JP4419278B2 - デジタル衛星放送信号の復調装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル衛星放送の伝送データを復調するデジタル衛星放送信号の復調装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日本におけるデジタル衛星放送(以下、BSデジタル放送という。)の放送規格では、8本までのMPEG−2システムのトランスポートストリーム(TS)を多重化した伝送データを生成し、この伝送データを1つの搬送波に変調して送信することが規定されている。そして、BSデジタル放送の放送規格では、複数の変調方式や符号化方式を適用可能とするため、各TSと伝送データとの同期をとるため等に、スーパーフレームというデータ構成単位で信号処理が行われることが規定されている。また、BSデジタル放送の放送規格では、内符号に畳み込み符号化、外符号にリード/ソロモン誤り訂正符号(RS符号)を付けることが規定されている。RS符号は、MPEG−2システムのトランスポートパケット(188バイト)単位で、16バイト付けられる。
【0003】
スーパーフレームは、図8に示すように、8個のフレーム(フレーム#0〜フレーム#7)から構成されている。各フレームは、制御信号部(TMCC信号及び同期信号)と、主信号部とから構成されている。
【0004】
主信号部は、1フレームあたり48個のスロット(スロット#0〜スロット#47)により構成されている。1スロットは、188バイトのTSパケットにRSパリティ16バイトが付加された203バイトのデータ系列である。なお、TSパケットの同期信号は、既知(47h)であるため、畳み込み符号化を行う前に、各スロットの先頭バイトが除かれている。
【0005】
制御信号部は、1フレームあたり8バイトのTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号と、その前後に付加された2バイトのフレーム同期信号(TAB1,TAB2)とにより構成される。このTMCC信号は、48バイトのTMCC情報に、16バイトのRS誤り訂正符号が付けられた信号であり、1スーパフレーム単位で情報内容が割り当てられる情報である。このTMCC信号は、8バイト毎に分割されて、各フレームの先頭に配置して送信される。
この制御信号部は、必ずBPSKで変調される。
【0006】
また、BSデジタル放送では、主信号の変調方式及び畳み込み符号の符号化方式をスロット単位で選択することが可能となっている。具体的には、図9に示すように、主信号の変調方式としては、PSK(8PSK)、QPSK、BPSKのいずれかの変調方式を選択することができる。また、内符号の符号化方式としては、8PSKに対しては、トレリス符号化を、QPSK及びBPSKに対しては、畳み込み符号化をそれぞれ選択することができる。トレリス符号化の符号化率は2/3を、QPSKに対する畳み込み符号の符号化率は1/2,2/3,3/4,5/6,7/8(2/3〜7/8はパンクチャード符号)を、BPSKに対する符号化率は1/2をそれぞれ選択することができる。
【0007】
このような複数の変調/符号化方式を各フレーム内に割り当てる場合には、TC8PSK、QPSK、BPSKというように位相数の多い変調方式順にフレームの先頭から配置して送信する。また、QPSKで符号化率が異なるスロットを各フレーム内に割り当てる場合には、符号化率の高い順(7/8,5/6,3/4,2/3,1/2といった順)でフレームの先頭から配置して送信する。
【0008】
BSデジタル放送では、以上のようなスロット配置やスーパーフレーム構成の情報をTMCCに記述して送信を行う。受信側では、このTMCC情報を復号してスーパーフレームの構成を解析し、それぞれの変調方式、符号化方式に対応した復調及び復号を行う。
【0009】
ここで、スロット単位で変調方式及び符号化方式(変調/符号化方式)を変更することができるとなると、異なる伝送レートが混在したスーパーフレームの構成となり、各スーパーフレーム毎のクロックを一定にすることができず、TSとの同期もとれない。そこで、BSデジタル放送では、ダミースロットという概念を用いてスーパーフレーム毎の時間関係が保持されている。
【0010】
まず、BSデジタル放送では、各変調/符号化方式毎に、最小割当単位というものが定められている。この最小割当単位は、ある変調/符号化方式を用いる場合、その変調/符号化方式に対して割り当てる最低のスロット数である。
【0011】
具体的に各変調/符号化方式の最小割当単位のスロット数は、図9に示すようになる。この図9に示すように、トレリス符号化8PSK(TC8PSK)であれば最小割当単位は、1スロットとなる。QPSKの符号化率7/8(QPSK7/8)の場合であれば最小割当単位は、8スロットとなる。QPSKの符号化率5/6(QPSK5/6)の場合であれば最小割当単位は、6スロットとなる。QPSKの符号化率3/4(QPSK3/4)の場合であれば最小割当単位は、4スロットとなる。QPSKの符号化率2/3(QPSK2/3)の場合であれば最小割当単位は、3スロットとなる。QPSKの符号化率1/2(QPSK1/2)の場合であれば最小割当単位は、2スロットとなる。BPSKであれば最小割当単位は、4スロットとなる、といったように定められている。各変調/符号化方式を割り当てる場合には、これらの最小割当単位の倍数単位でスロットを割り当てていかなければならない。
【0012】
さらに、各最小割当単位内における、実際のデータが含まれる有効スロット数、及び、ダミーデータが含まれるダミースロット数も、各変調方式/符号化方式毎に定められている。
【0013】
例えば、TC8PSKであれば有効スロット数が1(ダミースロットが0)、QPSK7/8の場合であれば有効スロット数が7(ダミースロット数が1)、QPSK5/6の場合であれば有効スロット数が5(ダミースロット数が1)、QPSK3/4の場合であれば有効スロット数が3(ダミースロット数が1)、QPSK2/3の場合であれば有効スロット数が2(ダミースロット数が1)、QPSK1/2の場合であれば有効スロット数が1(ダミースロット数1)、BPSKであれば有効スロット数が1(ダミースロット数が3)といったように定められている。
【0014】
ダミースロットのデータは、送信時に削除され実際には伝送がされない。そのため、最小割当単位毎にみると結果的に同じ伝送レートとなる。
【0015】
また、BSデジタル放送では、連続する同一符号の期間が長くならないように、伝送データに対してエネルギー拡散処理が行われる。このエネルギー拡散処理は、15次M系列(X15+X14+1)の疑似ランダム信号を加算することにより行われている。この15次M系列の疑似ランダム信号は、スーパーフレームの先頭で初期化される。その初期値は、低次から「100101010000000」となっている。この疑似ランダム信号は、スーパーフレーム構成の各データに対して、1ビットずつ加算されていく。
【0016】
また、BSデジタル放送では、畳み込み符号によるバーストエラーを回避するため、RS符号化処理と、畳み込み処理との間に、インターリーブ処理が行われる。BSデジタル放送では、上述したスーパーフレーム単位でブロックインターリーブが行われる。BSデジタル放送のインターリーブ/デインターリーブは、TMCCや同期信号を除いた、主信号に対してのみ行われる。
【0017】
BSデジタル放送における具体的なインタリーバの動作(送信側)について説明をする。
【0018】
まず、インタリーバは、図10に示すように、スーパーフレーム内の先頭フレーム(第1フレーム:フレーム#0)をメモリに書き込む。この先頭フレーム(フレーム#0)は、スロット#0、スロット#1、スロット#2・・・スロット#46、スロット#47といったように、スロット番号順にメモリに書き込まれる。続いて、インタリーバは、次のフレーム(フレーム#1)をメモリに書き込む。この次のフレーム(フレーム#1)も、同様にスロット#0からスロット#47までメモリに書き込む。インタリーバは、以上の処理を最終フレーム(第8フレーム:フレーム#7)まで行う。
【0019】
続いて、インタリーバは、このように書き込んだスーパーフレームに対して、全フレームのi番目(スロット#0〜スロット#47)のスロット面を順番に切り出し、各スロット面をインタリーブブロックとしデータをフレーム方向に読み出していく。
【0020】
まず、インタリーバは、図11に示すように、第1スロット面(スロット#0)に対する読み出しを行う。第1スロット面(スロット#0)に対する読み出しは、第1フレーム(フレーム#0)の先頭バイトから行われ、続いて、第2フレーム(フレーム#1)の先頭バイト、第3フレーム(フレーム#2)の先頭バイト・・・といった順にフレーム方向に1バイトずつ読み出されていき、第8フレーム(フレーム#7)まで読み出すと第1フレーム(フレーム#0)に戻り、この第1フレームの2バイト目からフレーム方向に読み出しが繰り返されていく。そして、インタリーバは、この第1スロット面(スロット#0)に対して、1スロット分のデータ(203バイト:図11中A点)を読み出すと、一旦第1スロット面(スロット#0)に対する読み出しを停止する。
【0021】
続いて、インタリーバは、第2スロット面(スロット#1)に対する読み出しを行う。この第2スロット面(スロット#1)に対する読み出しも、第1スロット面(スロット#0)と同様に、フレーム方向に1バイトずつ読み出しを行う。そして、インタリーバは、この第2スロット面(スロット#1)に対して、1スロット分のデータ(203バイト)を読み出すと、一旦第2スロット面(スロット#1)に対する読み出しを一旦停止する。
【0022】
インタリーバは、以後、同様に第3スロット面(スロット#2)から第48スロット面(スロット#47)まで、フレーム方向に1バイトずつ1スロット分のデータ(203バイト)の読み出しを行う。
【0023】
続いて、インタリーバは、第1スロット面(スロット#0)に戻り、第1スロット面の204バイト目(図11中A点)から、フレーム方向に1バイトずつデータの読み出しを行う。やはり、この場合も、1スロット分のデータ(203バイト)を読み出すと、一旦第1スロット面に対する読み出しを停止して、第2スロット面(スロット#1)に移る。そして、インタリーバは、以後、同様に第3スロット面(スロット#2)から第48スロット面(スロット#47)まで、フレーム方向に1バイトずつ1スロット分のデータの読み出しを行う。
【0024】
インタリーバは、以上のように、各スロット面に対してフレーム方向にデータを1バイトずつ読み出していき、1スロット分のデータを読み出すと、次のスロット面に移るといったように処理を繰り返し、最終的に、第8フレーム(フレーム#7)の最終バイトまでの読み出しを行い、インタリーブ処理を終了する。
【0025】
すなわち、BSデジタル放送のインターリーバは、各フレームの第iスロット(スロット#(i―1))を切り出して形成されるスロット面を1つのインターリーブブロックとし、このインターリーブブロックを48個並列に用いたブロックインターリーブを行っている。各インターリーブブロックは、8行203列のデータ配列となる。
【0026】
なお、BSデジタル放送では、スーパーフレームにダミースロットが含まれている場合には、このダミースロットも有効スロットと同様に、インタリーブ/デインタリーブが行われる。
【0027】
つぎに、BSデジタル放送を受信する受信装置について説明をする。
【0028】
図12に、BSデジタル放送の受信装置のブロック構成図を示す。
BSデジタル放送の受信装置101は、直交復調部102と、ビタビデコーダ103と、セレクタ104と、デインタリーバ105と、主信号用逆エネルギー拡散部106と、主信号用RSデコーダ107と、トランスポートストリームインターフェース(TS/IF)108と、TMCC用逆エネルギー拡散部109と、TMCC用RSデコーダ110と、TMCCデコーダ111とを備えて構成される。
【0029】
直交復調部102には、パラボラアンテナにより受信されたデジタル衛星放送の受信信号が入力される。直交復調部102は、RF信号をIF信号に変換する周波数変換、IF信号を直交復調してIQ信号データに変換する直交復調、シンボルクロック同期再生、搬送波同期再生、フレーム同期等の同期処理を行う。直交復調部102により直交復調されたIQ信号データは、ビタビデコーダ103に送出される。
【0030】
ビタビデコーダ103は、入力されたIQ信号データに対してビタビ復号を行う。ビタビ復号を行う符号化/変調方式は、スロット毎に切り換えられるが、その切り換え情報は、TMCCデコーダ111から送られる。ビタビ復号された伝送データは、セレクタ104に送出される。
【0031】
セレクタ104は、主信号とTMCC信号とを分離する。主信号は、デインタリーバ105に送出され、TMCC信号は、TMCC用逆エネルギー拡散部109に送出される。セレクタ104は、フレーム同期信号のタイミングに基づき、TMCC信号と主信号とを分離することができる。
【0032】
デインターリーバ105は、スーパーフレーム単位で主信号に対してデインターリーブ処理を行う。デインタリーブされた後のデータは、ダミースロットも含めて、主信号用逆エネルギー拡散部106に送出される。
【0033】
主信号用逆エネルギー拡散部106は、主信号に対して15次M系列の疑似ランダム信号を加算することにより、送信側でエネルギー拡散がされた主信号の復元を行う。逆エネルギー拡散がされた主信号は、主信号用RSデコーダ107に送出される。
【0034】
主信号用RSデコーダ107は、主信号に対してRS(204,188)のRS復号を行い、TSパケットに対応したデータを生成する。生成されたデータは、TS/IF108に送出される。
【0035】
TS/IF108は、MPEG−2のトランスポートストリームを生成する。このTS/IF108は、多重化されている例えば8本のトランスポートストリーム(TS)から、必要な1本のTSだけを取り出して出力する。出力するTSがどのスロットに格納されているかは、TMCC情報に記述されている。TS/IF108は、ユーザ等から入力されるTSの選択情報(例えば、TSの番号)と、TMCC情報とに基づき、そのTSが格納されているスロットのデータのみを出力する。
【0036】
また、TS/IF108は、クロックレートの切り換え処理も行う。BSデジタル信号の受信装置101では、このTS/IF108にデータを書き込むまでの処理に関し、シンボルクロックの2倍の周波数のクロックであるデータクロック(DCK)に基づき動作する。そして、このTS/IF108からデータを読み出すクロックは、出力するスロット数に応じて生成されるクロックである出力クロック(TSCK)に基づいて定まる。シンボルクロックとは、入力信号の1シンボルに同期したクロックであり、例えば、直交復調部102によりこのシンボルクロックのクロック再生が行われる。また、出力クロック(TSCK)は、1スーパフレームの周期をT、選択された上記トランスポートフレームが割り当てられたスロットの数m、1スーパーフレーム内に含まれる全スロット数をnとしたとき、以下の式で与えられる。
TSCK=n/(T・m)
すなわち、TS/IF108は、送信時において生成されたTSのクロックを生成し、そのクロックレートでTSを出力する。
【0037】
一方、TMCC用逆エネルギー拡散部109は、TMCC信号に対して15次M系列の疑似ランダム信号を加算することにより、TMCC信号の逆エネルギー拡散処理を行う。逆エネルギー拡散がされたTMCC信号は、TMCC用RSデコーダ110に送出される。
【0038】
TMCC用RSデコーダ110は、1スーパーフレーム分のTMCC信号が蓄積された後、TMCC信号に対してRS(64,48)のRS復号を行う。誤り訂正をすることにより得られた48バイトのTMCC情報は、TMCCデコーダ111に送出される。
【0039】
TMCCデコーダ111は、1スーパフレーム毎にTMCC情報を復号し、TMCC情報に記述されている必要な情報を、各部に送出する。なお、あるスーパーフレームに対するTMCC情報は、2つ前のスーパーフレームに付加されて送信されてくる。
【0040】
BSデジタル放送の受信装置101は、以上のような構成により、BSデジタル放送を受信するとともに、TSを復調して例えば後段のMPEGデコーダに送出することができる。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、TS/IF108では、入出力するデータのクロックレートの乗り換えを行うために、内部にスムージングバッファが必要となる。
【0042】
しかしながら、スーパーフレーム単位でBSの伝送データとTSとが同期がとられているため、このスムージングバッファの容量が約2フレーム分も必要となってしまい、回路規模が大きくなる。
【0043】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、TSを所定のクロックで送出するために用いられるスムージングバッファの容量を削減することができるデジタル衛星放送信号の復調装置及び方法を提供することを目的とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるデジタル衛星放送信号の復調装置は、複数のトランスポートストリームが多重化された多重化ストリームが入力されるデジタル衛星放送信号の復調装置において、少なくともインタリーブブロックの2倍の容量を有するインタリーブメモリと、上記インタリーブメモリに上記多重化ストリームを書き込む書込制御手段と、所定のブロックインタリーブ規則に従って上記インタリーブメモリに書き込まれたデータを読み出す読出制御手段と、選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数が、インタリーブブロックの全データ数をx、インタリーブブロック内で選択したトランスポートストリームのデータ数をy、上記インタリーブブロックの周期をTとしたとき、x/(T・y)となるように制御するクロック制御手段と、上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行う逆エネルギー拡散処理手段とを備え、上記読出制御手段は、上記多重化ストリームを構成する任意の1つのトランスポートストリームを選択し、選択したトランスポートストリームが割り当てられたスロットのみを上記インタリーブメモリから読み出して出力し、上記クロック制御手段は、1スーパーフレーム内に含まれる全スロット数をn、上記1スーパーフレーム内に含まれる選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットの数をm、1スーパーフレーム期間をTとしたとき、上記インタリーブメモリから読み出されるトランスポートストリームのデータのクロック周波数をn/(T・m)となるように制御し、上記逆エネルギー拡散処理手段は、スーパーフレーム内の各スロットの先頭データに対して加算される疑似ランダム信号の初期値を全スロット分格納して、各スロットの先頭で疑似ランダム信号を上記初期値に更新することを特徴とする。
【0047】
本発明にかかるデジタル衛星放送信号の復調方法は、複数のトランスポートストリームが多重化された多重化ストリームを含むデジタル衛星放送信号を復調するデジタル衛星放送信号の復調方法において、インタリーブメモリに対して上記多重化ストリームを書き込むときには、多重化されたトランスポートストリームを全て書き込み、上記インタリーブメモリから読み出すときには、選択された1のトランスポートストリームのみを読み出す第1のステップと、選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数を、上記インタリーブブロックの全データ数をx、上記インタリーブブロック内で選択したトランスポートストリームのデータ数をy、上記インタリーブブロックの周期をTとしたとき、x/(T・y)となるように制御する第2のステップと、上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行う第3のステップとを含み、上記第1のステップでは、選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットのみを上記インタリーブメモリから読み出して出力し、上記第2のステップでは、1スーパーフレーム内に含まれる全スロット数をn、上記1スーパーフレーム内に含まれる選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットの数をm、1スーパーフレーム期間をTとしたとき、上記インタリーブメモリから読み出されるトランスポートストリームのデータのクロック周波数をn/(T・m)とし、上記第3のステップでは、上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行い、上記逆エネルギー拡散処理時に、スーパーフレーム内の各スロットの先頭データに対して加算される疑似ランダム信号の初期値を全スロット分格納して、各スロットの先頭で疑似ランダム信号を上記初期値に更新することを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明のデジタル衛星放送信号の復調装置を適用したBSデジタル放送の受信装置について、図面を参照しながら説明する。
【0051】
全体構成
図1に、本発明の実施の形態のBSデジタル放送の受信装置1のブロック構成図を示す。
受信装置1は、直交復調部2と、ビタビデコーダ3と、デインタリーバ4と、主信号用逆エネルギー拡散部5と、TMCC用逆エネルギー拡散部6と、RSデコーダ7と、TMCCデコーダ8と、コントローラ9とを備えて構成される。
【0052】
直交復調部2には、パラボラアンテナにより受信されたデジタル衛星放送の受信信号が入力される。直交復調部2は、RF信号をIF信号に変換する周波数変換、IF信号を直交復調してIQ信号データに変換する直交復調、シンボルクロックの同期再生、搬送波の同期再生、フレーム同期等の、各種同期処理が行われる。直交復調部2により直交復調されたIQ信号データは、ビタビデコーダ3に送出される。
【0053】
ビタビデコーダ3は、入力されたIQ信号データに対してビタビ復号を行う。ビタビ復号を行う符号化/変調方式は、スロット毎に切り換えられるが、その切り換え情報は、TMCCデコーダ8から送られる。ビタビ復号された伝送データは、デインタリーバ4に送られる。
【0054】
デインターリーバ4は、スーパーフレームの2倍の容量を有するインタリーブメモリを用いて、スーパーフレーム単位で主信号に対してデインターリーブ処理を行う。
【0055】
ここで、デインタリーバ4は、スーパーフレームに含まれる全スロット及びTMCC信号をインタリーブメモリに対して書き込むが、読み出しは全スロットに対して行わず、多重化されている複数のTSのうち最終的に出力される1つのTSが格納されているスロットのみを読み出すようにしている。読み出し行うスロット番号を指定するスロットアドレス(SLOTADD)は、コントローラ9から供給される。また、書き込みクロックは、シンボルクロックの2倍の周波数のクロックであるデータクロック(DCK)となるが、読み出しクロックは、コントローラ9から供給された2倍の出力クロック(DTSCK)となる。
【0056】
また、デインタリーバ4は、TMCC信号も一旦インタリーブメモリに書き込み、主信号と同一の読み出しクロックを用いて読み出しを行う。
【0057】
デインタリーバ4は、読み出した主信号及びTMCC信号を、同一のデータパスを共用して主信号用逆エネルギー拡散部5に送出する。
【0058】
主信号用逆エネルギー拡散部5は、デインタリーバ4から送出された主信号及びTMCC信号のうち、主信号に対してのみ逆エネルギー拡散処理を行う。主信号用逆エネルギー拡散処理部5は、処理したデータをTMCC用逆エネルギー拡散処理部6に送出する。
【0059】
TMCC用逆エネルギー拡散部6は、主信号用逆エネルギー拡散処理部5から送出された主信号及びTMCC信号のうち、TMCCに対してのみ逆エネルギー拡散処理を行う。TMCC用逆エネルギー拡散処理部6は、処理したデータをRSデコーダ7に送出する。
【0060】
RSデコーダ7は、主信号が入力された場合には、主信号に対するRS復号(204,188)を行い、TMCC信号が入力された場合には、TMCC信号に対するRS復号(64,48)を行う。RSデコーダ7は、復号した主信号に対してクロックレートの乗り換えをして、出力クロック(TSCK)とともにTSを出力する。またRSデコーダ7は、復号したTMCC情報をTMCCデコーダ8に供給する。
【0061】
TMCCデコーダ8は、TMCC情報を解析し、復調に必要な情報をコントローラ9に供給する。
【0062】
コントローラ9は、TMCC情報等に従い、各種制御を行う。
【0063】
以上のような受信装置1では、複数のTSが多重化された伝送データのうち、選択された1本のTSを出力する。出力された1本のTSは、後段のMPEGデコーダに供給される。この受信装置1から最終的に出力されるTSは、例えばユーザ等により任意に選択される。
【0064】
コントローラ
つぎに、コントローラ9について説明を行う。
コントローラ9は、デインターリーバ4からデータを読み出す際の動作クロックである読出クロック(DTSCK)を生成する。
【0065】
コントローラ9は、TMCC情報に基づき、最終的に出力されるTSが割り当てられているスロットが、1つのスーパーフレーム中にいくつあるか解析する。この解析したスロット数を出力スロット数mとする。続いて、この出力スロット数mと、1スーパーフレームの周期Tと、1スーパーフレームに含まれている全スロット数n(すなわち、n=8×48)とに基づき、以下のように最終的に出力するTSのクロック周波数(出力クロック:TSCK)を算出する。
TSCK=n/(T・m)
コントローラ9は、この出力クロック(TSCK)の周波数を2倍し、読出クロック(DTSCK)を生成する。
【0066】
また、コントローラ9は、デインタリーバ4から読み出すスロットを指定するスロットアドレスを生成する。
【0067】
コントローラ9は、TMCC情報に基づき、最終的に出力されるTSが割り当てられているスロットが、スーパーフレーム内のどの位置のスロットに割り当てられているかを解析する。そして、スーパーフレーム内におけるスロット位置を示すアドレス情報(SLOTADD)を生成する。
【0068】
コントローラ9は、以上のように生成した読出クロック(DTSCK)を、デインタリーバ4、主信号用逆エネルギー拡散部5、TMCC用逆エネルギー拡散部6、RSデコーダ7にそれぞれ供給する。また、コントローラ9は、解析したスロットアドレス(SLOTADD)をデインタリーバ4及び主信号用逆エネルギー拡散部5に供給する。
【0069】
以上のようにコントローラ9では、TMCC情報を解析することにより、出力するTSの出力クロックを算出することができ、さらに、出力するTSが割り当てられているスロットのアドレス情報を算出することができる。また、このコントローラ9では、出力するTSの出力クロックに応じて、デインタリーバ4に対する読出クロックを生成することができる。
【0070】
デインタリーバ
つぎに、デインタリーバ4について説明を行う。
【0071】
デインタリーバ4は、図2に示すように、2つのインタリーブメモリ11,12と、入力セレクタ13と、出力セレクタ14と入力アドレスジェネレータ15と、出力アドレスジェネレータ16とを備えて構成される。
【0072】
インタリーブメモリ11,12は、それぞれ1スーパーフレーム分の容量を有している。
【0073】
入力セレクタ13は、データを書き込むインタリーブメモリを選択し、選択したメモリに対して書込アドレスを与えてデータを書き込む。出力セレクタ14は、データの読み出しを行うインタリーブメモリを選択し、選択したメモリに対して読出アドレスを与えてデータを読み出す。入力セレクタ13及び出力セレクタ14は、スーパーフレームのスタートタイミング(SFST)で、書き込み用メモリと読み出し用メモリとが交互に切り替わるように、選択するメモリの切り換えを行う。
【0074】
入力アドレスジェネレータ15は、インタリーブメモリ11,12に対する書込アドレスを発生する。アドレスの発生は、例えば、1スーパーフレーム周期で繰り返される一定の発生パターンを用いて行われる。また、入力アドレスジェネレータ15は、デインタリーブの対象となる主信号とともにTMCC信号もインタリーブメモリ11,12に書き込むようにする。そして、この入力アドレスジェネレータ15によるデータの書込クロックは、シンボルクロックの2倍の周波数のクロックであるデータクロック(DCK)となる。
【0075】
出力アドレスジェネレータ16は、インタリーブメモリ11,12に対する読出アドレスを発生する。アドレスの発生は、例えば、1スーパーフレーム周期で繰り返される一定の発生パターンを用いて行われる。この発生パターンは、データの読出順序が上述したBSデジタル放送方式の規格に合致するように予め定めておいてもよい。
【0076】
ここで、出力アドレスジェネレータ16は、主信号をインタリーブして読み出す際に、コントローラ9から入力されるスロットアドレス(SLOTADD)を参照して、出力するTSが割り当てられているスロットのみを読み出し、その他のスロットは読み出さないように、アドレスを適宜スキップしながら、読出アドレスを発生する。また、出力アドレスジェネレータ16は、主信号を読み出す前に、1スーパーフレーム分のTMCC信号を全て読み出す。そして、この出力アドレスジェネレータ16による読出クロックは、コントローラ9から供給された読出クロック(DTSCK)となる。
【0077】
デインタリーバ4の出力動作を説明するためのタイミングチャートを図3に示す。
【0078】
まず、スーパーフレームスタート信号(SFST)が発生されると、読出クロック(DTSCK)で、140バイトの0x00データを読み出す。続いて、1バイトずつTMCC信号(64バイト)を読み出す。続いて、0x00データ及びTMCC信号を全て(204バイト分)読み出すと、第1スロット(スロット#0)の読み出しを続けて行う。この第1スロット(スロット#0)を全て読み出すと(即ち、203バイト分読み出すと)、次に、203クロック期間読み出しを停止して、その間ダミーデータ(203バイト)を出力する。そして、ダミーデータを203バイト分出力した後、第2スロット(スロット#1)の読み出しを行う。
【0079】
このように、デインタリーバ4は、スーパーフレームスタートの後、TMCC信号、第1スロットを連続して読み出し、以後、ダミーデータ(203バイト)とスロットとを交互に出力していくようにする。
【0080】
さらに、デインタリーバ4は、インタリーブメモリ11,12からデータが読み出されたタイミングでhighとなる(即ち、ダミーデータが出力されているタイミングではlowとなる)TSイネーブル信号(TSEN)を発生する。また、デインタリーバ4は、TMCC信号が読み出されたタイミングでhighとなるTMCCイネーブル信号(TMCEN)を発生する。
【0081】
以上のようにデインタリーバ4では、インタリーブメモリ11,12からデータを読み出すときに、全データを読み出すのではなく、最終的に出力されるTSが割り当てられたスロットのみを読み出すことができる。さらに、デインタリーバ4では、コントローラ9により生成された読出クロックに基づきデータを読み出していく。このことにより、デインタリーバ4では、出力するTSのクロックに応じたクロックでデータを送出していくことができる。
【0082】
また、このデインタリーバ4では、TMCC信号をインタリーブメモリ11,12に一旦格納したのち、出力する。このとき、TMCC信号をスーパーフレームの先頭にまとめて送出する。このことにより、送信時において、各フレームに分割して送信されてきたTMCC信号を再構成することでき、別途TMCCの再構成用のバッファを設ける必要がなくなる。
【0083】
主信号逆エネルギー拡散部
つぎに、主信号用逆エネルギー拡散部5について説明を行う。
【0084】
主信号用逆エネルギー拡散部5は、図4に示すように、疑似ランダム信号発生回路21と、ROM22と、第1のアンド回路23と、第2のアンド回路24と、加算器25とを備えて構成される。
【0085】
疑似ランダム信号発生回路21は、15段のシフトレジスタと、この15段のシフトレジスタに格納された各値に基づき、15次M系列(X15+X14+1)の疑似ランダム信号を発生する回路である。この疑似ランダム信号発生回路21は、読出クロック(DTSCK)で、内部レジスタの値を転送し、データを更新していく。
【0086】
疑似ランダム信号発生回路21は、イネーブル端子が設けらており、このイネーブル端子に第1のアンド回路23の出力が入力される。第1のアンド回路23は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)の反転信号と、TSイネーブル信号(TSEN)との論理積を出力する。疑似ランダム信号発生回路21は、この出力がhighのときのみに内部レジスタのデータの転送動作を行って疑似ランダム信号を発生する。
【0087】
ROM22には、各スロットの先頭位置での疑似ランダム信号の初期値データ(15ビット)を格納している。ROM22は、1スーパーフレームの全てのスロット(8×48スロット)に対する初期値データが格納されている。
【0088】
第2のアンド回路24は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)の反転信号と疑似ランダム信号発生回路21から出力される疑似ランダム信号との論理積を出力する。第2のアンド回路24は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がlowのときには、疑似ランダム信号を加算器25に入力し、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighのときには、lowデータを加算器25に入力する。
【0089】
加算器25は、第2のアンド回路24から出力された疑似ランダム信号と入力データとを1ビット毎に加算し、加算結果の下位1ビットを出力する。また、加算器25は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighときには、入力データをそのまま出力する。
【0090】
以上のような主信号用逆エネルギー拡散部5は、以下のような動作を行う。
【0091】
まず、インタリーバ4からTMCC信号が転送されてきた場合には、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighとなり、疑似ランダム信号発生回路21は動作が停止する。それとともに、加算器25には第2のアンド回路24からlowが入力される。そのため、TMCC信号にはなんら値が加算されずに、そのままTMCC信号がデータパスを通過する。
【0092】
次に、インタリーバ4からダミーデータが転送されてきた場合には、TSイネーブル信号(TSEN)がlowとなり、疑似ランダム信号発生回路21は動作が停止する。加算器25には、なんらかの値が供給されることとなるが、その値は特に意味をなさない値である。
【0093】
次に、インタリーバ5からスロットが転送されてきた場合には、TSイネーブル信号(TSEN)がhighとなり、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がlowとなることから、読出クロック(DTSCK)に従い疑似ランダム信号発生回路21が動作する。ここで、スロットの先頭が転送されきたタイミングで、シフトレジスタの値がリセットされ、ROM22にスロットアドレスが与えられそのスロットの初期値データがロードされる。そのため、インタリーバ4から1スーパーフレーム分全てのスロットが転送されてこなくても、正しい値の疑似ランダム信号の加算することができる。
【0094】
以上のように主信号用エネルギー拡散部5では、TSイネーブル信号(TSEN)及びTMCCイネーブル信号(TMCEN)に基づき動作することによって、スロットに対してのみ疑似ランダム信号を加算することができる。さらに、デインタリーバ4では、各スロットの先頭位置での疑似ランダム信号の初期値をROM22に格納しておき、コントローラ9から供給されるアドレス情報(SLOTADD)に応じて初期値をロードするので、出力するTSが割り当てられたスロットのみが送出され、加算する疑似ランダム信号がスキップしたとしても、正しい逆エネルギー拡散を行うことができる。
【0095】
TMCC用逆エネルギー拡散部
つぎに、TMCC用逆エネルギー拡散部6について説明を行う。
【0096】
主信号用逆エネルギー拡散部5は、図5に示すように、疑似ランダム信号発生回路31と、アンド回路32と、加算器33とを備えて構成される。
【0097】
疑似ランダム信号発生回路31は、15段のシフトレジスタと、この15段のシフトレジスタの各値から15次M系列(X15+X14+1)の疑似ランダム信号を発生する回路である。この疑似ランダム信号発生回路31は、読出クロック(DTSCK)で、内部レジスタの値を転送し、データを更新していく。
【0098】
疑似ランダム信号発生回路31は、イネーブル端子が設けらており、このイネーブル端子にTMCCイネーブル信号(TMCEN)が入力される。疑似ランダム信号発生回路31は、このTMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighのときのみに、内部レジスタのデータの転送動作を行って疑似ランダム信号を発生する。
【0099】
疑似ランダム信号発生回路31は、リセット端子が設けられ、このリセット端子にスーパーフレームスタート信号が入力される。疑似ランダム信号発生回路31は、スーパーフレームスタート信号が入力されると、内部レジスタの値をリセットして、初期値データをレジスタ内にロードする。
【0100】
アンド回路32は、疑似ランダム信号発生回路31とTMCCイネーブル信号(TMCEN)と論理積を出力する。アンド回路32は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighのときには、疑似ランダム信号を加算器33に入力し、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がlowのときには、lowデータを加算器33に入力する。
【0101】
加算器33は、アンド回路32から出力された疑似ランダム信号と入力データとを1ビット毎に加算し、加算結果の下位1ビットを出力する。また、加算器33は、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がlowときには、入力データをそのまま出力する。
【0102】
以上のようなTMCC用逆エネルギー拡散部6は、以下のような動作を行う。
【0103】
主信号用逆エネルギー拡散部5からTMCC信号が転送されてきた場合には、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がhighとなることから、読出クロック(DTSCK)に従い疑似ランダム信号発生回路31が動作する。ここで、スーパーフレームスタートのタイミングで、シフトレジスタの値がリセットされ、疑似ランダム信号の初期値データがロードされる。TMCC信号は、スーパーフレームの先頭部分にまとめて位置しているので、スーパーフレームの先頭で初期値をロードすることによって、正しい値の疑似ランダム信号の加算することができる。
【0104】
インタリーバ4からダミーデータ或いはスロットが転送されてきた場合には、TMCCイネーブル信号(TMCEN)がlowとなり、疑似ランダム信号発生回路31は動作が停止し、加算器33にはアンド回路32からlowが入力される。そのため、ダミーデータ及びスロットにはなんら値が加算されずに、そのままデータが出力がされる。
【0105】
以上のようにTMCC用エネルギー拡散部6では、TSイネーブル信号(TSEN)及びTMCCイネーブル信号(TMCEN)に基づき動作することによって、TMCCに対してのみ疑似ランダム信号を加算することができる。
【0106】
つぎに、RSデコーダ7について説明を行う。
【0107】
RSデコーダ7は、図6に示すように、RSデコード回路41と、セレクタ42と、FIFO43と、1/2分周器44とを備えて構成される。
【0108】
RSデコード回路41は、読出クロック(DTSCK)により動作を行う。RSデコード回路41には、イネーブル端子が設けられており、このイネーブル端子に入力されるTSイネーブル信号(TSEN)がhighとされているタイミングで復号を行い、lowとされているタイミングでは、入力されたデータを読み捨てる。
【0109】
また、RSデコード回路41は、主信号用のRS復号とTMCC用のRS復号との両者を行うことが可能な構成とされている。すなわち、RS(204,188)とRS(64,48)の両者の復号が可能な構成とされている。具体的には、RS(204,188)とRS(64,48)とは両者ともRS(255,239)の縮退符号であるので、RSデコード回路41は、RS(204,188)の専用のアルゴリズムにより復号を行うこととし、TMCCの復号を行う場合には、TMCC信号の48バイトの先頭に140バイトの0x00を付加して、RS(204,188)の符号語とみなして復号を行っている。
【0110】
TMCC信号に対するRS復号を行うか、主信号に対してRS復号を行うかは、TMCCイネーブル信号(TMCEN)により識別される。
【0111】
セレクタ42は、RSデコード回路41によるデコード結果がTMCC情報であれば、その情報をTMCCデコーダ8に供給する。また、セレクタ42は、RSデコード回路41によるデコード結果が主信号であればその結果をFIFO43に入力する。
【0112】
FIFO43は、1/2スロット分のデータ容量を有しており、RSデコード回路41による主信号のRS復号結果が入力され、1/2分周器44から出力される出力クロック(TSCK)のクロックタイミングでデータが出力されていく。
【0113】
1/2分周器44は、読出クロック(DTSCK)のクロック周波数を1/2に分周して、そのトランスポートストリーム本来の出力クロック(TSCK)を出力する。
【0114】
以上のように本発明の実施の形態のBSデジタル放送の受信装置1では、インタリーブメモリ11,12からデータを読み出すときに、全データを読み出すのではなく、最終的に出力されるTSが割り当てられたスロットのみを読み出している。さらに、その読出クロックは、TSの出力クロックに応じた周波数とされている。
【0115】
このため、このデインタリーバ4以後の処理を最終段まで、全データに対して処理を行わず、最終的に出力するデータに対してのみ処理が行われる。従って、大容量の出力バッファを設けることなく、多重化されたTSのうちの1本のTSを出力することができ、また、TSの出力クロックの乗り換えも容易に行うことができる。
【0116】
また、BSデジタル放送の受信装置1では、デインタリーバ4から最終的に出力するTSが割り当てられたスロットのみが読み出されるので、主信号に逆エネルギー拡散する際に加算される疑似ランダム信号がスキップする。このことを回避するため、主信号用逆エネルギー拡散処理部5では、スロット毎の疑似ランダム信号の初期値をROMに予め格納しておき、スロット毎に疑似ランダム信号を初期値で更新する。このことにより、BSデジタル放送の受信装置1では、主信号に対して正しい逆エネルギー拡散処理を行うことができる。
【0117】
また、このBSデジタル放送の受信装置1では、ダミーデータではないことを示すTSイネーブル信号(TSEN)及びTMCC信号であることを示すTMCCイネーブル信号(TMCEN)に基づき、疑似ランダム信号の更新及びデータへ疑似ランダム信号の加算処理を制御している。そのため、同一のデータパスを用いてTMCC信号及び主信号の転送を行っても、主信号に対してのみ逆エネルギー拡散を行い、TMCC信号には逆エネルギー拡散に対しては逆エネルギー拡散を行わないようにすることができる。
【0118】
また、このBSデジタル放送の受信装置1では、TMCC信号であることを示すTMCCイネーブル信号(TMCEN)に基づき、TMCC信号への加算処理を制御している。そのため、同一のデータパスを用いてTMCC信号及び主信号の転送を行っても、TMCC信号に対してのみ逆エネルギー拡散を行い、主信号及びダミーデータには逆エネルギー拡散に対しては逆エネルギー拡散を行わないようにすることができる。
【0119】
また、このBSデジタル放送の受信装置1では、デインタリーバ4によりTMCC信号の再構成を行い、さらに、TMCC信号及び主信号を同一のデータパスで転送しているので、RSデコーダを共用化して用いることができる。このようにRSデコーダを共用化することによって、RSデコーダ全体の回路規模を小さくすることができる。
【0120】
なお、本例のBSデジタル放送の受信装置1では、インタリーバ4の読出クロック(DTSCK)を、出力するTSの出力クロック(TSCK)の2倍の周波数としているが、少なくとも1スーパーフレーム周期で、必要なスロット及びTMCC信号の両者が読み出せるクロックであれば、このような周波数に限らない。例えば、読出クロックは、図7に示すように、スーパーフレームの最初の1スロット分までは出力クロック(TSCK)の2倍の周波数とし、以後スーパーフレームの終わりまで出力クロック(TSCK)と同一の周波数とするようにしてもよい。この場合ダミーデータを必要としないので、RSデコーダ7でのダミーデータの読み捨て動作が無くなることとなる。
【0121】
【発明の効果】
本発明にかかるデジタル衛星放送信号の復調方法では、インターリーブメモリから選択されたトランスポートストリームのみを読み出し、その読み出しクロック周波数を、この選択されたトランスポートストリームの最終的なクロック周波数に応じて制御する。
【0122】
このことにより、本発明では、TSを所定のクロックで送出するために用いられるスムージングバッファの容量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデジタル衛星放送の受信装置のブロック構成図である。
【図2】デインタリーバのブロック構成図である。
【図3】デインタリーバの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図4】主信号用エネルギー拡散部のブロック構成図である。
【図5】TMCC用エネルギー拡散部のブロック構成図である。
【図6】RSデコーダのブロック構成図である。
【図7】デインタリーバの他の動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図8】スーパーフレームのデータ構成を示す図である。
【図9】各変調/符号化方式の最小割当単位、有効スロット数、ダミースロット数を示す図である
【図10】BSデジタル放送におけるインタリーバの動作(書き込み時)を説明するための図である
【図11】BSデジタル放送におけるインタリーバの動作(読み出し時)を説明するための図である。
【図12】従来のBSデジタル放送の受信装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
1 BSデジタル受信装置、2 直交復調部、3 ビタビデコーダ、4 デインタリーバ、5 主信号用逆エネルギー拡散部、6 TMCC用逆エネルギー拡散部、7 RSデコーダ、8 TMCCデコーダ、9 コントローラ
Claims (4)
- 複数のトランスポートストリームが多重化された多重化ストリームが入力されるデジタル衛星放送信号の復調装置において、
少なくともインタリーブブロックの2倍の容量を有するインタリーブメモリと、
上記インタリーブメモリに上記多重化ストリームを書き込む書込制御手段と、
所定のブロックインタリーブ規則に従って上記インタリーブメモリに書き込まれたデータを読み出す読出制御手段と、
選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数が、インタリーブブロックの全データ数をx、インタリーブブロック内で選択したトランスポートストリームのデータ数をy、上記インタリーブブロックの周期をTとしたとき、x/(T・y)となるように制御するクロック制御手段と、
上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行う逆エネルギー拡散処理手段とを備え、
上記読出制御手段は、
上記多重化ストリームを構成する任意の1つのトランスポートストリームを選択し、選択したトランスポートストリームが割り当てられたスロットのみを上記インタリーブメモリから読み出して出力し、
上記クロック制御手段は、
1スーパーフレーム内に含まれる全スロット数をn、上記1スーパーフレーム内に含まれる選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットの数をm、1スーパーフレーム期間をTとしたとき、上記インタリーブメモリから読み出されるトランスポートストリームのデータのクロック周波数をn/(T・m)となるように制御し、
上記逆エネルギー拡散処理手段は、
スーパーフレーム内の各スロットの先頭データに対して加算される疑似ランダム信号の初期値を全スロット分格納して、各スロットの先頭で疑似ランダム信号を上記初期値に更新するデジタル衛星放送信号の復調装置。 - 上記書込制御手段は、
主信号とともにTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号を上記インタリーブメモリに書き込み、
上記クロック制御手段は、
選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数、及び、1スーパーフレーム内に含まれるTMCC信号のデータ量に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数を制御する請求項1記載のデジタル衛星放送信号の復調装置。 - 複数のトランスポートストリームが多重化された多重化ストリームを含むデジタル衛星放送信号を復調するデジタル衛星放送信号の復調方法において、
インタリーブメモリに対して多重化ストリームを書き込むときには、多重化されたトランスポートストリームを全て書き込み、上記インタリーブメモリから読み出すときには、選択された1のトランスポートストリームのみを読み出す第1のステップと、
選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数を、上記インタリーブブロックの全データ数をx、上記インタリーブブロック内で選択したトランスポートストリームのデータ数をy、上記インタリーブブロックの周期をTとしたとき、x/(T・y)となるように制御する第2のステップと、
上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行う第3のステップとを含み、
上記第1のステップでは、
選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットのみを上記インタリーブメモリから読み出して出力し、
上記第2のステップでは、
1スーパーフレーム内に含まれる全スロット数をn、上記1スーパーフレーム内に含まれる選択された上記トランスポートストリームが割り当てられたスロットの数をm、1スーパーフレーム期間をTとしたとき、上記インタリーブメモリから読み出されるトランスポートストリームのデータのクロック周波数をn/(T・m)とし、
上記第3のステップでは、
上記インタリーブメモリから読み出されたデータに対して疑似ランダム信号を加算して逆エネルギー拡散処理を行い、上記逆エネルギー拡散処理時に、スーパーフレーム内の各スロットの先頭データに対して加算される疑似ランダム信号の初期値を全スロット分格納して、各スロットの先頭で疑似ランダム信号を上記初期値に更新するデジタル衛星放送信号の復調方法。 - 主信号とともにTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号を上記インタリーブメモリに書き込み、
選択されたトランスポートストリームの出力クロック周波数、及び、1スーパーフレーム内に含まれるTMCC信号のデータ量に応じて、上記インタリーブメモリから読み出されるデータのクロック周波数を制御する請求項3記載のデジタル衛星放送信号の復調方法。
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