JP3878251B2 - 溶接トーチおよび溶接トーチ用トーチガード - Google Patents

溶接トーチおよび溶接トーチ用トーチガード Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスシールドアーク溶接に用いる溶接トーチに関する。
更に詳細には、シールドガスで溶接部を被包しつつ溶接する場合に用いられる半自動用の溶接トーチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半自動用の溶接トーチは、作業者により把持されるホルダアセンブリと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリと、ホルダアセンブリおよびノズルアセンブリを連結するトーチボディアセンブリとより構成されているが、トーチボディアセンブリが湾曲および自立自在な、いわゆるフレキシブル形のトーチと、トーチボディアセンブリが可撓性を有しない、ある一定の湾曲形状に固定された、固定形のトーチとに大別される。
【0003】
<従来例1>
【0004】
まず、従来、フレキシブル形の半自動用の溶接トーチ(以下、溶接トーチと称す。)としては、例えば、図6に示される溶接トーチがある。
すなわち、例えば、電極ワイヤを使用する溶接トーチについて述べると、図6において、Hは作業者により把持されるホルダアセンブリで、このホルダアセンブリHのうち、トーチ基部側部材1は電気絶縁性のホルダー2に一体的にあるいは着脱自在に支持されている。なお、ホルダアセンブリHには図示しないシールドガス供給手段、ワイヤ案内手段および給電手段が連結されていて、トーチ基部側部材1に給電されると共に、トーチ基部側部材1の内方部にシールドガスが流入される。
Nは、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリで、このノズルアセンブリNは、例えば先端側部材3と、溶接用チップ4と、電気的絶縁筒5を介して先端側部材3に連結されたガスノズル6と、電気的絶縁性のオリフイス7とより構成されている。
8は後述する導電性部材の軸線方向、即ちX方向の伸縮を適宜に拘束するためにX1 方向およびX2 方向の各端部が夫々先端側部材3およびトーチ基部側部材1に保持された拘束部材で、図示の場合、拘束部材8は断面円状の線材が略密着状態に巻回されたコイルスプリングにより形成され、かつ先端側部材3およびトーチ基部側部材1の各々の端部に螺設された、コイルスプリング8の巻きピッチよりも僅かに大きいネジ部に、コイルスプリング8の夫々の端部を螺入させてコイルスプリング8が保持されている。
【0005】
9は複数の平角条線を同一半径の螺旋筒状に巻回してトーチ基部側部材1と先端側部材3とに連結された導電性部材、10は導電性部材9のX1 方向の端部を覆つて先端側部材3に固着された第1の筒状部材で、この第1の筒状部材10と導電性部材9とは、カシメ、ロー付あるいは溶接などにより固着されている。
【0006】
11は導電性部材9のX2 方向の端部を覆う第2の筒状部材で、この第2の筒状部材11とトーチ基部側部材1と導電性部材9とは一体的に固着されている。
12は第1および第2の筒状部材10,11間をX方向に亘つて被覆する電気絶縁外被で、気密性と可撓性とを有している。
【0007】
上記8ないし12により、ホルダアセンブリHとノズルアセンブリNとを連結する湾曲自在なトーチボディアセンブリTBが構成されている。
13は可撓性を有する中空状のワイヤガイドで、トーチボディアセンブリTBの軸芯部に適宜に配設されている。
【0008】
上記構成において、電極ワイヤはワイヤガイド13に案内されつつ溶接用チップ4を経てX1 方向に送給され、かつホルダアセンブリHのトーチ基部側部材1,導電性部材9,ノズルアセンブリNの先端側部材3および溶接用チップ4を経て電極ワイヤに給電される。
またホルダアセンブリHよりトーチボディアセンブリTBに供給されるシールドガスは先端側部材3の内部空間121,噴出口122およびオリフイス7の流出口123を経てガスノズル6内をX1 方向に流出される。
このように電極ワイヤを送給すると共にシールドガスの供給および給電を行ないつつ溶接作業が行なわれる。
勿論、作業状況に応じて、例えば図6において1点鎖線で示されるごとく、トーチボディアセンブリTB部を適宜に湾曲させて使用している。
【0009】
<従来例2>
【0010】
つぎに、フレキシブル形の溶接トーチの他の従来例としては、例えば、図7に示されるものがある。
すなわち、例えば、非消耗電極を使用する溶接トーチについて述べると、図7において、Hは作業者により把持されるホルダアセンブリで、このホルダアセンブリHのうち、トーチ基部側部材21は電気絶縁性のホルダー22内に収容支持され、かつホルダアセンブリHには図示しないシールドガス供給手段、冷却水給排手段および給電手段が連結されていて、トーチ基部側部材21に給電され、トーチ基部側部材21の内方部にシールドガスが流入されると共に、冷却水が給排水される。
【0011】
23は冷却水室231と、軸心部の電極収容室232と、電極収容室232に連通するシールドガス噴出孔233とを有する導電性の先端側部材で、この先端側部材23のX1 方向の端部には、テーパネジ234が螺設されている。24はテーパネジ234に螺着される導電性のコレットチャックで、このコレットチャック24は軸心部に貫通孔を有し、かつ貫通孔と外部とを半径方向に連通するスリットが設けられている。25は非消耗電極で、この非消耗電極25を軸心部に挿通させたコレットチャック24をX2 方向に螺進させることにより、非消耗電極25はコレットチャック24を介して先端側部材23に一体的に支持される。26は、例えばセラミックスよりなる耐熱性のカップで、上記23乃至26によりノズルアセンブリNが構成されている。
【0012】
27は螺旋状に密着巻きされた第1の管路、28および29は、第1の管路27の外周に螺旋状に並べて密着巻きされた第2および第3の管路で、上記第1乃至第3の管路27,28,29は、薄肉の銅管が採用されている。
第1の管路27のX2 方向の端部はトーチ基部側部材21にロー付けされてシールドガス路となり、この第1の管路27のX1 方向の端部は電極収容室232に連通するように、先端側部材23にロー付けされる。
第2および第3の管路28,29のX2 方向の端部は、トーチ基部側部23にロー付けされ、かつ、第2および第3の管路28,29のX1 方向の端部は冷却水室231に連通するように、先端側部材23にロー付けされて、例えば第2の管路28が給水路となり、第3の管路29が排水路となっている。
30は、第1乃至第3の管路27,28,29をX方向に亘って被覆する電気絶縁外被で、気密性と可撓性とを有している。
【0013】
上記27乃至30により、ホルダアセンブリHとノズルアセンブリNとを連結する湾曲自在なトーチボディアセンブリTBが構成されている。
【0014】
上記構成において、トーチ基部側部材21,第2および第3の管路28,29、先端側部材23およびコレットチャック24を経て非消耗電極25に給電される。
一方、ホルダアセンブリHよりトーチボディアセンブリTBの第1の管路27に供給されるシールドガスは、先端側部材23の内部空間232および噴出口233を経て耐熱性のカップ26内をX1 方向に流出される。
他方、冷却水は第2の管路28→冷却水室231→第3の管路29→ホルダアセンブリHへと給排水されて、溶接トーチが冷却される。このように、冷却水の給排水を行なうと共にシールドガスの供給および給電を行ないつつ溶接作業が行なわれる。
勿論、作業状況に応じて、例えば図7において1点鎖線で示されるごとく、トーチボディアセンブリTB部を適宜に湾曲させて使用している。
【0015】
<従来例3>
【0016】
さらに、溶接トーチが固定の形状をした従来例としては、例えば、図8に示される溶接トーチがある。
すなわち、例えば、電極ワイヤを使用する溶接トーチについて述べると、図8において、Hは作業者により把持されるホルダアセンブリで、このホルダアセンブリHのうち、トーチ基部側部材31は電気絶縁性のホルダー32内に収容支持され、かつホルダアセンブリHには図示しないシールドガス供給手段、ワイヤ案内手段および給電手段が連結されていて、トーチ基部側部材31に給電されると共に、トーチ基部側部材31の内方部にシールドガスが流入される。
33は断面円状の線材が略密着状態に巻回されたワイヤガイドで、このワイヤガイド33により電極ワイヤが案内される。34は所望の形状に湾曲された管状の導電性部材で、この導電性部材34の基部は、例えばトーチ基部側部材31に着脱自在に支持される。35は導電性部材34の外周部を覆う気密性を有する電気絶縁外被で、上記33乃至35により、形状が固定されたトーチボディアセンブリTBが構成されている。
【0017】
36は導電性部材34の先端に着脱自在に支持された溶接用チップ、37は電気的絶縁筒38を介して導電性部材34の先端側に溶接用チップ36を覆うように着脱自在に支持されたガスノズル、39は導電性部材34の先端側に設けられたシールドガス噴出口で、このシールドガス噴出口39により導電性部材34の内部空間とガスノズル37の内部空間とが連通されている。
【0018】
上記36乃至39によりノズルアセンブリNが構成されている。
【0019】
上記構成において、電極ワイヤはワイヤガイド33に案内されつつ溶接用チップ36を経てX1 方向に送給され、かつホルダアセンブリHのトーチ基部側部材31,導電性部材34および溶接用チップ36を経て電極ワイヤに給電される。またホルダアセンブリHより導電性部材34の内部空間に供給されるシールドガスは、噴出口39を経てガスノズル37内をX1 方向に流出される。
このように電極ワイヤを送給すると共にシールドガスの供給および給電を行ないつつ溶接作業が行なわれる。
【0020】
上記半自動溶接作業においては、溶接作業を繰返すため、電極ワイヤ,非消耗電極,溶接用チップ,ワイヤガイド,ガスノズル等の、いわゆる消耗部材を適宜に補充・交換して作業を継続していた。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近溶接トーチ全体を新品と取換える周期が序々に早くなる傾向にあり、ユーザーからのクレームとはなっていないが、産業界全体を考えれば好ましくないため、溶接作業のメカニズムについて追究してみた。その結果、近年の溶接作業者の技術とモラルに起因することが判明した。
【0022】
すなわち、最近は、熟練した溶接作業者の絶対数が激減しており、未熟な作業者が溶接トーチのホルダを把持しつつ半自動溶接を行なう場合、連続する被溶接線に対して溶接トーチの先端位置が上下・左右にズレる、いわゆる溶接トーチの手振れ現象が生じることが殆んどであり、このように溶接トーチの手振れが生じると溶接不良となる。
【0023】
このため、未熟な作業者が半自動溶接を行なう場合、上記溶接トーチの手振れ防止のために、被溶接線に沿ってガイド部材を取付け、このガイド部材に溶接トーチのトーチボディTBを当接させつつ摺動させている。
この場合、予じめ用意した表面が滑らかなガイド部材を使用すればともかく、表面が滑らかなガイド部材を溶接作業位置が変わるたびに持運ぶのが面倒なため、溶接作業位置近傍の他の被溶接物を応急的にガイド部材として用いているのが実情である。
【0024】
ところで、溶接トーチの重量は大体5Kg前後であるが、溶接時に溶接トーチをガイド部材に当接・摺動させるときには、溶接トーチの位置を安定させようとするため、溶接トーチをガイド部材に押し付けようとする作業者の力が作用する。
【0025】
▲1▼ したがって、溶接トーチとガイド部材の当接部に、(溶接トーチの重量)+(作業者の押付力)が作用すること。
▲2▼ および応急的にガイド部材として用いられている他の被溶接物は、所望の形状に適宜に切断されたエッジの鋭い状態であること。
▲3▼ ガイド部材に当接するトーチボディTBの外周部の電気絶縁外被は、金属に比べて軟らかいこと。
から、溶接トーチをガイド部材に当接・摺動させて使用するにつれて、ガイド部材に当接するトーチボディTBの外周部の電気絶縁外被が、鋭いエッジで削られることとなる。
【0026】
勿論、フレキシブル形の溶接トーチは、トーチボディTBの外周部の電気絶縁外被が可撓性を有する薄い、例えばシリコンゴムであるため、トーチボディTBが固定形の溶接トーチに比べて電気絶縁外被が早期に損傷される。
【0027】
他方、近年の作業者は、いわゆる昔の人に比べて「物」を大事にしない傾向があり、かつ不慣れな溶接作業へのイラ立ちも加わって、溶接トーチを被溶接物に当接させる頻度が可及的に高くなっている。
勿論、金属である被溶接物、特に被溶接物の鋭いエッジに溶接トーチを当接させる回数が増加することにより、溶接トーチのうち強度的に弱い電気絶縁外被を早期に損傷させていた。
【0028】
上記のごとく、溶接トーチのトーチボディTBの外周部の電気絶縁外被が損傷されると、感電事故を誘発する虞れがあるため、電気絶縁外被の損傷の早期化に伴ない、新品の溶接トーチと取換える周期を短くしなければならないという欠点があった。
【0029】
本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造であって、かつ溶接トーチの損傷を経年的に小さくすることができる溶接トーチおよび溶接トーチ用トーチガードを提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
1の発明は、シールドガス供給手段および給電手段が連結されて作業者により把持されるホルダアセンブリと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリと、前記ホルダアセンブリおよび前記ノズルアセンブリを連結し内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性を有する電気絶縁外被に覆われて湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリとを備えた溶接トーチにおいて、
金属材が非密着巻きの螺旋状に巻かれて前記トーチボディアセンブリの軸方向の外周部に装着されて前記螺旋状に巻かれた方向と逆方向にねじることによって内径を大きくさせることができる材質で形成されたトーチガードを備えたことを特徴とする溶接トーチである。
【0031】
第2の発明は、第1の発明に記載のトーチガードを形成する金属材が偏平断面であることを特徴とする溶接トーチである。
【0032】
3の発明は、シールドガス供給手段および給電手段が連結されて作業者により把持されるホルダアセンブリと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリと、前記ホルダアセンブリおよび前記ノズルアセンブリを連結し内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性を有する電気絶縁外被に覆われて湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリとを備えた溶接トーチに使用され、前記トーチボディアセンブリの軸方向の外周部に装着されるトーチガードであって、
金属材が非密着巻きの螺旋状に巻かれてこの螺旋状に巻かれた方向と逆方向にねじることによって内径を大きくさせることができる材質で形成されたことを特徴とする溶接トーチ用トーチガードである
【0033】
第4の発明は、第3の発明に記載のトーチガードを形成する金属材が偏平断面であることを特徴とする溶接トーチ用トーチガードである。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施例により詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施例を示す図である。これらの構成において、後述するトーチガード以外は、図6に示されるフレキシブル形の溶接トーチと実質的に同じ構成である。
このため、図6と実質的に同じ構成部品には同じ符号を付してあるが、これら1乃至13の各部の構成および動作は従来と同様のため説明は省略する。
【0039】
図1および図2において、溶接トーチは、ホルダアセンブリHと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリNと、ホルダアセンブリHおよびノズルアセンブリNを連結し、内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性と可撓性とを有する電気絶縁外被12に覆われたトーチボディアセンブリ、すなわち湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリTBと、トーチボディアセンブリTBの軸方向の外周部に装着された溶接トーチ用トーチガード(以下、トーチガードと称す。)50とにより構成されている。
【0040】
このトーチガード50は、金属材が螺旋状に巻回されたものである。例えば、図2に示されるごとく、トーチガード50は、偏平断面の金属材が非密着巻きの螺旋状に形成されている。この螺旋状に巻回されたトーチガード50の内径は、トーチボディアセンブリTBの電気絶縁外被12の外径と同程度とすれば好適である。
【0041】
トーチガード50を電気絶縁外被12の外周部に装着する際には、トーチガード50の螺旋状の巻回方向と逆方向にトーチガード50をねじることにより内径が大きくなる。このため、電気絶縁外被12の外周部にトーチガード50を容易に装着することができる。
装着後、作業者がトーチガード50から手を離すと、トーチガード50は初期の螺旋状に復帰して、トーチガード50が電気絶縁外被12の外周部に密着する。
【0042】
本発明に係る溶接トーチは、金属材を螺旋状に巻回したトーチガード50がトーチボディアセンブリTBの軸方向の外周部に装着されているため、溶接時に被溶接線に沿ったガイド部材に溶接トーチを当接・摺動させつつ溶接作業を行なっても、金属材よりなるトーチガード50がガイド部材と当接することになる。
このため、例えガイド部材が鋭いエッジをしていたとしても、このガイド部材と当接するトーチガード50は金属材であるため、トーチガード50にミクロ的なキズが付くにとどまる。
すなわち、トーチボディアセンブリTBの電気絶縁外被12が直接ガイド部材に当接することはなく、トーチガード50がガイド部材に当接・摺動するため、トーチガード50が使用に耐えなくなるまでの間、極めて長期に亘って利用することができる。
【0043】
勿論、長期の使用によりトーチガード50が実用に供しなくなった場合には、トーチガードの装着時と同様に、トーチガードの螺旋状の巻回方向と逆方向にトーチガードをねじって内径を大きくした状態で、トーチガードを取外す。この後、新規なトーチガードの内径を上記と同様に大きくして装着することにより、溶接トーチを再度利用することができる。
【0044】
図1および図2に示されるごとく、トーチガード50は偏平断面の金属材が非密着巻きの螺旋状に形成されていれば、偏平断面の肉厚が薄肉であっても偏平断面の矩形長さを適宜に選定することにより、耐久性のあるトーチガードを製作することができる。
すなわち、非密着巻きの螺旋状に形成されたトーチガードの外形を小さくした耐久性のあるトーチガードとすることができる。
【0045】
これにも拘わらず図3に示されるごとく、トーチガード50は円形断面の金属材を非密着巻きの螺旋状に形成すれば、トーチガード50を容易に製作することができる。
【0046】
なお、螺旋状に巻回されるトーチガード50の内径に対して、電気絶縁外被12の外径の方が幾分大きければ、電気絶縁外被12の外周部にトーチガード50を装着した際に、トーチガード50が電気絶縁外被12の外周部に密着するため、半自動溶接時における溶接トーチの取扱いが容易である。
【0047】
これにも拘らず、螺旋状に巻回されるトーチガード50の内径に対して電気絶縁外被12の外径を幾分小さくすることができる。この場合、トーチボディアセンブリTBの軸方向の外周部へのトーチガードの装着作業が簡単となる。
勿論、トーチボディアセンブリTBに対するトーチガード50の半径方向の遊度が大きい場合には、トーチガード装着後に、トーチ先端側のトーチガード50の内径が小さくなるように変形させておけば、トーチガード50が離脱することのない溶接トーチを実現することができる。
【0048】
金属材からなるトーチガードを銅あるいは銅合金とすれば、容易に製作することができ、かつスパッタ(=溶接時に飛散する溶融金属)が発生する溶接作業時には、トーチガードに付着したスパッタの除去が容易であるため、メンテナンス作業が良好となる。
これにも拘わらずトーチガードをステンレス材やメッキを施した鉄鋼材により形成することができる。
【0049】
図4は、本発明の第2の実施例を示す図である。これらの構成において、図7に示されるフレキシブル形の溶接トーチと実質的に同じ構成である。
このため、図7と実質的に同じ構成部品には同じ符号を付してあるが、これら21乃至30の各部の構成および動作は従来と同様のため説明は省略する。
【0050】
図4において、溶接トーチは、ホルダアセンブリHと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリNと、ホルダアセンブリHおよびノズルアセンブリNを連結し、内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性と可撓性とを有する電気絶縁外被30に覆われたトーチボディアセンブリ、すなわち湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリTBと、トーチボディアセンブリTBの軸方向の外周部に装着されたトーチガード50とにより構成されている。
なお、トーチガード50は、図2および図3において詳記したとおりのものである。
【0051】
図1および図4に示されるごとく、湾曲および自立自在に形成されてなるフレキシブル形の溶接トーチにおいては、トーチボディアセンブリTBの外周部に配設される電気絶縁外被12,30は可撓性を有する、例えばシリコンゴムよりなる薄くて軟らかく、これらの電気絶縁外被12,30の軸方向の外周部には金属材を螺旋状に巻回したトーチガード50が装着されているため、溶接時に被溶接線に沿ったガイド部材に溶接トーチを当接・摺動させつつ溶接作業を行なっても、トーチボディアセンブリTBの軟らかい電気絶縁外被12,30が直接ガイド部材に当接することはなく、トーチガード50がガイド部材に当接・摺動するため、トーチガード50が使用に耐えなくなるまでの間、極めて長期に亘って利用することができる。
【0052】
勿論、溶接中にあるいは溶接の準備作業中に溶接トーチを被溶接物の鋭いエッジに当接させても、軟らかい電気絶縁外被12,30は、軸方向の外周部に装着されたトーチガード50により覆われているため、軟らかい電気絶縁外被12,30が損傷される虞れがない。
【0053】
図5は、本発明の第3の実施例を示す図である。これらの構成において、図8に示される固定の形状をした溶接トーチと実質的に同じ構成である。
このため、図8と実質的に同じ構成部品には同じ符号を付してあるが、これら31乃至39の各部の構成および動作は従来と同様のため説明は省略する。
【0054】
図5において、溶接トーチは、ホルダアセンブリHと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリNと、ホルダアセンブリHおよびノズルアセンブリNを連結し、内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性を有する電気絶縁外被35に覆われたトーチボディアセンブリ、すなわち所望の湾曲に固定されたトーチボディアセンブリTBと、トーチボディアセンブリTBの軸方向の外周部に装着されたトーチガード50とにより構成されている。
なお、トーチガード50は、図2および図3において詳記したとおりのものである。
【0055】
図5に示されるごとく、固形の形状をした溶接トーチであって、トーチボディアセンブリTBの電気絶縁外被35は金属よりも機械的強度の小さい材料により形成されているが、これらの電気絶縁外被35の軸方向の外周部には金属材を螺旋状に巻回したトーチガード50が装着されているため、溶接時に被溶接線に沿ったガイド部材に溶接トーチを当接・摺動させつつ溶接作業を行なっても、トーチボディアセンブリTBの電気絶縁外被35が直接ガイド部材に当接することはなく、トーチガード50がガイド部材に当接・摺動するため、トーチガード50が使用に耐えなくなるまでの間、極めて長期に亘って利用することができる。
【0056】
勿論、溶接中にあるいは溶接の準備作業中に溶接トーチを被溶接物の鋭いエッジに当接させても、電気絶縁外被35は軸方向の外周部に装着されたトーチガード50により覆われているため、金属に比べて軟らかい電気絶縁外被35が損傷される虞れがない。
【0057】
なお、トーチボディアセンブリTBを所望の湾曲状に固定した溶接トーチにおいては、他の湾曲状に固定したトーチボディアセンブリと取替えて使用することがある。
この場合、取替える前のトーチボディアセンブリからトーチガードを取外し、この取外したトーチガードを取替えた後のトーチボディアセンブリに装着することにより、単一のトーチガードで対処することができる。
なお、トーチボディアセンブリTBを所望の湾曲状に固定した溶接トーチにおいて、電気絶縁外被35の外周部に金属性のチューブを被覆することが考えられるが、この場合、トーチボディアセンブリを所望の湾曲状に曲げ加工するときに、電気絶縁外被35が予期せぬ状態に無理に引張られて、所望の電気絶縁状態に保ちにくく、かつトーチボディアセンブリの湾曲作業が困難であって高価となるため実用的ではない。
【0058】
なお、本発明の対象とする溶接トーチは、図1,図4および図5に示される構造、すなわち、
1 ;電極ワイヤを使用するもの。
2 ;非消耗電極を使用するもの。
1 ;冷却水を使用しないもの。
2 ;冷却水を使用するもの。
1 ;トーチボディアセンブリが可撓性を有するもの。
2 ;トーチボディアセンブリが所望の湾曲状に固定されたもの。
を、表1のごとく適宜に組合せたものとすることができる。
【0059】
【表1】
Figure 0003878251
【0060】
上記のごとく、本発明は上記トーチガードを備えた溶接トーチのみを対象とするだけではなく、従来の溶接トーチに使用する上記トーチガードを対象とすることは勿論である。
【0061】
なお、トーチガードは、金属材が非密着巻きの螺旋状に巻回されるとして説明したが、金属材を密着巻きの螺旋状に巻回して形成することができる。
このように、金属材を密着巻きの螺旋状に巻回したトーチガードとすれば、このトーチガードが電気絶縁外被に対するスパッタの付着を防ぐため、スパッタが多量に発生する溶接作業時に好適である。
【0062】
【発明の効果】
第1の発明及び第3の発明の溶接トーチ及び溶接トーチ用トーチガード、溶接時に被溶接線に沿ったガイド部材に溶接トーチを当接・摺動させつつ溶接作業を行なっても、トーチボディアセンブリTBの電気絶縁外被が直接ガイド部材に当接することはなく、トーチガードがガイド部材に当接・摺動するため、トーチガードが使用に耐えなくなるまでの間、極めて長期に亘って利用することができる。
勿論、溶接中にあるいは溶接の準備作業中に溶接トーチを被溶接物の鋭いエッジに当接させても、電気絶縁外被は軸方向の外周部に装着されたトーチガードにより覆われているため、電気絶縁外被が損傷される虞れがない。
【0063】
また、トーチガードが金属材を非密着巻きの螺旋状に巻回しているため、螺旋状の巻回方向と逆方向にトーチガードをねじることにより内径を容易に変形させることができ、電気絶縁外被の外周部に対するトーチガードの着脱作業を容易に行なうことができる。
【0064】
第2の発明及び第4の発明の溶接トーチ及び溶接トーチ用トーチガード、トーチガードが偏平断面の金属材を非密着巻きの螺旋状に巻回しているため、第1の発明及び第3の発明の効果に加えて、偏平断面の肉厚が薄肉であっても偏平断面の矩形長さを適宜に選定することにより、耐久性のあるトーチガードを製作することができる。
すなわち、非密着巻きの螺旋状に形成されたトーチガードの外形を小さくした耐久性のあるトーチガードとすることができ、該トーチガードを取付けた溶接トーチの損傷を経年的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す一部断面正面図
【図2】図1の要部を示す一部断面正面図
【図3】図2の他の実施例を示す一部断面正面図
【図4】本発明の他の実施例を示す一部断面正面図
【図5】本発明の更に他の実施例を示す一部断面正面図
【図6】従来例を示す一部断面正面図
【図7】他の従来例を示す一部断面正面図
【図8】他の従来例を示す一部断面正面図
【符号の説明】
H ホルダアセンブリ
N ノズルアセンブリ
TB トーチボディアセンブリ
12,30,35 電気絶縁外被
50 溶接トーチ用トーチガード

Claims (4)

  1. シールドガス供給手段および給電手段が連結されて作業者により把持されるホルダアセンブリと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリと、前記ホルダアセンブリおよび前記ノズルアセンブリを連結し内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性を有する電気絶縁外被に覆われて湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリとを備えた溶接トーチにおいて、
    金属材が非密着巻きの螺旋状に巻かれて前記トーチボディアセンブリの軸方向の外周部に装着されて前記螺旋状に巻かれた方向と逆方向にねじることによって内径を大きくさせることができる材質で形成されたトーチガードを備えたことを特徴とする溶接トーチ。
  2. 請求項1に記載のトーチガードを形成する金属材が偏平断面であることを特徴とする溶接トーチ。
  3. シールドガス供給手段および給電手段が連結されて作業者により把持されるホルダアセンブリと、溶接トーチの先端部のノズルアセンブリと、前記ホルダアセンブリおよび前記ノズルアセンブリを連結し内部にガス供給路および給電路が形成され外周部が気密性を有する電気絶縁外被に覆われて湾曲および自立自在に形成されたトーチボディアセンブリとを備えた溶接トーチに使用され、前記トーチボディアセンブリの軸方向の外周部に装着されるトーチガードであって、
    金属材が非密着巻きの螺旋状に巻かれてこの螺旋状に巻かれた方向と逆方向にねじることによって内径を大きくさせることができる材質で形成されたことを特徴とする溶接トーチ用トーチガード。
  4. 請求項3に記載のトーチガードを形成する金属材が偏平断面であることを特徴とする溶接トーチ用トーチガード。
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