JP3883432B2 - Ofdm受信装置及び放送受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)受信装置及び放送受信装置に関し、特に、OFDM変調された信号の受信制御を行うOFDM受信装置及びISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)の放送サービスによる放送信号の受信制御を行う放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディジタル信号の伝送技術として、OFDMと呼ばれる変調方式が開発されている。OFDMは、伝送帯域内に多数の直交する副搬送波(サブキャリア)を設け、それぞれのサブキャリアの振幅及び位相にデータを割り当て、PSK(Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)によりディジタル変調する方式である。
【0003】
このOFDMは、多数のサブキャリアで伝送帯域を分割するもので、サブキャリア1波あたりの帯域を狭くすることで、それぞれのサブキャリアのシンボル長を長くし、またガードインターバルの付加や、周波数軸上及び時間軸上でのインタリーブ制御を行うことで、マルチパス(信号波が山やビルなどの反射によって複数の経路を伝搬する現象)による符号間干渉の影響を除くことができる。
【0004】
さらに、同時にすべてのサブキャリアを同期変調させて周波数直交関係を保つことによって、サブキャリアの間隔を最少に設定できるため、周波数利用効率をあげることができる。
【0005】
このような特徴を持つOFDMは、マルチパス妨害の影響を強く受ける地上波ディジタル放送に適用することが広く検討されており、例えば、ISDB−Tといった規格が提案され、実用化に向けて試験放送が実施されている。
【0006】
図23はOFDM復調器のブロック構成を示す図である。図は概略の構成を示している。OFDM復調器50は、復調部51、デインタリーブ部52、最尤復号化部53から構成される。また、デインタリーブ部52は、周波数デインタリーブ部52aと時間デインタリーブ部52bを含み、最尤復号化部53は、デマッピング部53aと復号化部53bを含む。
【0007】
OFDM復調器50は、OFDM変調器側で、畳み込み符号化、周波数インタリーブ及び時間インタリーブ、変調及びIFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆フーリエ変換)されて生成したOFDM信号を受信する。
【0008】
復調部51は、OFDM信号を受信すると、FFT(Fast Fourier Transform:フーリエ変換)、検波処理等を行って、復調データを生成する。デインタリーブ部52は、復調データの周波数軸及び時間軸上でのデインタリーブ処理を行う。
【0009】
最尤復号化部53は、デインタリーブ後のデータのデマッピング処理を行い、その後、復号化部53bでビタビ復号やリードソロモン復号を行って、再生データを出力する。
【0010】
このように、OFDM伝送路復号化部では、多様な処理が行われるために、構成ブロックの数が多く、装置規模が大きいものであった。このため、従来技術として例えば、特開平12−263056号公報では、デマッピング部53aを時間デインタリーブ部52bの前段に配置することで、時間デインタリーブ部52bの記憶容量を削減している。
【0011】
ここで、変調方式が64QAMの場合、1シンボルは24ビットの情報量を持つ(I、Qはそれぞれ12ビットの情報量がある)。また、時間デインタリーブ部52bは、1シンボル単位で時間デインタリーブを行う。
【0012】
したがって、図23の構成の場合、時間デインタリーブ部52bは、24ビット単位で時間デインタリーブを行うことになるので、最低限24ビットの容量を持つメモリが必要となる。
【0013】
また、変調方式が64QAMの場合、1サブキャリアを復調すると6ビットのデータが再生され、デマッピング部53aで3ビットの軟判定を行うとすると、デマッピング部53aからの出力は、18(=6×3)ビットとなる。このため、デマッピング部53aは、最低限18ビットの容量を持つメモリを用いて、デマッピングを行うことになる。
【0014】
したがって、特開平12−263056号公報の従来技術のように、デマッピング後に、時間デインタリーブを行えば、デマッピング部53aから出力される18ビット単位のデータが、時間デインタリーブ部52bに入力することになるので、時間デインタリーブ部52bの記憶容量は、24ビットから18ビットへ削減することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来技術で回路設計を行った場合、部品点数及び実装面積の大幅な縮小化が期待できず、装置規模に対する効果の大きい縮小化を見込むことができないといった問題があった。
【0016】
ISDB−Tで規定されている、最もデータ量の多い変調方式は64QAMなので、回路設計を行う際には、64QAMに対応できるように、記憶容量を決める必要があるが、この場合の、時間デインタリーブ部52bの記憶容量を計算すると、約17Mビットとなる。
【0017】
メモリとしては、記憶容量あたりのコストが安価なDRAM(Dynamic Random Access Memory)が通常使用される。また、DRAMは8Mビット、16Mビット、32Mビットといった容量で製品化されて提供されるのが一般的である。
【0018】
このため、従来の場合では、16MビットのDRAMは使用できず、使用できるのは32MビットのDRAMということになる。すなわち、従来技術のように記憶容量を削減できても、実質的には、削減できたその記憶容量程度のDRAMが使えない(製品として存在しない)といったことになり、従来の場合では確実に回路規模の削減が行えなかった。
【0019】
また、DRAMの処理単位(1回のR/Wを行う際のビット単位)は、16ビット、32ビット、64ビットの単位が一般的であるが、従来技術の場合、18ビット単位の処理であるため、例えば、16ビットのDRAMを2つ使って、それぞれ9ビット単位で処理をするといった、変則的で無駄な使い方をすることになり、DRAMの有効使用ができなかった。
【0020】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、従来使用していたメモリよりも、小さい記憶容量を持つメモリが使用できるように、効率よく記憶容量を削減し、装置規模の縮小化を図ったOFDM受信装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明のほかの目的は、従来使用していたメモリよりも、小さい記憶容量を持つメモリが使用できるように、効率よく記憶容量を削減し、装置規模の縮小化を図った放送受信装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、OFDM変調された信号の受信制御を行うOFDM受信装置20において、OFDM変調された信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成するデマッピング部24と、後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、デマッピング・データに施して、圧縮データを出力するビット圧縮部26と、圧縮データを時間デインタリーブする時間デインタリーブ部27と、時間デインタリーブ後のデータをビット伸張するビット伸張部28と、を有することを特徴とするOFDM受信装置20が提供される。
【0023】
ここで、デマッピング部24は、OFDM変調された信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成する。ビット圧縮部26は、後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、デマッピング・データに施して、圧縮データを出力する。時間デインタリーブ部27は、圧縮データを時間デインタリーブする。ビット伸張部28は、時間デインタリーブ後のデータをビット伸張する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のOFDM受信装置の原理図である。OFDM受信装置20は、送信側でOFDM変調された信号の受信制御を行う。
【0025】
デマッピング部24は、OFDM変調された信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成する。
【0026】
ビット圧縮部26は、後段の処理部(時間デインタリーブ部27に該当)の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、デマッピング・データに施して、圧縮データを出力する。ビット圧縮の動作内容の詳細は図13以降で後述する。
【0027】
時間デインタリーブ部27は、圧縮データを時間デインタリーブする。ビット伸張部28は、時間デインタリーブ後のデータをビット伸張する。
ここで、通常のOFDM変調された信号の受信制御では、周波数デインタリーブ、時間デインタリーブの後にデマッピングを行うが、従来技術である特開平12−263056号公報では、時間デインタリーブの前段でデマッピングを行うことで、時間デインタリーブ部の記憶容量を削減していた。
【0028】
一方、本発明では、時間デインタリーブの前段でデマッピングを行い、さらにデマッピング・データに対してビット圧縮を行って、圧縮データを時間デインタリーブ部27へ送出する。これにより、従来技術よりも記憶容量の小さいメモリを使用可能となるまで、時間デインタリーブ部27の記憶容量を削減できるので、回路規模の縮小化を図ることが可能になる。
【0029】
次に本発明のOFDM受信装置20が適用される地上波ディジタル放送システムについて説明する。図2は地上波ディジタル放送システムの全体構成を示す図である。以下、システム動作の概要を説明する。
【0030】
放送局1−1では、映像、音声、データをMPEG(Moving Picture coding Experts Group phase)2エンコーダ3aで圧縮して、多重化信号であるトランスポート・ストリーム(以下、TS)を生成する(MPEG2の符号化方式は放送分野で主に利用されており、MPEG2 TSには複数のプログラムが多重化可能である)。
【0031】
放送送信装置100は、TSをOFDM変調してOFDM信号を生成する。その後、無線周波数帯までアップコンバートされたOFDM信号は、電波塔4を通じて放射される。
【0032】
一般家庭/移動体(自動車等)2−1内に置かれた放送受信装置200では、アンテナ5を通じてOFDM信号を受信し、OFDM信号はその後、中間周波数帯までダウンコンバートされる。そして、OFDM復調が行われてMPEG2のTSが生成される。TSは、MPEG2デコーダ3bでデコードされて、テレビに表示されたり、また、インターネットとしてパソコン等に送信されたりする。
【0033】
図3は地上波ディジタル放送の階層伝送のイメージを示す図である。ISDB−Tによる地上波ディジタル放送サービスでは、最大3階層の階層伝送が可能である。
【0034】
1OFDMシンボル(1チャネル)は、周波数帯域が5.6MHzであり、情報を含む多数のサブキャリアで構成されている。また、1チャネルを13分割したセグメント構造が採用され、これらを組み合わせることで、1チャネルで最大3つまでの番組やサービスを提供することができる。
【0035】
例えば、1チャネルをすべてA階層に使用することで、1チャネルすべてを1つのプログラムを伝送するために用いてもよいし、1チャネルをA階層、B階層、C階層で分割して、1チャネルに対して異なる3つのプログラムを含ませて伝送することもできる。
【0036】
また、1チャネルのサブキャリアの本数により、3つのモードが用意されており、サブキャリア数が1405本の場合がMODE1、2809本の場合がMODE2、5617本の場合がMODE3となっている。
【0037】
MODE1の1つのセグメント内のサブキャリア数は108(108×13+1=1405)、MODE2の1つのセグメント内のサブキャリア数は216(216×13+1=2809)、MODE3の1つのセグメント内のサブキャリア数は432(432×13+1=5617)である(全帯域の右側にコンティニュアルパイロット信号(CP信号)が1本追加されるため+1している)。
【0038】
これに、それぞれ2048、4096、8192ポイントのIFFTまたはFFTを施し一括変調(復調)される。なお、1OFDMシンボルが204つで1OFDMフレームが構成される。
【0039】
次に放送送信装置100の内部構成について説明する。図4、図5は放送送信装置100の構成を示す図である。放送送信装置100はOFDMの伝送路符号化部を含み、ISDB−Tの放送サービスによる放送信号の送信制御を行う。
【0040】
TS再多重部101は、TSを受信すると、TSP(トランスポート・ストリーム・パケット)の188バイトに16バイトのヌルデータを付加した204バイトを基本としたTSPの配置を行う。
【0041】
そして、RS(リードソロモン)符号化部102は、これをRS符号(204,188)化する。なお、RS符号(n,k)のn、kとは、nが符号化器から出力する情報のシンボル数、kが符号化器に入力する情報のシンボル数である。
【0042】
階層分割部103は、階層伝送を行う場合には、階層情報の指定にもとづいて、受信信号を階層分割し、最大3系統の後段の並列処理へ出力する。エネルギー拡散部104a〜104cは、入力データを擬似ランダム列でスクランブル化して、“0”または“1”が続いて、エネルギーが集中しないように拡散させる。バイトインタリーブ部105a〜105cは、入力データのバイトインタリーブを行う。
【0043】
ここでインタリーブ制御について説明する。インタリーブとは、データの順序を並び替える操作のことであり(デインタリーブは並び替えを元に戻す逆操作になる)、バイトインタリーブとは、バイト単位での並び替え、ビットインタリーブとはビット単位での並び替えである。
【0044】
また、周波数インタリーブとは、周波数軸上でみたデータの並び替えであり、時間インタリーブとは、データの時間的な順序の並び替えである。
伝送路における誤りは、バースト的(局所的)に生じる傾向があるが、後述する畳み込み符号化は、ランダム(平均的)誤り訂正符号化である。このため、畳み込み符号化の能力を効率よく引き出すため、送信側では、上述のようなインタリーブを行って、バースト的な誤りを分散させて平均的な誤りに変換している。
【0045】
したがって、周波数インタリーブでは、周波数方向でのランダム化を行っており、時間インタリーブでは、時間方向でのランダム化を行っていることになる。なお、受信側では、逆操作であるデインタリーブが行われ、ビタビ復号化により高性能に復号化処理される。
【0046】
畳み込み符号化部106a〜106cは、例えば、1ビットごとの入力に対して2ビットの符号化出力を行っていくというように、入力データを連続的に符号化していく。また、符号化率(伝送されるビットのうちで情報ビットの占める割合)は1/2、2/3、3/4、5/6、7/8から選択できる。
【0047】
パンクチュア部107a〜107cは、畳み込み符号化部106a〜106cからの出力信号(原符号)からデータを抜いていく処理を行う。図6はパンクチュア処理の概要を示す図である。
【0048】
パンクチュア部107に入力する原符号が例えば、X1、Y1、X2、Y2の順で入力され、情報0がデータを抜き、情報1がデータを抜かないとした場合、パンクチュア部107では、X2のデータを抜いて、X1、Y1、Y2を出力する。
【0049】
図5に対し、ビットインタリーブ部108a〜108cは、パンクチュア部107a〜107cから出力されたデータのビットインタリーブを行う。マッピング部109a〜109cは、変調形式(DQPSK、QPSK、16QAM、64QAM)に応じて相当の符号系列を所定のマッピング点に割り当てる。このとき、I、Q成分の2次元情報となる。
【0050】
階層合成部110は、階層分割部103で分割されて並列処理されたデータを合成する。時間インタリーブ部111は入力データの時間インタリーブを行い、周波数インタリーブ部112は入力データの周波数インタリーブを行う。OFDMフレーム構成部113は、同期再生用のパイロット信号と共にOFDMフレームを生成し、IFFT部114は、シンボル列を各サブキャリアに重畳させてIFFT演算を行い、位相軸に対応したOFDM信号を生成して出力する。
【0051】
次に放送受信装置200の内部構成について説明する。図7、図8は本発明の放送受信装置200の構成を示す図である。放送受信装置200は、OFDMの伝送路復号化部を含み、ISDB−Tの放送サービスによる放送信号の受信制御を行う。
【0052】
復調部201は、OFDM信号を受信して、同期化、FFT、検波処理を行う。なお、FFT演算により、各サブキャリアに直交変調されているデータが抽出される。周波数デインタリーブ部202は、入力データの周波数デインタリーブを行う。
【0053】
階層分割部203は、OFDM信号が階層伝送されてきた場合には、階層分割を行い、後段の並列処理へ出力する。デマッピング部204a〜204cは、軟判定(ここでは3ビット軟判定)を行って、変調方式に応じたデマッピングを施してデータを復号する。3ビット軟判定については後述する。
【0054】
図9は64QAMのデマッピング例を示す図である。I軸、Q軸で示す座標内に、1シンボルが6ビット(b0,b1,b2,b3,b4,b5)の64シンボルが、デマッピングされたコンスタレーションを示している。b0、b2、b4はI軸のビット・データであり、b1、b3、b5はQ軸のビット・データである。
【0055】
図7に対し、階層合成部205は、入力データを階層合成し、ビット圧縮部206は、入力データのビット圧縮を行う。時間デインタリーブ部207は、時間デインタリーブを行い、ビット伸張部208はビット伸張を行う。
【0056】
なお、デマッピング部204a〜204c、ビット圧縮部206、時間デインタリーブ部207、ビット伸張部208は、図1で上述したOFDM受信装置20の各機能部とそれぞれ等しい。また、ビット伸張部208以降のブロック構成は、本発明の放送受信装置200の復号化部に含まれる。
【0057】
図8に対し、階層分割部209は、入力データを階層分割し、ビットデインタリーブ部210a〜210cは、ビット単位のデインタリーブを行う。デパンクチュア部211a〜211cは、送信側で抜かれたデータを挿入するデパンクチュア処理を行い、TS再生部212は、TSを再生する。
【0058】
ビタビ復号化部213は、ビタビアルゴリズムを用いた最尤復号を行い、階層分割部214は、入力データを階層分割する。バイトデインタリーブ部215a〜215cは、バイト単位でデインタリーブを行い、エネルギー逆拡散部216a〜216cは、エネルギー逆拡散を行う。そして、階層合成部217で合成した後、RS復号化部218は、RS復号化を行い、誤りがあればそれを訂正して、MPEG2 TSを出力する。
【0059】
次にデマッピング部204で行う3ビット軟判定について説明する。QPSKを例にとり3ビット軟判定について説明する。図10はQPSKのコンスタレーションを示す図である。横軸がI、縦軸がQである。
【0060】
QPSKでは、1回の変調で2ビット(4値)が伝送される。この場合の各シンボルは、S1(0,0)、S2(0,1)、S3(1,0)、S4(1,1)である。
【0061】
ここで、送信側でシンボルS1の情報を伝送した場合、受信側では、必ずしもシンボルS1の座標で受信できるのでなく、伝送路上の雑音等の影響により、S1の近傍(例えば、S1a)で受信することになる。
【0062】
図11は硬判定を説明するための図である。Q軸を見た場合、図の領域A0を0、領域A1を1というように、2レベルで判定すると、シンボルS1aはQ軸に対しては1と判定される。このような2レベルでの判定方法を硬判定と呼ぶ。
【0063】
図12は3ビット軟判定を説明するための図である。Q軸を見た場合、図の各領域a0〜a7を0〜7というように、3レベル(8通り)で判定すると、シンボルS1aは領域a5内にあるので、Q軸に対しては5と判定される。このような多レベルでの判定方法を軟判定と呼び、ここでは3ビットで表現しているために3ビット軟判定となる。
【0064】
このような軟判定を行うことにより、伝送路での雑音の影響をより詳細に反映させて、最尤復号化を行うことができる。また、硬判定に比べて、軟判定の方が符号化利得(符号化を行わない場合に比べて、行ったときの相対的な利得)を増加させることが知られている。
【0065】
次にビット圧縮部206について説明する(第1の実施の形態とする)。ビット圧縮部206では3ビット軟判定されたデータのビット圧縮を行う。図13、図14は第1の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。
【0066】
受信側では、64QAMの場合、I、Qそれぞれ3つのデータを有し(Iはb0、b2、b4、Qはb1、b3、b5である。図9参照)、それぞれのデータに対して3ビット軟判定が行われるので、I、Q合わせて合計18ビットのデマッピング・データ(3ビット軟判定された判定値)がビット圧縮部206aに入力することになる。
【0067】
ここで、入力されるI、Qそれぞれのデータに対し、2つのデータは、確定値(0または7)となる信頼性が高いビット・データであり、残りの1つのデータは確定値であることの信頼性が低いビット・データ(0〜7のうちの1つをとるビット・データ)である。
【0068】
したがって、信頼性が高いビット・データは、圧縮して圧縮ビット・データを生成する。この場合、0か7のいずれかなので、1ビットに圧縮できる(3ビットが1ビットに圧縮される)。
【0069】
また、信頼性が低いビット・データは、圧縮せずにそのまま非圧縮ビット・データとして出力する(3ビットのまま)。ただし、どのデータが非圧縮ビット・データであるかを示す位置情報(位置を示すのに2ビット必要)も生成する。ビット圧縮部206aでは、圧縮ビット・データ、非圧縮ビット・データ、位置情報からなる圧縮データを出力する。
【0070】
図の場合(なお、わかりやすいように3ビット軟判定された判定値の数字には例えば、〔7〕のように括弧をつけて以降記す)Iに対し、それぞれ3ビットのデータb0、b2、b4が入力する。データb0、b2が信頼性が高いものとしてb0=〔0〕、b2=〔7〕、データb4が信頼性が低いものとして〔1〕とする。
【0071】
ビット圧縮部206aは、内部で信頼性を判定して(0か7かの判定をして)、データb0、b2は1ビットに圧縮して出力し(判定値〔0〕は0、判定値〔7〕は1にしている)、データb4はそのまま3ビット(001)で出力し、位置情報として2ビット出力する。なお、b0を0、b2を1、b4を2とすれば、b2が非圧縮ビット・データなので、位置情報の内容は10(=2)として出力している。
【0072】
同様に、Qに対し、それぞれ3ビットのデータb1、b3、b5が入力する。データb3、b5が信頼性が高いものとしてb3=〔7〕、b5=〔0〕、データb1が信頼性が低いものとして〔2〕とする。
【0073】
ビット圧縮部206aは、内部で信頼性を判定して、データb3、b5は1ビットに圧縮して出力し、データb1はそのまま3ビット(010)で出力し、位置情報として2ビットを出力する。なお、b1を0、b3を1、b5を2とすれば、b1が非圧縮ビット・データなので、位置情報の内容は00(=0)として出力している。
【0074】
このように、ビット圧縮部206aでビット圧縮を行うことにより、18ビットの入力が14ビットまで圧縮されることがわかる(1キャリアのビット数が9ビットから7ビットに減少)。そして、この14ビットのデータが時間デインタリーブ部207に入力する。したがって、従来では18ビット単位で時間デインタリーブされていたものが、本発明の第1の実施の形態により、14ビット単位で時間デインタリーブを行うことが可能になる。
【0075】
ここで、3つのデータのうち、2つのデータが〔0〕または〔7〕の確定値になることについて説明する。図15、図16は2つのデータが確定値になることを説明するためのイメージ図である。64QAMコンスタレーションのI軸に関する一番上のm1〜m8のマッピングの値(b0、b2、b4)に対して、64QAMの3ビット軟判定を施した場合について考える。
【0076】
図15の場合、マッピング点m1〜m4のb0は“1”、マッピング点m5〜m8のb0は“0”である。また、マッピング点m1、m2のb2は“0”、マッピング点m3〜m6のb2は“1”、マッピング点m7、m8のb2は“0”である。
【0077】
さらに、マッピング点m1のb4は“0”、マッピング点m2、m3のb4は“1”、マッピング点m4、m5のb4は“0”、マッピング点m6、m7のb4は“1”、マッピング点m8のb4は“0”である。
【0078】
そして、区間r1〜r8をそれぞれ見ると、傾斜部は常に1つだけあることがわかる。したがって、3つのデータ(b0、b2、b4)のうち、実質的な3ビット軟判定が行われるのは、この傾斜部分だけである。すなわち、3つのデータのうち、2つのデータが〔0〕または〔7〕の確定値をとり、残りの1つは、図16のように3ビット軟判定されて、判定された値をとることになる。
【0079】
次にビット圧縮部206aの構成について説明する。図17はビット圧縮部206aの構成図である。ビット圧縮部206aは、信頼性判定部206a−1〜206a−3、位置情報生成部206a−4、セレクタSEL1〜SEL3から構成される。なお、I、Qの構成は同じなので、図ではIについてのみ示している。
【0080】
信頼性判定部206a−1〜206a−3はそれぞれ、データb0、b2、b4を受信して信頼性判定を行う。信頼性判定部206a−1〜206a−3が入力データを〔0〕と判定した場合は(信頼性が高いと判定した場合)、セレクタSEL1〜SEL3が0を選択出力するようなセレクト信号を出力する。また、入力データを〔7〕と判定した場合は(信頼性が高いと判定した場合)、セレクタSEL1〜SEL3が1を選択出力するようなセレクト信号を出力する。
【0081】
さらに、軟判定値の場合は(信頼性が低いと判定した場合)、そのままの3ビットの判定値を出力し、かつセレクタSEL1〜SEL3がその判定値を選択するようなセレクト信号を出力する。
【0082】
セレクタSEL1〜SEL3は、上記のセレクト信号にもとづいて選択出力制御を行う。位置情報生成部206b−4は、信頼性判定部206a−1〜206a−3から出力されたセレクト信号から、位置情報を生成して出力する。
【0083】
なお、上記で説明した第1の実施の形態で、ビット圧縮部206aに入力する3つのデータが〔0〕または〔7〕のみであったときを考える(例えば、(b0,b2,b4)が(〔0〕,〔7〕,〔0〕)とか、(〔0〕,〔0〕,〔0〕)など)。
【0084】
このような場合、実質的な3ビット軟判定が行われたビット・データが単に〔0〕か〔7〕であったということなので、信頼性判定部206a−1〜206a−3では、3つのビット・データの中から、圧縮ビット・データを2つ、非圧縮ビット・データを1つ適宜選んで、セレクタSEL1〜SEL3にセレクト指示すればよい。
【0085】
例えば、(〔0〕,〔7〕,〔0〕)であったならば、適宜、〔0〕,〔7〕を圧縮ビット・データとして選び、残りの〔0〕を非圧縮ビット・データとするなど。
次に第2の実施の形態のビット圧縮部について説明する。第2の実施の形態のビット圧縮部では、デマッピング・データが確定値であるか否かを示す組み合わせ情報と、非圧縮ビット・データと、からなる圧縮データを出力する。
【0086】
図18は組み合わせ情報のパターンを示す図である。I軸の(b0、b2、b4)とQ軸の(b1、b3、b5)それぞれに対し、確定値であるか否かを示す組み合わせは、パターンテーブルTのようになる。
【0087】
“圧縮〔0〕”とは確定値〔0〕となる圧縮ビット・データを意味し、“圧縮〔7〕”とは確定値〔7〕となる圧縮ビット・データを意味する。また、“非圧縮”とは非圧縮ビット・データを意味する。なお、7つの組み合わせができるので、パターン値0〜6となり、第2の実施の形態のビット圧縮部は、このパターン値を組み合わせ情報として出力する。
【0088】
図19、図20は第2の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。ビット圧縮部206bには、I、Q合わせて合計18ビットのデマッピング・データが入力する。
【0089】
図の場合Iに対し、それぞれ3ビットのデータb0、b2、b4が入力する。データb0、b2が信頼性が高いものとしてb0=〔0〕、b2=〔7〕、データb4が信頼性が低いものとして〔1〕とする。
【0090】
ビット圧縮部206bは、内部で信頼性を判定し(0か7かを判定し)かつ図18のパターンテーブルTにより、(b0、b2、b4)=(圧縮〔0〕、圧縮〔7〕、非圧縮)のパターン値が2であることを認識する。そして、ビット圧縮部206bは、3ビットの組み合わせ情報としてパターン値2(=010)と、データb4をそのまま3ビット(001)で出力する。
【0091】
同様に、Qに対し、それぞれ3ビットのデータb1、b3、b5が入力する。データb3、b5が信頼性が高いものとしてb3=〔7〕、b5=〔0〕、データb1が信頼性が低いものとして〔2〕とする。
【0092】
ビット圧縮部206bは、内部で信頼性を判定し、かつ図18のパターンテーブルTにより、(b1、b3、b5)=(非圧縮、圧縮〔7〕、圧縮〔0〕)のパターン値が3であることを認識する。そして、ビット圧縮部206bは、3ビットの組み合わせ情報としてパターン値3(=011)と、データb1をそのまま3ビット(010)で出力する。
【0093】
このように、ビット圧縮部206bでビット圧縮を行うことにより、18ビットの入力が、第1の実施の形態と比べてさらに12ビットまで圧縮されることがわかる(1キャリアのビット数が9ビットから6ビットに減少)。そして、この12ビットのデータが時間デインタリーブ部207に入力する。
【0094】
したがって、従来では18ビット単位で時間デインタリーブされていたものが、本発明の第2の実施の形態により、12ビット単位で時間デインタリーブを行うことが可能になる。
【0095】
図21はビット圧縮部206bの構成図である。ビット圧縮部206bは、組み合わせ判定部206b−1、セレクタSELから構成される。なお、I、Qの構成は同じなので、図ではIについてのみ示している。
【0096】
組み合わせ判定部206b−1は、入力データb0、b2、b4を受信して、信頼性判定を行い、組み合わせパターンを認識する。そして、パターン値をセレクト信号として出力する。セレクタSELは、セレクト信号にもとづいて、入力データb0、b2、b4の選択制御を行う。そして、ビット圧縮部206bからは、組み合わせ情報と、セレクタSELで選択された非圧縮ビット・データとが出力される。
【0097】
なお、上記で説明した第2の実施の形態で、ビット圧縮部206bに入力する3つのデータが〔0〕または〔7〕のみであったときを考える(例えば、(b0,b2,b4)が(〔0〕,〔7〕,〔0〕)とか、(〔0〕,〔0〕,〔0〕)など)。
【0098】
このような場合、上述したように、実質的な3ビット軟判定が行われたビット・データが単に〔0〕か〔7〕であったということなので、組み合わせ判定部206b−1では、3つのビット・データの中から、圧縮ビット・データを2つ、非圧縮ビット・データを1つ適宜設定して、パターンテーブルTの中から該当パターン値を選び、セレクタSELにセレクト指示すればよい。
【0099】
例えば、(〔0〕,〔7〕,〔0〕)であったならば、〔0〕,〔7〕を圧縮ビット・データとし、残りの〔0〕を非圧縮ビット・データとして、パターン値2とするなど。
【0100】
次に本発明による記憶容量削減の効果について説明する。図22は時間インタリーブの長さの設定テーブルを示す図である。MODE1の場合の長さ(I)は、0、4、8、16であり、MODE2の場合の長さ(I)は、0、2、4、8であり、MODE3の場合の長さ(I)は、0、1、2、4である。各MODEにおける時間インタリーブに対して、このような長さ(I)の設定が可能である。
【0101】
そして、各キャリアの遅延量は、キャリア番号をiとして、以下の式で規定されている。
【0102】
【数1】
キャリア遅延量=I×(i×5)mod96 …(1)
MODE1の場合、キャリア番号0〜95とし、長さ(I)=0、4、8、16に対して、式(1)を用いて、0〜95の96個のキャリア遅延量を計算する。そして、それぞれのトータルを求めると、長さ(I)=0のトータルは0、長さ(I)=4のトータルは18240、長さ(I)=8のトータルは36480、長さ(I)=16のトータルは72960と求まる。
【0103】
また、必要な記憶容量は、最も長いインタリーブである長さ(I)=16の場合のトータル72960に、1キャリアのビット数を掛け、2倍し(I軸、Q軸の2つ分)、13倍(13セグメント分)すると求まる。ここで、周波数インタリーブにI軸、Q軸それぞれに12ビットで入力し、64QAMで3ビット軟判定した場合の、時間デインタリーブ部の記憶容量は以下の計算で求まる。
【0104】
式(2)は従来の場合であり、式(3)は特開平12−263056号公報の場合である。また、式(4)は本発明の第1の実施の形態であり、式(5)は本発明の第2の実施の形態である。
【0105】
【数2】
72960×12×2×13=22763520ビット …(2)
【0106】
【数3】
72960×9×2×13=17072640ビット …(3)
【0107】
【数4】
72960×7×2×13=13278720ビット …(4)
【0108】
【数5】
72960×6×2×13=11381760ビット …(5)
式(2)、式(3)からわかるように、従来の場合では、時間デインタリーブ部の記憶容量は、約22Mビット及び約17Mビットとなるため、16MビットのDRAMは使用できず、32MビットのDRAMを使用することになる。
【0109】
一方、本発明では式(4)、式(5)からわかるように、時間デインタリーブ部の記憶容量は、約13Mビット及び約11Mビットとなるため、16MビットのDRAMを使用することができる。このように、本発明により、従来と比べてワンランク小さい記憶容量のメモリを使用することができるので、装置規模の縮小化を確実に図ることが可能になる。
【0110】
さらに、本発明によりメモリの処理単位が、第1の実施の形態の場合は14ビット、第2の実施の形態の場合は12ビットであるから、16ビットの処理単位のDRAMをそのまま使用でき、メモリの有効使用が可能になる。
【0111】
(付記1) OFDM変調された信号の受信制御を行うOFDM受信装置において、
OFDM変調された信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、前記復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成するデマッピング部と、
後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、前記デマッピング・データに施して、圧縮データを出力するビット圧縮部と、
前記圧縮データを時間デインタリーブする時間デインタリーブ部と、
時間デインタリーブ後のデータをビット伸張するビット伸張部と、
を有することを特徴とするOFDM受信装置。
【0112】
(付記2) 前記ビット圧縮部は、前記デマッピング・データに対し、確定値であるビット・データをビット圧縮して圧縮ビット・データを生成し、確定値でないビット・データである非圧縮ビット・データの位置を示す位置情報を生成して、前記圧縮ビット・データと、前記非圧縮ビット・データと、前記位置情報と、からなる前記圧縮データを出力することを特徴とする付記1記載のOFDM受信装置。
【0113】
(付記3) 前記ビット圧縮部は、前記デマッピング・データが確定値であるか否かを示す組み合わせ情報と、確定値でないビット・データである非圧縮ビット・データと、からなる前記圧縮データを出力することを特徴とする付記1記載のOFDM受信装置。
【0114】
(付記4) 放送信号の受信制御を行う放送受信装置において、
OFDM変調された放送信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、前記復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成するデマッピング部と、
後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、前記デマッピング・データに施して、圧縮データを出力するビット圧縮部と、
前記圧縮データを時間デインタリーブする時間デインタリーブ部と、
時間デインタリーブ後のデータをビット伸張するビット伸張部と、
ビット伸張されたデータに対して、復号化処理を行って、放送プログラムが多重化されたストリームを出力する復号化部と、
を有することを特徴とする放送受信装置。
【0115】
(付記5) 前記ビット圧縮部は、ISDB−Tの放送サービスで、データ量が最大の64QAMを前提に、後段の処理部で、記憶容量が16Mビット以下のメモリを使用可とするように、前記デマッピング・データにビット圧縮を施すことを特徴とする付記4記載の放送受信装置。
【0116】
(付記6) 前記デマッピング部は、3ビット軟判定を行い、64QAMの場合のデマッピング・データとして、I軸に対し、3ビットのビット・データを3つ含むI軸デマッピング・データと、Q軸に対し、3ビットのビット・データを3つ含むQ軸デマッピング・データと、を出力することを特徴とする付記4記載の放送受信装置。
【0117】
(付記7) 前記ビット圧縮部は、前記I軸デマッピング・データ及び前記Q軸デマッピング・データそれぞれに対し、確定値であるビット・データを、1ビットにビット圧縮して圧縮ビット・データを生成し、確定値でないビット・データである非圧縮ビット・データの位置を示す位置情報を2ビットで生成して、1ビットの前記圧縮ビット・データと、3ビットの前記非圧縮ビット・データと、2ビットの前記位置情報と、からなる14ビットの圧縮データを出力することを特徴とする付記6記載の放送受信装置。
【0118】
(付記8) 前記ビット圧縮部は、前記I軸デマッピング・データ及び前記Q軸デマッピング・データそれぞれに対し、確定値であるか否かを示す3ビットの組み合わせ情報と、確定値でないビット・データである3ビットの非圧縮ビット・データと、からなる12ビットの圧縮データを出力することを特徴とする付記6記載の放送受信装置。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のOFDM受信装置は、OFDM変調された信号から復調データを生成し、復調データを軟判定してデマッピング・データを生成する。そして、デマッピング・データを後段の処理部の記憶容量を削減するために、ビット圧縮して、圧縮データを生成し、圧縮データを時間デインタリーブ、ビット伸張する構成とした。これにより、従来使用していたメモリよりも、小さい記憶容量のメモリが使用できるようになり、装置規模の縮小化を図ることが可能になる。
【0120】
本発明の放送受信装置は、OFDM変調された信号から復調データを生成し、復調データを軟判定してデマッピング・データを生成する。そして、デマッピング・データを後段の処理部の記憶容量を削減するために、ビット圧縮して、圧縮データを生成し、圧縮データを時間デインタリーブ、ビット伸張する構成とした。これにより、従来使用していたメモリよりも、小さい記憶容量のメモリが使用できるようになり、装置規模の縮小化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のOFDM受信装置の原理図である。
【図2】地上波ディジタル放送システムの全体構成を示す図である。
【図3】地上波ディジタル放送の階層伝送のイメージを示す図である。
【図4】放送送信装置の構成を示す図である。
【図5】放送送信装置の構成を示す図である。
【図6】パンクチュア処理の概要を示す図である。
【図7】本発明の放送受信装置の構成を示す図である。
【図8】本発明の放送受信装置の構成を示す図である。
【図9】64QAMのデマッピング例を示す図である。
【図10】QPSKのコンスタレーションを示す図である。
【図11】硬判定を説明するための図である。
【図12】3ビット軟判定を説明するための図である。
【図13】第1の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。
【図14】第1の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。
【図15】2つのデータが確定値になる理由を説明するためのイメージ図である。
【図16】2つのデータが確定値になる理由を説明するためのイメージ図である。
【図17】ビット圧縮部の構成図である。
【図18】組み合わせ情報のパターンを示す図である。
【図19】第2の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。
【図20】第2の実施の形態のビット圧縮部を説明するための図である。
【図21】ビット圧縮部の構成図である。
【図22】時間インタリーブの長さの設定テーブルを示す図である。
【図23】OFDM復調器のブロック構成を示す図である。
【符号の説明】
20 OFDM受信装置
24 デマッピング部
26 ビット圧縮部
27 時間デインタリーブ部
28 ビット伸張部

Claims (5)

  1. OFDM変調された信号の受信制御を行うOFDM受信装置において、
    OFDM変調された信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、前記復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成するデマッピング部と、
    後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、前記デマッピング・データに施して、圧縮データを出力するビット圧縮部と、
    前記圧縮データを時間デインタリーブする時間デインタリーブ部と、
    時間デインタリーブ後のデータをビット伸張するビット伸張部と、
    を有することを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 前記ビット圧縮部は、前記デマッピング・データに対し、確定値であるビット・データをビット圧縮して圧縮ビット・データを生成し、確定値でないビット・データである非圧縮ビット・データの位置を示す位置情報を生成して、前記圧縮ビット・データと、前記非圧縮ビット・データと、前記位置情報と、からなる前記圧縮データを出力することを特徴とする請求項1記載のOFDM受信装置。
  3. 前記ビット圧縮部は、前記デマッピング・データが確定値であるか否かを示す組み合わせ情報と、確定値でないビット・データである非圧縮ビット・データと、からなる前記圧縮データを出力することを特徴とする請求項1記載のOFDM受信装置。
  4. 放送信号の受信制御を行う放送受信装置において、
    OFDM変調された放送信号を受信して、復調及び周波数デインタリーブが行われた復調データに対し、前記復調データを軟判定してデマッピングし、デマッピング・データを生成するデマッピング部と、
    後段の処理部の記憶容量を削減するためのビット圧縮を、前記デマッピング・データに施して、圧縮データを出力するビット圧縮部と、
    前記圧縮データを時間デインタリーブする時間デインタリーブ部と、
    時間デインタリーブ後のデータをビット伸張するビット伸張部と、
    ビット伸張されたデータに対して、復号化処理を行って、放送プログラムが多重化されたストリームを出力する復号化部と、
    を有することを特徴とする放送受信装置。
  5. 前記ビット圧縮部は、ISDB−Tの放送サービスで、データ量が最大の64QAMを前提に、後段の処理部で、記憶容量が16Mビット以下のメモリを使用可とするように、前記デマッピング・データにビット圧縮を施すことを特徴とする請求項4記載の放送受信装置。
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