JP3876753B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発燃料処理装置に係り、特に、内燃機関の燃料タンク内で発生する蒸発燃料を大気に放出させることなく処理するための蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平10−274106号公報に開示されるように、燃料タンク内で生じた蒸発燃料を吸着するためのキャニスタを備える蒸発燃料処理装置が知られている。この装置は、キャニスタに吸着されている蒸発燃料を空気の流れによりパージさせる機構と、パージガス中から蒸発燃料を分離する分離膜とを備えている。更に、この装置は、分離膜により分離された蒸発燃料を液化するための凝縮ユニットと、凝縮された燃料を燃料タンクに還流させる還流経路とを備えている。このような蒸発燃料処理装置によれば、燃料タンク内で発生した蒸発燃料を、キャニスタを含む閉じた系の中で処理することができる。このため、上述した従来の装置によれば、燃料噴射量の補正のような複雑な制御を必要とすることなく、蒸発燃料の大気放出を有効に防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置は、蒸発燃料を分離膜だけで十分に凝縮することができない。このため、従来の装置は、既述した通り、分離膜によって凝縮された蒸発燃料ガスを更に凝縮して液化するために凝縮ユニットを備えている。これに対して、分離膜のみにより十分に高い凝縮能力が得られる場合には、分離膜で凝縮された蒸発燃料ガスを、そのまま燃料タンクに流入させるという構成も考えられる。このような構成によれば、凝縮ユニットが不要であるため、システムの簡素化や低コスト化を促すことができる。
【0004】
しかしながら、キャニスタから蒸発燃料がパージされていない場合、つまり、パージガスが流通していない場合は、分離膜の上流側に、蒸発燃料を殆ど含んでいない空気主体のガスが滞留することがある。このため、分離膜が優れた凝縮能力を有していても、パージガスの流通開始直後は、分離膜の下流側において、十分に濃度の高められていない処理ガスが生成されることがある。
【0005】
このように濃度の低い処理ガスが直接燃料タンクに流入するとすれば、そのガスに含まれている空気が燃料中に解けきれない事態が生ずる。そして、この空気は、燃料フィードポンプのベーパーロックや噴射燃料への気泡の混入などの不都合を引き起こす原因となる。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、分離膜を用いて蒸発燃料を凝縮する機能を有すると共に、パージガスの流通開始直後に、空気が多量に燃料タンクに流入するのを防ぐことのできる蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
前記キャニスタから、キャニスタ出ガスを流出させるキャニスタ出ガス生成手段と、
前記キャニスタ出ガスを、高濃度で蒸発燃料を含む処理ガスに濃縮するベーパ濃縮手段と、
前記処理ガスを前記燃料タンクに導く処理ガス通路と、
前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときに、当該処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する回収抑制手段とを備え
前記回収抑制手段は、前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときに、当該処理ガスを前記ベーパ濃縮手段の上流に導く処理ガス循環手段を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項記載の発明は、請求項1記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記回収抑制手段は、
前記処理ガスの濃度の特性値を検出する濃度特性値検出手段と、
前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される場合に当該処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する第1抑制手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記回収抑制手段は、前記キャニスタ出ガスの流出が開始された後、所定期間は前記処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する第2抑制手段を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項記載の発明は、請求項記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される低濃度期間を計数する低濃度期間計数手段と、
前記低濃度期間が停止判定期間に達したら、前記キャニスタ出ガス生成手段を停止させる第1パージ停止手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項2又は4記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される場合に、当該処理ガスの濃度の変化傾向を検出する濃度変化傾向検出手段と、
前記処理ガスの濃度が低下傾向または維持傾向を示す場合に、前記キャニスタ出ガス生成手段を停止させる第2パージ停止手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項4又は5記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記キャニスタ出ガス生成手段の停止後経過期間を計数する停止後経過期間計数手段と、
前記停止後経過期間が再作動判定期間に達したら、前記キャニスタ出ガス生成手段を再作動させる第1パージ再開手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項6記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記燃料タンク内での蒸発燃料の発生状況を推定する蒸発燃料発生状況推定手段と、
前記発生状況に基づいて、前記再作動判定期間を設定する再作動判定期間設定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項7記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記蒸発燃料発生状況推定手段は、大気温度を検出する大気温度検出手段、および内燃機関の運転状態を検出する内燃機関運転状態検出手段のうち、少なくとも1つを備えることを特徴とする。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項4又は5記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記燃料タンクへの給油を検出する給油検出手段と、
前記キャニスタ出ガス生成手段の停止中に前記給油が検出された場合に、前記キャニスタ出ガス生成手段を再作動させる第2パージ再開手段と、
を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1項記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記キャニスタ、前記燃料タンク、および前記ベーパ濃縮手段を含む系と、内燃機関の吸気通路とを導通または遮断する吸気負圧制御弁と、
前記吸気負圧制御弁を介して前記系内に所定負圧を導入する負圧導入手段と、
前記系内の圧力を検出する系内圧力検出手段と、
前記所定負圧の導入に伴う前記系内の圧力変化に基づいて、前記系の漏れ異常を検出する第1漏れ異常検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項記載の蒸発燃料処理装置であって、
前記キャニスタ出ガス生成手段は、前記キャニスタおよび大気の一方から選択的にガスを吸入して吐出するパージポンプを備え、
前記パージポンプに、大気から吸入したガスを吐出させることにより、前記キャニスタ、前記燃料タンク、および前記ベーパ濃縮手段を含む系内を加圧する系内加圧手段と、
前記系内の圧力を検出する系内圧力検出手段と、
前記加圧に伴う前記系内の圧力変化に基づいて、前記系の漏れ異常を検出する第2漏れ異常検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
前記キャニスタから、キャニスタ出ガスを流出させるキャニスタ出ガス生成手段と、
前記キャニスタ出ガスを、高濃度で蒸発燃料を含む処理ガスに濃縮するベーパ濃縮手段と、
前記処理ガスを前記燃料タンクに導く処理ガス通路と、
前記ベーパ濃縮手段の上流側と前記燃料タンクとを連通させるバイパス通路と、
前記バイパス通路を導通または遮断する導通状態切替弁と、
前記キャニスタ出ガス生成手段の停止中は前記バイパス通路が導通し、前記キャニスタ出ガス生成手段の動作中は前記バイパス通路が遮断されるように、前記導通状態切替弁を制御する導通状態切替弁制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0024】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態の装置は燃料タンク10を備えている。燃料タンク10の内部には低圧フィードポンプ12(以下、単に「フィードポンプ12」と称す)が配置されている。フィードポンプ12には、燃料タンク10内の燃料を吸引するための吸引管14が連通していると共に、図示しない内燃機関に燃料をフィードするための燃料管16が連通している。
【0025】
燃料タンク10には、ベーパ通路18を介してキャニスタ20が連通している。キャニスタ20は、その内部に活性炭を有している。燃料タンク10の内部で発生する蒸発燃料は、ベーパ通路18を通ってキャニスタ20に流入し、その活性炭に吸着される。
【0026】
キャニスタ20の内部には、活性炭と共にヒータ22が配置されている。ヒータ22によれば、活性炭を適当に加熱することができる。キャニスタ20は、また、大気口24を備えている。大気口24には、キャニスタ20の内部に過大な圧力が生ずるのを防止するための過圧防止弁26が設けられている。過圧防止弁26は、キャニスタ20の内部から流出する流体の流れのみを許容する一方向弁であり、図示しないエアクリーナを介して大気に開放されている。
【0027】
キャニスタ20には、パージ通路28が連通している。パージ通路28は、負圧調整弁30を備えており、その調整弁30の下流においてパージガス循環ポンプ32の吸入口に連通している。負圧調整弁30は、キャニスタ20からパージガス循環ポンプ32へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁であり、パージガス循環ポンプ32の作動時に、その吸入口付近に所定の負圧を発生させるために設けられている。
【0028】
パージガス循環ポンプ32の吐出口には、高濃度用分離ユニット34が連通している。高濃度用分離ユニット34は、第1の分離膜36を備えていると共に、第1の分離膜36により隔絶されている上室38および下室40を備えている。上述したパージガス循環ポンプ32は、より具体的には、高濃度用分離ユニット34の上室38に連通している。一方、高濃度用分離ユニット34の下室40には、切替弁41を介して処理ガス通路42と、処理ガス循環通路43が連通している。
【0029】
切替弁41は、高濃度用分離ユニット34の下室40を選択的に処理ガス通路42または処理ガス循環通路43に導通させる切替弁である。処理ガス通路42は、燃料タンク10の内部において、吸引管14に、すなわち、フィードポンプ12の吸引口に連通している。一方、処理ガス循環通路43は、負圧調整弁30の下流においてパージ通路28に連通している。つまり、処理ガス循環通路43は、パージガス循環ポンプ32の吸引口に連通している。
【0030】
高濃度用分離ユニット34の上方には、中濃度用分離ユニット44が配置されている。中濃度用分離ユニット44は、第2の分離膜46を備えていると共に、第2の分離膜46により隔絶されている上室48および下室50を備えている。中濃度用分離ユニット44の上室48は、連通路52を介して高濃度用分離ユニット34の上室38と連通している。
【0031】
中濃度用分離ユニット44の上室48には、キャニスタ入ガス通路54が連通している。キャニスタ入ガス通路54は、上述したキャニスタ20に連通しており、中濃度用分離ユニット44から流出してくるガスをキャニスタ20に還流させることができる。また、キャニスタ入ガス通路54は、中濃度用分離ユニット44側の端部の近傍に調圧弁56を備えていると共に、キャニスタ20側の端部の近傍に負圧防止弁58を備えている。
【0032】
調圧弁56は、中圧用分離ユニット44からキャニスタ20へ向かう流体の流れのみを許容する一方向弁であり、その上流側に、より具体的には、パージガス循環ポンプ32から調圧弁56に至る経路内に、所定の正圧を発生させるために設けられている。一方、負圧防止弁58は、図示しないエアクリーナを介して大気に連通しており、キャニスタ入ガス通路54への大気の流入のみを許容する一方向弁である。負圧防止弁58は、キャニスタ入ガス通路54の内部、乃至はキャニスタ20の内部に不当に大きな負圧が生ずるのを防ぐために設けられている。
【0033】
中濃度用分離ユニット44の下室50には、循環ガス通路60が連通している。循環ガス通路60は、負圧調整弁30の下流においてパージ通路28に連通している。従って、循環ガス通路60によれば、中濃度用分離ユニット44の下室50と、パージガス循環ポンプ32の吸入口とを導通状態にすることができる。
【0034】
図1に示す通り、本実施形態の装置は、高濃度用分離ユニット34の下室40で生成される処理ガスの濃度を測定するための濃度センサ61を備えている。また、本実施形態の装置は、エバポ処理制御コンピュータ62を備えている(以下、ECU:Electronic Control Unit)と称す)。ECU62は、濃度センサ61の出力に基づいて処理ガスの濃度を検知することができる。また、上述したヒータ22やパージガス循環ポンプ32などは、ECU62によって制御されている。
【0035】
本実施形態の装置は、更に、給油検出ユニット63を備えている。給油検出ユニット63は、具体的には、燃料タンク10内の燃料残量を検出する燃料残量センサ、或いは、リッドオープナーの開閉状態を検知する開閉検知センサなどにより実現される。ECU62は、給油検出ユニット63の出力に基づいて、給油が行われているか否かを判断することができる。
【0036】
次に、図2を参照して、第1の分離膜36および第2の分離膜46の特性について説明する。
第1の分離膜36および第2の分離膜46は、ポリイミドなどの高分子材料で構成された薄膜であり、空気と燃料を含むガスに晒された場合に、膜に対する空気の溶解度と燃料の溶解度との違いにより、両者を分離する特性を示す。
【0037】
図2は、上記構造を有する分離膜64が蒸発燃料を凝縮する原理を模式的に表した図である。図2は、具体的には、分離膜64の上流空間66(左上の空間)に蒸発燃料を15%の濃度で含むガスが30kPaの圧力で導かれ、かつ、その下流空間68(右下の空間)に100kPaの圧力が作用している状態を示す。
【0038】
分離膜64は、理想的には、空気の通過を阻止しつつ蒸発燃料を自由に通過させる。この場合、蒸発燃料の蒸気分圧は分離膜64の両側で等しくなる。図2に示す状態において、分離膜64の上流空間66(200kPa、15%)には、170kPaの空気分圧と30kPaの燃料分圧とが生じている。燃料分圧が分離膜64の両側で同じであるとすれば、その下流空間68には、70kPaの空気分圧と30kPaの燃料分圧が発生する。つまり、この場合、蒸発燃料の濃度は、分離膜64の機能により15%から30%に高められている。
【0039】
以上説明した通り、本実施形態において用いられる分離膜64によれば、分離膜64の上流側に高圧のガスを導き、その下流側の圧力を低く維持することにより、ガス中の蒸発燃料濃度を高めることができる。この際、蒸発燃料を濃縮する能力は、分離膜の両側に生ずる差圧が大きいほど、また、分離膜下流の圧力が低圧であるほど大きなものとなる。従って、第1の分離膜36および第2の分離膜46によれば、それらの上流側(上室38,48)に高い圧力を導き、また、それらの下流側(下室40,50)に低い圧力を導くほど、蒸発燃料の濃縮能力を高めることができる。
【0040】
次に、再び図1を参照して本実施形態の装置の動作について説明する。
本実施形態において、ECU62は、所定のパージ条件が成立する場合にパージガス循環ポンプ32を作動させる。本実施形態において、パージ条件は、キャニスタ出ガスの燃料濃度が所定値以上、具体的には15%以上である場合に限り、その成立が判定される。従って、パージガス循環ポンプ32は、キャニスタ出ガスの燃料濃度が15%以上である場合にのみ作動する。
【0041】
パージガス循環ポンプ32が作動すると、その吸引口側に生ずる負圧がキャニスタ20に導かれ、パージ通路28にキャニスタ出ガスが流出する。また、パージガス循環ポンプ32が発生する負圧は、循環ガス通路60を介して中濃度用分離ユニット44の下室50にも導かれる。このため、パージガス循環ポンプ32は、定常状態では、パージ通路28から供給されるキャニスタ出ガスと、循環ガス通路60から供給される循環ガスとの混合ガスを圧縮して高濃度用分離ユニット34の上室38に供給する。尚、本実施形態において、パージガス循環ポンプ32が発生する負圧は、処理ガス循環通路43の内部にも導かれる。
【0042】
パージガス循環ポンプ32が上記の如く作動している場合、ポンプ32の吐出口から調圧弁56までの系にはポンプの吐出圧が作用する。一方、高濃度用分離ユニット34の下室40には、切替弁の状態に応じて、燃料タンク内圧、またはポンプ32の発する負圧が導かれる。また、中濃度用分離ユニット44の下室50にはポンプ32の発する負圧が導かれる。つまり、この場合、第1の分離膜36および第2の分離膜46の両側には、蒸発燃料ガスの凝縮に適した差圧が生成される。このため、パージガス循環ポンプ32の作動中、高濃度用分離ユニット34および中濃度用分離ユニット44は、それぞれ蒸発燃料ガスの凝縮機能を発揮する。
【0043】
具体的には、高濃度用分離ユニット34は、ポンプ32の作動に伴ってその上室38に混合ガスが流入すると、第1の分離膜36により混合ガス中の蒸発燃料を凝縮し、その下室40内に高濃度の処理ガスを生成する。生成された処理ガスは、切替弁41を通過して、処理ガス通路42または処理ガス循環通路43に供給される。
【0044】
高濃度用分離ユニット34の上室38に流入した混合ガスは、第1の分離膜36による凝縮処理の結果としてその濃度を低下させる。以下、濃度低下後の混合ガスを「中濃度ガス」と称す。中濃度ガスは、高濃度用分離ユニット34の上室38から流出した後、中濃度用分離ユニット44の上室48に流入する。中濃度用分離ユニット44は、その上室48に中濃度ガスが流入すると、第2の分離膜46により中濃度ガス中の蒸発燃料を凝縮して、中濃度ガスに比して濃度の高い循環ガスを下室50において生成する。生成された循環ガスは、循環ガス通路60を通ってパージガス循環ポンプ32の吸入口に供給される。
【0045】
本実施形態の装置は、キャニスタ出ガスの濃度が15%である場合に、定常状態で循環ガスの濃度が65%程度となるように設けられている。この場合、混合ガスの濃度は60%程度となる。そして、高濃度用分離ユニット34は、60%程度の混合ガスが供給された場合に、その混合ガスを95%以上の処理ガスと40%程度の中濃度用ガスとに分離できるように設計されている。更に、中濃度用分離ユニット44は、40%程度の中濃度ガスが供給された場合に、その中濃度ガスを65%程度の循環ガスと5%未満のキャニスタ入ガスとに分離できるように設計されている。このため、本実施形態の装置によれば、定常状態では、95%以上の処理ガスと、5%未満のキャニスタ入ガスとを生成することができる。
【0046】
フィードポンプ12は、燃料を300kPa程度に過圧する能力を有している。フィードポンプ12に吸入された処理ガスは、このような圧力で加圧されると液体燃料となる。この際、処理ガスに多量の空気が含まれていると、フィードポンプ12のベーパーロックや異音の発生といった不都合が生ずる。これに対して、処理ガスに含まれている空気が少量であれば、処理ガスの加圧に伴って空気が燃料に溶解することからそれらの問題は生じない。
【0047】
ベーパーロックや異音を生じさせることのない空気の比率は、フィードポンプ12の能力、すなわち、フィードポンプ12が発生させる燃料流量および燃料圧力に応じて決定される。一般的に車両に搭載されるフィードポンプでは、処理ガス中の空気濃度が5%未満であれば、つまり、処理ガスの燃料濃度が95%以上であればベーパーロックや異音の問題が生ずることはない。このため、本実施形態のシステムによれば、車両に搭載される一般的なフィードポンプ12との組み合わせにおいて、ベーパーロックや異音の問題を生じさせることなく、処理ガスを燃料タンク10に還流させることができる。
【0048】
本実施形態の装置において、キャニスタ入ガスは、キャニスタ20に吸着されている蒸発燃料をパージさせるためのガスとして再利用される。キャニスタ20に吸着されている蒸発燃料は、キャニスタ20内部を、十分に濃度の低いガスが流通することでパージされる。本実施形態の装置では、既述の通り、キャニスタ入ガスの燃料濃度が5%以下に抑えられている。更に、本実施形態の装置は、蒸発燃料のパージ中は、ヒータ22によりキャニスタ20を加熱することとしている。キャニスタ20に吸着されている蒸発燃料は、キャニスタ20の温度が上昇することで脱離し易い状態となる。このため、本実施形態の装置によれば、キャニスタ入ガスにより、効率的に蒸発燃料をパージさせることができる。
【0049】
本実施形態の装置は、既述の如く、混合ガスの濃度が60%程度となる定常状態においては、処理ガスの濃度を95%以上とすることができる。しかしながら、パージガス循環ポンプ32の作動開始直後などは、60%を大幅に下回る低濃度の混合ガスが高濃度用分離ユニット34に流入することがある。この場合、高濃度用分離ユニット34の下室40には、95%より濃度の低い処理ガスが生成される。
【0050】
95%より濃度の低い処理ガスが処理ガス通路42を通ってフィードポンプ12に供給されると、フィードポンプ12のベーパーロックや異音の発生、更には、噴射燃料への気泡の混入に伴う噴射量誤差の増大といった不都合が発生する。そこで、本実施形態の装置は、濃度センサ61の出力に基づいて処理ガスの濃度を検出し、その濃度が目標濃度(95%)より低い場合には、処理ガスが処理ガス循環通路43に流入するように切替弁41を切り換えることとしている。
【0051】
図3は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU62が実行する制御ルーチンのフローチャートである。尚、図3に示すルーチンは、内燃機関の始動と同期して起動され、内燃機関が停止するまで繰り返し実行される。
【0052】
図3に示すルーチンでは、先ず、切替弁41を循環側に切り換えて、高濃度用分離ユニット34の下室40を処理ガス循環通路43に導通させる処理、並びに、パージガス循環ポンプ32およびヒータ22をONとする処理が実行される(ステップ80)。
この処理が実行されると、パージガス循環ポンプ32の作動開始に伴って、装置の内部を蒸発燃料ガスが流通し始める。その結果、高濃度用分離ユニット34の下室40には、混合ガスを凝縮することで得られた処理ガスが生成される。このようにして生成された処理ガスは、処理ガス通路42ではなく、処理ガス循環通路43に供給される。このため、本実施形態の装置によれば、パージガス循環ポンプ32の始動直後に、濃度の低い処理ガスが生成されたとしても、その処理ガスがフィードポンプ12に供給されるのを確実に防止することができる。
【0053】
図3に示すルーチンでは、次に、濃度センサ61の出力に基づいて、処理ガスの濃度が目標値、すなわち、95%より高いか否かが判別される(ステップ82)。
【0054】
その結果、処理ガスの濃度が目標値より高くないと判別された場合は、切替弁41が循環側に制御される(ステップ84)。
従って、図3に示すルーチンによれば、低濃度の処理ガスがフィードポンプ12に吸入されるのを確実に防止することができる。
【0055】
一方、上記ステップ82において、処理ガスの濃度が目標値より高いと判別された場合は、切替弁41が燃料タンク10側に切り換えられ、高濃度用分離ユニット34の下室40がフィードポンプ12の吸入口に導通される(ステップ86)。
上記の処理によれば、処理ガスの濃度が回収可能な濃度まで上昇した時点で、速やかに処理ガスを燃料として回収し始めることができる。
【0056】
以上説明した通り、図3に示すルーチンによれば、目標値より低濃度の処理ガスがフィードポンプ12に吸引されるのを確実に防止しつつ、その濃度が目標値に達した時点で、速やかに蒸発燃料の回収を開始することができる。このため、本実施形態の装置によれば、ベーパーロックや異音の発生などの不都合を回避しつつ、高い燃料回収能力を実現することができる。
【0057】
ところで、上述した実施の形態1においては、濃度センサ61により、処理ガスの濃度を直接検出して、その濃度に基づいて切替弁41の状態を制御することとしているが、切替弁41を循環側にするか燃料タンク10側にするかを決めるための基礎データは、処理ガスの濃度そのものに限定されるものではなく、処理ガスの濃度と相関を有する何れの特性値であってもよい。
【0058】
より具体的には、上記の基礎データは、キャニスタ出ガス或いはキャニスタ入ガスの流量であってもよい。キャニスタ出ガスやキャニスタ入ガスの流量は、高濃度用分離ユニット34に流入する混合ガスの濃度が濃く、循環ガスが多量に生成される場合に少量となり、一方、高濃度用分離ユニット34に流入する混合ガスの濃度が薄く、循環ガスが少量となる場合に多量となる。つまり、キャニスタ出ガスやキャニスタ入ガスの流量は、混合ガスの濃度が濃く処理ガスが高濃度となる場合に少量となり、混合ガスの濃度が薄く循環ガスが低濃度となる場合に多量となる。従って、それらの流量は、処理ガスの濃度の特性値として、切替弁41の制御の基礎とすることができる。
【0059】
また、上述した実施の形態1においては、処理ガスの濃度が目標値に達しているか否かを現実に判断したうえで切替弁41を制御することとしているが、切替弁41の制御手法は、これに限定されるものではない。すなわち、パージガス循環ポンプ32の作動が開始された後、所定期間(一定の時間、或いは、積算パージ流量が所定量に達するまでの時間)は、処理ガス濃度が目標値を下回るものと推定して切替弁41を循環側に制御し、その期間の経過後に切替弁41を燃料タンク10側に切り換えることとしてもよい。
【0060】
また、上述した実施の形態1においては、処理ガスの濃度が低い場合に、処理ガスをパージガス循環ポンプ32の上流側に還流させることとしているが、低濃度の処理ガスは、燃料タンク10に回収されなければよく、その処理方法は、上記の方法に限定されるものではない。すなわち、低濃度の処理ガスは、ポンプ32の上流に還流させることなく、単に高濃度用分離ユニット34の下室40に閉じこめることとしてもよい。
【0061】
更に、上述した実施の形態1においては、処理ガスの濃度が低い場合に、燃料タンク10への処理ガスの流入を完全に禁止することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明においては、濃度の低い処理ガスの燃料タンク10への流入が抑制されるものであればよい。
【0062】
尚、上述した実施の形態1においては、パージガス循環ポンプ32が前記請求項1記載の「キャニスタ出ガス生成手段」に、高濃度用分離ユニット34および中濃度用分離ユニット44が前記請求項1記載の「ベーパ濃縮手段」に、切替弁41が前記請求項1記載の「回収抑制手段」に、それぞれ相当している。
【0063】
また、上述した実施の形態1においては、切替弁41および処理ガス循環通路43が前記請求項1記載の「処理ガス循環手段」に相当している。
【0064】
また、上述した実施の形態1においては、処理ガスの濃度そのものが前記請求項2記載の「特性値」に、濃度センサ61が前記請求項2記載の「濃度特性値検出手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU62が、上記ステップ82,84の処理を実行することにより前記請求項2記載の「第1抑制手段」が実現されている。
【0065】
また、上述した実施の形態1においては、ECU62に、パージガス循環ポンプ32の作動後所定期間は、処理ガス濃度が薄いものとして、切替弁41を循環側に制御させることにより、前記請求項3記載の「第2抑制手段」を実現することができる。
【0066】
実施の形態2.
次に、図1と共に図4および図5を参照して本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態の蒸発燃料処理装置は、図1に示すシステム構成において、ECU62に、図4に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
【0067】
上述した実施の形態1の装置は、処理ガスの濃度が低い場合にも、パージガス循環ポンプ32やヒータ22を継続的に作動させることとしている。このため、実施の形態1の装置においては、キャニスタ20内の蒸発燃料のパージが完了することで処理ガスの濃度が低下した場合にも、パージガス循環ポンプ32やヒータ22の作動が継続される。しかしながら、パージが完了した後は、無駄なエネルギー消費を避けるうえで、ポンプ32やヒータ22は停止されることが望ましい。そこで、本実施形態の装置は、パージの完了に起因して処理ガスの濃度が低下している場合には、ポンプ32やヒータ22を停止させることとしている。
【0068】
図4は、上記の機能を実現するために本実施形態においてECU62が実行する制御ルーチンのフローチャートである。尚、図4において、上記図3に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
【0069】
図4に示すルーチンは、上述した図3に示すルーチンと同様に、内燃機関の始動と共に起動され、その後内燃機関が停止するまで繰り返し実行されるルーチンである。図4に示すルーチンでは、ステップ80の処理、すなわち、切替弁41を循環側としてパージを開始する処理が実行された後、期間計数タイマが0にリセットされる(ステップ90)。
期間計数タイマは、ここでは、処理ガスの濃度が目標値に達しない期間、すなわち、低濃度期間を計数するために用いられる。尚、期間計数タイマの値は、他のルーチンによりカウントアップされるものとする。
【0070】
図4に示すルーチンでは、上記ステップ90の処理に次いで、処理ガスの濃度が目標値より高いか否かを判別するステップ82の処理が実行される。
本実施形態の装置では、蒸発燃料のパージが開始された直後、および蒸発燃料のパージが完了した後に、処理ガスの濃度が目標値より高くないと判別されることがある。従って、今回の処理サイクルが、パージ開始直後に実行されているとすれば、上記ステップ82において、処理ガス濃度が目標値より高くないと判断されることがある。
【0071】
図4に示すルーチン中、上記ステップ82において、このような判別がなされた場合は、切替弁41を循環側に制御すべくステップ84の処理が実行された後、期間計数タイマの値が、所定の停止判定期間T1に達しているか否かが判別される(ステップ92)。
【0072】
停止判定期間T1は、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在する環境下でパージが開始された場合に、処理ガスの濃度が目標値まで上昇するのに要する時間として定められた時間である。従って、今回の処理サイクルが、パージ開始直後のサイクルであるとすれば、上記ステップ92では、期間計数タイマの値が、未だ停止判定期間T1に達していないと判断される。
【0073】
この場合、図4に示すルーチンでは、次に、処理ガス濃度が低下または維持傾向を示しているか否かが判別される(ステップ94)。
【0074】
キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在している場合は、既述した通り、パージが開始された直後に一時的には処理ガスの濃度が目標値を下回ることがある。しかしながら、この場合は、パージの開始に伴ってキャニスタ出ガスが流通し始めることにより、処理ガスの濃度は必ず上昇傾向を示す。従って、今回の処理サイクルが、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在している状況下で行われているとすれば、上記ステップ94では、処理ガス濃度は、低下傾向も維持傾向も示していないと判断される。この場合、以後、再び上記ステップ82以降の処理が繰り返される。
【0075】
キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在している状況下でパージが開始された場合は、以後、ステップ82において、処理ガス濃度が目標値を超えたと判別されるまで、上述した一連の処理が繰り返し実行される。そして、処理ガス濃度が目標値を超えたと判別されると、その後、切替弁41を燃料タンク側に切り換えるべくステップ86の処理が実行される。その結果、目標値を超える高濃度の処理ガスが燃料タンク10に回収され始める。
【0076】
図4に示すルーチンでは、処理ガス濃度が目標値を超えている限り、上記ステップ90、82および86の処理が繰り返し実行される。これらの処理が繰り返される場合、キャニスタ20内の蒸発燃料は継続的にパージされる。その結果、やがて、蒸発燃料のパージが進んで、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在しない状況が形成される。
【0077】
キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在しなくなると、処理ガスの濃度が目標値より小さくなり、再びステップ82の条件が不成立となる。その結果、ステップ84において切替弁41が循環側に切り換えられ、高濃度用分離ユニット34で生成された処理ガスが、パージガス循環ポンプ32の上流側に還流され始める。
【0078】
図4に示すルーチンでは、上記ステップ84に次いで、再び期間計数タイマの値が、所定の停止判定期間T1に達しているか否かが判別される(ステップ92)。
【0079】
停止判定期間T1は、上記の如く、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在する場合に、処理ガス濃度が目標値まで上昇するのに要する時間である。従って、上記ステップ92において、期間計数タイマの値が停止判定時間T1に到達していると判別されるのは、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在していない場合に限られる。このため、図4に示すルーチン中、上記ステップ92の条件が成立する場合は、蒸発燃料のパージが完了していると判断することができる。
【0080】
一方、上記ステップ92において、期間計数タイマの値が停止判定期間T1に達していないと判別された場合は、その事実からパージの完了を確定することはできない。この場合、再び、処理ガス濃度が低下または維持傾向を示しているか否かが判別される(ステップ94)。
【0081】
キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在している場合は、既述した通り、処理ガス濃度は上昇傾向を示す。従って、上記ステップ94において、処理ガス濃度が低下または維持傾向を示すと判別された場合は、停止判定期間T1の経過前であっても、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在しないことを確定することができる。
【0082】
これに対して、ステップ94において上記の条件が成立しないと判別された場合は、再び上記ステップ82の処理が実行される。キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在しない場合は、処理ガス濃度が目標値を超えることがないため、上記ステップ92または94の条件が成立するまで、上述したステップ82,84,92および94の処理が繰り返される。従って、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在していない場合は、やがて上記ステップ92または94の条件が成立する。
【0083】
図4に示すルーチンでは、上記ステップ92または94の条件が成立すると、パージガス循環ポンプ32およびヒータ22が共にオフ状態とされ、蒸発燃料処理装置が停止状態とされる(ステップ96)。
このように、図4に示すルーチンによれば、キャニスタ20内にパージすべき蒸発燃料が存在しない場合には、ポンプ32やヒータ22を停止させることができる。
【0084】
図4に示すルーチンでは、次に、期間計数タイマが0にリセットされる(ステップ98)。
以後、期間計数タイマは、蒸発燃料処理装置の停止期間を計数するタイマとして用いられる。
【0085】
次に、期間計数タイマの値が、再作動判定期間T2に達したか否かが判別される(ステップ100)。
蒸発燃料処理装置の停止中は、燃料タンク10内で新たに発生した蒸発燃料がキャニスタ20に吸着される。このため、不当に長い期間にわたって装置が停止状態を維持すると、蒸発燃料がキャニスタ20から溢れ出て大気に漏出する事態が生じ得る。再作動判定期間は、このような漏出を生じさせることなく蒸発燃料処理装置を停止状態に維持することのできる標準時間である。尚、再作動判定時間の設定方法については、後に図5を参照して詳細に説明する。
【0086】
上記ステップ100において、期間計数タイマの値が再作動判定期間に達していると判別された場合は、蒸発燃料処理装置を再作動させるべき時期が到来していると判断できる。この場合、以後すみやかに、上記ステップ80以降の処理が実行され、蒸発燃料のパージが再開される。
【0087】
一方、上記ステップ100において、期間計数タイマの値が、再作動判定期間T2に達していないと判別された場合は、標準的には、未だ装置を停止状態に維持し得ると判断できる。図4に示すルーチンでは、この場合、次に給油検出ユニット63の出力に基づいて、給油が実行されているか否かが判別される(ステップ102)。
【0088】
給油の実行時には、燃料タンク10の空間内に存在していた多量の蒸発燃料が、一気にキャニスタ20に向けて流出する。このため、給油が実行された場合には、装置の停止期間が再作動判定期間T2に達していなくても、蒸発燃料のパージを再開することが望ましい。
【0089】
図4に示すルーチンでは、上記ステップ102において給油が検出されない場合は、再び上記ステップ100の処理が実行される。この場合、以後、再作動判定期間T2が経過するか、或いは、給油が検出されるまで、蒸発燃料処理装置は停止状態に維持される。
【0090】
一方、上記ステップ102において、給油の実行が検出されると、その後速やかに、上記ステップ80以降の処理が再開される。その結果、パージガス循環ポンプ32およびヒータ22が作動状態とされ、蒸発燃料のパージが再開される。
【0091】
以上説明した通り、図4に示すルーチンによれば、処理ガス濃度が目標値に達しない場合は、処理ガスをパージガス循環ポンプ32の吸入口側へ循環させて、低濃度ガスが燃料タンク10に流入するのを防ぐことができる。
また、処理ガス濃度が目標値に満たない状態が、停止判定期間T1だけ継続した場合には、その時点でパージの完了を判断して、パージガス循環ポンプ32およびヒータ22を停止させることができる。
更に、停止判定時間T1が経過する以前であっても、処理ガスの濃度が低下または維持傾向を示す場合には、その時点でパージの完了を判断して、パージガス循環ポンプ32およびヒータ22を停止させることができる。
そして、蒸発燃料処理装置が停止した後、再作動判定時間T2が経過すると、蒸発燃料の大気漏出を防ぐため、パージを再開させることができる。
加えて、装置が停止した後、再作動判定時間T2が経過していなくても、給油が行われた場合には、蒸発燃料の大気漏出を防ぐため、速やかにパージを再開させることができる。
このため、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、無駄なエネルギー消費を十分に抑制しつつ、蒸発燃料の大気漏出を効果的に防止することができる。
【0092】
図5は、上述した図4に示すルーチン中、ステップ100で用いられる再作動判定期間T2を決めるべく、ECU62が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図5に示すルーチンでは、先ず、内燃機関が備える吸気温センサ(図示せず)の出力に基づいて、吸気温が検出される(ステップ110)。
【0093】
次に、内燃機関の作動状態が検出される(ステップ112)。
内燃機関の作動状態としては、例えば、機関回転数、吸入空気量、或いは燃料噴射量等が検出される。機関回転数や吸入空気量は、内燃機関に組み込まれている回転数センサやエアフロメータ(何れも図示せず)の出力に基づいて検出することができる。また、燃料噴射量は、エンジンコントロール用の制御ユニット(図示せず)で算出された値を読み込むことで検出することができる。
【0094】
次に、上記ステップ110および112で検出した吸気温や内燃機関の作動状態に基づいて、燃料タンク10内の燃料温度が推定される(ステップ114)。燃料温度は、大気温(吸気温)が高いほど高温となる。また、内燃機関が高負荷で運転しているほど、つまり、排気熱が多量に発生しているほど高温となる。従って、燃料温度と吸気温との間、および燃料温度と内燃機関の作動状態との間には、それぞれ相関が認められる。本実施形態において、ECU62には、それらの相関に基づいて定められたマップが記憶されている。本ステップ114では、そのマップを参照して、吸気温および内燃機関の作動状態に対応する燃料温度が推定される。
【0095】
図5に示すルーチンでは、次に、推定した燃料温度に基づいて、再作動判定時間T2が算出される(ステップ116)。
再作動判定時間T2は、蒸発燃料の漏出を防止しつつ蒸発燃料を停止状態に維持し得る時間である。従って、その時間は、燃料タンク10内で蒸発燃料が多量に発生する場合には短い時間とし、蒸発燃料の発生量が少ない場合には長時間とすることが望ましい。
蒸発燃料の発生量は、燃料温度が高いほど多量となり、その温度が低いほど少量となる。このため、再作動判定時間T2は、燃料温度が高いほど短時間とし、その温度が低いほど長時間とすべきである。本実施形態において、ECU62には、上記の要求が満たされるように、燃料温度と再作動判定時間T2との関係が定められたマップが記憶されている。本ステップ116では、そのマップを参照して、再作動判定時間T2が算出される。
【0096】
以上説明した通り、図5に示すルーチンによれば、蒸発燃料の発生状況に応じて適切な再作動判定時間T2を設定することができる。このため、本実施形態の装置によれば、蒸発燃料の発生状況に応じて過不足なく停止期間を設定することができ、蒸発燃料の漏出を確実に防止しながら、無駄なエネルギー消費を最低限に抑制することができる。
【0097】
尚、上述した実施の形態2においては、ECU62が、上記ステップ90の処理と期間計数タイマのカウントアップ処理とを実行することにより前記請求項4記載の「低濃度期間計数手段」が、上記ステップ92および96の処理を実行することにより前記請求項4記載の「第1パージ停止手段」が、それぞれ実現されている。
【0098】
また、上述した実施の形態2においては、ECU62が、上記ステップ94の処理を実行することにより前記請求項5記載の「濃度変化傾向検出手段」が、上記ステップ94に次いで上記ステップ96の処理を実行することにより前記請求項5記載の「第2パージ停止手段」が、それぞれ実現されている。
【0099】
また、上述した実施の形態2においては、ECU62が、上記ステップ98の処理と期間計数タイマのカウントアップ処理とを実行することにより前記請求項6記載の「停止後経過期間計数手段」が、上記ステップ100および80の処理を実行することにより前記請求項6記載の「第1パージ再開手段」が、それぞれ実現されている。
【0100】
また、上述した実施の形態2においては、燃料温度が前記請求項7記載の「蒸発燃料の発生状況」に相当していると共に、ECU62が、上記ステップ110〜114の処理を実行することにより前記請求項7記載の「蒸発燃料発生状況推定手段」が、上記ステップ116の処理を実行することにより前記請求項7記載の「再作動判定期間設定手段」が、それぞれ実現されている。
【0101】
また、上述した実施の形態2においては、ECU62が、上記ステップ110の処理を実行することにより前記請求項8記載の「大気温度検出手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記請求項8記載の「内燃機関運転状態検出手段」が、それぞれ実現されている。
【0102】
更に、上述した実施の形態2においては、ECU62が、上記ステップ102の処理を実行することにより前記請求項9記載の「給油検出手段」が、上記ステップ102の処理に次いで上記ステップ80の処理を実行することにより前記請求項9記載の「第2パージ再開手段」が、それぞれ実現されている。
【0103】
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態の装置は、図1に示す構成に加えて、系内の何れかの箇所を内燃機関の吸気通路に連通させる負圧導入通路120、この負圧導入通路120の導通状態を制御する制御弁122、および系内の圧力を検出する圧力センサ124を備えている。
【0104】
図6は、負圧導入通路120が、高濃度用分離ユニット34と中濃度用分離ユニット44とをつなぐ連通路52に接続され、更に、圧力センサ124が、パージガス循環ポンプ32と高濃度用分離ユニット34との間に配置された構成を例示している。
【0105】
本実施形態において、ECU62は、通常時には実施の形態1または2の場合と同様の制御を実行する。この際、制御弁122は、常に閉じた状態に維持される。この場合、本実施形態の蒸発燃料処理装置は、実施の形態1または2の装置と同様に動作する。
【0106】
ECU62は、内燃機関の運転中に、所定のタイミングで、異常検出処理を実行する。異常検出処理では、先ず、切替弁41が循環側に切り換えられると共に、制御弁122が開弁状態とされる。制御弁122が開弁されると、負圧導入通路120を通って連通路52に内燃機関の吸気負圧が導かれる。この負圧は、連通路52を介して、高濃度用分離ユニット34の上室38および中濃度用分離ユニット44の上室48に負圧が導入される。
【0107】
高濃度用分離ユニット34の上室38に導かれた負圧は、停止中のパージガス循環ポンプ32を通過して(ポンプ32はその通過を許容するものとする)パージ通路28に到達する。パージ通路28に導かれた負圧は、循環ガス通路60を介して中濃度用分離ユニット44の下室50に導かれると共に、処理ガス循環通路43および切替弁41を介して高濃度用分離ユニット34の下室40に導かれる。更に、パージ通路28に導かれた負圧は、負圧調圧弁30を経てキャニスタ20に導かれる。そして、キャニスタ20に導かれた負圧は、キャニスタ入ガス通路54に導かれると共に、ベーパ通路18を介して燃料タンク10に導かれる。
【0108】
このようにして、異常検出処理が開始されると、蒸発燃料処理装置の系内全域に吸気負圧が導入される。ECU62は、その後、系内の圧力が所定の初期圧力まで低下すると、制御弁122を閉じて負圧の導入を停止させる。そして、その後の系内圧力の変化に基づいて、系内に漏れ異常が生じているか否かを判断する。
【0109】
以上説明した通り、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、系内に負圧を導入して、その導入に伴う系内圧力変化を監視することにより、系内の何れかの箇所に漏れ異常が生じているか否かを、簡単に、かつ、精度良く判断することができる。従って、本実施形態の装置によれば、蒸発燃料の漏出を伴うような漏れ異常の発生を、速やかに検知することができる。
【0110】
ところで、上述した実施の形態3においては、系内に負圧を導入した後の圧力変化に基づいて漏れ異常の有無を判断することとしているが、その判断の手法はこれに限定されるものではない。すなわち、系内に負圧を導入する過程における圧力変化の速度から、漏れ異常の有無を判断することとしてもよい。
【0111】
また、上述した実施の形態3においては、負圧導入通路120の接続先を連通路52としているが、その接続先は連通路に限定されるものではない。すなわち、負圧導入通路120は、系内の全域に負圧を導くことができる限り、何れの箇所に接続されてもよい。
【0112】
また、上述した実施の形態3においては、圧力センサ124を、パージガス循環ポンプ32と高濃度用分離ユニット34との間に配置することとしているが、その配置位置もこれに限定されるものではない。すなわち、系内の圧力が検出できる限り、圧力センサ124は何れの箇所に配置されてもよい。
【0113】
尚、上述した実施の形態3においては、制御弁122が前記請求項10記載の「吸気負圧制御弁」に、圧力センサ124が前記請求項10記載の「系内圧力検出手段」に、それぞれ相当している。また、実施の形態3では、異常検出時にECU62に、制御弁122を開弁させることにより前記請求項10記載の「負圧導入手段」が、負圧導入後の圧力変化に基づいて漏れ異常を検出させることにより前記請求項10記載の「第1漏れ異常検出手段」が、それぞれ実現されている。
【0114】
実施の形態4.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態の装置は、図1に示す構成に加えて、パージガス循環ポンプ32の吸入口を選択的にパージ通路28または大気に導通させる吸気切替弁130、負圧調整弁30をバイパスするバイパス通路132、バイパス通路132の導通状態を制御するバイパス制御弁134、および系内の圧力を検出する圧力センサ136を備えている。
【0115】
本実施形態において、ECU62は、通常時には実施の形態1または2の場合と同様の制御を実行する。この際、吸気切替弁130は、パージガス循環ポンプ32の吸入口をパージ通路28に導通させる。また、バイパス制御弁134は閉じた状態に維持される。その結果、本実施形態の蒸発燃料処理装置は、実施の形態1または2の装置と同様に動作する。
【0116】
ECU62は、所定のタイミングで、異常検出処理を実行する。異常検出処理では、先ず、切替弁41が循環側に切り換えられ、パージガス循環ポンプ32の吸入口が大気に開放されるように吸気切替弁130が切り換えられ、更に、バイパス通路132が導通するようにバイパス制御弁134が開状態とされる。次に、その状態でパージガス循環ポンプ32の作動が開始される。
【0117】
異常検出処理の過程で、パージガス循環ポンプ32は、大気から吸入した空気を高濃度用分離ユニット34の上室38に圧送する。この空気は、中濃度用分離ユニット44の上室48を経て調圧弁56に至り、更に、調圧弁56、キャニスタ入ガス通路54を通ってキャニスタ20に流入する。キャニスタ20に流入した空気は、パージ通路28からバイパス通路132へ導かれると共に、ベーパ通路18を通って燃料タンク10への導かれる。また、バイパス通路132を通過した空気は、更に、循環ガス通路60を通って中濃度用分離ユニット44の下室50に導かれると共に、処理ガス循環通路43を通って高濃度用分離ユニット34の下室40へ導かれる。
【0118】
このようにして、異常検出処理が開始されると、パージガス循環ポンプ32から吐出された空気が蒸発燃料処理装置の系内全域に導かれる。その結果、その系内が、全域において加圧された状態となる。ECU62は、系内の圧力が所定の初期圧力まで上昇すると、ポンプ32の吸入口がパージ通路28と導通するように吸気切替弁130を切り換えて、ポンプ32の作動を停止させる。そして、その後の系内圧力の変化に基づいて、系内に漏れ異常が生じているか否かを判断する。
【0119】
以上説明した通り、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、系内を所定の圧力に加圧して、その加圧に伴う系内圧力変化を監視することにより、系内の何れかの箇所に漏れ異常が生じているか否かを、簡単に、かつ、精度良く判断することができる。従って、本実施形態の装置によれば、蒸発燃料の漏出を伴うような漏れ異常の発生を、速やかに検知することができる。
【0120】
ところで、上述した実施の形態4においては、系内を所定の圧力まで加圧した後に、系内の圧力変化に基づいて漏れ異常の有無を判断することとしているが、その判断の手法はこれに限定されるものではない。すなわち、系内を加圧する過程における圧力変化の速度から、漏れ異常の有無を判断することとしてもよい。
【0121】
また、上述した実施の形態4においては、圧力センサ136を、パージガス循環ポンプ32と高濃度用分離ユニット34との間に配置することとしているが、その配置位置もこれに限定されるものではない。すなわち、系内の圧力が検出できる限り、圧力センサ124は何れの箇所に配置されてもよい。
【0122】
尚、上述した実施の形態4においては、パージガス循環ポンプ32と吸気切替弁130との組み合わせが前記請求項11記載の「パージポンプ」に、圧力センサ136が前記請求項11記載の「系内圧力検出手段」に、それぞれ相当していると共に、異常検出時にECU62に、パージガス循環ポンプ32により系内を加圧させることにより前記請求項11記載の「系内加圧手段」が、加圧後の圧力変化に基づいて漏れ異常を検出させることにより前記請求項11記載の「第2漏れ異常検出手段」が、それぞれ実現されている。
【0123】
実施の形態5.
次に、図8および図9を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。図8は、本実施形態の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。尚、図8において、上記図1に示す構成部分と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
【0124】
本実施形態の蒸発燃料処理装置は、図8に示すように、バイパス通路140と、導通状態切替弁142とを備えている。バイパス通路140は、パージガス循環ポンプ32の下流空間を、高濃度用分離ユニット34をバイパスして燃料タンク10の内部空間に連通させる通路である。また、導通状態切替弁142は、バイパス通路140を選択的に導通状態または遮断状態とするための弁機構である。
【0125】
本実施形態の蒸発燃料処理装置は、図8に示す構成において、ECU62に、図9に示す制御ルーチンを実行させることにより実現することができる。
図9は、本実施形態において、ECU62が、導通状態切替弁142の状態を制御するために実行するルーチンのフローチャートである。
図9に示すルーチンでは、先ず、蒸発燃料のパージが停止されているか否か、より具体的には、パージガス循環ポンプ32が停止しているか否かが判別される(ステップ150)。
【0126】
その結果、蒸発燃料のパージが停止されていると判別された場合は、導通状態切替弁142が開弁状態とされる(ステップ152)。
導通状態切替弁142が開弁されると、ポンプ32の下流空間は、燃料タンク10の内部空間と導通した状態となる。この場合、その下流空間には、燃料タンク10内で発生する蒸発燃料が導かれる。このため、本実施形態の装置によれば、キャニスタ出ガスがシステム内部を流通しないパージの停止時においても、ポンプ32の下流空間における燃料濃度を高く維持することができる。
【0127】
図9に示すルーチンにおいて、上記ステップ150において、蒸発燃料のパージが停止されていない、つまり、パージガス循環ポンプ32が作動していると判別された場合は、導通状態切替弁142が閉弁状態とされる(ステップ154)。
導通状態切替弁142が閉弁状態であれば、ポンプ32から吐出される混合ガスは、バイパス通路140に流れ込むことなく、高濃度用分離ユニット34に到達する。従って、この場合は、高濃度用分離ユニット34や中濃度用分離ユニット44に、実施の形態1の場合と同様の凝縮処理を実行させることができる。
【0128】
以上説明した通り、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、蒸発燃料のパージが行われている場合には、実施の形態1または2の場合と同様の燃料凝縮機能を実現することができると共に、パージの停止時に、ポンプ32の下流空間を高濃度の蒸発燃料ガスで満たしておくことができる。パージの停止時にポンプ32の下流空間が高濃度の蒸発燃料ガスで満たされていると、パージが開始された直後から、高濃度用分離ユニット34は濃度の高い処理ガスを生成することができる。このため、本実施形態の蒸発燃料処理装置によれば、パージの開始直後に生成される処理ガスをポンプ32の上流に還流させる等の措置を講ずることなく、濃度の低い処理ガスが燃料タンク10に流入するのを確実に防止することができる。
【0129】
尚、上述した実施の形態5においては、パージガス循環ポンプ32が前記請求項12記載の「キャニスタ出ガス生成手段」に、高濃度用分離ユニット34が前記請求項12記載の「ベーパ濃縮手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU62が、上記ステップ150〜154の処理を実行することにより前記請求項12記載の「導通状態切替弁制御手段」が実現されている。
【0130】
実施の形態6.
次に、図1、図6〜図8および図10を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。
本実施形態の蒸発燃料処理装置は、図1および図6乃至図8に示す何れかの構成、すなわち、実施の形態1乃至5の何れかの構成において、ECU62に、図10に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
【0131】
図10に示すルーチンは、本実施形態において、ECU62が、パージガス循環ポンプ32のON・OFFタイミングと、ヒータ22のON・OFFタイミングとの間に所望の時間差を生じさせるために実行する制御ルーチンである。
図10に示すルーチンでは、先ず、蒸発燃料のパージ開始が要求されたか否かが判別される(ステップ160)。
【0132】
その結果、パージの開始が要求されたと判別された場合は、先ず、キャニスタ20の加熱を開始するため、ヒータ22がON状態とされる(ステップ162)。
【0133】
次いで、キャニスタ20が所望の加熱状態となるまで、所定時間の間、待機の状態が維持される(ステップ164)。
【0134】
そして、所定時間の経過が判定されたら、その時点でパージガス循環ポンプ32がON状態とされる(ステップ166)。
【0135】
上述した処理によれば、パージガス循環ポンプ32が作動し始める前に、キャニスタ20を所望の加熱状態として、蒸発燃料がパージされ易い状態を準備することができる。このため、本実施形態の装置によれば、蒸発燃料が現実にパージされ始めた直後から、高濃度用分離ユニット34に高濃度の混合ガスを供給して高濃度の処理ガスを生成させることができる。従って、本実施形態の装置によれば、パージの開始直後に濃度の低い処理ガスが燃料タンク10に流入するのを有効に防止することができる。
【0136】
図10に示すルーチン中、上記ステップ160において、蒸発燃料のパージ開始が要求されていないと判別された場合は、次に、パージの停止が要求されているか否かが判別される(ステップ168)。
【0137】
その結果、パージの停止が要求されていないと判別された場合は、速やかに今回の処理サイクルが終了される。一方、パージの停止が要求されていると判別された場合は、先ず、キャニスタ20の加熱を止めるためヒータ22がOFF状態とされる(ステップ170)。
【0138】
次いで、キャニスタ20が所望の状態に冷却されるまで、所定時間の間、ヒータ22がOFFされた状態でパージが継続される(ステップ172)。
【0139】
そして、所定時間の経過が判定されたら、その時点でパージガス循環ポンプ32がOFF状態とされる(ステップ174)。
【0140】
上述した処理によれば、パージガス循環ポンプ32が停止する前に、キャニスタ20をある程度冷却させることができる。キャニスタ20は、その温度が低いほど優れた吸着能力を発揮する。このため、本実施形態の装置によれば、パージの停止中に、キャニスタに優れた蒸発燃料吸着能力を発揮させることができる。
【0141】
以上説明した通り、図10に示すルーチンによれば、パージの開始時および停止時に、パージガス循環ポンプ32のON・OFFに先立ってヒータ22をON・OFFさせることができる。そして、その結果、本実施形態の装置によれば、パージの開始直後から濃度の高い処理ガスを燃料タンク10に回収させることができると共に、パージの停止時には、多量の蒸発燃料をキャニスタ20で捕獲することができる。
【0142】
ところで、上述した実施の形態6においては、パージの開始時に、パージガス循環ポンプ32の作動開始に先立ってヒータ22への通電を開始する構成に限定されているが、パージ開始時の動作はこれに限定されるものではない。すなわち、パージの開始時には、パージガス循環ポンプ32とヒータ22とを同時に作動させることとしてもよい。このような構成によっても、ヒータ22の加熱作用により蒸発燃料の脱離性は改善されるため、パージの開始直後から濃度の高いキャニスタ出ガスを発生させることができる。
【0145】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときには、処理ガスが燃料タンクに流入するのを抑制することができる。このため、本発明によれば、薄い処理ガスが回収されることに伴う不都合を回避することができる。また、この発明によれば、処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときには、その処理ガスをベーパ濃縮手段の上流に導くことができる。このため、本発明によれば、薄い処理ガスを再度濃縮することで、速やかに高濃度の処理ガスを生成することができる。
【0147】
請求項記載の発明によれば、処理ガスの濃度の特性値を実測して、その実測値に基づいて、処理ガスの回収を抑制することができる。
【0148】
請求項記載の発明によれば、キャニスタ出ガスの流出が開始された後、所定期間は、処理ガスの濃度が薄いものと推定してその回収を抑制することができる。
【0149】
請求項記載の発明によれば、処理ガスの低濃度期間が停止判定期間に達した時点で、蒸発燃料のパージが完了したものと判断して、キャニスタ出ガス生成手段の作動を停止させることができる。
【0150】
請求項記載の発明によれば、処理ガスの濃度が所定濃度より薄く、かつ、その濃度が低下または維持の傾向を示す場合に、蒸発燃料のパージが完了したものと判断して、キャニスタ出ガス生成手段の作動を停止させることができる。
【0151】
請求項記載の発明によれば、キャニスタ出ガス生成手段が停止した後、再作動判定期間が経過した時点で、キャニスタ内に再び吸着された蒸発燃料をパージさせるべく、キャニスタ出ガス生成手段を再作動させることができる。
【0152】
請求項記載の発明によれば、キャニスタ出ガス生成手段を再作動させるまでの期間(再作動判定期間)を蒸発燃料の発生状況に応じて伸縮させることにより、キャニスタからの蒸発燃料の漏出を効果的に防止することができる。
【0153】
請求項記載の発明によれば、大気温度および内燃機関の運転状態の少なくとも一方に基づいて、蒸発燃料の発生状況を精度良く推定することができる。
【0154】
請求項記載の発明によれば、キャニスタ出ガス生成手段の停止中に前記給油が検出された場合に、速やかにその作動を再開させることができる。このため、本発明によれば、給油に伴って燃料タンクからキャニスタに向けて多量に流出する蒸発燃料を速やかにキャニスタからパージさせることができる。
【0155】
請求項10記載の発明によれば、キャニスタ、燃料タンク、およびベーパ濃縮手段を含む系に吸気負圧を導くと共に、その系内の圧力変化を監視することにより、その系に漏れ異常が生じているか否かを容易かつ正確に判断することができる。
【0156】
請求項11記載の発明によれば、キャニスタ、燃料タンク、およびベーパ濃縮手段を含む系をポンプにより加圧すると共に、その系内の圧力変化を監視することにより、その系に漏れ異常が生じているか否かを容易かつ正確に判断することができる。
【0157】
請求項12記載の発明によれば、キャニスタ出ガス生成手段の停止中に、バイパス通路を介して、燃料タンク内の蒸発燃料をベーパ濃縮手段の上流に導くことができる。このため、本発明によれば、キャニスタ出ガスが流通していない状況下でも、ベーパ濃縮手段の上流に濃度の高い蒸発燃料ガスを充填しておくことができ、その作動の開始直後から、濃度の高い処理ガスを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。
【図2】 実施の形態1の装置が備える分離膜の原理を説明するための図である。
【図3】 実施の形態1の装置において実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図4】 実施の形態2の装置において実行される第1の制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】 実施の形態2の装置において実行される第2の制御ルーチンのフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態3の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。
【図7】 本発明の実施の形態4の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。
【図8】 本発明の実施の形態5の蒸発燃料処理装置の構成を説明するための図である。
【図9】 本発明の実施の形態5の装置において実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態6の装置において実行される制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 燃料タンク
12 低圧フィードポンプ
20 キャニスタ
22 ヒータ
28 パージ通路
30 負圧調整弁
32 パージガス循環ポンプ
34 高濃度用分離ユニット
36 第1の分離膜
38,48 上室
40,50 下室
41 切替弁
42 処理ガス通路
43 処理ガス循環通路
44 中濃度用分離ユニット
46 第2の分離膜
54 キャニスタ入ガス通路
60 処理ガス通路
61 濃度センサ
62 ECU(Electronic Control Unit)
63 給油検出ユニット
64 分離膜
66 上流空間
68 下流空間

Claims (12)

  1. 内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
    前記キャニスタから、キャニスタ出ガスを流出させるキャニスタ出ガス生成手段と、
    前記キャニスタ出ガスを、高濃度で蒸発燃料を含む処理ガスに濃縮するベーパ濃縮手段と、
    前記処理ガスを前記燃料タンクに導く処理ガス通路と、
    前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときに、当該処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する回収抑制手段とを備え
    前記回収抑制手段は、前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いとき或いは薄いと予想されるときに、当該処理ガスを前記ベーパ濃縮手段の上流に導く処理ガス循環手段を備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記回収抑制手段は、
    前記処理ガスの濃度の特性値を検出する濃度特性値検出手段と、
    前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される場合に当該処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する第1抑制手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記回収抑制手段は、前記キャニスタ出ガスの流出が開始された後、所定期間は前記処理ガスの前記燃料タンクへの流入を抑制する第2抑制手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される低濃度期間を計数する低濃度期間計数手段と、
    前記低濃度期間が停止判定期間に達したら、前記キャニスタ出ガス生成手段を停止させる第1パージ停止手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記特性値に基づいて前記処理ガスの濃度が所定濃度より薄いと判定される場合に、当該処理ガスの濃度の変化傾向を検出する濃度変化傾向検出手段と、
    前記処理ガスの濃度が低下傾向または維持傾向を示す場合に、前記キャニスタ出ガス生成手段を停止させる第2パージ停止手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2又は4記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記キャニスタ出ガス生成手段の停止後経過期間を計数する停止後経過期間計数手段と、
    前記停止後経過期間が再作動判定期間に達したら、前記キャニスタ出ガス生成手段を再作動させる第1パージ再開手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4又は5記載の蒸発燃料処理装置。
  7. 前記燃料タンク内での蒸発燃料の発生状況を推定する蒸発燃料発生状況推定手段と、
    前記発生状況に基づいて、前記再作動判定期間を設定する再作動判定期間設定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6記載の蒸発燃料処理装置。
  8. 前記蒸発燃料発生状況推定手段は、大気温度を検出する大気温度検出手段、および内燃機関の運転状態を検出する内燃機関運転状態検出手段のうち、少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項7記載の蒸発燃料処理装置。
  9. 前記燃料タンクへの給油を検出する給油検出手段と、
    前記キャニスタ出ガス生成手段の停止中に前記給油が検出された場合に、前記キャニスタ出ガス生成手段を再作動させる第2パージ再開手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4又は5記載の蒸発燃料処理装置。
  10. 前記キャニスタ、前記燃料タンク、および前記ベーパ濃縮手段を含む系と、内燃機関の吸気通路とを導通または遮断する吸気負圧制御弁と、
    前記吸気負圧制御弁を介して前記系内に所定負圧を導入する負圧導入手段と、
    前記系内の圧力を検出する系内圧力検出手段と、
    前記所定負圧の導入に伴う前記系内の圧力変化に基づいて、前記系の漏れ異常を検出する第1漏れ異常検出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の蒸発燃料処理装置。
  11. 前記キャニスタ出ガス生成手段は、前記キャニスタおよび大気の一方から選択的にガスを吸入して吐出するパージポンプを備え、
    前記パージポンプに、大気から吸入したガスを吐出させることにより、前記キャニスタ、前記燃料タンク、および前記ベーパ濃縮手段を含む系内を加圧する系内加圧手段と、
    前記系内の圧力を検出する系内圧力検出手段と、
    前記加圧に伴う前記系内の圧力変化に基づいて、前記系の漏れ異常を検出する第2漏れ異常検出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の蒸発燃料処理装置。
  12. 内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、
    前記キャニスタから、キャニスタ出ガスを流出させるキャニスタ出ガス生成手段と、
    前記キャニスタ出ガスを、高濃度で蒸発燃料を含む処理ガスに濃縮するベーパ濃縮手段と、
    前記処理ガスを前記燃料タンクに導く処理ガス通路と、
    前記ベーパ濃縮手段の上流側と前記燃料タンクとを連通させるバイパス通路と、
    前記バイパス通路を導通または遮断する導通状態切替弁と、
    前記キャニスタ出ガス生成手段の停止中は前記バイパス通路が導通し、前記キャニスタ出ガス生成手段の動作中は前記バイパス通路が遮断されるように、前記導通状態切替弁を制御する導通状態切替弁制御手段と、
    を備えることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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