JP3876859B2 - 電気貯湯容器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば家庭用の電気ポットとして利用される電気貯湯容器に関するものである。
電気ポットは家庭や職場、飲食店などで広く使用されている。家庭での依存度は特に高く電源を投入しっ放しで、使用状態が長時間継続されることが多い。貯湯している内容液は複数のユーザによって種々に利用され、その時々の残量は実感していることが少ない。しかし、内容液残量は空焚き防止などの使用の安全や、ユーザがその時々で希望する用に対応できるかに影響する。
そこで、内容液の液量が分かる液量管を設けて電気ポットの窓を通じ外部から透視できるようにすることが古くから行われている。また、液量管の検出が必要な液量ごとに対応した液流センサを設けて各種の液量状態を検出することも比較的古くから行われている。近時では、吐出手段による吐出量を検出して残量を演算し表示するものも提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2002−238762号公報
しかし、液量管による液量表示は、残量をユーザに視認させるだけであるので、誤認や見忘れにより、空焚き状態に至ってしまったり、吐出操作時に所定の残量状態に遭遇してしまう問題がある。また、液流センサによるものや特許文献1に記載のものは、特定の液量、残量状態が電気信号として得られるので、表示するにもランプ表示や電光表示によって視認しやすくしたり、ブザーなどの音響を伴った報知はできるが、液流センサによる場合は検出が必要な液量、残量の種類数だけの液流センサやリード線の引き回しが必要となるので高価につく。特許文献1に記載のものでは、検出のためのセンサは不要であるが、残量検出開始時の液量が毎回一定していないと検出する残量にばらつきが生じるので、例えば、毎回満水状態から使用を開始しなければならない不便がある。また、残量検出には使用開始から検出が必要な液量、残量状態まで、吐出量や残量に関する連続したデータ管理が必要であるため、商用電源の供給停止や、プラグ外れなどの不用意な、あるいは意図的な電源接続の解除といった使用途中で停電状態が原因で、吐出量に関する蓄積データが消えてしまうような場合、それ以降の残量検出ができない。これに対応するには、吐出量や残量に関するデータをバックアップする必要があるので、メモリ機構が高価につく。しかも、吐出検出や吐出終了検出のタイミングがばらついたり、実情に合わないといったことで、吐出の回数が増すのにつれて残量検出の誤差が蓄積して残量が正しく検出しにくくなる問題もある。
本発明の目的は、複数のモードにより残量検出の機会を高め、さらには、より正しく残量を検出できる電気貯湯容器を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の電気貯湯容器は、内容液を加熱し沸騰までの湯沸しや保温をして貯湯し、吐出を伴う使用に供する電気貯湯容器において、内容液の湯沸し時の温度変化特性によって内容液の残量を検出する第1の残量検出モードと、吐出時における吐出動作があってから液流検知開始までの経過時間による残量情報とそれ以降の液流検知による吐出量情報とから残量を検出する第2の残量検出モードとを備え、第1の残量検出モードを優先して検出を行い、停電によって温度変化の蓄積データがなく検出機能が損なわれるときは、第2の残量検出モードで検出を行うことを特徴としている。
このような構成では、内容液を加熱し沸騰までの湯沸しや保温をして貯湯し、吐出を伴う使用に供しながら残量検出するのに、第1の残量検出モードによっては、内容液の加熱状態による温度変化特性から、それまでの蓄積データなしにその時々の残量を精度高く検出することができるのでこれを優先し、第2の残量検出モードによっては、1つの液流検出手段を必要とするものの、内容液の吐出時における液流を検知して、吐出動作があってから液流検知位置まで内容液が到達するまでの経過時間からそのときの貯湯内容液の残量を演算し検出することができるので、それまでの蓄積データなしに吐出後の残量を検出することができるので、停電状態では第2の残量検出モードで残量の検出を達成される。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明で明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合せで複合して採用することができる。
本発明によれば、使用途中での停電の影響なく、しかも、複数の異なった残量検出モードを使い分けて、残量検出の機会をより高めることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る電気貯湯容器について図1〜図6を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。以下の説明は、本発明の具体例であって、特許請求の範囲の事項を限定するものではない。
本実施例は、家庭用の電気ポットの場合の一例であり断熱容器を内容器に用いている。図1に示す例の断熱容器はステンレス鋼製の真空二重容器3を金属製の外装ケース2に内容器として収容した器体1を持っている。また、ヒータ11によって真空二重容器3内の内容液を加熱して貯湯し、貯湯内容液71を電動ポンプ26および図示する手動ベローズポンプなどの手動ポンプ10のいずれかによって、管路タイプの吐出系25を通じ外部に吐出して給湯し使用に供する。しかし、本発明はこれに限定されることはない。貯湯内容液71をヒータ11により加熱して湯沸しや通常保温をしながら貯湯し、使用に供する機能を有するものであれば足りる。吐出は必ずしも電動や手動のポンプによらなくても器体1を傾けて行うことも含め本発明は有効である。もっとも、ステンレス鋼は金属の中で熱伝導性が低く、かつ曲げ剛性、強度が十分である。しかも防錆効果を持ち、Cuを含有するなどで抗菌性をも発揮させやすいので、飲食用の電気貯湯容器には好適であり、真空二重容器3を提供するのに適している。また、真空二重容器3は必ずしも外装ケース2に収容する必要はなく外装体に共用することができる。また、電源・駆動系回路基板27と操作パネル32での設定操作や初期設定にて設定された動作モードに従った動作制御を行うのにマイクロコンピュータ33aを搭載した操作・制御系基板33を用いているが、これもハード回路を含めた種々な機器を採用した制御手段とすることができる。操作パネル32は器体1上端の合成樹脂製の肩部6に形成した前方へ例えば嘴状に突出した突出部31の上面に設けてある。操作パネル32の内側に設けられる操作・制御系基板33上の各種スイッチ類48を、操作パネル32に一体形成した樹脂ばねや別体に設けられたキー部材による操作手段によって個々に押動してオン操作できるようにしているが、これも、本発明の本質的なものではなく具体的な構成は特に問うものではない。マイクロコンピュータ33aは湯沸しや通常保温、省エネ保温のために内容液の温度を検知する温度センサ29からの温度情報を用いるようにしている。温度センサ29は内容器としての真空二重容器3におけるヒータ11を当てがっている一重底部の中央に、個別に当てがってある。電源・駆動系回路基板27は器体1の合成樹脂製の底部35内に電動ポンプ26とともに配置してある。
なお、ヒータ11は図4に示すように湯沸しヒータ11aと保温ヒータ11bとよりなり、湯沸しヒータ11aはリレー38によりオン、オフ制御し、保温ヒータ11bはトライアック39によってオン、オフ制御するようにしてある。しかし、これに限られない。操作パネル32は図4に模式的に示すように、設定保温温度や現在温度、現在動作モード、あるいは危険報知や必要操作の促しなどを画面表示する液晶表示部81、貯湯内容液71を吐出して給湯を行う吐出キー82、吐出キー82による吐出操作をロックまたはロック解除するロック・解除キー83、自動省エネモードを手動設定する省エネキー84、通常保温、省エネ保温中に再沸騰を行う再沸騰キー85、98度保温や90度保温の別、タイマ設定時間の別などを選択する選択キー86、および設定数値をアップダウンするアップキー88、ダウンキー89を有している。
本実施の形態では、前記吐出系25の途中に図1〜図4に示す液流センサ87を持ち、吐出の流量や吐出量、残量など吐出情報が得られるようにしている。これにより吐出操作があったときの吐出量を設定する計量カップキーを設けて、設定された吐出量だけ吐出するような制御もできる。また、図示しないが、ランプ表示としてはロック解除ランプ、給湯報知ランプ、省エネランプなどがLEDなどを利用して設けてある。
液流センサ87は吐出系25の途中に設けて液流の有無、液流の強弱、多少などの状態を検出するものとしてある。具体的には、吐出系25内にて吐出に伴う液流に応動して回転するセンサ羽根87aと、吐出系25の外回りに設けられて前記センサ羽根87aの回転を検出する回転センサ87bとで構成している。センサ羽根87aはスクリュウタイプであるがどのようなタイプのものでもよい。回転センサ87bは投受光器よりなるフォトカプラとしてある。センサ羽根87aがスクリュウタイプであることに対応して投受光器はセンサ羽根87aの回転軸から外れたセンサ光路にて、センサ羽根87aの回転に伴う羽根部による間欠的な横切りの有無を検出する。センサ羽根87aは吐出系25での吐出系内容液71aや貯湯内容液71の吐出に伴う流速、流量に比例した回転を受け、吐出に伴う流量に比例した速度と時間間隔で回転センサ87bのセンサ光路を横切る。これにより、制御手段としてのマイクロコンピュータ33aは回転センサ87bが検出するセンサ羽根87aの横切りの回数や時間、時間間隔から吐出時の流量や吐出された液量を判定することができる。また、液流センサ87は吐出系25にて吐出系内容液71aや貯湯内容液71の流れを検出するもので、電動ポンプ26による吐出か、手動ポンプ10による吐出かを問わず働く。また、器体1を傾けての吐出であっても働く。具体的には液流センサ87は、吐出系25の途中の透明な立ち上がり部25bを液量表示部として外装ケース2の窓121を通じて外部から視認できるようにしている部分の上に設けられ、図1に示す貯湯内容液71の満水位の直ぐ上に位置するようにしている。
なお、液流センサ87は、センサ羽根87aの一部に埋設したマグネットの動きを1つのリードセンサにて検出するようにするなど、他の検出方式のものを採用することができる。この場合は、特に、吐出系25の内部を透過するセンサ光路を持たなくてよいのでセンサ構造が簡略化する。また、別に、吐出系25内を実使用による液流によって吐出口25a側に押しやられるフロートの移動をフォトカプラやリードセンサなどにて検出し、その移動高さや移動速度の違いによって吐出情報、液流情報を検出することもできる。
以上のような液流センサ87によって検出される種々な吐出情報の告知に加え、ブザー90による残量警告などが行える。しかし、万一に備えて吐出系25にて使用上給水が必要な最低水位を図1、図2に示す給水ラインとして検出するフォトセンサなどからなる水位センサ91を設け、検出があるとLEDランプ92の点灯やブザー90の鳴動によって警告するようにしてある。なお、給電回路途中には空焚きによる異常昇温時に溶断して通電を停止させる温度ヒューズ94を設けてある。
電気ポットでは、例えば、貯湯内容液71は湯沸しや通常保温、場合によっては使用頻度が少ないか、使用しない時間帯での通常保温よりも低い温度での省エネ保温が行われる。そのために、湯沸しヒータ11aによる加熱容量の高い湯沸しモードの加熱から保温ヒータ11bによる加熱容量の低い通常保温モードの加熱への移行、通常保温からさらに加熱容量の低い省エネ保温モードの加熱への移行、通常保温時や省エネ保温時の設定された保温温度を保つための保温ヒータ11bのオン、オフ、通常保温モードや省エネ保温モードから湯沸しモードへの復帰といった各種の加熱制御がなされる。これら各種の加熱状態に応じて貯湯内容液71はその残量に応じた温度変化を示す。そこで、基本的にはそのような加熱状態と貯湯内容液71の温度変化特性との相関性から、その時々の貯湯内容液71の残量を判定することができる。このような残量検出によれば使用中の電気ポットにおけるどのような使用状態の際にも対応することができ、基本的に時期的な制限は受けない。
また、吐出系25内の吐出系内容液71aは貯湯内容液71と同じ液量を示している。これによって液流センサ87は、吐出系25の途中、特に、吐出系25の満水位よりも下流側にあることを条件に、貯湯内容液71が満杯を含むどのような液位、残量状態であっても、電動ポンプ26などによる吐出動作があって後、ある時間経過してから吐出系内容液71aの液流を検出することになり、このときの時間経過はそのときの貯湯内容液71の残量による液位の違いに相関している。これにより、吐出動作開始時点から液流センサ87による液流検知開始時点までの経過時間からそのときの貯湯内容液71の残量を演算し、検出することができる。しかも、液流センサ87が液流を検知してからの液流検出状態は既述したように、吐出系内容液71aを含む貯湯内容液71の吐出状態を示すもので、液流センサ87の回転速度の回転時間とから吐出量を演算し、検出することができる。なお、電動ポンプ26により吐出動作の開始時点は、吐出キー82のオン操作の信号、電動ポンプ26の駆動電流の有無、電動ポンプ26の回転の有無などによって、簡単にしかも確実に得られる。
そこで、本実施の形態の電気貯湯容器の残量検出方法は、内容液を加熱し沸騰までの湯沸しや保温をして貯湯し、吐出を伴う使用に供する電気ポットにおいて、貯湯内容液71の加熱状態による温度変化特性によって貯湯内容液71の残量を検出する第1の残量検出モードと、吐出時における液流の検知によって貯湯内容液71の残量を検出する第2の残量検出モードとのいずれかによって残量情報を得るようにしている。これにより、貯湯内容液71を加熱し沸騰までの湯沸しや保温をして貯湯し、吐出を伴う使用に供しながら残量検出するのに、第1の残量検出モードによっては、貯湯内容液71の加熱状態による温度変化特性から、それまでの蓄積データなしにその時々の残量を検出することができ、第2の残量検出モードによっては、液流検出手段として1つの液流センサ87などを必要とするものの、貯湯内容液71の吐出時における液流を検知して、それまでの蓄積データなしに残量を検出することができる。従って、使用途中での停電状態の影響を受けることなく、しかも、複数の異なったモードを使い分けて、残量検出の機会をより高めることができる。具体的には、検出可能の有無や検出精度などにて使い分けて、検出の機会とともに検出精度も高められる。
なお、液流センサ87の液流の検知による残量情報は、液流検知開始時点の残量情報と、それ以降の液流検知による吐出量情報とから演算して、検出する。これは、液流センサ87が液流を検知するとそのときの残量を検出することはできる。しかし、液流を検出したことは貯湯内容液71の吐出を意味し、液流を検知した時点で検出した残量から貯湯内容液71が吐出される分だけ減算する必要があることによる。そこで、吐出動作があってから液流検知位置まで内容液が到達するまでの経過時間は、各吐出時点での内容液の液位、つまり残量と相関するのを利用して、各時点の吐出動作までの蓄積データなしに検出することができるし、液流を検出している継続状態は各吐出時の吐出量と相関するのを利用して、各吐出時の吐出量を検出することができる。
しかし、基本的には、手動ポンプ10による吐出時の吐出動作の開始時点であっても、押圧板14による押圧操作の有無、押圧操作による昇圧などにて検出することができるので、吐出動作の開始時点から液流検知までの経過時間による残量の検出も、それ以降の吐出量の検出もできる。
また、器体1を傾けての貯湯内容液71の吐出であっても、器体1の傾きを傾きセンサによって検出すれば、吐出動作の開始時点を知ることができ、そのときの残量の検出も、それ以降の吐出量の検出もできる。
もっとも、電動ポンプ26、手動ポンプ10、器体1の傾きによる吐出動作の開始から液流検出までの吐出系内容液71a、貯湯内容液71の挙動や経過時間の関係は、それぞれに一致しない、しかし、いずれの吐出動作の開始であるかはそれぞれの異なった検知方式から容易に区別できるので、場合別の条件式を適用して相互の違いに対応することができる。
上記残量検出のための温度変化特性は、湯沸し時のものとすると、湯沸しでの加熱容量は保温時に比して高く常に一定していることにより、貯湯内容液71の温度変化特性、つまり昇温特性と貯湯内容液71の残量との相関性が高く、高精度に残量の検出ができる。
そこで、本実施の形態では、このような、温度変化特性を湯沸し時のものとする第1の残量検出モードを、液流検出による第2の残量検出モードに優先する。これにより、検出精度が高い側となる第1の残量検出モードを優先して精度の高い残量検出を行ないながら、第1の残量検出モードが実行できない湯沸し時以外では、第2の残量検出モードによって残量の検出ができるようにする。
本実施の形態の電気貯湯容器の残量報知方法としては、上記各場合の残量検出方法によって得られる残量情報から、所定以下の残量状態であるとき、それを報知する。このようにすると、上記各場合の残量検出方法における特徴を発揮して得られる残量情報から、所定以下の残量状態であることを報知することにより、それにユーザが気付きやすくすることができる。これは、既述した水位センサ91とLEDランプ92によるような給水液位の検出と報知とに適用できるのはもとより、それとともに、また、それとは別に、その他必要となる各種の残量状態を含む1つないしは複数の残量状態の検出と報知とに適用して有効であり、使用の安全などのために通常行われる残量報知以外の残量を報知すればユーザの便宜が図れる。例えば、ユーザが飲食や調理などのために1回の使用で必要とする残量がある程度予想でき、また、ほぼ決まっているような場合に、それらの使用が保証できない残量状態を検出して報知し、対応を促せば、そのような残量状態に至ってしまったり、吐出操作時にそのような残量状態に遭遇してしまったりする不便を確度よく予め回避されるようにすることができる。このような場合、ユーザの使用パターンや希望の違いに対応するため、報知する残量状態をユーザが設定できるようにすれば、ユーザにより便利である。また、ユーザの使用実態を自動判定して報知する残量状態を自動的に設定することもできる。このような残状態の表示はユーザにその意味が分かるように行うのがよく、ブザー90、LEDランプ92などに加え、またはそれに代えて、文字表示や音声告知によって行なうのが好適である。
吐出動作として、電動ポンプ26の動作と手動ポンプ10の動作とを併用すると、第2の残量検出モードは、さらに電動ポンプ26の吐出による電動吐出時残量検出モードと、手動ポンプ10の吐出による手動吐出時残量検出モードとにより、さらに多くの残量検出の機会が得られる。このとき、電動ポンプ26の吐出動作と貯湯内容液71の吐出状態との相関性が、手動ポンプ10のばらつきやすい吐出動作と貯湯内容液71の吐出状態との相関性よりも高いのを利用して、電動ポンプ26の動作による残量検出を手動ポンプ10の動作による場合よりも優先することにより、検出精度に有利な側を優先した残量検出が自動的にできる。なお、手動ポンプ10や器体1を傾けての吐出動作による液流の検出は、電動ポンプ26の吐出動作によらないことが自明であるので、そのときの残量が既に検出され記憶されているとすれば、この記憶されている残量情報と、そのときに検出される吐出量とから残量を演算し、検出することができる。従って、手動ポンプ10や器体1を傾けての吐出動作による場合、その吐出開始時点を検出することが必須とはならない。
手動ポンプ10や器体1を傾けての吐出動作の際の残量情報は、それ以前に貯湯内容液71の温度上昇特性から判定した残量情報を、それ以降の吐出量によって減算しながら確保しているデータ、あるいは、吐出後と、その他の予め定めた時々の加熱状態と貯湯内容液71の温度変化特性とから検出し記憶している残量データとして得られるので、手動ポンプ10や器体1を傾けての吐出動作による吐出後の残量をも演算し検出することができる。
以上のような残量検出を行う電気ポットの基本的な構成としては、湯沸し時の温度変化特性によって貯湯内容液71の残量を検出する第1の残量検出モードと、吐出時における液流センサ87での液流の検知によって貯湯内容液71の残量を検出する第2の残量検出モードとを備えれば足りる。所定の残量状態を検出してそれを報知するには、第1、第2の残量検出モードによって得られる残量情報から、所定以下の残量状態であることをブザー90、LEDランプ92、液晶表示部81、あるいは図示しない音声源によって報知する図4に示すような報知制御手段113を備えればよい。ここで、第1の残量検出モードを、第2の残量検出モードに優先するには、マイクロコンピュータ33aの内部機能としての報知制御手段113による残量検出、報知の制御においてそのようなプログラムを組めばよい。なお、残量検出にはクロックなどを基にした計時を行うか、時計機能やカレンダー機能を有する計時手段111による計時情報、必要なデータを記憶しておく記憶手段112との協働が必要である。
なお、報知制御手段113は、貯湯内容液71の補給、電源オフ、取消操作といった対応措置があると報知を解除する。貯湯内容液71の補給、電源オフ、取消操作などがあると、それは、報知による対応措置であると考えられ、報知制御手段113が自動的に報知を解除することにより、そのまま、あるいはその後のさらなる対応を伴って、高い確度で通常使用状態に戻らせることができる。
また、報知制御手段113は、第1の残量検出モードで、検出機能または精度が損なわれる所定の状態のときは検出を行わないようにする。第1の残量検出モードでの残量検出精度は高いが、それを損なう所定の状態のとき第1の残量検出モードでの残量検出を行わないことにより、他の残量検出モードにて残量を検出することができる。このような所定の状態は、所定温度以上の貯湯内容液71が補給されたとき、停電によって温度変化の蓄積データがないとき、のいずれかである。所定温度以上の貯湯内容液71の補給があると、湯沸しによる単位時間当たりの貯湯内容液71の温度変化が鈍くなり、貯湯内容液71の温度変化とそのときの貯湯内容液71の残量との相関性が甘くなって、残量検出の精度が低下するし、停電によって蓄積データがなければ残量検出はできないのを、第1の残量検出モードでの残量検出を行わなくして回避することができる。
図1〜図4に示す電気貯湯容器につき、さらに詳述すると、図1に示すように電動ポンプ26は吐出系25の途中に設けられた遠心ポンプであって、真空二重容器3の底部下に位置し、吐出系25内に流入している吐出系内容液71aを送り出して貯湯内容液71の吐出系25への流入を図り、それを連続して送り出して吐出させる。手動ポンプ10は既述したようにベローズポンプよりなり、器体1の上端を真空二重容器3の口部とともに開閉する蓋13に内蔵されて、蓋13上面の押圧板14により復元ばね15に抗して押圧操作される都度、加圧空気を真空二重容器3内に送り込み、貯湯内容液71を加圧し吐出系25へ押し出し吐出させる。
なお、上記各場合によって得られる残量情報は、ユーザの設定によって、またはそのような設定なしに表示することができる。これにより、ユーザは希望に従った設定よって、あるいは設定することなしに、得られる残量情報をそれの表示によって知ることができ、使用時の目安や使用後の残量対策の目安が得られて便利である。従って、表示は残量が具体的に分かる数字や目盛などインジケータタイプの表示が好適であり、液晶表示による数値や文字などによる表示、数値表示を伴うLEDランプ表示、ブザー、音声の少なくとも1つを用いて行なうことができ、常時、あるいは一定時間行うようにすることができる。ユーザの設定や何らかの操作があったときに一定時間残量表示するようにすると、ユーザが必要とした都度、使用を開始する都度、適当な時間の間だけ表示でき好適である。また、常時表示する場合は専用の表示部とすれば他の表示と競合したりしないし、見やすいので好適である。
このような表示を行なうのに上記電気貯湯容器は、第1、第2いずれかの残量検出モードによって得られる残量情報をユーザの設定によって、あるいはそのような設定なしに表示する図4に示す表示制御手段114を備えれば足り、既述した、あるいはそれ以外の各種表示手段を必要に応じ制御して表示すればよい。
蓋13は真空二重容器3からの蒸気を外部に逃がす蒸気通路17が形成され、蓋13の真空二重容器3内に面する位置の内側開口17aと、外部に露出する外面に形成された外側開口17bとの間で通じている。蒸気通路17の途中には、器体1が横転して貯湯内容液71が進入してきた場合にそれを一時溜め込み、あるいは迂回させて、外側開口17bに至るのを遅らせる安全経路17cを設けてある。これにより、器体1が横転して内容液が蒸気通路17を通じて外部に流出するまでに器体1を起こすなどの処置ができるようになる。また、蒸気通路17には器体1の横転時に、蒸気通路17に進入しようとし、あるいは進入した内容液が先に進むのを阻止するように自重などで働く転倒時止水弁18が適所に設けられている。図示する実施例では内側開口17aの直ぐ内側の一か所に設けてある。
蓋13の前部には閉じ位置で肩部6側の係止部19に係合して蓋13を閉じ位置にロックするロック部材21が設けられ、蓋13が閉じられたときに係止部19に自動的に係合するようにばね22の付勢によってロック位置に常時突出するようにしている。これに対応して蓋13にはロック部材21を後退操作して前記ロックを解除するロック解除部材23が設けられている。ロック解除部材23は図1に示すように軸24によって蓋13に枢支されたレバータイプのものとされ、前端23aを親指などで押し下げて反時計回りに回動させることでロック部材21をばね22に抗して後退させてロックを解除し、続いてロック解除操作で起き上がった後端23bを他の指で引き上げることによりロックを解除された蓋13を持ち上げこれを開くことができる。
吐出系25の上部は器体1の突出部31と外装ケース2側のパイプカバー部2dとの間に入った部分で逆U字状のユニットである吐出口部25cを構成し、この吐出口部25cに転倒時・前傾時止水弁34と吐出口25aを設けている。吐出口25aはパイプカバー部2dを通じて下向きに外部に開口している。
底部35にある開口には下方から蓋板36を当てがってねじ止めや部分的な係合により取付け、蓋板36の外周部には回転座環37が回転できるように支持して設けられ、器体1がテーブル面などに定置されたときに回転座環37の上で軽く回転して向きを変えられるようにしてある。
以下、図5にマイクロコンピュータ33aによる主な制御のメインルーチンのフローチャートを示しており、電源投入によって制御がスタートし、初期設定の後、センサ類や操作キー類による入出力処理を行い、通電初期や貯湯内容液71の補給による急激な温度低下時の初期沸騰や、再沸騰操作による沸騰処理が行われる。次いで、設定温度での保温や省エネ保温が設定に応じて、あるいは必要に応じて行われる。電動ポンプ26を働かせる吐出操作があると吐出処理を行う。続いて残量の判定処理が行われる。最後にその他の処理を行い、異常がなければ入出力処理から制御を繰り返し、異常があるか、電源がオフされると制御は終了する。
図6に図5での残量判定処理サブルーチンのフローチャートを示している。これについて説明する。先ず沸騰動作かどうかを判定する。そうであると、最優先してそのときの貯湯内容液71の昇温特性から、過去の蓄積データに関係なく残量を判定し、それが使用状態に合わせた、例えば図1、図2に示す所定の残量Q以下かどうかを判定し、そうであればその旨を単独で、あるいは残量を表示して報知を行なう。沸騰動作がなければ、電動ポンプ26による電動吐出があるかを判定し、電動吐出があるとこれを次の優先事項として、吐出動作があってから液流センサ87が液流を検知するまでの時間からそのときの残量を検出し、かつそれ以降の吐出動作の継続による吐出量の検出を行う。吐出終了後、前記検出した残量から吐出量を減算して吐出後の残量を演算し、それが使用状態に合わせた所定の残量Q以下かどうかを判定し、そうであればその旨を単独で、あるいは残量を表示して報知を行う。電動吐出動作がなく液流が検知されると、手動吐出で、残量データがあることを条件として、吐出量を判定し、その判定分を記憶されている残量データから減算して吐出後の残量を検出し、それが使用状態に合わせた所定の残量Q以下かどうかを判定し、そうであればその旨を単独で、あるいは残量を表示して報知を行う。
なお、電気ポットの使用中、初期沸騰は勿論、再沸騰操作や、保温終了時点などの早期立ち上げによる湯沸しモード時全般において、貯湯内容液71の昇温特性による残量の検出を行ない、液量判定基準をクリアしたデータを用いると、高精度な残量検出データを多くの機会に得て用いることができる。ここに、液量判定基準とは、昇温データが精度よい昇温特性を判定するに必要な所定回数得られた場合をいう。また、所定の残量以下の報知時で、手動による再沸騰操作があった場合には、再沸騰時の残量データを新たに入手した後、そのデータが所定値以上であれば報知を停止する。これは、所定の残量以下を報知しているにもかかわらず、ユーザはあえて再沸騰操作しているので、再沸騰によって空焚きないしはそれに近い状態になってしまって、実質的な使用ができなくなるといったことに対応したもので、実質的な使用に差し支えのない残量状態が確認されれば再沸騰を継続して報知を停止し、ユーザの意図が満足できるようにする。また、貯湯内容液71の補給を検出したら、つまり、急な温度降下のあったら、報知への対応措置がされたと判定できるので、この場合も報知を停止し再沸騰を行う。また、別に、湯沸し時、保温時、報知時に、貯湯内容液71の補給を検知した場合には、それまでの残量データは一致しないので消去し、新たな残量検出に依ることを条件付ける。
本発明は、広く普及し、日常多用される電気ポットに適用できるもので、産業上の利用性を満足するのは勿論、ユーザの内容液の使用に便宜が図れる。
本発明の電気貯湯容器の実施例に係る電気ポットの1つの例を示す断面図である。 図1の電気ポットの正面図である。 図1の電気ポットの平面図である。 図1の電気ポットの制御回路図である。 図1の電気ポットの主な動作制御の例を示すメインルーチンのフローチャートである。 図5のフローチャートにおける残量判定処理サブルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 器体
10 手動ポンプ
11 ヒータ
25 吐出系
26 電動ポンプ
33 操作・制御系基板
33a マイクロコンピュータ
71 貯湯内容液
71a 吐出系内容液
82 吐出キー
87 液流センサ
111 計時手段
112 記憶手段
113 報知制御手段

Claims (1)

  1. 内容液を加熱し沸騰までの湯沸しや保温をして貯湯し、吐出を伴う使用に供する電気貯湯容器において、
    内容液の湯沸し時の温度変化特性によって内容液の残量を検出する第1の残量検出モードと、吐出時における吐出動作があってから液流検知開始までの経過時間による残量情報とそれ以降の液流検知による吐出量情報とから残量を検出する第2の残量検出モードとを備え、第1の残量検出モードを優先して検出を行い、停電によって温度変化の蓄積データがなく検出機能が損なわれるときは、第2の残量検出モードで検出を行うことを特徴とする電気貯湯容器。
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