JP3879734B2 - 掃除機用床ノズル - Google Patents

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本発明はアジテータを有する掃除機用床ノズルに関するものである。
従来の掃除機用床ノズル1(以下単に床ノズル1と称する)について、図5・図6を用いて説明する。2は絨毯面上で回転して塵埃を掻き上げるアジテータで、非導電性の樹脂材料で形成した回転子3とその周面に設けたブレード4で形成している。モータ5は、前記アジテータ2の駆動源となっている。
図7に示しているように、アジテータ2が回転することによってブレード4が清掃面である絨毯6の表面の塵埃7を掻き上げ、図示していない掃除機本体が発生する吸引力によってこの塵埃を、ケーシング部8を介して床ノズル延長管入口部9から、掃除機本体内に搬送するものである。
前記従来の構成の床ノズル1は、アジテータ2が絨毯面上で回転すると静電気を生じるという課題を有しているものである。つまりアジテータ2が回転すると、ブレード4と絨毯6の表面とが摩擦し合って、床ノズル1と絨毯6の両方に静電気が生ずるものである。しかも、アジテータ2が掻き上げた塵埃7もケーシング部8と摩擦し合って静電気を生ずるものである。この静電気の発生によって、絨毯6内の塵埃は絨毯面に残留している静電気によって絨毯表面に強く付着し、床ノズル1の集塵性能を低下させるものである。また、床ノズル1外面に塵埃が付着して美観をそこねたり、使用者が床ノズル1に触れると電気ショックを感じるなどの課題を有しているものである。
本発明はこのような従来の構成が有している課題を解決しようとするもので、集塵性能が高い掃除機用床ノズルを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、回転子とその周面に設けたブレードで形成し被清掃面上の塵埃を掻き上げるアジテータと、このアジテータを駆動する駆動源と、塵埃を床ノズル延長管入口部まで搬送するケーシング部と、前記ケーシング部内に設けた自己放電式除電ブラシとを備え、前記自己放電式除電ブラシを、前記回転子の回転時に、前記ブラシの先端が前記ブレードに接するように設け、前記ブレードは固有抵抗が約10 〜10 Ω・cmの材料とし、前記被清掃面に発生する静電気をブレードに移行させ、前記ケーシング部、前記被清掃面の静電気による帯電を防止する構成とした掃除機用床ノズルである。
本発明によれば、集塵性能が高い掃除機用床ノズルを提供できる。
第1の発明は、回転子とその周面に設けたブレードで形成し被清掃面上の塵埃を掻き上げるアジテータと、このアジテータを駆動する駆動源と、塵埃を床ノズル延長管入口部まで搬送するケーシング部と、前記ケーシング部内に設けた自己放電式除電ブラシとを備え、前記自己放電式除電ブラシを、前記回転子の回転時に、前記ブラシの先端が前記ブレードに接するように設け、前記ブレードは固有抵抗が約10 〜10 Ω・cmの材料とし、前記被清掃面に発生する静電気をブレードに移行させ、前記ケーシング部、前記被清掃面の静電気による帯電を防止する構成とした掃除機用床ノズルとすることで、前記ケーシング部、前記被清掃面の静電気による電荷を、前記自己放電式除電ブラシにて放電して除電するように作用させたものである。
参考の形態1)
以下、本発明の第参考の形態を、図1・図2を参照して説明する。アジテータ13は、回転子11とその周面に設けているブレード12で形成している。14は、アジテータ13を駆動する駆動源である。アジテータ13の駆動によって掻き上げられた絨毯面の塵埃は、図示していない掃除機本体が発生する吸引力によって掃除機本体の吸気によってケーシング部16を介して床ノズル延長管入口部15まで搬送され、掃除機本体内に集塵される。17は、ケーシング部16内に設けている静電気を中和し除去する電極で、高電圧発生回路18によって高電圧を印荷される。
以下、本参考の形態の動作について説明する。高電圧発生回路18が電極17に高電圧を印荷すると、電極17はイオンを発生する。このイオンは正極性のものと負極性のものとがあり、正極性のものは静電気によって負に帯電している電荷を中和し、正極性のものは同様に正に帯電している電荷を中和するように作用するものである。つまり、アジテータ13を構成するブレード12と絨毯表面との摩擦によって絨毯表面とケーシング部16とが正または負に帯電しても、このイオンによって電荷が中和されるものである。従って、絨毯表面は除電されることになり、絨毯内の塵埃が絨毯表面に静電気によって吸着されるような現象は生じないものである。
つまり、本参考の形態の掃除機用床ノズルは、集塵性能の高い掃除機用床ノズルとして作用するものである。またケーシング部16に帯電することもないため、床ノズル外面に塵埃が付着して美観をそこねたり、使用者が床ノズルに触れて電気ショックを感じるなどの問題点もなくなり安全性が向上するものである。
(実施の形態
続いて本発明の第の実施の形態を、図3・図4に基づいて説明する。図4は、本発明の第の手段の第の実施の形態を示している。本実施の形態では、ケーシング部24内に自己放電式除電ブラシ25(以下単に除電ブラシ25と称する)をブラシの先端がブレード20に接するように設けているものである。本実施の形態ではブレード20は、帯電防止材入りの樹脂で構成しており、その固有抵抗は約10〜10Ωcm程度となっているものである。
以下、本実施の形態の動作について説明する。ケーシング部24内に設けている除電ブラシ25は、静電気による電荷を放電して除電するように作用するものである。本実施の形態のブレード20は、1回転する毎にこの除電ブラシの先端に接触するようになっている。一方、ブレード20と絨毯表面との摩擦によって絨毯表面に発生していた静電気による電荷は、ブレード20が接触する都度ブレード20に移行するものである。つまり、固有抵抗が前記10〜10Ωcm程度の物体が帯電体に接触すると、帯電体の電荷がこの物体の表面に移動するものである。つまり、絨毯表面に発生している静電気による電荷は、ブレード20が回転する毎にブレード20に移動し、更に除電ブラシ25のブラシ先端部が接触する都度放電されることになるものである。また、ケーシング部24が吸い込んだ塵埃は除電ブラシ25とすぐに接触して除電されるため、ケーシング部24が帯電することはないものである。
以上のように本実施の形態によれば、前記参考の形態と同様絨毯表面と床ノズルの外面が帯電することはなく、しかも前記参考の形態のような高電圧発生回路を使用する必要のない簡単な構成で、集塵性能の高い掃除機用床ノズルとして作用するものである。またケーシング部16に帯電することもないため、床ノズル外面に塵埃が付着して美観をそこねたり、使用者が床ノズルに触れて電気ショックを感じるなどの問題点もなく、安全性の高い掃除機用床ノズルを実現するものである。
以上のように本発明の掃除機用床ノズルは、集塵性能を向上できるので、家庭用、業務用を問わず、吸込部を有する掃除機全般に有用である。
本発明の第参考の形態における掃除機用床ノズルの断面図 同上本体部材を取り除いた状態での掃除機用床ノズルの平面図 本発明の第の実施の形態における掃除機用床ノズルの断面図 同掃除機用床ノズルの上本体部材を取り除いた状態での平面図 従来の掃除機用床ノズルの断面図 同上本体部材を取り除いた状態での平面図 同掃除機用床ノズルの作用を説明する説明図
符号の説明
11、19 回転子
13、21 アジテータ
14、22 駆動源
15、23 床ノズル延長管入口部
16、24 ケーシング部

Claims (1)

  1. 回転子とその周面に設けたブレードで形成し被清掃面上の塵埃を掻き上げるアジテータと、このアジテータを駆動する駆動源と、塵埃を床ノズル延長管入口部まで搬送するケーシング部と、前記ケーシング部内に設けた自己放電式除電ブラシとを備え、前記自己放電式除電ブラシを、前記回転子の回転時に、前記ブラシの先端が前記ブレードに接するように設け、前記ブレードは固有抵抗が約10 〜10 Ω・cmの材料とし、前記被清掃面に発生する静電気をブレードに移行させ、前記ケーシング部、前記被清掃面の静電気による帯電を防止する構成とした掃除機用床ノズル。
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