JP3885477B2 - 多心光テープファイバコードの分岐部 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多心光テープファイバコードの分岐部に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の多心光テープファイバコードの分岐部の透視図であり、図6は図5に示した分岐部のA−A線断面図である。
【0003】
図5に示すように、この分岐部1は、抗張力繊維2を縦添えした4心光テープファイバ3の外層に樹脂シース4を施した4心光テープファイバコード5の樹脂シース4の一部を除去して4本の単心光ファイバ心線6に分岐する分岐部であって、樹脂シース4の端部から単心光ファイバ心線6が挿通される分岐チューブ7の端部にわたって添うように配置された長方形の補強板8を有し、熱収縮チューブ9で覆われたものである。
【0004】
次に図5に示した分岐部の製造方法について説明する。
【0005】
まず、補強板8の一端(図では右端)に4本の分岐チューブ7を整列配置させ接着剤等で固定しておく。4心光テープファイバコード5の樹脂シース4の一部を除去し、共通の被覆を除去して4本の単心光ファイバ心線6を露出させた後、補強板8の分岐チューブ7に4本の各単心光ファイバ心線6をそれぞれ個別に通線し、分岐チューブ7全体を束ねる。
【0006】
次に、単心光ファイバ心線6を保護するため、露出した4本の単心光ファイバ心線6と4心光テープファイバコード5の樹脂シース4及び4本の分岐チューブ7を一括して接着剤付きの熱収縮チューブ9で覆う。このとき、分岐チューブ7と4心光テープファイバコード5との間に加わる引っ張り力(コードの延線作業時等)が単心光ファイバ心線6に直接加わらないようにするため、4心光テープファイバコード5と単心光ファイバ心線6との間にまたがる補強板8を単心光ファイバ心線6と平行になるように取付けることにより分岐部1が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、4心光テープファイバコード5の樹脂シース4は、図6に示すように楕円断面形状を有しているため、補強板8に対して回転しやすい。このため、図5に示した従来の4心光テープファイバコードの分岐部1は、4心光テープファイバコード5と分岐チューブ7との間でねじれが発生することがあった。
【0008】
このねじれは、単心光ファイバ心線6の光学特性の劣化や断線を引き起こすおそれがあり、たとえねじれが小さくてもねじれが長期にわたって加わると、単心光ファイバ心線6の光学特性劣化や断線のおそれがある。
【0009】
このような光学特性の劣化や断線を防止するため、分岐部1の組立作業では、単心光ファイバ心線6にねじれが生じないように慎重な作業が要求され、作業時間短縮のネックになっていた。また、単心光ファイバ心線6の小さなねじれについては完全に無くすことが難しいため、均一な品質の分岐部1を得ることは容易ではなく、単心光ファイバ心線6の信頼性上の問題となっていた。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、品質が均一で信頼性の高い多心光テープファイバコードの分岐部を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の多心光テープファイバコードの分岐部は、抗張力繊維を縦添えした多心光テープファイバの外層に樹脂シースを施した多心光テープファイバコードの樹脂シースの一部を除去して複数の単心光ファイバ心線に分岐する分岐部において、多心光テープファイバと樹脂シースとの間に先端部が差し込まれ単心光ファイバ心線に添うように配置された補強板を有するものである。
【0012】
上記構成に加え本発明の多心光テープファイバコードの分岐部の補強板は、多心光テープファイバと樹脂シースとの間に差し込まれる先端部が多心光テープファイバの幅と略等しい幅を有すると共に、先端部の挿入長さが一定となるように先端部以外の部分の幅が先端部より広く形成されているのが好ましい。
【0013】
上記構成に加え本発明の多心光テープファイバコードの分岐部の補強板の先端部は楔状に形成されているのが好ましい。
【0014】
本発明によれば、先端部が多心光テープファイバと樹脂シースとの間に差し込まれ単心光ファイバ心線に添うように配置された補強板を有することにより、分岐部における補強板と多心光テープファイバの単心光ファイバ心線との間が密着するので、多心光テープファイバコードの樹脂シースが回転しても単心光ファイバ心線にねじれが加わりにくくなり、単心光ファイバ心線の光学特性劣化や断線が防止される。
【0015】
補強板の多心光テープファイバと樹脂シースとの間に差し込まれる先端部が多心光テープファイバの幅と略等しい幅を有し、先端部の挿入長さが一定となるように先端部以外の部分の幅が先端部より広く形成されているので、品質が均一な分岐部が得られる。
【0016】
補強板の先端部が楔状に形成されていることにより、多心光テープファイバと樹脂シースとの間に補強板を差し込むのが容易になり、製造時の作業能率が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0018】
図1は本発明の多心光テープファイバコードの分岐部の一実施の形態を示す透視図であり、図2は図1に示した分岐部の補強板の説明図である。図3は図1のB−B線断面図、図4は図1のC−C線断面図である。なお、図5、6に示した従来例と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0019】
図1に示すように、この分岐部10は、抗張力繊維2を縦添えした4心光テープファイバ3の外層に樹脂シース4を施した4心光テープファイバコード5の樹脂シース4の一部を除去して4本の単心光ファイバ心線6に分岐する分岐部であって、4心光テープファイバ3と樹脂シース4との間に先端部11aが差し込まれ、単心光ファイバ心線6が挿通される分岐チューブ7の端部にわたって単心光ファイバ心線6に添うように配置された補強板11を有し、熱収縮チューブ9で覆われたものである。
【0020】
補強板11は、図2に示すように、4心光テープファイバ3と樹脂シース4との間に差し込まれる先端部11aが4心テープファイバ3の幅と略等しい幅Wを有し、先端部11aの挿入長さが一定となるように先端部11a以外の部分の幅が先端部11aより広く形成された略凸字平面形状を有している。また、補強板11の先端部11aは断面が楔状に形成されている。
【0021】
次に図1に示した分岐部の製造方法について説明する。
【0022】
4心光テープファイバコード5の樹脂シース4を所定の長さに除去し、4心光テープファイバ3を露出させる。このとき、4心光テープファイバコード5に縦添えされている抗張力繊維2は樹脂シース4の除去端から約10mm残して切断・除去する。
【0023】
一部の樹脂シース4を除去した4心光テープファイバコード5は、分岐のために共通の被覆を除去し4本の単心光ファイバ心線6に分離する。
【0024】
一方、単心光ファイバ心線6を分岐する4本の分岐チューブ7は、図2に示すように予め補強板11上に整列配置した後、接着剤(もしくは熱収縮チューブ)12等で固定しておく。
【0025】
次に、各単心光ファイバ心線6を1心ずつ分岐チューブ7に挿通し、全単心光ファイバ心線6の挿通が終了した後、単心光ファイバ心線6に小曲がりが起きないように注意しながら分岐チューブ7を4心光テープファイバコード5に接近させ、補強板11の先端部(テーパ部)11aを、4心光テープファイバコード5の樹脂シース4に段差部が突き当たるまで挿入する。
【0026】
図1に示すように、分岐チューブ7と一体化された補強板11と、4心光テープファイバコード5とを樹脂シース4に挿入することで、両者間のねじれが起こらないため、容易に分岐部の組立ができる。また、補強板11に段差を設けることにより、樹脂シース4への挿入長さが一定に保たれ、均一な品質の分岐部10を得ることができる。
【0027】
図3に示すように、4心光テープファイバコード5の樹脂シース4内部に挿入した補強板11の先端部11aの幅Wを、樹脂シース4の内壁長辺幅とほぼ等しくすることで、樹脂シース4と補強板11との間のねじれを防止することができる。
【0028】
図4に示すように、補強板11の先端部11aを楔断面形状に形成することにより、樹脂シース4内で4心光テープファイバ3に小曲がり等が起こらず、光学特性が劣化することを防止することができる。
【0029】
補強板11の材質としては、単心光ファイバ心線6の線膨張係数に近い材質によって形成することが望ましく、例えば単心光ファイバ心線6と同系統のガラス、ガラス粉、ガラス繊維入り樹脂、ニッケル合金等の低膨張金属等が用いられる。但し、温度変動が少ない環境下での使用に限定される場合はこの限りではなく、一般的な樹脂材料やアルミニウム等の金属材料を用いても良い。
【0030】
以上において、本発明によれば、樹脂シースと4心光テープファイバとの間に補強板の先端部を挿入するので、4心光テープファイバコードと分岐チューブとの間にねじれが起こらず、ねじれの修正等の作業が不要となり、作業性が向上する。
【0031】
また、ねじれによる単心光ファイバ心線の断線や損失増加等の光学特性の劣化が無く、信頼性の高い、しかも均一な品質の分岐部が得られる。
【0032】
なお、本実施の形態では4心光テープファイバコードの分岐部について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3心以下の光テープファイバコードであっても、5心以上の多心光テープファイバコードであっても適用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0034】
品質が均一で信頼性の高い多心光テープファイバコードの分岐部の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多心光テープファイバコードの分岐部の一実施の形態を示す透視図である。
【図2】図1に示した分岐部の補強板の説明図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】従来の多心光テープファイバコードの分岐部の透視図である。
【図6】図5に示した分岐部のA−A線断面図である。
【符号の説明】
2 抗張力繊維
3 4心光テープファイバ(多心光テープファイバ)
4 樹脂シース
5 4心光テープファイバコード(多心光テープファイバコード)
6 単心光ファイバ心線
7 分岐チューブ
9 熱収縮チューブ
10 分岐部
11 補強板
11a 先端部
Claims (1)
- 抗張力繊維を縦添えした多心光テープファイバの外層に樹脂シースを施した多心光テープファイバコードの上記樹脂シースの一部を除去して複数の単心光ファイバ心線に分岐する分岐部において、幅が上記多心光テープファイバの幅と略等しく、且つ断面が楔状である先端部を有し、上記先端部以外の部分の幅が上記先端部より広く形成された略凸字平面形状の補強板を備え、上記補強板の上記先端部が上記多心光テープファイバと上記樹脂シースとの間に上記単心光ファイバ心線に沿って挿入されていることを特徴とする多心光テープファイバコードの分岐部。
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