JP3877044B2 - 液処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハやLCD基板等の各種基板に対して所定の液処理や乾燥処理を施すために用いられる液処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスの製造工程においては、基板としての半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)を所定の薬液や純水等の洗浄液によって洗浄し、ウエハからパーティクル、有機汚染物、金属不純物等のコンタミネーションを除去し、また、窒素(N2)ガス等の不活性ガスや揮発性および親水性の高いIPA蒸気等によってウエハから液滴を取り除いてウエハを乾燥させるウエハ洗浄処理装置が使用されている。このような洗浄処理装置としては、複数枚のウエハをウエハ洗浄/乾燥チャンバに収納してバッチ式に処理するものが知られている。
【0003】
従来より、ウエハ洗浄/乾燥チャンバ自体は、処理液の漏れが生じないように密閉構造とされているが、ウエハ洗浄/乾燥チャンバが配設される洗浄処理室が密閉構造とされることはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来からウエハ洗浄/乾燥チャンバを構成する部材の継ぎ目等から薬剤が漏洩する場合があり、漏洩した薬剤が洗浄処理室からも漏洩して、洗浄処理装置に配設された機械系統や電気系統等に付着し、故障を引き起こすおそれがあった。また、高速で回転するウエハが破損した場合、ウエハの破片によってウエハ洗浄/乾燥チャンバが損傷した場合にも、処理液が漏洩して前記と同様の事故が発生する問題があった。
【0005】
さらに、ウエハの破片によってウエハ洗浄/乾燥チャンバが破損し、ウエハおよびウエハ洗浄/乾燥チャンバの破片が隣接した他の処理部や駆動機構に飛散した場合や、漏洩した処理液に引火して火災が発生した場合等には、液処理装置全体に損害が及ぶ場合があり、洗浄処理装置の復旧に時間およびコストが嵩む問題があった。
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、液処理室で生じた事故が液処理装置内の他の機構や処理部へ影響を及ぼし難い信頼性に優れた液処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は第1発明として、
回転自在に保持された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
前記液処理部を収容する液処理室と、を具備し、
前記液処理部は、
前記被処理体を収納する保持手段と、
前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
前記処理チャンバの前記移動部は内側部分と外側部分からなる二重構造を有し、前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置を提供する。
【0008】
本発明は第2発明として、
回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
前記液処理部を収納する液処理室と、
前記液処理部の下方に設けられ、上下方向駆動により前記液処理部との間で前記被処理体の受渡を行う被処理体受渡機構が配設された被処理体待機室と、
前記液処理室と前記被処理体待機室との間の仕切壁に設けられた被処理体を搬送するための開口部と、
前記開口部を開閉するシャッターと、を具備し、
前記液処理部は、
前記被処理体を収納する保持手段と、
前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置を提供する。
【0009】
本発明は第3発明として、
回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
前記液処理部を収納する液処理室と、
前記被処理体を収納可能な容器の搬入出を行う容器搬入出部と、
前記容器搬入出部と前記液処理室との間で被処理体を搬送する搬送機構と、を具備し、
前記液処理室は、
被処理体を搬入出するための開口部と、
前記開口部を開閉するシャッターと、を有し、
前記液処理部は、
前記被処理体を収納する保持手段と、
前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置を提供する。
【0010】
本発明は第4発明として、
回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
前記液処理部を収納する液処理室と、
前記液処理部の下方に設けられ、上下方向駆動により前記液処理部との間で前記被処理体の受渡を行う被処理体受渡機構が配設された被処理体待機室と、
前記液処理室と前記被処理体待機室との間を仕切る仕切壁に設けられた被処理体を搬送するための被処理体搬送用開口部と、
前記被処理体搬送用開口部を密閉するシャッターと、
前記被処理体を収納可能な容器の搬入出を行う容器搬入出部と、
前記被処理体待機室と前記容器搬入出部との間に位置し、前記容器の載置が可能であり、かつ、前記被処理体待機室との間で前記容器の受渡を行う第1容器搬送機構が配設された容器中継部と、
前記容器中継部と前記容器搬入出部との間で前記容器の搬送を行う第2容器搬送機構と、を具備し、
前記液処理部は、
前記被処理体を収納する保持手段と、
前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置を提供する。
【0011】
このような本発明の液処理装置では、液処理の際に、被処理体の液処理を行う処理チャンバ等の液処理部を密閉構造とするとともに、液処理部を収容する液処理室をも密閉構造とすることから、例えば、処理チャンバから処理液が漏洩しても、漏洩した処理液が他の処理部へ流入、拡散等して、他の処理部に損傷を与えるといった事故の発生を有効に回避することが可能となる。また、処理チャンバから漏洩した処理液に引火して液処理部で火災が発生した場合にも、消火作業を液処理部内でのみ行えばよく、液処理装置における他の処理部への引火と損傷が防止される。
【0012】
さらに、本発明の液処理装置においては、液処理部において被処理体や処理チャンバ等の装置が損傷して破片が散乱する等の事故が発生した場合でも、散乱した破片は液処理室内から飛散することが防止され、液処理装置を構成する他の処理部等が散乱した破片によって損傷を受けることが防止される。従って、損傷した処理チャンバ等の液処理部内のみの復旧により液処理装置全体を復旧することが可能となるため、復旧時間が短縮され、交換部品等を低減して、液処理装置の復旧に要するコストを低減することが可能である。
【0013】
さらにまた、液処理室を密閉構造とすることにより、他の処理部や外部環境の影響を受け難くなり、液処理室内を一定環境、例えば、一定温度に保持すること等も可能となる。これにより、高温の処理液を用いる場合には処理液の温度に合わせて液処理室内を処理液が冷め難い環境に設定すること等が可能となり、処理液の特性を引き出した効果的な液処理の実施が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の液処理装置について、その一実施形態である半導体ウエハ(ウエハ)の洗浄処理装置を例として具体的に説明することとする。
【0015】
図1は洗浄処理装置1の斜視図であり、図2はその平面図である。図1および図2に示されるように、洗浄処理装置1は、ウエハWを収納可能な容器であるキャリアCの搬入出が行われるイン・アウトポート(容器搬入出部)2と、ウエハWに対して洗浄処理を実施する洗浄処理ユニット(洗浄処理室)3と、洗浄処理ユニット3の下方に洗浄処理ユニット3と隔離して設けられたウエハ受渡部9(図1・2に図示せず、後に参照する図3参照)と、ウエハ受渡部9とイン・アウトポート2との間に設けられ、ウエハ受渡部9に対してキャリアCの搬入出を行うキャリア中継部4を備えている。
【0016】
また、洗浄処理装置1は、キャリアCを洗浄するキャリア洗浄ユニット5と、複数のキャリアCをストックするキャリアストックユニット6と、電源ユニット7と、洗浄処理ユニット3へ送液する所定の処理液を貯蔵したケミカルタンクボックス8を備えている。
【0017】
イン・アウトポート2は、4個のキャリアCを載置可能な載置台10と、キャリアCの配列方向に沿って形成された搬送路11に沿って移動可能であり、載置台10のキャリアCをキャリア中継部4に搬送し、逆にキャリア中継部4に載置されたキャリアCを載置台10に搬送する第1キャリア搬送機構12を有している。キャリアC内には、例えば26枚のウエハWが収納可能となっており、キャリアCはウエハWの面が鉛直に配列されるようにして載置台10上に載置されている。
【0018】
キャリア洗浄ユニット5はキャリア洗浄槽16を有しており、ウエハ受渡部9においてウエハWが取り出されて空になったキャリアCが第1キャリア搬送機構12および後述する第2キャリア搬送機構17を用いて搬送され、洗浄されるようになっている。
【0019】
また、キャリアストックユニット6は、洗浄前のウエハWが収納されたキャリアCや洗浄前のウエハWが取り出されて空になったキャリアCを一時的に待機させたり、洗浄後のウエハWを収納するための空のキャリアCを予め待機させるためのものであり、上下方向に複数のキャリアCがストック可能となっている。キャリアストックユニット6は、キャリアストックユニット6内の所定のキャリアCを載置台10に載置したり、その中の所定の位置にキャリアCをストックしたりするためのキャリア移動機構を内蔵している。
【0020】
次に、キャリア中継部4、ウエハ受渡部9、洗浄処理ユニット3について、図1・2に加え、図3〜図5を参照しながら説明する。ここで、洗浄処理ユニット3に配設される処理チャンバ26としては、外側チャンバ26aと外側チャンバ26a内に収納可能な内側チャンバ26bからなる二重構造チャンバを例として用いることとする。
【0021】
図3はキャリア中継部4、ウエハ受渡部9、洗浄処理ユニット3の配置構成を示す断面図、図4および図5は洗浄処理ユニット3に配設された処理チャンバ26の構成を示す断面図であり、図4は内側チャンバ26bを外側チャンバ26aの外部に出した状態(このような状態における内側チャンバ26bの位置を「退避位置」ということとする)、図5は外側チャンバ26aの内部に内側チャンバ26bを配置した状態(このような状態における内側チャンバ26bの位置を「処理位置」ということとする)を示しており、図3では外側チャンバ26aと内側チャンバ26bの両方が退避位置にある状態が示されている。
【0022】
キャリア中継部4にはステージ13が設けられており、ステージ13上に第2キャリア搬送機構17が配設されている。第2キャリア搬送機構17は、キャリアCを載置・保持可能であって、図示しない伸縮機構によってウエハ受渡部9との間で進退可能であるアーム17aを有しており、アーム17aには、後述するウエハ保持部材41とウエハ保持部材41を支持する支持棒42が貫通できるように、中央部に図示しない孔部が形成されている。
【0023】
また、キャリア搬送機構17は、アーム17aに載置されたキャリアCの向きを180°変えることが可能な図示しない反転機構を有している。この反転機構は、載置台10上のキャリアCを第1キャリア搬送機構12のキャリア搬送アームを回転させてアーム17a上に載置したときには、アーム17a上のキャリアCの向きは載置台10上に載置されていた向きとは逆向きとなるため、キャリアCの向きを戻すために用いられる。また、この反転機構は逆にアーム17aから載置台10へキャリアCを戻す際にも同様に使用される。
【0024】
キャリア中継部4とウエハ受渡部9との間には仕切壁14が設けられており、仕切壁14には、キャリアCおよびアーム17aを搬入出するためにキャリアCおよびアーム17aが通過可能なキャリア搬送口14aが形成され、キャリア搬送口14aは、キャリア中継部4側において蓋体15により開閉可能となっている。蓋体15は、図3中に示した矢印S1で示すように水平方向と鉛直方向に移動可能となっており、蓋体15を水平方向で移動させる図示しないエアーシリンダ等の移動/押付機構によってシール材18を介して仕切壁14に密着させることで、キャリア搬送口14aを密閉閉塞することが可能となっている。
【0025】
こうして、蓋体15を用いてキャリア中継部4とウエハ受渡部9を遮断することが可能であることから、例えば、洗浄処理ユニット3において処理チャンバ26から処理液が漏洩した場合等、洗浄処理ユニット3の雰囲気に異常が生じた場合でも、ウエハ受渡部9を介してその雰囲気がキャリア中継部4に拡がることが防止され、キャリア中継部4の汚染が回避される。従って、キャリア搬送口14aは、キャリアCの搬入出時にのみ開いた状態とされ、それ以外のときには閉じた状態に保持することが好ましい。
【0026】
ウエハ受渡部9には、ウエハWを保持するウエハ保持部材41と、鉛直に配置されウエハ保持部材41を支持する支持棒42と、支持棒42を介してウエハ保持部材41を昇降する図示しない昇降駆動機構とを有するウエハ受渡機構40が配設されている。
【0027】
例えば、キャリア中継部4から洗浄処理ユニット3へのウエハWの搬送は、次のようにして行われる。まず、キャリア搬送口14aを開口してウエハWが収納されたキャリアCを保持したアーム17aをウエハ受渡部9の所定位置まで挿入し、この状態においてウエハ保持部材41を上昇させてキャリアC内のウエハWをウエハ保持部材41に保持させた後、後述するウエハ搬送口19aを開口して、さらにウエハ保持部材41を洗浄処理ユニット3まで押し上げ、処理チャンバ26内に収納されたウエハWの保持手段たるロータ24にウエハWを移し替える。次に、ウエハ保持部材41を降下させてウエハ搬送口19aを閉口し、ウエハ保持部材41がアーム17aよりも下方に移動したことを確認した後に、アーム17aを縮ませてキャリア中継部4に戻し、しかる後にキャリア搬送口14aを閉口する。
【0028】
なお、ウエハWを保持したウエハ保持部材41を昇降させる際には、ラインセンサ44が、ウエハWの枚数の過不足や破損、垂直に保持されずに斜めに保持されている等のウエハWの状態を監視し、異常がある場合には処理を中断し、または警報を発するようになっている。
【0029】
洗浄処理ユニット3とウエハ受渡部9との間には仕切壁19が設けられており、仕切壁19にはウエハWおよびウエハ保持部材41が通過可能なようにウエハ搬送口19aが形成されている。ウエハ搬送口19aは、図3中に示した矢印S2で示されるように水平方向と鉛直方向に移動可能な蓋体21により開閉可能となっている。蓋体21は、図3中に示した矢印S2で示すように水平方向と鉛直方向に移動可能となっており、蓋体21を鉛直方向で移動させる図示しなエアーシリンダ等の移動/押付機構によってシール材22を介して仕切壁19に密着させることで、ウエハ搬送口19aを密閉閉塞することが可能となっている。
【0030】
こうして、蓋体21を用いてウエハ搬送口19aを密閉閉塞することにより、ウエハ受渡部9が配設された室内は、洗浄処理ユニット3と遮断されることから、例えば、洗浄処理ユニット3において処理チャンバ26から処理液が漏洩した場合等、洗浄処理ユニット3の雰囲気に異常が生じた場合でも、その雰囲気がウエハ受渡部9が配設された室内に拡がってウエハ受渡部9が汚染され、また、ウエハ受渡部9の種々の機構や部材に損傷を与えることが回避される。従って、ウエハWの搬入出時にのみウエハ搬送口19aを開いた状態とし、処理チャンバ26を用いた液処理中等には、ウエハ搬送口19aを閉じた状態に保持することが好ましい。
【0031】
ところで、上述したように、ウエハ受渡部9は洗浄処理ユニット3の下方に設けられ、ウエハWは洗浄処理ユニット3とウエハ受渡部9との間を上下方向に移動する構造となっているが、ウエハWの移動方向に制限はなく、例えば、側面(横)方向等からウエハWが洗浄処理ユニット3内に搬入され、また洗浄処理ユニット3から搬出されるように構成してもよい。
【0032】
次に、洗浄処理ユニット3について説明する。洗浄処理ユニット3は、例えば、ウエハWのエッチング処理後にレジストマスク、エッチング残渣であるポリマー層等の除去、洗浄を行うために用いられる。洗浄処理ユニット3の外壁の1つである仕切壁25には孔部25aが形成されており、孔部25aを貫通するようにして回転軸23aが水平に配設されている。
【0033】
この回転軸23aには、洗浄処理ユニット3内においてロータ24が取り付けられ、また、洗浄処理ユニット3外においてモータ23が取り付けられており、モータ23の回転駆動によりロータ24を回転させることが可能となっている。なお、例えば、モータ23はモータ固定治具23bを用いて仕切壁25に固定することができる。
【0034】
回転軸23aは、また、円筒状の支持筒32に囲繞されて支持されており、支持筒32は第2垂直壁34に取り付けられている。支持筒32と回転軸23aとの間にはベアリング28が設けられ、また、第2垂直壁34と支持筒32の先端部はラビリンスシール29によりシールされており、回転軸23aの回転によって回転軸23aと支持筒32との間隙で生ずるパーティクル等がロータ24側へ拡散しない構造となっている。
【0035】
支持筒32のモータ23側には、内側チャンバ26bを係止する係止部材33が設けられており、係止部材33は仕切壁25に固定されている。こうして、モータ23は洗浄処理ユニット3の室内とは隔離されて配置されることとなり、モータ23において発生するパーティクル等は洗浄処理ユニット3内に侵入することが防止され、これにより洗浄処理ユニット3の汚染が抑制される。
【0036】
ロータ24は、円盤70a・70b間に係止部材71a・71b・72a・72bが配設され、ウエハ保持部材73a・73bによって、鉛直にされた複数(例えば26枚)のウエハWを水平方向に配列した状態で、その内部に保持可能な構造を有している。回転軸23aは円盤70bに取り付けられており、モータ23を回転させると、回転軸23aを介してロータ24が内部に保持されたウエハWとともに回転するようになっている。なお、図4および図5において、係止部材71b・72bはそれぞれ係止部材71a・72aの背面に位置し、また、ウエハ保持部材73bはウエハ保持部材73aの背面に位置している。
【0037】
ロータ24を囲繞するように設けられた外側チャンバ26aは、筒状体61aと筒状体61aの端面に配設されたリング部材62a・62bを構成部材として有しており、筒状体61aはリング部材62a側の外径がリング部材62b側の外径よりも大きくなるように構成されている。外側チャンバ26aは、図3に示した退避位置と図4に示した処理位置との間をスライド自在に配設されている。
【0038】
一方、内側チャンバ26bは、筒状体61aよりも外径が短い略円筒状の筒状体61bと筒状体61bの端面に配設されたリング部材67a・67bを構成部材に有しており、図3・図4に示した退避位置と図5に示した処理位置との間をスライド自在に構成されている。ウエハWの搬入出時には、外側チャンバ26aと内側チャンバ26bは、ともに図3に示すように退避位置に位置される。
【0039】
なお、外側チャンバ26aが退避位置にあるときには、通常、内側チャンバ26bが処理位置にあることはなく、退避位置にあるように制御される。これは外側チャンバ26aと内側チャンバ26bを保持してスライドさせるスライド機構の構成と、内側チャンバ26bの下部に配設された排液管65cの存在により、干渉が生ずること等の理由による。
【0040】
図4に示すように外側チャンバ26aが処理位置にあるときには、第1垂直壁31の構成部材の1つであって洗浄処理ユニット3の外壁またはフレーム等に連結・固定して設けられた枠部材31bとリング部材62aとの間がシール材63aを介してシールされ、また、リング部材62bとリング部材67aとの間がシール材63bを介してシールされた状態となる。なお、シール材63aは枠部材31bに配設され、シール材63bはリング部材62bに配設されている。
【0041】
図4に示すように内側チャンバ26bが退避位置にあるときには、リング部材67aと第2垂直壁34の端面との間がシール材68aを介してシールされ、かつ、リング部材67aとリング部材62bとの間がシール材63bを介してシールされる。また、リング部材67bと係止部材33との間がシール材68bを介してシールされた状態となる。そして、内側チャンバ26bを処理位置に移動させた場合には図5に示すように、リング部材67aと第1垂直壁31を構成する部材の1つである蓋体31aにおいて水平に形成された部分との間がシール材68aを介してシールされ、リング部材67bと第2垂直壁34の端面との間がシール材68bを介してシールされ、かつ、リング部材67bとリング部材62bとの間がシール材63bを介してシールされた状態となる。なお、シール材68aはリング部材67aに配設され、シール材68bはリング部材67bに配設されている。
【0042】
このように、シール材63a・63b・68a・68bを介してリング部材62b等が配置されている部分はシール構造を有することから、図4に示すように、外側チャンバ26aが処理位置にあり、内側チャンバ26bが退避位置にある場合には、第1垂直壁31、第2垂直壁34、筒状体61a・リング部材62a・62b・67aによって、密閉された処理空間51が形成される。また、図5に示すように、外側チャンバ26aと内側チャンバ26bがともに処理位置にある場合には、蓋体31a、第2垂直壁34、筒状体61b、リング部材67a・67bによって、密閉された処理空間52が形成される。
【0043】
筒状体61aの上部には、水平方向に配設された多数の処理液吐出口53を有する処理液吐出ノズル54が、ノズルケース57に収納された状態で取り付けられており、処理液吐出ノズル54には、ケミカルタンクボックス8等の処理液供給源から純水やIPA、各種薬液といった処理液やN2ガス等の乾燥ガスが供給されて、処理液吐出口53からロータ24に保持されたウエハWに向かって吐出することができるようになっている。
【0044】
また、筒状体61bの上部には、水平方向に配設された多数の処理液吐出口55を有する処理液吐出ノズル56がノズルケース58に収納された状態で取り付けられており、処理液吐出ノズル56には、ケミカルタンクボックス8等の処理液供給源から各種薬液、純水、IPAといった処理液が供給され、処理液吐出口55からロータ24に保持されたウエハWに向かって吐出可能となっている。これら処理液吐出ノズル54・56は、図3〜図5では、各1本のみ示されているが、それぞれを複数配設することも可能であり、また、必ずしも筒状体61a・61bの真上に設けなければならないものでもない。
【0045】
筒状体61aの底部は、第1垂直壁31側が低くなるように斜面状に形成されており、外側チャンバ26aによる処理空間51において液処理を行う際に、処理液吐出ノズル54から処理空間51内に吐出された各種の処理液は、枠部材31bの下部に形成された孔部65aとこの孔部65aに連通して設けられた排液管65bを通して外部へ排出されるようになっている。
【0046】
筒状体61aの下方には、外側チャンバ26aを処理位置と退避位置との間でスライドさせるときに、外側チャンバ26a内から液垂れが生じた場合にも、この液を捕集することができる液受け64a・64bが設けられており、これにより、液垂れした処理液によって洗浄処理ユニット3内が汚染されることが防止される。外側チャンバ26a内からの液垂れは高さの低いリング部材62a側で生ずることから、リング部材62aの下方で液受け64aに捕集された処理液は液受け64bに流れてドレインから排出される構造となっており、液受け64aからの処理液の排出口(図4において、液受け64aの右端)は、外側チャンバ26aのスライド可能な範囲で常に液受け64b上に位置するようになっている。
【0047】
一方、筒状体61bの下部には、底面を傾斜させた溝部69が筒状体61bから突出する形で形成されており、溝部69の下側がリング部材67bの下部に形成された排液口66と連通し、さらに排液口66には排液管65cが接続されている。こうして、内側チャンバ26bによる処理空間52での液処理において、処理液吐出ノズル56から吐出された各種の処理液は、溝部69から排液口66を通って排液管65cに流れ込み、排出されるようになっている。
【0048】
蓋体31aには2カ所に洗浄液吐出ノズル79aが設けられており、円盤70aにおいて蓋体31aに対向している面に所定の洗浄液を吐出して、洗浄処理を行うことができるようになっている。また、第2垂直壁34には、円盤70bにおいて第2垂直壁34に対向している面の洗浄を行うための洗浄液吐出ノズル79bが2カ所に設けられている。これらの洗浄液吐出ノズル79a・79bから吐出された洗浄液は、形成されている処理空間51・52に応じて、排液管65b・65cのいずれか一方から排出される。
【0049】
なお、洗浄液吐出ノズル79a・79bは、処理空間51・52へ雰囲気調整ガス、例えば、N2ガスやアルゴン(Ar)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス、酸素(O2)ガス等の種々のガスを供給する目的にも用いることができるようになっている。後述するように、こうして処理空間51・52に供給された雰囲気調整ガスは、蓋体31aに配設されたガス排気機構80を用いて行われる。
【0050】
続いて、外側チャンバ26aを例として、そのスライド機構について図6を参照しながら説明する。図6(a)はスライド機構90と外側チャンバ26aを示した正面図、図6(b)はその平面図である。スライド機構90は、長手方向に延在する凸部93aが形成されているガイド93、エアーシリンダ等の直線駆動機構94、凸部93aと嵌合するように凹部92aが形成されており、直線駆動機構94と連結されてガイド93の長手方向に沿って移動する連結治具92を有している。ガイド93の長手方向端部は、例えば、洗浄処理ユニット3を形成するフレーム等に固定することができる。
【0051】
また、直線駆動機構94から発生するパーティクル等の拡散を防止するために、直線駆動機構94にはシール構造を有するカバー95aが取り付けられており、凹部92aと凸部93aとの嵌合部から発生するパーティクル等の拡散を防止するために、シール材95bがガイド93に取り付けられている。
【0052】
筒状体61aには筒状体保持治具91が固定されており、筒状体保持治具91はネジ91aによって連結治具92に固定されている。こうして、直線駆動機構94を駆動させることによって外側チャンバ26aをガイド93の長手方向にスライドさせることができる。なお、ガイド93の一方にはストッパ96a・96bが設けられており、ストッパ96aは連結治具92に当接して外側チャンバ26aを処理位置で位置決めし、ストッパ96bは連結治具92に設けられた当接部92bと当接して外側チャンバ26aを退避位置で位置決めする。
【0053】
内側チャンバ26bのスライド機構も、ガイドを外側チャンバ26aと内側チャンバ26bとの間隙部に設ける等して、外側チャンバ26aのスライド機構90と同様に構成することができる。
【0054】
次に、第1垂直壁31の構造について、図4・図5に加え、図7に示す第1垂直壁31をキャリア中継部4側から見た斜視図を参照しながら詳細に説明する。第1垂直壁31は、蓋体31aと枠部材31bから構成され、蓋体31aにはガス排気機構80が配設されている。
【0055】
洗浄処理ユニット3を形成するフレームの一部であるフレーム75aと蓋体31aとを連結するように配設されたヒンジ機構85を用いて、蓋体31aは枠部材31bに形成された窓部31cを開閉することができるようになっており、窓部31cの近傍では蓋体31aを所定距離だけ水平方向に移動することが可能であるとともに、ヒンジ機構85を中心とした回転駆動により、窓部31cが全開した状態(図3〜図5において、各図左側から右側を見た場合に蓋体31aが窓部31cを遮ることなく窓部31c全体が開口して見える状態)となる位置に退避させることが可能となっている。
【0056】
また、蓋体31aは、フレーム75aと対向するように設けられたフレーム75bに設けられた回転自在な固定治具78を用い、ボルト78aにより蓋体31aを枠部材31bに締め付けることで、蓋体31aを枠部材31bに固定して、窓部31cを密閉閉塞することができるようになっている。そして、数カ所において(図7では4カ所)ボルト77を用いてより確実に蓋体31aを枠部材31bに固定することができるようになっている。
【0057】
蓋体31aに配設されたガス排気機構80は、図4・図5に示される「排気1」および「排気2」の2系統のガス排気ラインを備えており、それぞれ処理空間51・52の雰囲気や使用薬液の種類によって使い分けられる。排気されるガスは処理空間51・52からパイプ部材83・84を通り、所定のガス排気ラインから排出されることとなるが、パイプ部材83が配設されたパイプ保持部材81は、蓋体31aにパイプ保持部材81を固定しているピン82を抜くことで、容易に蓋体31aから離隔することができ、このため、パイプ部材83とパイプ部材84とはシール性を保ちながらも脱着が容易な構造となっている。
【0058】
こうして、窓部31cの開閉のために蓋体31aを移動させなければならない場合に、ガス排気機構80の配管等が蓋体31aの移動作業の妨げにならないように、簡単にガス排気機構80を取り外して退避させることが可能となり、蓋体31aの移動を容易に行うことが可能となる。なお、逆に、パイプ保持部材81は容易に窓部31cを密閉閉塞した蓋体31aの所定位置に取り付けることが可能である。
【0059】
さて、処理チャンバ26が配設された洗浄処理ユニット3は、周囲を、第1垂直壁31側に設けられた仕切壁14b(図3参照)、仕切壁19および仕切壁19に設けられたウエハ搬送口19aを閉塞する蓋体21、鉛直に設けられた仕切壁25、水平に設けられた天板壁25b、電源ユニット7およびケミカルタンクボックス8側との境界をなす側面壁とこの側面壁に対向して洗浄処理装置1の外壁の一部となっている別の側面壁によって囲まれた構造を有している。
【0060】
洗浄処理ユニット3内には、図3に示すように内部での火災の発生を検知する火災センサ50が配設されており、火災センサ50が火災を検知すると図示しない消火機構から消火薬剤または消火ガスが噴射されるようになっている。このような火災は、例えば、IPA等の可燃性溶媒を用いた処理中に回転しているウエハWが破損等して周囲に飛散し、損傷を与えた場合等に発生するおそれがある。
【0061】
洗浄処理ユニット3の上部にはフィルターファンユニット(FFU)20が配設されており、清浄な空気が洗浄処理ユニット3内に送風される。また、仕切壁25に設けられた排気口27から排気されるようになっている。ここで、前述したように、ウエハ搬送口19aは蓋体21により密閉されていることから、洗浄処理ユニット3内の排気は、排気口27からのみ行うことができるようになっている。
【0062】
換言すれば、洗浄処理ユニット3は、ウエハ搬送口19aが密閉閉塞された状態において密閉構造を有し、実質的に外部と遮断される。こうして、洗浄処理装置1においては、洗浄処理ユニット3内の雰囲気が、ウエハ受渡部9やキャリア中継部4、電源ユニット8等の洗浄処理装置1における他の処理部に伝わり難い構造となっており、例えば、処理チャンバ26の構成部材の連結部やシール部から処理液が漏洩したり、回転中のウエハWが破損することで飛散した破片が処理チャンバ26に損傷を与えて、その破損箇所から処理液が漏洩した場合にも、漏洩した処理液がウエハ受渡部9等の他の処理部へ流入、拡散等して損傷を与えるといった事態の発生を回避することが可能となる。また、洗浄処理ユニット3内で火災が発生した場合にも、消火作業を洗浄処理ユニット3内でのみ行うことができ、これにより、洗浄処理装置1における他の処理部への引火と損傷が防止され、また、消火薬剤の洗浄処理装置1内での拡散も防止することができる。
【0063】
このように、洗浄処理ユニット3内において、ウエハWや処理チャンバ等の装置が損傷する等の事故が発生した場合でも、洗浄処理装置1を構成する他の処理部等に連鎖的に損傷が拡がることが防止されるため、損傷した洗浄処理ユニット3内のみの復旧により洗浄処理装置1全体を復旧することが可能となることから、洗浄処理装置1の復旧時間が短縮され、また交換部品等が低減され、洗浄処理装置1の復旧に要するコストを低減することが可能となる。
【0064】
さらにまた、洗浄処理ユニット3を密閉構造とすると、洗浄処理ユニット3は他の処理部や外部環境の影響を受け難くなり、洗浄処理ユニット3内を一定の環境に保持することが容易となる。これにより、例えば、高温の処理液を用いる場合に処理液の温度に合わせて洗浄処理ユニット3内を処理液が冷め難いように室温を上げた環境とする等が可能となって、処理液の特性を引き出し、より効果的な液処理を行うことが可能となる。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明が上記実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、外側チャンバ26aおよび内側チャンバ26bの2つの処理チャンバによって処理を行う場合について説明したが、チャンバは3つ以上であってもよいし、1つであってもよい。また、外側チャンバ26aおよび内側チャンバ26bは、いずれを洗浄に、いずれを乾燥に用いても構わず、洗浄と乾燥の両方を連続して行う用途にも用いることができる。さらに、上記実施の形態では本発明を洗浄処理に適用した場合について示したが、これに限らず、所定の塗布液を塗布する塗布処理等の他の液処理、または液処理以外の処理、例えばCVD処理やエッチング処理等に適用することも可能である。さらにまた、半導体ウエハに適用した場合について示したが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)用基板等、他の基板の処理にも適用することができる。
【0066】
【発明の効果】
上述の通り、本発明の液処理装置によれば、被処理体の液処理を行う処理チャンバ等の液処理部を密閉構造とするとともに、液処理部を収容する液処理室をも密閉構造とすることから、処理チャンバから処理液が漏洩しても、漏洩した処理液が他の処理部へ流入、拡散等して、他の処理部に損傷を与えるといった事態の発生が回避され、液処理装置の信頼性が高められるという効果が得られる。また、被処理体や処理チャンバ等の装置が損傷し、破片等が散乱するような事故が発生した場合でも、破片等が液処理装置を構成する他の処理部等を損傷させることがないため復旧作業が容易となり、復旧時間が短縮され、交換部品の点数が低減されて液処理装置の復旧に要するコストが低減されるという効果が得られる。さらに液処理室を一定の環境に保持することで処理液の特性を引き出したより効果的な液処理を行うことが可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液処理装置の一実施形態である洗浄処理装置の外観を示す斜視図。
【図2】図1記載の洗浄処理装置の平面図。
【図3】図1記載の洗浄処理装置におけるキャリア中継部、ウエハ受渡部、洗浄処理ユニットの構成を示す断面図。
【図4】図3に示した洗浄処理ユニットに配設された処理チャンバの断面図。
【図5】図3に示した洗浄処理ユニットに配設された処理チャンバの別の断面図。
【図6】処理チャンバを構成する外側チャンバのスライド機構を示す正面図(a)および断面図(b)。
【図7】図3に示した第1垂直壁の構成を示す斜視図。
【符号の説明】
1;洗浄処理装置
2;イン・アウトポート
3;洗浄処理ユニット
4;キャリア中継部
9;ウエハ受渡部
14;仕切壁
14a;キャリア搬送口
15;蓋体
19;仕切壁
19a;ウエハ搬送口
21;蓋体
24;ロータ
26a;外側チャンバ
26b;内側チャンバ
31;第1垂直壁
31a;蓋体
31b;枠部材
W;半導体ウエハ(基板)
C;キャリア(収納容器)

Claims (8)

  1. 回転自在に保持された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
    前記液処理部を収容する液処理室と、を具備し、
    前記液処理部は、
    前記被処理体を収納する保持手段と、
    前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
    前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
    前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
    前記処理チャンバの前記移動部は内側部分と外側部分からなる二重構造を有し、前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
    液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置。
  2. 回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
    前記液処理部を収納する液処理室と、
    前記液処理部の下方に設けられ、上下方向駆動により前記液処理部との間で前記被処理体の受渡を行う被処理体受渡機構が配設された被処理体待機室と、
    前記液処理室と前記被処理体待機室との間の仕切壁に設けられた被処理体を搬送するための開口部と、
    前記開口部を開閉するシャッターと、を具備し、
    前記液処理部は、
    前記被処理体を収納する保持手段と、
    前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
    前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
    前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
    前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスラ イド可能であり、
    前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
    液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置。
  3. 回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
    前記液処理部を収納する液処理室と、
    前記被処理体を収納可能な容器の搬入出を行う容器搬入出部と、
    前記容器搬入出部と前記液処理室との間で被処理体を搬送する搬送機構と、を具備し、
    前記液処理室は、
    被処理体を搬入出するための開口部と、
    前記開口部を開閉するシャッターと、を有し、
    前記液処理部は、
    前記被処理体を収納する保持手段と、
    前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
    前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
    前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
    前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
    液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置。
  4. 前記搬送機構は、
    被処理体を保持する支持部材と、
    前記支持部材を駆動する駆動機構部と、を有し、
    前記駆動機構部は前記液処理室の外側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液処理装置。
  5. 回転自在に配置された被処理体を回転させながら被処理体に所定の処理液を供給して液処理を行う液処理部と、
    前記液処理部を収納する液処理室と、
    前記液処理部の下方に設けられ、上下方向駆動により前記液処理部との間で前記被処理体の受渡を行う被処理体受渡機構が配設された被処理体待機室と、
    前記液処理室と前記被処理体待機室との間を仕切る仕切壁に設けられた被処理体を搬送するための被処理体搬送用開口部と、
    前記被処理体搬送用開口部を密閉するシャッターと、
    前記被処理体を収納可能な容器の搬入出を行う容器搬入出部と、
    前記被処理体待機室と前記容器搬入出部との間に位置し、前記容器の載置が可能であり、かつ、前記被処理体待機室との間で前記容器の受渡を行う第1容器搬送機構が配設された容器中継部と、
    前記容器中継部と前記容器搬入出部との間で前記容器の搬送を行う第2容器搬送機構と、を具備し、
    前記液処理部は、
    前記被処理体を収納する保持手段と、
    前記保持手段を収納し、端面部を構成する固定部と側面部を構成する移動部とを有する処理チャンバと、
    前記処理チャンバに配設され、前記保持手段に保持された被処理体に所定の処理液を供給する処理液供給機構と、
    前記処理チャンバの前記移動部をガイドに沿ってスライドさせるスライド機構と、を具備し、
    前記移動部は、前記ガイドに沿って、前記被処理体を保持した前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記処理位置において、前記移動部が前記固定部とともに密閉構造の処理チャンバを構成し、
    前記スライド機構は、前記内側部分と前記外側部分の両方をガイドに沿ってスライドさせ、前記内側部分および前記外側部分の両方が、前記ガイドに沿って、前記保持手段を囲繞してその中で液処理を行う処理位置と前記保持手段から退避した退避位置との間でスライド可能であり、
    前記内側部分および前記外側部分は、それぞれ、前記処理位置において前記固定部とともに密閉構造の内側チャンバおよび外側チャンバを構成し、
    液処理の際に、前記液処理部が密閉構造とされるとともに、前記シャッターが閉じられることにより前記液処理室も密閉構造とされて実質的に外部と遮断された状態とされることを特徴とする液処理装置。
  6. 前記容器中継部が配設された容器中継室と前記被処理体待機室との間を仕切る仕切壁に設けられた前記容器を搬送するための容器搬送用開口部と、
    前記容器搬送用開口部を密閉するシャッターと、
    を具備し、
    前記被処理体搬送用開口部を密閉するシャッターが閉じられ、かつ、前記容器搬送用開口部を密閉するシャッターが閉じられることにより、前記液処理室と前記被処理体待機室がそれぞれ密閉構造とされ、実質的に外部と遮断されることを特徴とする請求項に記載の液処理装置。
  7. 前記液処理室の上方に設けられ、前記液処理室に清浄な空気を送風するフィルターファンユニットと、
    前記液処理室の排気を行う排気機構と、を具備し、
    前記液処理室の雰囲気制御が可能であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の液処理装置。
  8. 前記液処理室には、
    火災を検知する火災検知センサと、
    前記火災検知センサの信号を受けて前記液処理室に消火薬剤を散布する消火装置と、が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の液処理装置。
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