JP3877617B2 - デジタル画像形成システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばデジタル複写機からなる画像形成装置と、例えば携帯電話からなる携帯用画像通信装置とを備えたデジタル画像形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開昭64−57868号公報に開示されているように、画像データを他の装置に送信する機能を備えたデジタル画像形成装置が知られている。このデジタル画像形成装置は、スキャナにて読み取った原稿の画像データを記録部によりプリントアウトするコピーモードと、通信装置および通信回線により上記画像データを他の装置に送信するファクシミリモードとを備えたデジタル複合複写装置となっている。
【0003】
上記公報に開示されたデジタル画像形成装置は、上記コピーモードとファクシミリモードを自動切換えできるものであり、このような構成により、効率良く原稿の画像をコピーしあるいはファックスすることができる。また、ファクシミリ機能により受信した画像データを記録部から出力可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記デジタル画像形成装置のファクシミリ機能、あるいは一般のファクシミリ装置を使用した場合には、特定の相手先に対して、画像データを伝えることが可能である。しかしながら、この場合には、送信する相手が、常時特定の場所に居る場合に限られる。即ち、仕事で多数の取引先を訪問するために移動するビジネスマン等、居場所が不特定の送信相手には、画像データを迅速に伝えることができない。
【0005】
一方、現在、携帯用の通信端末として広く普及している携帯電話を使用した場合、この携帯電話の携帯者に対しては、その携帯者が不特定の場所に居る場合であっても、通話により必要な情報を伝えることができる。しかしながら、この場合には、上記画像データを伝えることができない。
【0006】
これとは逆に、ビジネスマンが出先において至急に所定の相手先へ送信すべき原稿を入手した場合、携帯用のファクシミリ装置でも携帯していない限り、その原稿を迅速に送信することはできない。また、上記のようなファクシミリ装置は、重量および大きさの点から、実際上携帯には不向きである。また、例えば出先において、ファクシミリ装置を借用した場合、その通信料金は、通信の距離、時間、時間帯およびサービス会社等によってまちまちであり、その精算が面倒であるいった問題も生じるため、安易にこの方法を利用することもできない。
【0007】
従って、本発明は、画像データの送信者または受信者が不特定の場所に居る場合であっても、画像データの送受信およびその可視像化を容易かつ迅速に行うことができるデジタル画像形成システムの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するするための手段】
上記の課題を解決するための本発明のデジタル画像形成システムは、デジタル画像形成装置と通信可能で、他の通信装置とも通信可能な携帯用通信装置とを備え、任意の通信装置より携帯用通信装置へと転送されてきた画像データを、該携帯用通信装置と通信可能なデジタル画像形成装置を利用して必要となる画像データをハードコピーとして出力するものである。
【0009】
これにより、画像データを任意の場所、位置で、携帯用通信装置で受信でき、携帯用通信装置を携帯する操作者へと必要が画像データを転送できる。また、受信した画像データは、デジタル画像形成装置の設置場所、例えばコンビニエンスストアーやその他の店舗等に設定場所にて、ハードコピーを自由に得ることができる。
【0010】
これにより、画像データの送信者または受信者が不特定の場所に居る場合であっても、画像データの送受信およびその可視像化を容易かつ迅速に得ることが可能となり、上述した課題を解決できる。
【0011】
そこで、本発明によれば、携帯用通信装置とデジタル画像形成装置とは任意のもの同士が通信可能となる。特に携帯用通信装置とていは、そのデータ処理のための形式が、それぞれで異なる。そのため、その異なるデータ形式においても、デジタル画像形成装置で処理可能なように、デジタル画像形成装置側では、携帯用通信装置にて送られてきた画像データを、デジタル画像形成装置側で取り扱い得るデータ形式に変換処理し、これをハードコピーとして出力できる。
【0012】
このような構成によれば、当然携帯用通信装置側では、画像データを各デジタル画像形成装置側で取り扱えるデータ形式に変換してデジタル画像形成装置へと転送する必要がないため、各種デジタル画像形成装置との間で処理可能な各種の画像処理部を必要としなくなるため、携帯用通信装置としての機能、つまり携帯できる機能等を損なうことなく、自由に携帯できる小型化を確保できる。
【0013】
また、携帯用通信装置に転送されてきた画像データを記憶したことを報知するようにすれば、該携帯用通信装置の携帯者に、通話によってわざわざ通信することなく、迅速に容易に伝えることができる。これにより、携帯用通信装置の操作者は、送信されたきた画像データを迅速に確認し、上述したようにハードコピーを容易に得ることができる。
【0014】
さらに、本デジタル画像形成システムを利用して、携帯用通信装置側で予め設定された各種設定情報を、デジタル画像形成装置へと転送することで、受信した画像データだけでなく、上記各種設定情報のハードコピーを得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の各実施の形態を図面に従って説明するまえに、本発明にかかるデジタル画像形成システムについて説明する。デジタル画像形成システムは、図2に示すように、デジタル画像形成装置としてのデジタル複写機1と携帯用通信装置としての携帯電話2とから構成される。携帯電話2は、電話通信網を使用して他の通信装置と通信可能であり、デジタル複写機1に対して着脱自在に装着されている。
【0016】
デジタル複写機1は、図3に示すように、スキャナ部11とレーザプリンタ部12とから構成されている。スキャナ部11は透明ガラスからなる原稿載置台21、この原稿載置台21上へ自動的に原稿を搬送する両面対応自動原稿送り装置(以下、RADFと称する)22、および原稿載置台21上に載置された原稿の画像を走査して読み取るスキャナユニット23から構成されている。
【0017】
上記RADF22は、原稿トレイ(図示せず)上に一度にセットされた原稿を1枚ずつ自動的に原稿載置台21上へ給送する装置である。RADF22は、オペレータの選択に応じて原稿の片面または両面をスキャナユニット23に読み取らせるために、図示しない片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状態を把握し管理するためのセンサー群および制御部などを備えている。このRADF22は従来周知のものである。
【0018】
スキャナユニット23は、第1走査ユニット24、第2走査ユニット25、光学レンズ26およびCCD(Charge Coupled Device) 27を備えている。第1走査ユニット24は、原稿面を露光するランプリフレクタアセンブリ28、および原稿からの反射光像を反射する第1反射ミラー29を搭載している。第2走査ユニット25は、第1反射ミラー29からの反射光像をCCD27に導くための第2および第3反射ミラー30・31を搭載している。光学レンズ26は、原稿からの反射光像をCCD27上に結像するものである。CCD27は、原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換するものである。
【0019】
スキャナ部11は、上記RADF22とスキャナユニット23との関連した動作により、原稿載置台21上に読み取るべき原稿を順次載置させながら、原稿載置台21の下面に沿ってスキャナユニット23を移動させ、原稿画像を読み取るように構成されている。第1走査ユニット24は、原稿載置台21に沿って同図の左から右へと一定速度Vで走行し、第2走査ユニット25は、速度Vに対してV/2の速度で同一方向に平行に走査する。これにより、原稿載置台21上に載置された原稿の画像を1ライン毎に順次CCD27へと結像させて画像を読み取ることとなる。
【0020】
スキャナユニット23から得られた画像データは、図4に示す画像処理部13へ送られ、各種処理が施された後、画像処理部13の画像メモリ64に一旦記憶される。さらにこの画像データは、出力指示に応じて画像メモリ64から読み出され、レーザプリンタ部12に転送されて記録シート上に画像として記録される。
【0021】
レーザプリンタ部12は、レーザ書込みユニット41、画像を形成するための電子写真プロセス部42、および画像が記録される記録シートの搬送系43を備えている。
【0022】
レーザ書込みユニット41は、図示しない半導体レーザ光源、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム44上で等角速度で偏向されるように補正するf一0レンズなどを有している。上記半導体レーザ光源は、前記画像メモリ64から読み出された画像データ、または外部装置から転送されてきた画像データに応じてレーザ光を出射するものである。
【0023】
電子写真プロセス部42は、周知の態様に従い感光体ドラム44の周囲に帯電器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器および除電器を備えている。
【0024】
搬送系43は、搬送部45、カセット給紙装置46・47、手差し給紙装置48、定着器49および再供給経路50を備えている。搬送部45は、上記電子写真プロセス部42の転写器が配置された転写位置へ記録シートを搬送するものである。カセット給紙装置46・47は、搬送部45へ記録シートを送り込むものである。手差し給紙装置48は、任意のサイズの記録シートを給紙するためのものである。定着器49は、記録シートに形成されたトナー像を記録シート上に定着させるものである。再供給経路50は、定着器49を経た記録シートの裏面に再度画像を形成する場合に、記録シートを上記転写位置へ再供給するためのものである。
【0025】
また、定着器49の下流側には後処理装置51が設けられている。この後処理装置51は、画像が記録された記録シートに対して、ステープル処理等の後処理を施すものである。
【0026】
レーザプリンタ部12において、前記画像メモリ64から読み出された画像データは、レーザ書込みユニット41によりレーザ光として出力される。このレーザ光が感光体ドラム43の表面を走査することにより、感光体ドラム43の表面には静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器から供給されるトナーにより現像されてトナー像となる。このトナー像は、カセット給紙装置46・47および手差し給紙装置48の何れかより供給された記録シートに転写器により転写される。記録シート上のトナー像は定着器49により定着される。その後、記録シートは、必要に応じて後処理装置51により処理され、機外へ排出される。
【0027】
また、デジタル複写機1は、図4に示すように、スキャナ部11にて読み取られた原稿の画像データに対して各種の画像処理を行う画像処理部13を備えている。次に、この画像処理部13の構成および機能について説明する。
【0028】
画像処理部13は、画像データ入力部61と、画像データ処理部62と、画像データ出力部63と、RAM(Random Access Memory)あるいはハードディスク等から構成される画像メモリ64と、CPU(Central Processing Unit) 65とを備えている。
【0029】
画像データ入力部61は、CCD部61a、ヒストグラム処理部61bおよび誤差拡散処理部61cを含んでいる。画像データ入力部61はCCD27から得られた原稿の画像データを2値化変換し、2値のデジタル量としてヒストグラムをとりながら誤差拡散法により画像データを処理する。処理した画像データは画像メモリ64に一旦記憶させる。
【0030】
即ち、CCD部61aでは、画像データの各画素濃度に応じたアナログ電気信号が、A/D変換されたのち、MTF補正、白黒補正またはガンマ補正され、256階調(8ビット)のデジタル信号としてヒストグラム処理部61bへ出力される。
【0031】
ヒストグラム処理部61bでは、CCD部61aから出力されたデジタル信号が256階調の画素濃度別に加算され、これにより濃度情報(ヒストグラムデータ)が得られる。このヒストグラムデータは、画素データとして誤差拡散処理部61cへ送られ、また必要に応じてCPU65へ送られる。
【0032】
誤差拡散処理部61cでは、疑似中問処理の一種である誤差拡散法、即ち2値化の誤差を隣接画素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部61aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が1ビット(2値)に変換され、原稿における局所領域濃度を忠実に再現するための再配分演算が行われる。
【0033】
画像データ処理部62は、多値化処理部62a・62b、合成処理部62c、濃度変換処理部62d、変倍処理部62e、画像プロセス部62f、誤差拡散処理部62gおよび圧縮処理部62hを含んでいる。画像データ処理部62は、入力された画像データをオペレータが希望する画像データに最終的に変換する処理部である。画像データは、最終的に変換された出力画像データとして画像メモリ64に記憶されるまで、画像データ処理部62にて処理される。但し、画像データ処理部62に含まれている上述の各処理部は必要に応じて機能するものであり、機能しない場合もある。
【0034】
多値化処理部62a・62bでは、誤差拡散処理部61cで2値化されたデータが再度256階調に変換される。合成処理部62cでは、画素毎の論理演算、即ち、論理和、論理積または排他的論理和の演算が選択的に行われる。この演算の対象となるデータは、画像メモリ64に記憶されている画素データおよびパターンジェネレータ(PG)からのビットデータである。濃度変換処理部62dでは、256階調のデータに対し、所定の階調変換テーブルに基づいて、入力濃度に対する出力濃度の関係が任意に設定される。
【0035】
変倍処理部62eでは、指示された変倍率に応じて、入力された既知データにて画素データの補間処理が行われる。これにより、変倍後の対象画素に対する画素データ(濃度値)が求められる。ここでは、副走査方向が変倍された後に主走査方向が変倍処理される。画像プロセス部62fでは、入力された画素データに対して様々な画像処理が行われるとともに、データ列に対する特徴抽出等の情報収集が行われる。誤差拡散処理部62gでは、画像データ入力部61の誤差拡散処理部61cと同様の処理が行われる。
【0036】
圧縮処理部62hでは、ランレングスという符号化により2値データが圧縮される。また、画像データの圧縮に関しては、最終的な出力画像データが完成した時点で最後の処理ループにおいて圧縮が機能する。
【0037】
画像データ出力部63は、復元部63a、多値化処理部63b、誤差拡散処理部63cおよびレーザ出力部63dを含んでいる。画像データ出力部63は、圧縮状態で画像メモリ64に記憶されている画像データを復元し、もとの256階調に再度変換し、2値データより滑らかな中間調表現となる4値データの誤差拡散を行う。
【0038】
復元部63aでは、圧縮処理部62hにて圧縮された画像データが復元される。多値化処理部63bでは、画像データ処理部62の多値化処理部62a・62bと同様な処理が行われる。誤差拡散処理部63cでは、画像データ入力部61の誤差拡散処理部61cと同様な処理が行われる。
【0039】
レーザ出力部63dでは、図示しないシーケンスコントローラからの制御信号に基づき、デジタル画素データがレーザのオン/オフ信号に変換される。この信号に基づいてレーザ書込みユニット41における半導体レーザがオン/オフ状態となり、感光体ドラム44上に静電潜像が書き込まれる。
【0040】
尚、画像データ入力部61および画像データ出力部63において扱われる画像データは、画像メモリ64の容量の削減のため、基本的には2値データとして画像メモリ64に記憶されているが、画像データの劣化を考慮して4値データに処理することも可能である。
【0041】
デジタル複写機1の動作は前記メインCPU65により制御されており、このメインCPU65による制御系の構成は図5に示すものとなっている。
【0042】
同図において、メインCPU65には、デスク関係負荷66、RADF関係負荷67、操作基板ユニット68、ソータコントロールユニット69、スキャナ関係負荷70、プリンタ関係負荷71および前記画像データ処理部62が接続されている。
【0043】
メインCPU65は、上記の各部をシーケンス制御により管理し、制御の際に各部へ制御信号を出力している。デスク関係負荷66は、カセット給紙装置46・47や手差し給紙装置48、後処理装置51のソータにおけるモータ、クラッチ等の負荷である。RADF関係負荷67は、RADF22におけるモータ、クラッチおよびスイッチ等の負荷である。スキャナ関係負荷70は、スキャナユニット23におけるモータおよびソレノイド等の負荷である。プリンタ関係負荷71は、電子写真プロセス部42におけるモータ、ソレノイドおよび高圧電源等の負荷である。
【0044】
ソータコントロールユニット69は、CPUを備え、メインCPU65からの制御信号に基づいてソータの動作を制御するものである。
【0045】
操作基板ユニット68は、デジタル複写機1に対しての操作者による複写モード等の各種設定や指令等の入力部であり、CPUを備えている。この操作基板ユニット68は、操作者が入力により設定した例えば複写モードに応じた制御信号をメインCPU65に転送する。メインCPU65は、上記制御信号に基づき、デジタル複写機1を上記モードに応じて動作させる。一方、メインCPU65は、操作基板ユニット68へデジタル複写機1の動作状態を示す制御信号を転送する。操作基板ユニット68は、上記制御信号に基づき、デジタル複写機1が現在どのような動作状態にあるのかを操作者に示すため、その状態を表示部により表示する。
【0046】
また、画像データ処理部62に接続された前記画像メモリ64は、例えば半導体メモリからなるメインメモリ64aとハードディスク64bとから構成されている。メインメモリ64aには画像データ通信ユニットが接続されている。この画像データ通信ユニット72は、他のデジタル情報機器との画像データおよび画像制御信号等の情報通信を可能にするために設けられたものである。
【0047】
前記操作基板ユニット68は、図6に示す操作パネル73を備えている。操作基板ユニット68は、操作パネル73を通じて操作者から入力された複写モードの指定等の情報をメインCPU65に出力する。この情報に応じてメインCPU65はデジタル複写機1を動作させる。
【0048】
操作パネル73には、中央部にタッチパネル式の液晶表示装置81が配置されている。液晶表示装置81の画面上の一部には、画面切換え指示エリア81aが設けられている。この画面切換え指示エリア81aは、液晶表示装置81の表示画面を画像編集機能選択用の画面に切り換える指示を入力するためのものである。このエリア81aを操作者が指で直接押圧操作すると、後述のように、所望の機能を選択できるように、液晶表示装置81の画面上に各種編集機能が一覧表示される。このとき、表示された各種編集機能の表示領域のうち、所望の編集機能の領域を操作者が指で押圧すると、その編集機能が設定される。
【0049】
また、操作パネル73には、図6における左端位置に、液晶表示装置81の画面の明るさを調整するための明るさ調整ダイヤル82が設けられている。このダイヤル82と液晶表示装置81との間には、倍率自動設定キー83、ズームキー84、固定倍率キー85・86、等倍キー87、両面モード設定キー88および後処理モード設定キー89が設けられている。
【0050】
倍率自動設定キー83は複写倍率を自動的に選択するモードを設定するためのものであり、ズームキー84は複写倍率を1%きざみで設定するためのものである。固定倍率キー85・86は固定倍率を選択するためのものであり、等倍キー87は複写倍率を標準倍率(等倍)に戻すためのものである。また、両面モード設定キー88は両面モードを設定するためのものであり、後処理モード設定キー89は所定の後処理モードを設定するためのものである。
【0051】
液晶表示装置81付近には、濃度切換えキー90、濃度調整キー91およびトレイ選択キー92が設けられている。濃度切換えキー90は、コピー濃度調整を自動から手動、または写真モードへと切り換えるためのものである。濃度調整キー91は、手動モードまたは写真モードの時に濃度レベルを細かく設定するためのものである。トレイ選択キー92は、カセット給紙装置46・47および手差し給紙装置48のうちから、使用する給紙装置、即ち使用するサイズの記録シートを選択するためのものである。
【0052】
液晶表示装置81の同図における右方位置には、テンキー93、クリアキー94、プリントスイッチ95、全解除キー96、割り込みキー97、操作ガイドキー98、メッセージ順送りキー99、メモリ送信モードキー100、モード切換えキー101、ワンタッチダイヤルキー102が設けられている。
【0053】
テンキー93は複写枚数等を設定するためのものであり、クリアキー94は、複写枚数をクリアしたり、連続コピーを途中で止める時に操作するものである。プリントスイッチ95はコピーの開始を指示するためのものであり、全解除キー96は、現在設定されているモードの全てを解除して標準状態に復帰させるためのものである。割り込みキー97は連続コピー中に別の原稿に対するコピーを行いたい時に操作するものである。操作ガイドキー98は、デジタル複写機1の操作が分からない時に操作するものであり、これが操作されると、デジタル複写機1の操作方法が液晶表示装置81に表示される。メッセージ順送りキー99は、操作ガイドキー98の操作により表示されたメッセージの表示を順送りしながら切り換えるためのものである。
【0054】
メモリ送信モードキー100、モード切換えキー101およびワンタッチダイヤルキー102はファクシミリモードに関する設定キーである。メモリ送信モードキー100は送信原稿を一旦メモリに蓄えてから送信することを指定するものである。モード切換えキー101は、デジタル複写機1の動作モードをコピー/プリンタ/ファックス/携帯電話送信等の各モードから選択し、切り換えるためのものである。ワンタッチダイヤルキー102は、予めデジタル複写機1に電話番号を記憶させておいた送信先に対し、ワンタッチ操作で電話を発信させるためのものである。
【0055】
尚、上記各種キーの種類および配置等に関する上記操作パネル73の構成は、あくまでも一例であり、デジタル複写機1に搭載される各種機能に応じて異なったものとなる。
【0056】
(第1の実施形態)
そこで、上述したような構成のデジタル複写機1は、図2に示したように、装着部1aにおいて携帯電話2を着脱可能となっている。装着部1aには、前記画像データ通信ユニット72が設けられている。この画像データ通信ユニット72は、例えば通常のファクシミリ通信等において用いられるモデム装置である。画像データ通信ユニット72にて変調された画像データは、携帯電話2に入力され、この携帯電話2を通じて他の通信装置に送信されるようになっている。このため、画像データ通信ユニット72および携帯電話2は、図7に示すように、相互に接続するためのコネクタ72aおよびコネクタ2aを備えている。また、携帯電話2は、表示部133、アンテナ134、0〜9の番号のダイヤルキー135、リダイヤルキー136、および所定の指令を入力する入力キー137等を備えている。リダイヤルキー136は、通常の電話器に設けられているように、前回ダイヤルした呼び出し相手を再度呼び出す場合に、操作するものであり、呼び出し操作を簡略化するためのものである。
【0057】
上記画像データは、例えば次のようにして画像データ通信ユニット72に供給される。即ち、送信する原稿がRADF22にセットされ、プリントスイッチ95がONされると、スキャナ部11は原稿画像の読み取りを行う。これにより得られた画像データは、画像処理部13にて適宜処理された後、画像メモリ64に順次取り込まれる。一方、携帯電話2では、操作パネル73において入力された送信相手先の呼出しを行い、その相手先との接続を完了する。その後、画像メモリ64に格納された画像データが画像データ通信ユニット72に供給され、上述した画像データの送信が行われる。
【0058】
尚、画像処理部13は、画像データを単に画像データ通信ユニット72を経由して携帯電話2に供給するばかりでなく、送信相手先である通信装置が扱い得る形式に画像データを変換して供給することもできるようになっている。
【0059】
上記のような動作を可能とするため、デジタル複写機1と携帯電話2とにより図1に示す制御回路が構成されている。デジタル複写機1には、デジタル複写機全体を管理する前記メインCPU65と、操作基板ユニット68を管理する表示CPU121とが設けられ、表示CPU121には表示用のメモリ122が接続されている。メインCPU65は前述したように、スキャナ部11、レーザプリンタ部12、画像メモリ64を含む画像処理部13およびその他の各部の動作を管理している。メインCPU65は表示CPU121と互いに通信可能であり、操作基板ユニット68の操作パネル73から入力される操作者からの指示に基づいて、各種動作モードを設定し、デジタル複写機1の全体の動作を管理できるようになっている。
【0060】
また、デジタル複写機1は、スキャナ部11、メインCPU65、画像メモリ64、画像データ通信ユニット72および操作パネル73等により構成される画像送信手段としてのファックス機能部を備えている。このファックス機能部は、画像データ通信ユニット72を含む構成となっている。この場合、画像データ通信ユニット72は、電話回線にも接続されている。
【0061】
一方、携帯電話2は、CPU131、メモリ132、表示部133およびアンテナ134等を備えている。CPU131は、メモリ132および表示部133を含み、携帯電話2全体の動作を管理するものである。画像データ通信ユニット72を経てデジタル複写機1から転送されてくる画像データは、メモリ132に記憶される。
【0062】
また、上記装着部1aには、装着部1aからの不用意な携帯電話2の取り外しを防止するためのロック機構111が設けられている。このロック機構111は、それぞれ一対のロック爪112、弾性部材であるばね113および偏心カム114を備えるとともに、この偏心カム114を駆動するカム駆動装置115および一対の携帯電話装着センサ116・116を備えている。
【0063】
ロック爪112は、装着部1aに装着された携帯電話2の一方の側部と他方の側部とに対向して設けられている。ロック爪112は、下部が装着部1aに回転自在に取り付けられており、上部に形成された爪部112aが互いに対向している。この爪部112aに対応し、携帯電話2には、爪部112aと嵌合可能な凹部2bが形成されている。ばね113は、ロック爪112の上部を、携帯電話2から離間する方向へ引っ張っている。
【0064】
偏心カム114は、ロック爪112と接触しており、その回転もしくは揺動によるロック爪112への押圧動作にて、ばね113の引張り力に抗して、ロック爪112を携帯電話2方向へ回転させるものである。偏心カム114が上記押圧動作を行うとき、装着部1aに装着されている携帯電話2の凹部2bに、ロック爪112の爪部112aが嵌合され、装着部1aからの携帯電話2の取り外しが不能となる。これは、ロック機構111のロック状態である。一方、偏心カム114による上記押圧動作が解除されたとき、ロック爪112はばね113に引っ張られて携帯電話2から離間する。この結果、装着部1aからの携帯電話2の取り外しが可能となる。これは、ロック機構111のロック解除状態である。
【0065】
携帯電話装着センサ116は、装着部1aへの携帯電話2の装着状態および非装着状態を検出するものである。携帯電話装着センサ116の検出信号は、メインCPU65へ入力される。メインCPU65は、携帯電話装着センサ116にて上記装着状態が検出され、かつデジタル複写機1がロック要求状態であるとき、偏心カム114にて前記押圧動作が行わせるように、前記カム駆動装置115を制御する。一方、携帯電話装着センサ116にて上記非装着状態が検出され、かつデジタル複写機1がロック要求状態でないとき、偏心カム114による前記押圧動作が解除されるように、前記カム駆動装置115を制御する。これにより、デジタル複写機1のロック要求状態において、誤って携帯電話2がデジタル複写機1から取り外される事態を防止することができる。
【0066】
本実施の形態においては、上記ロック要求状態を、デジタル複写機1と携帯電話2とが画像データ等の送受信のための通信中である場合としている。
【0067】
尚、ロック機構111に代わるものとしては、装着部1aへの携帯電話2の装着時に携帯電話2をカバーにより覆ってしまい、このカバーの開閉機構を前記ロック状態においてロックする機構としてもよい。
【0068】
上記の構成において、本デジタル画像形成システムの具体的な動作を以下に説明する。
【0069】
本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1が保持する画像データを携帯電話2に転送し、携帯電話2を通じて他の通信装置に送信し得るようになっている。この動作は、画像送信モードによる動作である。この画像送信モードでは、デジタル複写機1に携帯電話2を装着した状態にてデジタル複写機1から携帯電話2に画像データを転送し、その後、携帯電話2をデジタル複写機1から取り外した状態とし、携帯電話2から他の通信装置へ画像データを転送する動作が可能である。
【0070】
先ず、携帯電話送信モードにおいて、スキャナ部11にて読み取った原稿の画像データを携帯電話2に転送する動作を、図8および図9のフローチャートにより説明する。
【0071】
この動作の際には、操作者により予め操作パネル73から、原稿画像を携帯電話2を使用して他の通信装置に送信することを指令する入力、即ち携帯電話送信モードを指令する入力、並びに送信相手先を指定する入力が行われる。その後、原稿が例えばRADF22にセットされ、プリントスイッチ95がONされると(S1)、メインCPU65は、携帯電話装着センサ116の検出信号に基づいて、携帯電話2がデジタル複写機1の装着部1aに装着されているか否かを確認する(S2)。
【0072】
このとき、携帯電話2が装着部1aに装着されていなければ、画像送信モードが設定されているか否かを確認する(S3)。この確認の結果、画像送信モードが設定されていれば、液晶表示装置81により携帯電話2の装着を操作者に促す表示が行われる(S4)。デジタル複写機1は携帯電話2の装着が行われるまで待機する。上記表示は、メインCPU65からの指令に基づいて、表示CPU121が液晶表示装置81を制御することにより行われる。一方、S3において、画像送信モードが設定されていなければ、原稿をコピーするコピーモードが設定されているものと判断し、その動作に移行する。
【0073】
また、S2において、携帯電話2が装着部1aに装着されていれば、原稿が例えばRADF22にセットされているか否かを判定する(S5)。この判定の結果、原稿がセットされていなければ、液晶表示装置81において、原稿のセットを促す表示が行われる(S6)。尚、S2において携帯電話2が装着部1aに装着されているとき、ロック機構111は携帯電話2に対して前述のロック状態となる。
【0074】
また、S5において、原稿がRADF22にセットされていれば、原稿の走査を開始する(S7)。この結果、原稿の画像は順次読み取られ、得られた画像データが画像処理部13の画像メモリ64に格納される(S8)。
【0075】
このようにして、全原稿の画像データが画像メモリ64に格納されると(S9)、メインCPU65は、携帯電話2のCPU131と通信することにより、携帯電話2が取り扱うことのできる画像データの形式、および携帯電話2のメモリ132の記憶容量を確認する(S10)。この確認の結果、メモリ132がデジタル複写機1から転送しようとする画像データを記憶するだけの容量を有している場合、メインCPU65は、画像メモリ64に格納されている画像データを携帯電話2が取り扱うことのできる形式に変換し(S11)、携帯電話2に転送する(S12)。このとき、液晶表示装置81には画像データの転送中を示すメッセージが表示される。一方、上記画像データ量に対してメモリ132の記憶容量か不足する場合、その旨を液晶表示装置81に表示させて、処理を中止する。
【0076】
上記のようにして、デジタル複写機1から携帯電話2への画像データの転送が完了すると(S13)、液晶表示装置81によりその旨を示すメッセージの表示が行われる(S14)。このとき、ロック機構111は携帯電話2に対して前述のロック解除状態となる。
【0077】
その後、上記メッセージに基づいて、操作者により携帯電話2がデジタル複写機1から取り外されると(S15)、画像メモリ64に格納されている画像データが消去される(S16)。
【0078】
操作者は、携帯電話2をデジタル複写機1から取り外した後に、携帯電話2に搭載されている各種処理機能を使用することにより、CPU131に格納された画像データに対して、さらなる処理を施したり、消去することなく保存しておいたり、あるいは他の通信装置に送信したり(画像送信モード)といった処理を行うことができる。
【0079】
携帯電話送信モードにおいて、携帯電話2は図10および図11のフローチャートに示す動作を行う。同図に示すS21〜S28は、携帯電話2が、デジタル複写機1に装着されているときに、デジタル複写機1から転送された画像データを受信するときの動作である。また、S29〜S39は、携帯電話2が、デジタル複写機1から画像データを受信した後に取り外され、単独で他の通信装置に画像データを送信する動作である。
【0080】
図10および図11において、携帯電話2のCPU131は、先ず、携帯電話2がデジタル複写機1に装着されているか否かを判定する(S21)。この判定は、例えばCPU131がデジタル複写機1のメインCPU65と通信可能状態であるか否かによって行う。
【0081】
携帯電話2がデジタル複写機1に装着されている場合、CPU131はメモリ132の容量を確認し(S22)、このメモリ132の容量、および携帯電話2が取り扱うことのできる画像データの形式についての情報をデジタル複写機1のメインCPU65に送信する(S23)。その後、携帯電話2は、デジタル複写機1からのデータの受信状態となり、待機する(S24)。
【0082】
次に、CPU131は、デジタル複写機1から画像データを受信すると(S25)、この画像データをメモリ132に記憶させる(S26)。このとき、CPU131は、さらに画像データがメモリ132に記憶されていることを示す、画像データありのメッセージを表示部133に表示させる(S27)。
【0083】
その後、携帯電話2が操作者によりデジタル複写機1から取り外されると(S28)、デジタル複写機1からの画像データの受信動作を終了し、通常処理モードの待機ルーチンへ移行する。
【0084】
また、S21において携帯電話2がデジタル複写機1に装着されておらず、かつ画像送信モードが設定されている場合には(S29)、メモリ132における、デジタル複写機1から転送された画像データの有無を確認する(S30)。この結果、メモリ132に画像データが格納されていれば、CPU131は画像データの送信相手先を示す送信先情報をセットする(S31)。
【0085】
その後、操作者の操作により、携帯電話2において発信指示が入力されると(S32)、携帯電話2は画像データの発信手続を開始する(S33)。
【0086】
次に、送信先との接続が完了すると(S34)、CPU131は、メモリ132に格納されている画像データの送信を開始する(S35)。このときの画像データの送信は、携帯電話2が備える図示しない変調回路と通信装置、およびアンテナ134等により行われる。
【0087】
その後、画像データの送信が完了すると(S36)、CPU131は、送信先との通信を遮断し(S37)、通常処理モードの待機ルーチンへ移行する。尚、S34において、送信先との接続ができなければ、再発信モードを設定し(S39)、これができるまで、発信手続を継続する。
【0088】
一方、S30において、送信すべき画像データがメモリ132に格納されていなければ(S38)、動作を終了して通常処理モードの待機ルーチンへ移行する。
【0089】
上記の動作では、例えば出先において、そこに配置されたデジタル複写機1と共にデジタル画像形成システムを構成し得る携帯電話2を携帯すれば、スキャナ装置を出先に携帯することなく、出先のデジタル複写機1を使用して原稿の画像を携帯電話2に容易に取り込むことができる。また、携帯電話2に取り込んだ画像データは、携帯電話2から任意の時刻に任意の場所から送信先に送信することができる。即ち、デジタル複写機1が設置された位置、あるいはデジタル複写機1の使用可能な時間等に拘束されることなく、送信先への画像データの送信が可能となる。
【0090】
また、デジタル複写機1から携帯電話2に画像データを転送する場合には、画像データを携帯電話2が取り扱うことのできる形式にデジタル複写機1側にて変換した後、携帯電話2に転送している。従って、小型化が要求される携帯電話2では、画像データを変換する構成が不要となって構成が簡略化されるとともに、画像データを記憶するメモリ132の使用量も最小限に抑えることができる。従って、携帯電話2の小型化が阻まれることがない。
【0091】
また、デジタル複写機1から携帯電話2に画像データを転送する場合には、携帯電話2のメモリ132がデジタル複写機1から転送しようとする画像データを記憶するだけの容量を有しているか否かを確認し、メモリ132が画像データを記憶可能な容量を有している場合に、デジタル複写機1から携帯電話2に画像データを転送する一方、容量が不足する場合に、画像データの転送を中止している。従って、デジタル複写機1から携帯電話2への画像データの無駄な転送、およびメモリ132への画像データの無駄な取り込みを防止することができる。また、メモリ132のデータオーバによるデジタル画像形成システムの動作の停止等のトラブルを事前に阻止することができる。
【0092】
尚、上記の例においては、携帯電話2がデジタル複写機1に対して着脱可能な構成について説明した。しかしながら、携帯電話2は、例えば赤外線通信によってデジタル複写機1と通信可能であってもよく、必ずしもデジタル複写機1に対して着脱可能である必要はない。携帯電話2は、上記赤外線通信による場合を含み、デジタル複写機1と通信可能となる場合、デジタル複写機1と対向可能となる。
【0093】
(第2の実施形態)
本発明の他の実施形態を図12および図13に基づいて、以下に説明する。本デジタル画像形成システムでは、前記画像送信モードによる動作に代えて、図12および図13に示す携帯電話送信モードによる動作が可能となっている。他の構成は、前記デジタル画像形成システムと同様である。
【0094】
携帯電話送信モードによる動作では、先ず、デジタル複写機1に携帯電話2が装着された状態において、デジタル複写機1のスキャナ部11にて読み取られた原稿の画像データについて、携帯電話2を通じて特定の送信先への送信動作が行われる。このとき、携帯電話2が送信先の他の通信装置と送信のための接続ができなければ、デジタル複写機1の画像メモリ64に格納されているいる画像データを携帯電話2に転送し、携帯電話2のメモリ132に格納する。これにより、その後、携帯電話2から特定の送信先への画像データの送信が可能となる。
【0095】
次に、この携帯電話送信モードによる動作を図12および図13のフローチャートにより説明する。例えば通常処理モードの待機状態において、操作者によりデジタル複写機1に携帯電話2が装着されると(S41)、デジタル画像形成システムにおいて携帯電話送信モードが設定され、この状態が液晶表示装置81に表示される(S42)。その後、送信用の原稿が例えばRADF22にセットされ(S43)、送信先を示す情報が操作パネル73のワンタッチダイヤルキー102から入力され(S44)、プリントスイッチ95がONされると(S45)、スキャナ部11にて原稿の読み取りを行う(S46)。これにより得られた画像データは、画像メモリ64に格納される(S47)。その後、原稿の読み取りが完了すると(S48)、ロック機構111が携帯電話2をロック状態とする(S49)。
【0096】
その後、携帯電話2から送信先に対して接続のための呼び出しが行われ(S50)、携帯電話2が送信先と接続できれば(S51)、携帯電話2を通じて、画像メモリ64に格納されている画像データを順次相手先に送信する(S52)。
【0097】
次に、画像データの送信が完了すると(S53)、携帯電話2が送信先との接続を遮断し(S54)、ロック機構111が携帯電話2に対してロック解除状態となる(S55)。その後、画像データの送信完了のメッセージ表示が行われるとともに、携帯電話送信モードが解除される(S56)。
【0098】
また、S51において、携帯電話2が送信先と接続できなければ、デジタル複写機1のメインCPU65は、液晶表示装置81にその旨を表示させる(S57)。また、メインCPU65は、画像メモリ64が格納している画像データを携帯電話2に転送する旨を液晶表示装置81に表示させる(S58)。また、メインCPU65は、携帯電話2のCPU131と通信することにより、携帯電話2が扱い得るデータの形式、およびメモリ132の容量を確認する(S59)。尚、メモリ132に上記画像データを記憶するだけの容量がなければ、処理を中止する一方、上記画像データを記憶するだけの容量があれば、処理を続行する。
【0099】
その後、メインCPU65は、画像メモリ64に格納されている画像データを携帯電話2が取り扱うことのできる形式に変換し(S60)、携帯電話2に転送する(S61)。このとき、画像データと共に、送信先を示す送信先情報も同時に転送する。また、液晶表示装置81には画像データの転送中を示すメッセージが表示される。携帯電話2に送られた送信先情報は、携帯電話2のメモリ132に記憶される。この送信先情報は、携帯電話2のリダイヤルキー136を操作することにより呼び出される。従って、携帯電話2から画像データを送信する場合に、操作者によるダイヤルキー135の操作が不要となる。
【0100】
このようにして、デジタル複写機1から携帯電話2への画像データの転送が完了すると(S62)、液晶表示装置81によりその旨を示すメッセージの表示が行われる(S63)。このとき、ロック機構111はロック解除状態となる。
【0101】
その後、上記メッセージに基づいて、操作者により携帯電話2がデジタル複写機1から取り外されると(S64)、画像メモリ64に格納されている画像データが消去される(S65)。
【0102】
操作者は、携帯電話2をデジタル複写機1から取り外した後に、携帯電話2に搭載されている各種処理機能を使用することにより、CPU131に格納された画像データに対して、さらなる処理を施したり、消去することなく保存しておいたり、あるいは他の通信装置に送信したり(画像送信モード)といった処理を行うことができる。
【0103】
上記の動作では、デジタル複写機1の設置位置において特定の相手先への画像データの送信ができなかった場合であっても、携帯電話2を使用することにより、任意の場所から任意の時刻に送信先に画像データを送信することができる。従って、操作者は、画像データの送信が完了するまでその場で待機する必要がない。これにより、時間に追われている操作者、例えばビジネスマンは、デジタル複写機1が設置されている例えば出先において、時間を有効に使用することができる。
【0104】
また、上記の動作では、携帯電話2から画像データを特定の送信先に送信する場合、リダイヤルキー136を操作するのみでよく、ファックス番号のダイヤルキー135の操作が不要である。従って、携帯電話2から画像データを特定の送信先に送信する場合の操作が簡単である。
【0105】
また、デジタル複写機1のファックス装置が特定の送信先と接続できなかった場合、液晶表示装置81によりその旨を操作者に伝えた後、デジタル複写機1が保持する画像データを携帯電話2に転送している。従って、画像データの処理の行方を操作者が確認できる。これにより、操作者による操作上の混乱を防止することが可能となり、重要な原稿の画像データの送信ミスおよび未送信等の不都合を確実に防止することができる。
【0106】
また、デジタル複写機1から携帯電話2に画像データを転送する際には、送信先を示す送信先情報も同時に転送され、携帯電話2では、リダイヤルキー136を操作することにより送信先の呼び出しを行うことができるようになっている。従って、携帯電話2から画像データを送信する場合に、操作者によるダイヤルキー135の操作が不要となり、送信先の呼び出し操作が簡単である。
【0107】
(第2の実施形態)
本発明のさらに他の実施形態を図14および図15に基づいて、以下に説明する。本デジタル画像形成システムでは、図14および図15に示す携帯電話送信モードによる動作が可能となっている。他の構成は、前記デジタル画像形成システムと同様である。
【0108】
本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1がファックス機能部を備えたものとなっている。上記ファックス機能部は、デジタル複写機1に一般的備えられている周知のものであり、デジタル複写機1の画像メモリ64に格納されている画像データを他の通信装置に送信する機能である。
【0109】
携帯電話送信モードによる動作では、デジタル複写機1のスキャナ部11にて読み取られた原稿の画像データについて、デジタル複写機1が備えるファックス機能部により特定の送信先への送信動作が行われる。このとき、ファックス機能部と送信先の他の通信装置と送信のための接続ができなければ、デジタル複写機1の画像メモリ64に格納されている画像データを携帯電話2に転送し、携帯電話2のメモリ132に格納する。これにより、その後、携帯電話2から特定の送信先への画像データの送信が可能となる。
【0110】
次に、この携帯電話送信モードによる動作を図14および図15のフローチャートにより説明する。この動作においては、例えば通常処理モードの待機状態において、先ず、操作者によりデジタル複写機1の操作パネル73に対して、原稿のファックス送信の指令、即ちファックスモードの指令がモード切換えキー101により入力される(S71)。さらに、操作者により、送信相手先がワンタッチダイヤルキー102により入力され、例えばRADF22に送信用の原稿がセットされる(S72)。
【0111】
次に、送信動作の開始を指令するために、プリントスイッチ95がONされると(S73)、スキャナ部11による送信用原稿の読み取りを開始する(S74)。これにより得られた画像データは、画像メモリ64に格納される(S75)。
【0112】
全ての原稿の読み取りが完了すると(S76)、送信先に対して接続のための発信を行い(S77)、送信先と接続ができれば(S78)、画像メモリ64に格納されている画像データの送信を開始する(S79)。その後、画像データの送信が完了すると(S80)、デジタル複写機1は通信回線を遮断し(S81)、通常処理モードの待機ルーチンへ移行する。
【0113】
また、S78において、送信先と接続できなければ、液晶表示装置81において、その旨の表示を行うとともに(S82)、携帯電話2による送信の要否を問う表示を行う(S83)。
【0114】
この表示に基づいてモード切換えキー101が操作され(S84)、ファックス送信モードが設定された場合には(S85)、ファックス機能部による再発信モードとなり(S94)、S77に移行して以下の動作を繰り返す。
【0115】
一方、S85において携帯電話送信モードが設定されると、デジタル複写機1に携帯電話2が装着されているか否かを確認し(S86)、携帯電話2が装着されていなければ、装着を促す表示を液晶表示装置81にて行う(S87)。
【0116】
デジタル複写機1に携帯電話2が装着されている場合、ロック機構111はロック状態となる。また、デジタル複写機1のメインCPU65は、携帯電話2のCPU131と通信することにより、携帯電話2が扱い得るデータの形式、およびメモリ132の容量を確認する(S88)。尚、前述のように、メモリ132に容量不足があれば処理を中止する一方、容量不足がなければ処理を続行する。
【0117】
その後、メインCPU65は、画像メモリ64に格納されている画像データを携帯電話2が取り扱うことのできる形式に変換し(S89)、携帯電話2に転送する(S90)。このとき、画像データと共に、送信先を示す送信先情報も同時に転送する。また、液晶表示装置81には画像データの転送中を示すメッセージが表示される。携帯電話2に送られた送信先情報は、携帯電話2のメモリ132に記憶される。この送信先情報は、携帯電話2のリダイヤルキー136を操作することにより呼び出される。
【0118】
このようにして、デジタル複写機1から携帯電話2への画像データの転送が完了すると(S91)、液晶表示装置81によりその旨を示すメッセージの表示が行われる(S92)。その後、画像メモリ64に格納されている画像データが消去される(S93)。また、ロック機構111はロック解除状態となる。これにより、操作者は、デジタル複写機1から携帯電話2を取り外し、送信先に対して画像データを適宜送信することができる。
【0119】
上記の動作では、デジタル複写機1の設置位置においてデジタル複写機1のファックス機能部を使用して特定の相手先への画像データの送信ができなかった場合であっても、携帯電話2を使用することにより、任意の場所から任意の時刻に送信先に画像データを送信することができる。従って、操作者は、画像データの送信が完了するまでその場で待機する必要がない。これにより、時間に追われている操作者、例えばビジネスマンは、デジタル複写機1が設置されている例えば出先において、時間を有効に使用することができる。
【0120】
また、上記の動作では、携帯電話2から画像データを特定の送信先に送信する場合、リダイヤルキー136を操作するのみでよく、ファックス番号のダイヤルキー135の操作が不要である。携帯電話2から画像データを特定の送信先に送信する場合の操作が簡単である。
【0121】
また、デジタル複写機1のファックス機能部が特定の送信先と接続できなかった場合、液晶表示装置81によりその旨を操作者に伝え、操作者が画像データをデジタル複写機1から携帯電話2に転送するか、デジタル複写機1に保持しておき、再発信によりデジタル複写機1から送信するかを選択できるようになっている。従って、画像データの処理の行方を操作者が確認でき、重要な原稿の画像データの送信ミスおよび未送信等の不都合をを確実に防止することができる。また、操作者の時間的余裕、あるいは操作者のデジタル画像形成システムの使用位置、例えば自分のオフィスであるか出先であるか等に応じて、最適な方法にて送信先への画像データの送信を行うことができる。
【0122】
また、デジタル複写機1のファックス機能部により送信先との接続ができない場合には、その旨を操作者に伝え、ファックス機能部の再発信モードによる接続を試みるか、携帯電話2による画像データの送信に移行するかを操作者に促すようにしている。これにより、操作者の操作上の混乱を防止し、重要な原稿の画像データの送信ミスおよび未送信等の不都合を確実に防止することができる。また、操作者がそのときに適当な経路での画像データの送信を選択することができる。
【0123】
(第4の実施形態)
本発明の他の実施形態を図16および図17に基づいて、以下に説明する。本デジタル画像形成システムでは、図16および図17に示す画像送信モードによる動作が可能となっている。他の構成は、前記デジタル画像形成システムと同様である。
【0124】
本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1が前記発明の実施の形態3において説明したものと同様のファックス機能部を備えている。
【0125】
画像送信モードによる動作では、デジタル複写機1のスキャナ部11にて読み取られた原稿の画像データを特定の送信先に送信する場合において、デジタル複写機1が、デジタル複写機1への携帯電話2の装着の有無に応じて、携帯電話2による送信を行うか、あるいはファックス機能部による送信を行うかを自動的に選択するものとなっている。
【0126】
次に、この画像送信モードによる動作を図16および図17のフローチャートにより説明する。この動作においては、例えば通常処理モードの待機状態において、先ず、操作者によりプリントスイッチ95がONされると(S101)、デジタル複写機1が画像送信モードに設定されているか否かを確認する(S102)。この画像送信モードの設定は、モード切換えキー101によって行われる。
【0127】
S102において、画像送信モードが設定されていると、送信用原稿の読み取りを行い(S103)、得られた画像データを画像メモリ64が記憶する(S104)。その後、全ての原稿についての読み取りが完了すると(S105)、携帯電話2の装着の有無を確認する(S106)。
【0128】
この確認の結果、デジタル複写機1に携帯電話2が装着されていれば、ロック機構111はロック状態となる。また、デジタル複写機1のメインCPU65は、携帯電話2のCPU131と通信することにより、携帯電話2が扱い得るデータの形式、およびメモリ132の容量を確認する(S107)。尚、前述のように、メモリ132に容量不足があれば処理を中止する一方、容量不足がなければ処理を続行する。
【0129】
その後、メインCPU65は、画像メモリ64に格納されている画像データを携帯電話2が取り扱うことのできる形式に変換し(S108)、携帯電話2に転送する(S109)。このとき、S102での画像送信モードの設定の際に、画像データの送信先を示す送信先情報が入力されていれば、画像データと共にこの送信先情報も同時に転送する。また、液晶表示装置81には画像データの転送中を示すメッセージが表示される。携帯電話2に送られた送信先情報は、携帯電話2のメモリ132に記憶される。この送信先情報は、携帯電話2のリダイヤルキー136を操作することにより呼び出される。
【0130】
このようにして、デジタル複写機1から携帯電話2への画像データの転送が完了すると(S110)、液晶表示装置81によりその旨を示すメッセージの表示が行われる(S111)。その後、ロック機構111はロック解除状態となる。
【0131】
これにより、操作者は、デジタル複写機1から携帯電話2を取り外し可能となり、デジタル複写機1が携帯電話2が取り外されると(S112)、画像メモリ64に格納されている画像データが消去される(S113)。この状態において、操作者は、携帯電話2から送信先に対して画像データを適宜送信することができる。尚、画像データ送信の際して、携帯電話2に送信先情報が予め入力されている場合には、リダイヤルキー136の操作によって発信を行うことができる。一方、携帯電話2に送信先情報が予め入力されていない場合には、ダイヤルキー135の操作によって発信を行う。
【0132】
一方、S106において、携帯電話2が装着されていない場合に、ワンタッチダイヤルキー102を使用しての操作者による送信先情報の入力(S114)、および発信指示があれば(S115)、デジタル複写機1はその機能により、画像データの発信手続を開始する(S116)。このとき、送信先と接続できなければ(S117)、再発信モードとなり(S123)、S116に戻り、それ以下の動作を繰り返す。
【0133】
また、S117において、デジタル複写機1のファックス機能部が送信先と接続できれば、画像データの送信を行い(S118)、画像データの送信完了後(S119)、デジタル複写機1は送信先との通信を遮断する(S120)。
【0134】
また、S102において、デジタル複写機1が画像送信モードに設定されていなければ、スキャナ部11にて原稿の読み取りを行い(S121)、得られた画像データに対して画像処理部13にて所定の画像処理を行い、その画像データを画像メモリ64が記憶する(S122)。次に、デジタル複写機1は、画像メモリ64に記憶された画像データを読み出し、レーザプリンタ部12にて用紙上に画像を出力する(S123)。その後、デジタル複写機1は、全原稿についての上記の処理が完了すれば(S124)、動作を終了する。
【0135】
上記の動作では、デジタル複写機1への携帯電話2の装着の有無に応じて、携帯電話2を使用しての画像データの送信、またはデジタル複写機1のファックス機能部を使用しての画像データの送信が自動的に選択される。従って、操作者の操作についての負担を軽減し得るとともに、ユーザのモード設定ミスを事前に防止することが可能となる。
【0136】
また、携帯電話2を使用して画像データの送信を行う場合には、前述のように、画像データを携帯電話2から任意の時刻に任意の場所から送信先に送信することができる。
【0137】
(第5の実施形態)
本発明の他の実施形態を図18ないし図20に基づいて以下に説明する。本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1が、前述のように、ファックス機能部を備えている。そして、本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1のスキャナ部11により得られた画像データを他の通信装置に送信する際に、デジタル複写機1に携帯電話2が装着されている場合、上記ファックス機能部によらず、自動的に携帯電話2による送信を選択するものとなっている。この動作を図18および図19のフローチャートに示す。
【0138】
例えば通常処理モードの待機状態において、操作者によりデジタル複写機1の装着部1aに携帯電話2が装着されると(S131)、デジタル画像形成システムにおいて携帯電話送信モードが設定され、この携帯電話送信モードが設定された状態が液晶表示装置81に表示される(S132)。このとき、液晶表示装置81においては、携帯電話2によるファックスが可能であること、およびRADF22への原稿のセットを促すことを示すメッセージが表示される。尚、携帯電話2の装着は、前述のように、携帯電話装着センサ116・116により検出される。
【0139】
その後、送信用の原稿が例えばRADF22にセットされ(S133)、送信先を示す情報が操作パネル73のワンタッチダイヤルキー102から入力され(S134)、プリントスイッチ95がONされると(S135)、スキャナ部11にて原稿の読み取りを行う(S136)。これにより得られた画像データは、画像メモリ64に格納される(S137)。その後、全ての原稿の読み取りが完了すると(S138)、ロック機構111が携帯電話2をロック状態とする(S139)。
【0140】
その後、携帯電話2から送信先に対して接続のための呼び出しが行われ(S140)、携帯電話2が送信先と接続できれば(S141)、画像メモリ64に格納されている画像データが画像データ通信ユニット72により変調され、携帯電話2に転送される。携帯電話2は、デジタル複写機1から転送されてきた画像データを順次相手先に送信する(S142)。
【0141】
次に、画像データの送信が完了すると(S143)、携帯電話2が送信先との接続を遮断し(S144)、ロック機構111が携帯電話2に対してロック解除状態となる(S145)。その後、液晶表示装置81において送信完了の表示が行われるとともに、携帯電話送信モードが解除される(S146)。上記の表示に基づいて、操作者はデジタル複写機1から携帯電話2を取り外すことができる。
【0142】
上記の構成では、デジタル複写機1のファックス機能部を使用しての画像データの送信動作と携帯電話2を使用しての画像データの送信動作とを、携帯電話2による画像データの送信動作において必要な動作、即ちデジタル複写機1への携帯電話2の装着動作によって切り換えるようになっている。従って、操作者による切り換え動作が簡略化されている。
【0143】
また、デジタル複写機1が保持する画像データを携帯電話2を通じて特定の送信先へ送信する動作においては、デジタル複写機1の画像メモリ64から順次読み出された画像データが携帯電話2に転送され、そのメモリ132に一旦記憶されることなく、順次送信先へ送信されていくので、迅速な送信が可能となっている。また、この動作においては、携帯電話2において画像データを記憶するメモリ132が不要となっている。
【0144】
また、上記の構成では、デジタル複写機1を多数の人が利用可能な場所、例えばコピーサービスを行っているコンビニエンスストアーやその他の店舗等に設置しておけば、現在広く普及している携帯電話2を利用して、多数の人が本デジタル画像形成システムが備える便利な機能を活用することができる。特に出先において、原稿を至急に特定の送信先へ送信する必要がある場合に有効である。
【0145】
また、本デジタル画像形成システムを利用する場合、画像データの送信に要する費用は、携帯電話2の使用者の負担となるので、デジタル複写機1を使用することによる複雑な料金の計算および請求が不要である。従って、画像データを送信する際には、出先においても気兼ねなくデジタル複写機1を借用することができる。
【0146】
また、デジタル複写機1に携帯電話2が装着された状態において、携帯電話2と他の通信装置との通信が常に安定した電波状態で行われることが望ましい。このために、図2および図7に示したように、携帯電話2は、デジタル複写機1の装着部1aに装着された状態において、アンテナ134がほぼ垂直となるように支持されている。これは、携帯電話2から送信される電波が垂直方向に振幅を持ったものであることによる。即ち、本デジタル画像形成システムにおいて、携帯電話2は、そのアンテナ134から送信される電波が送信先である他の通信装置に対して良好に伝搬することができる状態で、デジタル複写機1に装着されている。
【0147】
また、図20に示すように、携帯電話2がデジタル複写機1に装着された状態において、携帯電話2にはコネクタ2aおよびコネクタ72aを介して、デジタル複写機1に設けられた携帯電話用電源部141が接続されるようになっている。これは、携帯電話2を通じてデジタル複写機1から他の通信装置に画像データを送信しているときに、携帯電話2のバッテリーが消耗して通信エラーを生じる事態を防止するものである。通信エラーが生じた場合、復帰操作が複雑となり、出先等において操作者は時間的に大きな負担を強いられることになる。携帯電話2にデジタル複写機1の電源を接続するのは、デジタル複写機1に携帯電話2が装着されている全ての時間としてもよく、また、携帯電話2による画像データの送信中のみとしてもよい。後者の場合には、同図に示すように、例えば上記携帯電話用電源部141とコネクタ72aとの間の給電路にトランジスタ等からなるスイッチ142を設け、このスイッチ142のON/OFFをメインCPU65により制御する構成とする。
【0148】
また、デジタル複写機1と携帯電話2との接続においては、携帯電話2から良好な画像データを送信するために、携帯電話2にとって適切な通信環境にて接続状態を設定するのがよい。この通信環境は、例えば、通信速度(2400bps、9600bps等)等の携帯電話2の能力、データ形式、通信プロトコル、電源電圧、通信会社あるいは端末製造メーカーなどに応じた規格である。即ち、携帯電話2に限らず、携帯用画像通信装置には、デジタル方式、アナログ方式、PHS、光通信方式(IR)等の通信規格を備えた通信装置、特定小電力方式の通信装置などの各種の無線通信装置、および通信装置が内蔵された端末装置等があり、それらの通信規格は様々である。このために、デジタル複写機1では携帯電話2との通信環境を認識し、これを設定するようにしている。通信環境の認識方法としては、例えば、デジタル複写機1の装着部1aに複数のスイッチを並設し、装着部1aに携帯電話2が装着されたときに、携帯電話2の装着によってONあるいはOFFされる複数の上記スイッチの組み合わせによって、携帯電話2の通信環境に関する各種情報を認識するようにしてもよい。この場合、携帯電話2の例えば底部には、上記スイッチを押圧操作するための凸状のブロックが設けられ、このブロックの配設位置により操作される上記スイッチが選択される。また、他の方法としては、デジタル複写機1のメインCPU65と携帯電話2のCPU131との情報の送受信により、コード情報として通信環境に関する情報を携帯電話2からデジタル複写機1に転送するようにしてもよい。
【0149】
(第6の実施形態)
本発明の他のさらなる実施形態を図21および図22に基づいて、以下に説明する。本デジタル画像形成システムでは、携帯電話2のメモリ132内に記憶されているユーザ特有の電話番号情報を一時的にデジタル複写機1に供給し、操作者が上記電話番号情報に基づいて画像データの送信先を設定できるようになっている。この動作を図21および図22のフローチャートにより説明する。
【0150】
例えば通常処理モードの待機状態において、操作者によりデジタル複写機1の装着部1aに携帯電話2が装着されると(S151)、デジタル画像形成システムにおいて携帯電話送信モードが設定され、この携帯電話送信モードが設定された状態が液晶表示装置81に表示される(S152)。このとき、液晶表示装置81においては、RADF22への原稿のセットを促すことを示すメッセージが表示される。
【0151】
次に、送信用の原稿が例えばRADF22にセットされると(S153)、携帯電話2のメモリ132に格納されている端末情報が、画像データ通信ユニット72を経由してデジタル複写機1に取り込まれ、画像メモリ64に記憶される(S154)。上記端末情報は、通話相手先の電話番号情報を主とする携帯電話2が利用する情報である。
【0152】
次に、デジタル複写機1のメインCPU65は、上記端末情報のうちから電話番号情報を読み出し、液晶表示装置81に表示させる(S155)。この表示に基づいて、操作者により送信先が指定され、これにより、画像データの送信先が設定される(S156)。例えば、上記電話番号情報の表示では、各電話番号が表示順の番号を付して表示され、送信先の指定では、操作者が操作パネル73のテンキー93を操作して上記表示順の番号を入力することにより、送信先が指定される。
【0153】
次に、操作者によりプリントスイッチ95がONされると(S157)、スキャナ部11にて原稿の読み取りを行う(S158)。このとき、原稿枚数がカウンタにより計数され、また原稿サイズが原稿サイズセンサにより検出される。これらカウンタおよび原稿サイズセンサは、一般の複写機に設けられた周知のものである。原稿の読取りにより得られた画像データは、画像メモリ64に格納される(S159)。その後、全ての原稿の読み取りが完了すると(S160)、ロック機構111が携帯電話2をロック状態とする(S161)。
【0154】
次に、メインCPU65は、通信に関する情報を液晶表示装置81に表示させる(S162)。この情報は、上記カウンタおよび原稿サイズセンサにより得られた送信する原稿の枚数やサイズ、送信先電話番号、送信先名称、および通信状況などである。このような表示を行うことにより、操作者は、通信状況を容易に把握することができる。
【0155】
次に、携帯電話2から送信先に対して接続のための呼び出しが行われ(S163)、携帯電話2が送信先と接続できれば(S164)、画像メモリ64に格納されている画像データが携帯電話2に転送される。携帯電話2は、デジタル複写機1から転送されてきた画像データを順次相手先に送信する(S165)。
【0156】
次に、画像データの送信が完了すると(S166)、携帯電話2が送信先との接続を遮断する(S167)。また、デジタル複写機1では、メインCPU65がスキャナ部11により、画像メモリ64に格納されている送信原稿の枚数、原稿のサイズ、送信先、送信時刻、送信に要した時間および送信画像データの一部等の送信情報をプリントアウトさせる。あるいは、メインCPU65は画像メモリ64に記憶されている上記の送信情報を携帯電話2に転送する(S168)。携帯電話2では、デジタル複写機1からの上記情報を受信すると、それをメモリ132に記憶させる。
【0157】
さらに、デジタル複写機1の画像メモリ64に一時的に記憶されていた情報、即ち前記端末情報、送信情報、並びに送信用原稿の画像データ等が消去される(S169)。この動作は、送信中に送信上のトラブル等の何らかの事情で携帯電話送信モードが解除された場合にも同様に行われる。
【0158】
次に、ロック機構111がロック解除状態となる(S170)。その後、液晶表示装置81において送信完了の表示が行われるとともに、携帯電話送信モードが解除される(S171)。上記の表示に基づいて、操作者はデジタル複写機1から携帯電話2を取り外すことができる。
【0159】
尚、S156の動作においては、携帯電話2からの電話番号情報に基づいて送信先を設定しているが、デジタル複写機1のファックス機能部により送信先を設定することも可能である。この場合には、操作パネル73のワンタッチダイヤルキー102、あるいはテンキー93が操作される。テンキー93の操作では、電話番号を構成する個々の番号が入力される。この場合には、デジタル複写機1のメインCPU65からテンキー93あるいはワンタッチダイヤルキー102の操作に応じた電話番号情報が携帯電話2に転送され、携帯電話2のCPU131は、その電話番号情報に基づいて、送信先との接続を行う。
【0160】
このように、本デジタル画像形成システムでは、携帯電話2からの電話番号情報に基づくばかりでなく、デジタル複写機1のテンキー93あるいはワンタッチダイヤルキー102の操作によっても送信先への接続が可能であるので、操作に不慣れな場合であっても混乱を生じることがなく、操作性が良好なものとなっている。
【0161】
また、S168の動作において示したように、送信先への画像データの送信完了後に、デジタル複写機1では、送信原稿の枚数、原稿のサイズ、送信先、送信時刻、送信に要した時間および送信画像データの一部等の送信情報がプリントアウトされるので、出先に配置されたデジタル複写機1を使用して画像データを送信した場合であっても、操作者は手元に送信情報についての送信記録を得ることができる。従って、操作者が例えば会社に戻ってからの送信記録の管理が容易になる。
【0162】
また、デジタル複写機1においては、ファックス機能部を使用して送信を行った場合の送信情報と携帯電話2を使用して送信を行った場合の送信情報とを区別して管理するようになっている。これは次の理由による。
【0163】
デジタル複写機1のファックス機能部においては、送受信状況を把握するために、通常、送受信に関する情報を記憶しておき、その情報を必要に応じてプリントアウトする管理機能が搭載されている。この管理機能により、携帯電話2を使用して送信を行った場合の送信情報が記憶されると、この送信情報とファックス機能部を使用して送信を行った場合の送信情報とが混同され、両送信情報の確認が困難となる。そこで、上記の両送信情報を区別して管理し、この問題を解消するようにしている。
【0164】
また、携帯電話2を使用して送信を行った場合の上記送信情報は、デジタル複写機1からプリントアウトされ、あるいは携帯電話2に転送された後、デジタル複写機1の画像メモリ64から消去されるようになっている。従って、操作者の個人的な情報が外部の装置、即ちデジタル複写機1に残ってしまい、これが悪用される事態を防止することができる。
【0165】
また、本デジタル画像形成システムでは、S168の動作において示したように、携帯電話2を使用して送信を行った場合に、デジタル複写機1が保持する送信情報を携帯電話2に転送することができるようになっている。従って、携帯電話2では、上記送信情報をそのメモリ132に記憶しておくことにより、必要に応じて表示部133に表示させることができる。これにより、送信記録の確認、および管理が容易になる。
【0166】
(本発明における実施形態)
次に、本発明における実施形態について、以下図23〜図26に基づいて説明する。デジタル複写機1は、図1に示した画像データ通信ユニット72を通じて、外部装置に対して画像データの送受信が可能となっている。外部装置として携帯電話2が画像データ通信ユニット72に接続されている場合、携帯電話2から転送されてきた画像データは、画像処理部13での処理を経て、画像メモリ64に取り込まれる。この画像データは、メインCPU65により読み出されてレーザプリンタ部12に供給されることにより、記録シート上にプリントアウトすることができる。尚、携帯電話2とデジタル複写機1とが通信状態にあるとき、ロック機構111がロック状態となり携帯電話2がデジタル複写機1に固定されるのは、前述の通りである。
【0167】
次に、携帯電話2が受信した画像データがデジタル複写機1に転送され、デジタル複写機1にてプリントアウトされる動作を、図23ないし図26のフローチャートにより説明する。尚、図23および図24は携帯電話2の動作を示し、図25および図26はデジタル複写機1の動作を示している。
【0168】
先ず、携帯電話2側の動作について説明する。図23および図24において、電源をONにすると携帯電話2は通信待機状態となる。このとき、携帯電話2のCPU131は、操作者により特定の相手に対して発信指示が行われるか(S181)、着信があるか(S182)、あるいは携帯電話2がデジタル複写機1に装着されたか否かを(S183)、常時監視している。
【0169】
ここで、操作者より特定の相手に対して電話をかけるために所定の発信指示が行われると(S181)、携帯電話2は発信モードとなる。次に、特定の相手先の電話番号情報がセットされ(S184)、発信キーが操作されると(S185)、携帯電話2は、指示されている相手先に対して発呼を行い(S186)、その相手先との通信が接続されると通話可能(S187)となる。その後、終了キーが操作されると、通信状態が遮断され(S188)、待機状態となる。
【0170】
また、相手先からの呼び出し指示、すなわち着信があると、着信モードとなり(S182)、その呼び出しが音声によるものなのか、画像データの着信なのかを確認する(S189)。音声による着信であれば、呼び出し音による操作者の呼び出しを行い(S192)、操作者が通話キーを操作すると(S193)、通話可能となる(S194)。その後、終了キーが操作されると、通信状態が遮断され(S195)、待機状態となる。
【0171】
一方、S189において、画像データの着信であれば、CPU131は、その画像データを受信し、メモリ132に記憶させる(S190)。さらに、操作者に対して画像データの着信を伝えるため、その旨を表示部133に表示させる(S191)。その後、待機状態となる。尚、画像データの着信を伝えるための方法としては、上記表示の他、特定の報知音の発生であってもよい。
【0172】
また、携帯電話2では、画像データの着信があると、その旨を示すメーセッジが表示部133に表示される。この表示により着信を確認すると、操作者は、携帯電話2を持ってデジタル複写機1が設置されているところへ出向き、携帯電話2をデジタル複写機1の装着部1aに装着する。これにより、携帯電話2は装着モードとなる(S183)。この装着モードへの移行は、例えば、デジタル複写機1への携帯電話2の装着が携帯電話装着センサ116・116により検出され、これを示す情報がメインCPU65からCPU131に送信されることにより行われる。
【0173】
装着モードなった後、操作者により携帯電話2からデジタル複写機1への画像データの転送が指示されると(S196)、CPU131はメモリ132に記憶されている画像データをデジタル複写機1に転送する(S197)。この画像データは、画像データ通信ユニット72を経て、デジタル複写機1に取り込まれ、その画像メモリ64に記憶される。その後、デジタル複写機1では、上記画像データの消去の指示があれば(S198)、その消去を行い(S199)、待機状態となる。
【0174】
一方、S196において、各種設定情報の転送要求があれば、その要求に応じて情報の転送を行い(S200)、その後、待機状態となる。
【0175】
次に、デジタル複写機1側の動作について説明する。図25および図26において、電源がONされると、デジタル複写機1はウォームアップを開始し(S211)、それが完了すると待機状態となる(S212)。このとき、デジタル複写機1のメインCPU65は、コピーモードとして動作するのか(S213)、ファックスモードとして動作するのか(S214)、外部機器から転送されるデータを出力するプリンタモードとして動作するのか(S215)、あるいは携帯電話装着モードとして動作するのか否かを監視している(S216)。これら各動作モードにつていは、デジタル複写機1への各種入力条件により設定される。
【0176】
操作パネル73の操作によりコピーモードが設定されると(S213)、その後、操作者により操作パネル73が操作され、コピー枚数、コピー倍率およびコピー濃度等の設定が行われる(S217)。次に、原稿が例えばRADF22にセットされた後、プリントスイッチ95がONされると(S218)、複写を行い(S219)、複写完了後(S220)、待機状態となる。
【0177】
また、ファックスモードが設定され(S214)、ファックス送信が設定されると(S221)、その後、操作者により、例えばテンキー93を使用して送信先の電話番号が入力され、画像の鮮明さを指定する送信モードが設定される(S222)。
【0178】
次に、原稿が例えばRADF22にセットされて送信ボタンがONされると(S223)、スキャナ部11により原稿の読み取りが行われ(S224)、送信先へ原稿の画像データが送信される(S225)。その後、送信が完了すると(S226)、デジタル複写機1は待機状態となる。
【0179】
一方、S221において、ファックス受信であれば、メインCPU65は、送信されてきた画像データを画像メモリ64に記憶させる(S227)。そして、レーザプリンタ部12において上記画像データの記録、即ちプリントアウトが可能な状態になると(S228)、画像データのプリントアウトを行う(S229)。このようにしてファックス受信の処理が完了すると(S230)、デジタル複写機1は待機状態となる。
【0180】
また、デジタル複写機1は、外部インターフェイス(図示せず)に特定の制御信号が入力されると、プリンタモードとなる(S215)。そして、外部機器、例えばワードプロセッサから送信されてきた画像データを受信すると(S231)、メインCPU65は、送信されてきた画像データを画像メモリ64に記憶させる。その後、レーザプリンタ部12において上記画像データのプリントアウトが可能な状態になると(S232)、画像データのプリントアウトを行う(S233)。このようにして受信画像データの処理が完了すると(S234)、デジタル複写機1は待機状態となる。
【0181】
また、デジタル複写機1は、その装着部1aに携帯電話2が装着され、この状態が携帯電話装着センサ116・116により検出されると、携帯電話装着モードとなる(S216)。
【0182】
携帯電話装着モードが設定されると、デジタル複写機1は、携帯電話2からの画像データの受信状態となる(S235)。そして、携帯電話2からの画像データを受信すると(S236)、その画像データを、必要に応じて画像処理部13により処理しながら、画像メモリ64に記憶させる(S237)。尚、画像処理部13での処理は、画像データを画像メモリ64に記憶させるとき、あるいはプリントアウトのために画像データを画像メモリ64から読み出したときの何れのときでもよい。
【0183】
その後、メインCPU65は、画像データにおける画像サイズを確認し、そのサイズに応じた適正サイズの記録シート、即ち用紙の有無を確認する(S238)。そして、適正サイズの用紙があれば(S239)、その用紙を選択し(S240)、受信した画像データのプリントアウトを行う(S241)。この場合、メインCPU65は、画像メモリ64に格納された画像データを、レーザプリンタ部12の動作に合わせてレーザプリンタ部12に転送する。尚、S239において、適正サイズの用紙がなければ、液晶表示装置81に適正サイズを表示させ(S242)、操作者によりその用紙がセットされるのを待った後、S240以下の動作を行う。
【0184】
上記のように、本デジタル画像形成システムでは、操作者が外出中であっても、操作者が携帯する携帯電話2に画像データを送信すれば、画像データの着信が操作者に報知され、操作者が出先において携帯電話2をデジタル複写機1に装着すれば、デジタル複写機1から画像データをプリントアウトすることができる。これにより、操作者は、送信されてきた情報を確認することができる。
【0185】
従って、操作者が外出中のときに、電話では伝えることができない情報等を操作者に伝える必要がある場合でも、上記情報の伝達を良好に行うことができる。勿論、画像データをプリントアウトする装置を常時携帯する必要もない。
【0186】
また、上記画像処理部13では、携帯電話2から転送されてきた画像データの形式が、レーザプリンタ部12で扱うデータ形式と異なる場合、この形式に適合するように、上記画像データの形式を変換する。これにより、レーザプリンタ部12においては、画像データのプリントアウトを適切に行うことができ、良好な画像を得ることができる。
【0187】
また、S239での適正サイズの用紙の選択は、S237において画像メモリ64に画像データを展開し、この展開されたときの画像データの大きさに基づきS238において画像サイズを確認することにより行っている。従って、適正サイズの用紙を選択することができるようになっている。
【0188】
即ち、携帯電話2から転送されてくる画像データの形式は様々である。従って、例えば圧縮されている画像データの展開、文字コードデータからの展開等を実際に行った後でなければ、正確な画像サイズを確定することはできない。このため、単に指示された用紙サイズ情報に基づいて用紙を選択し、画像データを記録した場合には、画像が用紙から欠落してしまう虞がある。
【0189】
また、デジタル複写機1においては、画像データのプリントアウトが終了すると、画像メモリ64に記憶されていた画像データを消去するようにしてもよい。同様に、携帯電話2においても、プリントアウトすべき画像データをデジタル複写機1に転送後、転送済の画像データをメモリ132から消去するようにしてもよい。この動作は、特に記憶容量が少ない携帯電話2において行った場合、限られた記憶容量を有効に利用する上で効果的である。また、画像データを一律に消去するばかりでなく、必要に応じて保存することを選択できるようにしてもよい。デジタル複写機1あるいは携帯電話2において画像データを消去せずに保存している場合、その画像データを例えば加工して使用するといったことが可能である。
【0190】
また、本デジタル画像形成システムでは、デジタル複写機1が携帯電話2から転送されてきた画像データをプリントアウトする機能を利用し、携帯電話2において設定されている各種設定情報、および携帯電話2に登録されている電話番号情報等をデジタル複写機1に転送し、デジタル複写機1においてプリントアウトできるようになっている。上記の情報は、通常、携帯電話2内においてコード情報として記憶されているものである。従って、デジタル複写機1では、上記コード情報をプリントアウトする場合、プリンタモードにおいてコード情報を文字を表すドット情報へ変換する機能を使用して展開し、プリントアウトする。
【0191】
また、携帯電話2は、デジタル複写機1においてプリントアウトする情報を特定するための構成を備えている。この構成は、例えば、携帯電話2の入力キー137の操作が行われたときに、携帯電話2に設定あるいは登録されている情報を、CPU131がメモリ132から呼び出して表示部133に表示させ、さらに別の選択キーが操作されたときに、その情報をデジタル複写機1に転送するというものである。
【0192】
【発明の効果】
以上のように、本発明のデジタル画像形成システムによれば、例えば出先において、任意の通信装置より送信されてきた画像データを、任意の場所に配置されたデジタル画像形成装置を利用してハードコピーを自由に、迅速に得ることができる。
【0193】
また、デジタル画像形成装置を多数の人が利用可能な場所、例えばコピーサービスを行っているコンビニエンスストアーやその他の店舗等に設置しておけば、携帯用通信装置としての例えば現在広く普及している携帯電話を利用して、多数の人が本デジタル画像形成システムによる便利な機能を活用することができる。
【0194】
以上のように本発明のシステムによれば、デジタル画像形成装置が取り扱うことができる形式に画像データを変換する画像処理部をデジタル画像形成装置に持つため、携帯用通信装置にデータ変換処理部等を備える必要がなく、小型化が要求される携帯用通信装置にとっては最適となり、携帯用通信装置の携帯を妨げることはない。
【0195】
また、携帯用通信装置が任意の通信装置から送信されてきた画像データを記憶したことを報知することで、携帯用通信装置を使用しての通話によりわざわざ通知することなく、迅速かつ容易に伝えることができ、携帯用通信装置の操作者は、送信されてきた画像データを迅速に確認し、そのハードコピーを得ることができる。
【0196】
さらに、携帯用通信装置に設定されてた各種設定情報についても、本システムを利用して自由にハードコピーを得ることができる。例えば、電話番号情報等をハードコピーとして得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデジタル画像形成システムの構成を示す概略のブロック図である。
【図2】図1に示したデジタル画像形成システムを構成するデジタル複写機と携帯電話であって、デジタル複写機に携帯電話が装着された状態を示す正面図である。
【図3】図2に示したデジタル複写機の内部構造を示す概略の縦断面図である。
【図4】図2に示したデジタル複写機が備える画像処理部のブロック図である。
【図5】図2に示したデジタル複写機が備える制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】図2に示したデジタル複写機が備える操作パネルの正面図である。
【図7】図2に示した携帯電話とデジタル複写機が備えるロック機構とを示す概略の正面図である。
【図8】図1に示したデジタル複写機の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図10】図8および図9に示したデジタル複写機の動作に対応する、図1に示した携帯電話の動作を示すフローチャートである。
【図11】図10に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明のデジタル画像形成システムにかかる他の形態のデジタル複写機と携帯電話との動作を示すフローチャートである。
【図13】図12に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明のデジタル画像形成システムにかかるその他の形態のデジタル複写機と携帯電話との動作を示すフローチャートである。
【図15】図14に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明のデジタル画像形成システムにかかる他の形態のデジタル複写機と携帯電話との動作を示すフローチャートである。
【図17】図16に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明のデジタル画像形成システムにかかる他の形態による動作を示すフローチャートである。
【図19】図18に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図20】本発明のデジタル画像形成システムにかかる他の形態による携帯電話に電源を接続する構成を示すブロック図である。
【図21】本発明のデジタル画像形成システムにかかる他の形態による動作を示すフローチャートである。
【図22】図21に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明における実施形態によるデジタル画像形成システムの携帯電話側の動作を示すフローチャートである。
【図24】図23に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【図25】本発明における実施形態によるデジタル画像形成システムのデジタル複写機側の動作を示すフローチャートである。
【図26】図25に示した動作に続く動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタル複写機(デジタル画像形成装置)
1a 装着部
2 携帯電話(携帯用画像通信装置)
11 スキャナ部(画像情報生成手段)
64 画像メモリ(第1記憶手段)
65 メインCPU(第1制御手段)
73 操作パネル
131 CPU(第2制御手段)
132 メモリ(第2記憶手段)
137 入力キー(入力手段)
Claims (4)
- 外出先に配置されたデジタル画像形成装置と、このデジタル画像形成装置とは独立して携帯可能であるとともに、前記デジタル画像形成装置に対して装着もしくは対向させることにより、該デジタル画像形成装置と通信可能であり、かつ、通信網を使用して他の通信装置と通信可能な外出中のユーザが携帯している携帯通信装置とからなるデジタル画像形成システムであって、
前記携帯通信装置は、画像データを記憶する記憶手段と、前記他の通信装置から送信されてきた画像データを前記記憶手段に記憶させ、前記記憶手段に記憶されている画像データを読み出して前記デジタル画像形成装置に転送するモードと、前記記憶手段により記憶された画像データの転送とは別に、該携帯通信装置に設定又は登録されている前記他の通信装置との通信に用いられる設定情報を、前記デジタル画像形成装置に転送するモードと、を備え、
前記デジタル画像形成装置は、前記携帯通信装置から転送された画像データの形式を該デジタル画像形成装置で扱える形式に変換する画像処理部を備え、該画像処理部にて形式が変換された画像データに基づく画像の形成を行うモードと、前記携帯通信装置から転送されてきた前記設定情報にかかる画像の形成を行うモードと、を備えていることを特徴とするデジタル画像形成システム。 - 前記携帯通信装置の前記制御手段は、前記画像データを前記記憶手段に記憶したことを報知することを特徴とする請求項1に記載のデジタル画像形成システム。
- 前記携帯通信装置は、データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶されている前記データを読み出して前記デジタル画像形成装置に転送する第1の制御手段を備え、
前記デジタル画像形成装置は、前記携帯通信装置から転送された前記データを一時的に記憶する第2の記憶手段と、該第2の記憶手段に記憶された前記データに基づく画像の形成を行う第2の制御手段と、前記データに基づく画像の形成が終了した時点で、前記第2の記憶手段に記憶されているデータを消去する手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のデジタル画像形成システム。 - 前記携帯通信装置は、データを記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶されている前記データを読み出して前記デジタル画像形成装置に転送する第1の制御手段と、前記記憶手段に記憶された前記データを前記画像形成装置に転送後、消去する消去手段と、を備え、
前記デジタル画像形成装置は、前記携帯通信装置から転送された前記データを一時的に記憶する第2の記憶手段と、該第2の記憶手段に記憶された前記データに基づく画像の形成を行う第2の制御手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のデジタル画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002071357A JP3877617B2 (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | デジタル画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
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