JP3823011B2 - 蒸発燃料処理装置のリーク診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置のリーク診断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置のリーク診断装置に関し、特にリーク誤診断を防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の内燃機関の蒸発燃料処理装置においては、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタ(吸着手段)に一時吸着し、該吸着した蒸発燃料を所定の機関運転条件でパージ(離脱)させてパージ用空気と混合させたパージ混合気を、パージ制御弁で流量制御しつつ機関の吸気系へ吸引させることによって、蒸発燃料の大気中への放散を防止している(特開平5−215020号公報等参照)。
【0003】
ところで、上記の蒸発燃料処理装置では、蒸発燃料配管の途中に亀裂が生じたり、蒸発燃料配管の接合部にシール不良が生じたりすると、当該箇所より蒸発燃料が大気中に放散されてしまい、本来の放散防止効果を十分に発揮させることができなくなる。
【0004】
そこで、前記蒸発燃料処理装置のリークの有無を診断する装置として、以下の方式がある。
即ち、電動ポンプ(空気供給手段)によって基準口径を有する基準オリフィスを経由して加圧空気を供給し、該電動ポンプの作動電流値を検出することにより蒸発燃料処理装置内の圧力状態を検出し、該作動電流値(圧力状態)に基づいてリーク判定レベルを設定した後、リーク診断対象の配管に加圧空気を供給した際の作動電流値を前記設定されたリーク判定レベルと比較することにより、あるいは、前記電動ポンプの作動電流値が所定値(所定圧力状態)になるまでの到達時間等を判断することにより、蒸発燃料処理装置のリーク診断を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、キャニスタに吸着した蒸発燃料の負荷により前記電動ポンプの作動電流値が変動し、正確な検出が行えないため、実際にはリークが発生している場合でもリーク無しと誤診断される可能性があった。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたものであって、キャニスタに吸着した蒸発燃料の影響によるリーク誤診断を防止し、正確なリーク診断が行える蒸発燃料処理装置のリーク診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に係る発明は、図1(A)に示すように、
内燃機関の燃料タンクAからの蒸発燃料を、ベーパ通路Bを介して一時的に吸着手段Cに吸着し、所定の機関運転条件で前記吸着手段Cからパージ制御弁Dが介装されたパージ通路Eを介して機関の吸気系Fに吸入処理する蒸発燃料処理装置のリーク診断装置において、以下の各要素を備えて構成される。
【0008】
空気供給手段Gは、加圧空気を供給する。
圧力状態検出手段Hは、圧力状態を検出する。
リーク判定手段Iは、前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段によって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいてリークの有無を判定する。
【0009】
蒸発燃料量検出手段Jは、前記吸着手段Cに吸着した蒸発燃料量を検出する。
リーク判定補正手段Kは、前記蒸発燃料量に基づいて前記リーク判定手段Iにおけるリーク判定条件を補正する。
ここで、前記蒸発燃料量検出手段Jは、前記パージ制御弁を所定開度で開弁し、空気供給手段により加圧空気を所定時間供給後の蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいて蒸発燃料量を検出する。
【0010】
請求項2に係る発明は、図1(B)に示すように、前記請求項1に係る発明の構成に加えて判定レベル設定手段Lを含んで構成される。
判定レベル設定手段Lは、前記空気供給手段Gによって基準口径を有した基準オリフィスを経由させて空気を圧送し、前記圧力状態検出手段Hによって検出された基準オリフィス下流側の圧力状態に基づいてリーク判定圧力レベルを設定する。
【0011】
リーク判定手段I'は、前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段Hによって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態を前記リーク判定圧力レベルと比較してリークの有無を判定する。
【0012】
その他は、請求項1に係る発明と同様である。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記リーク判定補正手段が、前記リーク判定手段におけるリーク判定圧力レベルを補正することを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明は、図1(A)において、前記リーク判定補正手段Kが、前記リーク判定手段における前記空気供給手段による加圧開始後の圧力状態検出タイミングを補正することを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、図1(B)において、前記リーク判定補正手段Kが、前記リーク判定手段における前記空気供給手段による加圧開始後の圧力状態検出タイミングを補正することを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、前記内燃機関が空燃比を検出する空燃比検出手段を備えたものであって、前記蒸発燃料量検出手段は、所定条件でのパージ前後の空燃比の変化に基づいて蒸発燃料量を検出することを特徴とする。
【0016】
請求項7に係る発明は、
前記空気供給手段は電動ポンプ装置であり、前記圧力状態検出手段は前記電動ポンプ装置の作動電流値により前記蒸発燃料処理装置内の圧力状態を検出することを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、吸着手段に吸着した蒸発燃料量に基づいてリーク判定条件を補正してリークの有無の判定を行うので、該蒸発燃料によるリーク診断への影響を回避し、誤診断のない正確なリーク診断ができる。特に、吸着手段を介して空気を圧送したときの圧力状態により、吸着している蒸発燃料量分の負荷を直接検出でき、これによりリーク判定条件を補正することで精度の高いリーク診断ができる。
【0018】
請求項2に係る発明によれば、
基準オリフィスを経由させて空気を圧送したときの圧力状態と蒸発燃料処理装置内の圧力状態を比較してリーク診断を行う際に、吸着手段に吸着した蒸発燃料量に基づいてリーク判定条件を補正するので、精度の高いリーク診断ができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、リーク判定条件であるリーク判定圧力レベルを補正することで、蒸発燃料量の増加による負荷上昇を回避したリーク診断ができる。
【0021】
請求項4、5に係る発明によれば、リーク判定条件であるリーク判定圧力レベルを補正することで、蒸発燃料量の増加による負荷上昇を回避したリーク診断ができる。
【0022】
請求項6に係る発明によれば、既存の制御等を利用することで蒸発燃料量を検出することができ、また、所定条件でパージされる蒸発燃料量による空燃比の変化から蒸発燃料量を検出するので、高い精度で蒸発燃料量の検出ができる。
【0023】
請求項7に係る発明によれば、
電動ポンプ装置の作動電流値を検出することで容易に蒸発燃料処理装置内の圧力状態を検出できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
一実施の形態を示す図2において、内燃機関1には、図示しないアクセルペダルと連動する又はステップモータ,DCモータ等により駆動されるスロットル弁2が介装された吸気通路3を介して空気が吸入される。
【0025】
前記吸気通路3の上流部には、前記スロットル弁2によって流量制御される吸入空気流量を検出するエアフローメータ4が装着され、吸気通路3の下流部 (マニホールド部) には、各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁5が設けられていて、図示しない燃料ポンプから圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に制御された燃料を吸気通路3内に噴射供給する。前記燃料噴射弁5による燃料噴射量の制御は、マイクロコンピュータ内蔵のコントロールユニット6で行われるようになっている。
【0026】
また、前記機関1には、蒸発燃料処理装置が備えられている。前記蒸発燃料処理装置は、燃料タンク19内で発生した蒸発燃料を、ベーパ通路20を介して吸着手段としてのキャニスタ21内に充填された活性炭などの吸着剤に吸着捕集させ、該吸着剤に吸着された燃料を、所定の運転時にパージ通路22を介してスロットル弁2下流側の吸気通路3に吸入させて燃焼処理するものである。
【0027】
前記パージ通路22には、前記コントロールユニット6からの制御信号に基づいて制御される電磁駆動式のパージ制御弁23が介装されている。
また、前記蒸発燃料処理装置には、蒸発燃料のリーク診断のため、以下のような配管システムが構成される。即ち、前記キャニスタ21底部に開口された空気導入口に、基準口径例えば0.5mm 口径の基準オリフィス24を介装した第1通路25と、該第1通路25に並列接続され切換バルブ26の一方のポートを経由する第2通路27とを介して空気供給手段である電動ポンプ28(ポンプ装置)が接続されている。
【0028】
該電動ポンプ28の吸入口に接続されたエア導入通路29は、エアフィルタ30を介し、ろ過された空気を導入するようになっている。前記切換バルブ26の他方のポートにはエア吐出通路31が接続されている。
【0029】
前記切換バルブ26は、図3に示す前記一方のポートのクローズ状態において前記他方のポートがキャニスタ21の空気導入口に至る第2通路27と連通し、前記電動ポンプ28から吐出された加圧空気は、前記基準オリフィス24が介装された第1通路25を通ってキャニスタ21に供給され、また、一部の空気は切換バルブ26に戻って前記他方のポートから前記エア吐出通路31へ吐出され、エアフィルタ30によりろ過されて、大気中に吐出されるようになっている。
【0030】
一方、切換バルブ26が図3の状態から切換操作されて図示右側へ移動すると図4に示す前記一方のポートのオープン状態となり、前記電動ポンプ28から吐出された加圧空気は、該一方のポートを介して主として第2通路27を通って、また、一部は前記第1通路25を通ってキャニスタ21に供給される。また、他方のポートはクローズ状態となって、吐出空気がエアフィルタ30を介して大気中に吐出されることはない。
【0031】
また、機関回転速度Nを検出する回転速度センサ32,水温Twを検出する水温センサ33、排気中の酸素濃度等に基づいて空燃比を検出する空燃比センサ34などが設けられ、それらの検出信号は前記コントロールユニット6に出力される。
【0032】
前記電動ポンプ28には、その作動電流値を検出する電流検出装置44が接続され、この作動電流を検出することによって蒸発燃料処理装置内の圧力状態が検出され(したがって、電流検出装置44は圧力状態検出手段に相当する)、ひいては装置のリークの有無が判定される。
【0033】
コントロールユニット6は、前記各種センサからの信号に基づいて、燃料噴射弁5による燃料噴射量を制御することによる空燃比フィードバック制御を行うと共に、所定の運転条件で前記パージ制御弁23を制御することにより蒸発燃料を吸気系にパージする処理を行い、かつ、所定の条件で本発明に係る蒸発燃料処理装置のリークの有無を診断する。
【0034】
かかる構成において、前記コントロールユニット6によるリーク診断ルーチンの第一の実施形態を図5のフローチャートに従って説明する。
これは、パージ制御弁所定開度でのパージ後の空燃比と前記パージ制御弁閉弁時の空燃比との変化量に基づいて蒸発燃料量を検出し、該蒸発燃料量に基づいてリーク判定手段を補正するものである。
ステップ51(図では、S51と記す。以下同様)では、前記センサ類により検出される各種運転条件を読み込む。
【0035】
ステップ52では、所定条件で蒸発燃料量を検出するため、パージ制御弁を所定開度に設定する。
ステップ53では、パージ制御弁を所定開度としてパージし、所定時間経過後の空燃比とパージ制御弁閉弁時(パージなし)の空燃比との変化を検出する。
【0036】
ステップ54では、前記読み込まれた各種運転条件に基づいて、所定のリーク診断実行条件が成立しているか(満たされているか)否かを判定する。所定のリーク診断実行条件は、例えば、機関停止状態であること、機関回転速度が所定値より小さいこと、速度が所定値より小さいこと、パージ制御弁の故障判定がされていないこと等である。
【0037】
診断条件が全て成立すれば、ステップ55に進み、不成立であれば、ステップ51に戻る。
ステップ55では、前記空燃比の変化に基づいて吸着手段に吸着した蒸発燃料量をあらかじめ設定した算出式やテーブル検索等により検出する。
【0038】
ステップ52、53、55が蒸発燃料量検出手段に相当する。
ステップ56では、蒸発燃料処理装置内雰囲気の初期化処理を行う。
具体的には、前記パージ制御弁23を開弁し、前記切換バルブ26の前記一方のポートを閉じ、他方のポートを開いて、電動ポンプ28を駆動し、この状態を所定時間維持する。
【0039】
このとき図6に示すように、電動ポンプ28の駆動によりエアフィルタ30、エア導入通路29を介して導入された空気が、第一通路25を介して吸着手段であるキャニスタ21内を通りパージ通路22を経て吸気通路3内に流出する。また、一部の空気は、前記切換バルブ26からエア吐出通路31、エアフィルタ30を介して大気中に放出される。この結果、蒸発燃料処理装置内の残圧(負圧)及び残留ガスが除去される。
【0040】
ステップ57では、以下のようにリーク判定圧力レベルを測定する。
図7に示すように、パージ制御弁23を閉じることにより、電動ポンプ28から供給される空気は基準オリフィス24を通過して切換バルブ26からエアフィルタ30を通して外部へ放出される。なお、一部の空気は、蒸発燃料処理装置内へ供給される。
【0041】
この状態のまま所定時間が経過して電動ポンプ28から供給される空気量と、基準オリフィス24を通過し切換バルブ26からエアフィルタ30へと導かれる空気量とが等しくなると、電動ポンプ28にかかる負荷は、供給した空気が基準オリフィス24を通過するもののみとなり、このときの電動ポンプ28に流れる作動電流値を測定し、リーク判定圧力レベルとする。
【0042】
ステップ58では、前記検出した蒸発燃料量に基づいて、リーク試験値の検出タイミングを補正する。具体的には、空気供給所定時間経過後の電動ポンプ作動電流値は、キャニスタに蒸発燃料が吸着していると、そうでないときに比べて、蒸発燃料の負荷分増加してしまうので、その蒸発燃料の負荷分を考慮して電動ポンプ作動電流値の検出タイミングを早めるものである。これが、リーク判定補正手段に相当する。
【0043】
ステップ59では、以下のように、リーク試験値を測定する。
リーク試験値は、図8に示すように、外部への放出通路を遮断し、切換バルブ26をオープン側に切り換え、電動ポンプ28により蒸発燃料処理装置内に空気を供給し、前記補正後の検出タイミングにおける電動ポンプ28の作動電流値をポンプ電流検出装置44により測定することにより行い、この作動電流値をリーク試験値とする。
【0044】
ステップ60では、前記リーク判定圧力レベルと前記補正後の検出タイミングで測定したリーク試験値を比較して、リークの有無を判定する。リーク試験値がリーク判定レベル以下であれば、ステップ61に進み、リークありと診断し、リーク試験値がリーク判定圧力レベルよりも大きければ、リーク無しと診断する。
【0045】
以上により、キャニスタに吸着した蒸発燃料量を既存の制御等を利用することにより検出でき、該蒸発燃料量に基づいてリーク判定条件を補正するので精度のよいリーク判定ができる。
【0046】
なお、本実施形態では、所定条件でのパージ前後の空燃比の変化により蒸発燃料量を検出したが、空燃比を空燃比補正係数により理論空燃比にフィードバック制御する内燃機関では、空燃比補正係数の変化により蒸発燃料量を検出するようにしてもよい。
【0047】
次に、図9にリーク診断ルーチンの第二の実施形態を示す。
これは、吸着手段に吸着した蒸発燃料量分の負荷を直接的に検出し、リーク判定条件を補正してリーク診断を行うものである。
【0048】
ステップ91では、前記センサ類により検出される各種運転条件を読み込む。
ステップ92では、第一の実施形態と同様に、前記読み込まれた各種運転条件に基づいて、所定のリーク診断実行条件が成立しているか否かを判定する。
【0049】
診断条件が全て成立すれば、ステップ93に進み、不成立であれば、ステップ91に戻る。
ステップ93では、前記第一の実施形態と同様に、蒸発燃料処理装置内雰囲気の初期化処理を行う。
【0050】
ステップ94では、以下のように蒸発燃料による負荷を測定する。
前記切換バルブ26の前記一方のポートをオープン状態として(図4の状態)、電動ポンプ28を駆動し、パージ制御弁を所定開度としたときにキャニスタを介して吸気通路へと空気を流出させ、所定時間経過後の電動ポンプ作動電流値をポンプ電流検出装置44により測定する。通路での損失は(キャニスタ自体による損失も含む)無視できるので、かかる電流値がキャニスタに吸着した蒸発燃料による負荷に相当する。なお、電動ポンプによる加圧時間(空気供給時間)と作動電流値の関係を図10に示す。
【0051】
ステップ95では、前記第一の実施形態と同様にリーク判定圧力レベルを測定する。
ステップ96では、前記リーク判定圧力レベルを補正し、補正後リーク判定圧力レベルとする。補正後リーク判定圧力レベルは、前記リーク判定圧力レベルに前記蒸発燃料による負荷を加算したものである。これがリーク判定補正手段に相当する。
【0052】
ステップ97では、前記第一の実施形態と同様にリーク試験値を測定する。
ステップ98では、前記補正後リーク判定圧力レベルと前記リーク試験値を比較してリークの有無を判定する。これが、リーク判定手段に相当する。
【0053】
リーク試験値が補正後のリーク判定圧力レベル以下であれば、ステップ99に進み、リークありと診断し、リーク試験値がリーク判定圧力レベルよりも大きければ、リーク無しと診断する。
【0054】
以上により、吸着手段に吸着した蒸発燃料による負荷を回避して、正確なリーク診断ができる。
次に、図11にリーク診断ルーチンの第三の実施形態を示す。これは、パージ制御弁を所定開度に設定し、電動ポンプで空気供給を行い、所定時間経過後の作動電流値から蒸発燃料量を検出し、該蒸発燃料量に基づいてリーク判定条件を補正するものである。
【0055】
ステップ101では、各種運転条件の読み込みを行い、ステップ102で、診断実行条件が成立しているか否かを判定する。その内容は、前記第一、第二の実施の形態と同様である。
【0056】
ステップ103では、前記蒸発燃料処理装置内雰囲気の初期化処理を行う。
ステップ104では、以下のように蒸発燃料量を検出する。
まず、前記第二の実施形態におけるステップ94と同様に所定時間経過後の電動ポンプ作動電流値を測定する。第二の実施形態では、作動電流値測定までの電動ポンプ駆動時間をリーク試験値測定までの時間と同じ時間にする必要があったが、本実施形態では、リーク試験値検出時間と同じ時間にする必要はなく、任意に設定できる。
【0057】
蒸発燃料による各キャニスタ充填率により、電動ポンプによる加圧時間と電動ポンプ作動電流値は図12に示すような関係にあるので、前記電動ポンプ作動電流値よりあらかじめ設定された算出式、テーブル等により蒸発燃料量を検出する。
【0058】
ステップ105では、リーク判定レベルを測定し、ステップ106では、蒸発燃料量に基づいて、リーク判定圧力レベルを補正する補正値を検出し、ステップ107では、前記リーク判定圧力レベルに前記補正値を加算して、補正後リーク判定圧力レベルとする。
【0059】
ステップ108では、前記第一の実施形態と同様にリーク試験値を測定する。
ステップ109では、リーク試験値と補正後リーク判定圧力レベルを比較し、リークの有無を判定する。リーク試験値が補正後リーク判定圧力レベル以下であれば110に進み、リークありと診断し、リーク試験値が補正後リーク判定圧力レベルより大きければリークなしと診断する。
【0060】
なお、前記第一の実施形態ではリーク判定補正手段によりリーク試験値検出タイミングを補正し、前記第二、第三の実施形態ではリーク判定圧力レベルを補正しているが、これらは一実施例であり、例えば、前記第一の実施形態においてリーク判定圧力レベルを補正してもよく、第二、第三の実施形態においてリーク試験値検出タイミングを補正してもよい。また、リーク判定圧力レベルの補正にかえて、リーク試験値から前記蒸発燃料による負荷分を差し引いて補正してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成・機能を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態に係る蒸発燃料処理装置のリーク診断装置を示す全体構成図。
【図3】同じく一実施形態の切換バルブがクローズ状態における要部構成を示す図。
【図4】同じく一実施形態の切換バルブがオープン状態における要部構成を示す図。
【図5】本発明におけるリーク診断ルーチンの第一の実施形態を示すフローチャート。
【図6】同じく一実施形態における初期化処理実行時の空気の流れを示す図。
【図7】本発明の一実施形態におけるリーク判定レベル設定時の空気の流れを示す図。
【図8】同じくリーク試験値検出時の空気の流れを示す図。
【図9】本発明におけるリーク診断ルーチンの第二の実施形態を示すフローチャート。
【図10】電動ポンプの加圧時間と作動電流値の関係を示す図。
【図11】本発明におけるリーク診断ルーチンの第三の実施形態を示すフローチャート。
【図12】キャニスタ充填率による電動ポンプの加圧時間と作動電流値の関係を示す図。
【符号の説明】
1…内燃機関
6…コントロールユニット
19…燃料タンク
20…ベーパ通路
21…キャニスタ
22…パージ通路
23…パージ制御弁
24…基準オリフィス
25…第一通路
26…切換バルブ
27…第二通路
28…電動ポンプ

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料を、ベーパ通路を介して一時的に吸着手段に吸着し、所定の機関運転条件で前記吸着手段からパージ制御弁が介装されたパージ通路を介して機関の吸気系に吸入処理する蒸発燃料処理装置のリーク診断装置において、
    加圧空気を供給する空気供給手段と、
    圧力状態を検出する圧力状態検出手段と、
    前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段によって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいてリークの有無を判定するリーク判定手段と、
    前記吸着手段に吸着した蒸発燃料量を検出する蒸発燃料量検出手段と、
    前記蒸発燃料量検出手段により検出された蒸発燃料量に基づいて前記リーク判定手段におけるリーク判定条件を補正するリーク判定補正手段と、
    を含んで構成し
    前記蒸発燃料量検出手段は、前記パージ制御弁を所定開度で開弁し、空気供給手段により加圧空気を所定時間供給後の蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいて蒸発燃料量を検出することを特徴とする蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  2. 内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料を、ベーパ通路を介して一時的に吸着手段に吸着し、所定の機関運転条件で前記吸着手段からパージ制御弁が介装されたパージ通路を介して機関の吸気系に吸入処理する蒸発燃料処理装置のリーク診断装置において、
    加圧空気を供給する空気供給手段と、
    圧力状態を検出する圧力状態検出手段と、
    前記空気供給手段によって基準口径を有した基準オリフィスを経由させて空気を圧送し、前記圧力状態検出手段によって検出された基準オリフィス下流側の圧力状態に基づいてリーク判定圧力レベルを設定する判定レベル設定手段と、
    前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段によって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態を前記設定されたリーク判定圧力レベルと比較して蒸発燃料のリークの有無を判定するリーク判定手段と、
    前記吸着手段に吸着した蒸発燃料量を検出する蒸発燃料量検出手段と、
    前記蒸発燃料量検出手段により検出された蒸発燃料量に基づいて前記リーク判定手段におけるリーク判定条件を補正するリーク判定補正手段と、
    を含んで構成し、
    前記蒸発燃料量検出手段は、前記パージ制御弁を所定開度で開弁し、空気供給手段により加圧空気を所定時間供給後の蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいて蒸発燃料量を検出することを特徴とする蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  3. 前記リーク判定補正手段は、前記リーク判定手段におけるリーク判定圧力レベルを補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  4. 内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料を、ベーパ通路を介して一時的に吸着手段に吸着し、所定の機関運転条件で前記吸着手段からパージ制御弁が介装されたパージ通路を介して機関の吸気系に吸入処理する蒸発燃料処理装置のリーク診断装置において、
    加圧空気を供給する空気供給手段と、
    圧力状態を検出する圧力状態検出手段と、
    前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段によって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態に基づいてリークの有無を判定するリーク判定手段と、
    前記吸着手段に吸着した蒸発燃料量を検出する蒸発燃料量検出手段と、
    前記蒸発燃料量検出手段により検出された蒸発燃料量に基づいて前記リーク判定手段におけるリーク判定条件を補正するリーク判定補正手段と、
    を含んで構成し、
    前記リーク判定補正手段は、前記リーク判定手段における前記空気供給手段による加圧開始後の圧力状態検出タイミングを補正することを特徴とする蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  5. 内燃機関の燃料タンクからの蒸発燃料を、ベーパ通路を介して一時的に吸着手段に吸着し、所定の機関運転条件で前記吸着手段からパージ制御弁が介装されたパージ通路を介して機関の吸気系に吸入処理する蒸発燃料処理装置のリーク診断装置において、
    加圧空気を供給する空気供給手段と、
    圧力状態を検出する圧力状態検出手段と、
    前記空気供給手段によって基準口径を有した基準オリフィスを経由させて空気を圧送し、前記圧力状態検出手段によって検出された基準オリフィス下流側の圧力状態に基づいてリーク判定圧力レベルを設定する判定レベル設定手段と、
    前記パージ制御弁を閉じ、前記空気供給手段により加圧空気を供給して前記蒸発燃料処理装置内圧力を上昇させた後、前記圧力状態検出手段によって検出された蒸発燃料処理装置内の圧力状態を前記設定されたリーク判定圧力レベルと比較して蒸発燃料のリークの有無を判定するリーク判定手段と、
    前記吸着手段に吸着した蒸発燃料量を検出する蒸発燃料量検出手段と、
    前記蒸発燃料量検出手段により検出された蒸発燃料量に基づいて前記リーク判定手段におけるリーク判定条件を補正するリーク判定補正手段と、
    を含んで構成し、
    前記リーク判定補正手段は、前記リーク判定手段における前記空気供給手段による加圧開始後の圧力状態検出タイミングを補正することを特徴とする蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  6. 前記内燃機関は、空燃比を検出する空燃比検出手段を備えたものであって、
    前記蒸発燃料量検出手段は、所定条件でのパージ前後の空燃比の変化に基づいて蒸発燃料量を検出することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
  7. 前記空気供給手段は電動ポンプ装置であり、前記圧力状態検出手段は前記電動ポンプ装置の作動電流値により前記蒸発燃料処理装置内の圧力状態を検出することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の蒸発燃料処理装置のリーク診断装置。
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