JP3666284B2 - 封書作成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は移動する区分けポケットに単位用紙と切断用紙とからなる丁合物を丁合や袋綴じして封書とする封書作成装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来からデパート業や通信販売業、そして各種金融機関などにおいて顧客に定期的に、或いは不定期にして新規商品、新規サービスなどの紹介を行なう上でパンフレット、カタログなどをその顧客向けに送付するようにしており、送付先が多いなどの場合には連続的な作成処理が行なえるようにするために、搬送ラインを移動できる区分けポケットに対してカタログやパンフレットなどのように枚葉物や冊子などの単位用紙を供給するとともに、送付先を記載した送付票や案内状、請求書など宛先に応じて予め作成されている切断用紙を供給し、これらを区分けポケットごとにまとめて封書(袋形態のものも含まれている)として作成できるシステムが採用され、効率の向上が図られるようになってきている。
しかしながら、上述したような移動する区分けポケットにパンフレットやカタログなどの単位用紙と送り状などの切断用紙をまとめて封書として作成する上記装置において、前記切断用紙に宛先を印字するスピードと区分けポケットへの供給スピードの関係から上述のごとく予め宛先が記載されているその切断用紙を単に順次供給するものとなっているため、切断用紙の供給順序などのような宛先にかかる管理情報と、実際に装置上を順次移動して作成されていく封書の流れとの対応が取り難いという不都合がある。即ち、作成されてきた封書が何れの宛名情報に応じて作成された封書であるかの判断が装置側では行い難く、そのため、単位用紙の供給トラブルなどで封書作成に不良が発生した場合の封書に対する良否の区分けや、検査のために一部の冊子などを抜き取った状態で作成された封書と他の適正な封書との区分けなどを装置側で自動的に行なわせるようにすることが困難であった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、予め宛先が設けられている用紙をそれぞれ供給する形で封書を作成する装置において、宛先にかかる管理情報と作成される封書の流れとの対応を図るようにすることを課題とし、順次作成されてくる封書の管理を行ない易くすることを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、整列状態にして順次移送する複数の区分けポケットを有し、前記区分けポケットを移動させながら用紙などの丁合物を受け入れる搬送ラインと、前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、単位用紙を宛先毎に必要な用紙を供給する単位用紙供給部と、前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、連続状態であらかじめ宛先順に印字された連続用紙を宛先単位に切断してなる切断用紙を供給する切断用紙供給部と、前記搬送ラインを移動する区分けポケット毎に該区分けポケットの単位用紙と切断用紙とからなる丁合物を丁合又は、袋綴じする集合処理部とが配置されるとともに、宛先単位に単位用紙と切断用紙を供給する為のデータベースと、前記データベースに基づいて、宛先順に移動する前記区分けポケットへ単位用紙と切断用紙の供給タイミングをコントロールして丁合又は袋綴じするように搬送ラインと単位用紙供給部と切断用紙供給部と集合処理部とを制御する制御部とからなる封書作成装置であって、前記宛先順に印字された連続用紙に宛先単位毎に区分け識別するための識別コードを付与する識別コード付与装置を、前記切断用紙供給部に設けたことを特徴とする封書作成装置を提供して、上記課題を解消するものである。
そして、本発明において、前記識別コード付与装置は、前記連続用紙が宛先単位に切断される際、切り落とされる前記連続用紙の移送穴部にあらかじめ付与された識別コードを読み取る識別コード読み取り装置と、この識別コード読み取り装置で読み取ったコードデータに基づいて宛先単位に切断される用紙に新たに識別コードを出力する識別コード印字装置とからなるものとすることが可能である。また、前記識別コード印字装置は、ステルスインキで印字することが可能なものであり、前記切断用紙供給部の用紙供給位置に対応する搬送ラインの区分けポケット位置に前記切断される用紙に付された識別コードを読み取る識別コード読み取り装置を設けたものとすることが可能である。
【0004】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図5に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1と図2は本発明に係る封書作成装置1の構成と形態とを概略的に示すものである。この封書作成装置1は搬送ライン2と単位用紙供給部3と切断用紙供給部4と集合処理部5とイジェクトユニット6とデータベース7と制御部8とからなるものであり、図2に示すように、前記搬送ライン2は対となった搬送爪を搬送面上に突出させた状態にして一方向に移動させることで整列状態にして順次移動する複数の区分けポケット9を有しており、この区分けポケット9が一方向に複数の位置で一時停止しながら移動することで用紙などの丁合物とするための物品を受けるものである。即ち、区分けポケット9が搬送方向の上流側から移動してくることで順次、或いは選択的に供給される用紙などが積み重ねられて下流方向に移動するようにしているものである。
単位用紙供給部3はカタログ、パンフレットなどの枚葉用紙、冊子などの単位用紙aを区分けポケット9に供給するための単位用紙供給装置3aが搬送ラインの方向に複数並んで設けられているものであり、例えばその単位用紙の種類毎に供給装置3aが分けれてそれぞれが搬送ライン2に沿って配置されている。この単位用紙供給部3では前記供給装置に対応する位置に区分けポケットが位置することで各供給装置から後述するように宛先ごとに応じて必要な単位用紙が選択的にその区分けポケットへと供給されるものである。
【0005】
単位用紙供給部3の区分けポケット移動方向下流側に上記切断用紙供給部4が位置している。この切断用紙供給部4は連続状態にして予め宛先順にその宛先に係る宛先名などの情報が印字された連続用紙bを、例えばロール形態で備えている切断用紙供給装置4aを複数にして上記搬送ライン2に沿って配置してなるものであり、その切断用紙供給装置4aそれぞれは繰り出してきた連続用紙bを宛先分ごとに切断した切断用紙cを、該供給装置の対応個所に到着した区分けポケット9に供給する。
上記集合処理部5は切断用紙供給部4の区分けポケット移動方向下流側にあって、区分けポケット9ごとに搬送されてきた単位用紙aと切断用紙cとからなる丁合物を丁合、または透明な袋体を用いて袋綴じするものであり、その丁合物が取りまとめられた状態にして区分けポケットにて下流側へと送り出されるようにしている。
【0006】
集合処理部5の区分けポケット移動方向下流側にイジェクトユニット6が位置していて、このイジェクトユニット6では、用紙供給が不可とされた区分けポケット9が到着したときにその区分けポケット9から丁合物を搬送ライン2上から除外するために回収するものである。
上記データベース7は宛先単位で供給すべき単位用紙の組み合わせと切断用紙との対応関係を記録しているもので、図3にて表形態で示すように、コードにして表現された宛先情報に対して、複数種の切断用紙c1、c2、c3や単位用紙a1、a2、……のいずれを供給すべきかの対応が記録されているものである。
また、制御部8は上記各部を管理し、前記データベース7に基づいて、宛先順に移動する前記区分けポケット9へ単位用紙と切断用紙の供給タイミングをコントロールできるようにするとともに、丁合又は袋綴じするようにすべく、搬送ライン2と単位用紙供給部3と切断用紙供給部4と集合処理部5、イジェクトユニット6とを制御するものである。そして、この制御部8にあっては、図1に示されているように各部所の稼動状況を示すモニターなどからなる表示部10とキーボードなどの入力装置からなり各種の設定を入力できる入力部11とが接続されており、これら制御部8、表示部10、入力部11、上記データベース7とはコンピュータにて一体的に構成することができるものとしている。
【0007】
上記各切断用紙供給装置4aにおいては、図4に示されているように識別コード付与装置12が設けられている。この識別コード付与装置12は予め宛先順に印字された連続用紙bに対して宛先単位毎に区分け識別するための識別コードを付与するもので、図5に示されているように、連続用紙bの移送穴部に予め付与された識別コードdを利用して切断用紙となる部分ごとの所定位置に新たな識別コードeを出力するようにしたものである。そのため、識別コード付与装置12では、連続用紙bが宛先単位に切断される際、切り落とされる移送穴部の識別コードdを読み取る識別コード読み取り装置13と、この識別コード読み取り装置13で読みとったコードデータに基づいて宛先単位に切断される用紙に新たに前記識別コードeを出力する識別コード印字装置14とに構成が分けられている。そして、前記識別コード印字装置14にあっては識別コードeをステルスインキにて印字するもので、目視ではその識別コードeを確認できないようにして切断用紙の外観を損なわないものとしている。なお、識別コードeはステルスインキが感知できる機器にて読み取ることができるものである。
図4に示されているように切断用紙供給装置4aでは上記識別コード付与装置12からの用紙送り出し方向にカッター部15と折り部16とを配置しており、上述したように識別コード付与装置12で切断用紙となる部分に識別コードeを付与してから、前記カッター部15にて切断用紙cごとに切断して上記移送穴部も切除して切断用紙cを得て、その後に折り部16で略Z状に折り畳んで用紙排出位置に送り出され、この用紙排出位置に区分けポケットが位置したときに供給するようにしている。
さらに切断用紙供給部4では、ステルスインキを用いて切断用紙cに付与された識別コードeを読み取るために用紙供給位置に第二の識別コード読み取り装置17を配置しており、この第二の識別コード読み取り装置17で切断用紙cの識別コードeを読み取って上記制御部8に情報を送ることにより、その情報を送出した切断用紙供給装置4aから切断用紙cが区分けポケットに供給されたとの判断がなされ、制御部8側では集合処理部5に向けて移動する区分けポケット9と、宛先情報など宛先に係る管理情報とを対応付けして管理を行なうようにしている。
【0008】
このように、切断用紙供給部4に識別コード付与装置12を設け、宛先単位ごととされた切断用紙cを区分け識別できるようにしたため、切断用紙cが区分けポケット9に供給されるとともにその切断用紙cから情報を得ることで、区分けポケット9ごとの丁合物や集合処理部5を経た封書を宛先順による管理情報に対応する対応関係を装置側で管理しながら搬送ライン2上を移動させることができるようになる。そして、人間の眼では確認できないステルスインキで切断用紙に識別コードを付与するようにすることで、最終のユーザー(封書受取人)に気づかれずにその切断用紙を生産管理用の帳票などとして利用でき、デザインの制約を受けることが無くなる。
【0009】
本封書作成装置1においては、単位用紙aや切断用紙cの移動経路でジャミングが生じたときにこれを感知できるように設けられているものであって、単位用紙aの送り出し時のジャミングに応じ得るように上記単位用紙供給部3の各単位用紙供給装置3aに、また、切断用紙cの送り出し時のジャミングに応じ得るように上記切断用紙供給部4の各切断用紙供給装置4aに、そして、搬送ライン2上での移動時におけるジャミングに応じることができるようにその搬送ライン2の各所に、さらには、集合処理部5での丁合や袋綴じの際のジャミングに応じるようにその集合処理部5にそれぞれジャムセンサー18が設けられており、これらジャムセンサー18からのジャム信号が上記制御部8に送られるようにして、何れかの個所でジャミングが生じた場合に制御部8の制御の下で封書作成装置1が停止するようにしている。また、この封書作成装置1を通常停止させる場合にあってもその停止指示信号が前記制御部8に送り出され、その停止指示信号を受けて制御部8の制御の下で封書作成装置1が停止するようにしている。
上記ジャム信号や停止指示信号を受けた上記制御部8は搬送ライン2上にある区分けポケット9の停止位置を単位用紙供給装置3aや切断用紙供給装置4aの用紙供給位置となるように制御しており、この制御部8の下で区分けポケット9が用紙供給位置で停止することで各停止位置(用紙供給位置)での単位用紙aや切断用紙cの供給の有無や宛名情報に応じて適正な用紙の組み合わせが行われているかどうかなどを把握し易くして管理が容易となるようにしているものとなっている。
【0010】
そして、本封書作成装置1を用いたシステムにおいて、上記ジャムセンサー18によってジャミングが検出された装置の用紙供給位置を移動してきた区分けポケットの丁合物は、実際の用紙の組み合わせが正常であったとしてもその組み合わせなどに不具合が生じているものとして処理するようにしており、各処理個所(単位用紙供給装置3a、切断用紙供給装置4a、集合処理部5、イジェクトユニット6)においてこのような不可の状態と適正な処理動作が行われた可の状態とを表示できるように、また、移動する各区分けポケット9が可の状態のものであるか不可の状態のものであるかが表示できるようにしているものである。その具体的な例として、上記搬送ライン2において区分けポケット9が停止する位置に対応した所定個所と各装置に表示装置19が設けられている。この表示装置19は可の状態を青色点灯として表示し、不可の状態を赤色点灯として表示するように青色灯と赤色灯とが対になっているが、必ずしも対になっている必要はなく、不可の状態のみを点灯表示するものであってもよい。さらに、上記制御部8では、単位用紙供給装置3a、切断用紙供給装置4a、集合処理部5、イジェクトユニット6の各ジャムセンサー18から入力されたジャム信号に基づいて前記表示装置19を動作させるようにしており、ジャム信号の送出がなくなるまでジャミングしている装置の表示装置19で不可の状態を表示させ、かつ、単位用紙供給部3や切断用紙供給部4において不可とされた装置の用紙供給位置を通ってきた区分けポケット9が表示装置19を対応付けした搬送ライン2上の位置に到着するごとに不可の状態を表示するようにしており、搬送ライン2上の区分けポケット9の移動に伴って可、不可の表示を移動制御するようにし、区分けポケット9の移動を、即ち、封書作成装置1自体を停止させずに不可の区分けポケットを確認できるようにしている。
このように区分けポケット9の移動に伴って可、不可の表示を移動制御することから、操作者側で目視にて区分けポケットの丁合物の可、不可の状態が簡単に判断できるようになる。
【0011】
上述したように単位用紙供給部3や切断用紙供給部4、集合処理部5、イジェクトユニット6などの部所にて不可とされた場合においてもこの封書作成装置1は停止されず、連続稼動の状態が極力維持されるようにしている。しかし、上流である単位用紙供給部3の段階でジャミングなどにより不可とされた区分けポケット9がその下流の切断用紙供給部4に到達したときに、その区分けポケット9に切断用紙を供給することは不経済なものとなる。
そこで、この封書作成装置1では単位用紙供給部3で不可の状態が生じたと判定された場合には、その不可の状態となる区分けポケット9が切断用紙供給部4に到達するときに対応する宛先情報が制御部8側に記録されるとともに、その制御部8の制御により切断用紙供給部4における切断用紙cの供給を停止し、この切断用紙cの供給を受けなかった区分けポケット9が集合処理部5を通って(この集合処理部5においても丁合や袋綴じの動作は行われないようにしている)イジェクトユニット6に到達した段階でその区分けポケット9における丁合物が搬送ライン2上から排除されるようにしている。なお、可の状態とされた区分けポケット9における丁合物は前記イジェクトユニット6での取り除きを受けることなく搬送ライン2の最終端に接続されているデリバリコンベア20に送り込まれ、このデリバリコンベア20にて次工程に送り出されるようにしている。さらに、前記制御部8は単位用紙供給部3での不可の状態が解消されると、先に不可とされた順番の宛先情報に対応する単位用紙の組み合わせをデータベース7から再度引き出し、この宛先情報に応じる単位用紙の供給をこの単位用紙供給部3で開始させるとともに、その可の状態とされた区分けポケット9が下流の切断用紙供給部4に移動してきた時点で切断用紙cの供給を再開するように設けられている。このようにすることで封書作成装置の連続的な稼動が維持し易くなるように設けられている。
【0012】
また、一方、切断用紙供給部4での不可の状態が発生しても連続的な稼動を維持するように設けられている。上述したようにこの切断用紙供給部4における各切断用紙供給装置4aそれぞれでは連続用紙bを切断してなる切断用紙cから第二の識別コード読取装置17によって識別コードを読み取るようにしており、読み取られた識別コードとデータベース上での宛先情報との対比を上記制御部8が常時行い、一致している場合に可の状態とし、連続用紙の作成時点での出力ミスなどで不一致となった場合に不可の状態と判定するようにしている。さらに、これら切断用紙供給装置4aそれぞれに対応してその装置内、及び、用紙供給位置に、上述のようにジャミングを検出するジャムセンサー18が配置されており、このジャムセンサー18にてジャム信号が送出された場合にも前記制御部8は不可の状態と判定するようにしている。そして、不可の状態とされた区分けポケット9の丁合物は上述のように集合処理部5での処理を受けずにイジェクトユニット6にて搬送ライン2から取り除かれるようにしている。
さらに、取り除かれる丁合物中の切断用紙についてはこれを再度作成する必要があることから、その不可とされた区分けポケット9に対応する宛先情報が制御部8により切断用紙供給部の用紙排出不良データとしてファイル出力するように設けられており、この出力されたファイルにて改めて連続用紙bを作成するようにしている。
このように第二の識別コード読取装置を用いたデータベースとの対比から、そして、装置内や用紙供給位置でのジャム信号に基づいて制御部8が切断用紙供給部4での可、不可の状態を判定し、その切断用紙供給部4において不可の状態とされた区分けポケットに対応する宛先情報を別個にファイル出力するため、不可の状態となる区分けポケット9が生じたとしても、不具合の解消作業中に封書作成装置1を稼動させ続けることができ、不具合解消後の正常稼動状態に連続的に移行できるようにしている。
【0013】
上記搬送ライン2にあっては上述したように所要個所に、上記用紙供給位置に対応するようにしてジャムセンサー18が配置されていて、搬送ライン2の停止時においても区分けポケット9に送り出されている単位用紙や切断用紙の有無を検知するようにしており、搬送ライン2の停止時に検査のために単位用紙や切断用紙の丁合物を取り出すことでその区分けポケット9に対して不可の状態との判定を対応付けるようにし、封書作成装置1の稼動を再開したときには、上述の不可の判定とされた区分けポケットに対する対処と同様に上記イジェクトユニット6にて丁合物を搬送ライン2から取り除くようにしている。
このように操作者が検査などのために丁合物を取り除いた時点で不可の状態との判定を対応付けるようにしているため、操作者による戻し間違いを未然に防止することができる。
【0014】
上記実施の例では、搬送ライン2の下流側に一つのイジェクトユニット6により、不可の判定がなされている区分けポケット9の丁合物をその搬送ライン2から取り除いて回収するものとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。図6はその他の実施の形態の要部を示しているものであって、図6に示された封書作成装置1では、この装置1の機械調整用としてや上記判定の機能チェック用として封書を作成し、この機械調整用や判定機能チェック用として作成された切断用紙を伴う丁合物と上述の不可の状態と判定付けられた丁合物との両者を区別した状態で搬送ライン2から取り除き回収できるようにするために、イジェクトユニット6を複数設けており、機械調整用や判定機能チェック用として作成された用紙から所要の情報を上記識別コード読取装置13や第二の識別コード読取装置17を介して制御部8側に送り込み、その制御部8の制御の下でその切断用紙を伴う丁合物を所定のイジェクトユニット6にて搬送ライン2から回収するようにしている。
このように機械調整用や判定機能チェック用として作成された丁合物を通常稼動時に不可の状態と判定付けされた丁合物と区別して搬送ライン2から取り除くようにしているため、その取り除かれた丁合物の管理が容易になる。
【0015】
機械調整用や判定機能チェック用とされる上記切断用紙には、連続用紙の形態の時点で予め機械調整用としてダミーの宛先情報を記載した切断用紙であることを示す識別コード、または、上記識別コード読取装置13、第二の識別コード読取装置17による可の状態や不可の状態の判定機能をチェックするためのダミーの宛先情報を記載した切断用紙であることを示す識別コードが設けられていて、この用途の切断用紙となる用紙部分21が、図7に示すように連続用紙bの前後の個所や間に配置されている。この図7では(イ)にその連続用紙bの先頭部分が、(ロ)ではデータ領域部分が、(ハ)では連続用紙bの終了部分が示され、矢印Xは連続用紙bの送り出し方向を示し、(イ)(ロ)(ハ)において連続用紙b中の各枠が最小単位の用紙を示している。
図7(イ)で示すように、連続用紙bの先頭部分では白紙領域Aのつぎに、機械調整用としてのダミーの宛先情報を記載して切断用紙となる前記用紙部分21が連続して先頭ダミーデータ領域Bが形成され、以降に正規データが続くことを制御部側に知らせるためのヘッダー領域Cが前記先頭ダミーデータ領域Bに連続し、さらにこのヘッダー領域Cに正規データ領域Dが連続している。
図7(ロ)に示すように、連続用紙bのデータ領域部分では、前記正規データ領域Dを分断する形で複数箇所にダミーデータ領域Eがあり、このダミーデータ領域Eは、識別コード読取装置13、第二の識別コード読取装置17による可の状態や不可の状態の判定機能をチェックするためのダミーの宛先情報を記載した切断用紙となる前記用紙部分21から形成されている。
図7(ハ)に示すように、連続用紙bの終了部分では、正規データが終了したことを制御部側に知らせるフッター領域Fがあり、これに、機械調整用としてのダミーの宛先情報を記載して切断用紙となる前記用紙部分21よりなる終了ダミーデータ領域Gが形成されて連続し、その後に白紙領域Hが連続している。
このように正規の宛先情報を有する連続用紙b中に機械調整用や判定機能チェック用のダミーとしての用紙部分21を設けているため、上記切断用紙供給部4の各切断用紙供給装置4aそれぞれにおいて、本稼動のための連続用紙と調整やダミー用の連続用紙とを付け換える必要がなくなる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、整列状態にして順次移送する複数の区分けポケットを有し、前記区分けポケットを移動させながら用紙などの丁合物を受け入れる搬送ラインと、前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、単位用紙を宛先毎に必要な用紙を供給する単位用紙供給部と、前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、連続状態であらかじめ宛先順に印字された連続用紙を宛先単位に切断してなる切断用紙を供給する切断用紙供給部と、前記搬送ラインを移動する区分けポケット毎に該区分けポケットの単位用紙と切断用紙とからなる丁合物を丁合又は、袋綴じする集合処理部とが配置されるとともに、宛先単位に単位用紙と切断用紙を供給する為のデータベースと、前記データベースに基づいて、宛先順に移動する前記区分けポケットへ単位用紙と切断用紙の供給タイミングをコントロールして丁合又は袋綴じするように搬送ラインと単位用紙供給部と切断用紙供給部と集合処理部とを制御する制御部とからなる封書作成装置であって、前記宛先順に印字された連続用紙に宛先単位毎に区分け識別するための識別コードを付与する識別コード付与装置を、前記切断用紙供給部に設けたことを特徴とするものである。
このように、切断用紙供給部に設けた識別コード付与装置で、宛先単位ごととされた切断用紙を区分け識別できるようにしたため、区分けポケットに供給されたその切断用紙から情報を得ることで、区分けポケットごとの丁合物や集合処理部を経た封書を宛先順による管理情報に対応する対応関係を装置側で管理しながら搬送ライン上を移動させることができるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の封書作成装置の一例における構成を概略的に示す説明図である。
【図2】一例の形態を概略的に示す説明図である。
【図3】データベースを示す説明図である。
【図4】切断用紙供給装置を示す説明図である。
【図5】連続用紙における切断用紙となる一単位を示す説明図である。
【図6】他の実施の例を示す説明図である。
【図7】連続用紙を示す説明図である。
【符号の説明】
1…封書作成装置 2…搬送ライン
3…単位用紙供給部 4…切断用紙供給部
5…集合処理部 6…イジェクトユニット
7…データベース 8…制御部
9…区分けポケット 12…識別コード付与装置
13…識別コード読み取り装置 14…識別コード印字装置
17…第二の識別コード読取装置 18…ジャムセンサー
19…表示装置 21…チェック用の用紙部分
a…単位用紙 b…連続用紙
c…切断用紙 d…識別コード
e…識別コード
Claims (4)
- 整列状態にして順次移送する複数の区分けポケットを有し、前記区分けポケットを移動させながら用紙などの丁合物を受け入れる搬送ラインと、
前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、単位用紙を宛先毎に必要な用紙を供給する単位用紙供給部と、
前記搬送ラインを移動する区分けポケットに、連続状態であらかじめ宛先順に印字された連続用紙を宛先単位に切断してなる切断用紙を供給する切断用紙供給部と、
前記搬送ラインを移動する区分けポケット毎に該区分けポケットの単位用紙と切断用紙とからなる丁合物を丁合又は、袋綴じする集合処理部とが配置されるとともに、
宛先単位に単位用紙と切断用紙を供給する為のデータベースと、
前記データベースに基づいて、宛先順に移動する前記区分けポケットへ単位用紙と切断用紙の供給タイミングをコントロールして丁合又は袋綴じするように搬送ラインと単位用紙供給部と切断用紙供給部と集合処理部とを制御する制御部とからなる封書作成装置であって、
前記宛先順に印字された連続用紙に宛先単位毎に区分け識別するための識別コードを付与する識別コード付与装置を、前記切断用紙供給部に設けたことを特徴とする封書作成装置。 - 前記識別コード付与装置は、前記連続用紙が宛先単位に切断される際、切り落とされる前記連続用紙の移送穴部にあらかじめ付与された識別コードを読み取る識別コード読み取り装置と、この識別コード読み取り装置で読み取ったコードデータに基づいて宛先単位に切断される用紙に新たに識別コードを出力する識別コード印字装置とからなることを特徴とする請求項1記載の封書作成装置。
- 前記識別コード印字装置は、ステルスインキで印字することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の封書作成装置。
- 前記切断用紙供給部の用紙供給位置に対応する搬送ラインの区分けポケット位置に前記切断される用紙に付された識別コードを読み取る識別コード読み取り装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項記載の封書作成装置。
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1999
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