JP3885437B2 - ポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法 - Google Patents

ポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、食品、医薬品、化粧品等に界面活性剤(乳化剤)として広く使用されている。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、一般に、グリセリンを重縮合してポリグリセリンとし、次いでアルカリ触媒の存在下ポリグリセリンを脂肪酸またはその誘導体でエステル化して製造される。そして、そのエステル化反応で得られた反応生成物がそのまま、又はその反応生成物から着色成分や臭気成分を水蒸気蒸留等で除去する程度の精製を行ったものが界面活性剤等の製品として使用に供されている。即ち、一般に界面活性剤等として使用されているポリグリセリン脂肪酸エステルは、未反応のポリグリセリンと、種々のポリグリセン骨格を有する種々のエステル化度のポリグリセリン脂肪酸エステルの組成物となっている。さらに、その組成物中には、エステル化反応の副生成物である脂肪酸石鹸や、未反応の脂肪酸も含まれる。
【0003】
この組成物の物性は、ポリグリセリンの重合度、脂肪酸の種類、エステル化率(未反応ポリグリセリン量)、エステル化の内訳比率(モノ体、ジ体、トリ体などの割合)等により決定されるが、これら全て要件を特定するのは難しい。また、この組成物の物性は、一般的に界面活性剤の特性を規定するために用いられるHLB値だけでは充分に特定することが出来ない。
【0004】
そこで、ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物の物性を特定する方法として、「曇点」の測定が提唱されていた(特開平9−157386号公報)。曇点とは、水和している非イオン性界面活性剤が高温で脱水和して水から分離してくる現象であり、ポリグリセリンエチレン系界面活性剤ではよく知られている。この曇点は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの構造・組成に敏感であり、エステル化反応の副生成物である脂肪酸石鹸の影響をも反映するので、親水性の程度や組成の違いをより正確に識別でき、測定も簡便なことから、ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物の物性を特定するのに大変有用な指標である。
【0005】
ポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法としては、従来は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの均質水溶液を、0℃以上100℃以下の任意の温度で振とう攪拌・静値し、目視で曇点を測定するという方法が知られていた。一般には、水溶液を2〜5℃、場合によっては10℃刻みで昇温させて水溶液の状態を観測していた。この方法では、構成脂肪酸の炭素数が16未満のポリグリセリン脂肪酸エステル以外は、水溶液が濁って不均一となる温度が目視で明確に確認できた為、充分に効率的な曇点測定が可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、構成脂肪酸の炭素数が16以上のポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定においては、従来の方法で曇点を測定すると、曇点でのポリグリセリン脂肪酸エステル水溶液の濁る程度が小さいため、目視において曇点が効率的に特定できなかった。
【0007】
この問題を解決するために、曇点測定時にポリグリセリン脂肪酸エステル水溶液を入れる試験管を大きくして、水溶液の濁りを見易くすることが考えられる。しかし、試験管を大きくすると、試験管内のポリグリセリン脂肪酸エステル水溶液の温度が不均一になりやすいため、昇温後、一定時間放置しておく必要がある。したがって、この方法であると、測定時間が長くなってしまう問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は鋭意検討を行った結果、構成脂肪酸の炭素数が16以上のポリグリセリン脂肪酸エステル溶液を特定の速度で昇温した場合に、曇点での溶液の濁る程度が顕著になることを見出した。そして、この溶液が濁る温度を、溶液の透過率の変化により特定することにより、従来法と比較し効率的にポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点を測定できるのみならず、その測定された曇点は正確な再現性のあるものであることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、構成脂肪酸の炭素数が16以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点の測定法であって、測定に供するポリグリセリン脂肪酸エステルの水または/及び多価アルコールの溶液を、少なくとも想定される曇点の近傍においては、5〜15℃/分の昇温速度で加熱しつつその透過率を測定し、その透過率の変化より曇点を求めることを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、ポリグリセリン脂肪酸エステルの水または/及び多価アルコールの均一溶液を調整し、この溶液を5〜15℃/分の昇温速度で加熱しつつ該溶液の透過率を測定し、その透過率の変化より曇点を求める。
【0011】
本発明において曇点とは、ポリグリセリン脂肪酸エステルの均一溶液が不均一溶液となる温度であり、ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の透過率の低下により測定される。均一溶液とは、透明溶液の他に、ポリグリセリン脂肪酸エステルの乳化溶液を含む。不均一溶液とは、ポリグリセリン脂肪酸エステルが油状あるいはゲル状に溶媒より分離し2相溶液となったものである。曇点は、測定対象のポリグリセリン脂肪酸エステル、測定溶液の媒体、溶液中に含有される塩の種類、塩濃度、ポリグリセリン脂肪酸エステルの濃度により異なるものである。
【0012】
本発明で測定されるポリグリセリン脂肪酸エステルは、構成脂肪酸の炭素数が16以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルである。構成脂肪酸の炭素数が16未満でも本発明の方法により曇点の測定は可能であるが、16以上の場合に、特に本発明の効果が発揮され、従来では効率的な測定が困難であったものが、効率的かつ正確に測定することが可能となる。また、構成脂肪酸の炭素数が16以上であると融点が高くなるため、ポリグリセリン脂肪酸エステルの固化によりポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の粘度が上昇しゲル様の形態となり、従来法による曇点測定が困難となることがあるが、本発明では、その様なポリグリセリン脂肪酸エステルであっても曇点を迅速に測定することが出来る。炭素数16以上の構成脂肪酸としては、炭素数16〜18のものが好ましく、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸等が例示されるが、中でもステアリン酸が好ましい。これらは、1種または2種以上の混合物としてもよい。また、構成脂肪酸が炭素数16以上と16未満の混合物の場合でも、本発明により効率的な測定が可能となる。ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリセリンの平均重合度は、特に制限されないが、一般に4〜30であり、好ましくは4〜20であり、更に好ましくは6〜12である。
【0013】
曇点測定に使用するポリグリセリン脂肪酸エステル溶液におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの濃度は一般に0.01〜50wt%であるが、好ましくは0.01〜10wt%である。0.01wt%以下だと曇点による透過率の変化が小さく、また、50wt%を超えると組成物が増粘あるいは不溶分が残り、測定溶液が不均一となり、正確な曇点測定が困難となる場合がある。但し、ポリグリセリン脂肪酸エステル濃度は、曇点測定溶液全体に対するポリグリセリン脂肪酸エステルの重量%である。
【0014】
ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の溶媒は、水、多価アルコール、または水と多価アルコールの混合の何れかを用いる。必要によって溶液に塩を含有させてもよい。曇点は、多価アルコールの添加により上昇し、塩の含有により低下するので、多価アルコール、塩の含有量を調整して、曇点を測定しやすい温度範囲に調整することが出来る。
【0015】
本発明に用いる多価アルコールは炭素数2〜5の範囲が好ましく、例えば、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコール、エチレングリコールなどの低級アルカンジオール類が挙げられ、中でもプロピレングリコールが好ましい。曇点測定に供するポリグリセリン脂肪酸エステルの中でも、水溶液系では微量の塩添加で測定可能温度範囲外に曇点が低下してしまうようなやや親水性に乏しいポリグリセリン脂肪酸エステルに多価アルコールを添加すると効果的に曇点が上昇する。多価アルコールはその種類により曇点上昇効果の程度が異なるので、対象ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類を考慮し多価アルコールの種類、濃度を適宜選択する。多価アルコールの濃度は0〜100wt%、好ましくは0〜50wt%、更に好ましくは0〜20重量%範囲で用いる。多価アルコール0wt%が最も好ましい。ここで言う多価アルコール濃度とは、水及び多価アルコールの合計の重量に対する多価アルコールの重量割合で表される。
【0016】
本発明で用いる塩としては、硝酸ナトリウムなどの硝酸塩類、臭化ナトリウムなどの臭化物類、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウムなどの塩化物類、硫酸リチウム、硫酸ナトリウムなどの硫酸塩類、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどのクエン酸塩類が挙げられるが、無機塩、特に無機酸のアルカリ金属塩が好ましい。添加する塩の種類により曇点の低下効果に差異があるので、ポリグリセリン脂肪酸エステルの融点に従ってこれら添加物質を適宜選択して使用する。例えば、融点が50℃以上のものは、添加物質として塩化ナトリウム等の1価の塩を用いるのが一般的である。
【0017】
塩の濃度は、塩の種類、ポリグリセリン脂肪酸エステルの種類によって異なり、ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の曇点測定を行うに際し、予め実験的に測定し好適な値を適宜選択して用いる。一般に、塩は、塩と溶媒(水、多価アルコール)の合計重量に対して50重量%以下、好ましくは、30重量%以下混合させる。50wt%より高いと塩の種類によっては塩類の飽和溶解濃度を超えるため好ましくないときがある。塩類添加により曇点を低下させる作用は、塩添加によるタンパク質の塩析と同作用であり、その作用効果の強さは離液順列に準じていると考えられる。
【0018】
ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の調整は、例えば、水または/及び多価アルコールに塩を添加し、必要に応じて加熱しながら攪拌溶解して塩溶液を調製し、これを密栓容器に入れたポリグリセリン脂肪酸エステルに添加し、必要に応じて加熱しながら手振盪あるいは攪拌し、均一なポリグリセリン脂肪酸エステル溶液とする。または、密栓容器に入れたポリグリセリン脂肪酸エステルに水または/及び多価アルコールを加え、必要に応じて加熱しながら攪拌分散して、これに塩を添加し必要に応じて加熱しながら手振盪あるいは攪拌し、均一なポリグリセリン脂肪酸エステル溶液とする。このとき加熱温度をポリグリセリン脂肪酸エステルの融点以上とすると分散溶解が容易となる。
【0019】
調整したポリグリセリン脂肪酸エステル溶液を容器に入れて5〜15℃/分の昇温速度で加熱しつつ、その溶液の透過率を測定する。容器は任意であるが、加熱した時の容器内の温度バランスを考えた場合、容器は細く小さい方が好ましい。しかし、容器内部まで熱の対流がなく、容器内の熱分布が均一である加熱装置の場合は、この限りではない。また、透過率の変化を測定するので、容器は光透過性の良いものが好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の加熱方法は特に制限されないが、測定溶液を入れた容器全体を加熱する加熱装置を用いることが好ましい。透過率の測定方法は、一般的な方法が使用出来る。透過率の測定波長は任意であるが、界面活性剤に吸収がある波長での測定は好ましくなく、これ以外の波長での測定が好ましい。
【0020】
ポリグリセリン脂肪酸エステル溶液の5〜15℃/分の昇温速度での加熱は、通常0〜40℃から開始される。昇温速度は、好ましくは8〜12℃/分、特に好ましくは10℃/分である。この範囲外で昇温しても、曇点での透過率の大きな変化は見られず、ブロードな変化が観測される。測定するポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点の大まかな目安がついている場合は、その近辺まで一気に加熱した後、上記特定の温度で昇温し曇点を決定することも可能である。測定範囲は、測定溶液は液相を保持できる条件下で行われるが、通常、0〜130℃の範囲内で行われる。
【0021】
昇温開始温度がポリグリセリン脂肪酸エステルの融点以上の場合は、測定溶液は昇温開始時では透明な均一溶液であり、昇温を開始しても透過率は一定であるが、ある温度から溶液が不均一化し、透過率が低下する。この透過率が低下した温度を曇点として測定する。一般に、透過率4%以上低下をした温度を曇点とする。
【0022】
測定開始温度がポリグリセリン脂肪酸エステルの融点以下の場合、測定溶液は昇温開始時では均一な白濁溶液(乳化溶液)となる。昇温開始後、ポリグリセリン脂肪酸エステルの融点以上になると、ある温度(クラフト点)で水にポリグリセリン脂肪酸エステルが溶解し、透過率が上昇する。クラフト点を超えると測定溶液の透過率はしばらく一定になり、その後、ある温度から溶液が不均一化し、透過率が低下する。この溶液が不均一化して透過率が低下した温度を曇点として測定する。 一般には、透過率4%以上低下した温度を曇点とする。
【0023】
但し、クラフト点と曇点が近い温度の場合、クラフト点から曇点までの温度で、溶液が完全に透明にならず、均一の薄い白濁状態となる場合がある。その場合、曇点での透過率の低下が小さいので、曇点を透過率が0.25%以上低下した温度とすることが望ましい。0.25%未満の透過率の変化は、曇点以外の原因でも起こる可能性が考えられるので、0.25%未満の透過率の変化を曇点とするのは好ましくない。この様な場合としては、例えば、エステル化度が2以上で構成脂肪酸がパルミチン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルの5重量%以上の塩化ナトリウム溶液の曇点測定の場合が例示出来る。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
[製造例 1]
ステアリン酸とポリグリセリン(平均重合度10、阪本薬品工業製)をステアリン酸/ポリグリセリン=1.0(仕込みモル比率)で混合し、これに、触媒として10%水酸化ナトリウム水溶液を水酸化ナトリウムとして0.0025wt%(対反応原料全量)となるよう加え、窒素気流下常圧、240℃で2.5時間反応させた後、260℃に昇温し4時間反応させ、ポリグリセリンステアリン酸エステルを得た。
【0025】
[実施例1]
製造例1で製造したポリグリセリンステアリン酸エステルに脱塩水を加え、加熱しながら攪拌分散し、これに硫酸ナトリウムを添加し加熱しながら攪拌し、均一なポリグリセリンステアリン酸エステル水溶液を調製した。各成分の配合比は、ポリグリセリンステアリン酸エステルが、脱塩水、塩、及びポリグリセリンステアリン酸エステルの合計量に対し1重量%であって、塩が、脱塩水と水の合計量に対して8重量%になるようにした。
【0026】
調整したポリグリセリンステアリン酸エステル水溶液を用い、透過法自動曇点測定装置(メトラートレド社製)を用いて、ポリグリセリンステアリン酸エステルの曇点を測定した。この場合、透過率が0.25%以上低下した温度を曇点とした。その結果を、表1に示す。
[比較例1〜2]
昇温速度を3℃/分(比較例1)、20℃/分(比較例2)とした以外は、実施例1と同様にして曇点を測定した。
【0027】
【表1】
Figure 0003885437
【0028】
比較例1、2の「観察されず」とは、時間に対する透過率の変化がブロードで、検出可能な変化(0.25%以上の透過率の低下)がなく、曇点が特定できなかったことを意味する。
[製造例 2]
ステアリン酸/ポリグリセリンのモル比率を2.4とした以外は、製造例1と同様にしてポリグリセリンステアリン酸エステルを製造した。
【0029】
[実施例2〜4]
製造例2で製造したポリグリセリンステアリン酸エステルを用い、塩として塩化ナトリウムを用い、塩濃度を表2の通りとした以外は実施例1と同様にポリグリセリンステアリン酸エステル水溶液を調整し、曇点を測定した。曇点測定は3回行い、その平均値と平均値との差を計算した。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0003885437
【0031】
[製造例3]
脂肪酸/ポリグリセリンのモル比率を2.0とした以外は、製造例1と同様にしてポリグリセリンステアリン酸エステルを製造した。
[実施例5、6]
製造例3で製造したポリグリセリンステアリン酸エステルを用い、塩濃度を表3の通りとした以外は、実施例2と同様にして曇点を測定した。
【0032】
【表3】
Figure 0003885437
【0033】
表2、3の結果から、本方法で測定された曇点値は、誤差がきわめて少なく、正確に測定可能であることがわかった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、複雑な組成物であるポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点を本手法によって、極めて早く効率的に測定することができるため、その差異から、ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造条件に即座に反映することにより、製造の合理化及び高品質のポリグリセリン脂肪酸エステルの製造が可能となる。

Claims (6)

  1. 構成脂肪酸の炭素数が16以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点の測定法であって、測定に供するポリグリセリン脂肪酸エステルの水または/及び多価アルコールの溶液を、少なくとも想定される曇点の近傍においては、5〜15℃/分の昇温速度で加熱しつつその透過率を測定し、その透過率の変化より曇点を求めることを特徴とするポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点測定方法。
  2. 8〜12℃/分の昇温速度で加熱することを特徴とする請求項1記載の曇点測定方法。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステルの溶液が均一溶液から不均一溶液となって透過率が低下したときの温度を曇点とすることを特徴とする請求項1又は2記載の曇点測定方法。
  4. 溶液中のポリグリセリン脂肪酸エステルの濃度が0.01〜50重量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の曇点測定方法。
  5. 溶液が塩を含有しており、かつその濃度が水、塩及び多価アルコールの合計量に対して50重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の曇点測定方法。
  6. 溶液の透過率が0.25%以上低下した温度を曇点とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の曇点測定方法。
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