JP3875201B2 - データ再生方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ再生方法に関し、特に音声データのデータ再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フラッシュメモリやCD−ROM等の媒体に記憶されたディジタル音声データの2倍速等の高速再生を行うとき、音声データのまとまりであるフレームを順次メモリに格納して再生速度に応じてフレームを間引いて読み出すデータ再生方法が知られている。図8は、従来のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。音声データの高速再生処理が開始されると、先ずステップS101において、符号化と圧縮が行われているディジタル音声データを伸長及びデコードしてPCM符号化された音声データのまとまりであるフレームに変換する。次にステップS102において、そのフレームを間引即ちスキップするかどうかの判断を行う。スキップする場合は、ステップS104に進み、スキップしない場合は、ステップS103に進む。ステップS103において、フレームの先頭から最後までの1フレーム分の音声データの再生を行った後ステップS104に進む。そして、ステップS104において、高速再生を終了するか否かの判断を行い、高速再生を継続する場合は、ステップS101に戻るようになっている。図9は、高速再生ではなく通常再生を行ったときに出力される音声データの波形図であり、サンプリングにより各サンプル点においてPCM符号化された複数の音声データのまとまりであるフレームF1、F2、F3、F4及びF5が順次連なって再生出力されることを示している。図9の横軸は時間軸であり、縦軸は、各サンプル点における音声データの振幅値即ち音声レベルを示し、中心が音声データの振幅値の原点の零値である。図9の音声データの波形は、離散的な各サンプル点を接続して連続的に示したものである。そして、図10に示すように、2倍速の高速再生は、連続するフレームF1、F2、F3、F4及びF5のうちの例えば偶数フレームF2、F4をスキップして再生せず、奇数フレームF1、F3、F5だけを通常再生と同じ速度で再生することにより行われる。但し厳密には再生されないフレームがあるため、2倍速相当ということになる。ここでは奇数フレームのみを再生するようにしたが、奇数フレームをスキップして偶数フレームのみを通常再生と同じ速度で再生しても同様である。
【0003】
ところで、連続するフレームF1、F2、F3、F4及びF5のうちの奇数フレームF1、F3、F5だけを連続して再生しようとすると、隣接するフレーム間の接続点において音声データの振幅値が異なる場合があり、音声レベルにギャップがあると雑音成分が発生する。それを防止するため、図10に示すように、フレーム接続点で音声データの間引き補間が行われている(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平02−220267号公報(第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図10に示すように、フレームF1とフレームF3との接続点、及びフレームF3とフレームF5との接続点では、音声データの振幅値が大きく異なっており、音声レベルが大きなギャップを有しているため、フレーム接続点において単に音声データを間引き補間するだけでは、フレーム接続点での音声データの周期が変動し、したがって音声データの周波数に変動が発生してしまうという問題が起こる。音声レベルのギャップが大きいほど補間した際の周波数変動が大きくなり、人間の聴覚は、情報損失には鈍感であるが周波数変動には敏感であるため、再生時に違和感を感じることになる。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、音声データの周波数変動を防いで耳障りな雑音を低減することができるデータ再生方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のデータ再生方法は、音声データを含むフレームを再生フレームと非再生フレームとに区別し、前記再生フレームのみを再生するデータ再生方法であって、前記再生フレーム内で直前の前記再生フレームの最後の前記音声データの値の変化方向と同じ変化方向を有して前記直前の前記再生フレームの最後の前記音声データの値との差が最小となる前記音声データのサンプル点を検索する手順を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記検索は、前記再生フレームの先頭から最後に向かって行われることを特徴とする。
【0009】
また、前記再生フレームの先頭から前記サンプル点までの時間を累積加算する手順を備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記累積加算の値が前記フレームのフレーム長時間を超えたときに前記非再生フレームを前記再生フレームに変更する手順を備えることを特徴とする。
【0011】
また、音声データを含むフレームを再生フレームと非再生フレームとに区別し、前記再生フレームのみを再生するデータ再生方法であって、前記再生フレーム内で直前の前記再生フレームの最後の零値である前記音声データの値の変化方向と同じ変化方向を有する零値である前記音声データの第1のサンプル点を検索する第1の手順と前記再生フレーム内で最後の零値である前記音声データの第2のサンプル点を検索する第2の手順とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、前記第1の手順において、前記検索は、前記再生フレームの先頭から最後に向かって行われ、前記第2の手順において、前記検索は、前記再生フレームの最後から先頭に向かって行われることを特徴とする。
【0013】
また、前記再生フレームの先頭から前記第1のサンプル点までの時間と前記第2のサンプル点から前記再生フレームの最後までの時間との合計時間を累積加算する手順を備えることを特徴とする。
【0014】
また、前記累積加算の値が前記フレームのフレーム長時間を超えたときに前記非再生フレームを前記再生フレームに変更する手順を備えることを特徴とする。
【0015】
また、前記サンプル点を隣接する前記再生フレームの接続点とすることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。先ず本発明のデータ再生方法に適用されるデータ再生装置の構成について図1を参照して説明する。図1に示すように、本発明のデータ再生方法に適用されるデータ再生装置は、ディジタルオーディオ記憶装置1と、圧縮音声デコーダ2と、記憶手段としての音声データメモリ3と、記憶手段としてのバッファメモリ4と、ディジタルアナログ変換器5と、増幅器6と、スピーカ7と、システム制御部8と、記憶手段としての変数レジスタ9と、記憶手段としての変数レジスタ10と、記憶手段としての変数レジスタ11と、記憶手段としての変数レジスタ12と、記憶手段としての削除時間記憶レジスタ13と、操作器14と、表示器15と、を備える。
【0017】
操作器14は、再生動作についての指示をシステム制御部8に入力するための押しボタンスイッチやダイヤル式スイッチ等である。ディジタルオーディオ記憶装置1は、フラッシュメモリやCD−ROM等の記憶媒体を有し、その媒体には、符号化と圧縮化とが行われている圧縮ディジタル音声データが格納されている。システム制御部8は、先ず操作器14の指示を受けてディジタルオーディオ記憶装置1を制御して記憶媒体から圧縮ディジタル音声データを読み出す。次にシステム制御部8は、圧縮音声デコーダ2を制御して圧縮ディジタル音声データの伸長及びPCM符号化された音声データへのデコード変換を行わせる。次にシステム制御部8は、音声データメモリ3に対して書込制御信号101を送りデコードされた音声データを記憶させる。次にシステム制御部8は、音声データメモリ3に対して読出制御信号102を送り音声データ103を読み出し、変数レジスタ9、変数レジスタ10、変数レジスタ11、変数レジスタ12及び削除時間記憶レジスタ13を使用して所定のデータ処理を行い、再生すべき音声データ104をバッファメモリ4に転送する。変数レジスタ9には変数Dbが格納され、変数レジスタ10には変数Dnが格納され、変数レジスタ11には変数Lbが格納され、変数レジスタ12には変数Lnが格納され、削除時間記憶レジスタ13には再生フレーム毎に隣接フレームとの接続のために削除された時間の累積時間が格納される。ディジタルアナログ変換器5は、バッファメモリ4から出力される音声データをアナログ音声信号に変換する。増幅器6は、ディジタルアナログ変換器5から出力されるアナログ音声信号をスピーカ7を駆動できる電力まで増幅し、その音量は、システム制御部8によって制御される。表示器15は、システム制御部8から出力される再生動作についての情報や再生中の曲情報等を表示するための液晶パネル等である。
【0018】
図9は、高速再生ではなく通常再生を行ったときに出力される音声データの波形図であり、サンプリングにより各サンプル点においてPCM符号化された複数の音声データのまとまりであるフレームF1、F2、F3、F4及びF5が順次連なって再生出力されることを示している。図9の横軸は時間軸であり、縦軸は、各サンプル点における音声データの振幅値即ち音声レベルを示し、中心が音声データの振幅値の原点の零値である。図9の音声データの波形は、離散的な各サンプル点を接続して連続的に示したものである。そして、例えば2倍速の高速再生は、連続するフレームF1、F2、F3、F4及びF5のうちの例えば偶数フレームF2、F4をスキップして再生せず、奇数フレームF1、F3、F5だけを通常再生と同じ速度で再生することにより行われる。但し厳密には再生されないフレームがあるため、2倍速相当ということになる。ここでは奇数フレームのみを再生するようにしたが、奇数フレームをスキップして偶数フレームのみを通常再生と同じ速度で再生しても同様である。
【0019】
次に本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法について図2を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。図2に示すように、システム制御部8が各部の制御を行って所定のデータ処理を以下のように行う。音声データの高速再生処理が開始されると、先ずステップS1において、符号化と圧縮が行われているディジタル音声データを1フレーム分伸長及びデコードしてPCM符号化された音声データのまとまりであるフレームに変換する処理を行う。
【0020】
次にステップS2において、そのフレームを間引即ちスキップするか否かの判断を行い、再生フレームと非再生フレームとに区別する処理を行う。スキップする場合は、そのフレームは再生に不必要な非再生フレームとなってステップS21に進み、スキップしない場合は、そのフレームは再生に必要な再生フレームとなってステップS3に進む。即ち、再生フレームのみを再生する。
【0021】
ステップS3において、その再生フレームの直前にスキップしなかった再生フレームの最後の音声データ波形の変化方向即ち最後のサンプル点の音声レベルの変化方向を変数Dbとして格納する処理を行う。
【0022】
次にステップS4において、その再生フレームの直前にスキップしなかった再生フレームの最後の音声データの振幅値即ち最後のサンプル点の音声レベルを変数Lbとして格納する処理を行う。
【0023】
次にステップS5において、隣接フレーム間を接続するための音声データの削除点を示すタイミングを削除点タイミングt2として、削除点タイミングt2をその再生フレームの先頭のタイミングt1に初期化する処理を行う。
【0024】
次にステップS6において、その再生フレームの先頭タイミングt1からその再生フレームの最後に向かって検索を開始する処理を行う。ここで音声データのサンプル点が検索点となり、隣接するサンプル点間の時間が音声データのサンプリング間隔であって、検索はサンプリング間隔を時間ステップとして実行される。
【0025】
次にステップS7において、検索点の音声データ波形の変化方向を変数Dnとして格納する処理を行う。
【0026】
次にステップS8において、変数Dbと変数Dnとが一致するか否かを判断する処理を行う。一致しなければステップS12に処理を移し、一致すればステップS9に進む。
【0027】
ステップS9において、検索点の音声レベルを変数Lnとして格納する処理を行う。
【0028】
次にステップS10において、変数Lbと変数Lnとが一致するか否かを判断する処理を行う。一致しなければステップS12に処理を移し、一致すればステップS11に進む。
【0029】
ステップS11において、現在の検索点を削除点タイミングt2とする処理を行い、ステップS14に進む。
【0030】
ステップS12において、検索点が検索打ち切りタイミングtEまで達したか否かを判断する処理を行う。検索点が検索打ち切りタイミングtEまで達していなければ、ステップS13に処理を移し、検索点が検索打ち切りタイミングtEまで達していれば、ステップS14に進む。
【0031】
ステップS13において、検索点を隣のサンプル点に進める(インクリメントする)処理を行う。この後、ステップS7にループする。
【0032】
ステップS14において、先頭タイミングt1と削除点タイミングt2とが同じであるか否かを判断する処理を行う。先頭タイミングt1と削除点タイミングt2とが一致することは、音声データ波形の変化方向が同じで音声レベルが一致する接続点が見つからなかったことを意味する。先頭タイミングt1と削除点タイミングt2とが一致しなければ、ステップS16に処理を移し、先頭タイミングt1と削除点タイミングt2とが一致すれば、ステップS15に進む。
【0033】
ステップS15において、先頭タイミングt1から検索打ち切りタイミングtEまでの中で音声レベル差が最小となるサンプル点即ち変数Lbと変数Lnとの差が最小となるサンプル点を抽出してそのタイミングを削除点タイミングt2とする処理を行う。
【0034】
ステップS16において、削除点タイミングt2からその再生フレームの最後までに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送して再生させる処理を行う。
【0035】
次にステップS17において、先頭タイミングt1から削除点タイミングt2までの時間を削除時間記憶レジスタ13の値に加算して格納する処理を行う。
【0036】
次にステップS18において、削除時間記憶レジスタ13が格納する累積時間が、ステップS1でデコードされた直後の本来の1フレームの長さ即ちフレーム長の時間を超えたか否かを判断する。フレーム長の時間を超えていなければ、ステップS21に処理を移し、フレーム長の時間を超えていれば、ステップS19に進む。
【0037】
ステップS19において、再生出力の平均ビットレートを一定にするため、次回のステップS2において本来であれば非再生フレームとしてスキップさせる予定の次フレームを再生フレームに変更してスキップさせないように処理を行う。
【0038】
次にステップS20において、削除時間記憶レジスタ13に格納された累積時間からフレーム長の時間分を減算する処理を行う。
【0039】
ステップS21において、高速再生処理を終了するか否かを判断する処理を行う。高速再生処理を継続して行う場合は、ステップS1に戻る。
【0040】
次に図3、図4を参照してさらに説明する。図3は、奇数フレームのみを再生して2倍速再生を行うときの音声データの波形図であって、再生フレームの接続点の検索の説明図である。ここでは再生フレームF1と再生フレームF3のみを拡大している。図3、図4の横軸は時間軸であり、縦軸は、各サンプル点における音声データの振幅値即ち音声レベルを示し、中心が音声データの振幅値の原点の零値である。図3、図4の音声データの波形は、離散的な各サンプル点を接続して連続的に示したものである。タイミングt1は、再生フレームF3の先頭タイミングであり、タイミングt2は、再生フレームF3の削除点タイミングであり、タイミングtEは、再生フレームF3の検索打ち切りタイミングである。検索打ち切りタイミングtEは、再生フレームF3内の適当な位置に設定される。システム制御部8や圧縮音声デコーダ2の処理能力に余裕があれば再生フレームF3の最後に設定してもよいし、システム制御部8や圧縮音声デコーダ2の処理能力が不足していれば再生フレームF3の前寄りに設定すればよい。
【0041】
図3に示すように、システム制御部8は、2倍速再生の指示を受けることで、奇数フレームだけを圧縮音声デコーダ2から音声データメモリ3に転送させる。再生フレームF1と再生フレームF3との接続点において、再生フレームF3の先頭タイミングt1から検索を開始する(ステップS6)。そして再生フレームF3の直前の再生フレームF1の最後の部分の音声データ波形の変化方向(増加又は減少)と同じ音声データ波形の変化方向を有し、かつ音声レベル差が最小となるサンプル点を検索打ち切りタイミングtEまで検索する(ステップS7〜S13)。ここで検出されたサンプル点16のタイミングを削除点タイミングt2として、再生フレームF3の削除点タイミングt2から再生フレームF3の最後までに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送する(ステップS16)。もし削除点が見つからなかった場合、先頭タイミングt1から検索打ち切りタイミングtEまでの間で音声レベル差が最小となるサンプル点を検索し、そのサンプル点のタイミングを削除点タイミングt2として設定する(ステップS14〜S15)。システム制御部8は、再生フレームF3から削除された先頭タイミングt1から削除点タイミングt2までの時間を削除時間記憶レジスタ13の値に加算する(ステップS17)。削除時間記憶レジスタ13の値がフレーム長時間を超えたとき、再生フレームF3の次のスキップする予定の非再生フレームである偶数フレームF4を再生フレームとしてスキップせずに同様に接続処理を行った後、バッファメモリ4に転送する(ステップS18〜S20)。以上により、図4に示すように、隣接する再生フレームが滑らかに接続された音声データ波形が得られる。
【0042】
なお、本実施の形態では2倍速再生を例として説明したが、1.5倍速再生は、連続した2フレームを再生し次の1フレームをスキップすることで可能となる。また、3倍速再生は、連続した3フレームのうち任意の2フレームをスキップすることで可能となる。
【0043】
また、本実施の形態では全てのフレームのデコードを行う方法を説明したが、非再生フレームのスキップを行う際に、そのフレームのデコードを行わず、デコード前の圧縮ディジタル音声データ側での対応するフレームのスキップを行う方法に変更してもよい。
【0044】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法によれば、高速再生時に、音声データ波形の変化方向が同じであって音声レベル差が最小となる接続点を検索して再生フレームを接続するようにしたので、再生される音声データ波形を滑らかにして雑音レベルを低減することができるとともに音声データの周波数変動を防ぐことができ、しかも、削除時間記憶レジスタ13を用いて再生フレーム数を調整するようにしたので、再生音声データの平均ビットレートを一定にすることができ、したがって、再生音声を明瞭に聞き取ることができるという効果が得られる。
【0045】
次に本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法について図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。本発明の第1の実施の形態は、再生フレームの最後を接続点として、再生フレームの削除点タイミングt2からその再生フレームの最後までに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送するようにしていたが、本実施の形態は、再生フレームの最初の零値であるサンプル点とその再生フレームの最後の零値であるサンプル点とを両端の接続点として、その再生フレームの最初の零値であるサンプル点のタイミングからその再生フレームの最後の零値であるサンプル点のタイミングまでに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送するように変更している。音声データは、必ず零値である原点を中心として振幅を有するため、原点を接続点にすることで滑らかな接続が可能となる。
【0046】
図5に示すように、システム制御部8が各部の制御を行って所定のデータ処理を以下のように行う。音声データの高速再生処理が開始されると、先ずステップS1において、符号化と圧縮が行われているディジタル音声データを1フレーム分伸長及びデコードしてPCM符号化された音声データのまとまりであるフレームに変換する処理を行う。
【0047】
次にステップS2において、そのフレームを間引即ちスキップするか否かの判断を行い、再生フレームと非再生フレームとに区別する処理を行う。スキップする場合は、そのフレームは再生に不必要な非再生フレームとなってステップS21に進み、スキップしない場合は、そのフレームは再生に必要な再生フレームとなってステップS38に進む。即ち、再生フレームのみを再生する。
【0048】
ステップS38において、その再生フレームの直前にスキップしなかった再生フレームの最後の零値であるサンプル点の音声データ波形の変化方向即ち最後の零値であるサンプル点の音声レベルの変化方向を変数Dbとして格納する処理を行う。
【0049】
次にステップS5において、隣接フレーム間を接続するための音声データの削除点を示すタイミングを削除点タイミングt2として、削除点タイミングt2をその再生フレームの先頭のタイミングt1に初期化する処理を行う。
【0050】
次にステップS6において、その再生フレームの先頭タイミングt1からその再生フレームの最後に向かって検索を開始する処理を行う。ここで音声データのサンプル点が検索点となり、隣接するサンプル点間の時間が音声データのサンプリング間隔であって、検索はサンプリング間隔を時間ステップとして実行される。
【0051】
次にステップS7において、検索点の音声データ波形の変化方向を変数Dnとして格納する処理を行う。
【0052】
次にステップS8において、変数Dbと変数Dnとが一致するか否かを判断する処理を行う。一致しなければステップS13に処理を移し、一致すればステップS9に進む。
【0053】
ステップS9において、検索点の音声レベルを変数Lnとして格納する処理を行う。
【0054】
次にステップS30において、変数Lnが零値であるか否かを判断する処理を行う。変数Lnが零値でなければ、ステップS13に処理を移し、変数Lnが零値であれば、ステップS11へ進む。
【0055】
ステップS13において、検索点を隣のサンプル点に進める(インクリメントする)処理を行う。この後、ステップS7にループする。
【0056】
ステップS11において、現在の検索点を削除点タイミングt2とする処理を行い、ステップS31に進む。
【0057】
次にステップS31において、その再生フレームの最後からその再生フレームの先頭に向かって検索を開始する処理を行う。
【0058】
次にステップS32において、検索点の音声レベルを変数Lzとして格納する処理を行う。
【0059】
次にステップS33において、変数Lzが零値であるか否かを判断する処理を行う。変数Lzが零値であれば、ステップS35に処理を移し、変数Lzが零値でなければ、ステップS34に進む。
【0060】
ステップS34において、検索点を隣のサンプル点に進める(デクリメントする)処理を行う。この後、ステップS32にループする。
【0061】
ステップS35において、隣接フレーム間を接続するための音声データの削除点を示すタイミングを削除点タイミングt3として、現在の検索点を削除点タイミングt3に設定する処理を行う。
【0062】
次にステップS36において、削除点タイミングt2から削除点タイミングt3までに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送して再生させる処理を行う。
【0063】
次にステップS37において、先頭タイミングt1から削除点タイミングt2までの時間と削除点タイミングt3からその再生フレームの最後までの時間との合計時間を削除時間記憶レジスタ13の値に加算して格納する処理を行う。
【0064】
次にステップS18において、削除時間記憶レジスタ13が格納する累積時間が、ステップS1でデコードされた直後の本来の1フレームの長さ即ちフレーム長の時間を超えたか否かを判断する。フレーム長の時間を超えていなければ、ステップS21に処理を移し、フレーム長の時間を超えていれば、ステップS19に進む。
【0065】
ステップS19において、再生出力の平均ビットレートを一定にするため、次回のステップS2において本来であれば非再生フレームとしてスキップさせる予定の次フレームを再生フレームに変更してスキップさせないように処理を行う。
【0066】
次にステップS20において、削除時間記憶レジスタ13に格納された累積時間からフレーム長の時間分を減算する処理を行う。
【0067】
ステップS21において、高速再生処理を終了するか否かを判断する処理を行う。高速再生処理を継続して行う場合は、ステップS1に戻る。
【0068】
次に図6、図7を参照してさらに説明する。図6は、奇数フレームのみを再生して2倍速再生を行うときの音声データの波形図であって、再生フレームの接続点の検索の説明図である。ここでは再生フレームF1と再生フレームF3のみを拡大している。図6、図7の横軸は時間軸であり、縦軸は、各サンプル点における音声データの振幅値即ち音声レベルを示し、中心が音声データの振幅値の原点の零値である。図6、図7の音声データの波形は、離散的な各サンプル点を接続して連続的に示したものである。タイミングt1は、再生フレームF1の先頭タイミングであり、タイミングt2は、再生フレームF1の先頭寄りの削除点タイミングであり、タイミングt3は、再生フレームF1の最後寄りの削除点タイミングである。
【0069】
図6に示すように、システム制御部8は、2倍速再生の指示を受けることで、奇数フレームだけを圧縮音声デコーダ2から音声データメモリ3に転送させる。ここでは再生フレームF1の先頭が最初の零値であるサンプル点であるので、削除点タイミングt2は、再生フレームF1の先頭タイミングt1となる(ステップS5〜S11)。なお、再生フレームF1の直前の図示されていない再生フレームの最後の零値であるサンプル点の音声レベルの変化方向と、再生フレームF1の先頭即ち最初の零値であるサンプル点の音声レベルの変化方向とは同じとしている。次に再生フレームF1と再生フレームF3との接続点において、再生フレームF1の最後から音声レベルが零値であるサンプル点を検索し、ここで検出されたサンプル点17のタイミングを削除点タイミングt3に設定する(ステップS31〜S35)。そして、再生フレームF1の削除点タイミングt2から再生フレームF1の削除点タイミングt3までに含まれるサンプル点の音声データをバッファメモリ4に転送する(ステップS36)。システム制御部8は、再生フレームF1から削除された先頭タイミングt1から削除点タイミングt2までの時間(ここではt1=t2であるため0)と、削除点タイミングt3から再生フレームF1の最後までの時間との合計時間を削除時間記憶レジスタ13の値に加算する(ステップS37)。削除時間記憶レジスタ13の値がフレーム長時間を超えたとき、再生フレームF1の次のスキップする予定の非再生フレームである偶数フレームF2を再生フレームとしてスキップせずに同様に接続処理を行った後、バッファメモリ4に転送する(ステップS18〜S20)。以上により、図7に示すように、隣接する再生フレームが滑らかに接続された音声データ波形が得られる。
【0070】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法によれば、本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法によるのと同様の効果が得られる。
【0071】
【発明の効果】
本発明による効果は、音声データの周波数変動を防いで耳障りな雑音を低減することができるデータ再生方法を実現することができることである。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータ再生方法に適用されるデータ再生装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法を説明するための音声データの波形図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のデータ再生方法を説明するための音声データの波形図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法を説明するための音声データの波形図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態のデータ再生方法を説明するための音声データの波形図である。
【図8】従来のデータ再生方法のデータ処理手順のフローチャートである。
【図9】音声データの波形図である。
【図10】従来のデータ再生方法を説明するための音声データの波形図である。
【符号の説明】
1 ディジタルオーディオ記憶装置
2 圧縮音声デコーダ
3 音声データメモリ
4 バッファメモリ
5 ディジタルアナログ変換器
6 増幅器
7 スピーカ
8 システム制御部
9 変数レジスタ
10 変数レジスタ
11 変数レジスタ
12 変数レジスタ
13 削除時間記憶レジスタ
14 操作器
15 表示器
16 サンプル点
17 サンプル点
101 書込制御信号
102 読出制御信号
103 音声データ
104 音声データ

Claims (3)

  1. 音声データを一定の間隔で複数のフレームに区切った後、前記フレームを再生フレームと非再生フレームとに区別し、前記再生フレーム同士を接続することによって倍速再生を行うデータ再生方法において、音声データの値の変化方向が同じ位置で前記再生フレームと後続する再生フレーム同士を繋ぎ合わせる手順と、前記再生フレーム同士を音声データの値の変化方向が同じ位置で繋ぎ合わせたときのフレーム長と、前記再生フレーム同士の最後尾と先頭とを繋ぎ合わせたときのフレーム長との差分の累積値が1つの前記再生フレームの長さに達したとき、非再生フレームを再生フレームに変更して補完する手順とを備えるデータ再生方法。
  2. 前記繋ぎ合わせる手順は、所定の再生フレームの最後の点を第2サンプル点としたとき、前記所定の再生フレームに後続する再生フレームにおいて、前記所定の再生フレームの前記第2サンプル点でのデータの値の変化方向と同じ変化方向を有し、波形が最も近似する点を第1サンプル点とする手順と、前記第1サンプル点と前記第2サンプル点とを繋ぎ合わせて前記再生フレーム同士を接続する手順とを備えることを特徴とする請求項1記載のデータ再生方法。
  3. 前記繋ぎ合わせる手順は、所定の再生フレームにおいて、最後に零値を示す点を第2サンプル点としたとき、前記所定の再生フレームに後続する再生フレームにおいて、前記所定の再生フレームの第2サンプル点における音声データ付近の変化方向と同じ変化方向を有する零値を示す点を第1サンプル点とする手順と、前記第1サンプル点と前記第2サンプル点とを繋ぎ合わせて前記所定の再生フレームと前記所定の再生フレームに後続する再生フレームとを接続する手順とを備えることを特徴とする請求項1記載のデータ再生方法。
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