JP3880242B2 - スルーホールの形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー光を用いて、被加工物にスルーホールを形成するスルーホールの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スルーホールを形成する方法は、主として、ドリル等を用いた機械加工で行われていた。しかし、この方法では、たとえばΦ100μmより小さい直径の穴を加工するのは困難である。また、最近、電子機器の高性能化に伴い、配線の高密度化が要求されている。このため、大量穴あけの必要な代表例である回路基板などにおいても、微細穴をピッチで加工するニーズが増えている。
【0003】
この要求を満たす加工方法の一つとして、部分的に開口部を持つマスクを介してコヒーレント光を被加工材に照射し、試料を部分的に加工する方法がある。例えば、特開昭60−134493号において開示されているように、ポリイミド、ポリエステル、ガラスエポキシ等の有機基板表面に金属層を接着した配線基板のスルーホール穴加工にあたり、まず、表面の金属層を加工を施すべきパターンに選択的にエッチングし、その後、この金属層をマスクとして基板にコヒーレントレーザー光を照射し、スルーホールの加工を施す方法がある。また、特開昭61−48582号に開示されているように、エッチングとコヒーレントレーザー光照射を併用した微細加工方法において被加工材の両面の同一位置に同一パターンでフォトレジスト膜を設定し、エッチング加工を穴が貫通する前に中断し、形成されたブリッジの全数または所定数をレジスト膜除去後、フォトレジストパターンと同一の軌跡に沿って走行するコヒーレントレーザー光で除去する加工方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような手法によりコヒーレントレーザー光を用いて被加工材を加工する場合、先細りの穴しか加工することができないという問題がある。これは、集束されたコヒーレントレーザー光は、レーザー加工時に生じる加工のテーパ角のために、斜面に対しコヒーレントレーザー光を照射することになり、照射したコヒーレントレーザー光のエネルギー密度が平面に照射した時と比較して、減衰され被加工材を加工できる限界のエネルギー密度(しきい値)以下になってしまうためと考えられている。
このようにスルーホールが先細り形状(いわゆるテーパ形状)となることによりスルーホールのレーザー光入射(入り口)側の開口径と出口側の開口径との差が大きくなってしまう。
【0005】
例えば、絶縁層の上下に導電層を有し、絶縁層に形成されたスルーホールに導電物を充填することで各導電層同士を電気的に接続する回路基板において、導電物と導電層とを確実に接続するためにはスルーホール端部の開口面積が大きいほうが好ましい。したがって、前述のようにスルーホール端部の開口径の差が大きい場合には出口側の開口径を十分に確保できないことがあり、仮にこの出口側の開口径を十分に確保しようとした場合には、必要以上に入り口側の開口径を大きくしなければならず、高密度にスルーホールを形成するような場合にはかならずしも適した構成とはいえなかった。
また、インクジェットヘッドの吐出口としてこのようなスルーホールを適用する場合には、テーパの角度によってはスルーホール(吐出口)の出口端の厚みが部分的に薄くなってしまい、プレード等でも何度もクリーニングが行われることで、スルーホール(吐出口)出口端が欠けてしまう虞もあった。
【0006】
本発明は、上記のような技術課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、レーザーアブレーション中に加工物から反射するコヒーレントレーザー光を活用し、開口径の差の少ないスルーホールを容易に形成することができるスルーホールの形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために、レーザー光を光源とし、フォトマスクを介して前記レーザー光を光学系を用いて加工対象に投影し、前記加工対象にレーザーアブレーション加工によりスルーホールを形成するスルーホールの形成方法において、前記フォトマスクは、被加工材のスルーホール形成部内に非露光部を形成する遮光部と、前記スルーホールを形成するために該遮光部の周りを取り囲むように設けられる透光部と、を有し、厚みdを有する被加工部材に対して、前記透光部と遮光部との離間距離WTを、d>4.76・K・WT(Kは光学系の縮小倍率)となるようにすることで、反射光を用いた光加工を行うことを特徴とする
【0008】
以上の構成によれば、アブレーション加工中に生じる反射光を光加工に再活用するため、通常のアブレーション加工に比べ、加工に寄与するエネルギー密度が増加する。その結果、通常のアブレーション加工では、加工し難いレーザー光入射方向に関して先細りのテーパー形状を途中からテーパが広がる方向に変化する形状を有するスルーホールを容易に形成できるものである。そして、本発明は開口径の差を従来より少ないものとすることができるため、スルーホールを高密度で配列する場合に好適である。また、スルーホールの最小径がスルーホールの端部より内側に形成され端部の断面が鋭角でなくなるため、前述のインクジェットヘッドの吐出口に適用した場合における端部の欠けの虞を格段に低減することができる。
【0009】
さらに上述のフォトマスクの構成によれば、従来よりもワークに対するレーザーの照射量が少なくて済むため、ワークのレーザー加工時に生じる熱による伸びを著しく低減することができ、また、スルーホール内に未加工部が存在するためバリの少ないスルーホールを形成することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0011】
(実施例1)
まず、本発明を説明する前に従来の光加工方法について図面を用いて説明する。
図2は従来の光加工法を説明するものであり、同図において、111は被加工材、112は光加工用のコヒーレントレーザー光、113は加工のテーパ角、114はコヒーレントレーザー光112が被加工材111のテーパにより反射して生じた反射コヒーレントレーザー光である。
【0012】
被加工材111に、コヒーレントレーザー光112を照射し、レーザーアブレーション加工を行う場合、はじめに、被加工材にレーザーが照射された部分の(加工形状の)外郭部にはテーパ角113が発生する。このテーパ角113は、照射するコヒーレントレーザー光のエネルギーに影響を受け、照射エネルギーが高いとテーパ角113は小さくなり、照射するコヒーレントレーザー光のエネルギーが低いとテーパ角113は大きくなるという性質を有する。そして、一度このようなテーパ角が生じた場合には、前記コヒーレントレーザー光112は被加工材111の加工面に対して斜めに入射されることになるため、レーザー光112の一部が114のように反射されてしまい、レーザー光の入射方向に十分なエネルギー密度を確保することができず、ほぼ最初にできたテーパ角113にならうように加工が進んでいくため、結果として先細りのテーパ形状を有するスルーホールが形成されることになる。
【0013】
これに対して、本発明は、加工中に発生する前記加工対象からの反射光に着目し、この反射光を活用することにより先細りのテーパー形状を途中からテーパが広がる方向に変化する形状を有するスルーホールを形成するものである。
【0014】
図3は、本発明にかかるスルーホールの形成方法を説明するものである。同図において、111は被加工材、112は、光加工用のコヒーレントレーザー光、113は、加工のテーパ角、114は、光加工用のコヒーレントレーザー光112が被加工材111のテーパ角部より反射して生じた反射コヒーレントレーザー光である。
【0015】
本例では、前述の従来例に比べスルーホールのアスペクト比が高くなる(スルーホールの径wよりもスルーホールの深さdの割合が大きい)ようにしてあり、そのため、従来スルーホールの加工に寄与しなかった反射コヒーレントレーザー光が再び被加工材に照射される構成となっている。
【0016】
本例においても、レーザーアブレーション加工の当初は、従来通り、先細りのスルーホール120が形成されていくが、スルーホールの深さがhを超えるあたりから、被加工材111の加工面に反射したレーザー光114がスルーホール120の対向した側面121に照射されるようになる。この側面121にはスルーホール上方からレーザー光112も照射されるため、この部分のレーザーエネルギー密度が増大してスルーホールの径が徐々に広がるよう(末広がり)に加工される。
【0017】
なお、実際にはスルーホールの反対側の側面も同様に加工されるため図5に記載されるような形状となる。
【0018】
ここで、反射光が再照射される始める距離hは、スルーホールのレーザー光入射側開口径(マスクの開口径)wと、レーザー加工初期に生じるテーパ角Θによってほぼ決まるものであり、以下、この距離hと、wとΘの関係について図4を用いて説明する。
【0019】
説明の都合のため、2次元の座標軸(X−Y)をスルーホール120の入射側端部の右側端を0として図4に示すように定めた。アブレーション加工のため照射されたコヒーレントレーザー光112は、被加工材111の加工テーパ角113で反射され、反射光114は、Y軸に対して角度−2Θ方向に進む。したがって、図4の座標系において、この反射光を一次方程式で表わすと、
y=−x・tan(90°−2Θ) −(1)
と表すことができる。
【0020】
また、X軸とY軸との交点から距離w離れた位置にあり、対向する被加工材115の角度Θを有したテーパを一次方程式で表わすと、
y=(x−w)・tan(90°−Θ) −(2)
と表すことができる。
【0021】
以上より、反射光114が、対向する被加工材115の加工面に再照射する位置116の座標は、(1),(2)式で表される直線の交点として得られる。
【0022】
そこで距離hは、wとΘとの関数で以下のように表すことができる。
h=w・tan(90°−Θ)・tan(90°−2Θ)
/{tan(90°−2Θ)+tan(90°−Θ)} −(3)
【0023】
また、図中のtは、被加工材115の厚さdとhとの関係より
t=d−h
であるので、(3)式を使って
t=d−w・tan(90°−Θ)・tan(90°−2Θ)
/{tan(90°−2Θ)+tan(90°−Θ)} −(4)
と表すことができる。このt値は、被加工材115の下端(スルーホールの出口側端)からどれだけ内側の場所から反射光114によるテーパ角の変化が、起こるのかを示す。
【0024】
すなわち、
t≧0の場合 反射光が対向する被加工材115に再照射される
t<0の場合 反射光は、対向する被加工材115に再照射されることなく、被加工材を通過することとなる。
となり、したがってt>0の条件を満たすような、テーパ角Θ113とスルーホールの開口径wであれば、反射光114を活用した光加工を行うことが可能となる。
【0025】
このように反射光を光加工に活用できれば、照射光量を増加させた時と同様な効果が得られる。
【0026】
また、上述の構成では、スルーホールの構成を高アスペクト比にしなければならなかったが、低アスペクト比のスルーホールに本発明を適用する場合には、レーザー照射工程後に被加工材をレーザー光入射方向側から被加工材の厚み方向に削る構成や、あらかじめ被加工材に被加工材と同種の材料をレーザー光の入射方向側に貼り付けておき、レーザー照射工程後に貼り合わされた材料を剥離する構成によりスルーホールの深さを所望のものとすることができる。
【0027】
本実施例では、被加工材として厚さ0.1mmの樹脂材を用意するとともに、加工のテーパ角Θが10°となるようにエキシマレーザーのレーザーパワーを調整し開口径が異なるパターンを有するマスクを用いて被加工材にレーザーアブレーション加工を行いスルーホールを形成した。そして、この時のスルーホールの形状を観察し、またこの時の上述のhおよびtの値も表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003880242
【0029】
表より、スルーホールのレーザー光入射側端部の開口径が0.08mm以上では、スルーホールのテーパ角の変化は見受けられなかった。これは、前述のt値が負となるため、光加工において発生した反射光が対向する被加工材に照射されなかったためと考えられる。一方、被加工材の間隔が0.06mm以下では、上述のt値が正となるわけであるが、実際のスルーホールにおいても反射光によりテーパ角が変化している部分が見受けられた。
【0030】
上述の反射光を利用したアブレーション加工を行う装置は、図1に示すように、コヒーレント光Lを発生する光源となるコヒーレント光発振機101と、その発振機から照射されるコヒーレント光の発振電圧および発振周波数を変更させるコントローラ102、所望の加工形状の開口パターンを有するマスク103と、コヒーレント光Lの光軸方向前後自由にマスクを移動させる移動駆動装置104とこれを制御するコントローラ105と、前記開口パターンをブランク10に投影するための投影光学系106とコヒーレント光Lの光軸のまわりに投影光学系106を回転させる回転駆動装置107と、これを制御するコントローラ108を備えている。ブランク10は、コントローラ110によって制御される移動ステージ109によってコヒーレント光Lの光軸(X軸)に垂直な平面(YZ平面)内で位置決めされる。
【0031】
移動駆動装置104は、モーター(例えばステッピング、サーボ)を用いた駆動機構を有しており、コントローラ105により、マスク103をコヒーレント光Lの光軸上、溝加工用・穴加工用またはその両者の開口パターン配列方向(図中Y軸)またはコヒーレント光Lの光軸を中心とする回転方向に自由に任意の方向へミクロン単位の精度で、動かすことができる。また、そのマスク103の移動についても、ある一定速度で連続移動、またある間欠的に移動させることが選択できる。
【0032】
またコンピュータ等を用いることで、コヒーレント光発振機101および各移動駆動装置104、107、109を制御するためのコントローラ102、105、108、110を、1つにまとめて制御してもよい。
【0033】
(実施例2)
本実施例の特徴たる構成の一つは、上述の反射光を用いたレーザー加工に好適に用いられるマスクにある。
【0034】
図6は本実施例に係るマスクパターンを示す模式図である。図6において、1はマスクであり、このマスクにはレーザーを透過する透光部2が設けられている。この透光部2の外径がスルーホールの形状を決定する。
【0035】
透光部2内には周囲を該透光部2に縁取りされるように配される遮光部3が設けられている。このマスクパターン(以下、このマスクパターンを有するマスクを「額縁マスク」と称す。)にてレーザーアブレーション加工を行うとスルーホール内の前記遮光部3に相当する部分に被加工材の未加工部が残るが、この未加工部は前記透光部2のレーザー加工時にまわりの被加工材と分断されるため、スルーホール貫通時にレーザーエネルギーによりスルーホール内から排出される。結果として、従来のマスクの透光部2内に遮光部3を有しない場合と同様にスルーホールが形成される。
【0036】
本発明によれば、前記未加工部の分だけ被加工材に照射するレーザーエネルギーが少なくて済むため、従来に比べ格段に被加工材(ワーク)の伸びを抑えることができ、スルーホールを高密度に形成する場合であっても所望の加工を行うことができる。さらに、レーザアブレーション加工時には副生成物が開口付近に付着するが、本発明の構成ではこの付着物の量についても従来よりも格段に低減することができる。この付着物は、特にインクジェットヘッドの吐出口をレーザーアブレーション加工する場合に、インク吐出方向のよれを生じさせる原因となるため、従来この付着物の除去工程が必要であったが、本発明の構成によれば、付着物の除去工程を省略又は簡略化できるものである。
【0037】
さらに、本発明によればスルーホールのレーザー光出射側端部付近にできるバリを低減することもできる。
【0038】
以下に本発明の構成によりスルーホールのバリが低減されるメカニズムについて説明する。
【0039】
図7(a)は従来のレーザー加工の様子を説明するための説明図、図7(b)は本発明に係るレーザー加工の様子を説明するための説明図である。
【0040】
図7(a)において、300は被加工材、303はスルーホール、304はレーザー光を示す。
【0041】
被加工材300にレーザアブレーション加工を行っていくとスルーホールが貫通する直前には被加工材の表面にシート状の蓋301が設けられたような構成となる。
【0042】
そして、この状態からさらにレーザー光304を照射することによりこの蓋301が更に加工されてスルーホール303が貫通する。ここで、レーザー光304の加工がスルーホール303内で等速に行われれば蓋301は加工方向にまっすぐ飛び出すが、スルーホール303内のレーザー光304の加工速度にばらつきがあった場合には、加工速度が遅い部分が蝶番302になり、扉が開くように蓋301が動く。そして、蓋301が動いたときの衝撃で蝶番部302がちぎれ、この部分がバリが生じる。
これに対して、本願発明に係る構成では、図7(b)に示すようにスルーホールが貫通する直前には前述の蓋部分には未加工部305が残っている。この未加工部305は前述の蓋に比べて体積がはるかに大きく、スルーホール303内のレーザー光304の加工速度にばらつきがあった場合にも未加工部305はその結合部306が完全にレーザー光304で除去されるまで飛び出すことがないため、未加工部305は蝶番状にならず、バリが生じにくくなる。
【0043】
なお、インクジェットヘッドの吐出口を前述の方法で形成する場合には、従来、スルーホール(吐出口)の出口端の一部に微少なバリが生じることがあり、このバリの形状によってはインクの吐出方向がよれてしまう虞があったが、上述の構成によれば、バリが生じにくくなるためインク吐出方向に優れたインクジェットヘッドを歩留り良く作成することができる。
【0044】
本実施例においては、スルーホールの開口径(入射側)を40μm、未加工部の径20μm、スルーホールの配列密度を600dpiとなるようなマスクを用い、厚みが60μmのポリサルフォンの被加工材にレーザーパワー750mJ/cm・pulseでエキシマレーザーを照射することにより140個のスルーホールを被加工材に形成した。また、比較例として同じスルーホールの開口径で遮光部を有さないマスクを用いて、同様の条件でスルーホールを形成した。本発明のスルーホールの形成方法で形成したスルーホールはいずれもスルーホールのレーザー光出射側の形状が滑らかであったのに対して、比較例のスルーホールにおいてはいくつかのスルーホールにバリが見受けられ、また、副生成物が多量に付着していた。また、被加工材の幅12mmのものを用いたが、本実施例における被加工材の幅方向の伸び量が2μmであったのに対して、比較例における被加工材の伸び量は約6μmであった。このように本発明によれば、均一な形状のスルーホールを形成できるだけでなく、被加工材の伸びを格段に抑えることができることもわかる。
【0045】
次に、前述の額縁マスクを反射光を利用した光加工における加工のテーパ角を変化させる手法に応用した構成を説明する。
【0046】
以下、図8を用いて、上記した反射光を利用し、被加工材のテーパ角を変化させるための反射光の発生方法について説明する。同図において、111は被加工材、112は、光加工用のコヒーレントレーザー光、114は、光加工用のコヒーレントレーザー光112が、被加工材111のテーパ角部より反射した生じた反射コヒーレントレーザー光、117は、被加工材111においてコヒーレント光が照射されない未加工部、120はスルーホール、Wは、被加工材111に光加工により形成する形状の外形寸法であり、このWは、前述の透光部の径に対応する。また、Wmは、被加工材において光を照射する側の未加工部117の幅を示し、このWmは前述の遮光部の径に対応する。Wtは、レーザー光入射側における未加工部117と被加工材111の距離を示している。
【0047】
被加工材111に、コヒーレントレーザー光112を照射し、レーザーアブレーション加工を行う場合、はじめに、被加工材にレーザーが照射された部分の(加工形状の)外郭部にはテーパ角113が発生する。このテーパ角113は、照射するコヒーレントレーザー光112のエネルギーに影響を受け、照射エネルギーが高いとテーパ角113は小さくなり、照射するコヒーレントレーザー光112のエネルギーが低いとテーパ角113は大きくなるという性質を有する。そして、一度この様なテーパ角が生じた場合には、前記コヒーレントレーザー光112は被加工材111の加工面に対して斜めに入射されることになるため、レーザー光112の一部が114のように反射されてしまいレーザー光112の入射方向に十分なエネルギー密度を確保することができず、ほぼ最初にできたテーパ角113にならうように加工が進んでいく。
【0048】
その後、スルーホール120の深さがhを超えるあたりから、被加工材111の加工面に反射したレーザー光114が未加工部117に照射されるようになる。同様に未加工部117の加工面に反射したレーザー光がスルーホール120の対向した側面121に照射されるようになる。これらの部分にはスルーホール上方からレーザー光112も照射されるためレーザーエネルギー密度が増大してスルーホールの径が徐々に広がるよう(末広がり)に加工される。
【0049】
そして、透光部内に遮光部を有さないマスクを用いてレーザー加工で反射光を活用しようとした場合には、スルーホールのアスペクト比が高くなる(スルーホールの径wよりもスルーホールの深さdの割合が大きい)ようにする必要があるのに対して、本実施例の構成によれば、反射光はスルーホール加工面に加えて未加工部の加工面からも生じるため、通常のマスクを用いてレーザー加工で反射光を活用しようとした場合に比べてアスペクト比を高くする必要がない。
【0050】
つぎに、額縁マスクを用いた際に反射光を活用できる条件について検討する。
被加工材111および未加工部117に照射したコヒーレント光112のそれぞれの反射光114は、距離Wt離れた位置にあり、厚さdの対向する被加工材111の加工面上の位置116から再照射されている様子を示している。反射光が再照射される位置は、被加工材111上端からhの距離から始まる。この距離hを、WtとΘの関数で表すことについて図9を用いて説明する。
【0051】
説明の都合のため、2次元の座標軸(X−Y)を図9に示すように定めた。なお、X軸とY軸との交点はスルーホールの図中左側の上端部としている。
【0052】
アブレーション加工のため照射されたコヒーレント光は、被加工材のテーパ角Θで加工された加工面で反射され、反射光114は、角度2Θ方向に進む。したがって、図9の座標系において、この反射光は、
y=−x・tan(90°−2Θ) −(5)
と表すことができる。
【0053】
また、距離Wt離れた位置にあり、対向する未加工部117の角度Θを有した加工面は図9の座標系において、
y=(x−Wt)・tan(90°−2Θ) −(6)
と表すことができる。
【0054】
以上より、反射光114が対向する未加工部117の加工面で再照射する位置116の座標は、(5),(6)で表される直線の交点として得られる。
【0055】
そこで距離hは、WtとΘの関数で以下のように表すことができる。
h=(Wt/2)・tan(90°−2Θ) −(7)
【0056】
したがって、スルーホールの深さ(被加工材の厚み)dがhよりも大きいときに反射光が再照射されることになるため、
d>(Wt/2)・tan(90°−2Θ) −(8)
が反射光が照射される条件となる。
【0057】
ただし、Wtは被加工材上での寸法としているので、実際のマスク上での透光部と遮光部との離間距離WTの寸法で考えると、光学系の縮小係数をKとした時、
d>(K・WT/2)・tan(90°−2Θ) −(9)
となり、上記条件を満たすような、透光部と遮光部の間隔WTであれば、反射光114を活用した光加工を行うことが可能となる。
【0058】
また、テーパ角Θに関しては、前述のようにレーザーパワーによって変化するものであるが、通常3°〜20°の範囲に収まるものである。したがって、Θ=3°のときの以下の関係を満たす場合にはほぼどのような場合にでも反射光を活用できるものとなる。
d>(K・WT/2)・tan(90°−2・3°)=4.76・K・WT −(10)
【0059】
したがって、本実施例において、対向する被加工材のテーパ角部より反射するコヒーレント光を用いてテーパ角を低下させるためには、マスク上での透光部と遮光部との離間距離WTの寸法と、被加工材の厚みdが(6)式を満たせば良いことがわかる。
【0060】
上記構成によれば、スルーホールの形状をそれほど高アスペクトとしなくとも反射光を用いてテーパ角を変化させることができるものであるが、さらに予期しなかった効果を奏することもわかった。すなわち、上述のマスクを用いて反射光を利用したレーザアブレーション加工を行った場合、開口穴面積がレーザーパワーの影響を受け難くなるのである。
【0061】
以下に図10を用いて具体的に説明する。
【0062】
図10において、図10(a)はレーザーパワーを低くして加工した際のスルーホールの様子を示すものであり、図10(b)はレーザーパワーを高くして加工した際のスルーホールの様子を示すものである。なお、図中破線で示した部分は透光部内に遮光部を有さないマスクで加工したときに生じる仮想のテーパ形状を示すものである。
【0063】
図10に示される額縁マスク1201を用いて加工を行うと、その中央部に額縁マスク中の遮光部1202に対応した未加工部が形成される。その未加工部は、加工パワーに比例したテーパ角(低パワー加工時Θ1、高パワー加工時Θ2)を有したテーパ部(低パワー加工時1103、高パワー加工時1113)が形成される。
【0064】
加工エネルギーが低い場合、図10(a)に示すように、通常得られる加工のテーパ角Θ1が大きい。その時、額縁マスク1201により加工形状内部の未加工部1104に形成されるテーパ角もそれと同じ角Θ1である。このΘ1が大きいため、未加工部1104より反射されたレーザー光1105は、対向する加工のテーパ部1103(破線部)の上方に再照射される。上方よりレーザー光1105が再照射され、その部位におけるレーザー照射のエネルギー密度が向上することにより、加工のテーパ角が小さくなる方向に加工形状が変化し、透光部内に遮光部を有さないマスクで加工したときとのレーザー出射側の開口面積の差が大きくなる。
【0065】
加工エネルギーが高い場合、図10(b)に示すように、通常得られる加工のテーパ角Θ2が小さい。その時、額縁マスク1201により加工形状内部の未加工部1104に形成されるテーパ角もそれと同じ角Θ2である。未加工部1104より反射されたレーザー光1105は、対向する加工のテーパ部1113の下方に再照射される。しかしながら、このテーパ角Θ2が小さいため、レーザー光1105が再照射される位置は、加工エネルギーが低い場合に比べ下方となり、その部位におけるレーザー照射のエネルギー密度の向上も加工エネルギーが低い場合に比べ小さくなる。したがって、元々高エネルギー加工により生じる小さいテーパ角Θ2が支配的になり、透光部内に遮光部を有さないマスクで加工したときとのレーザー出射側の開口面積の差は小さくなる。
【0066】
このように本実施例においては上記に示した理由によりレーザーパワーの変化の影響を吸収することができ、スルーホールのレーザー出射側の開口面積のばらつきを格段に低減することができる。
【0067】
本発明者らは本発明の効果を確かめるために以下の実験を行った。
【0068】
まず、被加工材として60μm厚のポリサルフォン樹脂を用意し、縮小光学系においてスルーホールの入射側の開口面積が1385μmとなるようマスクの透光部の径を定めた。そして、透光部内に設けられる遮光部の大きさを変えていくことによりスルーホールの出射側の開口面積がどのように変化するかを調べた。
【0069】
なお、レーザーパワーについてはハイパワー時:652mJ/cm・pulseおよびローパワー時:895mJ/cm・pulseの2種類にて行った。その結果を表2に示す。なお、表中で、遮光部の大きさは透光部に対する割合(以下、これを額縁率と称し、額縁率=透光部外径/遮光部外径(%)と定義する。)で示してある。
【0070】
表2によれば、額縁率が高くなればなるほどスルーホールの出射側開口面積が大きくなるとともにレーザーパワーに対する開口面積の変化が小さくなることがわかる。ただし、額縁率90%以上のものは遮光率が高すぎるため加工ができなくなっていた。また、特に額縁の効果は表2から額縁率が50%以上となる頃から顕著に現れることがわかる。これらのことから、マスクの額縁率としては50〜80%が好ましい。
【0071】
【表2】
Figure 0003880242
【0072】
なお、本実施例の額縁マスクについては、反射光を利用したスルーホールの形成方法に適用することにより、特に優れた効果を奏するものであるが、本発明はこれに限られるものではなく、上述したように反射光を利用しない通常のレーザー加工においても上述のような効果を奏するものである。
【0073】
(実施例3)
次に、上述のスルーホールの形成方法をインクジェットヘッドの吐出口の形成に適用した例について説明する。
【0074】
インクジェットプリンタにおいて、印刷品質はインクが吐出する部分である吐出口におけるインクの吐出特性に大きく依存しており、この吐出口におけるインクの吐出特性は、吐出口径や吐出口の形状によってほぼ決定される。この吐出口を形成する方法としては、大きく2つの方法が用いられ、金属プレートを用いる電鋳法もしくは放電加工法により形成する方法と、有機高分子樹脂等の材料をエキシマレーザーに代表される紫外線レーザー等の高エネルギーレーザーで昇華(アブレーション)加工する方法が提案されているが、現在では後者の紫外線レーザー加工方法を用いて微細加工する方法が一般的となっている。
【0075】
この紫外線レーザー加工方法において、従来、有機高分子樹脂等の材料を昇華加工するのに好適なレーザーのエネルギー密度で加工を行うと、レーザーの入射側からレーザー出射側にかけて加工面積が徐々に減少する、所謂テーパ形状の加工形状となる。また、インクジェットヘッドの印刷品質を上げるために要求される吐出口形状がインクの吐出側の先細りのテーパ形状であるため、レーザーの加工方法としては、例えば、特開平2−187346号公報に記載されるように、インクの供給側(吐出口プレートのインク流路側)からのレーザーの照射によって行われていた。
【0076】
しかしながら、上記のようなレーザー加工の場合、テーパの度合いはレーザーパワーにより変化することが分かっている。また、インク吐出口長は印刷品質上、約数10μm〜100μmの長さが要求されるため、吐出口プレートの厚みも当然のことながら同様の厚みを有する必要がある。したがって、上述の方法で吐出口を形成した場合には、個々のヘッドによってインク吐出側(レーザー出射側)の吐出口径がばらついてしまうことが有った。このように、吐出口径がばらついてしまう場合には、特に複数の吐出口を有するインクジェットヘッド、または複数のインクジェットヘッドを搭載するインクジェットプリンターにおいては、ヘッド完成後に、吐出検査を行い吐出特性の補正情報をヘッドに保有する必要がある。
【0077】
これに対して、レーザー光をインク吐出側から照射すれば、インク吐出側の吐出口径はレーザーパワーのばらつきの影響を受け難くなる。しかしながら、この場合には吐出口の形状がインク吐出側に広がる形状となってしまう。
【0078】
そこで、上述の反射光を用いたレーザー加工をインクジェットヘッドの吐出口の形成に適用することにより、レーザー光をインク吐出側から照射した場合であっても、吐出口径のばらつきが少なくインクの吐出側に向かっての先細りのテーパ形状を有する吐出口を形成することができるものである。
【0079】
次に、上述の吐出口の加工方法が適用されるインクジェットヘッドについて図11に示す。図11において、33は基板であり、この基板上にはインクを吐出するための電気熱変換素子や電気機械変換素子等のインク吐出圧発生素子34が設けられている。このインク吐出発生素子34は吐出口21に連通するインク流路31内に配されており、個々のインク流路31は共通液室32に連通している。この共通液室32にはインク供給管(不図示)が接続され、インクタンクよりインク供給管を介してインクが供給される。また、35はインク流路31および共通液室32を形成するための回部を有する天板であり、基板33と接合されることでインク流路31、共通液室32を形成している。さらに基板33と天板35との接合体のインク流路端部側には吐出口21を備える吐出口プレート20が設けられている。このようなインクジェットヘッドは以下のように作成することができる。
【0080】
すなわち、まず、インク吐出圧発生素子34と、不図示のシフトレジスタ等の集積回路、電気配線と、をシリコン基板にパターニングして基板33を作成するとともに、インク流路31及び共通液室32となる凹部とインク供給口をシリコンプレートにケミカルエッチングすることにより形成して天板35を作成する。その後、インク吐出側端面およびインク流路31とインク吐出圧発生素子34の配列が一致するように基板33と天板35とをアライメントした後、吐出口が未形成状態の吐出口プレート20を、接合された天板35と基板33との接合体のインク吐出側端面に接合する。そして、この状態で図1に示すレーザー加工装置にて、吐出口プレートに対してインク吐出側からエキシマレーザーを実施例2に係る額縁マスクを介して照射することで吐出口を形成した。その後、不図示のヒータ駆動用の端子をパターニングした電気基板を接合するとともに、アルミ製のベースプレートを基板33に接合し、次いで、各部材を保持するホルダおよびインク供給のためのインクタンクを結合することでインクジェットヘッドが組み立てられる。このようにして得られたインクジェットヘッドはレーザー光入射方向に関して先細り形状となっており、また、その開口形状にバリも見受けられなかった。
【0081】
なお、インク流路31および共通液室32となる凹部とインク供給口が形成される天板35と、吐出口が未形成の状態の吐出口プレート20と、をポリサルフォン等の樹脂の射出成形により一体に形成した構造体を、ヒーター34をパターニングした集積回路シリコンチップをマウントした基板33にアライメント接合した後に、上述した吐出口加工方法を用いて吐出口21を形成し、以後、不図示のヒータ駆動用の端子をパターニングした電気基板を接合するとともに、アルミ製のベースプレートを基板33に接合し、次いで、各部材を保持するホルダおよびインク供給のためのインクタンクを結合することでインクジェットヘッドを組み立てることもできる。
【0082】
また、本発明における吐出口の加工は、インクジェットヘッドの構成がいかなるものであっても、吐出口を形成する吐出口プレートが、これを保持する部材(ヘッド本体)に接合された後の工程で、行うことが望ましい。このようにインクジェットヘッドを製造することで、吐出口プレートがこの保持部材と結合するときに生じるひずみに伴って、吐出口の配列が変形したり、吐出口の向きが不均一方向に変形することによるインクの吐出方向位置変動が生じることを防ぐことが可能となる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明によるスルーホールの形成方法によれば、レーザーアブレーション加工中に発生する反射光を有効に活用する加工方法であるため、発生する反射光により、加工に用いられるエネルギー密度を増加させ、スルーホールの形状を変化させることができる。
【0084】
そして、本発明は開口径の差を従来より少ないものとすることができるため、回路基板等に電気接続の目的でスルーホールを設ける場合には、信頼性の高い接続状態を確保しながら高密度で配列可能なスルーホールを形成することができるという効果を有する。また、スルーホールの最小径がスルーホールの端部より内側に形成されるため、前述のインクジェットヘッドの吐出口に適用した場合における端部の欠けの虞を格段に低減することができるという効果も有する。
【0085】
また、本願発明による額縁マスクを用いたスルーホールの形成方法によれば、従来よりもワークに対するレーザーの照射量が少なくて済むため、ワークのレーザー加工時に生じる熱による伸びを著しく低減することができ、また、スルーホール内に未加工部が存在するためバリの少ないスルーホールを形成することもできる。さらに反射光を活用した場合にはスルーホールの開口面積のばらつきを低減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる光加工装置の一例を説明する図である。
【図2】 従来の光加工法を説明する図である。
【図3】 反射光を活用した光加工法を説明する図である。
【図4】 反射光を活用した光加工法を幾何的に説明するための座標系を設定した図である。
【図5】 一実施例によるテーパ角部より発生した反射光を活用し、スルーホールを形成する加工を説明する図である。
【図6】 本実施例2に係るマスクの模式図である。
【図7】 実施例2及び従来例にかかるレーザー加工の様子を説明する説明図である。
【図8】 実施例2にかかる反射光を活用した光加工法を説明する図である。
【図9】 実施例2にかかる反射光を活用した光加工法を幾何的に説明するための座標系を設定した図である。
【図10】 レーザーパワーによるスルーホールの加工形状の違いを説明する説明図である。
【図11】 実施例3にかかるインクジェットヘッドの模式図である。
【符号の説明】
101 光源(コヒーレント光発振機)
102 コヒーレント光発振機コントローラー
103 マスク
104 マスク移動駆動装置
105 制御コントローラー
106 投影光学系
107 光学系回転駆動装置
108 制御コントローラー
109 ブランク移動ステージ
110 制御コントローラー
111 被加工材
112 コヒーレント光
113 テーパ角
114 反射コヒーレント光
115 被加工材111に対向する樹脂素材
116 反射コヒーレント光114が樹脂素材115上で到達する位置
117 未加工部
120 スルーホール

Claims (5)

  1. レーザー光を光源とし、フォトマスクを介して前記レーザー光を光学系を用いて加工対象に投影し、前記加工対象にレーザーアブレーション加工によりスルーホールを形成するスルーホールの形成方法において、
    前記フォトマスクは、被加工材のスルーホール形成部内に非露光部を形成する遮光部と、前記スルーホールを形成するために該遮光部の周りを取り囲むように設けられる透光部と、を有し、
    厚みdを有する被加工部材に対して、前記透光部と遮光部との離間距離WTを、
    d>4.76・K・WT(Kは光学系の縮小倍率)
    となるようにすることで、反射光を用いた光加工を行うことを特徴とするスルーホールの形成方法。
  2. 前記レーザー光はエキシマレーザー光であることを特徴とする請求項1に記載のスルーホールの形成方法。
  3. 前記フォトマスクの透光部の外径と遮光部の外径との割合が50%以上80%以下である請求項1に記載のスルーホールの形成方法。
  4. 前記スルーホールはインクジェットヘッドにおける吐出口である請求項1に記載のスルーホールの形成方法。
  5. 前記レーザー光の照射は前記加工対象がインクジェットヘッド本体に接合された状態で行われる請求項4に記載のスルーホールの形成方法。
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