JP3877121B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,半導体記憶装置にかかり,特にアナログ値を記憶する半導体記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米国特許No.5,638,320”High Resolution Analog Storage EPROM and FLASH EPROM”にはアナログ値を記憶するEEPROM,フラッシュEPROM等の不揮発性半導体記憶装置に関する技術が開示されている。
【0003】
この不揮発性半導体記憶装置は,アナログ値を,メモリセルを構成するトランジスタ(以下,「メモリセルトランジスタ」という。)のデータ書き込みスレショルド電圧Vrtに一対一に対応させて記憶する。メモリセルに格納されているアナログ値は,メモリセルトランジスタのスレショルド電圧を測定することによって読み出される(再生される)。メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtとアナログ値の関係を図11に示す。メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtは,消去状態にあるメモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vt,または,メモリセルトランジスタのフローティングゲートに電子の過不足がない状態(電気的に中性な状態)でのスレショルド電圧Vt(以下,「イニシャルスレショルド電圧Vtint」という)よりも高い範囲に設定される。そして,メモリセルトランジスタのフローティングゲートへの電子の注入量を正確に制御することによってアナログ値が記憶される。なお,フラッシュEPROMでは,アナログ値の書き込み手段として,一般的にチャネルホットエレクトロン注入が用いられている。
【0004】
図12は,フラッシュEPROMに対してアナログ値が書き込まれる際のメモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vrtのデータ書き込み時間に対する特性を,コントロールゲート電圧Vpp=8V〜13Vの範囲で示している。コントロールゲート電圧Vppを変化させることによって,フローティングゲート中の必要な電荷量が変化し,この結果,メモリセルトランジスタの飽和スレショルド電圧Vstが変化することになる。チャネルホットエレクトロン注入を用いた場合,飽和スレショルド電圧変化量ΔVstは,コントロールゲート電圧変化量ΔVppに直線的に比例する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,従来の半導体記憶装置において,あるメモリセルから電子が抜けてしまういわゆるデータ保持特性不良が発生した場合,そのメモリセルからは本来保持されているべきデータ(アナログ値)とは無関係に最小アナログ値が読み出されることになる。例えば,アドレスNのメモリセルがデータ保持特性不良となり,前後のアドレスN−1,N+1のメモリセルに高いアナログ値が格納されている場合は,出力されるアナログ信号に大きな歪みが含まれることになる。
【0006】
本発明は,上記のような問題点に鑑みてなされたものであり,その目的は,あるメモリセルにおいてデータ保持特性不良が発生した場合であっても,かかる特性不良を補償し,ノイズの少ないアナログ信号を出力することが可能な半導体記憶装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明によれば,フローティングゲートに対して電子が注入されスレショルド電圧が調整されることによってアナログ値を格納するトランジスタから成る複数のメモリセルを有する半導体記憶装置が提供される。そして,この半導体記憶装置は,アドレスNのメモリセルに格納されている第Nアナログ値を読み出す場合,アドレスNのメモリセルに記憶可能なアナログ値の範囲に対応するスレショルド電圧の電圧範囲未満で,アドレスNのメモリセルを構成するトランジスタのフローティングゲートが電気的に中性な状態であるときのスレショルド電圧以上の値を有する読み出し開始電圧を,アドレスNのメモリセルを構成するトランジスタのコントロールゲートに対して印加することを特徴としている。かかる構成によれば,アドレスNのメモリセルを構成するトランジスタのスレショルド電圧が所定の範囲(最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin〜最大書き込みスレショルド電圧Vrtmax)から低下していることを的確に検出することが可能となる。この検出結果からメモリセルにデータ保持特性不良が発生していると判断される。
【0008】
そして,アドレスNのメモリセルに格納されている第Nアナログ値を読み出す場合,アドレスNのメモリセルを構成するトランジスタのコントロールゲートに対して印加する電圧を読み出し開始電圧から漸次上昇させることが好ましい。コントロールゲートに印加する電圧を読み出し開始電圧から上昇させ,アドレスNのメモリセルを構成するトランジスタをターンオンさせることによって,トランジスタのスレショルド電圧を検出する。コントロールゲートに印加する電圧が,最小書き込みスレショルド電圧Vrtminに達する前にトランジスタがターンオンした場合は,このトランジスタで構成されたメモリセルにデータ保持特性不良が発生していると判断される。
【0009】
ドレスN−1のメモリセルから読み出した第N−1アナログ値を第N−1サイクルにおいて出力し,続く第Nサイクルにおいて,アドレスNのメモリセルから読み出した第Nアナログ値,または,第N−1アナログ値のいずれかを選択して出力するようにしてもよい。アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合,このメモリセルに格納されているアナログ値をそのまま出力したのでは,再生されるアナログ信号にノイズが重畳するおそれがある。本発明にかかる半導体記憶装置によれば,アナログNのメモリセルにデータ保持不良が発生した場合に,アドレスNのメモリセルに格納されているアナログ値に代えて,アドレスN−1のメモリセルに格納されているアナログ値を出力することによって,ノイズを抑えることが可能となる。
【0010】
また,アドレスN−1のメモリセルから読み出した第N−1アナログ値と,アドレスN+1のメモリセルから読み出した第N+1アナログ値に基づき,ダミーアナログ値を生成し,アドレスNのメモリセルから読み出した第Nアナログ値,または,ダミーアナログ値のいずれかを選択して出力するようにしてもよい。かかる半導体記憶装置によれば,アナログNのメモリセルにデータ保持不良が発生した場合に,アドレスNのメモリセルに格納されているアナログ値に代えてダミーアナログ値を出力し,ノイズを最小限に抑えることが可能となる。
【0011】
そして,N−1アナログ値は,第N−1サイクルにおいて,アドレスN−1のメモリセルから読み出され出力されるとともに保持され,N+1アナログ値は,アドレスNのメモリセルから第Nアナログ値が読み出される第Nサイクルにおいて,アドレスN+1のメモリセルから読み出されることが好ましい。かかる構成によれば,第Nサイクルにおいて,あらためてアドレスN−1のメモリセルからアナログ値を読み出す必要がなくなり,効率よくダミーアナログ値を生成することが可能となる。
【0012】
ミーアナログ値を第N−1アナログ値と第N+1アナログ値との平均値とすれば,本来,アドレスNのメモリセルに格納されているべきアナログ値に近似したダミーアナログ値を得ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかる半導体記憶装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,以下の説明および添付された図面において,略同一の機能および構成を有する構成要素については,同一符号を付することによって重複説明を省略する。
【0014】
第1の実施の形態
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置としてのフラッシュメモリ1の構成を図1に示す。フラッシュメモリ1は,レベルシフタ10,ゲート電圧スイッチ回路15,ロウデコーダ20,メモリセルアレイ30,カラムデコーダ40,センスアンプ50,ビット線電圧発生回路60,データ読み出しゲート電圧発生回路70,コントロールロジック回路80,ワンショット回路90,高電圧発生回路100,読み出しアナログ値保持回路110,およびアナログ信号出力回路120から構成されている。
【0015】
レベルシフタ10は,アナログ入力信号Va-inをデータ書き込み時のコントロールゲート電圧Vppに一対一に変換し,このコントロールゲート電圧Vppをゲート電圧スイッチ回路15に供給する。
【0016】
ゲート電圧スイッチ回路15は,データ書き込み(Write)時にはレベルシフタ10から出力されるコントロールゲート電圧Vppを選択し,データ読み出し(Read)時またはベリファイ(Verify)時にはデータ読み出しゲート電圧発生回路70から出力されるデータ読み出し時のコントロールゲート電圧(ワード線電圧VWL)を選択し,いずれか一方をロウデコーダ20に供給する。
【0017】
ロウデコーダ20は,メモリセルトランジスタのコントロールゲートを制御する。
【0018】
ビット線電圧発生回路60は,データ書き込み時のビット線電圧をカラムデコーダ40を介してメモリセルアレイ30に供給する。
【0019】
コントロールロジック回路80は,データ書き込み時間等,周辺回路を含む回路の動作を制御する。
【0020】
ワンショット回路90は,データ書き込み終了信号wpをコントロールロジック回路80に対して出力する。
【0021】
高電圧発生回路100は,データ書き込み時のコントロールゲート電圧Vppの最大電圧Vhhをレベルシフタ10に供給する。
【0022】
アナログ信号出力回路120は,読み出しアナログ値保持回路110が一時的に格納しているアナログ値VAOUTに従いアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0023】
読み出しアナログ値保持回路110は,データ読み出し対象のメモリセルのスレショルド電圧Vtに対応したアナログ値を一時的に格納する。読み出しアナログ値保持回路110は,図2に示すように,インバータ110−1,NORゲート110−2,インバータ110−3,レベルシフタ110−4,110−5,トランスファゲート110−6,トランジスタ110−7,キャパシタ110−8,およびコンパレータ110−9から構成されている。
【0024】
NORゲート110−2の一方の入力端子には,インバータ110−1を介してセンスアンプ出力信号SAOUTが入力され,他方の入力端子には,コントロールロジック回路80から出力されるイネーブル信号ENVrtminLが入力される。
【0025】
NORゲート110−2の出力端子は,インバータ110−3の入力端子およびレベルシフタ110−4の入力端子に共通接続されている。インバータ110−3の出力端子は,レベルシフタ110−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ110−4の出力端子およびレベルシフタ110−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート110−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0026】
トランスファゲート110−6は,レベルシフタ110−4の出力が論理的高レベル(以下,「Hレベル」という)であって,レベルシフタ110−5の出力が論理的低レベル(以下,「Lレベル」という)のとき,データ読み出しゲート電圧発生回路70から出力されたワード線電圧VWLをコンパレータ110−9の+端子に供給する。対して,トランスファゲート110−6は,レベルシフタ110−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ110−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLがコンパレータ110−9の+端子に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0027】
コンパレータ110−9の+端子には,ソース端子が接地されているトランジスタ110−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ110−8の他端が接続されている。トランジスタ110−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従いコンパレータ110−9の+端子は接地電位とされる。また,コンパレータ110−9の−端子には参照電圧VRが印加されている。
【0028】
以上のように構成された第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1のデータ書き込み動作,およびデータ読み出し動作について説明する。なお,データ消去は,FN(Fowler Nordheimt)トンネル電流を利用して行われる。
【0029】
データ書き込みは,図3に示すように,データ書き込みサイクルとデータ書き込み状態(メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vt)を確認するベリファイサイクルが繰り返され実行される。
【0030】
レベルシフタ10は,高電圧発生回路100から供給される電圧Vhhからアナログ入力信号Va−inに対応するコントロールゲート電圧Vppを生成し,ゲート電圧スイッチ回路15に供給する。ゲート電圧スイッチ回路15は,レベルシフタ10から供給されたコントロールゲート電圧Vppを選択し,ロウデコーダ20に供給する。そして,ロウデコーダ20は,メモリセルアレイ30に属するデータが書き込まれるメモリセル(以下,「選択メモリセル」という)を選択し,選択メモリセルが接続されているワード線WLにコントロールゲート電圧Vppを印加する。
【0031】
続いて,カラムデコーダ40は,ビット線電圧発生回路60から出力されたデータ書き込みビット線電圧VBLWを,選択メモリセルが接続されているビット線BLに印加する。データ書き込みビット線電圧VBLWは,ホットエレクトロンを生成するために十分なソース−ドレイン電流が確保できる値(例えば,6V)に設定されている。
【0032】
データ書き込みビット線電圧VBLWによって生成されたホットエレクトロンは,選択メモリセルトランジスタのフローティングゲートに注入される。これによって,選択メモリセルのスレショルド電圧Vtが上昇する。
【0033】
所定の時間(少なくとも,データ書き込みに要する最少時間)が経過した後,選択メモリセルに接続されているビット線BLには,データ読み出しビット線電圧VBLR(例えば,1.5V以下)が印加され,ベリファイサイクルに移行する。
【0034】
データ読み出しゲート電圧発生回路70は,アナログ入力信号Va−inに対応するスレショルド電圧Vtと同じ電圧レベルに調整されたワード線電圧VWLを,ゲート電圧スイッチ回路15に対して出力する。ゲート電圧スイッチ回路15は,データ読み出しゲート電圧発生回路70から供給されたワード線電圧VWLを選択し,ロウデコーダ20に供給する。そして,ロウデコーダ20は,選択メモリセルが接続されているワード線WLにワード線電圧VWLを印加する。
【0035】
ここで,センスアンプ50によって,選択メモリセルからのデータ読み出し動作が行われる。選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtが目的とする電圧レベルVttに達している場合,センスアンプ50は,例えばLレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTを,データ読み出しゲート電圧発生回路70,コントロールロジック回路80,ワンショット回路90,および読み出しアナログ値保持回路110に対して出力する。Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたワンショット回路90は,データ書き込み終了信号wpをコントロールロジック回路80に対して出力する。そして,コントロールロジック回路80によってデータ書き込みが完了したと判断される。
【0036】
これに対して,選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtが目的とする電圧レベルVttに達していない場合,センスアンプ50は,例えばHレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTを出力する。ワンショット回路90は,データ書き込み終了信号wpをコントロールロジック回路80に対して出力しないため,コントロールロジック回路80は,再度,データ書き込み動作を行う必要があると判断する。このようにして,データ書き込みサイクルとベリファイサイクルが繰り返され,選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtは,アナログ入力信号Va−inに対応した値に設定されることになる。
【0037】
次に,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1のデータ読み出し動作を説明する。読み出されるデータを格納している選択メモリセルのトランジスタのスレショルド電圧Vtは,アナログ入力信号Va−inに対応する値に達しており,書き込み動作において,コントロールゲート電圧Vppは,最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin<Vt<最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxの範囲に調節されている。なお,読み出されるデータが格納されている選択メモリセルのトランジスタのスレショルド電圧Vtを検出することが,データ読み出し動作である。
【0038】
図4は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1のデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。図4において,選択メモリセルにデータ保持特性不良が発生し,このデータ保持特性不良を救済した場合を実線で示し,選択メモリセルが正常である場合を破線で示す。
【0039】
まず,データ読み出し動作が開始されると,コントロールロジック回路80は,データ読み出しゲート電圧発生回路70および読み出しアナログ値保持回路110に対して,アクティブ状態(例えば,Hレベル)のイネーブル信号ENVrtminLを出力する。イネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路70は,電圧VrtminLに調節されたワード線電圧VWLをゲート電圧スイッチ回路15および読み出しアナログ値保持回路110に対して出力する。電圧VrtminLは,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧である(イニシャルスレショルド電圧Vtintと等しい電圧を含む)。
【0040】
ゲート電圧スイッチ回路15は,データ読み出しゲート電圧発生回路70が出力するワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)をロウデコーダ20を介して,メモリセル30に属する選択メモリセルが接続されているワード線WLに供給する。ワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)は,データが書き込まれた選択メモリセルのスレショルド電圧Vtよりも低いレベルであるため,選択メモリセルが正常な(すなわち,電子を正しく保持している)場合には,選択メモリセルトランジスタはオフ状態である。このため,カラムデコーダ40を介してメモリセルアレイ30に接続されているセンスアンプ50から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTは,インアクティブ(例えばLレベル)である。このLレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたコントロールロジック回路80は,イネーブル信号ENVrtminLをインアクティブ状態(例えば,Lレベル)とする。このLレベルのイネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路70は,出力するワード線電圧VWLを,最小書き込みスレショルド電圧Vrtminから一定の傾きを持って最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0041】
この間,センスアンプ50は,カラムデコーダ40を介して,選択メモリセルが接続されているビット線BLと接続されており,データ読み出し動作,すなわち選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtの検出を行う。
【0042】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtよりも低い間,選択メモリセルトランジスタは,オフ状態であり,センスアンプ出力信号SAOUTは,Lレベルである。そして,データ読み出しゲート電圧発生回路70は,入力されるセンスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの間,出力するワード線電圧VWLを最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0043】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtと同程度まで上昇したところで,選択メモリセルはオン状態となり,センスアンプ50は,Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTをHレベルに反転させる。Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路70は,出力するワード線電圧VWLの上昇を停止し,一定レベルを保持する。これによって,ワード線WLは,一定電圧に保持されることになる。
【0044】
データ読み出しゲート電圧発生回路70から出力されたワード線電圧VWL,および,センスアンプ50からセンスアンプ出力信号SAOUTは,読み出しアナログ値保持回路110に入力される。読み出しアナログ値保持回路110は,センスアンプ出力信号SAOUTがHレベルの時,ワード線電圧VWLをスルーし,センスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの時,ワード線電圧VWLを保持する。また,イネーブル信号ENVrtminLは,Lレベルである。
【0045】
アナログ信号出力回路120は,所定の制御信号(例えば,クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路110から出力されるアナログ値VAOUTを保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0046】
以上のように第1のデータ読み出しサイクルが終了し,続いて第2のデータ読み出しサイクルが開始されると,フラッシュメモリ1において,アナログ信号出力回路120以外の回路は,第1のデータ読み出しサイクルと略同一の動作を繰り返す。アナログ信号出力回路120は,第2のデータ読み出しサイクルにおいて読み出されたアナログ値VAOUTに応じたアナログ出力信号Va−outを出力する指示があるまで,前回のデータ読み出しサイクルすなわち第1のデータ読み出しサイクルにおいて読み出されたアナログ値VAOUTに応じたアナログ出力信号Va−outを継続して出力する。
【0047】
以上のように,選択メモリセルからのデータ読み出し動作は,ワード線電圧VWLを変化させながら実施される。そして,メモリセルアレイ30を構成するメモリセルが正常である場合,一般的にアナログ出力信号Va−outは,急激なレベル変化がない階段状の波形となる。なお,単位時間あたりのワード線WLの電圧上昇率は,センスアンプ50の構成やメモリセルアレイ30に格納されているアナログデータの精度などに依存する。
【0048】
ところで,従来のフラッシュメモリでは,上述のように,メモリセルアレイ30に属するあるメモリセルにおいて電子が抜けてしまういわゆるデータ保持特性不良が発生した場合,アナログ出力信号Va−outにノイズが重畳するおそれがあった。本発明の第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1は,あるメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合であっても,ノイズの少ないアナログ信号を出力することが可能とされている。以下,データ保持特性不良が発生し,トランジスタのスレショルド電圧が最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin以下に低下した選択メモリセルに対するデータ読み出し動作を説明する。なお,ここでは,第1のデータ読み出しサイクルにおいてメモリセルから正しいデータが読み出されており,続く第2のデータ読み出しサイクルにおいてデータ保持特性不良が発生したメモリセルからデータを読み出す場合に即して説明する。
【0049】
第1のデータ読み出しサイクルではデータの読み出しが正常に行われているため,読み出しアナログ値保持回路110に備えられたキャパシタ110−8には,第1の読み出しサイクルでアクセスされたメモリセルのトランジスタのスレショルド電圧Vrtに対応するアナログ電圧が保持されている。
【0050】
ここで,第2のデータ読み出しサイクルが開始されると,前回の第1のデータ読み出しサイクルと同様に,まず,データ読み出しゲート電圧発生回路70は,ワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)を出力する。ワード線電圧VWLは,ゲート電圧スイッチ回路15およびロウデコーダ20を経由して,メモリセルアレイ30に属する選択メモリセルのコントロールゲートに印加される。このとき,データの読み出しが行われる選択メモリセルは,データ保持特性不良が発生し,スレショルド電圧Vtが電圧VrtminL未満に低下しているため,選択メモリセルは,オン状態を維持する。したがって,センスアンプ50は,Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTを出力する。
【0051】
Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路70は,出力するワード線電圧VWLを電圧VrtminLに保持する。また,Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたコントロールロジック回路80は,イネーブル信号ENVrtminLをインアクティブ化しない(HレベルからLレベルに反転させない)。
【0052】
そして,読み出しアナログ値保持回路110は,アクティブ状態(Hレベル)のイネーブル信号ENVrtminLが入力される。イネーブル信号ENVrtminLがHレベルであるため,読み出しアナログ値保持回路110を構成するトランスファゲート110−6は,センスアンプ出力信号SAOUTの論理レベルとは無関係にオフ状態を維持し,キャパシタ110−8は,第1のデータ読み出しサイクルにおいてチャージされたアナログ電圧を保持し続ける。
【0053】
アナログ信号出力回路120は,制御信号(クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路110が保持したアナログ値VAOUTを第2の読み出しサイクルにおける読み出しデータとして保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va−outを出力する。このように,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1は,第1の読み出しサイクルにおいて出力したアナログ出力信号Va−outを第2の読み出しサイクルにおいて再度出力する。
【0054】
第3のデータ読み出しサイクルでアクセスされるのは,データ保持特性不良が発生していない正常なメモリセルであり,格納されたアナログ入力信号Va−inに対応するアナログ出力信号Va−outが出力される。
【0055】
以上のように,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1は,データ読み出しサイクルにおいて,データが読み出される選択メモリセルのトランジスタのコントロールゲートに対して,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧VrtminLを印加することによって,選択メモリセルにおけるデータ保持特性不良の発生を検出することが可能とされている。そして,選択メモリが不良であると検出された場合,一つ前のデータ読み出しサイクルにおいて読み出されたアナログ電圧を保持し,このアナログ電圧に対応するアナログ出力信号Va−outを現在のデータ読み出しサイクルでの読み出し結果として出力する。したがって,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1によれば,あるメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合であっても,この特性不良を的確に検出し,歪みの少ないアナログ出力信号Va−outを出力することが可能となる。
【0056】
第2の実施の形態
第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2を図5に示す。フラッシュメモリ2は,アドレスNのメモリセルに格納されているデータを読み出す際,アドレスN−1およびアドレスN+1のメモリセルに格納されているデータも読み出すことが可能なように構成されている。第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2の回路構成は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1の回路構成に対して,センスアンプ50に代えてセンスアンプ250が備えられ,データ読み出しゲート電圧発生回路70に代えてデータ読み出しゲート電圧発生回路270が備えられ,読み出しアナログ値保持回路110に代えて読み出しアナログ値保持回路210が備えられている点が異なる。
【0057】
センスアンプ250は,センスアンプ50が3個並列に配置された構成であり,データ読み出しゲート電圧発生回路270は,データ読み出しゲート電圧発生回路70が3個並列に配置された構成であり,読み出しアナログ値保持回路210は,読み出しアナログ値保持回路110が3個並列に配置された構成である。そして,データ読み出しゲート電圧発生回路270から出力されるワード線電圧VWLの伝送ラインは3ビット幅であり,センスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTの伝送ラインは3ビット幅(センスアンプ出力信号SAOUT,SAOUTN−1,SAOUTN+1)である。
【0058】
読み出しアナログ値保持回路210の回路構成を図6に示す。読み出しアナログ値保持回路210は,上述の通り,読み出しアナログ値保持回路110と略同一の機能・構成を有するサブ読み出しアナログ値保持回路210,210N−1,210N+1,および,これらを選択する選択回路211から構成されている。
【0059】
サブ読み出しアナログ値保持回路210は,アドレスNに対応しており,インバータ210−1,NORゲート210−2,インバータ210−3,レベルシフタ210−4,210−5,トランスファゲート210−6,トランジスタ210−7,キャパシタ210−8,およびコンパレータ210−9から構成されている。
【0060】
NORゲート210−2の一方の入力端子には,インバータ210−1を介して,センスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTが入力され,他方の入力端子には,コントロールロジック回路80から出力されるイネーブル信号ENVrtminLが入力される。
【0061】
NORゲート210−2の出力端子は,インバータ210−3の入力端子およびレベルシフタ210−4の入力端子に共通接続されている。インバータ210−3の出力端子は,レベルシフタ210−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ210−4の出力端子およびレベルシフタ210−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート210−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0062】
トランスファゲート210−6は,レベルシフタ210−4の出力がHレベルであって,レベルシフタ210−5の出力がLレベルのとき,データ読み出しゲート電圧発生回路270から出力されたワード線電圧VWLをコンパレータ210−9の+端子に供給する。対して,トランスファゲート210−6は,レベルシフタ210−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ210−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLがコンパレータ210−9の+端子に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0063】
コンパレータ210−9の+端子には,ソース端子が接地されているトランジスタ210−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ210−8の他端が接続されている。トランジスタ210−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従いコンパレータ210−9の+端子は接地電位とされる。また,コンパレータ210−9の−端子には参照電圧VRが印加されている。そして,コンパレータ210−9の出力端子は,出力ノード210−10に接続されている。
【0064】
サブ読み出しアナログ値保持回路210N+1は,アドレスN+1に対応しており,インバータ210N+1−3,レベルシフタ210N+1−4,210N+1−5,トランスファゲート210N+1−6,トランジスタ210N+1−7,キャパシタ210N+1−8,およびコンパレータ210N+1−9から構成されている。
【0065】
インバータ210N+1−3の入力端子およびレベルシフタ210N+1−4の入力端子には,センスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN+1が入力される。インバータ210N+1−3の出力端子は,レベルシフタ210N+1−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ210N+1−4の出力端子およびレベルシフタ210N+1−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート210N+1−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0066】
トランスファゲート210N+1−6は,レベルシフタ210N+1−4の出力がHレベルであって,レベルシフタ210N+1−5の出力がLレベルのとき,データ読み出しゲート電圧発生回路270から出力されたワード線電圧VWLN+1をコンパレータ210N+1−9の+端子に供給する。対して,トランスファゲート210N+1−6は,レベルシフタ210N+1−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ210N+1−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLN+1がコンパレータ210N+1−9の+端子に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0067】
コンパレータ210N+1−9の+端子には,ソース端子が接地されているトランジスタ210N+1−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ210N+1−8の他端が接続されている。トランジスタ210N+1−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従いコンパレータ210N+1−9の+端子は接地電位とされる。また,コンパレータ210N+1−9の−端子には参照電圧VRが印加されている。そして,コンパレータ210N+1−9の出力端子は,出力ノード210N+1−10に接続されている。
【0068】
サブ読み出しアナログ値保持回路210N−1は,アドレスN−1に対応しており,インバータ210N−1−3,レベルシフタ210N−1−4,210N−1−5,トランスファゲート210N−1−6,トランジスタ210N−1−7,およびキャパシタ210N−1−8から構成されている。
【0069】
インバータ210N−1−3の入力端子およびレベルシフタ210N−1−4の入力端子には,センスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN−1が入力される。インバータ210N−1−3の出力端子は,レベルシフタ210N−1−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ210N−1−4の出力端子およびレベルシフタ210N−1−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート210N−1−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0070】
トランスファゲート210N−1−6は,レベルシフタ210N−1−4の出力がHレベルであって,レベルシフタ210N−1−5の出力がLレベルのとき,データ読み出しゲート電圧発生回路270から出力されたワード線電圧VWLN−1を出力ノード210N−1−10に供給する。対して,トランスファゲート210N−1−6は,レベルシフタ210N−1−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ210N−1−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLN−1が出力ノード210N−1−10に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0071】
出力ノード210N−1−10には,ソース端子が接地されているトランジスタ210N−1−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ210N−1−8の他端が接続されている。トランジスタ210N−1−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従い出力ノード210N−1−10は接地電位とされる。
【0072】
選択回路211は,4入力NANDゲート211−1,インバータ211−2,レベルシフタ211−3,211−4,トランスファゲート211−5,211−6,211−7から構成されている。
【0073】
4入力NANDゲート211−1は,第1入力端子にコントロールロジック回路80から出力されるイネーブル信号ENVrtminLが入力され,第2入力端子にセンスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTが入力され,第3入力端子にセンスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN+1が入力され,第4入力端子にセンスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN−1が入力されるように構成されている。そして,4入力NANDゲート211−1の出力端子は,インバータ211−2の入力端子,および,レベルシフタ211−3の入力端子に接続されている。
【0074】
レベルシフタ211−3の出力端子およびレベルシフタ211−4の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート211−5の第2制御端子および第1制御端子,トランスファゲート211−6の第1制御端子および第2制御端子,トランスファゲート211−7の第2制御端子および第1制御端子に接続されている。
【0075】
トランスファゲート211−5は,レベルシフタ211−3の出力がLレベルであって,レベルシフタ211−4の出力がHレベルのとき,サブ読み出しアナログ値保持回路210N−1の出力ノード210N−1−10をサブ読み出しアナログ値保持回路210N+1に備えられたコンパレータ210N+1−9の+端子に電気的に接続する。対して,トランスファゲート211−5は,レベルシフタ211−3の出力がHレベルであって,レベルシフタ211−4の出力がLレベルのとき,サブ読み出しアナログ値保持回路210N−1の出力ノード210N−1−10と,サブ読み出しアナログ値保持回路210N+1に備えられたコンパレータ210N+1−9の+端子とを電気的に遮断するようにオープン(オフ)状態となる。
【0076】
トランスファゲート211−6とトランスファゲート211−7は動作上,相補の関係にある。すなわち,レベルシフタ211−3の出力がHレベルであって,レベルシフタ211−4の出力がLレベルのとき,トランスファゲート211−6はオン状態となり,トランスファゲート211−7はオープン(オフ)状態となる。このとき,読み出しアナログ値保持回路210は,サブ読み出しアナログ値保持回路210からの出力をアナログ値VAOUTとして,アナログ信号出力回路120に供給する。対して,レベルシフタ211−3の出力がLレベルであって,レベルシフタ211−4の出力がHレベルのとき,トランスファゲート211−6はオープン(オフ)状態となり,トランスファゲート211−7はオン状態となる。このとき,読み出しアナログ値保持回路210は,サブ読み出しアナログ値保持回路210N+1からの出力をアナログ値VAOUTとして,アナログ信号出力回路120に供給する。
【0077】
以上のように構成された第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2のデータ読み出し動作について説明する。なお,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2のデータ書き込み動作およびデータ消去動作は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1のデータ書き込み動作およびデータ消去動作と略同一である。
【0078】
読み出されるデータを格納している選択メモリセルのトランジスタのスレショルド電圧Vtは,アナログ入力信号Va−inに対応する値に達しており,書き込み動作において,コントロールゲート電圧Vppは,最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin<Vt<最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxの範囲に調節されている。
【0079】
図7は,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2のデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。データが読み出される選択メモリのアドレスをNとする。また,図7において,選択メモリセルにデータ保持特性不良が発生し,このデータ保持特性不良を救済した場合を実線で示し,選択メモリセルが正常である場合を破線で示す。
【0080】
まず,データ読み出し動作が開始されると,コントロールロジック回路80は,データ読み出しゲート電圧発生回路270および読み出しアナログ値保持回路210に対して,アクティブ状態(例えば,Hレベル)のイネーブル信号ENVrtminLを出力する。このイネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路270は,電圧VrtminLに調節されたワード線電圧VWLをゲート電圧スイッチ回路15および読み出しアナログ値保持回路210に対して出力する。電圧VrtminLは,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧である(イニシャルスレショルド電圧Vtintと等しい電圧を含む)。
【0081】
ゲート電圧スイッチ回路15は,データ読み出しゲート電圧発生回路270が出力するワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)をロウデコーダ20を介して,メモリセル30に属する選択メモリセルが接続されているワード線WLに供給する。ワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)は,データが書き込まれた選択メモリセルのスレショルド電圧Vtよりも低いレベルであるため,選択メモリセルが正常な(すなわち,電子を正しく保持している)場合には,選択メモリセルトランジスタはオフ状態である。このため,カラムデコーダ40を介してメモリセルアレイ30に接続されているセンスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTは,インアクティブ(例えばLレベル)である。Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたコントロールロジック回路80は,イネーブル信号ENVrtminLをインアクティブ状態(例えば,Lレベル)とする。このLレベルのイネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路270は,出力するワード線電圧VWLを,最小書き込みスレショルド電圧Vrtminから一定の傾きを持って最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0082】
この間,センスアンプ250は,カラムデコーダ40を介して,選択メモリセルが接続されているビット線BLと接続されており,データ読み出し動作,すなわち選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtの検出を行う。
【0083】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtよりも低い間,選択メモリセルトランジスタは,オフ状態であり,センスアンプ出力信号SAOUTは,Lレベルである。そして,データ読み出しゲート電圧発生回路270は,入力されるセンスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの間,出力するワード線電圧VWLを最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0084】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtと同程度まで上昇したところで,選択メモリセルはオン状態となり,センスアンプ250は,Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTをHレベルに反転させる。Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路270は,出力するワード線電圧VWLの上昇を停止し,一定レベルを保持する。これによって,ワード線WLは,一定の電位に保持されることになる。
【0085】
データ読み出しゲート電圧発生回路270から出力されたワード線電圧VWL,および,センスアンプ250からセンスアンプ出力信号SAOUTは,読み出しアナログ値保持回路210に入力される。読み出しアナログ値保持回路210は,センスアンプ出力信号SAOUTがHレベルの時,ワード線電圧VWLをスルーし,センスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの時,ワード線電圧VWLを保持する。また,イネーブル信号ENVrtminLは,Lレベルである。
【0086】
ここで,アドレスNのメモリセルに格納されているデータと同様に,アドレスN−1のメモリセルに格納されているデータおよびアドレスN+1のメモリセルに格納されているデータも読み出しアナログ値保持回路210に保持される。
【0087】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良がない場合には,読み出しアナログ値保持回路210に備えられたトランスファゲート211−7はカットオフ状態となり,トランスファゲート211−6は,オン状態となる。そして,センスアンプ出力信号SOUTに従ったアナログ値VAOUTがアナログ信号出力回路120に供給される。アナログ信号出力回路120は,所定の制御信号(例えば,クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路210から出力されるアナログ値VAOUTを保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0088】
以上が,データ読み出しの対象となるアドレスNのメモリセルがデータを正常に保持している場合のデータ読み出し動作である。これに対して,アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合,すなわち,トランジスタのスレショルド電圧が最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin以下に低下した選択メモリセルに対するデータ読み出し動作を説明する。
【0089】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合,読み出しアナログ値保持回路210に備えられたキャパシタ210−8には正しいデータに対応する電圧は保持されておらず,1サイクル前のデータに対応する電圧が保持されている。これに対して,アドレスN−1のメモリセルおよびアドレスN+1のメモリセルからは正常にデータの読み出しが行われ,キャパシタ210N−1−8およびキャパシタ210N+1−8には正しいデータに対応する電圧が保持されている。アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が生じている場合,イネーブル信号ENVrtminLは,Hレベルであり,アドレスN−1のメモリセル,アドレスNのメモリセル,およびアドレスN+1のメモリセルからデータの読み出しが完了したところで,トランスファゲート211−5がオンする。トランスファゲート211−5がオンすることによってキャパシタ210N−1−8とキャパシタ210N+1−8が接続される。
【0090】
キャパシタ210N−1−8に保持されている電圧がVrtN−1であり,キャパシタ210N+1−8に保持されている電圧がVrtN+1である場合,トランスファゲート211−5によってキャパシタ210N−1−8とキャパシタ210N+1−8が接続されて発生する電圧Vrt’(ダミーアナログ値)は,以下の式によって求まる。なお,キャパシタ210N−1−8の静電容量CN−1とキャパシタ210N+1−8の静電容量CN+1は等しく,静電容量Cとする。
【0091】
VrtN'=(CN-1*VrtN-1+CN+1*VrtN+1)/(CN-1+CN+1)
=CN*(VrtN-1+VrtN+1)/(2*CN)
=(VrtN-1+VrtN+1)/2
【0092】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合には,読み出しアナログ値保持回路210に備えられたトランスファゲート211−7は,オン状態となり,トランスファゲート211−6は,オフ状態となる。したがって,読み出しアナログ値保持回路210は,キャパシタ210−8に保持されている電圧Vrtに代えて,電圧Vrt’に基づきアナログ値VAOUTを生成し,このアナログ値VAOUTをアドレスNのメモリセルからの読み出しデータとしてアナログ信号出力回路120に対して出力する。アナログ信号出力回路120は,所定の制御信号(例えば,クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路210から出力されるアナログ値VAOUTを保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0093】
以上のように,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1と同様に,データ読み出しサイクルにおいて,データが読み出される選択メモリセルのトランジスタのコントロールゲートに対して,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧VrtminLを印加することによって,選択メモリセルにおけるデータ保持特性不良の発生を検出することが可能とされている。そして,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2は,アドレスNのメモリセルからデータを読み出す際に,アドレスNの前後のアドレスN−1およびアドレスN+1のメモリセルからもデータを読み出すように構成されており,アドレスN−1のメモリセルから読み出したデータおよびアドレスN+1から読み出したデータに基づき,アドレスNのメモリセルに格納されているべきデータに近似したデータを生成することが可能とされている。したがって,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2によれば,アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合であっても,アドレスNのメモリセルからのデータ読み出し動作において,この特性不良を的確に検出し,アドレスNの前後のアドレスN−1のメモリセルおよびアドレスN+1のメモリセルそれぞれに格納されているデータに基づき,歪みの少ないアナログ出力信号Va−outを出力することが可能となる。
【0094】
第3の実施の形態
第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3を図8に示す。フラッシュメモリ3は,アドレスNのメモリセルに格納されているデータを読み出す際,アドレスN+1のメモリセルに格納されているデータも読み出すことが可能なように構成されている。第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3の回路構成は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1の回路構成に対して,センスアンプ50に代えてセンスアンプ350が備えられ,データ読み出しゲート電圧発生回路70に代えてデータ読み出しゲート電圧発生回路370が備えられ,読み出しアナログ値保持回路110に代えて読み出しアナログ値保持回路310が備えられている点が異なる。
【0095】
センスアンプ350は,センスアンプ50が2個並列に配置された構成であり,データ読み出しゲート電圧発生回路370は,データ読み出しゲート電圧発生回路70が2個並列に配置された構成であり,読み出しアナログ値保持回路310は,読み出しアナログ値保持回路110が2個並列に配置された構成である。そして,データ読み出しゲート電圧発生回路370から出力されるワード線電圧VWLの伝送ラインは2ビット幅であり,センスアンプ250から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTの伝送ラインは2ビット幅(センスアンプ出力信号SAOUT,SAOUTN+1)である。
【0096】
読み出しアナログ値保持回路310の回路構成を図9に示す。読み出しアナログ値保持回路310は,上述の通り,読み出しアナログ値保持回路110と略同一の機能・構成を有するサブ読み出しアナログ値保持回路310,310N+1,および,これらを選択する選択回路311から構成されている。
【0097】
サブ読み出しアナログ値保持回路310は,アドレスNに対応しており,インバータ310−1,NORゲート310−2,インバータ310−3,レベルシフタ310−4,310−5,トランスファゲート310−6,トランジスタ310−7,キャパシタ310−8,およびコンパレータ310−9から構成されている。
【0098】
NORゲート310−2の一方の入力端子には,インバータ310−1を介して,センスアンプ350から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTが入力され,他方の入力端子には,コントロールロジック回路80から出力されるイネーブル信号ENVrtminLが入力される。
【0099】
NORゲート310−2の出力端子は,インバータ310−3の入力端子およびレベルシフタ310−4の入力端子に共通接続されている。インバータ310−3の出力端子は,レベルシフタ310−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ310−4の出力端子およびレベルシフタ310−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート310−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0100】
トランスファゲート310−6は,レベルシフタ310−4の出力がHレベルであって,レベルシフタ310−5の出力がLレベルのとき,データ読み出しゲート電圧発生回路370から出力されたワード線電圧VWLをコンパレータ310−9の+端子に供給する。対して,トランスファゲート310−6は,レベルシフタ310−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ310−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLがコンパレータ310−9の+端子に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0101】
コンパレータ310−9の+端子には,ソース端子が接地されているトランジスタ310−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ310−8の他端が接続されている。トランジスタ310−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従いコンパレータ310−9の+端子は接地電位とされる。また,コンパレータ310−9の−端子には参照電圧VRが印加されている。そして,コンパレータ310−9の出力端子は,出力ノード310−10に接続されている。読み出しアナログ値保持回路310は,出力ノード310−10からアナログ値VAOUTをアナログ信号出力回路120に対して出力する。
【0102】
サブ読み出しアナログ値保持回路310N+1は,アドレスN+1に対応しており,インバータ310N+1−3,レベルシフタ310N+1−4,310N+1−5,トランスファゲート310N+1−6,トランジスタ310N+1−7,およびキャパシタ310N+1−8から構成されている。
【0103】
インバータ310N+1−3の入力端子およびレベルシフタ310N+1−4の入力端子には,センスアンプ350から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN+1が入力される。インバータ310N+1−3の出力端子は,レベルシフタ310N+1−5の入力端子に接続されている。レベルシフタ310N+ −4の出力端子およびレベルシフタ310N+1−5の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート310N+1−6の第1制御端子および第2制御端子に接続されている。
【0104】
トランスファゲート310N+1−6は,レベルシフタ310N+1−4の出力がHレベルであって,レベルシフタ310N+1−5の出力がLレベルのとき,データ読み出しゲート電圧発生回路370から出力されたワード線電圧VWLN+1を出力ノード310N+1−10に供給する。対して,トランスファゲート310N+1−6は,レベルシフタ310N+1−4の出力がLレベルであって,レベルシフタ310N+1−5の出力がHレベルのとき,ワード線電圧VWLN+1が出力ノード310N+1−10に供給されないようにオープン(オフ)状態となる。
【0105】
出力ノード310N+1−10には,ソース端子が接地されているトランジスタ310N+1−7のドレイン端子,および,一端が接地されているキャパシタ310N+1−8の他端が接続されている。トランジスタ310N+1−7は,リセット信号RESETによって制御され,このリセット信号RESETに従い出力ノード310N+1−10は接地電位とされる。
【0106】
選択回路311は,3入力NANDゲート311−1,インバータ311−2,レベルシフタ311−3,311−4,トランスファゲート311−5から構成されている。
【0107】
3入力NANDゲート311−1は,第1入力端子にコントロールロジック回路80から出力されるイネーブル信号ENVrtminLが入力され,第2入力端子にセンスアンプ350から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTが入力され,第3入力端子にセンスアンプ350から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTN+1が入力されるように構成されている。そして,3入力NANDゲート311−1の出力端子は,インバータ311−2の入力端子,および,レベルシフタ311−3の入力端子に接続されている。
【0108】
レベルシフタ311−3の出力端子およびレベルシフタ311−4の出力端子はそれぞれ,トランスファゲート311−5の第2制御端子および第1制御端子に接続されている。
【0109】
トランスファゲート311−5は,レベルシフタ311−3の出力がLレベルであって,レベルシフタ311−4の出力がHレベルのとき,サブ読み出しアナログ値保持回路310N+1の出力ノード310N+1−10をサブ読み出しアナログ値保持回路310に備えられたコンパレータ310−9の+端子に電気的に接続する。対して,トランスファゲート311−5は,レベルシフタ311−3の出力がHレベルであって,レベルシフタ311−4の出力がLレベルのとき,サブ読み出しアナログ値保持回路310N+1の出力ノード310N+1−10を,サブ読み出しアナログ値保持回路310に備えられたコンパレータ310−9の+端子から電気的に遮断するようにオープン(オフ)状態となる。
【0110】
以上のように構成された第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3のデータ読み出し動作について説明する。なお,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3のデータ書き込み動作およびデータ消去動作は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1のデータ書き込み動作およびデータ消去動作と略同一である。
【0111】
読み出されるデータを格納している選択メモリセルのトランジスタのスレショルド電圧Vtは,アナログ入力信号Va−inに対応する値に達しており,書き込み動作において,コントロールゲート電圧Vppは,最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin<Vt<最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxの範囲に調節されている。
【0112】
図10は,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3のデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。データが読み出される選択メモリのアドレスをNとする。また,図10において,選択メモリセルにデータ保持特性不良が発生し,このデータ保持特性不良を救済した場合を実線で示し,選択メモリセルが正常である場合を破線で示す。
【0113】
まず,データ読み出し動作が開始されると,コントロールロジック回路80は,データ読み出しゲート電圧発生回路370および読み出しアナログ値保持回路310に対して,アクティブ状態(例えば,Hレベル)のイネーブル信号ENVrtminLを出力する。このイネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路370は,電圧VrtminLに調節されたワード線電圧VWLをゲート電圧スイッチ回路15および読み出しアナログ値保持回路310に対して出力する。電圧VrtminLは,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧である(イニシャルスレショルド電圧Vtintと等しい電圧を含む)。
【0114】
ゲート電圧スイッチ回路15は,データ読み出しゲート電圧発生回路370が出力するワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)をロウデコーダ20を介して,メモリセル30に属する選択メモリセルが接続されているワード線WLに供給する。ワード線電圧VWL(=電圧VrtminL)は,データが書き込まれた選択メモリセルのスレショルド電圧Vtよりも低いレベルであるため,選択メモリセルが正常な(すなわち,電子を正しく保持している)場合には,選択メモリセルトランジスタはオフ状態である。このため,カラムデコーダ40を介してメモリセルアレイ30に接続されているセンスアンプ350から出力されるセンスアンプ出力信号SAOUTは,インアクティブ(例えばLレベル)である。Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたコントロールロジック回路80は,イネーブル信号ENVrtminLをインアクティブ状態(例えば,Lレベル)とする。このLレベルのイネーブル信号ENVrtminLが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路370は,出力するワード線電圧VWLを,最小書き込みスレショルド電圧Vrtminから一定の傾きを持って最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0115】
この間,センスアンプ350は,カラムデコーダ40を介して,選択メモリセルが接続されているビット線BLと接続されており,データ読み出し動作,すなわち選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtの検出を行う。
【0116】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtよりも低い間,選択メモリセルトランジスタは,オフ状態であり,センスアンプ出力信号SAOUTは,Lレベルである。そして,データ読み出しゲート電圧発生回路370は,入力されるセンスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの間,出力するワード線電圧VWLを最大書き込みスレショルド電圧Vrtmaxに向けて上昇させる。
【0117】
ワード線電圧VWLが選択メモリセルトランジスタのスレショルド電圧Vtと同程度まで上昇したところで,選択メモリセルはオン状態となり,センスアンプ350は,Lレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTをHレベルに反転させる。Hレベルのセンスアンプ出力信号SAOUTが入力されたデータ読み出しゲート電圧発生回路370は,出力するワード線電圧VWLの上昇を停止し,一定レベルを保持する。これによって,ワード線WLは,一定の電位に保持されることになる。
【0118】
データ読み出しゲート電圧発生回路370から出力されたワード線電圧VWL,および,センスアンプ350からセンスアンプ出力信号SAOUTは,読み出しアナログ値保持回路310に入力される。読み出しアナログ値保持回路310は,センスアンプ出力信号SAOUTがHレベルの時,ワード線電圧VWLをスルーし,センスアンプ出力信号SAOUTがLレベルの時,ワード線電圧VWLを保持する。また,イネーブル信号ENVrtminLは,Lレベルである。
【0119】
ここで,アドレスNのメモリセルに格納されているデータと同様に,アドレスN+1のメモリセルに格納されているデータも読み出しアナログ値保持回路310に保持される。
【0120】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良がない場合には,読み出しアナログ値保持回路310に備えられたトランスファゲート311−5はカットオフ状態となる。そして,センスアンプ出力信号SOUTに従ったアナログ値VAOUTがアナログ信号出力回路120に供給される。アナログ信号出力回路120は,所定の制御信号(例えば,クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路310から出力されるアナログ値VAOUTを保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0121】
以上が,データ読み出しの対象となるアドレスNのメモリセルがデータを正常に保持している場合のデータ読み出し動作である。これに対して,アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合,すなわち,トランジスタのスレショルド電圧が最小書き込みスレショルド電圧Vrtmin以下に低下した選択メモリセルに対するデータ読み出し動作を説明する。
【0122】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合,読み出しアナログ値保持回路310に備えられたキャパシタ310−8には正しいデータに対応する電圧は保持されておらず,1サイクル前のデータ,すなわちアドレスN−1のメモリセルに格納されているデータに対応する電圧が保持されている。これに対して,アドレスN+1のメモリセルからは正常にデータの読み出しが行われ,キャパシタ310N+1−8には正しいデータに対応する電圧が保持されている。アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が生じている場合,イネーブル信号ENVrtminLは,Hレベルであり,アドレスNのメモリセルおよびアドレスN+1のメモリセルからデータの読み出しが完了したところで,トランスファゲート311−5がオンする。トランスファゲート311−5がオンすることによってキャパシタ310−8とキャパシタ310N+1−8が接続される。
【0123】
キャパシタ310−8に保持されている電圧がVrtN−1であり,キャパシタ310N+1−8に保持されている電圧がVrtN+1である場合,トランスファゲート311−5によってキャパシタ310−8とキャパシタ310N+1−8が接続されて発生する電圧Vrt’’(ダミーアナログ値)は,以下の式によって求まる。なお,キャパシタ310−8の静電容量Cとキャパシタ310N+1−8の静電容量CN+1は等しく,静電容量Cとする。
【0124】
VrtN''=(CN*VrtN-1+CN+1*VrtN+1)/(CN+CN+1)
=CN*(VrtN-1+VrtN+1)/(2*CN)
=(VrtN-1+VrtN+1)/2
【0125】
アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合には,読み出しアナログ値保持回路310は,キャパシタ310−8に保持されている電圧VrtN−1に代えて,電圧Vrt’’に基づきアナログ値VAOUTを生成し,このアナログ値VAOUTをアドレスNのメモリセルからの読み出しデータとしてアナログ信号出力回路120に対して出力する。アナログ信号出力回路120は,所定の制御信号(例えば,クロック信号CLK)に同期して,読み出しアナログ値保持回路310から出力されるアナログ値VAOUTを保持するとともに,対応するアナログ出力信号Va-outを出力する。
【0126】
以上のように,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3は,第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリ1および第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2と同様に,データ読み出しサイクルにおいて,データが読み出される選択メモリセルのトランジスタのコントロールゲートに対して,最小読み出し電圧Vrtminよりも低く,イニシャルスレショルド電圧Vtintよりも高い電圧VrtminLを印加することによって,選択メモリセルにおけるデータ保持特性不良の発生を検出することが可能とされている。そして,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3は,アドレスNのメモリセルからデータを読み出す際に,アドレスN+1のメモリセルからもデータを読み出すように構成されており,1サイクル前にアドレスN−1のメモリセルから読み出したデータおよびアドレスN+1から読み出したデータに基づき,アドレスNのメモリセルに格納されているべきデータに近似したデータを生成することが可能とされている。したがって,第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリ3によれば,アドレスNのメモリセルにデータ保持特性不良が発生した場合であっても,アドレスNのメモリセルからのデータ読み出し動作において,この特性不良を的確に検出することが可能であり,しかも,第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリ2に比べて小規模な回路構成で,アドレスNの前後のアドレスN−1のメモリセルおよびアドレスN+1のメモリセルそれぞれに格納されているデータに基づき,歪みの少ないアナログ出力信号Va−outを出力することが可能となる。
【0127】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが,本発明はかかる実施の形態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0128】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明にかかる半導体記憶装置によれば,メモリセルにおいてデータ保持特性不良が発生した場合であっても,かかる特性不良を的確に検出し,ノイズの少ないアナログ信号を出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるフラッシュメモリの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のフラッシュメモリに備えられた読み出しアナログ値保持回路の回路図である。
【図3】図1のフラッシュメモリのデータ書き込み動作を示すタイミングチャートである。
【図4】図1のフラッシュメモリのデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるフラッシュメモリの構成を示すブロック図である。
【図6】図5のフラッシュメモリに備えられた読み出しアナログ値保持回路の回路図である。
【図7】図5のフラッシュメモリのデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかるフラッシュメモリの構成を示すブロック図である。
【図9】図8のフラッシュメモリに備えられた読み出しアナログ値保持回路の回路図である。
【図10】図8のフラッシュメモリのデータ読み出し動作を示すタイミングチャートである。
【図11】一般的なフラッシュメモリを構成するメモリセルトランジスタのスレショルド電圧と格納されるアナログ値との関係を示す特性図である。
【図12】一般的なフラッシュメモリにおけるデータ書き込み時のコントロールゲート電圧とメモリセルトランジスタの飽和スレショルド電圧との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1,2,3:フラッシュメモリ
10:レベルシフタ
15:ゲート電圧スイッチ回路
20:ロウデコーダ
30:メモリセルアレイ
40:カラムデコーダ
50,250,350:センスアンプ
60:ビット線電圧発生回路
70,270,370:データ読み出しゲート電圧発生回路
80:コントロールロジック回路
90:ワンショット回路
100:高電圧発生回路
110,210,310:読み出しアナログ値保持回路
120:アナログ信号出力回路
210:サブ読み出しアナログ値保持回路
ENVrtminL:イネーブル信号
SAOUT:センスアンプ出力回路
Va−in:アナログ入力信号
Va−out:アナログ出力信号
Vtint:イニシャルスレショルド電圧
Vrtmax:最大書き込みスレショルド電圧
Vrtmin:最小書き込みスレショルド電圧
VWL:ワード線電圧

Claims (2)

  1. フローティングゲートに対して電子が注入されスレショルド電圧が調整されることによってアナログ値を格納するトランジスタから成る複数のメモリセルを有する半導体記憶装置であって,
    アドレスN,アドレスN−1,アドレスN+1に対応する3つのセンスアンプと,
    アドレスN,アドレスN−1,アドレスN+1に対応する3つのデータ読み出しゲート電圧発生回路と,
    アドレスN,アドレスN−1,アドレスN+1に対応する3つの読み出しアナログ値保持回路と,
    を備え,
    前記3つのセンスアンプと前記3つのデータ読み出しゲート電圧発生回路とにより,第Nサイクルにおいて,アドレスNのメモリセルに格納されている第Nアナログ値,アドレスN−1のメモリセルに格納されている第N−1アナログ値,およびアドレスN+1のメモリセルに格納されている第N+1アナログ値を並列的に読み出し,前記3つの読み出しアナログ値保持回路に保持し,
    前記3つの読み出しアナログ値保持回路に保持された前記第N−1アナログ値と前記第N+1アナログ値に基づきダミーアナログ値を生成し,
    前記3つの読み出しアナログ値保持回路は,
    前記アドレスNのメモリセルが正常の場合,前記第Nアナログ値を出力し,
    前記アドレスNのメモリセルが不良の場合,前記ダミーアナログ値を出力することを特徴とする,半導体記憶装置。
  2. 前記ダミーアナログ値は,前記第N−1アナログ値と前記第N+1アナログ値との平均値であることを特徴とする,請求項1に記載の半導体記憶装置。
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