JP2002217162A - 液処理装置 - Google Patents

液処理装置

Info

Publication number
JP2002217162A
JP2002217162A JP2001012908A JP2001012908A JP2002217162A JP 2002217162 A JP2002217162 A JP 2002217162A JP 2001012908 A JP2001012908 A JP 2001012908A JP 2001012908 A JP2001012908 A JP 2001012908A JP 2002217162 A JP2002217162 A JP 2002217162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
door
supply unit
liquid
liquid supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001012908A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Tanaka
幸二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2001012908A priority Critical patent/JP2002217162A/ja
Publication of JP2002217162A publication Critical patent/JP2002217162A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液等が貯蔵されるユニットにおいて異常が
発生した場合にその原因特定が容易であり、しかも作業
者の安全が確保される液処理装置を提供する。 【解決手段】 基板に所定の液処理を施す液処理装置、
例えば、半導体ウエハの洗浄処理装置1は、ウエハWを
保持するロータ34と、ロータ34に保持されたウエハ
Wに所定の処理液を供給して液処理を行うチャンバ70
と、チャンバ70へ所定の薬液を供給する薬液供給ユニ
ット5とを具備する。薬液供給ユニット5の一側面には
薬液供給ユニット5の内部にアクセスできるように開閉
可能な扉が設けられ、この扉を略透明な内側扉77と金
属製の外側扉75からなる二重構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハやL
CD基板等の各種基板に対して所定の液処理や乾燥処理
を施す液処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体デバイスの製造工程にお
いては、基板としての半導体ウエハ(ウエハ)を所定の
薬液や純水等の洗浄液によって洗浄し、ウエハからパー
ティクル、有機汚染物、金属不純物等のコンタミネーシ
ョン、エッチング処理後のポリマー等を除去するウエハ
洗浄装置や、窒素(N)ガス等の不活性ガスや揮発性
および親水性の高いIPA蒸気等によってウエハから液
滴を取り除いてウエハを乾燥させるウエハ乾燥装置が使
用されている。
【0003】このような洗浄・乾燥装置は、通常、使用
される薬液や純水、IPA等の処理液を所定量ほど貯留
するタンクや、タンクからウエハに供給する送液機構
や、使用された処理液のうち再利用できるものはタンク
に回収し、再利用不能なものは別途回収して廃棄する処
理液回収機構等が配設された1つのユニット(以下「ケ
ミカルユニット」という)を有している。
【0004】ここで、ケミカルユニットの内部にアクセ
スするために、ケミカルユニットの一側面は開閉可能な
扉構造が採られており、例えば、作業員がこの扉を開い
た場合にはケミカルユニットに配設された送液機構等の
各種動作機器の運転が停止されるようにセンサが作動す
る構造となっているものや、扉を開いてもケミカルユニ
ット内に配設された動作機器の運転は停止することな
く、これら動作機器の運転は操作パネル(制御パネル)
からの制御信号のみによって制御されているものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作業員
が扉を開いた場合にケミカルユニットに配設された送液
機構等の各種動作機器の運転が停止される構造では、例
えば、液処理の供給状態に異常が生じた場合に、その原
因を特定して修理を行うために扉を開くと全ての動作機
構の運転が自動的に停止してしまうことから、不良原因
を特定することができなくなる問題がある。この場合、
別途、マニュアルによる運転により個々の動作機器を運
転させて不良原因を特定しなければならない等、修復に
時間を要することとなる。
【0006】一方、扉が開いてもケミカルユニット内に
配設された動作機器の運転が停止しない場合には、ケミ
カルユニットで有害な有機溶媒等の蒸気が発生していた
場合等に作業員の安全が確保できないこととなるという
問題がある。なお、ケミカルユニットにおいては一般的
に各種の引火性溶媒が用いられることから、ケミカルユ
ニットの安全性をより高めることは、液処理装置の信頼
性を向上させる点からも望ましい。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、薬液等が貯蔵されるユニッ
トにおいて異常が発生した場合にその原因特定が容易で
あり、しかも作業者の安全が確保される液処理装置を提
供することを目的とする。また、本発明は、薬液等が貯
蔵されるユニットにおいて火災や爆発等があった場合に
その被害が周囲に及び難い安全性に優れた液処理装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によれば、基板に所定の液処理を施す液処理
装置であって、基板を保持する保持手段と、前記保持手
段に保持された基板に所定の処理液を供給して液処理を
行う処理容器と、前記処理容器へ所定の処理液を供給す
る処理液供給機構が配設された処理液供給ユニットと、
を具備し、前記処理液供給ユニットの一側面には前記処
理液供給ユニットの内部にアクセスできるように開閉可
能な扉が設けられ、前記扉は略透明な内側扉と金属製の
外側扉とからなる二重構造を有することを特徴とする液
処理装置、が提供される。
【0009】また、本発明によれば、基板に所定の液処
理を施す液処理装置であって、基板が収納された搬送容
器の搬入出が行われる容器搬入出部と、基板を保持する
保持手段および前記保持手段に保持された基板に所定の
処理液を供給して液処理を行う処理容器が配設された液
処理ユニットと、前記容器搬入出部と前記液処理ユニッ
トとの間で基板の搬送を行う基板搬送ユニットと、前記
処理容器へ所定の処理液を供給する処理液供給機構が配
設された処理液供給ユニットと、を具備し、前記処理液
供給ユニットの一側面には前記処理液供給ユニットの内
部にアクセスできるように開閉可能な扉が設けられ、前
記扉は略透明な内側扉と金属製の外側扉とからなる二重
構造を有することを特徴とする液処理装置、が提供され
る。
【0010】さらに本発明によれば、基板に所定の液処
理を施す液処理装置であって、基板を保持する保持手段
と、前記保持手段に保持された基板に所定の処理液を供
給して液処理を行う処理容器と、前記処理容器へ所定の
処理液を供給する処理液供給機構が配設された処理液供
給ユニットと、前記処理液供給ユニットの内部にアクセ
スできるように前記処理液供給ユニットの一側面に設け
られた開閉可能な略透明な内側扉と金属製の外側扉から
なる二重構造扉と、を具備し、前記内側扉と前記外側扉
はそれぞれ前記処理液供給ユニットに外気を取り込むた
めの吸気口と前記処理液供給ユニット内において急激な
気圧上昇が起こった場合に前記気圧を外気圧に解放する
放散口とが一体的に形成された吸気・放散手段を有する
ことを特徴とする液処理装置、が提供される。
【0011】このような本発明の液処理装置によれば、
処理液供給ユニットの扉は外側が金属製であることか
ら、液処理装置内部で火災、爆発等が発生した場合に
も、外部への延焼や破片の飛散が抑制されるので、安全
性に優れる。また、処理液供給ユニット内に配設された
機器に何らかの異常が発生した場合には、金属製の外側
扉を開いても処理液供給ユニット内の機器の運転が停止
しないようにすることにより、略透明な内側扉を透して
内部を観察することができるため、故障個所等を容易に
発見することが可能となる。なお、内側扉を開いた場合
には開いた内側扉に対応する処理液供給ユニット内の機
器が動作停止するようにすることで、作業員の安全が確
保される。
【0012】また、本発明の液処理装置によれば、吸気
口から処理液供給ユニットに外部の空気が取り込まれて
いることから、処理液供給ユニットにおいて処理液等の
漏れが発生していた場合に外側扉および内側扉を開けて
も、その蒸気等を扉を開けた作業員が吸引することが防
止される。また、処理液供給ユニット等において爆発等
が発生し、内部圧力が高まった場合には放散口が作動す
ることで、内部からの機器の破片の散乱を防止しつつ、
内部圧力を外部圧力へ解放することができるために、液
処理装置全体が爆発する等の事故の発生が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施の形態について具体的に説明する。本発明の
液処理装置は、例えば、各種基板を被処理体とする洗浄
処理装置や乾燥処理装置等に適用できる。そこで、本実
施形態においては、半導体ウエハ(ウエハ)の搬入、洗
浄、乾燥、搬出をバッチ式に一貫して行うように構成さ
れた洗浄処理装置に本発明を適用した場合について説明
することとする。
【0014】本実施形態に係る洗浄処理装置1の外観を
示す斜視図を図1に示す。洗浄処理装置1は、複数枚の
ウエハWを収納可能なフープ(収納容器)Fを載置する
ためのフープステージ2a〜2cが設けられたフープ搬
入出部2と、ウエハWに対して洗浄処理を実施する洗浄
処理ユニット3と、フープ搬入出部2と洗浄処理ユニッ
ト3との間に設けられ、ウエハWの搬送を行うウエハ搬
送ユニット4と、洗浄処理のための薬液を貯蔵等する薬
液供給ユニット5と、から主に構成されている。ここ
で、洗浄処理ユニット3はウエハ移載室3aとチャンバ
室3bおよびチャンバ室3bの下方に設けられた図示し
ないユーティリティ室から構成されている。
【0015】また、洗浄処理装置1に配設された各種の
電動駆動機構や電子制御装置のための電源ボックス6
と、薬液供給ユニット5に貯蔵された薬液等の温度制御
を主に行うための温度制御ボックス7aと、洗浄処理ユ
ニット3におけるウエハWの処理プロセスを制御するプ
ロセス制御ボックス7b(温度制御ボックス7aの直下
に配設されるが図1に示さず後に示す図9において図
示)とが洗浄処理ユニット3の上部に設けられており、
ウエハ搬送ユニット4の上部には、洗浄処理装置1に設
けられた各種の表示パネルを制御する表示ボックス9
と、ウエハ搬送ユニット4におけるウエハWの処理プロ
セスを制御する搬送機構制御ボックス10が設けられて
いる。そして、薬液供給ユニット5の上部には各ボック
ス等からの熱排気を集めて排気する熱排気ボックス8が
設けられている。
【0016】次に、洗浄処理装置1の概略構造を示す平
面図を図2に、洗浄処理装置1の概略構造を示す側面図
を図3に、図3の側面図に示された一部の駆動機構を駆
動させた状態を示した側面図を図4にそれぞれ示す。こ
こで、図2から図4においては、フープ搬入出部2、洗
浄処理ユニット3、ウエハ搬送ユニット4、薬液供給ユ
ニット5のみを示し、洗浄処理ユニット3、ウエハ搬送
ユニット4、薬液供給ユニット5の上部に配設された電
源ボックス6その他各種のボックスについては図示して
いない。また、図3および図4については、洗浄処理ユ
ニット3においてウエハ移載室3aの概略構造を示して
いる。以下、上記各ユニット等について詳細に説明す
る。
【0017】最初にフープ搬入出部2について説明す
る。フープ搬入出部2には3箇所のフープステージ2a
〜2cが設けられており、フープステージ2a〜2cに
載置されるフープFは、ウエハWを複数枚、例えば25
枚を所定間隔で主面が水平になるように収納することが
可能となっており、フープFの一側面にはウエハWを搬
入出するためのウエハ搬入出口が設けられており、ウエ
ハ搬入出口は蓋体11により開閉されるようになってい
る。
【0018】ウエハ搬送ユニット4とフープ搬入出部2
との間の境界壁12には窓部12a〜12cが設けられ
ており、フープFに形成されたウエハ搬入出口の外周部
が窓部12a〜12cを閉塞し、また、蓋体11が蓋体
開閉機構15a〜15cによって脱着可能な状態となる
ようにして、フープFはフープステージ2a〜2c上に
載置される(図4参照)。
【0019】続いてウエハ搬送ユニット4について説明
する。境界壁12の内側(ウエハ搬送ユニット4側)に
は、窓部12a〜12cのそれぞれの位置に、窓部12
a〜12cを開閉するシャッター13a〜13cとシャ
ッター13a〜13cを昇降させる昇降機構14a〜1
4cとからなる蓋体開閉機構15a〜15cが配設され
ている。また、ウエハ搬送ユニット4には、ウエハ検査
機構110と、ウエハ搬送機構16と、フィルターファ
ンユニット(FFU)24a・24bと、ウエハ搬送ユ
ニット4と洗浄処理ユニット3とを仕切る境界壁25に
形成された窓部25aを開閉するためのシャッター26
aとシャッター26aの昇降機構26bと、操作パネル
4aが設けられている。
【0020】蓋体開閉機構15a〜15cは図示しない
吸着パッド等の蓋体把持手段を有しており、これにより
フープFの蓋体11をシャッター13a〜13cととも
に昇降させることができるようになっている。フープF
がフープステージ2a〜2cに載置されていないときに
は、シャッター13a〜13cが窓部12a〜12cを
閉塞した状態にあり、外部からウエハ搬送ユニット4へ
のパーティクル等の侵入が防止されている。一方、ウエ
ハWをフープFから搬出し、またはフープFへ搬入する
際には、ウエハ搬送機構16の搬送アーム17a・17
bがフープFにアクセスできるように、シャッター13
a〜13cおよびフープFの蓋体11が蓋体開閉機構1
5a〜15cにより降下され、窓部12a〜12cは開
口した状態とされる。
【0021】ウエハ検査機構110は窓部12a〜12
cのそれぞれに対して設けられており、フープF内のウ
エハWの枚数を計測し、また、ウエハWの収納状態を検
査する。このウエハ検査機構110は、例えば、赤外線
レーザを用いた発信部と受信部を有する反射式光センサ
111を、モータ113を用いてガイド112に沿って
Z方向(鉛直方向)にスキャンさせながら、ウエハWの
端面からの反射光を受信し、フープFに収納されたウエ
ハWの枚数や収納状態、例えば、ウエハWが所定のピッ
チで略平行に1枚ずつ収納されているかどうか、2枚の
ウエハWが重なって収納されていないかどうか、ウエハ
Wが段差ずれして斜めに収納されていないかどうか、ウ
エハWがフープF内の所定位置から飛び出していないか
どうか等を検査することができるようになっている。
【0022】なお、ウエハ搬送機構16にウエハ検査機
構110を取り付けて、ウエハ検査機構110をウエハ
搬送機構16とともに移動可能な構造とすれば、ウエハ
検査機構110は1箇所のみの配設で済ませることが可
能である。また、例えば、ウエハWの収納枚数を確認す
るセンサと、ウエハWの収納状態を検査するセンサを別
に設けることもできる。さらに、ウエハ検査機構110
を蓋体開閉機構15a〜15cに配設することも可能で
ある。
【0023】ウエハ搬送ユニット4に配設されたウエハ
搬送機構16は、リニア駆動機構19と、ウエハWを保
持する搬送アーム17a・17bと、搬送アーム17a
・17bをそれぞれ保持する保持部18a・18bと、
搬送アーム17a・17bおよび保持部18a・18b
がそれぞれ配設されたスライド機構20a・20bと、
スライド機構20a・20bが配置された回転自在なテ
ーブル21と、テーブル21を回転させる回転機構22
と、回転機構22から上の部分を昇降させる昇降機構2
3と、を有している。
【0024】リニア駆動機構19は、X方向に延在する
ガイド19aと、モータ19bとモータ19bによって
回転する枢軸19cを有しており、ガイド19aのベー
ス部には排気口19dが形成されている。枢軸19cは
昇降機構23と噛み合っており、枢軸の回転によって昇
降機構23がX方向に移動できるようになっている。
【0025】ウエハ搬送機構16には2系統の搬送アー
ム17a・17bが設けられており、こうして、例え
ば、搬送アーム17aを未処理のウエハWを搬送するた
めに用い、搬送アーム17bを洗浄処理済みのウエハW
を搬送するために用いることができるようになってい
る。この場合には、1系統の搬送アームのみが配設され
ている場合と比較して、未処理のウエハWに付着してい
たパーティクル等が搬送アームに付着してさらに処理済
みのウエハWに付着するといったことが有効に防止され
る。また、2系統の搬送アームを設けることで、洗浄処
理ユニット3との間で処理済みのウエハWを受け取った
直後に次の未処理のウエハWを受け渡すことができ、こ
れにより装置の処理可動時間が有効に使えるためスルー
プットを向上させることができる。
【0026】1個の搬送アーム17aは1枚のウエハW
を搬送し、かつ、フープFに収納されている25枚のウ
エハWを一度に搬送可能なように、25個の搬送アーム
17aが略平行に所定間隔で保持部18aに保持されて
おり、25個の搬送アーム17bもまた略平行に所定間
隔で保持部18bに保持されている。フープFまたは後
述するロータ34と搬送アーム17a・17bとの間で
ウエハWの受け渡しを行う際には、搬送アーム17a・
17bを所定距離ほど上下させる必要があるが、この搬
送アーム17a・17bの昇降動作は昇降機構23より
行うことができる。なお、保持部18a・18bに別途
搬送アーム17a・17bを上下させる昇降機構を配設
してもよい。
【0027】スライド機構20a・20bによって搬送
アーム17a・17bは保持部18a・18bともに搬
送アーム17a・17bの長さ方向にスライド可能とな
っており(図2、図4参照)、またテーブル21は回転
機構22によって図2に示すθ方向における水平面内で
の回転ができるように構成されており、さらにリニア駆
動機構19によって昇降機構23から上の部分をX方向
に移動可能であることから、搬送アーム17a・17b
は、フープステージ2a〜2cに載置されたいずれのフ
ープFおよび後述するロータ34にもアクセスでき、こ
うしてフープステージ2a〜2cに載置されたフープF
とロータ34との間で、ウエハWを水平状態に保持して
搬送することができるようになっている。
【0028】なお、スライド機構20aを動作させて、
搬送アーム17aおよび保持部18aをロータ34側に
スライドさせ、ウエハWをロータ34に受け渡した状態
は図4に示されている。また、フープF内のウエハWの
高さ位置と、ロータ34においてウエハWが保持される
高さ位置を合わせることで、昇降機構23による搬送ア
ーム17a・17bの高さ合わせの工程を省略すること
が可能である。
【0029】上述したウエハ搬送機構16においては、
搬送アーム17a・17bがテーブル21の回転中心に
対して点対称な位置に配設されているので、スライド機
構20a・20bが伸張していない状態でテーブル21
を回転させると、搬送アーム17a・17bがウエハW
を保持した状態であっても、搬送アーム17a・17b
が回転時に通過する軌跡の範囲を狭くすることができ
る。こうして、洗浄処理装置1ではウエハ搬送ユニット
4が省スペース化されている。
【0030】図1に示されるように、ウエハ搬送ユニッ
ト4の天井部には段差が設けられており、天井の低い部
分にはFFU24aが配設され、高い部分にはFFU2
4bが配設されている。FFU24a・24bの空気取
り込みはそれぞれ洗浄処理装置1の側面または上面から
行うことができるようになっている。FFU24a・2
4bからのダウンフローによってウエハ搬送機構16に
よって裸の状態で搬送されるウエハWにパーティクル等
が付着することが防止され、また、ウエハ搬送機構16
の駆動によって生ずるパーティクル等は、ダウンフロー
によってウエハ搬送ユニット4の底部に形成された図示
しない排気口やリニア駆動機構19のベースに形成され
た排気口19dから排気される。
【0031】なお、FFU24a・24bの下方に図示
しないイオナイザを設けて、ウエハWの除電を行うこと
もできる。また、窓部12a〜12cが開口している状
態では、FFU24aからのダウンフローの一部がフー
プF内にも流れ込み、フープF内にパーティクル等が付
着することが防止される。ここで、フープFに通気口が
形成されている場合には、フープF内に流れ込んだダウ
ンフローはフープFを通してフープ搬入出部2から排出
されることとなる。
【0032】ウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット
3とを仕切る境界壁25には、ウエハWの搬送のための
窓部25aが形成されており、この窓部25aは、昇降
機構26bにより昇降自在となっているシャッター26
aによって開閉される。シャッター26aは洗浄処理装
置1においては、ウエハ搬送ユニット4側に設けられて
いるが、洗浄処理ユニット3側に設けることもできる。
ウエハ搬送ユニット4と洗浄処理ユニット3との間での
ウエハWの搬送はこの窓部25aを介して行われる。な
お、シャッター26aにより、ウエハ搬送ユニット4と
洗浄処理ユニット3の雰囲気が分離できるようになって
いることから、例えば、洗浄処理ユニット3において処
理液が飛散し、または処理液の蒸気が拡散等した場合で
も、ウエハ搬送ユニット4にまで汚染が拡大することが
防止される。
【0033】続いて、洗浄処理ユニット3について説明
する。図2に示されるように、洗浄処理ユニット3は、
ウエハ移載室3aとチャンバ室3bとチャンバ室3bの
下方に設けられた図示しないユーティリティ室から構成
されている。ウエハ移載室3aには、FFU24cと、
ロータ回転機構27と、ロータ回転機構27の姿勢を制
御する姿勢変換機構28と、ロータ回転機構27および
姿勢変換機構28を垂直方向に移動させるZ軸リニア駆
動機構29と、Z軸リニア駆動機構29を水平方向に移
動させるX軸リニア駆動機構30と、姿勢変換機構28
およびZ軸リニア駆動機構29から発生するパーティク
ルがロータ回転機構27側へ飛散してウエハWに付着等
することを防止するためのカバー45と、X軸リニア駆
動機構30から発生するパーティクルがロータ回転機構
27側へ飛散してウエハWに付着等することを防止する
ためのカバー46と、が設けられている。
【0034】また、チャンバ室3bには、固定された外
側チャンバ71aと水平方向にスライド自在な内側チャ
ンバ71bとからなる二重構造を有するチャンバ70が
配設されており、ユーティリティ室には、外側チャンバ
71aや内側チャンバ71bに供給する処理液の昇圧ポ
ンプや外側チャンバ71aや内側チャンバ71bから排
出される処理液等を外部へ導く配管等が配設されてい
る。
【0035】図5と図6はチャンバ室3bに配設された
チャンバ70にロータ回転機構27の有するロータ34
が挿入されている状態を示した断面図であり、図5は内
側チャンバ71bを外側チャンバ71aの外側に退避さ
せた退避位置にある状態を、図6は内側チャンバ71b
を外側チャンバ71aに収納した処理位置にある状態を
それぞれ示している。
【0036】外側チャンバ71aは、筒状体61aと、
筒状体61aの一方の端面に配設されたリング部材62
bと、リング部材62bの内周面に配設されたシール機
構63bと、水平方向に多数の処理液吐出口54が形成
され、筒状体61aに取り付けられた処理液吐出ノズル
53と、処理液吐出ノズル53を収容するノズルケース
57と、外側チャンバ71aの下部に設けられ、処理液
を排出し、また排気をも行うことができる排気/排液管
65aとを有している。
【0037】なお、筒状体61aの他方の端面は垂直壁
62aに取り付けられており、垂直壁62aにはロータ
34が進入/退出可能なロータ搬入出口62cが形成さ
れ、このロータ搬入出口62cは図2に示すように蓋体
62dにより開閉可能となっている。
【0038】内側チャンバ71bは、筒状体61bと、
筒状体61bの端面に配設されたリング部材66a・6
6bと、リング部材66a・66bの内周面にそれぞれ
2箇所ずつ配設されシール機構67a・67bと、水平
方向に多数の処理液吐出口56が形成され、筒状体61
bに取り付けられた処理液吐出ノズル55と、処理液吐
出ノズル55を収納したノズルケース58と、内側チャ
ンバ71bの下部に設けられ、処理液を排出するととも
に排気を行うことができる排気/排液管65bと、を有
している。なお、チャンバ室3bには、円盤92aと、
リング部材92bと、筒状体91が配設されており、円
盤92aには洗浄液吐出ノズル73aと排気管73cが
設けられ、筒状体91にはガス供給ノズル93と排気管
94が設けられている。
【0039】洗浄処理ユニット3について、まずウエハ
移載室3a内に配設された各機構について詳細に説明す
る。ロータ回転機構27は、ウエハWを所定間隔で保持
可能なロータ34と、ロータ34に保持されたウエハW
が面内回転するようにロータ34を回転させるモータ
(駆動機構)31と、姿勢変換機構28との連結部32
と、ロータ34を後述する外側チャンバ71aに挿入し
た際に垂直壁62aに形成されたロータ搬入出口62c
を閉塞する蓋体33と、連結部32と蓋体33を貫通し
てロータ34とモータ31を連結している回転軸50
と、から構成されている。
【0040】図7はロータ34の構造を示す斜視図であ
り、ロータ34は、所定の間隔をおいて配置された一対
の円盤35a・35bと、ウエハWを保持するための溝
等が形成された係止部材36aと、係止部材36aと同
様に溝等が形成され開閉可能なホルダー36bと、ホル
ダー36bの開閉の可不可を制御するロックピン36c
と、を有する。また、このホルダー36bの開閉を行う
ホルダー開閉機構80が境界壁25に設けられており
(図3および図4参照)、ホルダー開閉機構80は、図
3に示す退避位置と図4に示す動作位置との間で移動可
能となっており、ロックピン押圧シリンダ81と、ホル
ダー開閉シリンダ82と、を有している。なお、境界壁
25においてホルダー開閉機構80が設けられている部
分にはカバー40が設けられており、ウエハ搬送ユニッ
ト4と洗浄処理ユニット3を隔離している。
【0041】円盤35bの回転軸50への固定は、例え
ば、ネジ35cを用いて行うことができ、係止部材36
aは、円盤35a・35bの外側からネジ止め等するこ
とで円盤35a・35b間に固定することができる。ロ
ックピン36cは、例えば、通常の状態では外側に突出
した状態にあり、この状態ではホルダー36bの開閉動
作を行うことができず、一方、図4に示されるように、
ホルダー開閉機構80がロータ34にアクセスして、ロ
ックピン押圧シリンダ81からの押圧力によってロック
ピン36cがロータ34の内側に向かって押し込まれた
状態となっているときには、ホルダー36bがホルダー
開閉シリンダ82によって開閉自在な状態となるように
設定することができる。
【0042】こうして、ホルダー36bが開かれた状態
においては、ロータ34と搬送アーム17a・17bと
の間でのウエハWの受け渡しが可能であり、一方、ホル
ダー36bが閉じた状態では、ロータ34内のウエハW
はロータ34から外部に飛び出すことがない状態に維持
される。
【0043】ロータ回転機構27の姿勢を制御する姿勢
変換機構28は、回転機構42と回転機構42に取り付
けられた回転軸41とを有しており、回転軸41はロー
タ回転機構27の連結部32に固定されている。回転機
構42によってロータ回転機構27全体を、図3または
図4に示すようにウエハWが水平状態で保持されるよう
な姿勢(縦姿勢)に保持することができ、また、図5お
よび図6に示すようにウエハWが垂直状態で保持される
ような姿勢(横姿勢)に変換して保持することができる
ようになっている。
【0044】Z軸リニア駆動機構29は、モータ43
と、モータ43の回転駆動力と変位を姿勢変換機構28
に伝える動力伝達部44と、ガイド47と、ガイド47
を支持する支持体48と、を有している。姿勢変換機構
28はガイド47に沿って移動できるようにガイド47
と嵌合しており、モータ43を回転させるとこの回転駆
動力と変位が動力伝達部44を介して姿勢変換機構28
に伝えられ、姿勢変換機構28がロータ回転機構27と
ともにガイド47に沿ってZ方向(垂直方向)に所定距
離移動することができるようになっている。
【0045】X軸リニア駆動機構30は、ガイド49
と、図示しないモータと、モータに連結されたボールネ
ジ39aと、ボールネジ39aに噛み合わされた噛み合
わせ部材39bと、ガイド49に嵌合して噛み合わせ部
材39bと支持体48とを連結する連結部材38と、を
有している。モータを回転させることによってボールネ
ジ39aが動作し、ボールネジ39aの動作に従って噛
み合わせ部材39bはX方向に移動する。このとき、連
結部材38が噛み合わせ部材39bと支持体48を連結
していることから、連結部材38と支持体48もまた噛
み合わせ部材39bとともにX方向に移動する。つま
り、噛み合わせ部材39bがX方向に移動する際には、
ロータ回転機構27と姿勢変換機構28とZ軸リニア駆
動機構29が同時にX方向に移動するようになってい
る。
【0046】図8は姿勢変換機構28とZ軸リニア駆動
機構29とX軸リニア駆動機構30を用いてロータ回転
機構27を移動させるときの形態の一例を示した説明図
である。例えば、ロータ34にウエハWを移し替えた後
にロータ34を外側チャンバ71aに進入させる場合に
は、まず、ウエハWを搬送アーム17aからロータ34
に移し替える必要があるが、このときロータ回転機構2
7は連結部32が位置P1に位置して縦姿勢の状態にあ
るものとする。
【0047】ウエハWがロータ34に収納されたらZ軸
リニア駆動機構29を動作させて、ロータ回転機構27
および姿勢変換機構28を連結部32が位置P2に移動
するように上昇させる。そして位置P2においては、姿
勢変換機構28を動作させて、ウエハWが水平保持から
垂直保持の状態になるように、ロータ回転機構27全体
を90°回転させ、ロータ回転機構27全体を横姿勢の
状態とする。続いて、ロータ回転機構27を横姿勢の状
態としたまま、連結部32が位置P3に移動するように
再びZ軸リニア駆動機構29を動作させて、ロータ回転
機構27を上昇させる。
【0048】連結部32が位置P3に到達したら、次
に、X軸リニア駆動機構30を動作させて、連結部32
の位置を位置P4まで水平移動させることにより、ロー
タ34を外側チャンバ71aに挿入することができる。
なお、ウエハWの洗浄処理が終了した後は、ロータ回転
機構27を前述した移動経路を逆走するように移動させ
ることにより、洗浄処理が終了したウエハWを搬送アー
ム17bに移し替えることが可能となる。
【0049】さて、ウエハ移載室3aの天井部分に設け
られたFFU24cからは、ウエハ移載室3aに清浄な
空気(ダウンフロー)が送られ、これにより裸の状態で
取り扱われるウエハWへのパーティクル等の付着が防止
される。ダウンフローの一部はウエハ移載室3aの底板
に設けられた図示しない排気口から排気される。なお、
ウエハ移載室3aとチャンバ室3bとの境界部分および
ウエハ移載室3aとユーティリティ室との境界部分にお
いては図示しない通風口が形成されており、FFU24
cから送風されるダウンフローは、チャンバ室3bまた
はユーティリティ室を通って排気され、こうして、ウエ
ハ移載室3aとチャンバ室3bとユーティリティ室はそ
れぞれが所定の清浄度に保持されるようになっている。
【0050】続いて、チャンバ室3bの内部の構造につ
いて説明する。垂直壁62aにはロータ搬入出口62c
が形成されており、ロータ搬入出口62cの外周にあた
る部分にシール機構63aが配設されている。ロータ3
4が外側チャンバ71aに進入した状態では、図5およ
び図6に示されるように、ロータ回転機構27に設けら
れた蓋体33により閉塞され、蓋体33の外周面とロー
タ搬入出口62cとの間がシール機構63aによりシー
ルされる。こうして外側チャンバ71aから処理液がウ
エハ移載室3aに飛散することが防止される。
【0051】なお、垂直壁62aのウエハ移載室3a側
のロータ搬入出口62c下部には、ロータ34を外側チ
ャンバ71aから退出させるようにロータ回転機構27
を移動させた際に、蓋体33やシール機構63a等に付
着していた洗浄液等がロータ搬入出口62cから液漏れ
することを防止するために、液受け62eが設けられて
おり、これによりウエハ移載室3aを清浄に保つことが
できるようになっている。また、シール機構63aとし
ては、例えば、ゴム製シールリングや所定圧力の空気等
を供給することによって膨張することでシール機能が生
ずるゴム製チューブからなるもの等を用いることがで
き、このようなシール機構はシール機構63b・67a
・67bについても同様に用いられる。
【0052】外側チャンバ71aを構成する筒状体61
aは、リング部材62b側の外径が垂直壁62a側の外
径よりも大きく設定されており、筒状体61aは垂直壁
62a側の下端よりもリング部材62b側の下端が低く
位置するように勾配を設けて配設されている。こうし
て、処理液吐出ノズル53からウエハWに向けて吐出さ
れた各種の処理液は、自然に筒状体61aの底面を垂直
壁62a側からリング部材62b側に流れて、排気/排
液管65aを通して外部に排出されるようになってい
る。
【0053】処理液吐出ノズル53には、薬液供給ユニ
ット5等の処理液供給源から純水やIPA、各種薬液と
いった処理液や窒素(N)ガス等の乾燥ガスが供給さ
れて、処理液吐出口54からロータ34に保持されたウ
エハWに向かって、これら処理液等を吐出することがで
きるようになっている。また、処理液吐出ノズル53
は、図5と図6では1本のみ示されているが、複数個配
設することも可能であり、必ずしも筒状体61aの真上
に設けなければならないものでもない。このことは、処
理液吐出ノズル55についても同様である。
【0054】内側チャンバ71bを構成する筒状体61
bは円筒状に形成されているが、その下部には処理液を
外部に排出することを容易ならしめるために、筒状体6
1bから突出し、所定の勾配を有する溝部69が形成さ
れている。こうして、例えば、内側チャンバ71bが処
理位置にあるときに、処理液吐出ノズル55からウエハ
Wに向かって吐出された処理液は、溝部69を流れて排
気/排液管65bを通して外部に排出される。なお、処
理液吐出ノズル55には、薬液供給ユニット5等の処理
液供給源から各種薬液や純水、IPAといった処理液が
供給されて、処理液吐出口56からロータ34に保持さ
れたウエハWに向かって、これら処理液等を吐出するこ
とができるようになっている。
【0055】内側チャンバ71bが処理位置にある場合
には、図6に示されるように、リング部材66aの内周
面と蓋体33との間はシール機構67aによってシール
され、また、リング部材66bとリング部材62bとの
間がシール機構63bによってシールされ、かつ、リン
グ部材66bと円盤92aとの間がシール機構67bに
よってシールされる。こうして、内側チャンバ71bが
処理位置にある場合には、筒状体61b、リング部材6
6a・66b、円盤92a、蓋体33によって処理室5
2が形成される。例えば、この処理室52において、ウ
エハWに所定の薬液を供給する薬液処理を行うことがで
きる。
【0056】一方、内側チャンバ71bが退避位置にあ
る図5に示した状態では、リング部材66aとリング部
材62bとの間がシール機構63bによってシールさ
れ、かつ、リング部材66aと円盤92aとの間がシー
ル機構67aによってシールされるようになっている。
また、ロータ搬入出口62cは蓋体33とシール機構6
3aによって閉塞されていることから、内側チャンバ7
1bが退避位置にあるときには、図5に示されるよう
に、筒状体61a、垂直壁62a、リング部材62b、
円盤92a、リング部材66a、蓋体33から、外側チ
ャンバ71aによる処理室51が形成される。例えば、
処理室52での薬液処理が終了した後に、処理室51に
おいて、ウエハWの水洗処理、乾燥処理をおこなうこと
ができる。
【0057】なお、円盤92aに設けられた洗浄液吐出
ノズル73aからは、円盤35aを洗浄、乾燥するため
の洗浄液や乾燥ガスが吐出可能となっており、また、蓋
体33に設けられた洗浄液吐出ノズル73bからは円盤
35bを洗浄、乾燥するための洗浄液や乾燥ガスが吐出
可能となっている。さらに、洗浄液吐出ノズル73a・
73bからは、処理室51・52を所定のガス雰囲気と
するために、例えば、酸素(O)ガスや二酸化炭素
(CO)ガス等を吐出することも可能であり、円盤9
2aに設けられた排気管73cからは処理室51・52
の排気を行うことができるようになっている。
【0058】ところで、内側チャンバ71bが退避位置
にある状態では、リング部材66aと円盤92aとの間
がシールされ、かつ、リング部材66bとリング部材9
2bとの間がシール機構67bによってシールされるこ
とで、筒状体91の外周と筒状体61bの内周との間に
狭い環状空間72が形成されるようになっている。こう
して環状空間72に処理液吐出ノズル55から洗浄液を
吐出し、その後に筒状体91において複数箇所に設けら
れたガス供給ノズル93と処理液吐出ノズル55から窒
素ガス等の乾燥ガスを噴射し、排気管94と排気/排液
管65bから排気を行うことで、内側チャンバ71bの
内周面の洗浄を行うことができるようになっている。こ
のとき、環状空間72という狭い空間を利用することで
使用する洗浄液の量が低減される。なお、ガス供給ノズ
ル93から洗浄液を吐出するように構成してもよい。
【0059】次に、薬液供給ユニット5について説明す
る。図9は洗浄処理装置1を薬液供給ユニット5側から
見た斜視図であり、図10は洗浄処理装置1の背面図で
あり、図10(a)は薬液供給ユニット5に設けられた
外側扉75が閉じられた状態を示しており、図10
(b)は外側扉75を開いて内側扉77が閉じられた状
態をそれぞれ示している。後述するように、内側扉77
は略透明なパネルで構成され、内側扉77を透して薬液
供給ユニット5内を観察することができるが、図10の
各図においては、内側扉77を透して観察可能な薬液供
給ユニット5内のタンク99a〜99dの外形を除いて
他の配管等を図示していない。
【0060】薬液供給ユニット5は、所定の薬液を貯留
するタンク99a〜99dやタンク99a〜99dから
処理液吐出ノズル53・55へ送液を行うための配管等
が配置される薬液貯留部5aと、タンク99a〜99d
に貯留されずにライン供給またはライン排出される純水
等の配管が設けられたライン部5bから構成されてお
り、薬液貯留部5aは配設される機器に対応して後述す
るように7つのブロックから構成されている。
【0061】なお、薬液供給ユニット5には、薬液供給
ユニット5内での火災を検知する図示しない火災検知セ
ンサと、洗浄処理装置1において用いられる引火性溶媒
の漏れを検知する溶媒検知センサとが設けられており、
薬液貯留部5aを構成する7つのブロックそれぞれに、
前記火災検知センサからの信号を受けて消火薬を放出す
る図示しない消火ノズルが設けられている。
【0062】洗浄処理装置1の背面、すなわち薬液供給
ユニット5の主パネル面には、薬液貯留部5aについて
は外側扉75と内側扉77からなる二重構造扉と、タン
ク99a〜99dのそれぞれに貯留される各薬液につい
て2箇所ずつのドレイン口83とが設けられ、外側扉7
5には、取っ手74と、吸気・放散手段76と、外側扉
75の開閉状態を検知する外側扉開閉検知センサ96が
設けられている。また、内側扉77は薬液貯留部5aの
7つのブロックにそれぞれ対応するように7枚の分割扉
77a〜77gとして設けられており、分割扉77a〜
77gのそれぞれに吸気・放散手段78と、取っ手79
と、分割扉77a〜77gの開閉状態を検知する分割扉
開閉検知センサ97が設けられている。
【0063】ライン部5bについては、処理液吐出ノズ
ル53・55やガス供給ノズル93へ所定のガスを供給
するガス供給口84(3箇所)と、排気管73c・94
等から排出されるミストを排気するためのミスト排気口
85と、薬液供給ユニット5内に導入された空気を排気
するエリア排気口86と、各種駆動機器の駆動発熱部等
を冷却するための冷却水イン・アウトポート87と、処
理液吐出ノズル53・55へ送液する純水のイン・アウ
トポート88と、使用される処理液の種類に応じて3箇
所に分けて設けられたドレイン89と、外側扉75が開
口状態にあることを表示する表示モニタ98と、が設け
られている。
【0064】外側扉75としては、ステンレス等の金属
製扉が用いられており、これにより、薬液供給ユニット
5内で火災等が生じても外部への延焼が起こり難く、ま
た、薬液供給ユニット5内で爆発等が生じた場合にも、
機器の破片が外部に散乱し難い構造となっている。外側
扉75は取っ手74を外側に引っ張ることで中央部分か
ら開口するようになっているが、このような2枚扉に限
定されるものではなく、1枚扉であってもよい。
【0065】吸気・放散手段76の構造を図11(a)
〜(c)に示す。ここで、図11(a)は放散口76f
が閉口している薬液供給ユニット5の通常動作時の状態
を示した断面図であり、図11(b)は薬液供給ユニッ
ト5の内圧が上昇して放散口76fが開いた状態を示し
た断面図であり、図11(c)は外側扉75に配設され
た吸気・放散手段76の全てが動作して放散口76fが
開口した状態を示した説明図である。
【0066】吸気・放散手段76は、外側扉75に形成
された孔部75aを通常の状態においてほぼ閉塞するよ
うに設けられた可動ポケット76aを主体として構成さ
れている。可動ポケット76aは、吸気口76bと、可
動ポケット76aが通常の状態にあるときに外側扉75
の壁面に当接するストッパ76cと、可動ポケット76
aが前方(外側)へ傾倒したとき外側扉75の壁面に当
接するストッパ76dと、可動ポケット76aを外側扉
75に取り付け、かつ、可動ポケット76aが傾倒する
際の回転中心となる部分に配設された蝶番76e等の治
具と、放散口76fとなる開口部と、を有している。
【0067】吸気口76bは可動ポケット76aの前面
壁にパンチング等により形成された穴部であって、吸気
口76bからの吸気は、例えば、エリア排気口86に連
結される工場排気設備等からの吸引力を利用して行われ
る。図11(a)に示すように、吸気口76bは常時開
口した状態にあることから、吸気口76bは薬液供給ユ
ニット5内の気圧が上昇した場合には内部の気圧を外部
気圧へと解放する放散口としても機能する。しかしなが
ら、薬液供給ユニット5内の気圧上昇が急激な場合に
は、吸気口76bからの放圧のみでは追いつかずに薬液
供給ユニット5全体全体が爆発する虞もあることから、
より速やかに内部の気圧を外部気圧へと解放する必要が
ある。
【0068】そこで、図11(b)に示すように、薬液
供給ユニット5内の圧力が所定値以上となったときにの
み、可動ポケット76aが前面側に所定角度ほど傾倒す
ることによって放散口76fが形成され、これにより放
圧面積が増大して、速やかに内圧が外気圧へと解放さ
れ、薬液供給ユニット5内の急激な圧力上昇が起こった
際の薬液供給ユニット5全体の爆発等が回避される。
【0069】図11(c)に示されるように、薬液供給
ユニット5の上部に配設された吸気・放散手段76は薬
液供給ユニット5内から放出されるガスが上方へ向かっ
て排出されるように放散口76fが開き、一方、薬液供
給ユニット5の下部に配設された吸気・放散手段76は
薬液供給ユニット5内から放出されるガスが下方へ向か
って排出されるように放散口76fが開くようになって
いる。こうして、例えば、放散口76fから放出される
ガスが薬液供給ユニット5の近くにいる作業員等へ直接
にあたらないようになっている。なお、放散口76fが
開く際には吸気口76bが閉塞されるような構造とし
て、確実に外側扉75から水平方向にガスが排出されな
くなる構造としてもよく、この場合には、放散口fの面
積を吸気口76bの面積を考慮して、より大きく設定す
ることが好ましい。
【0070】外側扉75の開閉状態を検知する外側扉開
閉検知センサ96は外側扉75の内側に配設されてお
り、この外側扉開閉検知センサ96は、通常のプラスド
ライバーや六角レンチ等の作業工具では取り外しができ
ないように、特殊なネジ等を用いて取り付けられてい
る。これにより、作業員の外側扉開閉検知センサ96の
故意による取り外しが防止され、安全性を確保するため
の外側扉開閉検知センサ96の機能が確保されるように
なっている。
【0071】外側扉開閉検知センサ96としては、レー
ザ等の光を利用してセンサと分割された分割扉77a〜
77g間のフレームとの距離を検出することにより外側
扉75の開閉状態を検知するものや、外側扉75が閉口
している状態では圧力接点がオンの状態となっており、
外側扉75を開口した際にこの圧力接点がオフの状態と
なることで外側扉75の開閉状態を検知するもの等、種
々の検知形態のセンサを用いることができる。
【0072】外側扉開閉検知センサ96が外側扉75の
開口状態を検知したときには、表示モニタ98や操作パ
ネル4aに外側扉75が開口している状態にあることが
表示される。また、音や光により外側扉75が開口して
いる状態を作業員に確実に知らせるように図示しない警
報装置が作動するようにシーケンスが組まれており、こ
れにより、外側扉75を開口した状態で洗浄処理を行う
際には作業員に注意を喚起するようになっている。
【0073】なお、外側扉開閉検知センサ96は、薬液
供給ユニット5で用いられる薬液の蒸気に晒されること
で劣化が早められることも想定される。従って、センシ
ングに影響を与えない範囲で、外側扉開閉検知センサ9
6の周囲をハウジング96aで囲い、そのハウジング9
6a内部を窒素ガスや薬液の蒸気を含まない清浄な空気
等の腐食性を有しないガスでパージすることで、外側扉
開閉検知センサ96の使用寿命を長期化することが可能
である。光を用いたセンサでは透明なハウジングを用い
て全体を囲うことが可能である。
【0074】内側扉77を構成する7枚の分割扉77a
〜77gには、薬液貯留部5aの内部を外部から目視に
て観察することができるように、略透明なパネル、例え
ば、透明樹脂パネルや透明ガラスパネルが用いられてお
り、薬液貯留部5aの内部を透視観察可能な限り着色さ
れていても構わない。
【0075】分割扉77a〜77gは、薬液貯留部5a
を構成する7つのブロックにそれぞれ対応しており、こ
うして、ブロック毎に対応する内側扉を取り外して薬液
貯留部5aの内部へアクセスすることができるようにな
っている。薬液供給ユニット5においては、分割扉77
aは処理液吐出ノズル53・55等へ送液する薬液の種
類を切り替える機器が配設されたブロックに、分割扉7
7eはIPA等の使用量の多い薬液を貯留するタンク9
9a・99bが配置されたブロックに、分割扉77bは
タンク99a・99bからの送液を行うためのポンプ等
が配設されたブロックに、それぞれ取り付けられてい
る。
【0076】また、分割扉77fは所定の薬液(以下
「第1薬液」とする)を貯留したタンク99cが配設さ
れたブロックに、分割扉77cはタンク99cから第1
薬液の送液を行うためのポンプ等が配設されたブロック
に、分割扉77gは別の所定の薬液(以下「第2薬液」
とする)を貯留したタンク99dが配設されたブロック
に、分割扉77dはタンク99dから第2薬液の送液を
行うためのポンプ等が配設されたブロックに、それぞれ
取り付けられている。なお、薬液貯留部5aのブロック
分割は、このような形態に限定されるものではない。
【0077】分割扉77a〜77gは通常の状態では、
所定位置に嵌め込まれているが、薬液貯留部5aの各ブ
ロックにアクセスする際には全体を取り外すことが可能
となっている。取っ手79はこの分割扉77a〜77g
の脱着作業を補助するものである。
【0078】分割扉77a〜77gにそれぞれ設けられ
た吸気・放散手段78は、前述した吸気・放散手段76
と同様の構造を有する。吸気口78bの大きさは吸気口
76bと同等であり、吸気時の圧損が小さくなるように
吸気口78bは吸気口76bと同位置(同じ高さ位置お
よび水平方向位置)に取り付けられている。ただし、吸
気口76bと吸気口78bを形成する位置は異ならしめ
てもよい。
【0079】外側扉75の放散口76fの大きさが内側
扉77の放散口の大きさよりも小さい場合には内側扉7
7の放散口が開いた場合の圧力を外側扉75の放散口7
6fが解放することができずに外側扉75に大きな圧力
が掛かって外側扉75が破損すること予想されることか
ら、吸気・放散手段78の可動ポケット78aの大きさ
は、外側扉75に設けられた吸気・放散手段76の可動
ポケット76aよりも小さく形成されている。つまり、
可動ポケット78aの作動により形成される放散口の大
きさを可動ポケット76aの作動により形成される放散
口76fの大きさよりも小さくすることで外側扉75の
損傷を防止している。
【0080】分割扉77a〜77gの開閉状態を検知す
る分割扉開閉検知センサ97としては、前述した外側扉
開閉検知センサ96と同等のものを用いることができ
る。分割扉開閉検知センサ97は、薬液供給ユニット5
を構成するフレームに設けてもよいし、または分割扉7
7a〜77gに取り付けてもよい。分割扉開閉検知セン
サ97についても、取付には特殊ネジ等を用いて安易な
脱着ができないようにし、また、外周をハウジング等で
囲って窒素ガス等をパージして薬液の蒸気等から保護す
ることが好ましい。
【0081】分割扉開閉検知センサ97が対応する分割
扉77a〜77gが取り外された状態を検知したときに
は、取り外された分割扉77a〜77gに対応するブロ
ックの動作機器は自動的に停止するようにシーケンスが
組まれている。これにより、分割扉77a〜77gを取
り外した作業員の安全が確保される。また、分割扉77
a〜77gを取り外した状態にあることが、表示モニタ
98や操作パネル4aに表示され、また、光または音等
による警報装置が作動するように構成することも好まし
い。
【0082】さて、分割扉77a〜77gのそれぞれに
対応した各ブロックには、図示しない消火ノズルが配設
されており、薬液供給ユニット5に設けられた火災検知
センサからの信号を受けてこの消火ノズルが作動し、二
酸化炭素ガス等の消火ガスが放出されるようになってい
る。こうして、発生した火災の延焼が防止されるように
なっている。
【0083】また、薬液供給ユニット5には、IPA等
の引火性溶媒の蒸気やガスを検知する溶媒検知センサが
設けられており、例えば、薬液供給ユニット5において
溶媒漏れが発生して漏れた溶媒が蒸気化またはガス化
し、溶媒検知センサが所定濃度以上の溶媒の蒸気または
ガスを検出すると、薬液供給ユニット5内の可動機器の
運転が停止し、これに合わせて警報が発せられ、もしく
は薬液供給ユニット5内から強制排気が行われ、または
溶媒の蒸気またはガスの濃度が小さくなるように所定の
希釈ガスが薬液供給ユニット5内に吐出されて、溶媒の
蒸気またはガスの濃度が高くなることによって生ずる爆
発が防止されるようになっている。
【0084】なお、このような火災検知センサと溶媒検
知センサは、別途、チャンバ室3bにも設けられてお
り、薬液供給ユニット5における対処方法と同様の方法
が採られる。これにより、チャンバ室3bからの延焼が
防止され、また、チャンバ室3bの爆発が防止される。
火災検知センサと溶媒検知センサはユーティリティ室に
も設けることが好ましい。
【0085】次に、フープステージ2aに載置されたフ
ープFをフープF1とし、フープステージ2bに載置さ
れたフープFをフープF2として、これら2個のフープ
F1・F2に収納されたウエハWの洗浄処理を行う場合
を例に、その洗浄処理工程について説明する。ここで、
搬送アーム17aを未処理のウエハWの搬送に、搬送ア
ーム17bを洗浄処理済みのウエハWの搬送にそれぞれ
用いるものとする。
【0086】まず、25枚のウエハWが所定の間隔で平
行に収納されたフープF1・F2を、フープF1・F2
においてウエハWの出し入れを行うウエハ搬入出口が窓
部12a・12bと対面するように、それぞれフープス
テージ2a・2bに載置する。最初にフープF1に収納
されたウエハWを搬送するために、窓部12aを開口さ
せてフープF1の内部とウエハ搬送ユニット4の内部が
連通した状態とする。その後に、フープF1内のウエハ
Wの枚数および収納状態の検査をウエハ検査機構110
を用いて行う。ここで、ウエハWの収納状態に異常が検
出された場合にはフープF1のウエハWについては処理
を中断し、例えば、フープF2に収納されたウエハWの
処理に移行する。
【0087】フープF1内のウエハWの収納状態に異常
が検出されなかった場合には、搬送アーム17aがフー
プステージ2aに載置されたフープF1にアクセスでき
る位置へ搬送アーム17aを移動させ、次いで、昇降機
構23により搬送アーム17aの高さを調節し、スライ
ド機構20aを動作させて搬送アーム17aおよび保持
部18aをフープステージ2a側にスライドさせて搬送
アーム17aにウエハWを保持させて、搬送アーム17
aおよび保持部18aを元の位置に戻す。これによりフ
ープF1からウエハWが搬出された状態となる。
【0088】次に、テーブル21を回転機構22を動作
させて180°回転させつつ、搬送アーム17aがロー
タ34にアクセスできる位置までウエハ搬送機構16を
移動させて窓部25aを開口し、昇降機構23により高
さの調節を行った後に搬送アーム17aおよび保持部1
8aをロータ34側にスライドさせてウエハWをホルダ
ー36bが開いた状態に保持されたロータ34に移し替
える。ホルダー36bを閉じて搬送アーム17aおよび
保持部18aを元の位置に戻せば、ウエハWのロータ3
4への搬送が終了する。
【0089】ウエハWがロータ34に保持されたら、ロ
ータ34が外側チャンバ71a内に挿入され、かつ、ロ
ータ搬入出口62cに蓋体33が位置するように、姿勢
変換機構28、Z軸リニア移動機構29、X軸リニア駆
動機構30を駆動してロータ回転機構27を移動させ
る。ロータ34が外側チャンバ71a内の所定位置にあ
る状態となるようにしてロータ回転機構27を所定位置
で保持し、例えば、内側チャンバ71bを外側チャンバ
71a内の処理位置にスライドさせて、シール機構63
a・63b・67a・67bを動作させて、処理室52
を形成する。なお、予め内側チャンバ71bを処理位置
に移動させておき、その後にロータ34を内側チャンバ
71b内に挿入してもよい。
【0090】処理室52が形成されたら、モータ31を
駆動してロータ34を回転させつつ、処理液吐出ノズル
55から所定の薬液、例えば、薬液供給ユニット5から
供給される第1薬液をウエハWに供給し、薬液処理を行
う。ここで、例えば、第1薬液の供給状態に異常が生じ
た場合には、外側扉75を開いて異常が生じている可能
性が高い分割扉77a・77c・77fのブロックを中
心に薬液貯留部5aの内部を分割扉77a・77c・7
7fを透して観察し、異常原因を特定する。このとき、
外側扉75が開いている状態にあることが警報装置から
発せられ、作業員に注意を促す。
【0091】薬液貯留部5a内部の異常箇所が特定され
たら、該当するブロックの分割扉を取り外す。これによ
りブロック内の機器の運転が自動停止した状態となり、
安全に修理等を行うことが可能となる。修理等が終了し
たら取り外した分割扉を取り付けて処理を再開する。こ
のとき、分割扉を取り付ければ自動的に対応するブロッ
ク内の機器の運転が再開されるのではなく、改めて動作
スイッチ等をオンの状態とすることにより作業が再開さ
れるようにすることが好ましい。このような作業は、そ
の他の薬液や純水等を用いた処理において異常が発生し
た場合にも同様に行われる。
【0092】第1薬液による処理の終了後は、続いてI
PAによる予備洗浄を行ってもよいし、このような予備
洗浄を行うことなく、内側チャンバ71bを退避位置に
移動させて外側チャンバ71aによる処理室51を形成
し、ウエハWを回転させながら、ライン部5bから供給
される純水を、処理液吐出ノズル53および洗浄液吐出
ノズル73a・73bから吐出して水洗処理を行っても
よい。水洗処理が終了した後は、窒素ガスによる乾燥処
理を行う。
【0093】一方、退避位置に移動させた内側チャンバ
71bについては、形成された環状空間72を利用し
て、処理液吐出ノズル55から洗浄液を吐出して内側チ
ャンバ71bを洗浄し、その後に、ガス供給ノズル93
と処理液吐出ノズル55から乾燥ガスを吐出しながら、
排気管94から排気を行い、内側チャンバ71bを乾燥
する。こうして、内側チャンバ71bを次のロットのウ
エハWの薬液処理に使用することが可能となる。
【0094】このように洗浄処理ユニット3においてウ
エハWの処理が行われている間に、ウエハ搬送ユニット
4においては、ウエハWを保持していない状態となった
搬送アーム17aをフープステージ2bに載置されたフ
ープF2にアクセスさせて、フープF1からウエハWを
搬出した方法と同様の方法を用いて搬送アーム17aに
フープF2に収納されているウエハWを移し替え、さら
に、ウエハWを保持していない搬送アーム17bがロー
タ34にアクセスできる状態となるように、ウエハ搬送
機構16を動作させる。
【0095】洗浄処理ユニット3において洗浄処理が終
了した後には、ロータ回転機構27をX軸リニア駆動機
構30等を駆動させて、ロータ34をウエハWを搬送ア
ーム17a・17bとロータ34との間で受け渡し可能
な位置まで戻す。ホルダー開閉機構80を処理位置に移
動させ、また窓部25aを開口して、搬送アーム17b
をロータ34にアクセスさせてホルダー36bを開き、
ロータ34に保持されたウエハWを搬送アーム17bに
移し替え、続いて搬送アーム17aがロータ34にアク
セスできるように回転機構22を動作させてテーブル2
1を180°回転させ、搬送アーム17aに保持された
未処理のウエハWをロータ34へ移し替える。
【0096】ロータ34に保持されたフープF2の未処
理のウエハWについては、前述したフープF1に収納さ
れていたウエハWの洗浄処理と同様の工程により洗浄処
理を施し、その後にウエハWを搬送アーム17a・17
bとの間で受け渡し可能な位置まで移動させる。その間
に、搬送アーム17bをフープF1にアクセスさせて洗
浄処理の終了したウエハWをフープF1に移し替え、そ
の後にウエハ搬送機構16を搬送アーム17bがロータ
34にアクセスできる状態としておく。
【0097】搬送アーム17bは洗浄処理が終了したフ
ープF2のウエハWをロータ34から受け取り、このウ
エハWをフープF2に収納すれば、フープF1・F2に
収納されたウエハWについての洗浄処理が終了する。な
お、例えば、フープステージ2cにウエハWが収納され
たフープF3が配置され、フープF2のウエハWの洗浄
処理後に引き続いてフープF3のウエハWについて洗浄
処理を行う場合には、フープF2のウエハWをロータ3
4に移し替え、また、洗浄処理が終了したフープF1の
ウエハWをフープF1に収納した後に、搬送アーム17
aを用いてフープF3に収容されたウエハWを取り出
し、さらに、洗浄処理が終了したフープF2のウエハW
をロータ34から搬出した後に、搬送アーム17aに保
持されたフープF3のウエハWをロータ34に移し替え
ることで、連続して所定の洗浄処理を行うことができ
る。
【0098】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明が上記実施の形態に限定されるもので
はない。例えば、本発明の液処理装置は、例えば、所定
の塗布液を塗布する塗布処理やエッチング処理等、各種
の薬液を使用する液処理装置全般に適用することが可能
である。さらに、基板としては半導体ウエハを例に挙げ
たが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)用基板
等、他の基板であってもよい。
【0099】
【発明の効果】上述の通り、本発明の液処理装置によれ
ば、処理液供給ユニットの扉は外側が金属製であること
から、液処理装置内部で火災、爆発等が発生した場合に
も、外部への延焼や破片の飛散が抑制され、これにより
安全性が高められるという効果が得られる。また、処理
液供給ユニット内に配設された機器に何らかの異常が発
生した場合には、金属製の外側扉を開いても処理液供給
ユニット内の機器の運転が停止せず、略透明な内側扉を
透して内部を観察することができる構造となっているこ
とから、故障個所等を容易に発見して、修理等を迅速に
行うことが可能となり、作業時間が短縮されるという効
果も得られる。さらに、内側扉を開いた場合には開いた
内側扉に対応する処理液供給ユニット内の機器が動作停
止するようになっていることから、作業員の安全が確保
される。なお、扉の開閉状態を検知するセンサを窒素ガ
ス等の清浄なガスでパージした状態に保持すると、セン
サが使用される薬液の蒸気等により腐食することが防止
され、センサの使用寿命を長期化することができるとい
う効果が得られる。
【0100】さらにまた、本発明の液処理装置において
は、吸気口から処理液供給ユニットに外部の空気が取り
込まれて所定のルートを通じて排気することで、処理液
供給ユニットにおいて処理液等の漏れが発生していた場
合に外側扉や内側扉を開けても、その処理液の蒸気等を
扉を開けた作業員が吸引することが防止され、作業員の
安全性が確保される。また、処理液供給ユニット等にお
いて爆発等が発生し、内部圧力が高まった場合には放散
口が作動することで、内部からの機器の破片の散乱を防
止しつつ、内部圧力を外部圧力へ解放することができ
る。このような放散口を設けることにより、液処理装置
全体の爆発等を防止して、安全性が高められるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る洗浄処理装置を示す
斜視図。
【図2】図1記載の洗浄処理装置の平面図。
【図3】図1記載の洗浄処理装置の内部構造を示す側面
図。
【図4】図1記載の洗浄処理装置の内部構造を示す別の
側面図。
【図5】ロータをチャンバに挿入した状態の一形態を示
す断面図。
【図6】ロータをチャンバに挿入した状態の別の形態を
示す断面図。
【図7】ロータの構造を示す斜視図。
【図8】ロータ回転機構の移動形態を示す説明図。
【図9】図1記載の洗浄処理装置を背面側から見た斜視
図。
【図10】洗浄処理装置の背面図であって、薬液供給ユ
ニットの扉構造を示す説明図。
【図11】吸気・放散手段の構造と配置を示す説明図。
【符号の説明】
1;洗浄処理装置 2;フープ搬入出部 3;洗浄処理ユニット 4;ウエハ搬送ユニット 5;薬液供給ユニット 16;ウエハ搬送機構 27;ロータ回転機構 71a;外側チャンバ 71b;内側チャンバ 75;外側扉 76;吸気・放散手段 77;内側扉 77a〜77g;分割扉 78;吸気・放散手段 96;外側扉開閉検知センサ 97;分割扉開閉検知センサ 99a〜99d;タンク F;フープ W;半導体ウエハ(基板)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に所定の液処理を施す液処理装置で
    あって、 基板を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された基板に所定の処理液を供給し
    て液処理を行う処理容器と、 前記処理容器へ所定の処理液を供給する処理液供給機構
    が配設された処理液供給ユニットと、を具備し、 前記処理液供給ユニットの一側面には前記処理液供給ユ
    ニットの内部にアクセスできるように開閉可能な扉が設
    けられ、 前記扉は略透明な内側扉と金属製の外側扉とからなる二
    重構造を有することを特徴とする液処理装置。
  2. 【請求項2】 基板に所定の液処理を施す液処理装置で
    あって、 基板が収納された搬送容器の搬入出が行われる容器搬入
    出部と、 基板を保持する保持手段および前記保持手段に保持され
    た基板に所定の処理液を供給して液処理を行う処理容器
    が配設された液処理ユニットと、 前記容器搬入出部と前記液処理ユニットとの間で基板の
    搬送を行う基板搬送ユニットと、 前記処理容器へ所定の処理液を供給する処理液供給機構
    が配設された処理液供給ユニットと、を具備し、 前記処理液供給ユニットの一側面には、前記処理液供給
    ユニットの内部にアクセスできるように開閉可能な扉が
    設けられ、 前記扉は略透明な内側扉と金属製の外側扉とからなる二
    重構造を有することを特徴とする液処理装置。
  3. 【請求項3】 基板に所定の液処理を施す液処理装置で
    あって、 基板を保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された基板に所定の処理液を供給し
    て液処理を行う処理容器と、 前記処理容器へ所定の処理液を供給する処理液供給機構
    が配設された処理液供給ユニットと、 前記処理液供給ユニットの内部にアクセスできるように
    前記処理液供給ユニットの一側面に設けられた開閉可能
    な略透明な内側扉と金属製の外側扉からなる二重構造扉
    と、を具備し、 前記内側扉と前記外側扉はそれぞれ前記処理液供給ユニ
    ットに外気を取り込むための吸気口と前記処理液供給ユ
    ニット内において急激な気圧上昇が起こった場合に前記
    気圧を外気圧に解放する放散口とが一体的に形成された
    吸気・放散手段を有することを特徴とする液処理装置。
  4. 【請求項4】 前記吸気・放散手段は、前記吸気口が常
    時開口状態にあり、かつ、前記放散口が通常の状態では
    閉口状態にあるが所定圧力以上となった場合に開口する
    構造を有し、 前記吸気・放散手段を前記処理液供給ユニットの下部に
    配設する場合には前記放散口が開口すると内気が外部下
    方に噴出するように、 また、前記吸気・放散手段を前記処理液供給ユニットの
    上部に配設する場合には前記放散口が開口すると内気が
    外部上方に噴出するように、 前記扉に前記吸気・放散手段が配設されていることを特
    徴とする請求項3に記載の液処理装置。
  5. 【請求項5】 前記外側扉の開閉状態を検知する外側扉
    開閉検知センサと、前記外側扉開閉検知センサが前記外
    側扉の開口状態を検知したときに所定の音または光によ
    る警告を発する警報機構と、 を具備することを特徴とする請求項1から請求項4のい
    ずれか1項に記載の液処理装置。
  6. 【請求項6】 前記外側扉開閉検知センサにおいてセン
    シングに影響を与えない部分に非腐食性ガスが供給さ
    れ、前記処理液供給ユニットの雰囲気に晒されない構造
    となっていることを特徴とする請求項5に記載の液処理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記処理液供給ユニットが複数のブロッ
    クからなる構造を有し、前記内側扉が前記処理液供給ユ
    ニットの各ブロックに対応して所定数に分割して配設さ
    れ、前記所定数の内側扉は個々に開閉可能となっている
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項
    に記載の液処理装置。
  8. 【請求項8】 前記所定数の内側扉の開閉を個々に検知
    する所定数の内側扉開閉検知センサと、 前記内側扉開閉検知センサが前記内側扉の開口状態を検
    知した場合に、前記開口した内側扉に対応する前記処理
    液供給ユニット内のブロックに配置された機器の動作を
    停止する作動停止機構と、 を具備することを特徴とする請求項7に記載の液処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記内側扉開閉検知センサにおいてセン
    シングに影響を与えない部分に非腐食性ガスが供給さ
    れ、前記処理液供給ユニットの雰囲気に晒されない構造
    となっていることを特徴とする請求項8に記載の液処理
    装置。
  10. 【請求項10】 前記所定数の内側扉のそれぞれに前記
    吸気・放散手段が配設されていることを特徴とする請求
    項7から請求項9のいずれか1項に記載の液処理装置。
  11. 【請求項11】 前記処理液供給ユニットに火災を検知
    する火災検知センサが設けられ、また、前記火災検知セ
    ンサからの信号を受けて消火薬を吐出する消火ノズルが
    前記処理液供給ユニットの各ブロックに配設されている
    ことを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1
    項に記載の液処理装置。
  12. 【請求項12】 前記処理液供給ユニットにガス状また
    は蒸気状の溶媒を検知する溶媒検知センサが設けられて
    いることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれ
    か1項に記載の液処理装置。
JP2001012908A 2001-01-22 2001-01-22 液処理装置 Pending JP2002217162A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001012908A JP2002217162A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 液処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001012908A JP2002217162A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 液処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002217162A true JP2002217162A (ja) 2002-08-02

Family

ID=18879846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001012908A Pending JP2002217162A (ja) 2001-01-22 2001-01-22 液処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002217162A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047728A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Tokyo Electron Ltd 半導体製造装置
JP2015205376A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社ディスコ 加工装置
WO2022201831A1 (ja) * 2021-03-25 2022-09-29 株式会社Screenホールディングス 処理液キャビネットの排気制御方法および基板処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047728A (ja) * 2006-08-17 2008-02-28 Tokyo Electron Ltd 半導体製造装置
JP2015205376A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 株式会社ディスコ 加工装置
WO2022201831A1 (ja) * 2021-03-25 2022-09-29 株式会社Screenホールディングス 処理液キャビネットの排気制御方法および基板処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI784380B (zh) 具有工廠界面環境控制之基板處理系統、設備與方法
US7279067B2 (en) Port structure in semiconductor processing system
KR100221983B1 (ko) 처리장치
JP4027837B2 (ja) パージ装置およびパージ方法
JP3422799B2 (ja) 膜厚測定装置、基板処理方法並びに基板処理装置
JP4912008B2 (ja) 基板処理装置
US8186927B2 (en) Contained object transfer system
JP4100466B2 (ja) 液処理装置
KR20170054427A (ko) 로드 포트 및 로드 포트의 분위기 치환 방법
JPH11145245A (ja) 基板処理装置
TWI742661B (zh) 基板處理裝置
JP2008218466A (ja) 試料搬送装置及び方法
TWI765088B (zh) 具有局部沖淨功能的搬送裝置
JP2002217162A (ja) 液処理装置
US6725868B2 (en) Liquid processing apparatus
JP3892784B2 (ja) 基板処理装置
JP3964361B2 (ja) パージ装置およびパージ方法
KR100722753B1 (ko) 회전 구동 장치 및 회전 구동 방법
KR100679591B1 (ko) 퍼지 장치 및 퍼지 방법
JP3543987B2 (ja) 処理装置
JP2002246361A (ja) 液処理装置および液処理方法
JP4223504B2 (ja) 液処理装置
JP3877044B2 (ja) 液処理装置
JP4906824B2 (ja) 液処理装置
JP2001223195A (ja) 枚葉式基板洗浄方法、枚葉式基板洗浄装置および基板洗浄システム