JP3877801B2 - テレビジョン受信機、通知システムおよび通知方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受信機用の通知システムに関する。特に本発明は、データメッセージの受信、テレビ放送されているある特定の番組の受信といったある種のイベントが発生した際に動作状態にされる可視アラーム、および/または可聴アラームに関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受信機は、米国のほとんどすべての家庭にある。多くの家庭は、ブロードキャスト信号に加えてケーブルテレビジョン信号も受信できるように接続されているが、ブロードキャスト信号しか受信できない家庭もある。最近、直接放送衛星(direct broadcast satellite、DBS)をはじめとするその他のタイプのサービスも利用可能になっている。近い将来、テレビジョン信号は、電話線および/またはダイレクト無線リンクを介して家庭に提供することができるようになるであろう。
【0003】
番組作成量が増大した現在でも、番組のスケジューリング情報は、依然として新聞や雑誌の紙面に掲載される一覧表をその主なソースとして伝えられている。最近、スターサイトテレキャスト社(StarSight Telecast, Inc., (SST))は、(例えば、ローカルパブリック放送システム(PBS)の加入者の垂直帰線消去期間(VBI)に)単一のテレビジョンチャネルにより送信される信号を通して提供されるインタラクティブプログラムガイド(IPG)データチャネルを導入した。IPGは、エレクトロニックプログラムガイド(EPG)としても知られている。IPGデータは、テレビジョン受信機内のマイクロコンピュータにより処理され、オンスクリーンテレビジョンガイドをつくる。オンスクリーンテレビジョンガイドは、あらゆるブロードキャストチャネルおよびケーブルチャネルでこれから放送される予定のテレビジョン番組、番組の粗筋、ならびに、ブロードキャストチャネルおよびケーブルチャネルのそれぞれで現在送信されている各番組の番組名およびその残りの放送時間といった情報を視聴者に提供する。この情報は、視聴者がチャネルを変えても、またコマーシャルが放映中でも利用することができる。SSTシステムは、「TVスケジュールシステムおよびプロセス」と題する米国特許第4,706,121号、「VCRスケジューリング用のシステムおよびプロセス」と題する米国特許第4,977,455号、および「ケーブルテレビジョン番組を自動的に留守番録画するシステムおよび方法」と題する米国特許第5,151,789号に記載されている。本願は、テレビジョンを使用する環境において用いられるマイクロコントローラに関する教示、ならびにIPGシステムの動作および構造に関する教示については、これらの特許を参考として援用している。
【0004】
SSTの他にも、現在、競合するその他のサービスが計画されつつあり、また提供されつつもある。例えば、現存するDBSシステムはいずれも、独自の番組についてIPGサービスを提供している。このIPGデータは、SSTによるIPGを復号化するのに用いられる回路と同様の回路により復号化することができる。ただし、DBS信号の場合、それに対応する回路は、テレビジョン受信機の中というよりもむしろ、DBS復号化器にある可能性がある。
【0005】
IPGシステムの他にも、テレビジョン信号を用いてデータを転送するその他のシステムは存在する。そのようなシステムとしては、例えば、テレテキスト、ビデオテックス、エクステンディッドデータサービス(XDS)、およびクローズドキャプションがある。これらのシステムのいずれにおいても、データは、1つ以上のテレビジョン信号のVBI内に転送される。これらのシステムはすべて、いくつかの共通のハードウェア素子、VBIからデータを抽出するのに用いられる回路、および表示用に抽出されたデータをフォーマットする処理回路を備えている。
【0006】
一般に「インタラクティブテレビジョン」と総称される、その他のタイプのシステムが現在、計画または実現の段階にある。このようなシステムを用いれば、通信、ニュース、天気、およびユーザのリクエストした情報を含むテキストメッセージおよび/またはグラフィックメッセージをテレビジョン受信機に送ることができる。これらのメッセージは、指定受信者の識別コード(つまり、テレビジョン受信機の識別コード)と一致するユニークな識別子を用いて送ることができる。個人的なメッセージは指定受信者の識別コードを用いて送られるので、そのようなメッセージは、システムが対象としているすべてのローカルユーザにブロードキャストされるにもかかわらず、その指定受信者のみが視ることができるものとなる。また、これらのメッセージは、識別コードを用いないで送ることもできるし、一般的な識別子を用いて送ることもできる。このタイプのメッセージは、システムが対象としているすべてのユーザに受信されることになる。
【0007】
従来の技術による統合データサービスを有する典型的なテレビジョン受信機のブロック図を図1に示す。
【0008】
入力テレビジョン信号は、アンテナまたはケーブル100により受信される。ホストマイクロコントローラ110により制御されるチューナ105は、特定のチャネル信号を選択かつ変調することによって、ベースバンドビデオ信号および音声信号を復元する。チューナ105は、テレビジョンがオフになっている間でも、データサービスから継続してデータを受信し復号化することができるように、電力を受け取り続けている。
【0009】
音声信号は、音声処理回路115に伝えられる。音声処理回路115は、テレビジョンがターンオンされると、スピーカ116用の信号をつくる。ベースバンドビデオ信号は、ビデオ処理回路120およびデータ復号化回路125に伝えられる。ビデオ処理回路120は、ビデオ復号化および表示回路121を備えている。さらに、ビデオ復号化および表示回路121は、櫛型フィルタ(図示せず)、ピーキング回路(図示せず)、およびマトリクス化回路(matrixing circuitry)(図示せず)といった回路を備えている。回路121は、ビデオ信号の輝度成分とクロミナンス成分とを分離し、分離された成分信号を赤(R)、緑(G)および青(B)のカラー信号に変換する。これらのRGB信号は、ビデオミキサ132に与えられる。
【0010】
コンポジットビデオ信号は、スキャンシステム123にも与えられる。スキャンシステム123は、テレビジョン信号の水平同期成分と垂直同期成分とを分離し、タイミング信号を発生する。タイミング信号は、ビデオ復号化回路121、偏向システム134、およびデータ復号化回路125に与えられる。復号化回路125は、ベースバンドビデオ信号を受け取り、また、スキャンシステムにより供給されるタイミング信号に応じて、垂直帰線期間内に送信されたデータを分離し、後に参照するためにそのデータを格納し、かつ復号化されたデータをオンスクリーン表示回路130に伝える。また、データ復号化回路は、マイクロコントローラ110と情報を交換する。マイクロコントローラ110は、垂直帰線期間内に受信されたデータの処理とともに、チャネルの選択、音量、コントラスト、明るさ、色相、および色などに関するユーザの制御を実行するために、テレビジョン受信機によって用いられる。
【0011】
またこのシステムは、電子クロック111を備えている。このクロック111には、現在の時刻を判定するためにマイクロコントローラ110がアクセスすることができる。
【0012】
データ復号化回路125およびマイクロコントローラ110により転送された情報としては、例えば、ある特殊なデータの表示をリクエストするユーザのコマンド、および特定のデータが受信され復号化されたことをマイクロコントローラに通知する信号が挙げられる。この同じデータ復号化回路125を多数の機能の実現に用いることができる。そのような機能としては、例えば、スターサイトなどのサービス用のIPGデータの復号化、およびクローズドキャプションデータの復号化が挙げられる。データ復号化回路125は、IPG情報をフォーマットし表示することができるように、オンスクリーン表示回路130に結合されている。
【0013】
また、ホストマイクロコントローラ110は、マイクロコントローラ110を介して実現される各種制御機能に関連して用いられるオンスクリーンメニューを発生できるように、オンスクリーン表示回路130にも接続されている。
【0014】
マイクロコントローラ110とデータ復号化回路125とは、テレビジョン受信機がオフであるときにも、継続してIPG、テレテキストまたはビデオテックスデータを復号化できるように、動作し続ける。
【0015】
オンスクリーン表示回路130のビデオ出力信号は、ビデオミキサ132に与えられる。ミキサ132は、オンスクリーン表示信号と受信したビデオ信号とを結合してコンポジット表示をつくる。この表示により、例えば、アクティブビデオ(active video)を制御メニュー表示と結合したり、クローズドキャプション表示をビデオ信号に追加したり、あるいはIPGからの情報をウィンドウインセット(window inset)のかたちでアクティブビデオ画像内に表示したりすることができる。結合された画像は、偏向システム134の制御の下に、CRT136などの表示装置上に表示される。
【0016】
IPG、テレテキスト、ビデオテックスあるいはクローズドキャプションデータ信号と共に送られるデータメッセージは、データ復号化回路125により復号化することができ、また、回路130により表示用に処理することができる。
【0017】
既に述べたように、インタラクティブテレビジョンシステムは、ユニークなアドレスコードをもつテレビジョン受信機だけで見ることができる個人的なメッセージを送信するのにも用いることができる。このようなシステムの場合、ユーザには、テレビジョン受信機がターンオンされると直ちに、あるメッセージが受信されたことが通知されることになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術においては、次に示す問題があった。すなわち、テレビジョンの所有者に対して、ある種のイベント、例えばデータメッセージの受信や、あるテレビジョン番組放送の受信といったイベントが発生したことを通知信号を用いて警告(alert)することはできなかった。
【0019】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、イベントの発生を通知信号を用いて知らせるテレビジョン受信機通知システムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビジョン受信機は、テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機であって、前記ビデオ画像から独立したインタラクティブプログラムガイド(IPG)データおよびメッセージデータをテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信する手段と、前記テレビジョン受信機に内部的に結合され、イベントの発生を示す可聴アラーム手段と、前記テレビジョン受信機のメモリに格納されたIPGデータベースと、前記テレビジョン受信機を動作させるコマンドを実行する制御プロセッサ手段とを備え、前記制御プロセッサ手段は、前記テレビジョン信号の垂直帰線期間内に受信されたデータを処理することにより、前記テレビジョン信号から前記メッセージデータおよび前記IPGデータを抽出する手段と、前記メッセージデータを処理することにより、前記イベントのステータスを決定する手段であって、IPGサービスから番組レーティング値を受信し、前記番組レーティング値が所定の値よりも大きいか否かを決定し、前記番組レーティング値が所定の値よりも大きいと決定された場合には前記可聴アラーム手段を動作状態にする手段を含む、手段と、ユーザコマンドに応答して前記可聴アラーム手段を選択的に非動作状態にする手段とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の他のテレビジョン受信機は、テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機であって、前記ビデオ画像から独立したインタラクティブプログラムガイド(IPG)データおよびメッセージデータをテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信する手段と、前記テレビジョン受信機に内部的に結合され、イベントの発生を示すアラーム手段と、前記テレビジョン受信機のメモリに格納されたIPGデータベースと、前記テレビジョン受信機を動作させるコマンドを実行する制御プロセッサ手段とを備え、前記制御プロセッサ手段は、前記テレビジョン信号の垂直帰線期間内に受信されたデータを処理することにより、前記テレビジョン信号から前記メッセージデータおよび前記IPGデータを抽出し、前記IPGデータから前記メッセージデータを分離する手段と、前記メッセージデータを処理することにより、前記イベントのステータスを決定する手段であって、前記メッセージデータのアドレスフィールドからメッセージアドレス値を抽出し、前記メッセージデータが前記テレビジョン受信機にアドレスされているか否かを決定し、前記メッセージデータが前記テレビジョン受信機にアドレスされていると決定された場合には前記アラーム手段を選択的に動作状態にするアドレス処理手段を含む、手段とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
ある実施例では、前記受信されたメッセージデータを表示する表示手段をさらに備えている。
ある実施例では、前記アラーム手段は、可視アラームを含んでいる。
ある実施例では、前記可視アラームは、発光ダイオードである。
ある実施例では、前記アラーム手段が動作状態にされるとき前記発光ダイオードを明滅させる手段をさらに備えている。
ある実施例では、前記アラーム手段は、該アラーム手段が動作状態にされるときに鳴り響く可聴アラームを含んでいる。
ある実施例では、前記アドレス処理手段は、所定のアドレス値を格納する手段と、前記メッセージアドレス値を前記所定のアドレス値と比較し、前記メッセージアドレス値が前記所定のアドレス値に等しい場合に前記アラーム手段を動作状態にする手段とを含む。
本発明の方法は、テレビジョン受信機を介してイベントの通知を制御しかつ提供する方法であって、レーティング値とテレビジョン信号の垂直帰線期間内のインタラクティブプログラムガイド(IPG)データとをIPGサービスから受信するステップと、所定のレーティングしきい値を受信するステップと、前記レーティング値と前記所定のレーティングしきい値とを処理することにより、前記レーティング値が前記所定のレーティングしきい値より大きいというイベントが発生したか否かを決定するステップと、前記イベントが発生したと決定された場合には、前記イベントの発生を示す可聴アラームを動作状態にするステップとを包含し、そのことにより上記目的が達成される。
【0040】
以下に作用を説明する。
【0041】
本発明は、テレビジョンの所有者に対して、ある種のイベント、例えばデータメッセージの受信や、あるテレビジョン番組放送の受信といったイベントが発生したことを通知信号を用いて警告(alert)するテレビジョン受信機通知システムを提供する。この通知信号、つまりアラームは、(例えば発光ダイオードの発する光といった)目に見えるものでもいいし、(例えば発信音(beep tone)などの)耳に聞こえるものでもいい。また、この通知は、テレビジョンが通常モード(ターンオン状態)にあってもスタンバイモード(ターンオフ状態)にあっても、発生する。
【0042】
本発明の第1の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、テレビジョン信号の垂直帰線期間(VBI)内にデータを収集する回路と、そのデータから情報信号を抽出する回路と、抽出されたデータに基づいて、あるイベントが発生したかどうかを判定する回路であって、もしそのイベントが発生していれば通知アラームを動作状態にする回路と、を備えている。
【0043】
本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、インタラクティブプログラムガイド(IPG)情報を受信する回路であって、そのIPG情報を用いてユーザが、所定のテレビジョン番組の選択、または選択された複数のテレビジョン番組からなるリストの作成を可能にする回路を備えている。この回路はまた、内部クロックと、そのクロックを選択リストと比較する回路と、を含んでいる。もし、テレビジョン受信機がオフである間に、現在の時刻がその選択リストに存在する番組の時間間隔の中にあるのなら、アラームが動作状態にされ、それによって選択された番組の中の1つが受信できることをユーザに通知する。
【0044】
また、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、ユーザがIPG情報を用いて、望ましくないテレビジョン番組、または望ましくない複数のテレビジョン番組からなるリストを区別することを可能にする回路を備えている。テレビジョンチューナおよび内部クロックは、その後、テレビジョン受信機がターンオンされた時にモニタされる。もし現在受信されている番組が、そのリスト中の番組の1つと一致しているのなら、アラームが動作状態にされる。
【0045】
本発明の第4の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、ユーザが番組レーティング値(rating value)をテレビジョンデータ処理回路に入力することを可能にする回路を備えている。テレビジョン受信機が通常の動作を行っている間、データ処理回路は、受信されているデータ信号をモニタし、かつ、その信号からレーティングコードを抽出する。もし、選択されたチャネル上に放映されている番組のレーティング値が入力された値よりも大きいのなら、アラームが動作状態にされる。
【0046】
【発明の実施の形態】
概略的に表現すれば、本発明のテレビジョン受信機(televison receiver)用通知システムは、受信されたテレビジョン信号から情報信号を抽出しかつ処理することによって動作する。もし、その情報の処理の結果、目標とするイベントが発生したと判定されれば、制御信号がアラームを動作状態にし、それによってそのイベントの発生を表示する。本発明の各実施形態を通して、そのようなイベントは、個人的なメッセージを受信したことであり、望みどおりのテレビジョン番組を受信できたことであり、また、望ましくない番組の視聴、つまり望ましくない性格の番組の視聴でありうる。
【0047】
データサービスと統合されたテレビジョン受信機、および本発明による通知システムのブロック図を図2に示す。
【0048】
図2は、2つのアラーム装置と、光源200と、音源205とが追加されている点を別にすれば、既に説明した図1のシステムと同様のシステムを示している。これらの光源および音源は、いずれもホストマイクロコントローラ110により制御される。本発明のこの実施形態において、マイクロコントローラ110は、例えば松下から入手可能なMN1870でありうる。
【0049】
光源200は、典型的には発光ダイオード(LED)であり、音源205は、典型的には電子発振器(別個に図示せず)および発信音を発するスピーカ(別個に図示せず)である。また、図2に示すシステムは、ホストマイクロコントローラ110とデータ復号化回路125におけるプログラミング機能も含んでいる。このプログラミングを行うことによって、受信したデータに基づいて各種イベントの発生をシステムが認識することができ、また、いったんあるイベントが認識された後は、場合に応じて一方または両方のアラーム装置を動作状態にすることができる。
【0050】
はじめに、テレビジョン信号がアンテナまたはケーブル100を介してチューナ105により受信され、変調されることによって、ベースバンドビデオ信号がつくられる。このベースバンドビデオ信号の音声部およびビデオ部からは独立している情報信号が、データ復号化回路125により抽出され、処理される。本実施形態において、このデータ信号はビデオ信号の垂直帰線期間から抽出される。しかしながら、このデータ信号は、それ以外の場合には使用されないテレビジョンチャネルにおいて送信された広帯域データ信号からも抽出できるし、また、送信されたビデオ信号のその他の成分、例えば、受信されたビデオ信号のアクティブな部分内に送信された、フキヌキ搬送波(Fukinuki carrier)などの知覚的には隠されている副搬送波からも抽出できると考えられる。もし、データ復号化回路が情報信号に基づいてある特定のイベントが発生したと判定すれば、ホストマイクロコントローラ110は制御信号を送ることによって光源200と音源205の一方または両方を動作状態にし、それによってそのイベントの発生を表示する。この制御信号により、例えばLEDを明滅させ、かつ音源に発信音を発することができる。
【0051】
チューナ105、ホストマイクロコントローラ110、データ復号化回路125、光源200および音源205はスタンバイパワーでも(つまり、テレビジョン受信機がターンオフ状態でも)動作可能であるので、テレビジョン受信機を使用していない時であってもイベントを検知することはできるし、アラームを動作状態にすることもできる。
【0052】
以下に説明する各実施形態において、テレビジョン受信機は、ノーパワーモード、スタンバイモードおよびノーマルモードの3つのモードをもつものとする。ノーパワーモードにおいては、テレビジョンは配電設備(electrical service)に接続されていない(プラグが差し込まれていない)。このモードにおいては、例えば、リモートコントロールからのターンオンコマンドの受信、および、IPGデータベースの構成、またはその他のプロバイダからの情報の受信に使用可能であるスタンバイ回路は、アクティブ状態にはない。スタンバイモードにおいて、テレビジョン受信機は配電設備に接続されてはいるが、パワーオフモードにある(プラグは差し込まれているが、ターンオフされている)。このモードにおいては、既に説明したように、受信機において、IPGサービスあるいはその他のプロバイダから情報を受信している部分のみがアクティブ状態であり、フルパワーで動作している。ノーマルモードにおいて、受信機は配電設備に接続されており、しかもパワーオンモードにある(プラグが差し込まれており、しかもターンオンされている)。このモードにおいて、受信機は番組情報を受信しており、かつ表示している。もし、情報を提供しているチャネルにチューニングされていなければ、情報データベースは更新されない。
【0053】
情報信号は、テキストおよびその他の情報を含んでいるデータメッセージを含みうる。既に説明したように、「情報信号」は、IPGデータ、テレテキスト、ビデオテックス、クローズドキャプション、あるいはその他のタイプの、テレビジョン信号の一部として送信された、つまりそれ以外の場合には使用されないテレビジョンチャネルにあるデータでありうる。
【0054】
図3は、情報信号の一部として受信することができるメッセージの一例を示すデータ構造図である。本実施例によるデータメッセージは、「レコードタイプ」、「アドレス」および「メッセージテキスト」などの各種情報フィールドを含んでいる。「レコードタイプ」フィールドは、メッセージレコードと、情報信号の一部として送信可能なその他のタイプのレコードとを区別するのに用いることができる。「アドレス」フィールドは、そのメッセージを特定のユーザまたはすべてのユーザに向けて発するのに用いることができる。また、「メッセージテキスト」フィールドは、そのメッセージのテキストを含んでいる。以下に説明するその他のタイプのイベントは、情報信号中にその他のタイプのデータを探すことによってイベントが発生したかどうかを判定することができる。または、例えばIPGから得られ、以前に格納されたデータを調べることによって、そのイベントが発生したかどうかを判定することができる。
【0055】
図4は、本発明の第1の実施形態による通知システムを提供するためにテレビジョン受信機のマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。このプロセスにおいて、検知されたイベントは、情報信号の一部として受信されたメッセージである。
【0056】
図4に示すプロセスにおいて、ステップ400では、まずテレビジョンチューナが特定のチャネルに設定される。本発明のこの実施形態を上述したSSTシステムを用いて実施する場合には、選択されるチャネルは、SSTによるIPGデータを送信するチャネル(すなわち、ローカルPBSの加入者)になる。ステップ405で、マイクロコントローラ110はデータ復号化回路に信号を与えることによって、受信されたテレビジョン信号の垂直帰線期間(VBI)中にその信号からIPGデータを抽出する。次に、ステップ410で、マイクロコントローラ110はデータ復号化回路に信号を与えることによって、VBI中に受信されたすべての情報信号を処理し、かつこれらの情報信号をマイクロコントローラ110に伝える。その後、この情報信号はステップ415においてマイクロコントローラにより処理され、それによってイベントが発生したかどうかが判定される。
【0057】
本発明のこの第1の実施形態の場合、これらのイベントは、図3に示されるように、その「メッセージタイプ」フィールドにより識別されるテキストメッセージである。これらのメッセージは、例えばスターサイトテレキャスト社のものなどのメッセージ供給システム、あるいはスターサイト社の設備またはその他の情報プロバイダの設備を通した電話会社などの外部の認定済業者により直接初期化されうる。これらのテキストメッセージは、一般視聴者向けのニュースまたは天気速報を含んでいてもいいし、特定のユーザに向けて発せられた個人的メッセージでもよい。以上の説明では「テキスト」メッセージであるとしてきたが、これらのメッセージはグラフィックコンテント、あるいはその他のタイプのデータを含んでいてもよいと考えられる。
【0058】
もし、情報信号がメッセージレコードを含んでいなければ、あるいは別のユーザに向けて発せられているメッセージが受信されたのなら、ステップ415で、マイクロコントローラは何のイベントも発生しなかったと判定する。マイクロコントローラ110が何のイベントも発生しなかったと判定すると、通常のテレビジョンプロセスが続行され、ステップ405、410および415において述べたようにさらに他のデータが読み出され、かつ処理される。IPG、テレテキスト、あるいはビデオテックスサービスの場合、通常のテレビジョンプロセスは、テレビジョン受信機がスタンバイモード(すなわちターンオフ状態)またはノーマルモード(すなわちターンオン状態)にある時にアクティブ状態となる。
【0059】
もし、ステップ415で、イベントが発生したと判定されれば、そのイベントはステップ425で処理される。この処理には、例えば、データ復号化回路125に対するインストラクションが含まれうる。そのインストラクションは、例えば、メッセージの復号化を継続し、その後そのメッセージを格納し、かつテレビジョン受信機がターンオンされた時にそのメッセージを表示するタスクをスケジューリングせよというインストラクションである。さらに、ステップ430では、適切なアラームが動作状態にされることによって、イベントが発生したことをユーザに通知する。本発明のこの実施形態において、アラームを、メモリにマップされた出力装置としてマイクロコントローラに結合することができる。この構成において、アラームは、出力装置に対応している、メモリにマップされたアドレスに対してある値を格納することによって動作状態にされる。このアラームは、例えば明滅するLEDなどの可視アラームでもよいし、発信音などの可聴アラームでもよいし、あるいは、これら2つの組み合わせでもよい。また、このアラームは、定常的に動作状態にされるようにプログラミングされてもいいし、間欠的に動作状態にされるようにプログラミングされてもいいし、あるいは、メモリにマップされた位置に互いに異なる複数の値を格納することによってあるパターンをなすようにプログラミングされてもいい。ステップ430でアラームが動作状態にされた後は、通知システムに対してそれ以上の処理は行われず、プロセスはステップ435で終了する。本発明のこの実施形態において、アラーム信号は、明示的にリセットされるまでそのアクティブ状態を維持することができるようにラッチされる。このアラーム信号は、メッセージを読み出すプロセス(図示せず)の一部としてリセットされる。
【0060】
図4に示すプロセスは、数多くの用途をもつ。既に説明したように、このプロセスは、例えばIPG、XDS、テレテキスト、あるいはビデオテックスシステムなどの情報サービスを介して送信されたパブリックなメッセージあるいは個人的なメッセージを受信するのに用いることができる。また、このプロセスは、ホテル内において、待ちメッセージがあることを客室のテレビジョン受信機を通して客に対して通知するといった状況で用いることもできる。現在、電話上のライトにより客に対して待ちメッセージがあることを通知しているホテルもある。ただし、そのメッセージは、客室内のテレビジョンの画面上でしか見ることはできない。
【0061】
また、上述したようなシステムは、非常警告システムに適用することもできる。例えば、非常ブロードキャストシステムを補助するものとして、XDSデータの送信と同様の手法により、特定のエリアの各ステーションのVBIに非常メッセージをブロードキャストすることができる。また、非常メッセージがテレビジョンチャネルを介してブロードキャストされている場合には、アラームを動作状態にするメッセージのみがVBIに送信されることになる。受信機内の復号化回路123は、そのメッセージを復号化し、マイクロコントローラ110に対して非常メッセージが受信されたことを警告する。このメッセージを受け取ると、そのテレビジョン受信機のエリア内にいるすべての人に対して、非常メッセージが受信されたこと、および、受信機をターンオンすればそのメッセージを見ることができることを警告できるように、マイクロコントローラ110は、直ちに音源205および/または光源200を動作状態にすることができる。本発明のこの実施形態において用いられる音声アラームは例えば特異な音を発するものでありうる。また、このアラームにパルスを与えることもできるし、かつ/または本発明のその他の実施形態で用いられる音よりも大きな音を発するようにすることもできる。
【0062】
図5は、本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。
【0063】
このプロセスは、ユーザに対して、以前に選択された番組が現在送信されており、かつその番組が望めば視聴可能であることを通知するプロセスである。このプロセスのステップ500で、ユーザは、まずIPGデータベースから1つ以上のテレビジョン番組を選択する。この選択は、現在、スターサイトシステムが複数の番組を録画用に選択できるようにする方法とほぼ同様の方法によりなされる。選択されたテレビジョン番組は、その選択からむこう数日間、または数週間にわたって放映されることになる。このシステムは、ユーザに対してその番組がいつ放映されるかを通知する。以下の説明では、テレビジョン受信機はスタンバイモードにあるものとする。本発明のこの実施形態において、システムは、そのシステムがノーマルモードである場合とほぼ同様に動作する。
【0064】
図5に示すように、ステップ500で1つ以上の番組がユーザにより選択され、システムにより登録された後、受信機がスタンバイモードであるかどうかを判定するためにステップ505が実行される。もしスタンバイモードであると判定されれば、ステップ507において、IPG情報信号が送信されているチャネルにテレビジョンチューナが設定され、その後ステップ510で、IPGシステムはテレビジョンスケジューリングアプリケーションを収集し続ける。この情報は、例えば番組の時間およびその題名などのデータを含みうる。収集された情報は、マイクロコントローラ110により維持されるデータ構造内において直接データでありうるし、また、ポインタのリストによりIPGデータベース内に表現される間接データでもありうる。ステップ510が終了した後、またはステップ505で受信機がスタンバイモードにないと判定された時、制御はステップ515に移る。
【0065】
ステップ515では、マイクロコントローラは、ビデオ信号のアクティブな部分内で現在の時刻を判定し、ステップ520で、この時刻と選択された複数の番組のそれぞれの時刻とを比較する。もしステップ520で現在の時刻が選択された複数の番組のどの時刻にも対応しないと判定されれば、既に説明したように制御はステップ505に移る。
【0066】
一方、ステップ520で「一致する」と判定されれば、制御はステップ530に移る。ステップ530では、マイクロコントローラ110は適切なアラームを動作状態にする。アラームが動作状態にされた後、制御はステップ505に戻る。もし受信機がスタンバイモードにあるのなら、通知システムはステップ510においてIPGチャネルから情報を抽出し続け、ステップ530でアラームの動作状態を継続させる。本発明のこの実施形態においては、番組がもはや放映されていないときには、アラームは非動作状態にされる。
【0067】
以上に説明した実施形態に、非動作状態にする機能(図示せず)を含ませてもよい。この機能により、ユーザは、ユーザの選択した複数の番組のうちの1つが現在放映されているという通知を受け取った後、アラームを非動作状態にすることができる。この機能は、識別された番組をリストから削除せよというユーザコマンド、またはアラーム装置を一時的にディセーブルせよというユーザコマンドをマイクロコントローラ110に与えることにより容易に実現することができる。したがって、この機能を説明するに当たってフローチャートは不要である。
【0068】
図6は、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。この実施形態においては、望ましくない複数の番組からなるリストにある番組が受信されている時を示す可聴アラームが用いられる。
【0069】
このプロセスの第1のステップ、つまりステップ600で、ユーザは、第2の実施形態に関して既に説明したように、所定のテレビジョン番組、または1グループの番組をリストアップして設定する。
【0070】
図6に示すフローチャートでは、IPG情報は既に情報信号から抽出されており、利用可能な状態にあるものとする。ユーザにより1つ以上の番組が選択された後、ステップ605ではテレビジョンチューナをどのチャネルに設定することもできる。このステップは、例えばリモートコントロールユニットを通して入力されたユーザコマンドにマイクロコントローラ110が応答するテレビジョン受信機の通常の動作の一部である。
【0071】
チャネルが選択された後、ステップ610でIPGデータにアクセスすることによって、ステップ615でその番組が選択されたチャネルを通して受信されているかどうかが識別される。次に、ステップ620では、識別された番組とリストアップされた複数の番組とが比較される。もし、ステップ620で、現在のテレビジョン番組が所定のテレビジョン番組のいずれかと一致しているとわかれば、ステップ630でマイクロコントローラ110は音声アラーム205を動作状態にし、それによって、選択された複数の番組のうちの1つが現在放映されていることをユーザに警告する。アラームが動作状態にされた後、制御はステップ605に戻り、ユーザが新しいチャネルを選択できるようにする。もし新しいチャネルが選択されなければ、ステップ610、615、620および630が継続して行われ、新しいチャネルが選択されるまで、または、識別された番組が選択されたチャネル上にもはや受信されなくなるまで、アラームを鳴らし続ける。
【0072】
しかしながら、もしステップ620で、現在放映されている番組がリストアップされたどの番組とも一致しないとわかれば、制御はステップ605に移り、ユーザが新しいチャネルを選択できるようにする。
【0073】
以上に説明した実施形態に、非動作状態にする機能(図示せず)を含ませることもできる。この機能により、ユーザは、ユーザの選択した複数の番組のうちの1つが現在放映されているという通知を受け取った後、アラームを非動作状態にすることができる。この非動作状態にする機能は、第2の実施形態に関して既に説明したコマンドと同様の、ユーザにより入力される単純なコマンドでありうる。このコマンドにより、例えば音源205を非動作状態にすることができる。しかしながら、好適には、このディセーブルコマンドを与える場合、ユーザには、所定の番組をリストアップした特定のユーザにしかわかっていない個人識別番号(PIN)を入力する必要があると考えられる。
【0074】
図7は、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。この実施形態においては、望ましくないレーティング値をもつ番組が受信されている時を示す可聴アラームが用いられる。
【0075】
このプロセスのステップ700において、ユーザはまず、「PG−13」または「R」などの所定のMPAAレーティング値を設定する。この実施形態による通知システムは、もしユーザの設定した所定のレーティング値よりも高いレーティング値をもつ番組が視聴用に選択されると、音声アラームを動作状態にする。この実施形態は、親または保護者が子供にとってふさわしくないと考えているレーティング値をもつテレビジョン番組(例えば、「R」または「NC−17」とレーティングされた映画)を子供が選択した時に警告を与えてほしいと思っている親または保護者にとって役に立つ。
【0076】
テレビジョンのスイッチがオンされ、ノーマルな動作モードにある時、マイクロコントローラ110は、ステップ705で視聴者がテレビジョンチューナを特定のチャネルに設定できるようにする。本発明のこの実施形態においては、IPGデータは用いられない。その代わりに、ステップ710でマイクロコントローラ110はデータ復号化回路にコマンドを与え、ステップ715で情報信号を受信されたテレビジョン信号から抽出させる。この情報信号は、例えば、ビデオテープ上に録画された番組の垂直帰線期間における符号化データでありうる。このデータは、XDSデータの記録および読み出しに用いる回路および方法と同様の回路および方法を用いて記録し、読み出すことができる。このデータは、録画された番組に対する、図2に示す通知システムにわかっているフォーマットによるMPAAレーティングの表示を少なくとも含んでいる。ステップ715で、マイクロコントローラ110は、レーティング情報を情報信号から抽出する。
【0077】
もし、ステップ720で、現在のレーティング値が予め設定されたレーティング値よりも大きいとマイクロコントローラ110が判定すれば、ステップ725で音声アラーム205が動作状態にされ、ユーザに対して「不適正な」テレビジョン番組が視聴されていると警告を与える。このアラームは、視聴者が視聴すべき別の番組を選択するまで(つまりチャネルを変えるまで)、あるいはユーザ(つまり親または保護者が)アラームを非動作状態にするまで、その動作を継続する。
【0078】
もし、ステップ720で、現在のレーティング値が予め設定されたレーティング値よりも大きくはないとわかれば、制御はステップ705に移り、ユーザが別の番組を選択できるようにする。もし別の番組が選択されなければ、ステップ710、715、720および725が実行され、それによって、適正な番組が選択されるまで音声アラームを鳴らし続ける。
【0079】
本発明のこの実施形態において、番組のレーティング値を設定するため、あるいは、アラームを非動作状態にするためには、アラームを非動作状態にするコマンドを与える時に、ユーザは個人識別番号(PIN)を入力する必要があると考えられる。
【0080】
以上に本発明を特定の実施形態に則って例示し説明してきたが、本発明は以上に示した詳細な実施形態に限定されるわけではない。逆に、請求の範囲に規定される範囲内、あるいはそれと等価とみなされる範囲内にあり、かつ本発明の着想を超えることがなければ、細部に様々な改変を加えることは可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも以下の効果が得られる。
【0082】
イベントが発生していれば通知アラームを動作させることができる。またインタラクティブプログラムガイド情報を用いてユーザが、所定のテレビジョン番組の選択、または選択された複数のテレビジョン番組からなるリストの作成をすることができる。
【0083】
ユーザがIPG情報を用いて、望ましくないテレビジョン番組、または望ましくない複数のテレビジョン番組からなるリストを区別することができる。また選択されたチャネル上に放映されている番組のレーティング値が入力された値よりも大きい場合にアラームなどを動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データサービスと統合された、従来の技術によるテレビジョン受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】データサービスと統合されたテレビジョン受信機と、本発明による通知システムの構成を示すブロック図である。
【図3】各種情報フィールドを含む、本発明によるデータメッセージの一例を示すデータ構造図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
105 チューナ
110 ホストマイクロコントローラ
111 電子クロック
200 光源
205 音源
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受信機用の通知システムに関する。特に本発明は、データメッセージの受信、テレビ放送されているある特定の番組の受信といったある種のイベントが発生した際に動作状態にされる可視アラーム、および/または可聴アラームに関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受信機は、米国のほとんどすべての家庭にある。多くの家庭は、ブロードキャスト信号に加えてケーブルテレビジョン信号も受信できるように接続されているが、ブロードキャスト信号しか受信できない家庭もある。最近、直接放送衛星(direct broadcast satellite、DBS)をはじめとするその他のタイプのサービスも利用可能になっている。近い将来、テレビジョン信号は、電話線および/またはダイレクト無線リンクを介して家庭に提供することができるようになるであろう。
【0003】
番組作成量が増大した現在でも、番組のスケジューリング情報は、依然として新聞や雑誌の紙面に掲載される一覧表をその主なソースとして伝えられている。最近、スターサイトテレキャスト社(StarSight Telecast, Inc., (SST))は、(例えば、ローカルパブリック放送システム(PBS)の加入者の垂直帰線消去期間(VBI)に)単一のテレビジョンチャネルにより送信される信号を通して提供されるインタラクティブプログラムガイド(IPG)データチャネルを導入した。IPGは、エレクトロニックプログラムガイド(EPG)としても知られている。IPGデータは、テレビジョン受信機内のマイクロコンピュータにより処理され、オンスクリーンテレビジョンガイドをつくる。オンスクリーンテレビジョンガイドは、あらゆるブロードキャストチャネルおよびケーブルチャネルでこれから放送される予定のテレビジョン番組、番組の粗筋、ならびに、ブロードキャストチャネルおよびケーブルチャネルのそれぞれで現在送信されている各番組の番組名およびその残りの放送時間といった情報を視聴者に提供する。この情報は、視聴者がチャネルを変えても、またコマーシャルが放映中でも利用することができる。SSTシステムは、「TVスケジュールシステムおよびプロセス」と題する米国特許第4,706,121号、「VCRスケジューリング用のシステムおよびプロセス」と題する米国特許第4,977,455号、および「ケーブルテレビジョン番組を自動的に留守番録画するシステムおよび方法」と題する米国特許第5,151,789号に記載されている。本願は、テレビジョンを使用する環境において用いられるマイクロコントローラに関する教示、ならびにIPGシステムの動作および構造に関する教示については、これらの特許を参考として援用している。
【0004】
SSTの他にも、現在、競合するその他のサービスが計画されつつあり、また提供されつつもある。例えば、現存するDBSシステムはいずれも、独自の番組についてIPGサービスを提供している。このIPGデータは、SSTによるIPGを復号化するのに用いられる回路と同様の回路により復号化することができる。ただし、DBS信号の場合、それに対応する回路は、テレビジョン受信機の中というよりもむしろ、DBS復号化器にある可能性がある。
【0005】
IPGシステムの他にも、テレビジョン信号を用いてデータを転送するその他のシステムは存在する。そのようなシステムとしては、例えば、テレテキスト、ビデオテックス、エクステンディッドデータサービス(XDS)、およびクローズドキャプションがある。これらのシステムのいずれにおいても、データは、1つ以上のテレビジョン信号のVBI内に転送される。これらのシステムはすべて、いくつかの共通のハードウェア素子、VBIからデータを抽出するのに用いられる回路、および表示用に抽出されたデータをフォーマットする処理回路を備えている。
【0006】
一般に「インタラクティブテレビジョン」と総称される、その他のタイプのシステムが現在、計画または実現の段階にある。このようなシステムを用いれば、通信、ニュース、天気、およびユーザのリクエストした情報を含むテキストメッセージおよび/またはグラフィックメッセージをテレビジョン受信機に送ることができる。これらのメッセージは、指定受信者の識別コード(つまり、テレビジョン受信機の識別コード)と一致するユニークな識別子を用いて送ることができる。個人的なメッセージは指定受信者の識別コードを用いて送られるので、そのようなメッセージは、システムが対象としているすべてのローカルユーザにブロードキャストされるにもかかわらず、その指定受信者のみが視ることができるものとなる。また、これらのメッセージは、識別コードを用いないで送ることもできるし、一般的な識別子を用いて送ることもできる。このタイプのメッセージは、システムが対象としているすべてのユーザに受信されることになる。
【0007】
従来の技術による統合データサービスを有する典型的なテレビジョン受信機のブロック図を図1に示す。
【0008】
入力テレビジョン信号は、アンテナまたはケーブル100により受信される。ホストマイクロコントローラ110により制御されるチューナ105は、特定のチャネル信号を選択かつ変調することによって、ベースバンドビデオ信号および音声信号を復元する。チューナ105は、テレビジョンがオフになっている間でも、データサービスから継続してデータを受信し復号化することができるように、電力を受け取り続けている。
【0009】
音声信号は、音声処理回路115に伝えられる。音声処理回路115は、テレビジョンがターンオンされると、スピーカ116用の信号をつくる。ベースバンドビデオ信号は、ビデオ処理回路120およびデータ復号化回路125に伝えられる。ビデオ処理回路120は、ビデオ復号化および表示回路121を備えている。さらに、ビデオ復号化および表示回路121は、櫛型フィルタ(図示せず)、ピーキング回路(図示せず)、およびマトリクス化回路(matrixing circuitry)(図示せず)といった回路を備えている。回路121は、ビデオ信号の輝度成分とクロミナンス成分とを分離し、分離された成分信号を赤(R)、緑(G)および青(B)のカラー信号に変換する。これらのRGB信号は、ビデオミキサ132に与えられる。
【0010】
コンポジットビデオ信号は、スキャンシステム123にも与えられる。スキャンシステム123は、テレビジョン信号の水平同期成分と垂直同期成分とを分離し、タイミング信号を発生する。タイミング信号は、ビデオ復号化回路121、偏向システム134、およびデータ復号化回路125に与えられる。復号化回路125は、ベースバンドビデオ信号を受け取り、また、スキャンシステムにより供給されるタイミング信号に応じて、垂直帰線期間内に送信されたデータを分離し、後に参照するためにそのデータを格納し、かつ復号化されたデータをオンスクリーン表示回路130に伝える。また、データ復号化回路は、マイクロコントローラ110と情報を交換する。マイクロコントローラ110は、垂直帰線期間内に受信されたデータの処理とともに、チャネルの選択、音量、コントラスト、明るさ、色相、および色などに関するユーザの制御を実行するために、テレビジョン受信機によって用いられる。
【0011】
またこのシステムは、電子クロック111を備えている。このクロック111には、現在の時刻を判定するためにマイクロコントローラ110がアクセスすることができる。
【0012】
データ復号化回路125およびマイクロコントローラ110により転送された情報としては、例えば、ある特殊なデータの表示をリクエストするユーザのコマンド、および特定のデータが受信され復号化されたことをマイクロコントローラに通知する信号が挙げられる。この同じデータ復号化回路125を多数の機能の実現に用いることができる。そのような機能としては、例えば、スターサイトなどのサービス用のIPGデータの復号化、およびクローズドキャプションデータの復号化が挙げられる。データ復号化回路125は、IPG情報をフォーマットし表示することができるように、オンスクリーン表示回路130に結合されている。
【0013】
また、ホストマイクロコントローラ110は、マイクロコントローラ110を介して実現される各種制御機能に関連して用いられるオンスクリーンメニューを発生できるように、オンスクリーン表示回路130にも接続されている。
【0014】
マイクロコントローラ110とデータ復号化回路125とは、テレビジョン受信機がオフであるときにも、継続してIPG、テレテキストまたはビデオテックスデータを復号化できるように、動作し続ける。
【0015】
オンスクリーン表示回路130のビデオ出力信号は、ビデオミキサ132に与えられる。ミキサ132は、オンスクリーン表示信号と受信したビデオ信号とを結合してコンポジット表示をつくる。この表示により、例えば、アクティブビデオ(active video)を制御メニュー表示と結合したり、クローズドキャプション表示をビデオ信号に追加したり、あるいはIPGからの情報をウィンドウインセット(window inset)のかたちでアクティブビデオ画像内に表示したりすることができる。結合された画像は、偏向システム134の制御の下に、CRT136などの表示装置上に表示される。
【0016】
IPG、テレテキスト、ビデオテックスあるいはクローズドキャプションデータ信号と共に送られるデータメッセージは、データ復号化回路125により復号化することができ、また、回路130により表示用に処理することができる。
【0017】
既に述べたように、インタラクティブテレビジョンシステムは、ユニークなアドレスコードをもつテレビジョン受信機だけで見ることができる個人的なメッセージを送信するのにも用いることができる。このようなシステムの場合、ユーザには、テレビジョン受信機がターンオンされると直ちに、あるメッセージが受信されたことが通知されることになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術においては、次に示す問題があった。すなわち、テレビジョンの所有者に対して、ある種のイベント、例えばデータメッセージの受信や、あるテレビジョン番組放送の受信といったイベントが発生したことを通知信号を用いて警告(alert)することはできなかった。
【0019】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、イベントの発生を通知信号を用いて知らせるテレビジョン受信機通知システムを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビジョン受信機は、テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機であって、前記ビデオ画像から独立したインタラクティブプログラムガイド(IPG)データおよびメッセージデータをテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信する手段と、前記テレビジョン受信機に内部的に結合され、イベントの発生を示す可聴アラーム手段と、前記テレビジョン受信機のメモリに格納されたIPGデータベースと、前記テレビジョン受信機を動作させるコマンドを実行する制御プロセッサ手段とを備え、前記制御プロセッサ手段は、前記テレビジョン信号の垂直帰線期間内に受信されたデータを処理することにより、前記テレビジョン信号から前記メッセージデータおよび前記IPGデータを抽出する手段と、前記メッセージデータを処理することにより、前記イベントのステータスを決定する手段であって、IPGサービスから番組レーティング値を受信し、前記番組レーティング値が所定の値よりも大きいか否かを決定し、前記番組レーティング値が所定の値よりも大きいと決定された場合には前記可聴アラーム手段を動作状態にする手段を含む、手段と、ユーザコマンドに応答して前記可聴アラーム手段を選択的に非動作状態にする手段とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の他のテレビジョン受信機は、テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機であって、前記ビデオ画像から独立したインタラクティブプログラムガイド(IPG)データおよびメッセージデータをテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信する手段と、前記テレビジョン受信機に内部的に結合され、イベントの発生を示すアラーム手段と、前記テレビジョン受信機のメモリに格納されたIPGデータベースと、前記テレビジョン受信機を動作させるコマンドを実行する制御プロセッサ手段とを備え、前記制御プロセッサ手段は、前記テレビジョン信号の垂直帰線期間内に受信されたデータを処理することにより、前記テレビジョン信号から前記メッセージデータおよび前記IPGデータを抽出し、前記IPGデータから前記メッセージデータを分離する手段と、前記メッセージデータを処理することにより、前記イベントのステータスを決定する手段であって、前記メッセージデータのアドレスフィールドからメッセージアドレス値を抽出し、前記メッセージデータが前記テレビジョン受信機にアドレスされているか否かを決定し、前記メッセージデータが前記テレビジョン受信機にアドレスされていると決定された場合には前記アラーム手段を選択的に動作状態にするアドレス処理手段を含む、手段とを含み、そのことにより上記目的が達成される。
ある実施例では、前記受信されたメッセージデータを表示する表示手段をさらに備えている。
ある実施例では、前記アラーム手段は、可視アラームを含んでいる。
ある実施例では、前記可視アラームは、発光ダイオードである。
ある実施例では、前記アラーム手段が動作状態にされるとき前記発光ダイオードを明滅させる手段をさらに備えている。
ある実施例では、前記アラーム手段は、該アラーム手段が動作状態にされるときに鳴り響く可聴アラームを含んでいる。
ある実施例では、前記アドレス処理手段は、所定のアドレス値を格納する手段と、前記メッセージアドレス値を前記所定のアドレス値と比較し、前記メッセージアドレス値が前記所定のアドレス値に等しい場合に前記アラーム手段を動作状態にする手段とを含む。
本発明の方法は、テレビジョン受信機を介してイベントの通知を制御しかつ提供する方法であって、レーティング値とテレビジョン信号の垂直帰線期間内のインタラクティブプログラムガイド(IPG)データとをIPGサービスから受信するステップと、所定のレーティングしきい値を受信するステップと、前記レーティング値と前記所定のレーティングしきい値とを処理することにより、前記レーティング値が前記所定のレーティングしきい値より大きいというイベントが発生したか否かを決定するステップと、前記イベントが発生したと決定された場合には、前記イベントの発生を示す可聴アラームを動作状態にするステップとを包含し、そのことにより上記目的が達成される。
【0040】
以下に作用を説明する。
【0041】
本発明は、テレビジョンの所有者に対して、ある種のイベント、例えばデータメッセージの受信や、あるテレビジョン番組放送の受信といったイベントが発生したことを通知信号を用いて警告(alert)するテレビジョン受信機通知システムを提供する。この通知信号、つまりアラームは、(例えば発光ダイオードの発する光といった)目に見えるものでもいいし、(例えば発信音(beep tone)などの)耳に聞こえるものでもいい。また、この通知は、テレビジョンが通常モード(ターンオン状態)にあってもスタンバイモード(ターンオフ状態)にあっても、発生する。
【0042】
本発明の第1の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、テレビジョン信号の垂直帰線期間(VBI)内にデータを収集する回路と、そのデータから情報信号を抽出する回路と、抽出されたデータに基づいて、あるイベントが発生したかどうかを判定する回路であって、もしそのイベントが発生していれば通知アラームを動作状態にする回路と、を備えている。
【0043】
本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、インタラクティブプログラムガイド(IPG)情報を受信する回路であって、そのIPG情報を用いてユーザが、所定のテレビジョン番組の選択、または選択された複数のテレビジョン番組からなるリストの作成を可能にする回路を備えている。この回路はまた、内部クロックと、そのクロックを選択リストと比較する回路と、を含んでいる。もし、テレビジョン受信機がオフである間に、現在の時刻がその選択リストに存在する番組の時間間隔の中にあるのなら、アラームが動作状態にされ、それによって選択された番組の中の1つが受信できることをユーザに通知する。
【0044】
また、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、ユーザがIPG情報を用いて、望ましくないテレビジョン番組、または望ましくない複数のテレビジョン番組からなるリストを区別することを可能にする回路を備えている。テレビジョンチューナおよび内部クロックは、その後、テレビジョン受信機がターンオンされた時にモニタされる。もし現在受信されている番組が、そのリスト中の番組の1つと一致しているのなら、アラームが動作状態にされる。
【0045】
本発明の第4の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムは、ユーザが番組レーティング値(rating value)をテレビジョンデータ処理回路に入力することを可能にする回路を備えている。テレビジョン受信機が通常の動作を行っている間、データ処理回路は、受信されているデータ信号をモニタし、かつ、その信号からレーティングコードを抽出する。もし、選択されたチャネル上に放映されている番組のレーティング値が入力された値よりも大きいのなら、アラームが動作状態にされる。
【0046】
【発明の実施の形態】
概略的に表現すれば、本発明のテレビジョン受信機(televison receiver)用通知システムは、受信されたテレビジョン信号から情報信号を抽出しかつ処理することによって動作する。もし、その情報の処理の結果、目標とするイベントが発生したと判定されれば、制御信号がアラームを動作状態にし、それによってそのイベントの発生を表示する。本発明の各実施形態を通して、そのようなイベントは、個人的なメッセージを受信したことであり、望みどおりのテレビジョン番組を受信できたことであり、また、望ましくない番組の視聴、つまり望ましくない性格の番組の視聴でありうる。
【0047】
データサービスと統合されたテレビジョン受信機、および本発明による通知システムのブロック図を図2に示す。
【0048】
図2は、2つのアラーム装置と、光源200と、音源205とが追加されている点を別にすれば、既に説明した図1のシステムと同様のシステムを示している。これらの光源および音源は、いずれもホストマイクロコントローラ110により制御される。本発明のこの実施形態において、マイクロコントローラ110は、例えば松下から入手可能なMN1870でありうる。
【0049】
光源200は、典型的には発光ダイオード(LED)であり、音源205は、典型的には電子発振器(別個に図示せず)および発信音を発するスピーカ(別個に図示せず)である。また、図2に示すシステムは、ホストマイクロコントローラ110とデータ復号化回路125におけるプログラミング機能も含んでいる。このプログラミングを行うことによって、受信したデータに基づいて各種イベントの発生をシステムが認識することができ、また、いったんあるイベントが認識された後は、場合に応じて一方または両方のアラーム装置を動作状態にすることができる。
【0050】
はじめに、テレビジョン信号がアンテナまたはケーブル100を介してチューナ105により受信され、変調されることによって、ベースバンドビデオ信号がつくられる。このベースバンドビデオ信号の音声部およびビデオ部からは独立している情報信号が、データ復号化回路125により抽出され、処理される。本実施形態において、このデータ信号はビデオ信号の垂直帰線期間から抽出される。しかしながら、このデータ信号は、それ以外の場合には使用されないテレビジョンチャネルにおいて送信された広帯域データ信号からも抽出できるし、また、送信されたビデオ信号のその他の成分、例えば、受信されたビデオ信号のアクティブな部分内に送信された、フキヌキ搬送波(Fukinuki carrier)などの知覚的には隠されている副搬送波からも抽出できると考えられる。もし、データ復号化回路が情報信号に基づいてある特定のイベントが発生したと判定すれば、ホストマイクロコントローラ110は制御信号を送ることによって光源200と音源205の一方または両方を動作状態にし、それによってそのイベントの発生を表示する。この制御信号により、例えばLEDを明滅させ、かつ音源に発信音を発することができる。
【0051】
チューナ105、ホストマイクロコントローラ110、データ復号化回路125、光源200および音源205はスタンバイパワーでも(つまり、テレビジョン受信機がターンオフ状態でも)動作可能であるので、テレビジョン受信機を使用していない時であってもイベントを検知することはできるし、アラームを動作状態にすることもできる。
【0052】
以下に説明する各実施形態において、テレビジョン受信機は、ノーパワーモード、スタンバイモードおよびノーマルモードの3つのモードをもつものとする。ノーパワーモードにおいては、テレビジョンは配電設備(electrical service)に接続されていない(プラグが差し込まれていない)。このモードにおいては、例えば、リモートコントロールからのターンオンコマンドの受信、および、IPGデータベースの構成、またはその他のプロバイダからの情報の受信に使用可能であるスタンバイ回路は、アクティブ状態にはない。スタンバイモードにおいて、テレビジョン受信機は配電設備に接続されてはいるが、パワーオフモードにある(プラグは差し込まれているが、ターンオフされている)。このモードにおいては、既に説明したように、受信機において、IPGサービスあるいはその他のプロバイダから情報を受信している部分のみがアクティブ状態であり、フルパワーで動作している。ノーマルモードにおいて、受信機は配電設備に接続されており、しかもパワーオンモードにある(プラグが差し込まれており、しかもターンオンされている)。このモードにおいて、受信機は番組情報を受信しており、かつ表示している。もし、情報を提供しているチャネルにチューニングされていなければ、情報データベースは更新されない。
【0053】
情報信号は、テキストおよびその他の情報を含んでいるデータメッセージを含みうる。既に説明したように、「情報信号」は、IPGデータ、テレテキスト、ビデオテックス、クローズドキャプション、あるいはその他のタイプの、テレビジョン信号の一部として送信された、つまりそれ以外の場合には使用されないテレビジョンチャネルにあるデータでありうる。
【0054】
図3は、情報信号の一部として受信することができるメッセージの一例を示すデータ構造図である。本実施例によるデータメッセージは、「レコードタイプ」、「アドレス」および「メッセージテキスト」などの各種情報フィールドを含んでいる。「レコードタイプ」フィールドは、メッセージレコードと、情報信号の一部として送信可能なその他のタイプのレコードとを区別するのに用いることができる。「アドレス」フィールドは、そのメッセージを特定のユーザまたはすべてのユーザに向けて発するのに用いることができる。また、「メッセージテキスト」フィールドは、そのメッセージのテキストを含んでいる。以下に説明するその他のタイプのイベントは、情報信号中にその他のタイプのデータを探すことによってイベントが発生したかどうかを判定することができる。または、例えばIPGから得られ、以前に格納されたデータを調べることによって、そのイベントが発生したかどうかを判定することができる。
【0055】
図4は、本発明の第1の実施形態による通知システムを提供するためにテレビジョン受信機のマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。このプロセスにおいて、検知されたイベントは、情報信号の一部として受信されたメッセージである。
【0056】
図4に示すプロセスにおいて、ステップ400では、まずテレビジョンチューナが特定のチャネルに設定される。本発明のこの実施形態を上述したSSTシステムを用いて実施する場合には、選択されるチャネルは、SSTによるIPGデータを送信するチャネル(すなわち、ローカルPBSの加入者)になる。ステップ405で、マイクロコントローラ110はデータ復号化回路に信号を与えることによって、受信されたテレビジョン信号の垂直帰線期間(VBI)中にその信号からIPGデータを抽出する。次に、ステップ410で、マイクロコントローラ110はデータ復号化回路に信号を与えることによって、VBI中に受信されたすべての情報信号を処理し、かつこれらの情報信号をマイクロコントローラ110に伝える。その後、この情報信号はステップ415においてマイクロコントローラにより処理され、それによってイベントが発生したかどうかが判定される。
【0057】
本発明のこの第1の実施形態の場合、これらのイベントは、図3に示されるように、その「メッセージタイプ」フィールドにより識別されるテキストメッセージである。これらのメッセージは、例えばスターサイトテレキャスト社のものなどのメッセージ供給システム、あるいはスターサイト社の設備またはその他の情報プロバイダの設備を通した電話会社などの外部の認定済業者により直接初期化されうる。これらのテキストメッセージは、一般視聴者向けのニュースまたは天気速報を含んでいてもいいし、特定のユーザに向けて発せられた個人的メッセージでもよい。以上の説明では「テキスト」メッセージであるとしてきたが、これらのメッセージはグラフィックコンテント、あるいはその他のタイプのデータを含んでいてもよいと考えられる。
【0058】
もし、情報信号がメッセージレコードを含んでいなければ、あるいは別のユーザに向けて発せられているメッセージが受信されたのなら、ステップ415で、マイクロコントローラは何のイベントも発生しなかったと判定する。マイクロコントローラ110が何のイベントも発生しなかったと判定すると、通常のテレビジョンプロセスが続行され、ステップ405、410および415において述べたようにさらに他のデータが読み出され、かつ処理される。IPG、テレテキスト、あるいはビデオテックスサービスの場合、通常のテレビジョンプロセスは、テレビジョン受信機がスタンバイモード(すなわちターンオフ状態)またはノーマルモード(すなわちターンオン状態)にある時にアクティブ状態となる。
【0059】
もし、ステップ415で、イベントが発生したと判定されれば、そのイベントはステップ425で処理される。この処理には、例えば、データ復号化回路125に対するインストラクションが含まれうる。そのインストラクションは、例えば、メッセージの復号化を継続し、その後そのメッセージを格納し、かつテレビジョン受信機がターンオンされた時にそのメッセージを表示するタスクをスケジューリングせよというインストラクションである。さらに、ステップ430では、適切なアラームが動作状態にされることによって、イベントが発生したことをユーザに通知する。本発明のこの実施形態において、アラームを、メモリにマップされた出力装置としてマイクロコントローラに結合することができる。この構成において、アラームは、出力装置に対応している、メモリにマップされたアドレスに対してある値を格納することによって動作状態にされる。このアラームは、例えば明滅するLEDなどの可視アラームでもよいし、発信音などの可聴アラームでもよいし、あるいは、これら2つの組み合わせでもよい。また、このアラームは、定常的に動作状態にされるようにプログラミングされてもいいし、間欠的に動作状態にされるようにプログラミングされてもいいし、あるいは、メモリにマップされた位置に互いに異なる複数の値を格納することによってあるパターンをなすようにプログラミングされてもいい。ステップ430でアラームが動作状態にされた後は、通知システムに対してそれ以上の処理は行われず、プロセスはステップ435で終了する。本発明のこの実施形態において、アラーム信号は、明示的にリセットされるまでそのアクティブ状態を維持することができるようにラッチされる。このアラーム信号は、メッセージを読み出すプロセス(図示せず)の一部としてリセットされる。
【0060】
図4に示すプロセスは、数多くの用途をもつ。既に説明したように、このプロセスは、例えばIPG、XDS、テレテキスト、あるいはビデオテックスシステムなどの情報サービスを介して送信されたパブリックなメッセージあるいは個人的なメッセージを受信するのに用いることができる。また、このプロセスは、ホテル内において、待ちメッセージがあることを客室のテレビジョン受信機を通して客に対して通知するといった状況で用いることもできる。現在、電話上のライトにより客に対して待ちメッセージがあることを通知しているホテルもある。ただし、そのメッセージは、客室内のテレビジョンの画面上でしか見ることはできない。
【0061】
また、上述したようなシステムは、非常警告システムに適用することもできる。例えば、非常ブロードキャストシステムを補助するものとして、XDSデータの送信と同様の手法により、特定のエリアの各ステーションのVBIに非常メッセージをブロードキャストすることができる。また、非常メッセージがテレビジョンチャネルを介してブロードキャストされている場合には、アラームを動作状態にするメッセージのみがVBIに送信されることになる。受信機内の復号化回路123は、そのメッセージを復号化し、マイクロコントローラ110に対して非常メッセージが受信されたことを警告する。このメッセージを受け取ると、そのテレビジョン受信機のエリア内にいるすべての人に対して、非常メッセージが受信されたこと、および、受信機をターンオンすればそのメッセージを見ることができることを警告できるように、マイクロコントローラ110は、直ちに音源205および/または光源200を動作状態にすることができる。本発明のこの実施形態において用いられる音声アラームは例えば特異な音を発するものでありうる。また、このアラームにパルスを与えることもできるし、かつ/または本発明のその他の実施形態で用いられる音よりも大きな音を発するようにすることもできる。
【0062】
図5は、本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。
【0063】
このプロセスは、ユーザに対して、以前に選択された番組が現在送信されており、かつその番組が望めば視聴可能であることを通知するプロセスである。このプロセスのステップ500で、ユーザは、まずIPGデータベースから1つ以上のテレビジョン番組を選択する。この選択は、現在、スターサイトシステムが複数の番組を録画用に選択できるようにする方法とほぼ同様の方法によりなされる。選択されたテレビジョン番組は、その選択からむこう数日間、または数週間にわたって放映されることになる。このシステムは、ユーザに対してその番組がいつ放映されるかを通知する。以下の説明では、テレビジョン受信機はスタンバイモードにあるものとする。本発明のこの実施形態において、システムは、そのシステムがノーマルモードである場合とほぼ同様に動作する。
【0064】
図5に示すように、ステップ500で1つ以上の番組がユーザにより選択され、システムにより登録された後、受信機がスタンバイモードであるかどうかを判定するためにステップ505が実行される。もしスタンバイモードであると判定されれば、ステップ507において、IPG情報信号が送信されているチャネルにテレビジョンチューナが設定され、その後ステップ510で、IPGシステムはテレビジョンスケジューリングアプリケーションを収集し続ける。この情報は、例えば番組の時間およびその題名などのデータを含みうる。収集された情報は、マイクロコントローラ110により維持されるデータ構造内において直接データでありうるし、また、ポインタのリストによりIPGデータベース内に表現される間接データでもありうる。ステップ510が終了した後、またはステップ505で受信機がスタンバイモードにないと判定された時、制御はステップ515に移る。
【0065】
ステップ515では、マイクロコントローラは、ビデオ信号のアクティブな部分内で現在の時刻を判定し、ステップ520で、この時刻と選択された複数の番組のそれぞれの時刻とを比較する。もしステップ520で現在の時刻が選択された複数の番組のどの時刻にも対応しないと判定されれば、既に説明したように制御はステップ505に移る。
【0066】
一方、ステップ520で「一致する」と判定されれば、制御はステップ530に移る。ステップ530では、マイクロコントローラ110は適切なアラームを動作状態にする。アラームが動作状態にされた後、制御はステップ505に戻る。もし受信機がスタンバイモードにあるのなら、通知システムはステップ510においてIPGチャネルから情報を抽出し続け、ステップ530でアラームの動作状態を継続させる。本発明のこの実施形態においては、番組がもはや放映されていないときには、アラームは非動作状態にされる。
【0067】
以上に説明した実施形態に、非動作状態にする機能(図示せず)を含ませてもよい。この機能により、ユーザは、ユーザの選択した複数の番組のうちの1つが現在放映されているという通知を受け取った後、アラームを非動作状態にすることができる。この機能は、識別された番組をリストから削除せよというユーザコマンド、またはアラーム装置を一時的にディセーブルせよというユーザコマンドをマイクロコントローラ110に与えることにより容易に実現することができる。したがって、この機能を説明するに当たってフローチャートは不要である。
【0068】
図6は、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。この実施形態においては、望ましくない複数の番組からなるリストにある番組が受信されている時を示す可聴アラームが用いられる。
【0069】
このプロセスの第1のステップ、つまりステップ600で、ユーザは、第2の実施形態に関して既に説明したように、所定のテレビジョン番組、または1グループの番組をリストアップして設定する。
【0070】
図6に示すフローチャートでは、IPG情報は既に情報信号から抽出されており、利用可能な状態にあるものとする。ユーザにより1つ以上の番組が選択された後、ステップ605ではテレビジョンチューナをどのチャネルに設定することもできる。このステップは、例えばリモートコントロールユニットを通して入力されたユーザコマンドにマイクロコントローラ110が応答するテレビジョン受信機の通常の動作の一部である。
【0071】
チャネルが選択された後、ステップ610でIPGデータにアクセスすることによって、ステップ615でその番組が選択されたチャネルを通して受信されているかどうかが識別される。次に、ステップ620では、識別された番組とリストアップされた複数の番組とが比較される。もし、ステップ620で、現在のテレビジョン番組が所定のテレビジョン番組のいずれかと一致しているとわかれば、ステップ630でマイクロコントローラ110は音声アラーム205を動作状態にし、それによって、選択された複数の番組のうちの1つが現在放映されていることをユーザに警告する。アラームが動作状態にされた後、制御はステップ605に戻り、ユーザが新しいチャネルを選択できるようにする。もし新しいチャネルが選択されなければ、ステップ610、615、620および630が継続して行われ、新しいチャネルが選択されるまで、または、識別された番組が選択されたチャネル上にもはや受信されなくなるまで、アラームを鳴らし続ける。
【0072】
しかしながら、もしステップ620で、現在放映されている番組がリストアップされたどの番組とも一致しないとわかれば、制御はステップ605に移り、ユーザが新しいチャネルを選択できるようにする。
【0073】
以上に説明した実施形態に、非動作状態にする機能(図示せず)を含ませることもできる。この機能により、ユーザは、ユーザの選択した複数の番組のうちの1つが現在放映されているという通知を受け取った後、アラームを非動作状態にすることができる。この非動作状態にする機能は、第2の実施形態に関して既に説明したコマンドと同様の、ユーザにより入力される単純なコマンドでありうる。このコマンドにより、例えば音源205を非動作状態にすることができる。しかしながら、好適には、このディセーブルコマンドを与える場合、ユーザには、所定の番組をリストアップした特定のユーザにしかわかっていない個人識別番号(PIN)を入力する必要があると考えられる。
【0074】
図7は、本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知システムを提供するためにマイクロコントローラ110において実行されるプロセスを説明するフローチャートである。この実施形態においては、望ましくないレーティング値をもつ番組が受信されている時を示す可聴アラームが用いられる。
【0075】
このプロセスのステップ700において、ユーザはまず、「PG−13」または「R」などの所定のMPAAレーティング値を設定する。この実施形態による通知システムは、もしユーザの設定した所定のレーティング値よりも高いレーティング値をもつ番組が視聴用に選択されると、音声アラームを動作状態にする。この実施形態は、親または保護者が子供にとってふさわしくないと考えているレーティング値をもつテレビジョン番組(例えば、「R」または「NC−17」とレーティングされた映画)を子供が選択した時に警告を与えてほしいと思っている親または保護者にとって役に立つ。
【0076】
テレビジョンのスイッチがオンされ、ノーマルな動作モードにある時、マイクロコントローラ110は、ステップ705で視聴者がテレビジョンチューナを特定のチャネルに設定できるようにする。本発明のこの実施形態においては、IPGデータは用いられない。その代わりに、ステップ710でマイクロコントローラ110はデータ復号化回路にコマンドを与え、ステップ715で情報信号を受信されたテレビジョン信号から抽出させる。この情報信号は、例えば、ビデオテープ上に録画された番組の垂直帰線期間における符号化データでありうる。このデータは、XDSデータの記録および読み出しに用いる回路および方法と同様の回路および方法を用いて記録し、読み出すことができる。このデータは、録画された番組に対する、図2に示す通知システムにわかっているフォーマットによるMPAAレーティングの表示を少なくとも含んでいる。ステップ715で、マイクロコントローラ110は、レーティング情報を情報信号から抽出する。
【0077】
もし、ステップ720で、現在のレーティング値が予め設定されたレーティング値よりも大きいとマイクロコントローラ110が判定すれば、ステップ725で音声アラーム205が動作状態にされ、ユーザに対して「不適正な」テレビジョン番組が視聴されていると警告を与える。このアラームは、視聴者が視聴すべき別の番組を選択するまで(つまりチャネルを変えるまで)、あるいはユーザ(つまり親または保護者が)アラームを非動作状態にするまで、その動作を継続する。
【0078】
もし、ステップ720で、現在のレーティング値が予め設定されたレーティング値よりも大きくはないとわかれば、制御はステップ705に移り、ユーザが別の番組を選択できるようにする。もし別の番組が選択されなければ、ステップ710、715、720および725が実行され、それによって、適正な番組が選択されるまで音声アラームを鳴らし続ける。
【0079】
本発明のこの実施形態において、番組のレーティング値を設定するため、あるいは、アラームを非動作状態にするためには、アラームを非動作状態にするコマンドを与える時に、ユーザは個人識別番号(PIN)を入力する必要があると考えられる。
【0080】
以上に本発明を特定の実施形態に則って例示し説明してきたが、本発明は以上に示した詳細な実施形態に限定されるわけではない。逆に、請求の範囲に規定される範囲内、あるいはそれと等価とみなされる範囲内にあり、かつ本発明の着想を超えることがなければ、細部に様々な改変を加えることは可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも以下の効果が得られる。
【0082】
イベントが発生していれば通知アラームを動作させることができる。またインタラクティブプログラムガイド情報を用いてユーザが、所定のテレビジョン番組の選択、または選択された複数のテレビジョン番組からなるリストの作成をすることができる。
【0083】
ユーザがIPG情報を用いて、望ましくないテレビジョン番組、または望ましくない複数のテレビジョン番組からなるリストを区別することができる。また選択されたチャネル上に放映されている番組のレーティング値が入力された値よりも大きい場合にアラームなどを動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データサービスと統合された、従来の技術によるテレビジョン受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】データサービスと統合されたテレビジョン受信機と、本発明による通知システムの構成を示すブロック図である。
【図3】各種情報フィールドを含む、本発明によるデータメッセージの一例を示すデータ構造図である。
【図4】本発明の第1の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施形態によるテレビジョン受信機通知プロセスを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
105 チューナ
110 ホストマイクロコントローラ
111 電子クロック
200 光源
205 音源
Claims (2)
- テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機であって、
テレビジョン番組情報のレーティングを規定する番組レーティング値と前記ビデオ画像から独立したメッセージデータとをテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信する手段と、
前記テレビジョン信号を処理することにより、前記ビデオ画像を生成する手段と、
前記テレビジョン受信機に内部的に結合され、イベントの発生を示す可聴アラーム手段と、
前記テレビジョン受信機を動作させるコマンドを実行する制御プロセッサ手段と
を備え、
前記制御プロセッサ手段は、
前記テレビジョン信号の垂直帰線期間中に受信されたデータを処理することにより、前記テレビジョン信号から前記メッセージデータを抽出する手段と、
前記メッセージデータを処理することにより、前記イベントのステータスを決定する手段であって、前記番組レーティング値が所定の値よりも大きいか否かを決定し、前記番組レーティング値が前記所定の値よりも大きいと決定された場合には前記可聴アラーム手段を動作状態にする手段を含む、手段と、
ユーザコマンドに応答して前記可聴アラーム手段を選択的に非動作状態にする手段と
を含み、
前記可聴アラーム手段が動作状態にされた場合において、前記ビデオ画像を生成することを継続するように前記テレビジョン信号が処理される、テレビジョン受信機。 - テレビジョン信号を受信しかつ処理することによってビデオ画像を生成するテレビジョン受信機を介してイベントの通知を制御しかつ提供する方法であって、
テレビジョン番組情報のレーティングを規定する番組レーティング値をテレビジョン信号の垂直帰線期間内に含むテレビジョン信号を受信するステップと、
前記テレビジョン信号を処理することにより、前記ビデオ画像を生成するステップと、
前記番組レーティング値と所定のレーティングしきい値とを処理することにより、前記番組レーティング値が前記所定のレーティングしきい値より大きいというイベントが発生したか否かを決定するステップと、
前記イベントが発生したと決定された場合には、前記イベントの発生を示す可聴アラームを動作状態にするステップと
を包含し、
前記可聴アラーム手段が動作状態にされた場合において、前記ビデオ画像を生成することを継続するように前記テレビジョン信号が処理される、方法。
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