JP3876090B2 - 封書作成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は組み合わせ照合が行ない易い帳票集積物からなる封書を作成する装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来からデパート業や通信販売業、そして各種金融機関などにおいて顧客に定期的に、或いは不定期にして新規商品、新規サービスなどの紹介を行なう上でパンフレット、カタログなどをその顧客向けに送付するようにしており、送付先が多いなどの場合には連続的な作成処理が行なえるようにするために、搬送ラインを移動できる区分けポケットに対して、カタログやパンフレットなどのように枚葉物や冊子などの単位用紙を供給するとともに、送付先を記載した送付票や案内状、請求書など宛先に応じて予め作成されている切断用紙を供給し、区分けポケットにてこのような各種複数枚の帳票からなる集積物を配送物としてまとめながら、包装工程へ移送してそれぞれの配送物を、その配送物個々にラッピングシートにて包装したり、封筒に挿入するシステムが採用され、効率の向上が図られるようになってきている。
ところで、上記単位用紙や切断用紙などの帳票の集積に際して、各集積の段階で帳票が適正に供給されているかどうかの確認を行なうために帳票それぞれに識別コードを設け、帳票が供給される時点で前記識別コードを機械読取装置にて読み取り、その情報を予め帳票に対応付け(即ち、帳票自体や帳票に記載された可変情報などへの対応付け)して記憶されている識別コードと照合するようにしている。
しかしながら、上記識別コードは黒色インキなどにより設けられているものであって、配送物を受取った側には直接関係のない管理用の識別コードが目に付き易く、帳票自体の外観を損なうという問題があった。また、上記区分けポケットが移動しながら帳票を受けて順次集積されるようにしているが、前記識別コードの読取が行われた帳票が区分けポケットに集積されて移動する際に何らかの都合により搬送ラインから脱落しても、その欠落状態のある集積物は適正なものとして順次搬送されるという可能性があり、現状においてはその可能性を解消する対策は見出されていなかった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、帳票に設ける管理用の識別コードを目立たないようにするとともに、順次集積が進む段階ごとに集積された複数枚の帳票が適正に揃っているかどうかを確認できるようにすることを課題とし、帳票の外観を整え、また、帳票が適正に集積された配送物を得ることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、移動する区分けポケット(9)を有する搬送ライン(2)と、複数の切断用紙供給装置(4a)を有していて、この切断用紙供給装置(4a)それぞれが、宛先毎の所定の情報が印字され、且つ宛先毎に対応している第一の識別コード(d)が印字された連続用紙(b)での宛先単位の切断用紙に、区分け識別用の第二の識別コード(e)を前記第一の識別コード(d)に基づいて出力し、かつ前記連続用紙(b)を宛先単位の切断用紙に切断し、切断された切断用紙(c)を前記区分ポケット(9)に供給する切断用紙供給部(4)と、前記切断用紙供給装置(4e)で切断される切断用紙(c)の組合わせが記録されているデータベース(7)と、前記切取用紙(c)の重ね合わせた状態で、切断用紙(c)に出力された前記第二の識別コード(e)を読み取る第三の識別コード読み取り装置と、前記データベース(7)に基づいて前記搬送ライン(2)で移動する区分けポケット(9)へ前記切断用紙供給装置(4a)が切断用紙(c)を供給するタイミングを制御する制御部(8)とを有する封書作成装置であって、前記切断用紙供給部(4)の切断用紙供給装置(4a)それぞれにおいて、前記連続用紙(b)の前記第一の識別コード(d)を読み取る第一の識別コード読み取り装置(13)と、前記切取用紙(c)の重ね合わせたときに切断用紙(c)相互で重なり合わない位置にして、前記第二の識別コード(e)を赤外線ステルスインキで印字する識別コード印字装置(14)と、前記第二の識別コード(e)が出力された連続用紙(b)を切断用紙(c)に切断するカッター部(15)を有することを特徴とする封書作成装置を提供して上記課題を解消するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図7に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1と図2は本発明に係る封書作成装置1の一例における構成と形態とを概略的に示すものである。この封書作成装置1は搬送ライン2と単位用紙供給部3と切断用紙供給部4と集合処理部5とイジェクトユニット6とデータベース7と制御部8とからなるものであり、図2に示すように、前記搬送ライン2は対となった搬送爪を搬送面上に突出させた状態にして一方向に移動させることで整列状態にして順次移動する複数の区分けポケット9を有しており、この区分けポケット9が一方向に複数の位置で一時停止しながら移動することで各種用紙の帳票を受けるものである。即ち、区分けポケット9が搬送方向の上流側から移動してくることで順次、或いは選択的に供給される用紙などが積み重ねられて下流方向に移動するようにしているものである。
単位用紙供給部3はカタログ、パンフレットなどの枚葉用紙や冊子(例えば、カタログやパンフレット)などの形態となる単位用紙aを区分けポケット9に供給するための単位用紙供給装置3aが搬送ラインの方向に複数並んで設けられているものであり、例えばその単位用紙の種類毎に供給装置3aが分けられてそれぞれが搬送ライン2に沿って配置されている。この単位用紙供給部3では前記供給装置の用紙供給位置に区分けポケットが位置することで各供給装置から後述するように宛先ごとに応じて必要な単位用紙が選択的にその区分けポケットへと供給されるものである。
【0005】
単位用紙供給部3の区分けポケット移動方向下流側に上記切断用紙供給部4が位置している。この切断用紙供給部4は連続状態にして予め宛先順にその宛先に係る宛先名などの情報が印字された連続用紙bを、例えばロール形態で備えている切断用紙供給装置4aを複数にして上記搬送ライン2に沿って配置してなるものであり、その切断用紙供給装置4aそれぞれは繰り出してきた連続用紙bを宛先単位ごとに切断した切断用紙cを、該供給装置の用紙供給位置に到着した区分けポケット9に供給する。
上記集合処理部5は切断用紙供給部4の区分けポケット移動方向下流側にあって、区分けポケット9ごとに搬送されてきた単位用紙aと切断用紙cとからなる帳票集積物を丁合、または透明な袋体を用いて袋綴じするものであり、その帳票集積物が区分けポケットにて下流側へと送り出されるようにしている。
【0006】
集合処理部5の区分けポケット移動方向下流側にイジェクトユニット6が位置していて、このイジェクトユニット6では、上記制御部8の制御の下で区分けポケット9から丁合物を搬送ライン2上から除外する回収動作をするものであり、例えば、後述するごとく用紙供給が不良になって不可の状態とされた区分けポケット9が到着したときにその区分けポケット9から帳票集積物を回収し、下流に不可の状態の丁合物が搬送されないようにしている。よって、このイジェクトユニット6からは適正な帳票集積物以外のものが排出されるようになる。
上記データベース7は宛先単位で供給すべき単位用紙と切断用紙との対応関係を記録しているもので、図3にて表形態で示すように、コードにして表現された宛先情報に対して、複数種の切断用紙c1、c2、c3や単位用紙a1、a2、……のいずれを供給すべきかの対応が記録されているものである。
また、制御部8は上記各部を管理し、前記データベース7に基づいて、宛先順に移動する前記区分けポケット9へ単位用紙と切断用紙の供給タイミングをコントロールできるようにするとともに、丁合又は袋綴じするようにすべく、搬送ライン2と単位用紙供給部3と切断用紙供給部4と集合処理部5、イジェクトユニット6とを制御するものである。そして、この制御部8にあっては、図1に示されているように各部所の稼動状況を示すモニターなどからなる表示部10とキーボードなどの入力装置からなり各種の設定を入力できる入力部11とが接続されており、これら制御部8、表示部10、入力部11、上記データベース7とはコンピュータにて一体的に構成することができるものとしている。
【0007】
上記各切断用紙供給装置4aにおいては、図4に示されているように識別コード付与装置12が設けられている。この識別コード付与装置12は予め宛先順に印字された連続用紙bに対して宛先単位毎に区分け識別するための第二の識別コードを付与するもので、図5に示されているように、連続用紙bの移送穴部に予め付与された第一の識別コードdを利用して切断用紙となる部分ごとの所定位置に新たな第二の識別コードeを出力するようにしたものである。そのため、識別コード付与装置12では、連続用紙bが宛先単位に切断される際、切り落とされる移送穴部の第一の識別コードdを読み取る第一の識別コード読み取り装置13と、この第一の識別コード読み取り装置13で読み取ったコードデータに基づいて宛先単位に切断される用紙に新たに前記第二の識別コードeを出力する識別コード印字装置14とに構成が分けられている。そして、前記識別コード印字装置14にあっては第二の識別コードeを赤外線ステルスインキにて印字するもので、目視ではその第二の識別コードeを確認できないようにして切断用紙の外観を損なわないものとしている。なお、第二の識別コードeは赤外線ステルスインキが感知できる機器にて読み取ることができるものである。
図4に示されているように切断用紙供給装置4aでは上記識別コード付与装置12からの用紙送り出し方向にカッター部15と折り部16とを配置しており、上述したように識別コード付与装置12で切断用紙となる部分に第二の識別コードeを付与してから、前記カッター部15にて切断用紙cごとに切断して上記移送穴部も切除して切断用紙cを得て、その後に折り部16で略Z状に折り畳んで用紙供給位置に送り出され、この用紙供給位置に区分けポケットが位置したときに供給するようにしている。
さらに切断用紙供給部4では、赤外線ステルスインキを用いて切断用紙cに付与された第二の識別コードeを読み取るために用紙供給位置に第二の識別コード読み取り装置17を配置しており、この第二の識別コード読み取り装置17で切断用紙cの第二の識別コードeを読み取って上記制御部8に情報を送ることにより、その情報を送出した切断用紙供給装置4aから切断用紙cが区分けポケットに供給されたとの判断がなされ、制御部8側では集合処理部5に向けて移動する区分けポケット9と、宛先情報など宛先単位の管理情報とを対応付けして管理を行なうようにしている。
【0008】
このように、切断用紙供給部4に識別コード付与装置12を設け、宛先単位ごととされた切断用紙cを区分け識別できるようにしたため、切断用紙cが区分けポケット9に供給されるとともにその切断用紙cから情報を得ることで、区分けポケット9ごとの丁合物や集合処理部5を経た封書を、宛先順による対応関係を装置側で管理しながら搬送ライン2上で移動させることができるようになる。そして、人間の眼では確認できない赤外線ステルスインキで切断用紙に第二の識別コードを付与するようにすることで、最終のユーザー(封書受取人)に気づかれずにその切断用紙を生産管理用の帳票などとして利用でき、デザインの制約を受けることが無くなる。
【0009】
本封書作成装置1においては、単位用紙aや切断用紙cの移動経路でジャミングが生じたときにこれを感知できるように設けられているものであって、単位用紙aの送り出し時のジャミングに応じ得るように上記単位用紙供給部3の各単位用紙供給装置3aに、また、切断用紙cの送り出し時のジャミングに応じ得るように上記切断用紙供給部4の各切断用紙供給装置4aに、そして、搬送ライン2上での移動時におけるジャミングに応じることができるようにその搬送ライン2の各所に、さらには、集合処理部5での丁合や袋綴じの際のジャミングに応じるようにその集合処理部5にそれぞれジャムセンサー18が設けられており、これらジャムセンサー18からのジャム信号が上記制御部8に送られるようにして、何れかの個所でジャミングが生じた場合に制御部8は何れの区分けポケット9に対して不可の状態とすべきかの判定がなされて、区分けポケット9に対する不可の状態の対応付けがなされる。なお、所定時間以上ジャム信号が送出され続けるような場合には制御部8の制御の下で稼動が停止するようにしている。また、この封書作成装置1を通常停止させる場合にあってはその停止指示信号が前記制御部8に送り出され、その停止指示信号を受けて制御部8の制御の下で封書作成装置1が停止するようにしている。
特定の条件下のジャム信号(例えば、上述のように所定時間以上送出され続けた信号)や上記停止指示信号を受けた上記制御部8は搬送ライン2上にある区分けポケット9の停止位置を単位用紙供給装置3aや切断用紙供給装置4aの用紙供給位置となるように制御しており、この制御部8の下で区分けポケット9が用紙供給位置で停止することで各停止位置(用紙供給位置)での単位用紙aや切断用紙cの供給の有無や宛名情報に応じて適正な用紙の組み合わせが行われているかどうかなどを把握し易くして管理が容易となるようにしている。
【0010】
そして、本封書作成装置1を用いたシステムにおいて、上記ジャムセンサー18によってジャミングが検出された装置の用紙供給位置を移動してきた区分けポケットの帳票集積物は、実際の用紙の組み合わせが正常であったとしてもその組み合わせなどに不具合が生じているものとして処理するようにしており、各処理個所(単位用紙供給装置3a、切断用紙供給装置4a、集合処理部5、イジェクトユニット6)においてこのような不可の状態と適正な用紙供給動作が行われた可の状態とを表示できるように、また、移動する各区分けポケット9が可の状態のものであるか不可の状態のものであるかが表示できるようにしているものである。その具体的な例として、上記搬送ライン2において区分けポケット9が停止する位置に対応した所定個所と各装置に表示装置19が設けられている。この表示装置19は可の状態を青色点灯として表示し、不可の状態を赤色点灯として表示するように青色灯と赤色灯とが対になっているが、必ずしも対になっている必要はなく、不可の状態のみを点灯表示するものであってもよい。さらに、上記制御部8では、単位用紙供給装置3a、切断用紙供給装置4a、集合処理部5、イジェクトユニット6の各ジャムセンサー18から入力されたジャム信号に基づいて前記表示装置19を動作させるようにしており、ジャム信号の送出がなくなるまでジャミングしている装置の表示装置19で不可の状態を表示させ、かつ、単位用紙供給部3や切断用紙供給部4において不可の状態とされた装置の用紙供給位置を通ってきた区分けポケット9が表示装置19を対応付けした搬送ライン2上の位置に到着するごとに不可の状態を表示するようにしており、搬送ライン2上の区分けポケット9の移動に伴って可、不可の表示を移動制御するようにし、区分けポケット9の移動を、即ち、封書作成装置1自体を停止させずに不可の状態とされた区分けポケットを確認できるようにしている。
このように区分けポケット9の移動に伴って可、不可の表示を移動制御することから、操作者側で目視にて区分けポケットの丁合物の可、不可の状態が簡単に判断できるようになる。
【0011】
上述したように単位用紙供給部3や切断用紙供給部4、集合処理部5、イジェクトユニット6などの部所にて不可とされた場合においてもこの封書作成装置1は停止されず、連続稼動の状態が極力維持されるようにしている。しかし、上流である単位用紙供給部3の段階でジャミングなどにより不可の状態とされた区分けポケット9がその下流の切断用紙供給部4に到達したときに、その区分けポケット9に切断用紙を供給することは不経済なものとなる。
そこで、この封書作成装置1では単位用紙供給部3で不可の状態が生じたと判定された場合(不可の状態の検出時)には、その不可の状態となる区分けポケット9が対応する宛先単位の情報が制御部8側に記録されるとともに、その制御部8の制御により切断用紙供給部4における切断用紙cの供給を停止し、この切断用紙cの供給を受けなかった区分けポケット9が集合処理部5を通って(この集合処理部5においても丁合や袋綴じの動作は行われないようにしている)イジェクトユニット6に到達した段階でその区分けポケット9における丁合物が搬送ライン2上から排除されるようにしている。なお、可の状態とされた区分けポケット9における丁合物は前記イジェクトユニット6での取り除きを受けることなく搬送ライン2の最終端に接続されているデリバリコンベア20に送り込まれ、このデリバリコンベア20にて次工程に送り出されるようにしている。さらに、前記制御部8は単位用紙供給部3での不可の状態の検出が停止した後には、先に不可の状態とされた宛先単位の情報に対応する単位用紙の組み合わせをデータベース7から再度引き出し、この宛先単位に応じる単位用紙の供給をこの単位用紙供給部3で開始させるとともに、その可の状態とされた区分けポケット9が下流の切断用紙供給部4に移動してきた時点で切断用紙cの供給を再開するように設けられている。このようにすることで封書作成装置の連続的な稼動が維持し易くなるように設けられている。
【0012】
また、一方、切断用紙供給部4での不可の状態が発生しても連続的な稼動を維持するように設けられている。上述したようにこの切断用紙供給部4における各切断用紙供給装置4aそれぞれでは連続用紙bを切断してなる切断用紙cから第二の識別コード読取装置17によって識別コードを読み取るようにしており、読み取られた識別コードとデータベース上での宛先情報との対比を上記制御部8が常時行い、一致して適正な供給順である場合に可の状態とし、連続用紙の作成時点での出力ミスなどで不一致とななり不適切な用紙供給順の場合に不可の状態と判定するようにしている。さらに、これら切断用紙供給装置4aそれぞれに対応してその装置内、及び、用紙供給位置に、上述のようにジャミングを検出するジャムセンサー18が配置されており、このジャムセンサー18にてジャム信号が送出された場合にも前記制御部8は不可の状態と判定するようにしている。そして、不可の状態とされた区分けポケット9の丁合物は上述のように集合処理部5での処理を受けずにイジェクトユニット6にて搬送ライン2から取り除かれるようにしている。
さらに、上記第二の識別コード読取装置17や上記ジャムセンサー18の検出手段により不可の状態として検出されて取り除かれる丁合物中の切断用紙についてはこれを再度作成する必要があることから、その不可の状態とされた切断用紙に対応する宛先単位の情報が制御部8により切断用紙供給部の用紙供給不良データとしてファイル出力するように設けられており、この出力されたファイルにて改めて連続用紙bを作成するようにしている。
このように第二の識別コード読取装置を用いたデータベースとの対比から、そして、装置内や用紙供給位置でのジャム信号に基づいて制御部8が切断用紙供給部4での可、不可の状態を判定し、その切断用紙供給部4において不可の状態とされた切断用紙に対応する宛先単位の情報を別個にファイル出力するため、不可の状態となる区分けポケット9が生じたとしても、不具合の解消作業中に封書作成装置1を稼動させ続けることができ、不具合解消後の正常稼動状態に連続的に移行できるようにしている。
【0013】
上記搬送ライン2にあっては上述したように所要個所に、上記用紙供給位置に対応するようにしてジャムセンサー18が配置されていて、このジャムセンサー18からなる検出手段は搬送ライン2の停止時においても区分けポケット9に送り出されている単位用紙や切断用紙に対するセンシングを行なって存在するときには可の状態とし存在しないときには不可の状態として検出する働きをもなすものとしており、搬送ライン2の停止時に検査のために単位用紙や切断用紙の丁合物を取り出すことでその区分けポケット9に対して不可の状態との判定を対応付けるようにするとともに、不可の状態とされた区分けポケットに対応する宛先単位の情報を別個にファイル出力し、封書作成装置1の稼動を再開したときには、上述の不可の状態と判定された区分けポケットに対する対処と同様に上記イジェクトユニット6にて丁合物を搬送ライン2から取り除くようにしている。
このように操作者が検査などのために丁合物を取り除いた時点で不可の状態との判定を対応付けるようにしているため、操作者による戻し間違い(用紙欠落)を有したまま適正な丁合物として移動することを未然に防止することができる。
【0014】
上記例では、搬送ライン2の下流側に一つのイジェクトユニット6により、不可の状態の判定がなされている区分けポケット9の帳票集積物をその搬送ライン2から取り除いて回収するものとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。図6はその他の実施の形態の要部を示しているものであって、図6に示された封書作成装置1では、この装置1の機械調整用としてや判定機能チェック用として作成された切断用紙を伴う丁合物と上述の不可の状態と判定付けられた帳票集積物との両者を区別した状態で搬送ライン2から取り除き回収できるようにするために、イジェクトユニット6を複数設けている。そして、機械調整用や判定機能チェック用として作成された切断用紙から所要の情報(識別コード)を上記第一の識別コード読取装置13や第二の識別コード読取装置17を介して制御部8側に送り込み、その制御部8の制御の下でその切断用紙を伴う帳票集積物を所定のイジェクトユニット6にて搬送ライン2から回収するようにし、他の不可の状態とされた区分けポケットの帳票集積物は他のイジェクトユニット6から回収するようにしている。
このように機械調整用や判定機能チェック用として作成された切断用紙を有する丁合物を通常稼動時に不可の状態と判定付けされた帳票集積物と区別して搬送ラインから取り除くようにしているため、その取り除かれた二種の帳票集積物の管理や取り扱いを区別ごとに変えることが極めて容易になる。
【0015】
そして、本発明の帳票集積物(上記単位用紙と切断用紙との集積物を含む)を得る上記封書作成装置の搬送ラインでは、上述したように、一方向に移動する区分けポケット9に対しその移動過程において複数枚の順次、上記切断用紙や単位用紙である帳票を送り出すことができるように設けられていることから、図7で概略的に示すごとく、移動方向上流側から、前記区分けポケット9が供給位置に到達すると帳票21が供給され、つぎに移動して帳票22が供給され、さらに移動して帳票23が供給され、移送が進むごとに上へと帳票が集積されるようにしている。
区分けポケット9に供給される帳票21、22、23にあってはそれぞれ種類、印字印刷内容などが異なるものでって、また、その帳票21、22、23に対して相異なって帳票を特定できる識別コード24(上記識別コードeに同じ)がそれぞれ設定され、その識別コード24が印字、印刷されている。前記識別コード24は赤外線励起により赤外線を発する透明な赤外線ステルスインキで形成されたものであり、上述のように帳票供給の時点でプリンタ装置などにより印字するようにしてもよいものである。
さらに、図示されているように、上記複数枚の帳票21、22、23それぞれではその帳票を重ね合わせた帳票集積状態で重なり合わない位置に上記識別コード24が配置されており、各集積段階それぞれにおいて識別コード24の位置が重ね合わせ方向で揃わないようにしている。そして、前記識別コード24を有する各帳票にはその帳票供給の時点で赤外線が照射され、赤外線励起によって赤外線を発する識別コード24を図示しない機械読取装置にて読み取るようにしていて、その読取情報が図示しない制御部などに送り出され、帳票が供給されたとの判断が行われるようにしている。さらに、帳票が供給されて帳票が集積された各段階においても、その帳票集積物25(上記単位用紙と切断用紙との集積物に相当する)に赤外線が照射され、赤外線励起によって赤外線を発する識別コード24を図示しない機械読取装置(第三の識別コード読取装置)にて読み取るようにしている。赤外線自体は上位に帳票が重ね合わされていてもその帳票を透過するものであり、前記帳票集積物25にあっては、すべての帳票21、22、23の識別コード24が読み取れるものとされている。この識別コードの読取は帳票集積物を包装したのちにおいても、その包装材を選択することで可能である。
【0016】
帳票集積物25から読み取られた複数の識別コードは制御部などに送り出され、帳票集積ごとに組み合わされる帳票に対して予め記憶されている識別コード(帳票供給時に読み取られて記憶された識別コードや帳票供給以前にその帳票に固定的に定められて記憶されている識別コード)と比較照合し、その照合結果を管理するように設けられていて、その照合が一致した場合には、即ち、集積状態が適正とされた場合には、上述したように、その情報が、識別コード読取対象となった帳票集積物のある区分けポケット9やその移動管理情報に対応付けられ、不適正とされた場合にはその情報が、識別コード読取対象となった帳票集積物のある区分けポケット9やその移動管理情報に対応付けられ、集積状態不適正とされた帳票集積物の対処が行ない易くなるように設けられているものである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した本発明により、帳票集積物に対して赤外線を照射することでその集積物を構成している帳票が把握でき、集積状態が不適正とされた帳票集積物を見付け出し易くなって、配送物の自動作成システムに対する信頼性を向上させることができる。さらに、帳票それぞれに設けられる管理用識別コードが目視できないことから帳票の外観を損なうことがなく、その外観が整った帳票を配送物受取人側に提供できるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る封書作成装置の一例における構成を概略的に示す説明図である。
【図2】 本発明に係る封書作成装置の一例の形態を概略的に示す説明図である。
【図3】 データベースを示す説明図である。
【図4】 切断用紙供給装置を示す説明図である。
【図5】 連続用紙における切断用紙となる一単位を示す説明図である。
【図6】 イジェクトユニットを二台配した例を示す説明図である。
【図7】 識別コード読取を概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
1…区分けポケット
2、3、4…帳票
5…識別コード
6…帳票集積物

Claims (1)

  1. 移動する区分けポケット(9)を有する搬送ライン(2)と、
    複数の切断用紙供給装置(4a)を有していて、この切断用紙供給装置(4a)それぞれが、宛先毎の所定の情報が印字され、且つ宛先毎に対応している第一の識別コード(d)が印字された連続用紙(b)での宛先単位の切断用紙に、区分け識別用の第二の識別コード(e)を前記第一の識別コード(d)に基づいて出力し、かつ前記連続用紙(b)を宛先単位の切断用紙に切断し、切断された切断用紙(c)を前記区分ポケット(9)に供給する切断用紙供給部(4)と、
    前記切断用紙供給装置(4e)で切断される切断用紙(c)の組合わせが記録されているデータベース(7)と、
    前記切取用紙(c)の重ね合わせた状態で、切断用紙(c)に出力された前記第二の識別コード(e)を読み取る第三の識別コード読み取り装置と、
    前記データベース(7)に基づいて前記搬送ライン(2)で移動する区分けポケット(9)へ前記切断用紙供給装置(4a)が切断用紙(c)を供給するタイミングを制御する制御部(8)とを有する封書作成装置であって、
    前記切断用紙供給部(4)の切断用紙供給装置(4a)それぞれにおいて、
    前記連続用紙(b)の前記第一の識別コード(d)を読み取る第一の識別コード読み取り装置(13)と、
    前記切取用紙(c)の重ね合わせたときに切断用紙(c)相互で重なり合わない位置にして、前記第二の識別コード(e)を赤外線ステルスインキで印字する識別コード印字装置(14)と、
    前記第二の識別コード(e)が出力された連続用紙(b)を切断用紙(c)に切断するカッター部(15)を有することを特徴とする封書作成装置
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