記載の発明は、カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置において、前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出手段と、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定する判定手段とを有し、特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する表示色設定手段と、を備える。
【0031】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
また、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合には、用途によっては場違い的な不快感を与えてしまうが、このような組合せを特定色に属する組合せとして予め設定しておくことで、このような組合せによる点Bに基づく表示色の設定を排除することができ、不快感を与えるような表示色の設定を回避できる。
【0032】
請求項11記載の発明は、請求項10記載のカラー表示制御装置において、前記算出手段は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0033】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0034】
請求項12記載の発明は、請求項10記載のカラー表示制御装置において、前記算出手段は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0035】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0036】
請求項13記載の発明は、請求項10記載のカラー表示制御装置において、前記算出手段は、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0037】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項11又は12記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0038】
請求項14記載の発明は、請求項10記載のカラー表示制御装置において、前記算出手段は、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0039】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項11又は12記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0040】
請求項15記載の発明は、請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置において、前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする。請求項16記載の発明は、請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置において、前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする。請求項17記載の発明は、請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置において、前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする。
【0041】
従って、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0044】
請求項18記載の発明は、請求項10ないし17の何れか一に記載のカラー表示制御装置において、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく前記表示色設定手段の表示色設定処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする。
【0045】
従って、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0046】
請求項19記載の発明の記憶媒体は、カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置を備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識機能と、前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出機能と、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定する判定機能とを有し、特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する表示色設定機能と、を実行させる機械読取可能なプログラムが記憶されている。
【0047】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
また、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合には、用途によっては場違い的な不快感を与えてしまうが、このような組合せを特定色に属する組合せとして予め設定しておくことで、このような組合せによる点Bに基づく表示色の設定を排除することができ、不快感を与えるような表示色の設定を回避できる。
【0048】
請求項20記載の発明は、請求項19記載の記憶媒体において、前記算出機能は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0049】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0050】
請求項21記載の発明は、請求項19記載の記憶媒体において、前記算出機能は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0051】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0052】
請求項22記載の発明は、請求項19記載の記憶媒体において、前記算出機能は、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0053】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項20又は21記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0054】
請求項23記載の発明は、請求項19記載の記憶媒体において、前記算出機能は、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする。
【0055】
従って、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項20又は21記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0056】
請求項24記載の発明は、請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体において、前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする。請求項25記載の発明は、請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体において、前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする。請求項26記載の発明は、請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体において、前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする。
【0057】
従って、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0060】
請求項27記載の発明は、請求項19ないし26の記載の記憶媒体において、前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく前記表示色設定機能の表示色設定処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする。
【0061】
従って、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0062】
請求項28記載の発明のカラー表示装置における筆記色設定方法は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識し、前記点Aと、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bとが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否か判定し、特定色の組合せでない場合に、前記点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定するようにした。
【0063】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0064】
また、参考例1のカラー表示装置における筆記色設定方法は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識し、この点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定するようにした。
【0065】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0066】
また、参考例2のカラー表示装置における筆記色設定方法は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識し、この点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定するようにした。
【0067】
従って、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前記点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定となる。
【0068】
また、参考例3のカラー表示装置における筆記色設定方法は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識し、この点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定するようにした。
【0069】
従って、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、前記点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定となる。
【0070】
請求項29記載の発明のカラー表示装置は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、前記点Aと、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bとが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否か判定する判定手段と、特定色の組合せでない場合に、前記点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定する筆記色自動設定手段とを備える。
【0071】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0072】
また、参考例1のカラー表示装置は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、この点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定する筆記色自動設定手段とを備える。
【0073】
従って、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0074】
また、参考例2のカラー表示装置は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、この点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定する筆記色自動設定手段とを備える。
【0075】
従って、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前記点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定となる。
【0076】
また、参考例3のカラー表示装置は、文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、この点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定する筆記色自動設定手段とを備える。
【0077】
従って、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、前記点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定となる。
【0078】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図10に基づいて説明する。
【0079】
本実施の形態のカラー表示制御装置は、会議等で使用するプレゼンテーション用の文書を作成するための装置として用いられるパーソナルコンピュータ(PC)1を例に挙げて説明する。このシステム構成図を図1に示す。図中、パーソナルコンピュータ1には、カラー表示装置であるCRT(Cathode Ray Tube)等のカラーディスプレイ2の他、キーボード3やマウス4が接続されている。
【0080】
次に、パーソナルコンピュータ1のハードウェア構成例を図2に示す。このパーソナルコンピュータ1には、CPU10、メインメモリ11、クロック12、バスコントローラ13、ROM(Read Only Memory)14、PCI(Peripheral Component Interconnect)ブリッジ15、キャッシュメモリ16、ハードディスク17、HD(Hard Disk)コントローラ18、表示コントローラ19、MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ20、スピーカ21、LANコントローラ22、LAN I/F(Interface)23、FD(Floppy Disk)コントローラ24、FDドライブ25、DVD-RAM(Digital Video又はVersatile Disc Random Access Memory)コントローラ26、DVD-RAMドライブ27、キーボードコントローラ28、マウスI/F29、RTC(Real Time Clock)30、CPUバス31、PCIバス32、Xバス(内部バス)33が実装されている。
【0081】
CPU10は、ROM14に記憶された制御処理プログラム、ハードディスク17からメインメモリ11に読み出されたOS(Operating System)や各種のアプリケーションプログラムを実行、処理する。メインメモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)により構成されており、CPU10のワークエリア等で使用される。
【0082】
クロック12は、水晶発振子と分周回路とから構成されており、CPU10やバスコントローラ13の動作タイミングを制御するためのクロックを生成している。バスコントローラ13は、CPUバス31とXバス33でのデータ転送を制御する。ROM14は、電源オン時のシステム立上げや各種デバイスの制御を行うためのプログラムが予め書き込まれている。PCIブリッジ15は、キャッシュメモリ16を使用して、PCIバス32とCPU10との間のデータ転送を行う。キャッシュメモリ16はDRAMにより構成されており、PCIブリッジ15により使用される。ハードディスク17は、システムソフトウェア、各種のアプリケーションプログラム、多数のユーザデータ等を記憶する。HDコントローラ18は、ハードディスク17とのインタフェースとして例えばIDE(Integrated Device Electronics)インタフェースを持ち、ハードディスク17と高速データ転送を行う。
【0083】
なお、本実施の形態では、後述するように、マンセル色立体を利用するものであり、カラー表示用のRGBデータとの対応関係がテーブル形式でハードディスク17に記憶されている。即ち、マンセル表色系は、色の3つの属性である色相、明度、彩度の各々に記号、数値を当てはめて1つの色を特定しているものであり、この色を特定する記号(数値も含む)をマンセル色立体中の各3次元座標と対応付けてハードディスク17に記憶しておき、かつ、この色を特定する記号(数値も含む)に1:1で対応するRGBデータもハードディスク17に記憶させておくものである(特許第2695868号参照)。このようにして、マンセル色立体中の各3次元座標とRGBデータが対応付けて記憶されている。
【0084】
表示コントローラ19は、文字データやグラフィックデータ等をD/A(Digital/Analog)変換するとともに、これらのデータをカラーディスプレイ2の表示画面2aに表示するための制御を行う。この表示コントローラ19の内部構成及び動作については、後述する。MPEGデコーダ20は、DVD-RAM(DVD-RAMドライブ27によりデータが読み取られる)やハードディスク17に記憶されたMPEGファイルをデコードして、デコードされたYUV(Y:U:V=4:2:2)ビデオデータを表示コントローラ19へ出力し、また、デコードされたオーディオデータはD/A変換してスピーカ21へ出力する。ここで、Yは輝度成分、UとVは色差(クロマ)成分であり、U=B(青)−Y、V=R(赤)−Yである。
【0085】
LANコントローラ22は例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3規格に準拠した通信プロトコルを実行して、LAN I/F23を介してイーサネットに接続された他の機器との通信を制御する。FDコントローラ24はFDドライブ25とデータ転送を行う。DVD-RAMコントローラ26はDVD-RAMドライブ27とのインタフェースとして、例えば、SCSI-2(Small Computer System Interface-2)インタフェースを持ち、DVD-RAMドライブ27とデータ転送を行う。キーボードコントローラ28は、キーボード3から入力されたシリアルデータからパラレルデータへの変換を行う。マウスI/F29は、マウス用のポートを持ち、マウスドライバ(制御プログラム)によって制御される。RTC30は、日付時計であり、図示していないバッテリによりバックアップされている。
【0086】
次に、カラー表示制御装置の主要部を構成する表示コントローラ19の内部構成及びその動作について説明する。表示コントローラ19の内部構成を図3に示す。表示コントローラ19は、グラフィックコントローラ40、グラフィック用ビデオメモリ41、グラフィックデータ変換部42、表示データ生成部43、DAC(Digital to Analog Converter)44、ビデオデコーダ45、動画/静止画用ビデオメモリ46、ビデオデータ変換部47、ビデオデータ重畳部48により構成されている。
【0087】
グラフィックコントローラ40は、CPU10からアクセスする表示用プレーン(ユーザプレーン)を複数枚管理しており、例えば、背景用(第1のプレーン)と文字やグラフィックなどの画像用(第2のプレーン)とを別々のユーザプレーンで管理する。そして、CPU10から受け取った文字(フォント)データやグラフィックデータの描画コマンドに従って表示用のデータを生成する。また、CPU10から指定領域の塗りつぶしコマンドを受けると、その指定された領域の全ての画素に対して指定された表示色の描画データを生成する。これらの描画データはR(赤),G(緑),B(青),I(Intensity)の各々1ビットにより1画素が表現される。グラフィックコントローラ40はまた、描画データの重ね合わせ(ユーザプレーン間の重ね合わせ)、例えば、背景色と文字や線との重ね合わせ処理も行う。
【0088】
グラフィック用ビデオメモリ41はVRAM(Video Random Access Memory)であり、R,G,B,Iの各ビットプレーンを持っている。グラフィックデータ変換部42は、グラフィック用ビデオメモリ41から8画素ずつ、即ち、32ビットずつデータを読み出して、内蔵されたカラーパレットを使用して1画素当たり8ビットのデータに変換する。表示データ生成部43は、グラフィックデータ変換部42から1画素ずつ、即ち、8ビットずつデータを読み出して、内蔵されたカラールックアップテーブルを使用して1画素当たりR,G,B各々6ビットの表示データを生成する。動画や静止画のビデオデータと重ね合わせて表示する場合には、このデータをビデオデータ重畳部48へ出力し、そうでない場合はDAC44へ出力する。DAC44は、R,G,Bの各デジタルデータからアナログ映像信号に変換してカラーディスプレイ2へ出力する。
【0089】
ビデオデコーダ45は、MPEGデコーダ20から入力されるYUVビデオデータ或いはCPU10にてソフトウェアにより伸長された静止画(例えば、JPEG伸長画像)のYUVビデオデータを1画素(16ビット)当たりR,G,B各々8ビットのデータに変換する。
【0090】
動画/静止画用ビデオメモリ46はVRAMであり、R,G,Bの各ビットプレーンを持っている。ビデオデータ変換部47は、内蔵された変換テーブルを使用してR,G,B各8ビットのデータを各々6ビットのデータに変換する。ビデオデータ重畳部48は、ビデオデータ変換部47から入力されたR,G,Bの各データに対して表示データ生成部43から入力されたR,G,Bの各データを上書きするか、或いはこれらのデータをビット毎のOR(論理和)をとって(描画データの透過表示)DAC44へ出力する。
【0091】
このような表示コントローラ19中の信号の流れを大別すると、
A.動画や静止画が無い場合の文字やグラフィック
PCIバス32→グラフィックコントローラ40→グラフィック用ビデオメモリ41→グラフィックデータ変換部42→表示データ生成部43→DAC44→カラーディスプレイ2
B.動画
MPEGデコーダ20→ビデオデコーダ45→動画/静止画用ビデオメモリ46→ビデオデータ変換部47→ビデオデータ重畳部48→DAC44→カラーディスプレイ2
C.静止画
PCIバス32→ビデオデコーダ45→動画/静止画用ビデオメモリ46→ビデオデータ変換部47→ビデオデータ重畳部48→DAC44→カラーディスプレイ2
D.動画や静止画に重ね合わせて表示するときの文字やグラフィック
PCIバス32→グラフィックコントローラ40→グラフィック用ビデオメモリ41→グラフィックデータ変換部42→表示データ生成部43→ビデオデータ重畳部48→DAC44→カラーディスプレイ2
に分けられる。
【0092】
ここでは、説明を簡単にするため、Aの動画や静止画が無い場合の文字やグラフィック表示例の場合を例に挙げ、パーソナルコンピュータ1、特にCPU10における表示制御例の概略動作を図4に示すフローチャートを参照して説明する。まず、プレゼンテーション資料作成ウィンドウが生成されたか否かをチェックする(ステップS1)。これは、ユーザ操作に基づきプレゼンテーション資料作成用のアプリケーションが立ち上がったか否かの判断である。このとき、カラーディスプレイ2に表示されたプレゼンテーション資料作成ウィンドウには、図5に例示する表示例のように文字(表示画像)の色を設定する文字アイコン49aや背景色を設定するための背景色アイコン49bなどのアイコンが表示されており、これらのアイコン49a,49bを選択することにより、文字や背景の色を適宜設定、変更できるようになっている。プレゼンテーション資料作成ウィンドウの生成時には(S1のY)、CPU10は、予め設定されたデフォルトの背景色をグラフィックコントローラ40を含む表示コントローラ19の処理を経てカラーディスプレイ2の表示画面に表示させる(S2)。このステップS2において、CPU10は、この背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する。この際、ハードディスク17に格納されているRGBデータとマンセルの色記号との1:1に対応付けられたテーブルが参照され、背景色のRGBデータからそのマンセルの色記号を特定し、予め記憶されたマンセル色立体における色記号−3次元座標対応表により、点Aのマンセル色立体上での3次元座標位置が特定される。このステップS2の処理が認識ステップ或いは認識手段の機能としてCPU10により実行される。
【0093】
そして、CPU10は、マンセル色立体上で存在する背景色の位置である点Aに基づく後述するような所定の演算処理により、或る点Bを算出し、この点Bに基づき背景色の上に表示させる文字色(画像表示色)を設定する(S3)。この際、ハードディスク17に格納されているマンセルの色記号とRGBデータとの1:1に対応付けられたテーブルが参照され、マンセルの3次元座標データに対応する色記号がRGBデータによる色データに変換される。このステップS3の処理が算出ステップ或いは算出手段及び表示色設定ステップ或いは表示色設定手段の機能としてCPU10により実行される。
【0094】
このような状況下で、キーボード3から文字入力が行われると(S4のY)、CPU10はその文字フォントの属性情報である文字色を、設定された文字色としてグラフィックコントローラ40へ文字フォントの描画コマンドを出し、グラフィックコントローラ40を含む表示コントローラ19の処理を経て、文字を背景色に対して見やすい表示色で表示画面2a上に表示させる(S5)。
【0095】
一方、背景色アイコン49bが選択されてカラーディスプレイ2の表示画面における背景色が変更されると(S6のY)、前述の場合と同様にして、CPU10は、マンセル色立体上での背景色の位置である点Aに基づく前述した所定の演算処理により、変更後の背景色の上に表示させる文字色を算出・設定する(S3)。そして、キーボード3から文字入力が行われると(S4のY)、CPU10はその文字フォントの属性情報である文字色を前記の算出された文字色として、グラフィックコントローラ40へ文字フォントの描画コマンドを出し、グラフィックコントローラ40を含む表示コントローラ19の処理を経て、文字を背景色に対して見やすい表示色で表示させる(S5)。このように、背景色が変更されても、文字は常に背景色に対して見やすい色で表示される。
【0096】
ここで、ステップS3による文字色(画像表示色)の算出設定方法について説明する。本実施の形態では、図6に示すように明度と彩度と色相とを立体的に表現したマンセル色立体(出典:1993年4月12日に株式会社誠文堂新光社発行の「ビギナーからプロのための色彩百科」(文献1))や、図7に示すようなマンセル色立体を無彩色軸と直交するように輪切りしてなるマンセル色相環図(出典:1991年9月26日に日刊工業新聞社発行の「おもしろい色のはなし」(文献2))を利用する。
【0097】
図8はマンセル色立体を用いて背景色に応じた文字色を設定する方法を示す模式図である。即ち、図8では、マンセル色立体を球体として簡略化して示しており、50は無彩色軸であり、点Nが彩度0、明度5なる無彩色軸50上の中点を示している。色彩等に関する専門家の経験則等に基づいて、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aと中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aからa:b=4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の文字色として設定する。即ち、中点Nと点Bとの間の距離b=1としたとき、a≧4bなる関係を満たす位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15゜の範囲E内の色を選択して設定する。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15゜は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0098】
ここで、点Bの位置及びこの点Bを中心として点Aから見て立体角ω=15゜の範囲Eの領域を幾何学的に求める方法について、図9及び図10を参照してさらに詳細に説明する。今、図9に示したマンセル色立体の中心を3次元座標の原点とし、中点Nがこの原点にあり(x=0,y=0,z=0)、点A(x0,y0,z0)、点B(x1,y1,z1)が図9に示すような関係にあるとする。
【0099】
まず、点Nは3次元座標の原点であるため、線分ANの大きさと方向はベクトルANとして求まる。即ち、
【0100】
【数1】
Figure 0003887151
となる。線分AN:線分BN=4:1とすると、点BはベクトルANを5/4倍した点であるので、点Bの3次元座標(x1,y1,z1)は、x1=−5x0/4,y1=−5y0/4,z1=−5z0/4となる。
【0101】
この時、線分ABがX軸、Y軸、Z軸となす角を各々α、β、γとして、幾何学的な教科書に見られる有向直線ABの方向余弦に従い、
λ=cosα、μ=cosβ、ν=cosγ
とし、線分ABの長さをRとすると、
cosα=(x1−x0)/R,cosβ=(y1−y0)/R,cosγ=(z1−z0)/R
により
x1−x0=λR,y1−y0=μR,z1−z0=νR
が得られ、ここに、
(x1−x0)2+(y1−y0)2+(z1−z0)2=R2
であるので、点Bを中心として範囲Eの領域を含む平面は、
λx+μy+νz=√{(x1−x0)2+(y1−y0)2+(z1−z0)2}…(1)式から求められる。
【0102】
ここに、所定の範囲Eは、(1)式の平面上で、かつ、点Aから見て立体角ω=15゜となるような点Bを中心とした半径rの円内の領域である。ここで、
tan(ω/2)=r/√{(x1−x0)2+(y1−y0)2+(z1−z0)2}……(2)であるため、前述したように点A(x0,y0,z0)と点B(x1,y1,z1)の座標が判れば、(2)式より半径rが求まる。
【0103】
そこで、範囲Eの領域である、(1)式の平面上で点Bを中心とした半径rの円内の各座標点(x,y,z)における色を特定し、これらの色を文字色の候補とすればよい。後は、前述したようにハードディスク17に格納されている対応表のテーブルを参照して3次元座標データ→色記号→RGB色データに変換する処理を行なえばよい。
【0104】
図10はこのような文字色の算出設定処理例を示すフローチャートである。即ち、点Bの位置を中心として点Aから見て立体角ω=15°の範囲Eの領域を含む平面を(1)式より求め(S3a)、点Bを中心とした半径rを(2)式より求め(S3b)、点Bを中心とした半径rの円内の各座標点(x,y,z)における色を予め記憶されている対応表に基づいて特定する(S3c)。
【0105】
従って、色彩に関する専門家による経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、マンセル色相環図等による単純補色を用いる場合よりも、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0106】
なお、上述したように背景色に対して文字色は自動的に設定されるが、この文字色は文字アイコン49aを選択操作することにより変更することもできる。
【0107】
また、表示する文字の背景が動画や静止画であり、動画や静止画に重ね合わせて表示するときの文字やグラフィックの場合には、この画像全体の中で最も多く使用されている色(画像の特徴色)を背景色として扱い、同様に処理すればよい。この画像の特徴色のチェックは、動画/静止画用ビデオメモリ46に入力されたR,G,Bデータに基づいて行なえばよい。例えば、1画素ずつその色を幾つかの代表的な色に色の類似度に基づいてグループ化し、最も多い代表色を特定し、この特定した代表色を背景色として、上述した方法により文字色の設定を行なえばよい。これにより、カラオケ装置のような場合に歌詞を見やすい表示色で表示させることができる。
【0108】
また、上記の動作処理はプレゼンテーション資料作成ウィンドウ等のウィンドウに限定されたものではなく、あらゆる表示画面に対して適用させることができる。
【0109】
また、表示画像としても、文字以外にも、例えば直線や矩形線等の線色についても上記と同様な動作処理により、背景色に対して自動的に設定することができる。
【0110】
なお、前述した作用に関しては、FD、DVD−RAM等に予め記憶させたプログラムをパーソナルコンピュータ1に読取らせることによっても実行させることができる(後述する各実施の形態でも同様)。例えば、図2を参照すると、予め記憶されたソフトウエア(プログラム)をコンピュータ、特にCPU10に提供できる記憶媒体として、ROM14等の他に、FD、DVD−RAM等を有しており、CPU10に各種の処理動作、特に本実施の形態で示した認識手段、算出手段及び表示色設定手段の各機能に対応する処理機能を実行させるための制御プログラムがソフトウエアとして予め設定されており、このような制御プログラムは例えばDVD−RAMに予め格納されている。そして、このようなソフトウエアはROM14或いはハードディスク17等に予めインストールされており、CPU10の起動時にメインメモリ11等に複写されて動作時にCPU10に読取られる。このようにCPU10が各種のプログラムを読取って対応する処理を実行することにより、各種の処理機能が実現されるので、当該パーソナルコンピュータ1が前述したようなカラー表示制御処理を実行することになる。
【0111】
本発明の第二の実施の形態を図11に基づいて説明する。前述した実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも順次同様とする)。
【0112】
本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aと中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aからa:b=1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の表示色として設定するようにしたものである。即ち、点Aと中点Nとの間の距離a=1としたとき、b≧4aなる関係を満たす位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。即ち、点A,Bの位置関係は相対的なものであり、第一の実施の形態との対比では、点Aと点Bとの位置を入れ替えた場合に相当する。
【0113】
従って、色彩に関する専門家による経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、文字等の画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、マンセル色相環図等による単純補色を用いる場合よりも、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0114】
本発明の第三の実施の形態を図12及び図13に基づいて説明する。本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aを通る垂直線(無彩色軸50に平行)上で明度差4以上離れた位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の画像表示色として設定するようにしたものである。即ち、点Aから明度差4以上の距離c離れた位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0115】
文字等の画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前述した第一、二の実施の形態のような点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を画像表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。即ち、前述した文献1等によれば、マンセル色立体は図13中に示すように明度0(完全黒)から明度10(完全白)まで10段階に分けて明度を表現しているが、背景色と画像表示色とを明度差として4以上離せば同一彩度、色相系の色同士であっても、背景色に対する表示色の視認性が十分となる。
【0116】
本発明の第四の実施の形態を図14及び図15に基づいて説明する。本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体における無彩色軸50上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aを通る同一色相内の水平線(無彩色軸50に直交=同一明度)上で彩度差4以上離れた位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の画像表示色として設定するようにしたものである。即ち、点Aから彩度差4以上の距離d離れた位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0117】
文字等の画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前述した第一、二の実施の形態のような点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合であって、無彩色軸50に点Aが存在するときには、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な画像表示色の自動設定が可能となる。
【0118】
なお、図15に示すように、点Bが結果として無彩色軸50上に存在することとなるような位置に点Aが存在する場合にも、同様に適用できる。
【0119】
本発明の第五の実施の形態を図16及び図17に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した第一又は二の実施の形態に関し、マンセル色立体上の点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合には点Bに基づく画像表示色の設定処理を排除するようにしたものである。
【0120】
即ち、作成されたプレゼンテーション資料をオフィスの会議室で利用する場合等、カラーディスプレイ2を利用するTPO(オフィス等の場所、会議等の目的など)によっては、いわゆるピンク系の色はタブー色とされており、背景色或いは画像表示色として好ましくないので、このような色が画像表示色設定に含まれないようにしたものである。
【0121】
具体的には、図16に示すように、マンセル色相環図等において、5RP(赤紫)−10G(緑)、5R(赤)−5G、10P(紫)−10GY(緑黄)なる特定色に属する組合わせ(斜線を施して示す範囲)がタブー色として第一及び第二の実施の形態による処理から排除され、このような場合には、第三又は第四の実施の形態で示した画像表示色の設定処理が選択される。
【0122】
図17にこのような処理制御例の概略フローチャートを示す。まず、背景色が存在するマンセル色立体上での点Aを認識した後、その点Aに対してa:b=4:1以上の点B(即ち、第一の実施の形態による場合)、或いは、a:b=1:4以上の点B(即ち、第二の実施の形態による場合)がマンセル色立体上に存在するか否かをチェックする(S11)。該当する点Bが存在し(S11のY)、かつ、点A,Bの関係が図16に示したようなタブー色関係にあるか否かを判断する(S12)。このステップS12の処理が判定ステップ或いは判定手段の機能として実行される。この処理は、ハードディスク17に格納されているタブー色関係のテーブルを参照し、点A,Bに相当する色が図16に示すようなタブー色関係にあるか否かを見ることにより行なわれる。タブー色関係にない場合のみ(S12のN)、各々の実施の形態で説明した通りに、点Bに基づく画像表示色の設定を行う(S13)。
【0123】
一方、点A,Bの関係が図16に示したようなタブー色関係の場合には(S12のY)、点Aに対して垂直線上で明度差4以上離れた点B(即ち、第三の実施の形態による場合)が存在するか否かをチェックする(S14)。該当する点Bが存在し(S14のY)、かつ、点A又は点Bが無彩色軸50上でなければ(S15のN)、第三の実施の形態で説明した通りに、点Bに基づく画像表示色の設定を行う(S13)。一方、該当する点Bが存在せず(S14のN)、又は、点A又は点Bが無彩色軸50上の場合には(S15のY)、第四の実施の形態で説明した通りに、彩度差4以上の点Bを算出した後(S16)、点Bに基づく画像表示色の設定を行う(S13)。
【0124】
もっとも、タブー色関係であっても、プレゼンテーション資料の用途等によっては、積極的に用いたい場合もあるので、キーボード3の一部等にタブー色関係の使用(非排除)を指示するためのファンタジーモードキー(図示せず)等を用意しておき、これによりファンタジーモードが選択されている場合には(S17のY)、そのまま第一又は第二の実施の形態通りの画像表示色の設定が行えるようにしてもよい。従って、この場合には、ファンタジーモードが選択されていない場合をビジネスモードとして利用できる。
【0125】
本発明の第六の実施の形態を図18ないし図20に基づいて説明する。
【0126】
本実施の形態のカラー表示装置は、図18にその外観を示すような電子黒板タイプのものに適用されている。図示の如く、カラー表示装置61は文字や画像等を表示画面としての表示パネル62a(図19参照)上にカラー表示するためのカラー表示手段62とこのカラー表示手段62の表示パネル62a上に設けられたタブレット63及びこのタブレット63に接触させて文字や図形を入力する指示物体としてペン64を有する。ここで、タブレット63は例えば2枚の透明電極63X,63Y(図19参照)を平行に有し、ペン64の筆圧により接触した位置を電気抵抗で検出する感圧抵抗方式からなり、カラー表示手段62の表示画面上でペン64により指示された筆記位置に相当する座標情報を受け付け、後述する座標検出部66(図19参照)を利用してその座標を検出する。カラー表示手段6はタブレット63を通じて検出された筆記座標に対応するカラー筆記軌跡を表示する。
【0127】
このようなカラー表示装置61の制御部65は、図19のブロック図に示すように、座標検出部66とフレームメモリ67と背景色認識部68と筆記カラー発生部69と筆記カラー記憶部70と画像出力制御部71とを有する。
【0128】
即ち、本実施の形態は、カラーディスプレイに相当するカラー表示手段62とともにカラー表示制御装置に相当する制御部65を一体に備えるカラー表示装置61への適用例を示すものである。従って、筆記色が表示色に相当する。
【0129】
ここに、座標検出部66はタブレット63の透明電極63X,63Yから出力される信号によりペン64の筆記位置の座標を逐次検出する。従って、タブレット63と座標検出部66とにより座標入力/検出手段の機能が実現されている。フレームメモリ67は座標検出部66で検出した座標データや背景色の複数のカラーデータ等の表示情報を記憶する。背景色認識部68は、フレームメモリ67のデータを用いて、対象とする筆記位置における背景色のマンセル色立体上で存在する点Aを逐次認識するもので、認識手段として機能する。筆記カラー発生部69は背景色認識部68で認識されたマンセル色立体上での存在する点Aに基づく後述するような所定の演算処理により、ペン64による筆記色としてカラー表示手段62によりカラー筆記軌跡を表示させる筆記色を逐次算出する。筆記カラー記憶部70は筆記カラー発生部69で自動的に設定された筆記色を記憶する。従って、筆記カラー発生部69と筆記カラー記憶部70とにより筆記色自動設定手段の機能が実現されている。画像出力制御部71はフレームメモリ67に記憶した座標データを読み出し、入力された軌跡を自動設定された筆記色でカラー表示手段62の表示パネル62aに表示する。
【0130】
このような構成のカラー表示装置61における概略動作を図20に示すフローチャートを参照して説明する。ペン64をタブレット63に接触させて文字や図形を入力すると、座標検出部66はペン64のペン先が移動する位置の各座標を逐次検出し、検出した座標データをフレームメモリ67に格納する(S21,S22)。背景色認識部68はフレームメモリ67に格納された各座標位置の背景色データを読み出し、対象とする筆記位置における背景色のマンセル色立体上で存在する点Aを逐次認識する(S23)。ついで、認識されたマンセル色立体上での存在する点Aに基づく所定の演算処理により、ペン64による筆記色を算出し、筆記カラー記憶部70に記憶させる(S24)。そして、筆記位置に伴う背景色データに変化があるか否かを随時監視する(S25)。背景色データに変化があれば(S25のY)、その背景色に応じた筆記色を設定し直すため、ステップS23,S24の処理を同様に繰り返す。背景色データに変化がなければ(S25のN)、フレームメモリ67の座標位置相当部を筆記カラー記憶部70に設定された筆記色に書き換える(S26)。画像出力制御部71はフレームメモリ67に記憶した座標データを読み出し、入力された軌跡の各座標位置を設定された筆記色でカラー表示手段62の表示パネル62aに表示する(S27)。
【0131】
このようにして、ペン64による筆記位置の背景色に応じて最適な筆記色が自動的に算出設定されてカラー表示手段62によりカラー筆記軌跡が表示されるので、筆記した文字や図形を明確に認識することができる。
【0132】
ここで、本実施の形態による筆記色の算出設定方法について説明する。本実施の形態では、前述した図6に示すように明度と彩度と色相とを立体的に表現したマンセル色立体(出典:1993年4月12日に株式会社誠文堂新光社発行の「ビギナーからプロのための色彩百科」(文献1))や、図7に示すようなマンセル色立体を無彩色軸と直交するように輪切りしてなるマンセル色相環図(出典:1991年9月26日に日刊工業新聞社発行の「おもしろい色のはなし」(文献2))を利用するものである。
【0133】
図8はマンセル色立体を用いて背景色に応じた筆記色を設定する方法を示す模式図である。即ち、図8では、マンセル色立体を球体として簡略化して示しており、50は無彩色軸であり、点Nが彩度0、明度5なる無彩色軸50上の中点を示している。ここに、本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aと中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aからa:b=4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の筆記色として設定するようにしたものである。即ち、中点Nと点Bとの間の距離b=1としたとき、a≧4b以上なる関係を満たす位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0134】
従って、色彩に関する専門家による経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、単純補色を用いる場合よりも、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、ペン64による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0135】
本発明の第七の実施の形態を図11を参照して説明する。本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aと中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aからa:b=1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の筆記色として設定するようにしたものである。即ち、点Aと中点Nとの間の距離a=1としたとき、b≧4a以上なる関係を満たす位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0136】
従って、色彩に関する専門家による経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、中点Nを境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することで、単純補色を用いる場合よりも、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、ペン64による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0137】
本発明の第八の実施の形態を図12及び図13を参照して説明する。本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aを通る垂直線(無彩色軸50に平行)上で明度差4以上離れた位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の筆記色として設定するようにしたものである。即ち、点Aから明度差4以上の距離c離れた位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0138】
筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前述した第六、七の実施の形態のような点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定が可能となる。即ち、前述した文献1等によれば、マンセル色立体は図11中に示すように明度0(完全黒)から明度10(完全白)まで10段階に分けて明度を表現としているが、背景色と筆記色とを明度差として4以上離せば同一彩度、色相系の色同士であっても、背景色に対する筆記色の視認性が十分となる。
【0139】
本発明の第九の実施の形態を図14及び図15を参照して説明する。本実施の形態では、色彩等に関する専門家の経験則等に基づき、マンセル色立体における無彩色軸50上の任意の点Aが背景色として選択された場合には、この点Aを通る水平線(無彩色軸50に直交=同一明度)上で彩度差4以上離れた位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、ここでは、同一色と見倣せる範囲E内の色を背景色に対して最もいい色の筆記色として設定するようにしたものである。即ち、点Aから彩度差4以上の距離d離れた位置を点Bとして算出し、かつ、点Bの位置において点Aから見て立体角ω=15°の範囲E内の色を選択設定するものである。同一色と見倣せる範囲である立体角ω=15°は、色相環図において隣接する2色と自身の色とを含む3色分をカバーする範囲を意味し、人間が同一色として認識する範囲を意味する。
【0140】
筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、前述した第六、七の実施の形態のような点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合であって、無彩色軸50に点Aが存在するときには、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として同一色と見倣せる範囲内の色を筆記色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な筆記色の自動設定が可能となる。
【0141】
なお、図15に示すように、点Bが結果として無彩色軸50上に存在することとなるような位置に点Aが存在する場合にも、同様に適用できる。
【0142】
本発明の第十の実施の形態を図16を参照しつつ図21に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した第六又は七の実施の形態に関し、マンセル色立体上の点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合には点Bに基づく筆記色の設定処理を排除するようにしたものである。
【0143】
即ち、カラー表示装置61を利用するTPO(オフィス等の場所、会議等の目的など)によっては、いわゆるピンク系の色はタブー色とされており、背景色或いは筆記色として好ましくないので、このような色が筆記色設定に含まれないようにしたものである。
【0144】
具体的には、図16に示すように、マンセル色相環図等において、5RP(赤紫)−10G(緑)、5R(赤)−5G、10P(紫)−10GY(緑黄)なる特定色に属する組合わせ(斜線を施して示す範囲)がタブー色として第一及び第二の実施の形態による処理から排除され、このような場合には、第八又は第九の実施の形態で示した筆記色の設定処理が選択される。
【0145】
図21にこのような処理制御例の概略フローチャートを示す。まず、背景色が存在するマンセル色立体上での点Aを認識した後(S31)、その点Aに対してa:b=4:1以上の点B(即ち、第六の実施の形態による場合)、或いは、a:b=1:4以上の点B(即ち、第七の実施の形態による場合)がマンセル色立体上に存在するか否かをチェックする(S32)。該当する点Bが存在し(S32のY)、かつ、点A,Bの関係が図14に示したようなタブー色関係になければ(S33のN)、各々の実施の形態で説明した通りに、点Bに基づく筆記色の設定を行う(S34)。一方、点A,Bの関係が図14に示したようなタブー色関係の場合には(S33のY)、点Aに対して垂直線上で明度差4以上離れた点B(即ち、第八の実施の形態による場合)が存在するか否かをチェックする(S35)。該当する点Bが存在し(S35のY)、かつ、点A又は点Bが無彩色軸50上でなければ(S36のN)、第三の実施の形態で説明した通りに、点Bに基づく筆記色の設定を行う(S34)。一方、該当する点Bが存在せず(S35のN)、又は、点A又は点Bが無彩色軸50上の場合には(S36のY)、第九の実施の形態で説明した通りに、彩度差4以上の点Bを算出した後(S37)、点Bに基づく筆記色の設定を行う(S34)。従って、ステップS33の処理が特定処理排除手段として機能する。
【0146】
もっとも、タブー色関係であっても、カラー表示装置61の用途等によっては、積極的に用いたい場合もあるので、操作パネルの一部等にタブー色関係の使用(非排除)を指示するためのファンタジーモードキー(図示せず)等を用意しておき、これによりファンタジーモードが選択されている場合には(S38のY)、そのまま第六又は第七の実施の形態通りの筆記色の設定が行えるようにしてもよい。従って、この場合には、ファンタジーモードが選択されていない場合をビジネスモードとして利用できる。
【0147】
なお、これらの第六ないし第十の実施の形態では、例えば感圧抵抗方式のタブレット63と座標検出部66とによる座標入力/検出手段を用いたが、必ずしもこのような組合わせ例に限らず、この種のカラー表示装置に適用されるものであれば特にその方式を問わず、例えば、光学的な座標検出手段を用いたものや、ペン64自体に座標検出機能を持たせたもの等であってもよい。指示物体に関しても、必ずしもペン64に限らず、例えば、操作者の指等であってもよい。これは、カラー表示手段62に関しても同様であり、各種の方式を採用し得る。
【0148】
【実施例】
本発明の実施例として、例えば、第七の実施の形態に相当する実施例を図22を参照して説明する。本実施例は、第七の実施の形態に準じて筆記色を自動設定した場合の読みやすさを、例えば、8人の被験者による感応検査の評価から、その効果を実証するものである。
【0149】
ここでは、感応検査のサンプル例として、背景色に対して筆記色を単純補色として設定した場合、図11における点A・B間の距離(=a+b)を6a,5a,4a,3aの如く設定した場合を挙げている。評価は5段階評価とした。A〜Eで示す5種類の背景色に対して、各々筆記色(ペン色)を上記のように異ならせて感応検査を行ったところ、表1に示すような評価が得られたものである。
【0150】
【表1】
Figure 0003887151
【0151】
図22はこの表1に示す評価結果から読みやすいと答えた人の比率を筆記色毎にまとめて示すグラフである。この結果によれば、点A・B間の距離(=a+b)を6a,5a、即ち、図11におけるbを4a以上とすれば、2/3以上の人が読みやすいと認識するもので、単純補色の場合よりも最適な筆記色設定であることがわかる。また、点A・B間の距離(=a+b)が4a,3a、即ち、図11におけるbが3a以下の場合にはあまり読みやすくないこともわかる。
【0152】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
また、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合には、用途によっては場違い的な不快感を与えてしまうが、このような組合せを特定色に属する組合せとして予め設定しておくことで、このような組合せによる点Bに基づく表示色の設定処理を不実行とさせることができ、不快感を与えるような表示色の設定を回避できる。
【0153】
請求項2記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0154】
請求項3記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0155】
請求項4記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項2又は3記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0156】
請求項5記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項2又は3記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0157】
請求項6ないし8記載の発明によれば、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0159】
請求項9記載の発明によれば、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0160】
請求項10記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0161】
請求項11記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0162】
請求項12記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0163】
請求項13記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項11又は12記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0164】
請求項14記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項11又は12記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0165】
請求項15ないし17記載の発明によれば、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0167】
請求項18記載の発明によれば、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0168】
請求項19記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aに対して見やすい色であるとする色彩に関する経験則により見出される色の点B、つまり、点Aの色に対して単純補色とならない点を中心として所定範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
また、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合には、用途によっては場違い的な不快感を与えてしまうが、このような組合せを特定色に属する組合せとして予め設定しておくことで、このような組合せによる点Bに基づく表示色の設定処理を不実行にすることができ、不快感を与えるような表示色の設定を回避できる。
【0169】
請求項20記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像を表示する位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0170】
請求項21記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る延長線上で、中点を境に点Aから1:4以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することで、見やすい最適な表示色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、表示画像の視認性を最適化させることができる。
【0171】
請求項22記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、請求項20又は21記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な明度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0172】
請求項23記載の発明によれば、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aの位置によっては、例えば、無彩色位置のような場合には、請求項20又は21記載の発明における点Bが存在しないこともあり得るが、このような場合には、画像表示位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点Bを中心として所定範囲、例えば、同一色と見倣せる範囲内の色を表示色として設定することにより、明確な彩度差により十分な視認性の得られる適正な表示色の自動設定が可能となる。
【0173】
請求項24ないし26記載の発明によれば、所定範囲が同一色と見倣せる範囲、即ち、点Aから見て立体角15°の範囲であり、マンセル色相環図において隣接する2色をカバーする同一色と見倣せる範囲であるので、人間が知覚できるレベルに合わせて余裕を持って筆記色を自動的に設定できる。
【0175】
請求項27記載の発明によれば、点A,Bが例えば緑色とピンク色との組合せとなってしまうような場合であっても、用途等によっては必要な組合せであるので、このような設定処理の実行・不実行を選択自在とすることにより、用途等のTPOに応じて適正な表示色の設定が可能となる。
【0176】
請求項28記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【0180】
請求項29記載の発明によれば、色彩に関する経験値等に基づく妥当性のある感覚尺度によれば、筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aとマンセル色立体の中点とを通る直線上で、中点を境に点Aから4:1以上の比率の位置に存在するマンセル色立体上の点Bを中心として所定範囲内の色を筆記色として設定することで、見やすい最適な筆記色、即ち、いい色を自動的に設定することができ、筆記手段による上書き画像の視認性を最適化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のプレゼンテーション用文書作成装置のシステム構成を示す概略正面図である。
【図2】そのパーソナルコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】その表示コントローラのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】概略動作例を示すフローチャートである。
【図5】アイコンの表示例を示す正面図である。
【図6】マンセル色立体を示す斜視図である。
【図7】マンセル色相環図である。
【図8】表示色の設定方法を示す模式図である。
【図9】点Bを中心とする平面の幾何学的な算出を説明する説明図である。
【図10】その処理例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第二の実施の形態の表示色の設定方法を示す模式図である。
【図12】本発明の第三の実施の形態の表示色の設定方法を示す模式図である。
【図13】その明度差に関する説明図である。
【図14】本発明の第四の実施の形態の表示色の設定方法を示す模式図である。
【図15】その変形例を示す模式図である。
【図16】本発明の第五の実施の形態を示す色相環図である。
【図17】その処理制御例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第六の実施の形態を示すカラー表示装置の概略斜視図である。
【図19】その制御系の構成を示す概略ブロック図である。
【図20】概略動作例を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第十の実施の形態の概略動作例を示すフローチャートである。
【図22】実施例による結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2 カラー表示装置
2a 表示画面
62 カラー表示手段
62a 表示画面
63,66 座標入力/検出手段
64 指示物体
68 認識手段
69,70 筆記色自動設定手段

Claims (29)

  1. カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置における表示色設定方法であって、
    前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識ステップと、
    前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出ステップと、
    前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定するステップとを有し
    特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する設定ステップと、を備えることを特徴とするカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  2. 前記算出ステップは、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  3. 前記算出ステップは、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  4. 前記算出ステップは、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  5. 前記算出ステップは、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項1記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  6. 前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  7. 前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  8. 前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする請求項2ないし5の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  9. 前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく表示色の設定ステップの処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする請求項1ないし8の何れか一に記載のカラー表示制御装置における表示色設定方法。
  10. カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置において、
    前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手 段と、
    前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出手段と、
    前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定する判定手段とを有し、
    特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する表示色設定手段と、を備えることを特徴とするカラー表示制御装置。
  11. 前記算出手段は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項10記載のカラー表示制御装置。
  12. 前記算出手段は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項10記載のカラー表示制御装置。
  13. 前記算出手段は、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項10記載のカラー表示制御装置。
  14. 前記算出手段は、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項10記載のカラー表示制御装置
  15. 前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置。
  16. 前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置。
  17. 前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする請求項11ないし14の何れか一に記載のカラー表示制御装置。
  18. 前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく前記表示色設定手段の表示色設定処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする請求項10ないし17の何れか一記載のカラー表示制御装置。
  19. カラー表示装置の表示画面上に文字等の画像を表示させるカラー表示制御装置を備えるコンピュータにインストールされ、
    前記コンピュータに、
    前記画像を表示する領域の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識機能と、
    前記点Aと、前記マンセル色立体の中点Nとを通る直線上で、前記中点Nを境にして前記点Aと所定の比率の位置に存在する点Bを算出する算出機能と、
    前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否かを判定する判定機能とを有し、
    特定色に属する組合わせでない場合に、前記マンセル色立体上の前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記画像の表示色として設定する表示色設定機能と、を実行させる機械 読取可能なプログラムが記憶されている記憶媒体。
  20. 前記算出機能は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項19記載の記憶媒体。
  21. 前記算出機能は、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る延長線上で、前記中点を境に前記点Aから1:4以上の比率の位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項19記載の記憶媒体。
  22. 前記算出機能は、前記点Aを通る垂直線上で明度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項19記載の記憶媒体。
  23. 前記算出機能は、前記点Aを通る水平線上で彩度差4以上離れた位置に存在する点を前記マンセル色立体上の点Bとして算出することを特徴とする請求項19記載の記憶媒体。
  24. 前記点Bを中心とする所定範囲は、同一色と見倣せる範囲であることを特徴とする請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体。
  25. 前記点Bを中心とする所定範囲は、前記点Aから見て立体角15°の範囲であることを特徴とする請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体。
  26. 前記点Bを中心とする所定範囲は、マンセル色相環図において隣接する2色を含む範囲であることを特徴とする請求項20ないし23の何れか一に記載の記憶媒体。
  27. 前記点A,Bが予め設定された特定色に属する組合わせとなる場合の前記点Bに基づく前記表示色設定機能の表示色設定処理の実行・不実行が選択自在であることを特徴とする請求項19ないし26の何れか一に記載の記憶媒体。
  28. 文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置における筆記色設定方法において、
    前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識し、
    前記点Aと、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bとが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否か判定し、
    特定色の組合せでない場合に、前記点Bを中心とする所定範囲内の色を前記カラー筆記軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定するようにしたことを特徴とするカラー表示装置における筆記色設定方法。
  29. 文字や画像等を表示画面上に表示するカラー表示手段と、このカラー表示手段の前記表示画面上で指示物体により指示された筆記位置に相当する座標情報を検出する座標入力/検出手段とを備え、前記指示物体により指示された各筆記位置に対応した前記表示画面の位置にカラー筆記軌跡を表示するカラー表示装置において、
    前記筆記位置の背景色がマンセル色立体上で存在する点Aを認識する認識手段と、
    前記点Aと、前記点Aと前記マンセル色立体の彩度0,明度5なる中点とを通る直線上で、前記中点を境に前記点Aから4:1以上の比率の位置に存在する前記マンセル色立体上の点Bとが予め設定された特定色に属する組合わせとなるか否か判定する判定手段と、
    特定色の組合せでない場合に、前記点Bを中心として所定範囲内の色を前記カラー筆記 軌跡を表示するための前記指示物体による筆記色として設定する筆記色自動設定手段とを備えることを特徴とするカラー表示装置。
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