JP3885377B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents

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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • G11B21/022Programmed access in sequence to indexed parts of operating record carriers
    • G11B21/025Programmed access in sequence to indexed parts of operating record carriers of rotating discs

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばフロッピーディスク等のディスク状記録媒体を記録及び/又は再生するフロッピーディスク・ドライブに適用するのに最適なディスクドライブ装置の技術分野であって、特に、ディスク状記録媒体に対するヘッドのソフトランディングに関する技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図81に示すように、記録容量が1〜2MBの小容量のフロッピーディスク・ドライブFDDでは、図76〜図80に示すような小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCを用いている。そして、その小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをローディングして、そのカートリッジ5のセンターコア穴6内に相対的に挿入されたディスクテーブル23上にフロッピーディスク1のセンターコアをチャッキングして、スピンドルモータ21によってフロッピーディスク1を200〜250rpmの低速で回転駆動する。そして、ローディング時に開放されたディスクカートリッジの一対のヘッド挿入穴7内に上下一対の磁気ヘッドを挿入してフロッピーディスク1の上下両面に接触させた状態で、これに上下一対の磁気ヘッド28、29をヘッド移送装置によってフロッピーディスク1の中心からの放射線であるスキャニングセンターに沿って矢印a、b方向にシーク及びトラッキングしながら、フロッピーディスク1にデータを記録及び/又は再生している。
【0003】
一方、本発明の出願人は、記録容量を100MB以上に増大した図64〜図66に示すような大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCを先に開発している。そして、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCでは、フロッピーディスク1を3600rpm以上の高速で回転駆動しながら、フライングヘッドで構成された上下一対の磁気ヘッドをエアフィルムによってフロッピーディスク1の上下両面からミクロンオーダで浮上(フライング状態)させてデータの高密度の記録及び/又は再生を行うようになされている。
従って、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCに使用するフロッピーディスク1は高回転化及び高密度記録によるデータトラック幅の微小化のために、ヘッドとの当り性改善として、ヘッドの表面粗度向上及びフロッピーディスク1の磁性層の薄膜化が必要となる。そして、磁性層の薄膜化を実現するためには、磁性粉の大きさを0.1μm、塗布厚を0.2μm程度に著しく小さく及び薄くする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、従来の小容量フロッピーディスク・ドライブFDDでは、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジホルダー内に挿入して、トリガーレバーによるカートリッジホルダーのロックが解除された時に、そのカートリッジホルダーによって小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCを上昇位置であるアンローディング位置から下降位置であるローディング位置へ高速でローディングして、フロッピーディスク1をディスクテーブル23上にチャッキングすると同時に、上下一対の磁気ヘッド28、29をフロッピーディスク1の上下両面に衝撃的にランディング(接地)させている。しかし、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのフロッピーディスク1の磁性層は膜厚が非常に厚くなっているために、上下一対の磁気ヘッド28、29がそのフロッピーディスク1の上下両面に衝撃的にランディングされても、その磁性層が大きなダメージを受ける心配がなく、安全上の問題は特になかった。
しかし、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCの記録容量が100MB以上に増大されたフロッピーディスク1は、その磁性層の膜厚が非常に薄くなっているために、ローディング時に、上下一対の磁気ヘッド28、29がフロッピーディスク1の上下両面に衝撃的にランディングされるようなことがあると、その膜厚が薄い磁性層が大きなダメージを受けてしまい、品質、耐久性に大きな問題を招いてしまう。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、ディスクカートリッジのローディング時に、ヘッドをディスク状記録媒体に安全にソフトランディングされることができるようにしたディスクドライブ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明のディスクドライブ装置は、キャリッジにサスペンションを介して支持されたヘッドをディスク状記録媒体へのデータ記録、再生が可能なヘッドロード位置と、データ記録、再生が不能となるヘッドアンロード位置との間で昇降するヘッド昇降機構において、サスペンションの長さ方向に対してほぼ直交する状態に配置されたヘッド昇降アームの一端をスライド板の支点軸を介して回転自在に取り付け、そのヘッド昇降アームの他端側に形成されたカム溝をサスペンションの長さ方向とほぼ平行に配置された固定のガイド軸に係合して、スライド板のスライド操作によってカム溝をガイド軸に対してスライドさせることにより、ヘッド昇降アームをサスペンションの内側にそのサスペンションの長さ方向に対して交差する方向から挿入及び排出すると共に、そのヘッド昇降アームをカム溝によって支点軸を中心に回転させるようにして、そのヘッド昇降アームでヘッドをヘッドロード位置とヘッドアンロード位置との間で昇降するように構成したものである。
【0007】
上記のように構成された本発明のディスクドライブ装置は、ヘッドのサスペンションとほぼ直交する状態に配置されたヘッド昇降アームをスライド板によってヘッドのサスペンションの内側にそのサスペンションの長さ方向に対して交差する方向から挿入及び排出することにより、ヘッド昇降アームのカム溝をサスペンションとほぼ平行に配置された固定のガイド軸に対してスライドさせて、そのカム溝によってヘッド昇降アームをスライド板の支点軸を中心に回転させるようにし、そのヘッド昇降アームによってヘッドをヘッドロード位置とヘッドアンロード位置との間で昇降するので、ヘッドの昇降をカム動作で自在に制御することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した大容量フロッピーディスク・カートリッジ及び大容量フロッピーディスク・ドライブの実施の形態を現行の小容量フロッピーディスク・カートリッジ及び小容量フロッピーディスク・ドライブと比較しながら以下の順序で説明する。
(1) ・・・ 小容量フロッピーディスク・カートリッジ及び小容量フロッピーディスク・ドライブ装置の説明
(2) ・・・ 大容量フロッピーディスクカートリッジの説明
(3) ・・・ 大容量フロッピーディスク・ドライブの概要説明
(4) ・・・ リニアアクチュエータの説明
(5) ・・・ ガイド主軸取付け装置の説明
(6) ・・・ ヘッドアッセンブリの説明
(7) ・・・ トラッキングサーボの説明
(8) ・・・ ヘッド昇降機構の説明
(9) ・・・ ラッチ機構の説明
(10) ・・ スライド機構の説明
(11) ・・ 動作モードの説明
(12) ・・ トリガーレバーの説明
【0009】
(1) ・・・ 小容量フロッピーディスク・カートリッジ及び小容量ディスクドライブ装置の説明
まず、図76〜図80に示すように、直径が3.5インチの磁気シートからなるフロッピーディスク1をステンレス板からなる円板であるセンターコア2の外周に接着した構造の小容量フロッピーディスクを用いる小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCは、そのフロッピーディスク1の記録容量が1〜2MB(メガバイト)の小容量に構成されている。そして、この小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCは、合成樹脂によって成形された上下シェル3、4によって扁平で、ほぼ方形状のカートリッジ5を構成し、そのカートリッジ5内にフロッピーディスク1を回転自在に収納している。
【0010】
この際、フロッピーディスク1のセンターコア2が下シェル4の中央に形成されたセンターコア穴6内に遊嵌されていて、矢印aで示すカートリッジ5の後述する小容量フロッピーディスクドライブ内への挿入方向側の端部である前端面5aとセンターコア穴6との間で、上下シェル3、4にはカートリッジセンターP1 に沿った長穴状の上下一対のヘッド挿入穴7が形成されている。そして、これら上下一対のヘッド挿入穴7を開閉するために上下一対の水平板部8a、8bと前端垂直板部8cとによって断面形状がコ字状に形成されたシャッター8がカートリッジ5の上下両面5e、5f及び前端部5aの外側にほぼコ字状に形成されているシャッタースライド用凹所18内にスライド自在に配置されていて、このシャッター8が前端面5aに沿って上記挿入方向である矢印a方向に対して直角な方向である矢印c、d方向にスライド自在に取り付けられている。なお、このシャッター8は内蔵されたシャッターバネ8dによって閉蓋位置まで矢印c方向にスライド付勢されている。そして、このカートリッジ5の下シェル4で、前端面5a側に偏位された位置には真円形状穴と長円形状穴からなる左右一対の位置決め用の基準穴9が形成されていて、このカートリッジ5の左右両側面5b、5cで、下シェル4の前端面5a側に近接された位置には左右一対の半円形状の凹部10が形成されている。そして、このカートリッジ5の前端面5aと一方の側面である右側面5bとのコーナー11aには上下シェル3、4全体を45°にカットしたいわゆるC面である誤挿入防止用の斜面12が形成されている。また、このカートリッジ5の後端面5dと他方の側面である左側面5cとのコーナー11bには誤消去防止用のライトプロテクタ−13が組み込まれていて、その後端面5dと一方の側面である右側面5bとのコーナー11cには容量識別穴14が形成されている。
【0011】
そして、これら上下シェル3、4の内壁面3b、4bにはほぼ馬蹄形状に裁断された不織布である上下一対のクリーニングシート15が接着等にて敷設されていて、これら上下一対のクリーニングシート15をフロッピーディスク1の上下両面に上下から弾性的に接触させるためのリフター16が上下シェル3、4内の何れか一方(又は両方)に接着等にて取り付けられている。従って、このフロッピーディスク1は上下一対のクリーニングシート15間で上下から挟まれてカートリッジ5の下面5fからほぼH1 /2の高さのディスク面位置で回転駆動されるように構成されている。そして、シャッター8の上下一対の水平板部8a、8bに上下シェル3、4に形成されている上下一対のヘッド挿入穴7に対向された長穴形状の上下一対のシャッター穴8eが形成されている。また、カートリッジ5の上下シェル3、4の上下両面5e、5fには後端面5dを迂回する形状のラベル貼付用凹所17が形成されている。
【0012】
そして、図81に示すように、この小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCを記録及び/又は再生する下位ディスクドライブである小容量フロッピーディスク・ドライブFDDの内部には、スピンドルモータ21のスピンドル22によって回転駆動されるディスクテーブル23やキャリッジ26とヘッドアーム27の先端の上下対向面にジンバルプレート(図示せず)を介して取り付けられた上下一対の磁気ヘッド28、29等が収納されている。なお、ディスクテーブル23上にはチャッキング用のマグネットシート24や小容量フロッピーディスクFDの回転駆動ピン25等が取り付けられていて、ヘッドアーム27はキャリッジ26のヘッドアーム取付台26aの上部に板バネ30を介して上下方向である矢印e、f方向に回転自在に取り付けられている。そして、このヘッドアーム27はヘッド圧着用バネ(図示せず)によって下方である矢印f方向に回転付勢されている。そして、リニアアクチュエータによってキャリッジ26が矢印a、b方向に水平駆動されることによって、キャリッジ26と一体にヘッドアーム27が同方向に水平駆動されて、上下一対の磁気ヘッド28、29が同方向に一体に水平移動されるように構成されている。
【0013】
この際、下部磁気ヘッド29はメカベース(図示せず)に対する高さ基準位置に配置されていて、上部磁気ヘッド28は上部磁気ヘッド昇降機構(図示せず)によって1点鎖線で示すように下部磁気ヘッド29に対して所定高さだけ上昇されたアンローディング位置と、図81に実線で示すようにフロッピーディスク1を下部磁気ヘッド29上に圧着するローディング位置との間で矢印e、f方向に昇降自在に構成されている。
【0014】
そして、図81に示すように、この小容量フロッピーディスク・ドライブFDD内への小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのローディング開始前には、上部磁気ヘッド28が1点鎖線で示すアンローディング位置まで矢印e方向に上昇されている。そこで、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジローディング機構(図示せず)の内部に1点鎖線で示すように下部磁気ヘッド29に対して高く、かつ、上部磁気ヘッド28に対して低くしたアンローディング位置へ矢印a方向から水平に挿入した後に、その小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジローディング機構によって実線で示すローディング位置まで平行運動によって垂直に下降する。すると、そのローディング位置へ下降された小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCは小容量フロッピーディスク・ドライブFDD内に設置されている合計4つのカートリッジ位置決めピン(図示せず)上に水平に装着されて位置決めされる。従って、この小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCは上下一対の磁気ヘッド28、29に何等干渉されることなくローディングされる。
【0015】
そして、この小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのローディング位置への矢印a方向の水平挿入動作中に、この小容量フロッピーディスク・ドライブFDD内に設置されているシャッター開閉機構(図示せず)によって、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのシャッター8が図78及び図79に示す閉蓋位置から図80に示す開蓋位置までシャッターバネ8dに抗して矢印d方向にスライドされて、このシャッター8の上下一対のシャッター穴8eがカートリッジ5の上下一対のヘッド挿入穴7の上下に重ねられて、これら上下一対のヘッド挿入穴7が開蓋されると共に、これら上下一対のシャッター穴8e及びヘッド挿入穴7が上下に上下一対の磁気ヘッド28、29の上下の内側に挿入される。
【0016】
そして、図81に実線で示すように、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがアンローディング位置からローディング位置まで矢印f方向に垂直に下降された時に、小容量フロッピーディスクFDのセンターコア2がディスクテーブル23のマグネットシート24上にチャッキングされて、スピンドル22がセンターコア2の中心穴2aに下方から相対的に嵌合されると共に、ディスクテーブル23上の回転駆動ピン25がセンターコア2の偏心位置に形成されている回転駆動ピン嵌合穴2bに下方から相対的に嵌合される。そして、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがアンローディング位置からローディング位置まで矢印f方向に垂直に下降された時に、ヘッドアーム27がアンローディング位置からローディング位置までヘッド圧着用バネによって矢印f方向に回転されて、上部磁気ヘッド28がアンローディング位置からローディング位置へ矢印f方向に下降されて、上下一対の磁気ヘッド28、29が上下一対のシャッター穴8e及びヘッド挿入穴7内に矢印e、f方向に相対的に挿入されて、これら上下一対の磁気ヘッド28、29がカートリッジ5内のフロッピーディスク1の上下両面に圧着される。
【0017】
以上により、小容量フロッピーディスク・ドライブFDD内への小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのローディング動作が完了し、スピンドルモータ21によってディスクテーブル23が回転駆動され、その回転駆動ピン25によってセンターコア2が回転駆動されることによって、フロッピーディスク1がカートリッジ5内で例えば200〜250rpmの低速で回転駆動される。但し、この際、フロッピーディスク1の上下両面がカートリッジ5内の上下一対のクリーニングシート15に接触したままで回転駆動されて、その上下一対のクリーニングシート15によってフロッピーディスク1の上下両面が自動クリーニングされる。そして、リニアアクチュエータ(図示せず)によってキャリッジ26とヘッドアーム27が一体に矢印a、b方向に水平駆動されることによって、上下一対の磁気ヘッド28、29がフロッピーディスク1を矢印a、b方向にスキャニング(シーク及びトラッキング)して、このフロッピーディスク1にデータの記録及び/又は再生が行われることになる。
【0018】
なお、フロッピーディスク1の記録、再生後における小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの小容量フロッピーディスク・ドライブFDD外へのアンローディング動作は、上述したローディング動作の逆動作で行われ、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがカートリッジローディング機構によって図71に実線で示すローディング位置から1点鎖線で示すアンローディング位置まで平行運動で矢印h方向に垂直に上昇される時に、センターコア2がディスクテーブル23から上方に離脱されると共に、ヘッドアーム27が図81に実線で示すローディング位置からアンローディング位置まで矢印e方向にヘッド圧着用バネに抗して回転されて、上部磁気ヘッド28がローディング位置からアンローディング位置まで矢印e方向に上昇され、上下一対の磁気ヘッド28、29がカートリッジ5外の上下に相対的に離脱される。そして、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがアンローディング位置にて小容量フロッピーディスク・ドライブFDD外へ矢印b方向に水平に押し出される時に、シャッター8が図80に示す開蓋位置から図78及び図79に示す閉蓋位置までシャッターバネ8dによって矢印c方向にスライドされて、そのシャッター8の上下一対の水平板部8a、8bによってカートリッジ5の上下一対のヘッド挿入穴7が閉蓋されることになる。
【0019】
(2) ・・・ 大容量フロッピーディスク・カートリッジの説明
次に、図73〜図75に示すように、後述する大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDによって記録及び/又は再生される大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCは、前述した小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCと同様に、直径が3.5インチの磁気シートからなるフロッピーディスク1をステンレス板からなる円板であるセンターコア2の外周に接着した構造の大容量フロッピーディスクHFDを合成樹脂によって成形された上下シェル3、4によって構成されたカートリッジ5内に回転自在に収納したものである。そして、大容量フロッピーディスクHFDの記録容量を100MB以上、好ましくは300〜700MBに向上させるために、この大容量フロッピーディスクHFDの上下両面における磁性膜をサブミクロンオーダまで薄くし、かつ、この大容量フロッピーディスクHFDの回転速度を3600rpm以上の高速回転域まで上昇させることを可能にしている。
【0020】
一方、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCは、後述する大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDにおいて、記録容量が1〜2MBである小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCとの互換性を有するように、その大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCのカートリッジ5の外形寸法及び厚さが小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのカートリッジ5の外形寸法及び厚さとほぼ同等に構成されている。そして、後述する大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDにおいて、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCを小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCに対して識別することができるように、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCでは、ライトプロテクター13と容量識別穴14との配置を反転させると共に、新たに設けた大容量識別穴18を真円形状穴に形成されている一方の基準穴9の近傍位置に形成している。なお、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCではシャッター8の平面形状をほぼT型形状に構成してカートリッジ5の内部有効面積の拡大等を図ると共に、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの誤挿入防止用の斜面12に相当する誤挿入防止用の溝20がカートリッジ5の上面5eで前端面5aの一端側のコーナー11aに形成されている。なお、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCにおけるフロッピーディスク1のセンターコア2に形成されている回転駆動ピン嵌合穴2bは小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCにおけるフロッピーディスク1のセンターコア2aに形成されている回転駆動ピン嵌合穴2bよりも十分に大きい寸法の穴に形成されている。
【0021】
(3) ・・・ 大容量フロッピーディスク・ドライブの概要説明
次に、図47〜図54に示すように、ディスクドライブ装置の一例である大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDは、板厚が厚い板金によってプレス加工されたシャーシ41の上下に板厚が薄い板金によってプレス加工された上下カバー42、43を脱着自在に取り付け、これらのフロント側にモールド部品(プラスチックの成形品)で構成されたフロントパネル44を脱着自在に取り付けて、扁平な直方体形状のドライブ本体45を構成している。そして、フロントパネル44の上端側には横長形状のカートリッジ挿入口46が形成されていて、そのカートリッジ挿入口46の内側には内開き方式の開閉蓋47が取り付けられている。また、このフロントパネル44の下部側の左右両側位置にはイジェクト釦48及びドライブの動作状態を表示する発光表示部49が取り付けられている。
【0022】
そして、このドライブ本体45の内部で、フロントパネル44側におけるシャーシ41の上部にはスピンドルモータ51及びその上部に搭載されているディスクテーブル53が配置されている。なお、このディスクテーブル53はスピンドル52のロータの上面に形成されていて、そのディスクテーブル53の上面にはチャッキング用のマグネットシート54や回転駆動ピン25等が取り付けられている。そして、フロントパネル44側におけるシャーシ41の上部には板金等で構成されたカートリッジホルダー56と、そのカートリッジホルダー56をアンローディング位置とローディング位置との間で平行運動によって矢印g、h方向に昇降駆動するための板金等で構成されたスライド板57を有するカートリッジローディング機構58が組み込まれている。そして、フロントパネル44側とは反対側である後端側におけるシャーシ41の上部には後述するようにフライングヘッドに構成されている上下一対の磁気ヘッド101、102を移送するリニアアクチュエータ103が組み込まれている。なお、スピンドルモータ51及び上下一対の磁気ヘッド101、102のR/Wギャップがフロッピーディスク1にデータを記録及び/又は再生するためのスキャニング位置(シーク及びトラッキング位置)であるスキャニングセンターP2 上に配置されている。そして、シャーシ41の下部にはモータ基板59、メイン基板60及びスイッチ基板61等の複数の回路基板が水平状にビス止めされていて、シャーシ41の後端には外部インターフェース62がマウントされたインターフェース基板63が水平状にビス止めされている。そして、シャーシ41の上部で、カートリッジホルダー56の四隅の下部位置には左右各一対の位置決め用基準ピン64と高さ基準ピン65が垂直状に取り付けられていて、基準ピン64は高さ基準ピンも兼用している。そして、スイッチ基板61の上部にマウントされたプッシュスイッチからなるカートリッジ挿入検出スイッチ66、誤消去防止用検出スイッチ67、小容量検出スイッチ68及び大容量検出スイッチ69がシャーシ41及びスライド板57を貫通してカートリッジホルダー56の下部に露出されている。なお、イジェクト釦48によってONされるイジェクトスイッチ70がスイッチ基板61の前端部(フロントパネル44側の端部)の下面にマウントされている。
【0023】
なお、シャーシ41は水平な底板部41aと、その左右両側から上方に垂直状に立ち上げられた左右両側板部41bを有しており、スピンドルモータ51はモータ基板59によってシャーシ41の底板部41aの下部に合計3つのスペーサを介してビス止めされている。そして、このスピンドルモータ51の上部に搭載されているディスクテーブル53が底板部41aに形成された開口72を挿通してその底板部41aの上方に突出されている。また、カートリッジホルダー56は水平な天板部56aと、その左右両側から下方に垂直に立ち下げられた左右両側板部56bと、その左右両側板部56bの下端から内側に水平状に折り返された左右一対の底板部56cとによって全体として扁平なほぼコ字状に形成されていて、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがこのカートリッジホルダー56内に矢印a、b方向から選択的で水平に出し入れされるように構成されている。そして、このカートリッジホルダー56の天板部56aのフロントパネル44側とは反対側である後端側の中央部にはヘッド挿入用開口73が切り欠かれている。また、スライド板57もシャーシ41と同様に水平な底板部57aと、その底板部57aの左右両側から垂直状に立ち上げられた左右両側板部57bを有している。そして、このスライド板57はその底板部57bに形成された合計4つのガイド溝74によって合計4つの基準ピン64及び高さ基準ピン65にスライド自在に係合されていて、このスライド板57はシャーシ41の底板部41a上にてアンローディング位置P11とローディング位置P12との間に矢印a、b方向にスライド自在に構成されている。
【0024】
そして、カートリッジローディング機構58は、カートリッジホルダー56の左右両側板部56bの前後両端に絞り加工等によって形成された合計4つのガイドピン75と、スライド板57の左右両側板部57bに形成されて、合計4つのガイドピン75がスライド自在に係合された合計4つの傾斜ガイド溝76と、カートリッジホルダー56の左右両側板56bの前後方向のほぼ中央部に一体に形成した左右一対のガイド突起77と、シャーシ41の左右両側板部41bに形成されて、左右一対のガイド突起77が上下方向である矢印g、h方向にスライド自在に係合された左右一対の垂直ガイド溝78とによって構成されている。なお、スライド板57はシャーシ41との間に取り付けられたスライド付勢手段である引張りコイルバネ79によって前方である矢印b方向にスライド付勢されていて、シャーシ41の後端側(フロントパネル44の反対側)で、その底板部41a上の一側部はギアードモータで構成されたイジェクトモータ80が取り付けられている。そして、このイジェクトモータ80にはイジェクト駆動ピン81が偏心位置に形成されているイジェクト用カム82が取り付けられていて、スライド板57の一方の側板部57bの後端から後方に延出されたイジェクト用アーム部83をイジェクト用駆動ピン81が駆動するように構成されている。そして、シャーシ41の底板部41a上でイジェクトモータ80の前側位置(フロントパネル44側の位置)にはシャッター開閉レバーを兼用しているトリガーレバー84が支点ピン85を中心に図8に実線で示すロック位置と1点鎖線で示すロック解除位置との間で矢印i、j方向に回転自在に取り付けられていて、回転付勢手段(図示せず)によってロック位置まで矢印i方向に回転付勢されている。そして、このトリガーレバー84がスライド板57に形成された被ロック部86をロック及びロック解除するように構成されている。
【0025】
そして、このカートリッジローディング機構58によれば、図50及び図53に示すように、スライド板57が引張りコイルバネ79に抗して後方のアンローディング位置P11まで矢印a方向にスライドされた状態で、その被ロック部86に係合されたトリガーレバー84によってロックされていて、そのスライド板57の合計4つの傾斜ガイド溝78によってカートリッジホルダー56の合計4つのガイドピン75が上方である矢印h方向に押し上げられて、左右一対のガイド突起77を左右一対の垂直ガイド溝78で案内しながら、カートリッジホルダー56をカートリッジ挿入口46と同一高さの上昇位置であるアンローディング位置P13まで平行運動によって上昇駆動している。そして、トリガーレバー84が図50に実線で示すロック位置から1点鎖線で示すロック解除位置へ矢印j方向に回転されると、そのトリガーレバー84によるスライド板57のロックが解除されて、このスライド板57が図53に示すアンローディング位置P11から前方のローディング位置P12まで引張りコイルバネ79によって矢印b方向にスライドされて、そのスライド板57の合計4つの傾斜ガイド溝78によってカートリッジホルダー56の合計4つのガイドピン75が下方である矢印g方向に押し下げられて、左右一対のガイド突起77を左右一対の垂直ガイド溝78で案内しながら、カートリッジホルダー56をアンローディング位置P13の下方に設定された下降位置である図54の(A)に実線で示すローディング位置P14まで矢印g方向に平行運動によって下降駆動する。なお、この時、図50に示すように、シャーシ41の底板部41a上に取り付けられてスライド板57に形成されているラック87に係合されているダンパー88のダンピング作用によってスライド板57は低速で矢印b方向にスライドされ、カートリッジホルダー56がアンローディング位置からローディング位置まで静かに下降駆動されるように構成されている。そして、イジェクトモータ80によってイジェクト用カム82が図54の(A)に示す位置から1回転駆動されると、そのイジェクト用駆動ピン81が図54の(B)及び(C)に示すようにスライド板57のイジェクト用アーム部83を引っ掛けて、そのスライド板57を引張りコイルバネ79に抗してアンローディング位置P12から後方のローディング位置P11まで矢印a方向にスライド駆動されて、カートリッジホルダー56が図54の(A)に示すローディング位置P14から図53に示すアンローディング位置P13へ平行運動によって矢印h方向に上昇駆動され、トリガーレバー84が図50に1点鎖線で示すロック解除位置から実線で示すロック位置84へ矢印i方向に自動復帰されるトリガーレバー84によってスライド板57がそのアンローディング位置P13で再び自動ロックされるように構成されている。なお、図49に示すように、カートリッジホルダー56の天板部56aの後端側の一側部にはカートリッジ誤挿入防止レバー89が支点ピン90を中心に矢印k、m方向に回転自在に取り付けられていて、このカートリッジ誤挿入防止レバー89が天板部56aとの間に取り付けられた回転付勢手段である引張りコイルバネ91によって矢印k方向に回転付勢されている。また、カートリッジホルダー56の天板部56aの左右両側位置には板バネ等で構成された左右一対のカートリッジ圧着用バネ92が取り付けられている。そして、以上のように構成されたこの大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDは下カバー43によってコンピューター機器等の内部シャーシに取り付けられるように構成されていて、シャーシ41全体が合計4つのインシュレーター93によってその下カバー43の上部に弾性的に支持されて、外部振動等に対する大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDの耐振性が実行されている。
【0026】
この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDは以上のように構成されていて、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCと、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジ挿入口46から選択的に挿入してローディングし、これらの大容量フロッピーディスクHFD及び小容量FDにデータを選択的に記録及び/又は再生することができるように構成されている。
【0027】
即ち、図49、図50及び図53に1点鎖線で示すように、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジ挿入口46からアンローディング位置P13に上昇されているカートリッジホルダー56内に矢印a方向に水平に挿入すると、これらのカートリッジ5の前端面5aでトリガーレバー84がロック位置からロック解除位置まで矢印j方向に回転され、この間に、このトリガーレバー84によってこれらのシャッターがシャッターバネに抗して開蓋される。そして、トリガーレバー84がロック解除位置まで矢印j方向に回転された瞬間に、カートリッジホルダー56によってこれらの大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがアンローディング位置P13から図54に示すローディング位置P14へ矢印g方向に下降駆動されて、これらの大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがそのローディング位置P14に水平にローディングされる。
【0028】
なお、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをカートリッジ挿入口46から正しく挿入した時には、カートリッジ誤挿入防止レバー89がこれらの誤挿入防止用溝20内に相対的に挿入されたり、斜面12によって矢印m方向に回転して逃げることによって、これら大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの挿入を可能にしている。一方、これら大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがカートリッジ挿入口46から誤挿入(上下や前後に反転された誤った向きで挿入されること)された時には、そのカートリッジ誤挿入防止レバー89がこれら大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの挿入を禁止することができる。
【0029】
そして、ローディング位置P14にローディングされた大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCは合計4つの基準ピン64及び高さ基準ピン65上に左右一対のカートリッジ圧着用バネ93によって水平に圧着されて位置決めされ、カートリッジ挿入検出スイッチ66によってこれらのローディング完了状態が検出されると共に、これら大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの誤消去防止の有無やこれらのフロッピーディスク1の記録容量が誤消去検出スイッチ67や大容量検出スイッチ69又は小容量検出スイッチ68によって検出される。そして、これらの大容量フロッピーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDのセンターコア2がカートリッジ5のセンターコア穴6内に下方から相対的に挿入されたディスクテーブル53上にマグネットシート24によってチャッキングされて、そのセンターコア2の中心穴2aがスピンドル52に嵌合されると共に、これらの回転駆動ピン嵌合穴2bが回転駆動ピン25に嵌合される。そして、これらの大容量フロッピーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDがスピンドルモータ51によってそれぞれ所定の回転速度で回転駆動されると共に、リニアアクチュエータ103によって上下一対の磁気ヘッド101、102がスキャニングセンターP2 に沿って矢印a、b方向に移送しながら、これらの大容量フロッピーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDにデータを選択的に記録及び/又は再生することになる。
【0030】
なお、この際、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの小容量フロッピーディスクFDについては、回転駆動ピン25とセンターコア2の回転駆動ピン嵌合穴2bとの係合関係による位置出し機能によって上下一対の磁気ヘッド101、102に対する小容量フロッピーディスクFDの円周上の位置出し(センターリング)を行い、スピンドルモータ51によってその小容量フロッピーディスクFDを200〜250rpmの低速度で回転駆動することによって、上下一対の磁気ヘッド101、102をその小容量フロッピーディスクFDの上下両面に接触させた状態で、データの記録及び/又は再生を行う。一方、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCの大容量フロッピーディスクHFDについては、そのセンターコア2の回転駆動ピン嵌合穴2bが大型穴に形成されていて、回転駆動ピン25はその回転駆動ピン嵌合穴2b内に遊嵌される。従って、この大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCの大容量フロッピーディスクHFDについては、小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのような回転駆動ピン25による円周上の位置出しを行わず、後述するトラッキングサーボ方式によって円周上の位置出し(センターリング)のためのトラッキングを行いながら、その大容量フロッピーディスクHFDをスピンドルモータ51によって3600rpm以上の高速度で回転駆動することによって、上下一対の磁気ヘッド101、102をその大容量フロッピーディスクHFDの上下両面に発生するエアフィルムによってサブミクロンオーダーで浮上(フライング現象)させた非接触状態で、100MB以上の大容量(高密度)で、データの記録及び/又は再生を行う。
【0031】
そして、このようにして、大容量フロッピーディスクHFD又は小容量フロッピーディスクFDにデータを記録及び/又は再生した後に、イジェクト釦48を押すと、イジェクトスイッチ70がONされて、イジェクトモータ80によってイジェクト用カム82が1回転駆動され、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCが図12の(A)に示すローディング位置P14から図53に示すアンローディング位置P12までカートリッジホルダー56によって矢印h方向に上昇駆動されると共に、図50に1点鎖線で示すロック解除位置から実線で示すロック位置まで矢印i方向に回転されるトリガーレバー84によって大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC又は小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがカートリッジ挿入口46から図53に1点鎖線で示すように矢印b方向に押し出されると共に、シャッターがシャッターバネによって閉蓋される。
【0032】
(4) ・・・ リニアアクチュエータの説明
次に、図55〜図58に示すように、フライングヘッドに構成されている上下一対の磁気ヘッド101、102をスキャニングセンターP2 に沿って矢印a、b方向に移送する磁気ヘッド移送機構であるリニアアクチュエータ103は、左右一対のコイル104と、左右一対のマグネット板105及びヨーク106、107で閉磁路を形成した磁気回路108とを備えたボイスコイルモータ109に構成されている。この際、上下一対の磁気ヘッド101、102は後述するように、合成樹脂等で成形されたキャリッジ111に上下一対のヘッドアーム112、113を介して支持されている。そして、このキャリッジ111はシャーシ41の底板部41a上にスキャニングセンターP2 と平行状に取り付けられたガイド主軸114及びガイド副軸115で案内されながらスキャニングセンターP2 に沿って矢印a、b方向にスライド自在に構成されている。そして、このキャリッジ111の左右両側に一体成形されたコイル受台116の上部に左右一対のコイル104が水平状に搭載されて接着剤117によって接着されている。一方、左右一対の磁気回路108は水平状で、上下に間隔を隔てて水平状に配置された上下一対のヨーク106、107の前後長さ方向の両端を上下から突き合せて角型の閉磁路を形成し、上側ヨーク106の下面(又は下側ヨークの上面)にマグネット板105を自身の磁力によって密着結合させたものである。そして、これら左右一対の磁気回路108がシャーシ41の底板部41a上にスキャニングセンターP2 と平行な水平状に取り付けられ、そのスキャニングセンターP2 に対して直角状に配置された左右一対のコイル104が左右一対の磁気回路108の下側ヨーク107の外周(又は上側ヨーク106)の外周に非接触状態で挿入されている。そして、左右一対のコイル104は図4に示すフレキシブルプリント基板118を介してメイン基板60に電気的に接続されていて、これら左右一対のコイル104に制御電流を印加することによって、左右一対の磁気回路108で左右一対のコイル104に推進力を発生して、キャリッジ111をガイド主軸114及びガイド副軸115に沿って矢印a、b方向に移送(シーク及びトラッキング)するものである。
【0033】
(5) ・・・ ガイド主軸の取付け装置の説明
次に、図55及び図59及び図60に示すように、ガイド主軸114をシャーシ41上に取り付けるためのガイド主軸取付け装置121は、まず、ガイド主軸114の一端である前端114aに小径のテーパー軸部122を同一軸心状態に形成し、他端である後端114bの外周には面取り部123を形成している。そして、このガイド主軸114の前端固定位置にはシャーシ41の底板部41aから上方に垂直状に切り起こされてスキャニングセンターP2 に対して直角状に配置された切り起し片124が形成されていて、その切り起し片124にガイド主軸114のテーパー軸部122が挿入されるガイド主軸受け穴125が形成されている。なお、このガイド主軸受け穴125はテーパー軸部122の最小径と最大径の中間の直径に形成されている。そして、このガイド主軸114の後端固定位置にはシャーシ41の底板部41aの後端から上方に垂直状に立ち上げられてスキャニングセンターヘP2 に対して直角状に配置された側壁である後側板部41cが配置されていて、この後側板部41cにはその上端から下方に垂直状に切り欠かれたガイド主軸受け溝126が形成され、かつ、そのガイド主軸受け溝127の下端にはV型のテーパー面127が形成されている。そして、その後側板部41cの背面(フロントパネル44側とは反対側の面)に板バネ128が左右一対の位置決め用ダボ130と1本又は複数本のビス131によって後方から脱着可能に取り付けられていて、その板バネ128の中央上部にはガイド主軸114のセンターP114 に対して角度θ1 に傾斜された押圧片129が一体に形成されている。
【0034】
そして、ガイド主軸114をシャーシ41上にスキャニングセンターP2 と平行な水平状態に取り付ける時には、図59に示すように、ガイド主軸114のテーパー軸部122をガイド主軸受け穴125内に矢印n方向から挿入し、そのガイド主軸114の後端114bをガイド主軸受け溝126内に矢印o方向から挿入した後に、板バネ128を左右一対の位置決め用ダボ穴132によってシャーシ41の後側板部41cの左右一対のダボ130に背面側から嵌合して位置決めし、その板バネ128の左右一対のビス挿通穴133に後方から挿通した左右一対のビス131を後側板部41cに形成されている左右一対のビス止め穴134に取り付けるようにして、その板バネ128を後側板部41cの背面に矢印n方向からビス止めする。すると、その板バネ128の押圧片129がガイド主軸114の後端114aの面取り部123に軸心P114 に対して傾斜された方向である矢印p方向から弾性に抗して押圧されて、ガイド主軸114の面取り部123に押圧片129により矢印p方向の押圧力Fp が加えられる。そして、その押圧力Fp の水平方向の分力Fn によってガイド主軸114が軸方向である矢印n方向に押圧されて、そのガイド主軸114のテーパー軸部122がガイド主軸受け穴125にクサビ作用によって圧入されると共に、その押圧力Fp の垂直方向の分力Fo によってガイド主軸114が軸方向に対して垂直な方向である矢印o方向に押圧されて、そのガイド主軸114の後端114bがガイド主軸受け溝126のテーパー面127にクサビ作用によって圧入されて、ガイド主軸114がシャーシ41上に固定される。そして、テーパー軸部122とテーパー面127による自動調芯作用によってスキャニングセンターP2 に対するガイド主軸114の平行度が高精度に設定されることになる。
【0035】
以上のように構成されたガイド主軸取付け装置121によれば、押圧片129を有する単品部品である1枚の板バネ128をシャーシ41の後側板部41cの背面に1本又は複数本のビス131によってビス止めするだけの小部品点数及び小組立工数によってガイド主軸114をシャーシ41上に高精度に、かつ、極めて簡単に取り付けることができて、低コスト化及び生産性を著しく向上することができる。
【0036】
(6) ・・・ ヘッドアッセンブリの説明
次に、図61〜図70に示すように、ヘッドアッセンブリ110のキャリッジ111は合成樹脂やアルミニウム、マグネシウム等の軽金属からなる剛性部材で成形されていて、フライングヘッドによって構成された上下一対の磁気ヘッド101、102は上下一対のヘッドアーム112、113を介してキャリッジ111の前端に取り付けられている。そして、上下一対のヘッドアーム112、113はモールド部品である合成樹脂やアルミニウム、マグネシウム等の軽金属からなる剛性部材で構成されたアームベース181と、板バネ等の弾性部材で構成されたサスペンション182とによって構成されている。即ち、アームベース181の先端にサスペンション182がビス183を用いたビス止め方法やアウトサート成形による一体成形等によって一体に結合されている。そして、上下一対のヘッドアーム112、113のサスペンション182の先端の上下対向面に上下一対のヘッドベース184が接着されていて、これら上下一対のヘッドベース184の上下対向面にチップ形状の上下一対の磁気ヘッド101、102がジンバルプレート(図示せず)を介して接着されている。そして、これら上下一対のヘッドアーム112、113におけるアームベース181の長さL11がヘッドアーム112、113の全長L12の1/3以上の長さに設定されている。そして、図7及び図8で説明したように、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをこの大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDに矢印u、g方向及び矢印h、b方向にローディング及びアンローディングする際に、下側磁気ヘッド102を上下動させる必要が殆んどないことから、その下側磁気ヘッド102を支持している下側ヘッドアーム113のアームベース181をキャリッジ111に一体成形したり、ビス止め等にて固定しておくことができる。しかし、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCをこの大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDに矢印a、g方向及び矢印h、b方向にローディング及びアンローディングする際に、上側磁気ヘッド101はこれらのカートリッジHFDCやFDCと干渉しないように上下動させる必要があることから、その上側磁気ヘッド101を支持しているヘッドアーム112のアームベース181をキャリッジ111に一体成形した上側磁気ヘッド取付台185上に回転支持機構186によって上下方向である矢印e、f方向に回転自在に取り付けている。
【0037】
そして、この回転支持機構186は、上側ヘッドアーム112のアームベース181の後端の左右両側で、スキャニングセンターP2 に対して直角な回転中心線P21上に左右一対の円柱軸からなる支点ピン185を一体成形し、これらの支点ピン185を上側磁気ヘッド取付台185の左右両側に一体成形した支点ピン嵌合溝である左右一対のV溝188内に上方から嵌合させている。そして、板金や合成樹脂等によって構成されたバネ受け189の水平状に形成されたバネ支持用アーム部190に回転付勢手段である捩りコイルバネ191のコイル部191aを水平状に挿入し、そのバネ受け189及び捩りコイルバネ191をアームベース181に形成された開口192内に挿入して、そのバネ受け189をビス193によって上側磁気ヘッド取付台185の上部に上方からからビス止めし、捩りコイルバネ191を左右一対の支点ピン187間に近接させた状態に取り付けている。そして、アームベース181には開口192のほぼ中央部において捩りコイルバネ191の下方を横切るように配置されたバネ当接用リブ194が一体成形されていて、捩りコイルバネ191の可動端191bをバネ力に抗してそのバネ当接用リブ194に上方から圧着させると共に、その捩りコイルバネ191の固定端191cをバネ受け189に下方から圧着させている。
【0038】
以上のように構成されたこの回転支持機構186によれば、捩りコイルバネ191によってアームベース181全体が下方である矢印r方向に移動付勢されるために、左右一対の支点ピン187が左右一対のV溝188に矢印r方向から圧着される。そして、アームベース181に左右一対の支点ピン187を中心とした下方である矢印f方向の回転付勢力が与えられて、このアームベース181が上側磁気ヘッド取付台185の前端(磁気ヘッド101側)の上端に一体成形された左右一対の水平基準面195上に矢印f方向から圧着されて安定されるように構成されている。
【0039】
従って、左右一対の支点ピン187を左右一対のV溝188の2つの接触点P22に常時安定良く接触させた状態で、上側ヘッドアーム112を左右一対の支点ピン187を中心に上下方向である矢印e、f方向に回転することができ、アームベース181が捩りコイルバネ191によって矢印f方向に戻されて左右一対の水平基準面195上に当接されても、左右一対の支点ピン187が左右一対のV溝188の2つの接触点P22から上方に浮き上るような不都合は全く発生しない。つまり、左右一対の支点ピン187の支持部にはガタツキ等が全く発生せず、アームベース181を支点ピン187の周りに矢印e、f方向に高精度に回転することができる。しかも、キャリッジ111と上側ヘッドアーム112との間には板バネ等の捩れやこじりに対する不安定要素が全く介在されていないために、捩りコイルバネ191のバネ力を超えるような過大な外力を上方である矢印v方向に加えない限り、原則的に捩れやこじりに対する自由度が発生されない。従って、上側磁気ヘッド101のローリングの悪影響を極力なくすことができ、しかも、キャリッジ111に対する上側ヘッドアーム112のサスペンション182の取付け精度を確保することができる。なお、過大な外力によって、左右一対の支点ピン187が左右一対のV溝188から上方に離脱されることを防止する安全対策として、左右一対の支点ピン187を上方から押えておく左右一対の支点ピン押え板206がビス207によって上側磁気ヘッド取付台185の左右両側にビス止めされている。
【0040】
しかも、この回転支持機構186には上側磁気ヘッド取付台185の前端側の一側部に形成したバネ嵌合溝196内に片寄せ手段である板バネ等からなる片寄せ用バネ197の前端を差し込んで固定し、その片寄せ用バネ197の後端でアームベース181全体を一側方である矢印w方向にスライド付勢して、一方の支点ピン187の端面(又は一方のV溝188の側面)に一体成形したピボット198を一方のV溝188の側面(又は一方の支点ピン187の端面)に弾性的に押圧させている。従って、上側ヘッドアーム112の矢印e、f方向の回転をスムーズに行えるにも拘らず、上側ヘッドアーム112のサスペンション182の前端で支持されている上側磁気ヘッド101のフロッピーディスク1の円周方向の位置精度も確保できる。即ち、フロッピーディスク1に対する上側磁気ヘッド101の位置精度を繰り返し確保することができる。しかも、ヘッドアーム112、113に剛性部材で構成したアームベース181を用いたことによって、サスペンション182の長さを短くすることができるので、トラッキングサーボに悪影響を及ぼすサスペション182の振動共振点を高い位置に持っていくことができ、磁気ヘッド101、102の共振を極力防止できる。また、長いサスペンション182をキャリッジ111に直接取り付けるタイプのヘッドアームでは、サスペンション182のバネ定数が緩くなって、ドライブHFDDの姿勢を変えた場合に、サスペンション182の自重の影響で磁気ヘッド101、102のフロッピーディスク1に対する高さが代わったり、外部からの振動に弱くなるが、サスペンション182を短くできたことによってこのような問題も大幅に改善される。
【0041】
そして、上側ヘッドアーム112のアームベース181の前端(上側磁気ヘッド101側)の左右両側に左右一対のスライドアーム199が一体成形されていて、図61及び図62に示すように、これら左右一対のスライドアーム199がカートリッジホルダー56の天板部56aの後端側の中央部にスキャニングセンターP2 に沿って切り欠かれたヘッド挿入用開口73の左右両側縁の上部に矢印a、b方向にスライド自在に載置されている。
【0042】
従って、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDによれば、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのアンローディング状態では、カートリッジホルダー56が図7に示したアンローディング位置P13まで矢印h方向に上昇された時に、そのカートリッジホルダー56によって上側ヘッドアーム112の左右一対のスライドアーム199が矢印h方向に押し上げられるために、図66及び図69に示すように上側ヘッドアーム112のアームベース181が左右一対の支点ピン187を中心に捩りコイルバネ191に抗して矢印e方向に回転上昇されて、サスペンション182及び上側磁気ヘッド101が矢印a、b方向に出し入れされる大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCと干渉されない高い位置まで矢印f方向に退避される。また、下側磁気ヘッド102は当初から大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCと干渉されることのない低い位置に設定されている。
【0043】
次に、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCがローディング完了状態では、カートリッジホルダー56が図50に示したローディング位置P14まで矢印g方向に下降されて、まず、図63及び図70に示すように、下側磁気ヘッド102が大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの下側ヘッド挿入穴7内に下方から挿入されて、これらのフロッピーディスク1の下面に接触(コンタクト)される。そして、この時、カートリッジホルダー56が上側ヘッドアームの左右一対のスライドアーム199の最下降位置よりも低い位置まで矢印g方向に下降されて、図65、図67及び図70に示すように、上側ヘッドアーム112のアームベース181が左右一対の支点ピン187を中心にして捩りコイルバネ191により矢印f方向に下降回転されて左右一対の水平基準面195上に当接されて安定される。そして、上側ヘッドアーム112のサスペンション182によって上側磁気ヘッド101が大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCや小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCの上側ヘッド挿入穴7内に上方から挿入されて、これらのフロッピーディスク1の上面に接触(コンタクト)されるように構成されている。
【0044】
そして、このように上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の上下両面に接触された時の上下一対のサスペンション182のフロッピーディスク1に対する高さ、平行度、平面度が精度良く管理されていることが最も重要になるが、上記した回転支持機構186によれば、上記上下一対のサスペンション182のフロッピーディスク1に対する高さ、平行度、平面度を高精度に管理することができる。しかも、上下一対のサスペンション181に捩れやこじり等の不安定要素が全く発生しないので、特に、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCのフロッピーディスク1を3600rpm以上の高速度で回転駆動して、上下一対の磁気ヘッド101、102をフロッピーディスク1の上下両面からエアフィルムによって浮上させて、100MB以上の大容量のデータを高密度で記録及び/又は再生する際に、上下一対のサスペンション181の荷重の釣り合いによって上下一対の磁気ヘッド101、102をフロッピーディスク1の上下両面に対して安定した高さで浮上させることができて、これらの磁気ヘッド101、102に不規則なローリング現象は全く発生しない。それでいて、フロッピーディスク1の僅かな面振れに対しても上下一対の磁気ヘッド101、102をスムーズに追従させることができるので、データの高密度の記録及び/又は再生を常時安定して行うことができる。なお、下側ヘッドアーム113も上側ヘッドアーム112と同様に回転支持機構186によってキャリッジ111に上下方向(矢印e、f方向)に回転自在に取り付けることも可能である。
【0045】
(7) ・・・ トラッキングサーボの説明
次に、図71及び図72に示すように、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC内の大容量(上位)フロッピーディスク1に対してトラッキングサーボを実行している。即ち、図71に示すように、このトラッキングサーボには、サーボフレーム単位でサーボを行う埋め込みサーボ方式が採用されていて、サーボ領域内にフォーマット情報を書き込んでいる。例えば、このフォーマット情報は、大容量のフロッピーディスク1のフォーマット或いはバージョンの違いを大容量のフロッピーディスク・ドライブHFDDに知らせるための情報であって、サーボ領域SA 内に記録されている。
【0046】
そして、図72に示すように、上記大容量のフロッピーディスク1には、ユーザデータ記録再生領域内に形成されるトラックTRUi、TRUi-1、・・・、TRUk、・・・TRUm-1、TRumと、このユーザデータ記録再生領域の範囲外の外周位置に形成されるエンプティ−トラックTRE0、TRE2、・・・、TREi-1と、ユーザデータ記録再生領域の範囲外の内周位置に形成されるエンプティ−トラックTREm+1、・・・、TREn-1、TREnとが半径方向に形成される。
【0047】
また、大容量のフロッピーディスク1の内周方向には、複数hに分割されてなるサーボフレームSF1 、SF2 、・・・、SF8 、・・・、SFn が形成されている。例えば、サーボフレームの数hは約100である。従って、大容量のフロッピーディスク1の記録及び/又は再生時に、サーボフレームSF1 、SF2 、・・・、SF8 、・・・、SFn を読み取って高精度なトラッキングを行うことができる。
【0048】
(8) ・・・ ヘッド昇降機構の説明
次に、図1〜図17に示すように、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDには、キャリッジ111に上下一対のサスペンション182を介して支持されていて、フライングヘッドに構成されている上下一対の磁気ヘッド101、102をディスク状記録媒体であるフロッピーディスク1の上下両面に接触させたヘッドロード位置と、その上下両面から上下両方に離間させたヘッドアンロード位置との間で昇降制御するためのヘッド昇降機構331が組み込まれている。そして、このヘッド昇降機構331は、図5〜図11に示すように、シャーシ41上のローディング位置に選択的で、水平状にローディングされる大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDC及び小容量フロッピーディスク・カートリッジFDCのカートリッジ5の外周である前端面5aより後方位置(矢印a方向の位置)でシャーシ41上に配置されている。
【0049】
そして、このヘッド昇降機構331は、前述したカートリッジローディング機構58のスライド板57を第1のスライド板(以下、第1のスライド板と記載する)に構成し、上下一対のヘッド昇降アーム332、333を第2のスライド板334上に搭載している。そして、上下一対のヘッド昇降アーム332、333は上下一対のサスペンション182の長さ方向であるスキャニングセンターP2に対して直交する状態で、これら上下一対のサスペンション82の内側(上下間)に垂直状に挿入されている。そして、上下一対のサスペンション182間にはスキャニングセンタ位置P2と平行な固定のガイド軸335が水平状に架設されていて、そのガイド軸335の一側部位置で、第2のスライド板334上にはそのガイド軸335と平行で水平な支点軸336が架設されている。なお、ガイド軸335は図59及び図60に示すように、キャリッジ111のガイド主軸114の先端に同心状に一体に形成されていて、支点軸336は第2のスライド板334から切り起しされた支持部334aに架設されている。そして、上下一対のヘッド昇降アーム332、333の一端332a、333aに形成された軸挿入穴337、338が支点軸336に挿入されて、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333が支点軸336を中心に上下方向である矢印A、B方向に対称状に回転されるように構成されている。そして、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333の他端332b、333b側には、これらの長さ方向に沿ったカム溝339、340が水平状に形成されていて、これら上下一対のカム溝339、340がガイド軸335にその軸方向から直交する状態にスライド自在に挿入されている。そして、上下一対のヘッド昇降アーム331、332を矢印A、B方向に回転駆動するための上下一対のカム作用部339a、340aがこれら上下一対のカム溝339、340の支点軸336側の端部に上下に対称状に屈曲された形状に形成されている。
【0050】
そして、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333の長さ方向の中間部では、これらの上下縁から上下一対の磁気ヘッド101、102側に直角状で、水平に屈曲されたサスペンション受板332c、333cが一体に形成されている。そして、上側磁気ヘッド101を昇降駆動する一方のヘッド昇降アーム332はガイド軸335及び支点軸336に沿って前後方向である矢印C、D方向にスライド自在に構成されていて、下側磁気ヘッド102を昇降駆動する他方のヘッド昇降アーム333が一方のヘッド昇降アーム332より前側(矢印a方向側)に配置されていて、この他方のヘッド昇降アーム332の矢印C、D方向のスライドは禁止されている。即ち、この他方のヘッド昇降アーム333の下端縁に形成されたスリット341が第2のスライド板334の支持部334aの一部に形成された垂直状のガイド片342に矢印A、B方向にスライド自在に係合されて、この他方のヘッド昇降アーム333の矢印C、D方向のスライドを禁止している。そして、一方のヘッド昇降アーム332の下端縁に曲げ加工された水平状のバネ係止部343と第2のスライド板334上に切り起されたバネ係止部345との間にスライド付勢手段である引張りコイルバネ345が架け渡されていて、この引張りコイルバネ345によって一方のヘッド昇降アーム332はガイド軸335及び支点軸336に沿って矢印C方向にスライド付勢されている。図14、図30及び図31に示すように、第2のスライド板334上に取り付けた回転付勢手段である捩りコイルバネ346によって一方のヘッド昇降アーム332を上方である矢印A方向に積極的に回転付勢することが好ましいが、この捩りコイルバネ346は必ずしも必要ではない。そして、第2のスライド板334はシャーシ241上で一対のガイドピン347及びガイド溝348によって案内されてスキャニングセンターP2に対して傾斜された斜め方向であるスライドセンターP334に沿って矢印E、F方向に構成されていて、この第2のスライド板334のスライドによって上下一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側(上下間)に矢印E、F方向から挿入、排出されるように構成されている。
【0051】
そして、図9〜図21に示すように、第1のスライド板57と同方向である矢印a、b方向にスライド自在に構成された第3のスライド板351が第1のスライド板57と第2のスライド板334との間に配置されている。そして、この第3のスライド板351と第2のスライド板334は2組のギアであるラック352とピニオン353、ピニオン354とラック355によって構成された方向変換手段356によって連動されていて、第3のスライド板351の矢印a、b方向のスライドに同期して、第2のスライド板334が矢印E、F方向にスライド駆動されるように構成されている。なお、この第3のスライド板351はシャーシ41上に取り付けられているトリガーレバー84のボス部84aと高さ基準ピン65の基部に一対のガイド溝357によってスライド自在に係合されている。
【0052】
そして、図9〜図21に示すように、ギアードモータで構成されているイジェクトモータ80によって第1及び第3のスライド板57及び351を選択的に駆動することができるようにした駆動機構361がイジェクト用カム82のイジェクト駆動ピン81と、第1のスライド板57のイジェクト用アーム部83と、第3のスライド板351に取り付けられたモールド部品である伝達アーム362とによって構成されている。そして、この伝達アーム362は第3のスライド板351の後端(矢印a方向側の端部)上に形成されたアーム支持部351aに矢印a、b方向に対して直角状で水平に組み込まれて矢印G、H方向に回転自在に構成されている。そして、この伝達アーム362の外側端から後方側(矢印a方向側)に突出されたアーム部363にイジェクト駆動ピン81が矢印b方向から選択的に当接されるように構成されている。そして、このアーム部363の外側に直角状に一体成形されたピン364が第1のスライド板57のイジェクト用アーム部83に矢印d方向から当接可能に構成されている。そして、このアーム部363の内側に直角状に一体成形されたバネ係止部365と、それより後方(矢印a方向側)に十分距離を隔てた位置で、シャーシ41上に形成されたバネ係止部366との間にストロークの長い引張りコイルバネ367が架け渡されていて、この引張りコイルバネ367は伝達アーム362を介して第3のスライド板351を矢印a方向にスライド付勢すると共に、伝達アーム362を上方である矢印G方向に回転付勢している。そして、この引張りコイルバネ367によってヘッド昇降機構331全体を矢印E方向にスライド付勢する付勢手段が構成されている。なお、第1のスライド板57のイジェクト用アーム部83の内側で、矢印b方向にその先端83aから矢印b方向に間隔を隔てた位置に連動手段である突起368が形成されていて、この突起368が伝達アーム362の当接部369に矢印a方向から当接可能に構成されている。
【0053】
以上のように構成されたヘッド昇降機構331の動作を大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCについて説明すると、まず、カートリッジアンローディング状態では、前述したように、アンローディング位置へ上昇復帰されているカートリッジホルダー56によってキャリッジ111の上側ヘッドアーム112が図69に示す上昇退避位置まで矢印e方向に上昇されていて、上側磁気ヘッド101及びサスペンション182がその弾性復帰力に抗して図2に示す上昇退避位置まで矢印A方向に押し上げられている。そして、このカートリッジアンローディング状態では、図9に示すように、引張りコイルバネ367によって第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされ、方向変換手段356を介して第2のスライド板324が矢印E方向にスライドされて、図1の(D)に示すように、ヘッド昇降機構331の上下一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182間の最深部まで矢印E方向に挿入されている。そして、これら一対のヘッド昇降アーム332、333の一対のカム溝339、340がガイド軸335に矢印E方向に挿入されている。そして、これらのカム溝339、340の最深部に形成されている一対のカム作用部339a、340aがガイド軸335の上下に係合されることによって、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333が支点軸336を中心に外側である矢印A方向に上下対称状に回転されている。なお、この時、下側ヘッド昇降アーム333のサスペンション受板333cで下側サスペンション182が下方である矢印A方向に少し押し下げられている。
【0054】
そして、前述したように、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCが図53に示すカートリッジホルダー56内に矢印a方向から挿入されて、第1のスライド板57がアンローディング位置P11からローディング位置P12まで矢印b方向にスライドされて、カートリッジホルダー56によって大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがアンローディング位置P13から図54に示すローディング位置P14まで矢印g方向に下降されたカートリッジローディング状態になると、図3に示すように、サスペンション182が上側ヘッド昇降アーム332のサスペンション受板332c上に接触され、この状態で上下一対の磁気ヘッド101、102はフロッピーディスク1の上下両面から上下に離間されたヘッドアンロード位置に保持される。従って、カートリッジローディング動作によって、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の上下両面に衝撃的に接触するような危険は全くない。
【0055】
そして、この後、後述するように、ホストコンピュータからのデータ記録、再生の指令信号が入ると、後述するように、イジェクトモータ80によって第3のスライド板351が図10に示すように矢印b方向にスライド駆動されて、方向変換手段356を介して第2のスライド板334が矢印F方向に安全速度でスライドされて、図1の(C)(B)(A)に示すように、上下一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側から矢印F方向に安全速度で排出される。そして、この時、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333の一対のカム溝339、340がガイド軸335から矢印F方向に引き抜かれることになって、これらのカム作用部339a、340aによるガイド軸335に対するカム作用によって、上下一対のヘッド昇降アーム332、333が支点軸336を中心に内側である矢印B方向に上下対称状に閉じるように回転される。
【0056】
すると、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333に同期して、上下一対のサスペンション182がこれらの弾性復帰力によって内側である矢印B方向に安全速度で閉じて、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の上下両面に矢印B方向から上下対称状に安全速度で近づくことになる。そして、図1の(A)に示すように、上下一対のヘッド昇降アーム332、333の上下一対のサスペンション受板332c、333cが上下一対のサスペンション182から矢印F方向に完全に排出された時に、図1の(A)及び図4に示すように、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の上下両面に接触されたヘッドロード位置へ安全速度で矢印B方向から閉じるヘッドロード動作が行われて、そのヘッドロード動作はいわゆるソフトランディング(軟着陸)動作となる。
【0057】
そして、このソフトランディング動作の終了後に、ホストコンピュータからの指令信号によって、後述するように、フロッピーディスク1へのデータの記録及び/又は再生が行われる。そして、そのデータの記録及び/又は再生後のカートリッジイジェクト時に、前述したように、第1のスライド板57が図54に示すローディング位置から図53に示すアンローディング位置まで矢印a方向にスライド復帰される際に、その第1のスライド板57のイジェクト用アーム部83の内側に形成されている突起368が図20の(A)(B)に示すように伝達アーム362の当接部369に矢印a方向から当接して、これを同方向に押す。すると、図9に示すように、この伝達アーム362と一体に第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、方向変換手段356を介して第2のスライド板334が矢印E方向にスライド駆動される。この結果、図1の(A)(B)(C)(D)及び図3に示すように、ヘッド昇降機構331の上下一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側に再び矢印E方向から挿入されて、上下一対のサスペンション182がこれらの弾性復帰力に抗して矢印A方向に再び押し広げられて、上下一対の磁気ヘッド101、102が再びヘッドアンロード位置までヘッドアンロードされることになる。
【0058】
(9) ・・・ ラッチ機構の説明
次に、図9〜図17、図23及び図24に示すように、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDには、フロッピーディスク1へのデータの記録及び/又は再生中に、前述したヘッド昇降機構331の上下一対のヘッド昇降アーム132、133が上下一対の磁気ヘッド101、102に不測に接触することがないように、前述したヘッドロード状態では、ヘッド昇降機構331の上下一対のヘッド昇降アーム332、333を上下一対のサスペンション182の内側から矢印F方向に完全に排出した状態で、これらを機械的に保持するためのラッチ機構381が組み込まれている。
【0059】
そして、このラッチ機構381は、前述したリニアアクチュエータ103の最上部に取り付けられたヨーク押え板147の前端側の一側部に一体に形成されるカートリッジホルダー382上に横向きで水平状に取り付けられたプランジャーソレノイドであるプランジャー383と、そのホルダー382上に支点軸384を介して矢印I、J方向にほぼ90°の回転角で回転自在に取り付けられたほぼC型の回転アーム385と、その回転アーム385の先端にピン386を介して一定角度内で回転自在に取り付けられた吸着片387を有している。そして、必要に応じて、回転アーム385を矢印J方向に回転付勢する捩りコイルバネ388等の回転付勢手段が支点軸384の外周等に取り付けられている。そして、その回転アーム385によってラッチされるヘッド昇降機構331の被ラッチ部材390は第2のスライド板334上等に設けることも可能であるが、ここではスペース的な関係から、その第2のスライド板334に2組のギア352、353、354、355からなる方向変換手段によって機械的に連結されている第3のスライド板351上に曲げ下降している。
【0060】
このラッチ機構381は以上のように構成されていて、まず、図9に示すように、上下一対の磁気ヘッド101、102のヘッドアンロード状態では、前述したように、第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、第2のスライド板334が矢印E方向にスライド駆動されることによって、上下一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側に矢印E方向から挿入されている。そして、この時には、図16に示すように、被ラッチ部材390がラッチ機構381の回転アーム385を捩りコイルバネ388に抗してラッチ解除位置まで矢印I方向に逃がしている。
【0061】
この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDにプランジャー383のコイル383aが通電される。電源が供給される。そして、前述したように、第3のスライド板351が図10に示すように、矢印b方向にスライドされて、第2のスライド板334が矢印F方向にスライド駆動されることによって、上下一対のヘッド昇降アーム332、333が樹サスペンション182の内側から矢印F方向に排出されて、上下一対の磁気ヘッド101、102のヘッドロード状態が実行される。すると、この時、図15に示すように、第3のスライド板351によって矢印b方向へ移動され、それと同時に、回転アーム385が捩りコイルバネ345によってラッチ位置まで矢印J方向に回転されて、吸着片387がプランジャー383に吸着されて、回転アーム385がそのラッチ位置でそのままロックされる。すると、被ラッチ部材390の矢印a方向への移動が禁止されて、第3のスライド板351に機械的に連結されている第2のスライド板334が矢印F方向のスライド位置でそのままロックされることになって、上下一対の磁気ヘッド101、102のヘッドロード状態が安全に確保されることになる。そして、プランジャー383のコイル383aへの通電を切断されると、上記したヘッドロード状態のラッチを解除することができる。
【0062】
ここで、回転アーム385を用いたラッチ機構381の優位性を説明すると、ヘッドロード状態を保持する構造としては、図26及び図27に示すように、吸着片387を第3のスライド板351に直接取り付けてもラッチ機構381は成立する。しかし、その場合には、第3のスライド板351にかかるローディング用の引張りコイルバネ367のバネ反発力がプランジャー383に直接かかることになるために、そのプランジャー383の吸着力を大きくしなければならない。
【0063】
しかし、図23及び図24に示すように、ほぼC型の回転アーム385をほぼ90°に回転してプランジャー383て吸着する方式であ有れば、その回転アーム385が吸着される方向と、第3のスライド板351にかかる引張りコイルバネ367のバネ力の方向とに角度を持たせることができる。この結果、図25に示すように、プランジャー383に吸着片387が吸着される吸着力Fと、引張りコイルバネ367によってそのプランジャー383から吸着片387を剥離する剥離力F′の関係が成立し、吸着力Fを剥離力F′より小さくすること(F<F′)が可能になる。そして、吸着力Fを小さくできれば、プランジャー383のコイル383aへ通電するのに必要な電流を少なくすることができて、省電力効果が得られる上に、プランジャー383の発熱も抑えられ、更には、プランジャー383の小型化による省スペース化も図ることができる。
【0064】
なお、図25の間形式は、F=吸着力、F1=吸着片387にかかる回転半径R1のモーメント、F2=被ラッチ部材390が回転アーム385を押す回転半径R2のモーメント、F′=引張りコイルバネ367のバネ力による剥離力である。
そして、これらのモーメントの釣り合いにより、
R1×F1=R2×F2
また、F1=F/sin θ、F2=F′×sinθ′
であるから、
F′=(R1/R2)×(1/sinθ×cosθ′)×F
となる。従って、θが90°→0°に近くなるにつれて、F>F′の関係は回転アーム385の回転中心からの回転半径R1、R2の半径で決まることになる。
【0065】
なお、図23及び図24に示したラッチ機構381では回転アーム385を捩りコイルバネ388でプランジャー383への吸着方向に回転付勢したが、図28及び図29に示すように、被ラッチ部材390を回転アーム385に形成した連結用穴391内に遊びを有する状態に嵌合させて、その被ラッチ部材390と回転アーム385を遊びを有する状態に機械的に結合させても、第3のスライド板351の矢印a、b方向のスライドによって、被ラッチ部材390により回転アーム385を矢印I、J方向に回転制御することができる。そして、このように構成すれば、図23及び図24に示した捩りコイルバネ388を省略できて、部品点数及び組立工数の削減を図ることができる。
【0066】
(10) ・・・ スライド機構の説明
次に、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDには、カートリッジローディング及びイジェクト時に、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがヘッド昇降機構331の上側ヘッド昇降アーム332と干渉して、これら双方が破損されることがないようにするために、図5〜図7、図30及び図31に示すようなスライド機構401が組み込まれている。そして、このスライド機構401は、第1のスライド板57に形成されたラック402によって回転駆動するカムギア403をシャーシ41上に回転自在に取り付け、シャーシ41上に設けられた円筒状部材嵌合部404の外周に板バネ405の一端の円筒状部405aを回転自在に嵌合させ、その板バネ405aの中間部をカムギア403上に一体成形したほぼ半月状のカム403aの矢印b方向から係合し、その板バネ405の先端405b側を上側ヘッド昇降アーム332に一体に形成した板バネ係合部406に矢印a方向から係合させたものである。そして、前述したように、上側ヘッド昇降アーム332は引張りコイルバネ345によって矢印C方向にスライド付勢されている。
【0067】
そして、このスライド機構401によれば、図5に示すカートリッジローディング状態では、図30に示すように、第1のスライド板57が矢印b方向にスライドされたことによって、ラック402によってカムギア403が矢印K方向に回転復帰されて、板バネ405が円筒状部材嵌合部404の周りに或る角度内で回転自由度が持たされている。そして、上側ヘッド昇降アーム332は引張りコイルバネ345によってガイド軸335及び支点軸336に沿って矢印b方向にスライドされて、そのサスペンション受板333cが大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCの前端5aの上部にオーバーラップする位置まで矢印b方向に移動されている。
【0068】
そして、図6、図7及び図31に示すように、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCのイジェクト時には、第1のスライド板57が矢印a方向にスライドされると、そのラック402がカムギア403を矢印M方向に回転駆動する。すると、そのカム403aが板バネ405を矢印a方向に押圧し、この板バネ405を円筒状部405aを中心に矢印N方向に回転駆動する。そして、その板バネ405が上側ヘッド昇降アーム332の板バネ係合部406を矢印a方向に弾性的に押し、その上側ヘッド昇降アーム332が引張りコイルバネ345に抗してガイド軸335及び支点軸335に沿って矢印a方向にスライド駆動される。すると、その上側ヘッド昇降アーム332のサスペンション受板333cが大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCの前端5aから矢印a方向に引き離される。従って、このスライド駆動後に、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがローディング位置からアンローディング位置へイジェクトされる際に、その大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCを上側ヘッド昇降アーム332に干渉することなく安全にイジェクトすることができる。
【0069】
なお、前述したように、上下一対のヘッド昇降アーム332、333を第2のスライド板334によってトラッキングセンターP2に対して傾斜されたスライドセンターP334に沿って矢印E、F方向に斜めにスライドする方式は、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333を上下一対のサスペンション182の内側に矢印E方向から挿入することによって、これらのサスペンション受板332c、333cを上下一対の磁気ヘッド101、102に近づけることができて、これら上下一対のヘッド昇降アーム332、333によって上下一対のサスペンション182の磁気ヘッド近傍位置を矢印A、B方向に昇降駆動操作することができることになる。そして、上下一対の磁気ヘッド101、102のヘッドロード位置とヘッドアンロード位置との間の昇降駆動を正確に行うことができて非常に有効である。
【0070】
ここで、図18〜図20によって、イジェクトモータ80により駆動機構361を介して、第1及び第3のスライド板57、351を選択的に駆動する動作について説明すると、まず、図18に示すように、イジェクトモータ80のイジェクト用カム82の出力ピンであるイジェクト駆動ピン81は初期位置PPにイニシャライズされていて、前述したように、ディスクカートリッジのイジェクト時には、この初期位置PPから時計方向である矢印O方向に360°回転されて初期位置PPで停止される。そして、前述したヘッドロード時には、このイジェクト駆動ピン81は初期位置PPからヘッドロード完了位置PHまで矢印O方向に回転されて、その位置で停止される。そして、後述するスリープモードでは、ヘッドロード完了位置PHから初期位置PPまで矢印P方向に一度復帰した後に、再び、ヘッドロード完了位置PHまで矢印O方向に回転されるような正逆回転動作を行うように構成されている。
【0071】
次に、図19に示すように、前述したように、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがローディング位置へローディングされて、図50に示すカートリッジ挿入検出スイッチ(ディスクインスイッチ)66がディスクインを検出し、スピンドルモータ52を回転して、ヘッドロードする時には、イジェクト駆動ピン81が図19の(A)に示す初期位置PPから図19の(C)に示すヘッドロード完了位置PHまで矢印O方向に回転される際に、図19の(B)に示すように、このイジェクト駆動ピン81が伝達アーム362のアーム部363の先端を矢印O方向に押す。すると、その伝達アーム362を介して第3のスライド板351が図10及び図15に示すように矢印b方向にスライドされて、前述したヘッドロードが行われる。なお、この際、図20に示すように伝達アーム362のピン364が第1のスライド板57のイジェクト用アーム部83の下面83bに矢印G方向から当接されているために、アーム部363はその矢印G方向に逃げることができず、イジェクト駆動ピン81で第3のスライド板351を矢印b方向に確実にスライドすることができる。
【0072】
次に、後述するスリープモードでは、図20(A)に示すヘッドロード完了状態で、第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、前述したヘッドアンロードが行われ、伝達アーム362のアーム部363が図20に1点鎖線で示すようにイジェクト駆動ピン81の下側に矢印a方向から入り込む。そこで、このスリープモード(ヘッドアンロード状態)からヘッドロード状態へ復帰させる時には、図19の(C)に示すように、イジェクト駆動ピン81をヘッドロード完了位置PHから初期位置PPまで一度矢印P方向に逆回転するが、この時、イジェクト駆動ピン81が伝達アーム362のアーム部363を引張りコイルバネ367の回転付勢力に抗して矢印H方向に回転して逃がしながら初期位置PPへ戻り、図19の(A)に示すように、イジェクト駆動ピン81が矢印P方向に通過して初期位置PPへ戻る直前に、伝達アーム362のアーム部363が引張りコイルバネ367の回転付勢力によって図19の(A)に示すように矢印G方向に回転復帰する。そこで、この後に、イジェクト駆動ピン81を初期位置PPからヘッド完了位置PHまで矢印O方向に再び回転すると、図19の(B)に示すように、イジェクト駆動ピン81によって伝達アーム362のアーム部363が矢印b方向に押されて、第3のスライド板351が矢印b方向にスライドされ、ヘッドロードが行われることになる。
【0073】
なお、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、図16、図22に示すように、ヘッドアンロード時に、上下一対の磁気ヘッド101、102をフロッピーディスク1の最外周位置でロックし、ヘッドロード完了と同時にそのロックを解除するロックアーム411が使用されている。このロックアーム411はモールド部品で構成されていて、その一端411aの下面に一体成形された支点ピン412でシャーシ41上に矢印Q、R方向に回転自在に取り付けられ、その中間部の上面に一体成形された連結ピン413を第3のスライド板351の先端(矢印a方向の端部)に形成した矢印a、b方向に対して直角状の連結溝414内にスライド自在に係合し、そのロックアーム414の他端411bをリニアアクチュエータ103の一方のコイル受台116に矢印Q、R方向に当接、離間自在に構成している。
【0074】
そして、図17に示すように、ヘッドロード状態で電源が切れると、プランジャー383がOFFとなり、引張りコイルバネ367によって第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされる、すると、連結溝414及び連結ピン413を介してロックアーム411が支点ピン412を中心に矢印Q方向に大きな角度に回転駆動されて、その他端411bが一方のコイル受台116を矢印a方向に押す。すると、キャリッジ111が矢印a方向にスライドされて、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の最外周位置まで矢印a方向にスライドされて、そのままロックアーム411でロックされる。
【0075】
なお、ヘッドロード時には、図15に示すように、第3のスライド板351が矢印b方向にスライドされる際に、連結ピン413及び連結溝414を介してロックアーム411が支点ピン413を中心に矢印R方向に大きな角度に回転駆動されて、その他端411bが一方のコイル受台116から矢印b方向に大きく逃げる。従って、キャリッジ111のロックが解除されて、上下一対の磁気ヘッド101、102によるフロッピーディスク1のシーク動作が可能になる。
【0076】
(11) ・・・ 動作モードの説明
次に、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDにおける動作モードについて説明する。
【0077】
まず、図15において、大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCがローディング完了され、スピンドルモータ51がONとなると、イジェクトモータ80によって駆動機構361を介して第3のスライド板351が矢印b方向にスライド駆動され、方向変換手段356を介して第2のスライド板334が矢印F方向にスライド駆動されて、ヘッド昇降機構の一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側から矢印F方向に排出されて、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1上にヘッドロードされる。そして、これと同時に、ラッチ機構381の回転アーム385が矢印J方向に回転されてプランジャー383に吸着されてヘッドロード状態がラッチされる。
【0078】
次に、図16において、フロッピーディスク1へのデータの記録及び/又は再生が終了した後にヘッドアンロードが行われる時には、リニアアクチュエータ103のボイスコイルモータ109に電流が流れ、キャリッジ111がフロッピーディスク1の最外周側へ矢印a方向にスライドされる。そして、ラッチ機構381のプランジャー383への通電がOFFとなり、引張りコイルバネ367によって第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、ヘッド昇降機構331の一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側に矢印E方向から挿入されて、上下一対の磁気ヘッド101、102がフロッピーディスク1の上下にヘッドアンロードされる。また、ロックアーム411によってキャリッジ111をフロッピーディスク1の最外周位置側へスライドしてロックする。
【0079】
次に、図17において、ヘッドロード状態で電源が切れると、ラッチ機構381のプランジャー383への通電がOFFとなり、引張りコイルバネ367によって第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、ロックアーム411によってキャリッジ111がフロッピーディスク1の最外周側へ矢印a方向にスライドされる。そして、キャリッジ111が矢印a方向にスライドするタイミングで、一対のヘッド昇降アーム332、333が上下一対のサスペンション182の内側に矢印E方向から挿入されるために、これら一対のヘッド昇降アーム332、333によって上下一対の磁気ヘッド102、103をヘッドアンロード位置に確実に押し広げることができる。
【0080】
最後に、図17及び図20において、ヘッドロード状態で、ホストコンピュータ(パーソナルコンピュータ)がハングアップした場合について説明すると、ヘッドロード状態で、ホストコンピュータがハングアップするとイジェクトスイッチが効かなくなるため、イジェクトモータ80による大容量フロッピーディスク・カートリッジHFDCのイジェクトを行えなくなる。そこで、手動によって第1のスライド板57を矢印a方向に押す強制イジェクト操作を行う。すると、図20の(A)に示すように、第3のスライド板351の突起368が伝達アーム362の当接部369に当接されて、これを矢印a方向に押す。この時、図20の(B)に示すように、伝達アーム362は矢印H方向に回転するが、アーム部363がシャーシ41に当接して、それ以上回転できなくなるために、その伝達アーム362が矢印a方向にスライドされて、第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされる。そして、ラッチ機構381の回転アーム385が矢印I方向に強制的に回転されて、吸着片387がプランジャー383から強制的に剥離される。すると、引張りコイルバネ367によって第3のスライド板351が矢印a方向にスライドされて、上下一対の磁気ヘッド101、102がヘッドアンロードされる。
【0081】
次に、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、消費電流の抑制、フロッピーディスク1及び上下一対の磁気ヘッド101、102のヘッドチップの双方の摩耗抑制を図るために、データの記録及び/又は再生時以外では、ヘッドロード状態を解除して、ヘッドアンロード状態を保持することができるように構成されている。そこで、この動作を図33〜図36のフローチャートを参照して説明する。
【0082】
まず、図34に示すフローチャートは、データの記録及び/又は再生後のヘッドアンロード動作を説明するものであって、そのデータの記録及び/又は再生が終了すると上下一対の磁気ヘッド101、102はパトロールシークを行う(パトロールシークとは、1分間毎に数トラック移動する動作である)。そして、3分経過後に、ホストコンピュータからのコマンド(アイドルコマンド、スタンバイコマンド、スリープコマンド)が送られると、上下一対の磁気ヘッド101、102はフロッピーディスク1の最外周に移動し、ラッチ機構381のプランジャー383への通電が一度OFFとなり、ヘッド昇降機構331のヘッドロード状態の保持が解除(ラッチ解除)される。そして、そのヘッド昇降機構331によって上下一対の磁気ヘッド101、102がヘッドアンロードされる。
【0083】
この時のフローチャートを図35に示している。ちなみに、ヘッド昇降機構331のヘッドロード状態の保持を解除するためにホストコンピュータから送られてくるコマンドとしては、上記したアイドルコマンド、スタンバイコマンド、スリープコマンドの3種類であり、それぞれのコマンドによってドライブのモードも次の3種類に分かれる。
アイドルコマンド・・・ ヘッドアンロードはされるが、スピンドルモータ51は回転しており、また、回路には電流が供給されていて、次に送られてくるコマンドにより動作可能となるモード。
スタンバイコマンド・・・ ヘッドアンロードされ、スピンドルモータ51も停止されている状態、但し、回路には電流が供給されていて、やはり、次に送られてくるコマンドにより動作可能となるモード。
スリープモード・・・ ヘッドアンロードされ、スピンドルモータ51も停止し、回路への電流の供給もOFFとなっている状態であり、リセットコマンドしか効かなくなるモード。
そして、上記のどのコマンドが送られてくるかは、ホストコンピュータによって異なるが、全てのコマンドの場合、ヘッドロードは解除される。
【0084】
次に、図36に示すフローチャートはデータの記録及び/又は再生後、3分間のパトロールシークを行わずに、ホストコンピュータからコマンドが送られてきたら、すぐ、ヘッド昇降機構331のヘッドロード状態の保持を解除するようにしたものであり、このモードによれば、フロッピーディスク1及び上下一対の磁気ヘッド101、102の摩耗抑制に更に有利となる。但し、再度データの記録及び/又は再生を行うタイミングによってはアクセスが遅くなる場合もある。
【0085】
次に、図36に示すフローチャートは、データの記録及び/又は再生後に、上下一対の磁気ヘッド101、102をヘッドアンロードした時に、ディスクイン状態のまま、再度データの記録及び/又は再生を行う場合、データの記録及び/又は再生の指令コマンドが送られると、図20に示したように、イジェクトモータ80が矢印P方向に逆回転し、イジェクト駆動ピン81が初期位置PPへ戻る。そして、イジェクトモータ80が正回転し、イジェクト駆動ピン81によってヘッド昇降機構331がヘッドロード動作を行い、ラッチ機構281によってその状態が保持される。
【0086】
(12) ・・・ トリガーレバーの説明
次に、図37〜図45によって、トリガーレバー84について説明すると、図37〜図42に示すように、トリガーレバー84はモールド部品で構成されていて、このトリガーレバー84の基部には円筒状のボス部84aが一体成形され、アーム部84bの中間部の一方の側面にはそのボス部84aを中心とした円弧状のロック片84cが一体成形され、アーム部84bの先端部84dがディスクカートリッジのシャッター開閉操作部に構成されている。
【0087】
そして、図45に示すように、従来のトリガーレバー84は、ボス部84aの外周に捩りコイルバネで構成されたトリガーレバー戻しバネ421のコイル部421aを挿入し、その一端421bをアーム部84bに一体成形したバネ係止部422に係止した状態で、そのボス部84aをシャーシ41上の支点ピン(支点軸)85にトリガーレバー戻しバネ421と一緒に挿入して組み込み、支点ピン85の上端に抜け止めワッシャー423を取り付けると共に、トリガーレバー戻しバネ421の他端421bをシャーシ41のバネ係止部424に係止していた。しかし、この構成では、トリガーレバー84のシャーシ41上への組立て時に、トリガーレバー戻しバネ421が脱落し易く、これらの組立ての作業性が悪く、生産性が低かった。
【0088】
そこで、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、図40〜図44に示すように、円筒状のボス部84aの外径寸法を従来よりも大きくして、そのボス部84aの内周にリング状溝で構成されたコイル嵌合部425を同心状に形成し、そのコイル嵌合部425の一部にバネ押え部426を一体成形すると共に、そのコイル嵌合部425の外周の2箇所に一対のバネ係合部427、428を一体成形して、これらによってトリガーレバー戻しバネ421の仮止め嵌合部429を構成したものである。
【0089】
従って、トリガーレバー84をシャーシ41上に組み立てる際には、図42〜図44に示すように、トリガーレバー戻しバネ421のコイル部421aをコイル嵌合部425内に嵌合してバネ押え部426で押え込み、トリガーレバー戻しバネ421の両端421b、421cを一対のバネ係合部427、428に係合させることによって、そのトリガーレバー戻しバネ421を、このトリガーレバー84に安定良く仮止めすることができる。そして、このトリガーレバー戻しバネ421と一緒にトリガーレバー84をシャーシ41の支点ピン85に簡単、かつ、容易に挿入して、支点ピン85の上端に抜け止め用ワッシャー423を取り付け、トリガーレバー戻しバネ421の他端421cを一方のバネ係止部428から外してシャーシ41のバネ係止部424に係合すれば組立て完了となるので、これらトリガーレバー84及びトリガーレバー戻しバネ421のシャーシ41に対する組立、分解の作業性を著しく向上して、生産性を向上することが可能になる。なお、ボス部84aの外周が円筒状部材嵌合部404に形成されていて、図30及び図31に示すように、円筒状部材嵌合部430に前述した板バネ405の円筒状部405aが嵌合されている。
【0090】
ところで、従来は、図46に示すように、トリガーレバー84のロック片84cをシャーシ41と第1のスライド板57との間のスペース431内に組み込んでいた。しかし、図39に示すように、大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、記録容量の大容量化に伴い、シャーシ41の下部に形成された回路基板収納スペース内に組み込まれる回路基板の回路密度及び基板全体の厚みが現行より必然的に増大してしまう。従って、大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、シャーシ41の下部の回路基板の収納スペース432の厚みH1が、現行のフロッピーディスク・ドライブの収納スペース432の厚みH2に比べて必然的に厚くなってしまい、トリガーレバー84のロック片84cを現行のフロッピーディスク・ドライブと同じように、シャーシ41と第1のスライド板57との間に設けたスペース431内に配置したのでは、シャーシ41の下部の回路基板の収納スペース432の厚みH1が増大した寸法(H1−H2=X)だけ、ドライブ本体の厚みが増大してしまい、ドライブ本体の1インチハイトの厚みを達成できなくなる。また、トリガーレバー84のロック片84cをシャーシ41と第1のスライド板57との間のスペース431内に組み込む作業が面倒である等の問題があった。
【0091】
そこで、この大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDでは、図39に示すように、トリガーレバー84のロック片84cを第1のスライド板57の上部に平行状に配置した。このように構成することによって、大容量フロッピーディスク・ドライブHFDDにおいて、シャーシ41の下部の基板収納スペース432の厚みが増大しても、シャーシ41と第1のスライド板57との間のスペース431を除去又は著しく小さくすることによって、ドライブ本体の厚みの増大を防いで、1インチハイトの厚みを達成できる。そして、トリガーレバー84のロック片84cを第1のスライド板57の上部に配置するので、トリガーレバー84の組立、分解を容易に行え、生産性の向上による低コスト化を実現することができた。
【0092】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。例えば、本発明はフロッピーディスク・カートリッジ及びフロッピーディスク・ドライブに限定されることなく、各種のディスク状記録媒体を記録及び/又は再生する各種のディスクドライブ装置に適用することができる。
【0093】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明のディスクドライブ装置は、次のような効果を奏することができる。
【0094】
請求項1は、ヘッドのサスペンションとほぼ直交する状態に配置されたヘッド昇降アームをスライド板によってヘッドのサスペンションの内側にそのサスペンションの長さ方向に対して交差する方向から挿入及び排出することにより、ヘッド昇降アームのカム溝をサスペンションとほぼ平行に配置された固定のガイド軸に対してスライドさせて、そのカム溝によってヘッド昇降アームをスライド板の支点軸を中心に回転させて、そのヘッド昇降アームによってヘッドをヘッドロード位置とヘッドアンロード位置との間で昇降するようにして、ヘッドの昇降をカム動作で自在に制御することができるようにしたので、ヘッドをヘッドローディング位置に容易にソフトランディング(軟着陸)させることができる。従って、磁性層の膜厚が非常に薄いフロッピーディスクを記録及び/又は再生するようにした記録容量が100MB以上の大容量フロッピーディスク・ドライブに適用した場合でも、そのフロッピーディスクの磁性層及びフライングヘッド等の双方がダメージを受ける危険を回避することができて、高品質、高耐久性の大容量ディスクドライブ装置を実現できる。
【0095】
請求項2は、ヘッド昇降アームのカム溝が係合される固定のガイド軸をキャリッジのガイド主軸で構成したので、部品点数及び組立工数の削減による低コスト化を実現できる。
【0096】
請求項3は、ヘッド昇降アームをサスペンションの内側へ挿入する際には、そのヘッド昇降アームをヘッド側へ近づけ、ヘッド昇降アームをサスペンションの内側から排出する際には、そのヘッド昇降アームをヘッドから遠ざけるように、そのヘッド昇降アームをサスペンションの長さ方向に対して斜めに挿入、排出するようにしたので、キャリッジとの同期をとりながらヘッド昇降アームをサスペンションの内側へ挿入し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した大容量フロッピーディスク・ドライブの実施の形態におけるヘッド昇降機構の動作を説明する正面図である。
【図2】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するヘッド退避状態の一部切欠き側面図である。
【図3】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するヘッドアンロード状態の一部切欠き側面図である。
【図4】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するヘッドロード状態の側面図である。
【図5】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するディスクイン状態の概略正面図である。
【図6】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するイジェクト初期の概略平面図である。
【図7】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するイジェクト中期の概略平面図である。
【図8】同上のヘッド昇降機構の動作を説明するイジェクト完了状態の平面図である。
【図9】同上のヘッド昇降機構のヘッドアンロード状態の平面図及び側面図である。
【図10】同上のヘッド昇降機構のデータ記録、再生の平面図及び側面図である。
【図11】同上のヘッド昇降機構全体の平面図である。
【図12】図11のイジェクトモータを除去した状態の平面図である。
【図13】同上のヘッド昇降機構の要部の分解斜視図である。
【図14】同上のヘッド昇降機構の別の例を示した要部の分解斜視図である。
【図15】同上のヘッド昇降機構のヘッドロード時の動作を説明する平面図である。
【図16】同上のヘッド昇降機構のヘッドアンロード時の動作を説明する平面図である。
【図17】同上のヘッド昇降機構のヘッドアンロード時のキャリッジのロック動作を説明する平面図である。
【図18】イジェクトモータの側面図である。
【図19】同上のイジェクトモータの動作を説明する側面図である。
【図20】同上のイジェクトモータの強制マニアルイジェクト時の動作を説明する側面図である。
【図21】同上のヘッド昇降機構の第3のスライド板の平面図及び側面図である。
【図22】同上のヘッド昇降機構に付属されるロックアームの平面図及び側面図である。
【図23】同上のヘッド昇降機構のラッチ機構のラッチ解除動作を説明する平面図である。
【図24】同上のラッチ機構のラツチ動作を説明する平面図である。
【図25】同上のラッチ機構の吸着力と剥離力の関係を説明する図面である。
【図26】同上のラッチ機構の他の例のラッチ解除動作を説明する平面図である。
【図27】図26のラッチ機構のラッチ動作を説明する平面図である。
【図28】同上のラッチ機構のもう1つの他の例のラッチ解除動作を説明する平面図である。
【図29】図28のラッチ機構のラッチ動作を説明する平面図である。
【図30】同上のヘッド昇降機構に付属されるスライド機構を説明する平面図である。
【図31】同上のスライド機構によるヘッド昇降機構のスライド状態を説明する平面図である。
【図32】同上のヘッド昇降機構に付属されるカムギアと板バネを説明する平面図である。
【図33】この大容量フロッピーディスク・ドライブの初回ディスク挿入時のヘッドロードを説明するフローチャートである。
【図34】データ記録及び/又は再生後のヘッドアンロード動作を説明するフローチャートである。
【図35】データ記録及び/又は再生後のヘッドアンロード動作を説明するフローチャートである。
【図36】ディスクイン状態で待機時にデータの記録及び/又は再生する際の動作を説明するフローチャートである。
【図37】トリガーレバーと第1のスライド板の関係を説明する平面図である。
【図38】図37の要部の平面図である。
【図39】この大容量フロッピーディスク・ドライブのトリガーレバーのロック片の配置を説明する断面側面図である。
【図40】同上のトリガーレバーの平面図である。
【図41】同上のトリガーレバーの底面図である。
【図42】同上のトリガーレバーのトリガーレバー戻しバネの仮止め嵌合部を説明する斜視図である。
【図43】同上の仮止め嵌合部へのバネの仮止めの初期を説明する平面図である。
【図44】同上のバネの仮止め終了を説明する平面図である。
【図45】現行のトリガーレバーを説明する平面図である。
【図46】現行のトリガーレバーのロック片の配置を説明する断面側面図である。
【図47】本発明を適用した大容量フロッピーディスク・ドライブの外観斜視図である。
【図48】上記ドライブの上下カバー及びフロントパネルを分解した状態の斜視図である。
【図49】上記ドライブの上カバーを外した状態の一部切欠き平面図である。
【図50】上記ドライブのカートリッジホルダーを外した状態の平面図である。
【図51】上記ドライブの下面図である。
【図52】上記ドライブの下カバーを外した状態の下面図である。
【図53】上記ドライブのカートリッジローディング機構におけるアンローディング状態を示した側面図である。
【図54】上記ドライブのカートリッジローディング機構におけるローディング状態を示した側面図である。
【図55】上記ドライブのリニアアクチュエータを説明する平面図である。
【図56】図58のA−A矢視での断面図である。
【図57】図56のB−B矢視での平面図である。
【図58】図57のC−C矢視での断面図である。
【図59】ガイド主軸取付け装置の一部切欠き平面図である。
【図60】ガイド主軸取付け装置の分解斜視図である。
【図61】ヘッドアッセンブリを説明する斜視図である。
【図62】図61の平面図である。
【図63】図62の側面図である。
【図64】ヘッドアッセンブリの回転支持機構を示す一部切欠き平面図である。
【図65】図64の一部切欠き側面図である。
【図66】図64の上側ヘッドアームを上方に回転させた時の断面図である。
【図67】図64の上側ヘッドアームを定位置に戻した時の断面図である。
【図68】図64の分解斜視図である。
【図69】上下磁気ヘッド間へのカートリッジの出し入れを説明する側面図である。
【図70】上下磁気ヘッド間へ挿入されたカートリッジの記録、再生を説明する側面図である。
【図71】トラッキングサーボを説明する図面である。
【図72】トラッキングサーボを説明するフロッピーディスクの説明図である。
【図73】大容量フロッピーディスク・カートリッジの斜視図である。
【図74】図73の平面図である。
【図75】図74の下面図である。
【図76】従来の小容量フロッピーディスク・カートリッジの斜視図である。
【図77】図76の分解斜視図である。
【図78】図76の平面図である。
【図79】図76の下面図である。
【図80】図76の断面図である。
【図81】従来の小容量フロッピーディスク・ドライブを説明する断面図である。
【符号の説明】
101、102はヘッドである磁気ヘッド、111はキャリッジ、114はガイド主軸、182はサスペンション、331はヘッド昇降機構、332、333はヘッド昇降アーム、335はガイド軸、336は支点軸、339、340はカム溝である。

Claims (3)

  1. キャリッジにサスペンションを介して支持されたヘッドをディスク状記録媒体へのデータ記録、再生が可能なヘッドロード位置と、データ記録、再生が不能となるヘッドアンロード位置との間で昇降するヘッド昇降機構を備えたディスクドライブ装置において、
    上記サスペンションの長さ方向に対してほぼ直交する状態に配置されたヘッド昇降アームと、
    上記ヘッド昇降アームの一端が支点軸を介して回転自在に取り付けられたスライド板と、
    上記サスペンションの長さ方向とほぼ平行に配置されて、上記ヘッド昇降アームの他端側に形成されたカム溝が係合された固定のガイド軸を備え、
    上記スライド板のスライド操作によって上記カム溝を上記ガイド軸に対してスライドさせることにより、上記ヘッド昇降アームを上記サスペンションの内側にそのサスペンションの長さ方向に対して交差する方向から挿入及び排出すると共に、そのヘッド昇降アームを上記カム溝によって上記支点軸を中心に回転させるようにして、そのヘッド昇降アームで上記ヘッドをヘッドロード位置とヘッドアンロード位置との間で昇降するように構成した
    ことを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 上記ガイド軸を上記キャリッジのガイド主軸で構成した、
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 上記ヘッド昇降アームを上記サスペンションの内側へ挿入する際には、そのヘッド昇降アームを上記ヘッド側へ近づけ、上記ヘッド昇降アームを上記サスペンションの内側から排出する際には、そのヘッド昇降アームを上記ヘッドから遠ざけるように、そのヘッド昇降アームを上記サスペンションの長さ方向に対して斜めに挿入、排出するスライド板を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
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