JP3877027B2 - 光記録媒体並びにその記録再生方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体並びにその光記録媒体に対してディジタルデータを記録又は再生する光記録媒体記録再生方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光記録媒体として光ディスクにディジタルデータを高密度に記録再生する方法として、クロストークキャンセル方式が知られている。この方式は、トラックピッチを狭めて高密度記録した光ディスクを再生する際、隣接する3トラックに3本の再生レーザ光を照射し、各再生レーザ光の再生信号を加減算することにより、中央のトラックに両側のトラックから混入するクロストークを打ち消す方式である。
【0003】
図1にクロストークキャンセル方式を用いた光ディスク記録再生装置を示す。ここでは、光ディスク1の記録面上に格子状の記録点を設けている。図1では、光ディスク1の記録面上の部分Aを拡大して示しており、黒点が記録点であり、各記録点にピットの有無により2値のディジタルデータを記録する場合を示している。
【0004】
記録ヘッド2は、情報データxに応じて記録レーザ光をオン・オフして、ディスク1のトラック上にピット列を形成する。すなわち、情報データが“1”なら記録レーザ光をオンして記録点にピットを形成し、情報データが“0”なら記録レーザ光をオフして記録点にピットを形成しない。
再生ヘッド3は隣接する3トラックに3本の再生レーザ光B1,B2,B3を照射し、各再生レーザ光の反射光を光電変換することにより、3トラックに記録されたピット列に応じた3つの再生信号p1,p2,p3を得る。この時トラックピッチが狭いので、中央のトラックの再生信号p2には、両側のトラックの再生信号p1,p3からのクロストークが混入している。
【0005】
クロストークキャンセル回路4は、3つの再生信号p1,p2,p3を入力され、これらを所定の比率で加減算することにより、クロストークを打ち消す。すなわち、中央のトラックの再生信号p2に混入したクロストークを複製するため、両側の再生信号p1,p3に所定の係数を乗じる。こうして複製されたクロストークを中央のトラックの再生信号p2から減算して、クロストークを打ち消す。
【0006】
復号回路5は、クロストークが除去された後の再生信号のレベルを判定することにより、ディジタルデータを復元する。こうして復元された再生データzは中央のトラックに記録された記録データy2に等しい。すなわち、
【0007】
【数10】
z=y2 ……(1)
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
かかるクロストークキャンセル方式を用いることにより、ある程度トラックピッチを狭めることができ、光ディスクの記録密度を高めることができる。しかしながら、トラックピッチの限界は再生レーザ光のビーム半径とほぼ同じくらいである。トラックピッチをビーム半径よりかなり狭くすると、クロストーク量が増大するために、クロストークキャンセル回路でクロストークを除去しきれなくなってしまう。このように、従来の記録再生方法では再生レーザ光のビーム半径に比べて、トラックピッチをかなり狭くすることが不可能であり、高密度化に限界があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、再生レーザ光のビーム半径に比べて光ディスク等の光記録媒体のトラックピッチをかなり狭くして高密度化を図ってもディジタル情報データを正確に復元することができる光記録媒体並びにその記録再生方法及び装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の光記録媒体記録再生方法は、m値(mは2以上の整数)のディジタル情報データに記録演算を施して記録データを得てそれをディスク状の光記録媒体に記録し、光記録媒体から記録データを読み出し、その読み出した記録データに再生演算を施して情報データを再生データとして得る記録再生方法であって、情報データxと、光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の記録データy1〜ynとの間に、
【0011】
【数11】
y1=(k1・x−k2・y2−……−kn・yn)mod.m
k1〜kn:整数係数
mod.m:mを法とする剰余演算
なる関係が成立し、
再生データzと、記録データy1〜ynとの間に、
【0012】
【数12】
z=(k1・y1+k2・y2+…… +kn・yn) mod.mなる関係が成立することを特徴としている。
本発明の光記録媒体記録装置は、m値(mは2以上の整数)のディジタル情報データに演算を施して記録データを得てそれをディスク状の光記録媒体に記録する記録装置であって、情報データxと、光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の記録データy1〜ynとの間に、
【0013】
【数13】
y1=(k1・x−k2・y2−……−kn・yn)mod.m
k1〜kn:整数係数
mod.m:mを法とする剰余演算
なる演算を施す記録演算回路と、記録データを光記録媒体に記録する記録ヘッドとを有することを特徴としている。
【0014】
本発明の光記録媒体再生装置は、ディスク状の光記録媒体の記録データを読み出し、その読み出した記録データに再生演算を施してm値(mは2以上の整数)のディジタルデータを再生データとして得る再生装置であって、光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックに第1の光ビームと、第1の光ビームを挟むように第2の光ビーム及び第3の光ビームとを各々照射し、第1〜第3の光ビーム各々の光記録媒体による反射光に応じた3つの再生信号を得る再生ヘッドと、3つの再生信号を所定の比率で加減算して合成再生信号を合成する再生演算回路と、合成再生信号に基づいて再生データを復号する復号回路とを有し、再生データzと、隣接するn本のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の記録データy1〜ynとの間に、
【0015】
【数14】
z=(k1・y1+k2・y2+…… +kn・yn)mod.m
k1〜kn:整数係数
mod.m:mを法とする剰余演算
なる関係が成立することを特徴としている。
【0019】
本発明の光記録媒体は、m値(mは2以上の整数)のディジタル情報データに記録演算を施した記録データが記録されたディスク状の光記録媒体であって、情報データxと、光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の記録データy1〜ynとの間に、
【0020】
【数17】
y1=(k1・x−k2・y2−……−kn・yn)mod.m
k1〜kn:整数係数
mod.m:mを法とする剰余演算
なる関係が成立する記録方法で記録されたことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の第1の実施例として光ディスク記録再生装置を示している。ここでは、光ディスク11の記録面上に格子状の記録点を設け、各記録点にピットの有無により2値のディジタルデータを記録する場合を示している。図2中の光ディスク11の右の部分は記録面上の部分Bを拡大して示しており、その拡大図において黒点が記録点である。
【0022】
光ディスク記録再生装置の記録系は、記録演算回路12、基準データ発生回路13、切換回路14及び記録ヘッド15からなり、再生系は再生ヘッド16、再生演算回路17及び復号回路18からなる。
記録演算回路12は情報データxを入力し、記録データyを出力する。ここで、情報データxと、光ディスク11の記録面で同一半径ライン上の隣接する3トラック上に位置する3個の記録データy1,y2,y3との間に、
【0023】
【数18】
y1=(x−2・y2−y3)mod.2 ……(2)
mod.2:2を法とする剰余演算
なる演算を施す。上式は、2・y2の項の剰余演算の結果は0となることが分かるので、
【0024】
【数19】
y1=(x−y3)mod.2 ……(3)
と簡略化できる。
なお、剰余演算については、例えば、
【0025】
【数20】
A mod.B ……(4)
の場合、“A”を“B”で割った際の余りがその演算結果となり、この際、かかる演算結果は“B”と同一極性となる。
基準データ発生回路13は、後述する基準ピットを含む基準領域に相当する基準データを発生する。切換回路14は、記録演算回路12からの記録データと基準データ発生回路13からの基準データを交互に切り換えて、多重データを記録ヘッド15に出力する。
【0026】
記録ヘッド15は、多重データに応じて記録レーザ光をオン・オフして、ディスクのトラック上にピット列を形成する。すなわち、多重データが“1”ならば記録レーザ光をオンして記録点にピットを形成し、多重データが“0”ならば記録レーザ光をオフして記録点にピットを形成しない。
再生ヘッド16は隣接する3トラックに3本の再生レーザ光B1,B2,B3を照射し、各再生レーザ光の反射光を光電変換することにより、3トラックに記録されたピット列に応じた3つの再生信号p1,p2,p3を得る。このとき、再生レーザ光のビーム半径よりトラックピッチが狭いので、中央の再生レーザ光B2は、両側のトラックも同時に照射している。
【0027】
再生演算回路17は、3つの再生信号p1,p2,p3を入力し、これらを所定の比率で加減算することにより合成再生信号を合成し、それを復号回路18に供給する。本実施例では、合成再生信号uが
【0028】
【数21】
u=c(y1+2・y2+y3) ……(5)
c:実数係数
となるよう加減算の比率を制御する。すなわち、従来装置のクロストークキャンセル回路のようにクロストークを打ち消すのではなく、クロストークが一定の整数比(1:2:1)となるように3つの再生信号を合成する。
【0029】
復号回路18は、合成再生信号のレベルを判定することにより、ディジタルデータを復元する。本実施例の合成再生信号のレベルは、ピットの有無に応じて0,1,2,3,4の5通りの値をとるので、これを0.5,1.5,2.5,3.5の4つの閾値と比較することによりレベルを判定する。そして、5値のデータに対して2を法とする剰余演算を施すことにより、再生データzを復元する。こうして復元された再生データzは、3トラックに記録された記録データy1,y2,y3との間に、
【0030】
【数22】
z=(y1+2・y2+y3)mod.2 ……(6)
なる関係が成立する。
上記した情報データx、記録データy、合成再生信号u、再生データzの関係を図3に示す。図3において情報データxと再生データzが一致しており、記録再生系全体を通じてデータが正しく伝送されることが分かる。
【0031】
図4は上記の記録演算回路12の具体的な構成を示している。メモリ21,22は、各々1トラック分の記録データを記憶することにより記録データを1トラック分遅延する。減算器23と、2を法とする剰余演算回路24は、上記の式(3)の論理演算を実行する。
図5は上記の再生演算回路17の具体的な構成を示している。アンプ31,32,33は再生ヘッド16から出力された3つの再生信号p1,p2,p3を各々増幅して信号q1,q2,q3を出力する。A/D変換器34,35,36は、アナログ波形としての再生信号q1,q2,q3をA/D変換して、サンプル値系列としての再生信号r1,r2,r3を出力する。FIFOメモリ37,38は、3本の再生レーザ光がディスク接線方向に一定の間隔で離れているために生ずる3つの再生信号の時間差を調整して、3本の再生レーザ光が同一半径ライン上に並んでいる場合と等価な3つの再生信号を出力する。すなわち、FIFOメモリ37はある一定のNdクロックだけr2を遅延してr2’とし、FIFOメモリ38は2・Ndクロックだけr3を遅延してr3’とする。FIRディジタルフィルタ39,40,41は3つの再生信号r1,r2’,r3’に各々適した周波数特性を乗じてs1,s2,s3を出力する。乗算器42,43は、s1,s3に係数制御回路44から供給される係数c1,c3を乗じてt1,t3を出力する。加算器45は3つの再生信号t1,s2,t3を加算し、合成再生信号uを出力する。係数制御回路44は、後述する基準ピットの再生レベルを比較して、各基準ピットの再生レベルが1:2:1となるよう係数c1,c3を制御する。この結果、合成再生信号uは式(5)を満たす。
【0032】
なお、乗算器42,43で係数c1,c3を乗じる代わりに、FIRディジタルフィルタ39,41の全タップ係数に係数c1,c3を乗じてもよく、この場合には乗算器を省略できる。また、係数c1,c3は正である場合も、負である場合もある。
図6はディスク11の周方向(トラック記録方向)に一定周期で設けられた基準領域における基準ピットRPの配置を示す。3トラック周期で同じピット配置を繰り返しており、隣接する3トラック上の3個の基準ピットRPは、互いに周方向の位置が異なる。このような基準領域を再生すると、互いに異なるタイミングで基準ピットRPの再生信号が得られるため、合成再生信号における3つの再生信号の混合比率を検出することができる。
【0033】
図7に基準領域を再生した場合の再生ヘッド16の出力信号p1,p2,p3、アンプ31〜33の出力信号q1,q2,q3、A/D変換器34〜36の出力信号r1,r2,r3、FIFOメモリ37,38の出力信号r2’,r3’、FIRディジタルフィルタ39〜41の出力信号s1,s2,s3、乗算器42,43の出力信号t1,t3及び加算器45の出力信号uからなる各再生信号波形を示す。ここでは説明の都合上、ピットが無い領域を再生した時の再生信号のレベルをゼロレベルとして図示している。
【0034】
図7に示すように、基準領域を再生すると、3個の基準ピットに対応した3個のピークを持つ合成再生信号uが得られる。この3個のピークのレベルは、合成再生信号uにおける各トラックの再生信号の混合比率を示している。したがって、この3個のピークのレベルが1:2:1となるように係数制御回路44は係数c1,c3を制御するのである。
【0035】
なお、この基準ピットの再生信号を用いて、上述のFIFOメモリ37,38の遅延量を自動調整することができる。すなわち、再生信号のピークの時間差から、3本の再生レーザ光の接線方向の間隔を検出することができるので、これに相当する時間だけFIFOメモリ37,38で再生信号を遅延すればよい。
かかる光ディスク記録再生装置において、再生レーザ光を対物レンズ(図示せず)で集束したビームスポットが光ディスク11の記録面上に照射される。このビームスポットの光強度分布はエアリパターンと呼ばれ、エアリパターンの中心部のエアリディスクと呼ばれる円内に全光量の84%が集中している。このため、一般にエアリディスクの半径でビーム半径rを定義することができ、レーザ波長をλ、対物レンズの開口をNAとすると、
【0036】
【数23】
r=0.61・λ/NA ……(7)
の関係が成立する。
通常、光ディスクのトラックピッチTpは、このビーム半径rより広くする。実際、DVDでは、λ=650nm、NA=0.6よりr=0.66μmであり、Tp=0.74μmである。すなわち、
【0037】
【数24】
Tp=0.68・λ/NA ……(8)
の関係が成立する。
一方、クロストークキャンセラを用いると、ビーム半径よりもトラックピッチを狭めることができる。例えば、第45回応用物理学関係連合講演会講演予稿集1123頁に「クロストークキャンセラを用いた高密度光ディスク再生装置」として開示されているように、λ=650nm、NA=0.6よりr=0.66μmであることに対し、Tp=0.55μmとすることができる。すなわち、
【0038】
【数25】
Tp=0.51・λ/NA ……(9)
の関係が成立する。
更に、本発明によれば、トラックピッチを更に狭めることができる。すなわち、
【0039】
【数26】
Tp≦0.5・λ/NA ……(10)
とすることができる。
本発明は、ピットの有無により2値のディジタルデータを記録する場合以外にも適用可能である。ピットエッジの位置により多値のディジタルデータを記録する方式として、SCIPER(Single Carrier Independent Pit Edge Recording)方式が知られている。これは、トラック上に一定の間隔でピットを配置し、ピットの前エッジと後エッジの位置を、各々のエッジに記録するデータに応じてステップ的に変化させる方式である。例えば3値のデータ“0”,“1”,“2”を記録する場合、記録データが“0”ならピットが短くなる方向にピットエッジの位置を距離dだけシフトし、記録データが“1”ならピットエッジの位置をそのままにし、記録データが“2”ならピットが長くなる方向にピットエッジの位置を距離dだけシフトする。
【0040】
図8は本発明の第2実施例である光ディスク記録再生装置を示している。ここでは、光ディスク51の記録面上に格子状の記録点を設け、各記録点にSCIPER方式により3値のディジタルデータを記録する場合を示す。図8中の光ディスク51の右の部分は記録面上の部分Cを拡大して示しており、その拡大図において黒点が記録点である。
【0041】
この光ディスク記録再生装置の記録系は、記録演算回路52、基準データ発生回路53、切換回路54及び記録ヘッド55からなり、再生系は再生ヘッド56、再生演算回路57及び復号回路58からなる。
記録演算回路52はディジタル情報データxを入力され、記録データyを出力する。ここで、情報データxと、同一半径ライン上の隣接する3トラック上に位置する3個の記録データy1,y2,y3との間に、
【0042】
【数27】
y1=(x−2・y2−y3)mod.3 ……(11)
mod.3:3を法とする剰余演算
なる演算を施す。
基準データ発生回路53は、後述する基準ピットを含む基準領域に相当する基準データを発生する。切換回路54は、記録演算回路52からの記録データと基準データ発生回路53からの基準データとを交互に切り換えて、多重データを記録ヘッド55に出力する。
【0043】
記録ヘッド55は、多重データに応じて記録レーザ光をオン・オフするタイミングを変化させ、ディスクのトラック上にピット列を形成する。すなわち、多重データが“0”ならピット長が短くなるように、多重データが“2”ならピットが長くなるように、記録レーザ光をオン・オフするタイミングを変化させる。
再生ヘッド56は隣接する3トラックに3本の再生レーザ光B1,B2,B3を照射し、各再生レーザ光の反射光を光電変換することにより、3トラックに記録されたピット列に応じた3つの再生信号p1,p2,p3を得る。このとき、再生レーザ光のビーム半径よりトラックピッチが狭いので、中央の再生レーザ光B2は、両側のトラックも同時に照射している。
【0044】
再生演算回路57は、3つの再生信号p1,p2,p3を入力し、これらを所定の比率で加減算することにより合成再生信号を合成する。本実施例では、合成信号uが式(5)となるように加減算の比率を制御する。すなわち、従来装置のクロストークキャンセル回路のようにクロストークを打ち消すのではなく、クロストークが一定の整数比(1:2:1)となるように3つの再生信号を合成する。
【0045】
復号回路58は、合成再生信号uのレベルを判定することにより、ディジタルデータを復元する。本実施例の合成再生信号uのレベルは、ピットエッジの位置に応じて0から8までの9通りの値をとるので、これを0.5から7.5までの8つの閾値と比較することによりレベルを判定する。そして、9値のデータに対して3を法とする剰余演算を施すことにより、再生データzを復元する。こうして復元された再生データzは、3トラックに記録された記録データy1,y2,y3との間に、
【0046】
【数28】
z=(y1+2・y2+y3)mod.3 ……(12)
なる関係が成立する。
以上の情報データx、記録データy、合成再生信号u、再生データzの関係を図9に示す。図9において情報データxと再生データzが一致しており、記録再生系全体を通じてデータが正しく伝送されることが分かる。
【0047】
図10は上記の記録演算回路52の具体的な構成を示している。メモリ61,62は、各々1トラック分の記録データを記憶することにより記録データを1トラック分遅延する。減算器63と、係数回路64と、3を法とする剰余演算回路65は、式(11)の論理演算を実行する。
再生演算回路57は、図5の再生演算回路17と同一の構成を有している。
【0048】
本実施例の基準ピットは図6と同じでもよいが、図11のように一定長のピット配列の中に、ピット長の異なる基準ピットPRを設けてもよい。3トラック周期で同じピット配置を繰り返しており、隣接する3トラック上の3個の基準ピットPRは、互いに周方向の位置が異なる。このような基準領域を再生すると、互いに異なるタイミングで基準ピットの再生信号が得られるため、合成再生信号uにおける3つの再生信号の混合比率を検出することができる。
【0049】
図12は図11の基準領域を再生した場合の再生ヘッド56の出力信号p1,p2,p3、アンプ31〜33の出力信号q1,q2,q3、A/D変換器34〜36の出力信号r1,r2,r3、FIFOメモリ37,38の出力信号r2’,r3’、FIRディジタルフィルタ39〜41の出力信号s1,s2,s3、乗算器42,43の出力信号t1,t3及び加算器45の出力信号uからなる各再生信号波形を示している。ここで説明の都合上、一定長のピットが配置された領域を再生した時の再生信号の中心レベルをゼロレベルとして図示している。
【0050】
図12に示すように、基準領域を再生すると、3個の基準ピットに対応した3個のピークを持つ合成再生信号uが得られる。この3個のピークのレベルは、合成再生信号uにおける各トラックの再生信号の混合比率を示している。したがって、本実施例の場合、この3個のピークのレベルが1:2:1となるように係数制御回路44が係数c1,c3を制御する。
【0051】
なお、この基準ピットの再生信号を用いて、上述のFIFOメモリの遅延量を自動調整することができる。すなわち、再生信号のピークの時間差から、3本の再生レーザ光の接線方向の間隔が検出できるので、これに相当する時間だけFIFOメモリで再生信号を遅延すればよい。
本発明は、3値のディジタルデータを記録するSCIPER方式に限らず、2値のディジタルデータ、あるいは4値以上のディジタルデータを記録するSCIPER方式にも適用できる。
【0052】
また、再生信号の混合比率は1:2:1に限らず、例えば1:3:1でもよい。
また、両側の再生レーザ光は、両側に隣接するトラック上をトレースする場合に限らず、より内側、あるいはより外側をトレースしてもよい。
また、中央の再生レーザ光が同時に照射するトラック数は3トラックに限らず、例えば2トラックでもよい。そしてこの場合、再生信号の混合比率は例えば、1:1であればよい。また、中央の再生レーザ光が同時に照射するトラック数は、例えば4トラックでもよい。そしてこの場合、再生信号の混合比率は例えば、1:2:2:1あるいは1:3:3:1のように整数比であればよい。このように、中央の再生レーザ光が同時に偶数トラックを照射する場合、中央の再生レーザ光は2トラックの中心線上、すなわちトラック間をトレースする。
【0053】
以上の実施例では、ディスク上に一定の周期で基準領域を設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、合成再生信号のレベルを観測し、各レベルの発生頻度を示すヒストグラムを作成する。そして、このヒストグラムのピーク位置が所望のレベルとなり、かつなるべくピークが鋭くなるように乗算係数c1,c3を制御する。前述のように第1実施例の合成再生信号のレベルは0,1,2,3,4の5通りの値をとる筈であるから、ヒストグラムに5個の鋭いピークが現れるように制御すれば良い。なお、ヒストグラムは各レベルをアドレスとし、発生頻度をデータとするRAMを設ければ作成でき、これをCPUで監視すれば制御ができる。
【0054】
なお、上記した実施例においては本発明を光ディスク、並びその記録再生方法及び装置に適用した場合について説明したが、光ディスク以外のカード等の光記録媒体、並びにその記録再生方法及び装置に本発明を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、再生レーザ光のビーム半径に比べて、トラックピッチをかなり狭くすることが可能であり、光ディスク等の光記録媒体の高密度化を図ってもディジタル情報データを正確に復元することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光ディスク記録再生装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図3】情報データx,記録データy,合成再生信号u,再生データzの関係を示す図である。
【図4】図2の装置中の記録演算回路の具体的構成を示すブロック図である。
【図5】図2の装置中の再生演算回路の具体的構成を示すブロック図である。
【図6】基準領域の基準ピット配置を示す図である。
【図7】図5の再生演算回路中の各再生信号波形を示す図である。
【図8】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図9】情報データx,記録データy,合成再生信号u,再生データzの関係を示す図である。
【図10】図8の装置中の記録演算回路の具体的構成を示すブロック図である。
【図11】基準領域の基準ピット配置を示す図である。
【図12】図8の装置の再生演算回路中の各再生信号波形を示す図である。
【符号の説明】
1,11,51 光ディスク
2,15,55 記録ヘッド
3,16,56 再生ヘッド
4 クロストークキャンセル回路
5,18,58 復号回路
12,52 記録演算回路
13,53 基準データ発生回路
14,54 切換回路
17,57 再生演算回路
Claims (6)
- m値(mは2以上の整数)のディジタル情報データに記録演算を施して記録データを得てそれをディスク状の光記録媒体に記録し、前記光記録媒体から前記記録データを読み出し、その読み出した記録データに再生演算を施して前記情報データを再生データとして得る記録再生方法であって、
前記情報データxと、前記光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の前記記録データy1〜ynとの間に、
mod.m:mを法とする剰余演算
なる関係が成立し、
前記再生データzと、前記記録データy1〜ynとの間に、
- ディスク状の光記録媒体の記録データを読み出し、その読み出した記録データに再生演算を施してm値(mは2以上の整数)のディジタルデータを再生データとして得る再生装置であって、
前記光記録媒体の記録面に所定間隔で並んだ複数のトラックのうちの隣接するn本(nは2以上の整数)のトラックに第1の光ビームと、前記第1の光ビームを挟むように第2の光ビーム及び第3の光ビームとを各々照射し、前記第1〜第3の光ビーム各々の前記光記録媒体による反射光に応じた3つの再生信号を得る再生ヘッドと、
前記3つの再生信号を所定の比率で加減算して合成再生信号を合成する再生演算回路と、
前記合成再生信号に基づいて前記再生データを復号する復号回路とを有し、
再生データzと、隣接するn本のトラックの同一半径ライン上に位置するn個の前記記録データy1〜ynとの間に、
mod.m:mを法とする剰余演算
なる関係が成立することを特徴とする光記録媒体再生装置。
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