JP3878304B2 - エアバッグの折り畳み装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスが流入して膨張展開するエアバッグの折り畳み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のステアリングホイールなどについて、ガスを噴射するインフレータと、このガスが流入して膨張展開する偏平な袋状のエアバッグとを備えたエアバッグ装置が用いられている。そして、このエアバッグは、通常時は小さく折り畳まれ、カバー体に覆われて収納されている。
【0003】
そして、この種のエアバッグの折り畳み装置として、例えば、特開平7−137591号公報に記載された構成が知られている。そして、この装置は、上下に位置をずらして同心状に配置された複数の円筒状の治具を備え、広げて配置されたエアバッグの上下から、これら治具を互いに接近させて組み合わせることにより、エアバッグを略同心状の折線に沿って波状に折り畳むとともに、中央のインフレータに向かって押圧して圧縮し、カバー体に収納可能な所定の形状に折り畳むようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、手作業で折り畳む構成に比べて生産性を向上し得るものの、装置の構造が複雑で、大型化しやすく、製造コストの低減が困難であるとともに、全ての治具が上下に移動するため作業スペースが大きく必要で、作業時間の短縮も困難であり、生産性の向上が困難である問題を有している。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、生産性を容易に向上できるエアバッグの折り畳み装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置は、ガスが流入して膨張展開するエアバッグの折り畳み装置であって、前記エアバッグが広げて載置される載置面を備えた基台と、前記載置面上の前記エアバッグを前側に押圧する押圧部及び軸受部を設けたスライダ、基端部を前記軸受部に支持されたアーム部、このアーム部の先端部に設けられた対向部を備え、前記対向部は、前記アーム部を介して前記押圧部側に連結支持され、この押圧部の前方にこの押圧部との間で前記エアバッグを折畳可能な所定の寸法だけ離間して位置し、前記載置面に向って前記エアバッグに対向し、かつ前記載置面から離間する方向に退避可能であり、前記基台の載置面に沿って前進する押圧体とを具備したものである。
【0007】
そして、この構成では、基台の載置面の上にエアバッグを広げて載置し、押圧部の前方に所定の寸法だけ離間した位置に載置面に向う対向部を対向させながら押圧体を前進すると、押圧部に当接などされたエアバッグは、この押圧部と対向部との間で略波状に折り畳まれていく。そして、この折り畳みが終わった後、対向部を退避させ、エアバッグが基台から取り外される。そして、押圧体を前進する動作でエアバッグが折り畳まれ、生産性が容易に向上する。また、エアバッグの折り畳み時の高さ規制は、押圧体に設けた対向部で行うことにより、エアバッグの上側の全面を別体の天板などで覆う構成に比べて、装置の構造が簡略化、小形化され、製造コストが低減されるとともに、作業スペースを小さくでき、また、作業時間を短縮して、生産性の向上が可能になる。さらに、アーム部によっても、エアバッグの折り畳み時の高さ規制が可能になり、対向部と押圧部との間でエアバッグが略波状にほぼ整然と折り畳まれる。
【0008】
請求項2記載のエアバッグの折り畳み装置は、請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置において、対向部は、押圧体の前進時にエアバッグ上を転がり動くように球体が回転自在に支持されたものである。
【0009】
そして、この構成では、押圧体が前進する際、対向部はエアバッグ上を転がり動くため、対向部がエアバッグを引きずることがなく、この対向部と押圧部との間でエアバッグが略波状にほぼ整然と折り畳まれる。
【0010】
請求項3記載のエアバッグの折り畳み装置は、請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置において、対向部は、押圧体の前進時にエアバッグ上を転がり動くように車輪が回転自在に軸支されたものである。
【0011】
そして、この構成では、押圧体が前進する際、対向部はエアバッグ上を転がり動くため、対向部がエアバッグを引きずることがなく、この対向部と押圧部との間でエアバッグが略波状にほぼ整然と折り畳まれる。
【0012】
請求項4記載のエアバッグの折り畳み装置は、請求項1ないし3いずれか1項に記載のエアバッグの折り畳み装置において、対向部を退避させる対向部駆動手段と、この対向部駆動手段を制御する制御手段とを備えたものである。
【0013】
そして、この構成では、制御手段により、押圧部などの移動に合せて対向部を自動的に退避させることにより、エアバッグの装置への装着および装置からの取り外し作業が容易になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグの折り畳み装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1ないし図8において、1は折り畳み装置で、この折り畳み装置1は、図示しないエアバッグ装置を構成する袋状のエアバッグ2を所定の形状に折り畳むものである。そして、このエアバッグ装置は、自動車のステアリングホイールのボス部に装着され、乗員を衝突の衝撃から保護するものである。なお、ステアリングホイールは通常傾斜したステアリングシャフトに取り付けられ、ステアリングホイールすなわちエアバッグ装置は傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、エアバッグ装置側を、上側、正面側あるいは乗員側、ステアリングシャフト側を下側、背面側あるいは車両側として説明する。そして、このエアバッグ装置は、ステアリングホイール本体に取り付けられる平面矩形状で金属製のベースプレートと、このベースプレートの上側に折り畳んだ状態で配置される袋状のエアバッグ2と、このエアバッグ2を上側から覆ってベースプレートに取り付けられるカバー体(モジュールカバー)3(図8に想像線にて図示)と、このベースプレートに下側から取り付けられてエアバッグ2にガスを供給するインフレータと、これらエアバッグ2およびインフレータをベースプレートに固定するためのリテーナ4などから構成されている。
【0016】
そして、エアバッグ2は、例えば、平面円形状の2枚の基布の周縁部同士を縫い合わせ、平面上に広げた状態で円板状、膨らんだ状態で偏平な球状になっている。そして、下側の基布の中央部に、円孔状のガス流入口が形成され、このガス流入口の周囲に複数のボルト用通孔が形成されているとともに、ガス流入孔から若干離間した位置に、一対の円孔状の排気口が形成されている。
【0017】
また、これらの基布は、所定の強度、柔軟性すなわち腰の強さ、気密性、および耐熱性などの特性を有するもので、例えば、ナイロン製の布に、必要に応じてゴムなどのコーティングを施して形成されている。
【0018】
また、リテーナ4は、環状をなす金属製のリテーナ本体4aと、このリテーナ本体4aから下方に突設された4本などのボルト4bとにより構成されている。
【0019】
そして、自動車が衝突した際などには、図示しない衝突診断ユニットからの信号によりインフレータが起動され、エアバッグ2の内部にガスを急速に噴射する。すると、エアバッグ2は、急速に膨張展開し、この膨張の圧力により、カバー体3に脆弱に形成した所定のテアラインを破断して、エアバッグ2の突出口を形成する。この状態で、エアバッグ2は突出口から乗員側に膨出し、乗員の前方に広く膨張展開して乗員を受け止め、乗員に加わる衝撃を緩和するようになっている。
【0020】
次に、このエアバッグ2を折り畳む折り畳み装置1について説明する。なお、この折り畳み装置1の全体は、図示しないコンピュータなどの制御手段により制御されている。
【0021】
そして、この折り畳み装置1は、基台11を備え、この基台11は、上面が平面状の載置面12となっているとともに、下部が脚部14により支持されている。
【0022】
また、基台11の上側には、空気圧などにより作動する駆動手段としての4個の押圧シリンダ16が中央部に向かい放射状に配置されている。そして、これら押圧シリンダ16により、それぞれ載置面12上に沿って中央部に向かって進退する押圧体(ローラクランプ)21が支持されている。なお、押圧体21は、所定の位置に配置されたエアバッグ2を外周部から中心に向かって押圧するように均等に配置され、また、押圧体21の数は、一般的な運転席用のエアバッグ2の場合には、4個が適当である。そして、これら押圧体21は、図1ないし図9に示すように、ブロック状をなすスライダ22を備え、このスライダ22の前面に円弧状をなす押圧部23が形成されているとともに、この押圧部23の両端部に連続し、外周側に向かって拡開状に傾斜した余部形成部24が形成されている。
【0023】
さらに、各スライダ22の上側には、軸受部25が設けられ、この軸受部25にクランプ機構 31が回動可能に支持されている。そして、このクランプ機構31は、基端部を軸受部25に回動可能に支持されたアーム部32と、このアーム部32の先端部に設けられた対向部33と、アーム部32を駆動する図示しない対向部駆動手段とを備えている。そして、アーム部32は、略四角柱状で、中間部が湾曲した略くの字状をなし、エアシリンダあるいは電動モータなどからなる対向部駆動手段により、スライダ22の上側に起立した状態から、スライダ22の前側に向かって回動可能になっている。また、アーム部32の先端部は、次第に径寸法が小さくなるように形成されているとともに、この先端部から一部が突出するようにして、対向部33が設けられている。すなわち、この対向部33は、球体が回転自在に支持されたいわゆるボールローラで、アーム部32が前側に回動した状態で、載置面12上に載置されたエアバッグ2上に当接するようになっている。なお、この対向部33は、所定の圧力を加えてエアバッグ2を載置面12側に押圧するようにしてもよく、また、圧力を加えずにエアバッグ2の表面上に接触してもよく、あるいは、わずかな間隔を介して離間して対向するようにしてもよい。
【0024】
また、基台11の中央部には、エアバッグ装着部35が設けられ、このエアバッグ装着部35には、リテーナ固定部36と、このリテーナ固定部36に連結されたロータリアクチュエータ37となどが設けられている。そして、リテーナ固定部36には、インフレータの形状を模した型体36a と、リテーナ4のボルト4bが挿入されるボルト保持孔36b となどが形成されている。また、ロータリアクチュエータ37は、空気圧などにより駆動され、リテーナ固定部36を基台11に対して回転駆動するようになっている。さらに、必要に応じて、リテーナ固定部36の型体36a の上面などには、真空ポンプなどの吸引装置に接続された吸引口が開口され、エアバッグ2内の空気を吸引可能になっている。
【0025】
さらに、このエアバッグ装着部35は、押し上げシリンダ38に連結され上下動可能に支持されている。そして、この押し上げシリンダ38は、基台11の下面に固定された駆動シャフト38a を備え、この駆動シャフト38a を引き込むことにより、エアバッグ装着部35を基台11に対して上側に移動させるようになっている。
【0026】
次に、この折り畳み装置1を用いた折り畳み動作について説明する。なお、以下の動作は、CPUなどを備えた制御手段により自動的に制御される。
【0027】
まず、図2および図3に示すように、折り畳み装置1は、各押圧体21を外周側に後退させるとともに、各クランプ機構31を起立させ対向部33を上側に退避させておく。また、エアバッグ2には、あらかじめリテーナ4のリテーナ本体4aを挿入するとともに、各ボルト4bをボルト用通孔から外側に引き出しておく。この状態で、エアバッグ2のガス流入口に型体36a を挿入するとともに、各ボルト4bをボルト保持孔36b に挿入してエアバッグ2を位置決めし、手作業などで載置面12上にエアバッグ2を平面状に広げる。そして、必要に応じて、エアバッグ2内の空気を吸引し、上下の基布をほぼ密着させた状態とする。
【0028】
次いで、クランプ機構31のアーム部32を回転下降させ、対向部33をエアバッグ2の上面に当接する。すなわち、この状態で、各対向部33の位置では、対向部33と載置面12との間にエアバッグ2が挟持(クランプ)される。
【0029】
続いて、各押圧シリンダ16を駆動し、各スライダ22を同時に前進させる。この状態で、スライダ22の押圧部23に押圧されたエアバッグ2は、基布が所定の腰の強さを有するため、外周の端部から略波状すなわち略蛇腹状に折り畳まれていく。さらに、この状態で、クランプ機構31の対向部33は、スライダ22の押圧部23から所定の間隔を介して前方に位置し、エアバッグ2の上面を滑らかに転がり動く。このため、略波状に折り畳まれる範囲は、この対向部33とスライダ22の押圧部23との間に規制され、エアバッグ2が大きく不規則に折り畳まれることが防止され、すなわち、エアバッグ2の折り畳みの高さ規制が行われる。
【0030】
そして、図1および図4に示すように、各スライダ22は、対向部33が型体36a 上に乗り上げ、型体36a と押圧部23との間に、エアバッグ2が波状に略同心状に折り畳まれた折畳部41が形成され、さらにこの折畳部41が圧縮された状態となるまで前進する。また、この状態で、各スライダ22同士の間には、折畳部41から余った部分である余部(耳部)42が放射状に形成されている。
【0031】
次いで、各スライダ22が所定寸法だけ後退し、図5に示すように、型体36a と押圧部23との間に、余部42を巻き込むために若干の空間を確保する。
【0032】
続いて、ロータリアクチュエータ37を回転させ、図6に示すように、余部42を押圧部23の内周側に巻き込み、すなわち折畳部41の外周側に余部42を巻き付ける。なお、この際、クランプ機構31の先端の対向部33は、エアバッグ2の上側部分に滑らかに回転しながら当接し、エアバッグ2の高さ規制を行う。
【0033】
そして、上記の工程の完了後、各スライダ22を前進させ、図7に示すように、折り畳まれたエアバッグ2を圧縮し、カバー体3の内側に挿入できる大きさとする。
【0034】
次いで、各クランプ機構31を回動して起立させ、高さ規制(クランプ)を終了する。
【0035】
続いて、図8に示すように、手作業あるいはロボットアームなどを備えた移載装置により、折り畳まれたエアバッグ2の上側の所定の位置にカバー体3を配置する。
【0036】
この状態で、押し上げシリンダ38を駆動し、折り畳まれたエアバッグ2を上側に突き出し、折り畳んだ形状を保ったまま、カバー体3の内側に挿入する。
【0037】
次いで、各スライダ22を後退させることにより、所定の形状に折り畳まれたエアバッグ2を収納したカバー体3が取り出され、エアバッグ2の折り畳み工程が終了する。
【0038】
このように、本実施の形態によれば、基台11の載置面12の上にエアバッグ2を広げて載置することにより、所定の形状に折り畳んだエアバッグ2をカバー体3に挿入した状態で得ることができる。
【0039】
そして、エアバッグ2の外周部を押圧する複数のスライダ22の押圧部23の前方(エアバッグ2の中心側)に所定の寸法だけ離間した位置に、エアバッグ2を載置面12側に押圧する対向部33を備えたため、スライダ22を前進することにより、この押圧部23と対向部33との間で、エアバッグ2をほぼ整然と略波状に折り畳むことができ、生産性を容易に向上できる。
【0040】
また、この折り畳み工程が終わった後は、対向部33を上側に退避させることにより、折り畳んだエアバッグ2の上側を開放し、カバー体3への挿入作業や、エアバッグ2の取り外し作業を容易にできる。このように、エアバッグ2の折り畳み時の高さ規制を、各スライダ22に連結した対向部33で行うことにより、エアバッグ2の上側の全面を別体の天板などで覆って高さ規制を行う構成に比べて、装置の構造を簡略化、小形化でき、製造コストを低減できるとともに、作業スペースを小さくでき、また、エアバッグ2の上側の開放などに要する作業時間を容易に短縮でき、生産性を向上できる。
【0041】
さらに、対向部33は、回転自在なボールローラで構成したため、各スライダ22が前進する際、対向部33はエアバッグ2上を滑らかに転がり動き、対向部33がエアバッグ2を引きずることがなく、この対向部33と押圧部23との間でエアバッグ2を略波状にほぼ整然と折り畳みできる。
【0042】
また、制御手段により、押圧部23などの移動に合せて対向部33を自動的に回動させることにより、エアバッグ2の折り畳み装置1への装着および折り畳み装置1からの取り外し作業を容易にでき、製造コストを低減できる。
【0043】
なお、上記の実施の形態では、対向部33をスライダ22に連結して支持するクランプ機構31のアーム部32は、略くの字状に湾曲させ、折り畳まれるエアバッグ2に当接しないようにしたが、図10および図11に示すように、アーム部32を載置面12と平行などに形成し、折り畳まれるエアバッグ2をアーム部32に当接させて、高さ規制を行い、対向部33と押圧部23との間でエアバッグ2を略波状にほぼ整然と折り畳むこともできる。すなわち、図11に示すように、スライダ22が二点鎖線Iに示す初期位置から実線IIで示す中間位置へ前進すると、エアバッグ2は外周側から折り畳まれるが、折線の頂部a0が直線状のアーム部32に当接することにより、高さが規制され、位置a1で折れ始め、谷部a2が形成される。このような動作を繰り返し、スライダ22が図10に実線III で示す最終位置まで前進した後、図5ないし図8に示す工程を経て、エアバッグ2の折り畳みが完了する。
【0044】
また、上記の実施の形態では、対向部33を全方向に回転自在なボールローラで構成したが、対向部の構造はボールローラに限られるものではなく、例えば、図12に示すように、回転自在に軸支された車輪を備えたキャスター状に構成しても良く、あるいは、回転せずにエアバッグ2上に滑らかに接する滑接部を形成することもできる。
【0045】
また、上記の各実施の形態では、放射状に配置された4個の押圧体21を備え、押圧体21が前進した状態で押圧部23が平面略円形状を構成するようにしたが、例えば、押圧体は、3個あるいは5個以上配置しても良く、また、エアバッグを折り畳んだ平面形状も、三角形あるいは五角形などとすることができる。あるいは、2個の押圧体あるいは1個の押圧体を用いてエアバッグを棒状に折り畳むこともできる。
【0046】
また、各押圧体21同士の間に位置して、余部形成板を放射状に配置し、余部の形状を規制することもできる。すなわち、これら余部形成板は、シリンダにより上下動する垂直な板状とし、押圧体21が前進する際に上昇させておくことにより、余部の形状を整えることができる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置によれば、基台の載置面の上にエアバッグを広げて載置し、押圧部の前方に所定の寸法だけ離間した位置に載置面に向う対向部を対向させながら、押圧体を前進することにより、押圧部に当接などされたエアバッグを、この押圧部と対向部との間で略波状に折り畳むことができる。そして、この折り畳みが終わった後、対向部を退避させることにより、エアバッグを基台から取り外しできる。このように、押圧体を前進する動作でエアバッグを折り畳みでき、生産性を容易に向上できる。また、エアバッグの折り畳み時の高さ規制を、押圧体に設けた対向部で行うことにより、エアバッグの上側の全面を別体の天板などで覆う構成に比べて、装置の構造を簡略化、小形化でき、製造コストを低減できるとともに、作業スペースを小さくでき、また、作業時間を短縮して、生産性を向上できる。さらに、対向部を、アーム部を介して押圧部側に連結支持したため、アーム部によっても、エアバッグの折り畳み時の高さ規制が可能になり、対向部と押圧部との間でエアバッグを略波状にほぼ整然と折り畳みできる。
【0048】
請求項2記載のエアバッグの折り畳み装置によれば、請求項1記載の効果に加え、対向部を回転自在に設けたため、押圧体が前進する際、対向部はエアバッグ上を転がり動き、対向部がエアバッグを引きずることがなく、この対向部と押圧部との間でエアバッグを略波状にほぼ整然と折り畳みできる。
【0049】
請求項3記載のエアバッグの折り畳み装置によれば、請求項1記載の効果に加え、対向部を回転自在に設けたため、押圧体が前進する際、対向部はエアバッグ上を転がり動き、対向部がエアバッグを引きずることがなく、この対向部と押圧部との間でエアバッグを略波状にほぼ整然と折り畳みできる。
【0050】
請求項4記載のエアバッグの折り畳み装置によれば、請求項1ないし3いずれか1項に記載の効果に加え、制御手段により、押圧部などの移動に合せて対向部を自動的に退避させることにより、エアバッグの装置への装着および装置からの取り外し作業を容易にでき、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグの折り畳み装置の一実施の形態を示す図3に続く作業工程図である。
【図2】同上エアバッグの折り畳み装置の図3のA−A断面図である。
【図3】同上エアバッグの折り畳み装置の作業工程図である。
【図4】同上エアバッグの折り畳み装置の図1のB−B断面図である。
【図5】同上エアバッグの折り畳み装置の図1に続く作業工程図である。
【図6】同上エアバッグの折り畳み装置の図5に続く作業工程図である。
【図7】同上エアバッグの折り畳み装置の図6に続く作業工程図である。
【図8】同上エアバッグの折り畳み装置の図7に続く作業工程図である。
【図9】同上エアバッグの折り畳み装置の一部の斜視図である。
【図10】本発明のエアバッグの折り畳み装置の他の実施の形態を示す断面図である。
【図11】同上エアバッグの折り畳み装置の一部の作業工程図である。
【図12】本発明のエアバッグの折り畳み装置の他の実施の形態を示す一部の斜視図である。
【符号の説明】
1 折り畳み装置
2 エアバッグ
11 基台
12 載置面
21 押圧体
22 スライダ
23 押圧部
25 軸受部
32 アーム部
33 対向部
Claims (4)
- ガスが流入して膨張展開するエアバッグの折り畳み装置であって、
前記エアバッグが広げて載置される載置面を備えた基台と、
前記載置面上の前記エアバッグを前側に押圧する押圧部及び軸受部を設けたスライダ、基端部を前記軸受部に支持されたアーム部、このアーム部の先端部に設けられた対向部を備え、前記対向部は、前記アーム部を介して前記押圧部側に連結支持され、この押圧部の前方にこの押圧部との間で前記エアバッグを折畳可能な所定の寸法だけ離間して位置し、前記載置面に向って前記エアバッグに対向し、かつ前記載置面から離間する方向に退避可能であり、前記基台の載置面に沿って前進する押圧体と
を具備したことを特徴とするエアバッグの折り畳み装置。 - 対向部は、押圧体の前進時にエアバッグ上を転がり動くように球体が回転自在に支持された
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置。 - 対向部は、押圧体の前進時にエアバッグ上を転がり動くように車輪が回転自在に軸支された
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折り畳み装置。 - 対向部を退避させる対向部駆動手段と、この対向部駆動手段を制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項に記載のエアバッグの折り畳み装置。
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