JP3874872B2 - 主軸頭3軸移動型cnc旋盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主軸頭が切り込み運動と送り運動を行うために互いに直交する2方向に移動できる他、それら2方向の各々に直交する方向にも移動できるように構成した主軸頭3軸移動型CNC旋盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCNC旋盤は、一般に、定位置に固定された主軸台に主軸を設け、一方、ベッドには往復台を水平縦方向(主軸の軸方向)に移動可能に設けると共に、この往復台に横送り台を水平横方向(主軸の径方向)に移動可能に設け、主軸によりワークを回転させながら、横送り台と往復台の移動を加工プログラムに従って制御することにより、横送り台上の工具台に取り付けられた工具(バイト)に切り込み運動と送り運動を与え、ワークを旋削する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来のCNC旋盤は、定位置で回転するワークに対し、工具台を水平面内の直交2方向に移動させる構成である。このように移動する工具台が直交2方向しか移動しない構成のものでは、旋削のための送り機能しか得られず、他の機能を付加することは困難である。
【0004】
かかるCNC旋盤にあっては、例えばワーク搬入・搬出装置と主軸端のチャックとの間でワークを自動的に受け渡しするには、ロボットを主体とするローダー、アンローダーを付帯させる必要がある。しかしながら、そのような付帯設備には、CNC旋盤とは別に独立した駆動源およびその制御装置を設ける必要があって高価となり、全体の設備費を押し上げる。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、主軸頭を縦、横、高さの各方向の任意の位置に移動させることができ、加工のための送り機能の他に、種々の機能を付加することができるCNC旋盤を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ベースに第1の方向に移動可能に設けられた第1移動台と、この第1移動台に前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に設けられた第2移動台と、この第2移動台に前記第1の方向および第2の方向の各々に直交する第3の方向に移動可能に設けられた第3移動台とを備え、前記第3移動台を主軸頭としてこの第3移動台に把持手段を備えた主軸を設け、ワークを前記把持手段により把持して工具台に設けられた工具により切削するように構成されていることをもって第1の前提とするものである。
【0007】
この構成のCNC旋盤では、第1〜第3の各移動台の移動により、主軸を縦、横、高さ(三次元)の任意の位置に移動させることができる。従って、加工のための送りはワーク側で行うことができるので、工具は定位置に固定しておくことができる。ワークの切削は、ワークを把持手段に把持して主軸を回転させながら、第1〜第3の各移動台の移動を制御することにより、工具台に取り付けられた工具に対してワークに切り込み運動と送り運動を与えて切削する。
【0008】
本発明では、主軸を割り出し可能に構成することができる。また、主軸は第3移動台に横軸形に設けたり、縦軸形に設けたりすることができる。
工具台はベッドに水平方向一列に複数個並ぶようにして複数列設けることができる。このように工具台を複数列設けても、第1〜第3の各移動台の移動を制御して主軸の位置をいずれかの1個の工具台に対応位置させることにより、ワークの加工に使用する工具を選択することができる。
【0009】
工具台は旋回可能なタレット工具台としてその旋回軸線方向に複数設けるようにしても良い。この場合も、各移動台の移動により複数の工具台が有する1つの工具を選択することできる。また、工具台には回転する工具を設けることもでき、この回転工具によりフライス削りなどを行うこともできる。
【0010】
本発明は、ワークを洗浄するワーク洗浄装置、ワークの加工寸法などを計測するためのワーク計測装置、把持手段に把持されている部分を加工するためにワークを反転して把持手段に把持し直すためのワーク反転装置、工具の刃先の位置などを計測する刃先計測装置を設けることができる。このような付帯装置を設けても、第1〜第3移動台の移動により各装置を動作させることができる。
【0011】
特に、主軸を横軸形としたものでは、棒材を切断して所望の長さのワークを得るための棒材供給装置を設けることができる。この棒材供給装置においても、第3移動台の水平方向移動を利用して棒材を所望長さ引き出すことにより、棒材の切断長さを所望に設定することができ、これをもって、第2の前提とするものである。
【0012】
また、主軸を縦軸形としたものでは、ワークを搬入するパレット、加工終了後のワークを搬出するためのパレットと把持手段との間でのワークの受け渡しを、第1〜第3移動台の移動を利用して直接行うことができる。
【0013】
本発明は、棒材供給装置と、旋回可能で且つ回転工具を取り付け可能な工具台とを設けることができる。この場合、1台のモータで棒材供給装置のカッタ、工具台、回転工具を駆動できるようにするために、そのモータの回転を棒材供給装置のカッタ、工具台および回転工具取付部に伝える伝動手段と、この伝動手段の回転伝達経路を切り替えて前記モータの回転を前記カッタ、工具台および回転工具取付部に選択的に伝達する切替手段を設けることができる。
このものでは、前記棒材供給装置は、工具台を旋回可能に支持するコラムに配設し、前記伝動手段は、そのコラム内に設けることが好ましい。
【0014】
本発明では、前記した第1および第2の前提を満たした上で、ワーク排出装置を、上面が閉鎖板により塞がれたケースと、このケースに対し横方向に進退可能に設けられたワーク受けと、このワーク受けをケース内に退避する方向に付勢する復帰ばねとを有するものとして構成し、ワーク加工後の前記移動台の移動に連動して前記ワーク受けがケースから進出動作し、前記把持手段から離されたワークを受けて前記ケースを通じて外部に排出し、その後の前記移動台の移動により前記復帰ばねが前記ワーク受けを前記ケース内に退避させるように構成されていることをもって特徴とするものである。
【0015】
この場合、ワーク受けを、枢支軸を中心に回動するレバーに連結し、このレバーの枢支軸からワーク受けとの連結部までの長さを枢支軸から移動台が当接する部位までの長さよりも長く設定することにより、僅かな移動台の移動によってワーク受けに必要な動作を確保することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
図1〜図3は第1実施例を示す。この実施例では、主軸のチャックに把持されるワークは3つの移動台の組み合わせにより三次元(縦、横,高さ)の任意の位置に移動できるように構成され、ワークに回転運動と送りおよび切り込み運動が与えられるように構成される。このため、工具に切削のための送り運動や切り込み運動を与えなくとも良いので、本実施例では、工具は定位置に固定、或いは定位置で回転運動のみを行うように構成される。
【0017】
すなわち、全体の概略構成を示す図1に示すように、ベース1の前部外側には、水平方向に延びるガイドレール2が設けられており、このガイドレール2に第1移動台3が第1の方向である水平横方向(図1に示すX軸方向)に移動可能に支持されている。上記第1移動台3の前面部には、垂直方向に延びるガイドレール4が設けられ、このガイドレール4に第2移動台5が第2の方向である上下方向(図1に示すY軸方向)に移動可能に支持されている。更に、第2移動台5の上面部には、上記ガイドレール2および4の各々に直交する第3の方向である水平縦方向(図1に示すZ軸方向)に延びるガイドレール6が設けられ、このガイドレール6に第3移動台7がZ軸方向に移動可能に支持されている。
【0018】
上記第3移動台7は主軸頭とされ、該第3移動台7には主軸8が回転可能に支承されている。この場合、主軸8は横軸形、すなわち第2移動台5に対する第3移動台7の移動方向に一致するZ軸方向の水平軸線を中心に回転するように支承されている。そして、主軸8の先端部分には把持手段としての自動開閉チャック9が取り付けられている。
【0019】
このように各ガイドレール2,4,6に支持された第1〜第3の各移動台3,5,7がそれぞれ水平の横方向、上下方向、水平の縦方向に移動できることから、主軸8ひいては自動開閉チャック9に把持されるワークは三次元の任意の位置に移動できるようになる。
【0020】
一方、ベース1の後部位には前面側が傾斜する工具台ベッド10が設けられている。この工具台ベッド10の傾斜前面部には、図2にも示すように、例えば上下2段に位置決め溝11,12が形成され、工具台を縦方向(Z軸方向)に隔てて上下2段に取り付け得るようにしている。そのうち、下段の位置決め溝11に複数の工具台13が横方向(X軸方向)一列となるように位置決めされた状態で固定されており、各工具台13にはそれぞれ工具14が固定されている。
【0021】
また、上段の位置決め溝12には、横長の工具台15が固定されている。この工具台15には1個のモータ16と左右方向に並ぶ複数の回転軸(図示せず)が設けられ、モータ16の回転は工具台15に内蔵された回転伝達機構により複数の回転軸に伝達されるようになっている。そして、それら回転軸にはドリル、リーマ、フライスなどの回転工具17が取り付けられている。
なお、ベース1のうち、第1移動台3を支持するガイドレール2が設けられた前部と工具台ベッド10との間は切り屑、切削剤や洗浄液などを受けるタンクを構成するために凹所となっている。
【0022】
以上のように構成されたCNC旋盤は、図3に示す数値制御装置18を有する。この数値制御装置18はコンピュータを内蔵し、キーボードなどの入力装置19から入力されたデータに基いてNCプログラムを作成し、図示しない記憶装置に記憶する。
【0023】
ここで、前記ベース1、第1移動台3、第2移動台5には、それぞれ第1〜第3の各移動台3,5,7をX軸,Y軸,Z軸の各方向に直線移動させるために、サーボモータ20〜22を駆動源とする周知の直線送り装置(図示せず)が設けられている。数値制御装置18は駆動回路23〜25を介してサーボモータ20〜22を制御し、第1〜第3の各移動台3,5,7をNCプログラムにより指令された位置に移動させる。
【0024】
この場合、各移動台3,5,7の移動位置はそれぞれ位置検出手段としての位置センサ26〜28により検出され、その検出信号は数値制御装置18にフィードバックされる。数値制御装置18は位置センサ23〜25の検出信号とNCプログラムの指令位置とを比較し、実際の移動台3,5,7の位置が指令位置と一致するようにサーボモータ20〜22を制御する。
【0025】
また、前記第3移動台7には主軸8を正方向および逆方向に回転駆動する主軸駆動用サーボモータ29が設けられており、このサーボモータ29も数値制御装置18により駆動回路30を介して制御される。この数値制御装置18によるサーボモータ29の制御には、主軸8の割り出し制御、すなわち主軸8が基準位置から任意の角度だけ回転したところでサーボモータ29を停止させたり、主軸8が任意の角度だけ連続的に定速度で回転するようにサーボモータ29を回転させる制御が含まれている。
【0026】
この割り出し制御のために、主軸8の回転を検出する回転検出手段としてのロータリーエンコーダ31が設けられており、このロータリエンコーダ31は主軸8の回転速度、回転方向、回転量の他、1回転内の特定の位置(基準位置)も検出できるようになっている。そして、このロータリエンコーダ31の検出信号は数値制御装置18に与えられ、数値制御装置18は主軸8がNCプログラムで指令された回転角度位置で停止するようにロータリエンコーダ31の検出信号に基づいてサーボモータ29を制御するように構成されている。
【0027】
以上のように構成されたCNC旋盤では、第1移動台3の横方向(X軸方向)移動と第2移動台5の上下方向(Y軸方向)移動とにより、横方向に複数並ぶ上下2列の工具のうちから1つの工具が選択される。
そして、下段の横1列の工具14から1つの工具が選択された場合、その工具によるワークの切削は、主軸8を回転させて自動開閉チャック9により把持されたワークを回転させながら第3移動台7を縦方向に移動させることによって工具による切削のための送りを行い、第1移動台3を横方向(X軸方向)に移動させることによって切り込み深さを設定することによって行われる。
【0028】
また、上段の横1列の回転工具17のうちから1つの回転工具が選択された場合、その回転工具17による切削方法としては、一つには、主軸8を割り出し制御によって任意の回転位置で停止させ、回転工具17を回転させながら主軸8に送り運動或いは切り込み運動を与えることによって切削する方法がある。他の切削方法としては、回転工具17を回転させ、且つ主軸8を割り出し制御によって任意の角度だけ連続的に定速度で回転させながら、主軸8に送り運動或いは切り込み運動を与えることによって切削する方法がある。この場合の主軸8の送り運動、切り込み運動は第1〜第3の移動台3,5,7を移動させることによって与えられるが、その運動方向は選択した回転工具17の種類や加工形状などによって異なる。
【0029】
これらの切削方法により、例えばワークの外周面の任意の位置にキー溝を加工したり、ワークの外周を六角形に加工したり、外周面に等角度間隔に穴を明けたり、ワークの端面の任意の位置に穴や直線の溝を加工したり、或いはワークの外周面に粗ねじを加工したり、端面に円弧状の溝や螺旋状の溝を加工したりすることができる。
【0030】
このように主軸頭である第3移動台7を水平横(X軸)方向、水平縦(Z軸)方向、上下(Y軸)方向の任意の位置に移動させることができるので、この第3移動台7のX軸,Y軸,Z軸の3軸方向への移動を利用して、加工用の送り運動の他に種々の機能、例えばこの実施例では多数の工具13,17から任意の工具を選択するという機能を付加することができる。この場合において、例えば主軸頭が加工のための送り運動方向であるX軸,Z軸方向の2軸方向しか移動できないものを仮想し、この2軸移動方式と比較して本実施例の3軸移動方式の優れたところを説明する。
【0031】
すなわち、主軸頭2軸移動型のものも、工具台を複数設け、主軸頭の移動により複数の工具台に取り付けられた工具のうちから任意の工具を選択することは可能である。しかしながら、この2軸移動方式のものでは、工具台を横方向1列にしか並べることができないため、工具台ベッドに取り付け得る工具台の数を増加させるには、工具台ベッドを横方向に長くする必要がある。これは、ベースの横方向長さが増大し、その設置のための床面積の増加を招来する。
【0032】
これに対し、本実施例の主軸頭3軸移動型の場合には、工具ベッド10に横方向1列に並ぶ工具台を上下複数列(本実施例では2列)に設けることができる。このため、ベース1の床面積の増加を招来することなく、工具ベッド10に取り付け得る工具台の数の増加を図ることができるものである。なお、本実施例では、工具台13,15を上下2列に取り付けるための工具台ベッド10が傾斜しているので、ベース1の床面積の多少の増加はあるが、主軸頭2軸移動型のものに比べ、その増加程度はごく少ない。
【0033】
また、本実施例では主軸8が割り出し制御されるので、旋削作業の他に、フライス削り作業などの種々の切削作業を行うことができる。更に言えば、工具台13に固定された工具に対し、第3移動台7を縦方向に移動させることによってワークの外周に軸方向に延びる溝などを切削する形削り作業をも行うことが可能となる。
【0034】
図4は本発明の第2実施例を示すもので、この第2実施例が上述の第1実施例と異なるところは工具を旋回可能な工具台、例えばタレット工具台に取り付けたところにある。
すなわち、同図に示すように、ベース1の後部にはコラム32が立設され、このコラム32の前面側にタレット工具台33が回転可能に設けられている。このタレット工具台33には複数の工具が設けられている。この工具には、タレット工具台32に固定された工具14、図示しないモータにより回転される工具17が含まれている。
タレット工具台32はコラム32内の割り出し装置により割り出しが行われるようになっており、この割り出しおよび第1〜第3の各移動台3,5,7の移動によりワークを加工する工具が選択される。
【0035】
図5に示す本発明の第3実施例は第2実施例と同様にタレット工具台33に工具14,17を取り付けたものであるが、第2実施例との相違はタレット工具台33をコラム32の図示右側面に設けたところにある。
このようにコラム32の側面にタレット工具台33を設けるものでは、そのタレット工具台33を横方向に複数個設けることができ、これにより、取り付け可能な工具本数を増やすことができる。
【0036】
図6は本発明の第4実施例を示すもので、上述の第1実施例との相違は主軸8を垂直の軸線を中心にして回転する縦軸形に設けたところにある。
以下、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明するに、ベース1の後部上面には水平方向に延びるガイドレール34が設けられており、このガイドレール34に第1移動台3が第1の方向である水平横方向(図6に示すX軸方向)に移動可能に支持されている。上記第1移動台3の上面部には、水平縦方向に延びるガイドレール35が設けられ、このガイドレール35に第2移動台5が第2の方向である水平縦方向(図6に示すY軸方向)に移動可能に支持されている。更に、第2移動台5の前面部には、上記ガイドレール34および35の各々に直交する第3の方向である上下方向(図6に示すZ軸方向)に延びるガイドレール36が設けられ、このガイドレール36に第3移動台7が上下方向に移動可能に支持されている。
【0037】
主軸頭である第3移動台7には主軸8が縦軸配置、すなわち第2移動台5に対する第3移動台7の移動方向と一致する垂直軸線を中心に回転するように支承されている。そして、主軸8の先端(下端)部分に自動開閉チャック9が取り付けられている。
一方、工具台ベッド10には横方向1列に並ぶ複数の工具台13が縦方向に間隔を存して上下2列に固定されていると共に、ベース1の前部に回転工具17を横方向一列に設けた工具台15が取り付けられている。
このように構成したCNC旋盤では、第1移動台3の横方向移動および第2移動台5の縦方向移動によってワークを加工する1つの工具が選択されるようになる。
【0038】
そして、第1移動台3の横方向移動および第2移動台5の縦方向移動によって工具台13に取り付けられた工具14および工具台15に取り付けられた回転工具17のうちから所望の工具が選択される。このとき、工具14によりワークを加工する場合には、第3移動台7のZ軸方向移動により送り運動が与えられ、第1移動台3の横方向(X軸方向)移動により切り込み運動が与えられる。また、回転工具17によりワークを加工する場合には、その回転工具17の種類に応じて第1〜第3の移動台3,5,7が移動することにより送り運動或いは切り込み運動が与えられる。
このように主軸8を縦軸形に設けても、前述の第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0039】
上記第4実施例のように主軸8を縦軸形配置としたものにあっても、図7に示す第5実施例のように工具をタレット工具台33に取り付けることができる。同図では、タレット工具台33は縦方向に2個並べてベース1の前部内側に割り出し回転可能に配設されている。
【0040】
ところで、前述の第1〜第3実施例のように、主軸8を横軸形に設けたものでは、棒材作業のための棒材供給装置を設けることができる。この棒材供給装置の一例を図8および図9に示す第6実施例により説明する。
図8において、ベース1には棒材供給装置37のソーヘッド38および流体圧シリンダ例えば油圧シリンダ39がそれぞれ支軸40および41を介して揺動可能に支持されている。上記ソーヘッド38には切断手段としての丸鋸42を取り付けるソー軸43とこのソー軸43の駆動源であるモータ44が取り付けられている。
【0041】
上記油圧シリンダ39はソーヘッド38に送り運動を与える送り手段を構成するもので、そのロッド39aがソーヘッド38にピン45を介して回動可能に連結されている。そして、ロッド39aが進退動作すると、ソーヘッド38が矢印A方向およびこれとは反対の矢印B方向に揺動するようになっている。
【0042】
さて、油圧シリンダ39のロッド39aは常には進出した状態にあってソーヘッド38を矢印A方向に揺動した後退位置に保持している。そして、棒材46は図示しないスタンド式ホルダーにより長さ方向に移動できるように略水平に保持されており、その先端部分は丸鋸42から矢印B方向側に離れた位置にある。
【0043】
棒材46を所望の長さに切断し、これをワークとして得るには、第1移動台3および第2移動台5を横方向(図1のX軸方向)および上下方向(図1のY軸方向)に移動させて主軸8をその回転中心が棒材46の中心に一致する位置に移動させる。この後、第3移動台7を棒材46側に向けてZ軸方向に沿って矢印Cで示す前進方向に移動させ、自動開閉チャック9の爪9aの内側に棒材46の先端部分が挿入されるようにする。そして、自動開閉チャック9の爪9aを閉じて棒材46を把持し、第3移動台7を矢印Cとは反対方向に後退移動させる。すると、棒材46が第3移動台7の後退移動長さ分だけ引き出される。
【0044】
そこで、丸鋸42を回転させながら、油圧シリンダ39のロッド39aを低速度で後退移動させることにより、ソーヘッド38を矢印B方向に揺動(送り移動)させて丸鋸42により棒材46を切断する(図9参照)。これにより、棒材46から所望長さのワークが得られたこととなり、その後、先の第1実施例で述べたように第1〜第3の移動台3,5,7を移動させワークを加工する。
【0045】
ここで、従来の棒材供給装置は自動送り出し機構を備え、棒材は主軸の中空穴を通してチャックに後側から供給されるようになっている。そして、チャックにより棒材を把持して所定の加工を行い、最後に突切り作業を行った後、チャックを緩めて自動送り出し機構により棒材を工具台に取り付けられたストッパに当たるまで送り出し、再びチャックを締めて所定の加工を行うということを繰り返すようになっている。このように従来の棒材供給装置では、棒材を送り出す自動送り出し機構を必要とし、該機構を駆動するための独立した駆動源とこれを制御するための制御装置を必要とするから、設備費が高くなる。
【0046】
これに対し、本実施例では、主軸8の縦、横、上下の各方向の移動を利用して自動開閉チャック9により棒材を把持し、その後に第3移動台7を後退移動させることにより、長尺な棒材46から所望長さのワークを切断することができる。このときの各移動台3,5,7の移動を制御するためのNCプログラムは、数値制御装置18により加工NCプログラムを作成する際に同時に作成できる。このため、棒材供給装置37としては、棒材46を送出す機構、その駆動モータの制御装置を設ける必要がなく、棒材供給装置37全体の大きさ、設備費を抑えることができる。
【0047】
本実施例の棒材供給装置37では、丸鋸42の駆動源であるモータ44、ソーヘッド38を揺動させるための駆動源である油圧シリンダ39を必要とする。しかしながら、それらは、簡単なシーケンス回路により制御できる。例えば自動開閉チャック9の接近を検出する近接スイッチを設け、この近接スイッチの検出信号によりモータ44と油圧シリンダ39にロッド39aを後退動作させるための圧力油を供給する電磁弁を作動させ、一定時間後にモータ44を停止させると共に、油圧シリンダ39にロッド39aを前進動作させるための圧力油を供給する電磁弁を作動させるというようなシーケンス回路である。
なお、切断手段としては丸鋸に限らず、帯鋸、切断砥石などであっても良く、その送り手段は流体圧シリンダに限られず、ねじ機構などであっても良い。
【0048】
第1〜第3の各実施例に示すように主軸8を横軸形に設けたもの、第4および第5の各実施例のように主軸8を縦軸形に設けたものの双方には、工具の刃先を検出する工具刃先計測装置、加工途中でワークを反転して自動開閉チャック9に把持し直させるワーク反転装置、ワークを洗浄するワーク洗浄装置、ワークの寸法を計測するワーク計測装置、加工後のワークを受けて排出するためのワーク排出装置などを装備することができる。それらの装置を以下の第7〜第10の各実施例に別けて具体的に説明する。なお、第7〜第10の各実施例は主軸8を横軸形に設けたCNC旋盤に適用して説明する。
【0049】
工具刃先計測装置47は図10および図11の第7実施例に示されている。図10において、第3移動台7の側面部には、アーム48がピン49を介して上下方向に回動可能に支持されており、このアーム48の先端部に互いに直交する方向に向く5個のセンサ50が設けられている。なお、このセンサ50は刃先との接触を検出する感圧センサからなるが、距離センサなど刃先の位置を検出できるものであれば良い。また、第3移動台7の側面部には、ラック51が移動可能に支持されており、このラック51にアーム48と一体のピニオン52が噛合している。
【0050】
上記ラック51は圧縮コイルばね53により矢印D方向に付勢されており、その付勢力に抗してラック51が矢印Dとは反対の矢印E方向に移動すると、アーム48が図10に二点鎖線および図11(a)に示す退避位置から図10に実線および図11(b)に示す水平の計測位置まで矢印F方向に回動するようになっている。
【0051】
第3移動台7には、圧縮コイルばね54により下方に付勢されたロック部材55と、圧縮コイルばね56により矢印G方向に付勢されたカム板57が移動可能に支持されている。ロック部材55は常時はラック51の上面に当接しており、アーム48が計測位置に回動すると、ラック51の切欠部51aに係合する。この切欠部51aへのロック部材55の係合は、カム板57が矢印Gとは反対の矢印H方向に移動してロック部材55のカム受け部55aを押し上げることにより解除される。
一方、第3移動台7に設けられたラック51とカム板57に対し、ベース1側にはプッシャ58が設けられている。
【0052】
このような工具刃先計測装置47により工具の刃先位置を検出する場合、先ず第1および第2の各移動台3および5により第3移動台7が横方向および上下方向に移動され、これによりラック51の後端(図10および図11で右端)がプッシャ58に対向する位置に移動される。
【0053】
次に、第3移動台7が矢印Cとは反対の後退方向に所定位置まで移動し、この移動途中で図11(a)に示すようにラック51がプッシャ58に当接する。すると、ラック51がその位置で停止するため、その後の第3移動台7の後退移動により、ラック51が第3移動台7に対して相対的に矢印E方向に移動することとなるため、図11(b)に示すように、アーム48が退避位置から計測位置まで矢印F方向に回動し、且つロック部材55が切欠部51aに係合してラック51ひいてはアーム48を計測位置にロックする。
【0054】
その後、第1および第2の各移動台3および5により第3移動台7が横方向および上下方向に移動され、これにより計測する工具が選択される。次いで、第1〜第3移動台3,5,7のいずれかが移動することにより、5つのセンサ50のいずれかが選択した工具に対して横方向、縦方向或いは上下方向から接近する。そして、センサ50が工具の刃先に接触すると、その信号が数値制御装置18に与えられることにより、その第1〜第3移動台3,5,7が当該センサ50の接触位置で停止する。
【0055】
ここで、数値制御装置18はセンサ50が刃先検出により停止した位置の座標値と予め設定された工具刃先の座標値との差を演算し、これを工具補正値として記憶する。この工具補正値は加工プログラムで該当する工具が選択されたとき、第1〜3移動台3,5,7のいずれかの移動量補正値として使用される。なお、このような刃先位置の計測を加工の都度行うことにより、刃先の摩耗の程度を検出し、工具の交換時期を報知するように構成することができる。
【0056】
さて、刃先位置の計測を終了した後、第1および第2の各移動台3および5により第3移動台7が横方向および上下方向に移動され、これによりカム板57の後端がプッシャ58に対向する位置に移動される。この状態で第3移動台7が後退方向に所定位置まで移動し、この移動途中でカム板57がプッシャ58に当接して停止する。すると、その後に第3移動台7が所定位置まで後退移動することにより、カム板57が第3移動台7に対して相対的に矢印H方向に移動することとなるため、図11(c)に示すように、カム板57がカム受け部55aに接してロック部材55を上方に移動させて切欠部51aから外す。これにより、ラック51が圧縮コイルばね53の付勢力により矢印D方向に移動するので、アーム48が計測位置から退避位置まで回動する。一般には、この後、計測を終了した工具による加工が行われる。
なお、全ての工具の刃先位置を計測した後、ワークの加工に移行するように構成しても良い。
【0057】
このように本実施例の工具刃先計測装置47は第1〜第3移動台3,5,7の移動を利用して刃先位置の計測を行うので、CNC旋盤とは別の駆動源およびその制御装置を備えた計測装置を設ける必要がない。
【0058】
ワーク反転装置59は図12〜図14の第8実施例に示されている。図12において、ベース1側には、圧縮コイルばね60により矢印I方向に付勢されたラック61が移動可能に設けられていると共に、中空の回転軸62が回転可能に支承されている。そして、第3移動台7の側面部には、ラック61を押圧して矢印Iとは反対の矢印J方向に移動させるためのロッド63が取り付けられている。
【0059】
上記回転軸62の一端側にはラック61に噛合するピニオン64を有した一方向クラッチ65が設けられ、矢印Kで示すピニオン64の一方向の回転が回転軸62に伝達されるようになっている。また、回転軸62の他端側には、上下一対の把持爪66が開閉可能に設けられており、この把持爪66は一方向クラッチ65側から回転軸62の中空内部に挿入されたアクチュエータ67のシャフト67aによって開閉される構成となっている。
【0060】
また、上記回転軸62の不用意な回転を防止するために、ベース1側にロック部材68が上下動可能に設けられていると共に、回転軸62の他端側に円盤69が設けられている。そして、ロック部材68は圧縮コイルばね70より下方に付勢され、円盤69の外周に180度隔てて形成された一対の凹部69aのうちの一方に係合している。
【0061】
自動開閉チャック9に把持されたワークWの一端側の加工を終了した後、他端側を加工するために該ワークWを反転させるには、先ず第1および第2移動台3および5が移動し、これにより第3移動台7が自動開閉チャック9により把持したワークWを一対の把持爪66間に対応位置させる。次に第3移動台7が矢印Cで示す前進方向に移動して図13(a)および図14(a)に二点鎖線で示すように開いた状態にある一対の把持爪66間にワークWを挿入する。この後、図13(b)に示すように把持爪66が閉じ、ワークWを掴み、次いで自動開閉チャック9が開いてワークWを離す。
【0062】
次に、第3移動台7が図12に軌跡を示す矢印Lのように、先ず図14(a)に二点鎖線で示す位置から実線に示す位置まで後退移動し、その後、第1移動台3が横方向に移動してロッド63をラック61の端面に対向させる。そして、第3移動台7が前進移動し、これによりロッド63がラック61に当接して該ラック61を矢印J方向に移動させる。このラック61の矢印J方向の移動により、ピニオン64が矢印K方向に180度回転する。
【0063】
ピニオン64の矢印K方向の回転は一方向クラッチ65により回転軸62に伝えられるため、該回転軸62が同方向に180度回転し、ワークWが反転することとなる。このとき、ロック部材68が凹部69aに係合し、回転軸62が不用意に回転することのないようにロックする。この後、第3移動台7が矢印Lで示す軌跡と逆の順路を辿って図14に二点鎖線で示す元の位置まで戻る。これにより、把持爪66に把持されているワークWが自動開閉チャック9の内側に位置されるようになるので、引き続いて自動開閉チャック9がワークWを把持し、その後に把持爪66がワークWの把持を解く。以上のようにして反転されたワークWが自動開閉チャック9に渡されると、該ワークWの加工の再開のために第1〜第3の移動台3,5,7が移動する。
このようにワークWの反転も第1〜第3移動台3,5,7の移動を利用して行うことができるので、ワークW反転のための駆動源や制御装置を別途設けずとも済む。
【0064】
ワーク洗浄装置の一例は図15の第9実施例に示されている。同図において、ベース1側には、ワーク洗浄装置71のノズル72が設けられている。このノズル72によりワークWを洗浄するには、第1〜第3の各移動台3,5,7を移動させてワークWをノズル72の下方に位置させ、そして第3移動台7を縦方向に往復移動させてノズル72から吐出される洗浄液により洗浄する。
【0065】
ワーク洗浄装置の他の例は図16の第10実施例に示されている。同図において、ベース1側には、ワーク洗浄装置73の円筒状スリーブ74が設けられ、このスリーブ74の内周面と奥面に合計4つのノズル孔75が設けられている。 このワーク洗浄装置73によりワークWを洗浄するには、第1および第2移動台3および5を横および上下方向に移動させてワークWをスリーブ74の前側に対向位置させる。そして、第3移動台7を前進移動させてワークWをスリーブ74内に挿入する。これにより、ノズル孔75から噴出する洗浄液によりワークWが洗浄される。なお、この第10実施例の洗浄装置73は主軸8を縦軸形に設けたものには最適ではない。その理由は洗浄液がスリーブ74内に溜まるからである。縦軸形のものにも適用できるようにするには、スリーブ74の奥面に排出口を設けるなどして洗浄液が良好に排出されるようにすれば良い。
【0066】
以上のようなワークWの洗浄も、第1〜第3移動台3,5,7の移動を利用して行うことができるので、ノズル72、スリーブ74の移動のための駆動源やその制御装置を別途設けずとも済む。
【0067】
ワーク計測装置の一例は図17に示す第11実施例に示されている。同図において、ワーク計測装置75はベース1側に取り付けられたヘッド76に、先端に例えば変位センサ77を取着したプローブ78を設けて構成されている。このワーク計測装置75により加工されたワークWの寸法、例えば外径寸法を計測するには、先ず第1〜第3の各移動台3,5,7を移動させてワークWの回転中心が例えばセンサ77と同一の高さとなるようにする。
【0068】
この後、第1移動台3を横方向に移動させてワークWをセンサ77に接近させてゆく。そして、数値制御装置18はセンサ77の検出信号により、該センサ77とワークWとの距離が所定距離となった第1移動台3の位置を位置センサ26の検出信号により検知し、その検知位置と既知のセンサ77の位置とからワークWの外径を検出する。なお、この検出寸法は図示しないディスプレーに表示されるようになっている。
【0069】
ワーク排出装置79は図18および図19の第12実施例に示されている。図18において、ベース1には、切削液や洗浄液が外部に飛散することを防止するためのカバー80が設けられている。このカバー80には排出口81が形成されており、この排出口81の下端部に設けられた支軸82にV字形底面を有した容器状のワークキャッチャ83が回動可能に支持されている。
【0070】
ワークキャッチャ83は捩りコイルばね84により矢印M方向に回動付勢され、常には図19に二点鎖線で示すように排出口81から外側に突出した状態になっている。なお、ワークキャッチャ83のV字形底面の一方の底面83aは排出口81より一回り大きくなっており、ワークキャッチャ83の矢印M方向の回動は当該面83aが排出口81の周縁部に当接することによって止められる。
【0071】
ワークキャッチャ83の底面83aには突片85が設けられており、この突片85にローラからなるカムフォロア86が取り付けられている。このカムフォロア86に対し、第2移動台5の下面部にはカム板87が突設されている。
【0072】
加工を終了したワークWを上記ワーク排出装置79により外部に排出する場合、第2および第3の移動台5および7が上下方向および縦方向に移動し、これにより図19に二点鎖線で示すようにカム板87がカムフォロア86に対向する位置に移動する。この後、第1移動台3が横方向に移動し、カム板87がカムフォロア86に当接する。すると、ワークキャッチャ83が矢印Mと反対方向に回動して図19に実線で示すように自動開閉チャック9に把持されているワークWの下方に位置する。この状態で自動開閉チャック9が開き、ワークWが自重でワークキャッチャ83に落下する。
【0073】
次いで、第1移動台3が元の位置に向かって横方向に移動し、これによりワークキャッチャ83が捩りコイルばね84のばね力により矢印M方向に回動され、ワークWを排出口81から外部のシュートなどに排出する。
【0074】
このように構成した本実施例では、第1〜第3の移動台3,5,7の移動によりワークキャッチャ83を動作させてワークWを自動的に排出できるので、ワークキャッチャ83の駆動源やその制御装置を別途設ける必要がない。また、このワーク排出装置79を棒材供給装置37と組み合わせて付帯させることにより、ワークの供給から排出までの全体を自動で行うことができる。
【0075】
さて、前述した第4および第5の実施例のように主軸8を縦軸形に設けたものでは、加工前のワークをパレット上に配置して搬入する搬入装置、および加工終了後のワークをパレット上に収納して搬出する搬出装置を設け、それらパレットと自動開閉チャック9との間でワークを直接受け渡しする構成とすることができる。
【0076】
上記搬入装置および搬出装置は例えばコンベア、無人搬送車から構成され、搬入されたパレット、搬出前のパレットは所定の搬入部、搬出部に載置される。第13実施例を示す図20および図21のうち、図20にはパレット88の一例が示されている。このパレット88にはワークWを収納する穴89が多数設けられ、また各穴89には位置合せ表示(例えば矢印)90が付されている。
【0077】
今、図20では、パレット88は搬入部に載置され、各穴89に加工前のワークWが収納されているものとする。この場合、ワークWは突起w1 を4個有し、そのうちの1個の突起w1 をパレット89に付された位置合せ表示90に合せることによって姿勢が揃えられているものとする。
【0078】
一方、自動開閉チャック9の3個の爪9aのうち1個の爪には、図21に示すように、ワークWの1個の突起w1 を逃げるための切欠9bが形成されている。この自動開閉チャック9によりワークWを把持する際、切欠9bに1個の突起w1 が嵌まるようにする必要がある。これは、主軸8の割り出し機能によって自動開閉チャック9の切欠9bを有した爪9aが1個の突起w1 に対応位置するように回転軸8を割り出し制御することによって達成される。
【0079】
パレット88に配置されたワークWを自動開閉チャック9により把持するには、第1および第2の移動台3,5が横方向、縦方向に移動して主軸8を1個のワークWの直上に位置させると共に、主軸8が割り出し制御されて爪9aの切欠9bを1個の突起w1 に対応位置させる。
【0080】
この後、第3移動台7が所定の位置まで下方に移動し、自動開閉チャック9の3個の爪9aの内側にワークWを位置させる。そして、自動開閉チャック9の爪9aを閉じてワークWを把持し、次いで第3移動台7を上昇させてワークWをパレット88から引き上げる。この後、第1〜第3の移動台3,5,7が移動し、ワークWの加工に移る。
【0081】
加工終了後、第1および第2の移動台3,5は横方向、縦方向に移動し、自動開閉チャック9を搬出部に載置されたパレット88上に位置させる。その後、第3移動台7が下降してワークWをパレット88の穴89に収納し、そして自動開閉チャック9の爪9aが開いてワークWの把持を解く。この後、第3移動台7が上昇し、搬入位置に載置されているパレット88から次のワークWを把持する動作に移る。
【0082】
このように第1〜第3の移動台3,5,7の移動を利用して搬入位置や搬出位置にあるパレット88と自動開閉チャック9との間で直接ワークWを受け渡しすることができる。このとき、ワークWに爪9aによる把持の邪魔になる突起w1 などが存在していても、主軸8の割り出しによりその突起w1 を避けてワークWを把持できる。このため、CNC旋盤とは独立した駆動源や制御装置を備えたロボットを主体とするローダー、アンローダーを設けずとも済む。
【0083】
ところで、パレット89と自動開閉チャック9との間でワークWを受け渡しするには、NCプログラムの作成時にパレットに配置されるワークWの位置(パレット88の場合、穴89の位置)をX,Y,Z座標で教示しなければならない。この場合、ワークWの位置決め部(パレット88の場合、穴89)を有するパレットをワークWの種類毎に用意し、各パレットを指定することでパレット上のワークWの座標位置が自動的にNCプログラムに記録されるように構成することができる。このように構成することにより、ワークWの座標位置を一つ一つ教示せずとも済む。
【0084】
また、非円形の異形ワーク、例えば比較的大きな突起を有するワークの場合、突起w2 の位置を揃えてパレット88に配置するよりも、図22に示すように各ワークWの突起w2 が他のワークWの突起w2 相互間に位置するように収納した方がワークWの収納可能個数が増える。このように収納されたワークWをパレット88から取り出したり、ワークWをパレット88にそのように収納するには、主軸8を割り出し制御することにより容易に行うことができる。
【0085】
以上のように本発明のCNC旋盤では、前述の第6実施例で示したように、棒材供給装置37を設けることができる。棒材供給装置は棒材をカッタで切断するから、その駆動源としてのモータを必要とする。また、本発明のCNC旋盤では、第5実施例で示したように、工具台としてタレット工具台33を採用することができる。このように、タレット工具台33を採用したCNC旋盤に、棒材供給装置37を設けた場合には、棒材供給装置37の丸鋸42を駆動するモータ44、図示はされていないがタレット工具台33を旋回により割り出し動作させるためのモータ、タレット工具台33に設けられた回転工具17を回転させるためのモータが必要となり、モータ数が多く、その制御のための部品点数も多くなる。
【0086】
この問題を解消するために、図23〜図27に示す本発明の第14実施例は、1台のモータ90を、棒材供給装置37の回転カッタである丸鋸42の回転用、タレット工具台33の旋回用、回転工具17の回転用に共通に使用できるようにしている。これは、棒材供給装置37の丸鋸42、タレット工具台33、回転工具17が同時に駆動されることがない点に着目したもので、以下にその構成を説明する。
【0087】
この第14実施例では、図23および図24に示すように、ベース1の前部に設けられた水平横方向のガイドレール91に第1の移動台3がX軸方向に移動可能に支持され、この第1の移動台3の水平縦方向のガイドレール92に第2の移動台5がZ軸方向に移動可能に支持され、更に第2の移動台5の垂直方向のガイドレール93に第3の移動台5がY軸方向に移動可能に支持されている。
【0088】
ベース1の後部には、コラム32が設けられ、このコラム32の側面部に旋回可能なタレット工具台33が設けられていると共に、コラム32の上部には棒材供給装置37が設けられている。
【0089】
タレット工具台33は、図25に示すように、ドラム軸94を有し、このドラム軸94を介してコラム32に旋回可能に支持されている。コラム32内には、支持筒95がタレット工具台33の旋回中心と同軸に配設されている。この支持筒95は、一端側がコラム32に固定され、他端側がドラム軸94を通じてタレット工具台33の内部に挿入されている。
【0090】
コラム32内に配設された前記モータ90の回転は、まず、上記の支持筒95に挿入支持された基軸96にベルト伝動機構97を介して伝達されるようになっており、この基軸96の一端側には歯車98が取り付けられている。
【0091】
基軸96と平行に工具台旋回用のドライブシャフト99が配設されている。このドライブシャフト99の一端部には歯車100が形成されており、この歯車100はタレット工具台33のドラム軸94に固定された歯車101に噛合している。また、ドライブシャフト99の他端部には、スプライン係合により歯車102が軸方向に移動可能に取り付けられており、この歯車102は、油圧シリンダ103により軸方向に往復移動されるようになっている。
【0092】
そして、歯車102は、一方向への移動により基軸96の歯車98に噛合し、基軸96の回転をドライブシャフト99に伝達してタレット工具台33を旋回させ、また、他方向への移動により基軸96の歯車98との噛合を解除し、基軸96からドライブシャフト99への回転伝達を断つ。従って、油圧シリンダ103によって往復移動される歯車102は、モータ90の回転をタレット工具台33に伝達したり、その伝達を断つ切替手段として機能する。
【0093】
前記タレット工具台33の内側に位置する支持筒95の他端側には、互いに直交する一対のかさ歯車104,105が設けられており、一方のかさ歯車104は基軸96に固定され、他方のかさ歯車105には、例えばスプライン係合によって連結軸106が軸方向に移動できるように連結されている。
【0094】
上記連結軸106は、タレット工具台33の回転工具17を回転駆動するためのもので、支持筒95に設けられた空圧シリンダ107に圧縮空気が供給されると進出動作し、圧縮空気の供給が断たれると復帰ばね108のばね力によって後退動作して元の位置に戻るようになっている。
【0095】
この連結軸106に対し、タレット工具台33に配設される回転工具17の取付部109には回転受け110が設けられており、この回転受け110には、連結軸106の先端部に設けた凹部106aと嵌合する凸部110aが形成されている。そして、回転工具17の取付部109がタレット工具台33の旋回動作によって連結軸106と対向する位置で停止し、そして上述のようにして連結軸106が進出動作を行なうと、連結軸106が回転受け110に連結され、基軸96の回転が回転受け110に伝達されて回転工具17が回転するようになっている。
【0096】
また、空圧シリンダ107への圧縮空気の供給が断たれると、連結軸106が復帰ばね108のばね力により後退して回転受け110との連結を断つ。このように空圧シリンダ107によって往復移動される連結軸106は、モータ90の回転を回転工具17に伝達したり、その伝達を断つ切替手段として機能する。
【0097】
棒材供給装置37のソーヘッド38は、コラム32に揺動自在に支持されており、先の第6実施例で説明したと同様に、油圧シリンダ39によって矢印A、或いは矢印B方向に揺動される。ソーヘッド38には、ソー軸43が回転自在に支持され、このソー軸43に丸鋸42が取着されている。この丸鋸42への回転伝達経路につき説明するに、コラム32内には、基軸96と平行にスプライン軸111が設けられており、このスプライン軸111には、歯車112が軸方向に移動可能に取り付けられている。この歯車112は、油圧シリンダ113により軸方向に往復移動されるようになっており、一方向に移動されると、基軸96の歯車98に噛合し、他方向に移動されると、基軸96の歯車98との噛合を解除する。従って、油圧シリンダ113によって往復移動される歯車112は、モータ90の回転を丸鋸42に伝達したり、その回転伝達を断ったりする切替手段として機能する。
【0098】
スプライン軸111に設けられた歯車112は、基軸96に設けられた歯車98の回転を別の歯車114に伝達する。そして、以後、この歯車114の回転は、一対のかさ歯車115,116、一対の平歯車117,118を介してプーリ軸119に伝達される。このプーリ軸119の先端部は、コラム32から外方に突出され、この突出端部に駆動側のプーリ120が取り付けられている。この駆動側のプーリ120は、棒材供給装置37のソーヘッド38の揺動中心と同心に設けられ、ソーヘッド38のソー軸43に取り付けられた従動側のプーリ121にベルト122を介して連結されている。
なお、図25において、123,124は油圧シリンダ103,113によって軸方向に移動される歯車102,112の位置を検出するセンサである。
【0099】
上記構成において、棒材46を切断して所定長さのワークWを得るには、移動台3,5,7を移動させて自動開閉チャック9により棒材46の先端部を把持し、そして第2の移動台5を矢印Cとは反対方向に移動させて棒材46を所定長さ引き出す。
【0100】
この後、油圧シリンダ113を動作させて歯車112を基軸96の歯車98に噛合させ、モータ90を起動させる。すると、モータ90から基軸96に伝達された回転は、歯車98から歯車112に伝達され、更に歯車列115〜118を介してプーリ軸119に伝達される。そして、プーリ軸119の回転は、ベルト122を介してプーリ121に伝達され、これにより丸鋸42が回転駆動される。このようにして丸鋸42を回転させた状態で、油圧シリンダ39によりソーヘッド38を矢印B方向に揺動させて丸鋸により棒材46を切断する。
【0101】
このようにして棒材46から所定長さのワークWを切断した後、このワークWを回転工具17により加工するには、油圧シリンダ113により歯車112を係合解除方向に移動させて歯車98との噛合から外すと共に、油圧シリンダ103を動作させて歯車102を基軸96の歯車98に噛合させ、モータ90を起動させる。
【0102】
すると、モータ90から基軸96に伝達された回転は、歯車98から歯車102、ドライブシャフト99、歯車100,101を順に介してドラム軸94に伝達され、タレット工具台33が旋回する。そして、タレット工具台33が所定の角度旋回して回転工具17の回転受け110が連結軸106と同軸となる位置に至ると、モータ90が断電されると共に、油圧シリンダ103が作動して歯車102を基軸96の歯車98から外す。
【0103】
この後、空圧シリンダ107に圧縮空気が供給され、これにより連結軸106が復帰ばね108のばね力に抗して前進して凸部106aを回転受け110の凹部110aに嵌合連結する。この状態でモータ90が起動すると、基軸96に伝達された回転が一対のかさ歯車104,105、連結軸106を介して回転受け110に伝達され、これにて回転工具17が回転されてワークWを加工する。
【0104】
このように1台のモータ90を、タレット工具台33の旋回用、回転工具17の駆動用、棒材供給装置37の丸鋸43の回転用に共用することができるので、使用するモータの台数を減少することができ、安価に製造することができる。また、棒材供給装置37をコラム32の上部に設け、モータ90の回転を丸鋸42に伝達するための伝動機構を構成する各部材をコラム32内に収納配設するようにしたので、図24に示すように、コラム32の上部を背丈の高い蓋32aで覆う構成として、棒材供給装置37を設けない機種のときには、その背丈の高い蓋32aを背丈の低い蓋に代えることにより、CNC旋盤の主たる構成部分の共通化を図ることが可能となる。
【0105】
ところで、本実施例の主軸頭3軸移動型CNC旋盤は、その全体をカバー125で覆っている。このため、加工を終えたワークWを外部に排出するためのワーク排出装置を設けることが好ましい。
ワーク排出装置としては、先に第12実施例(図18および図19)に示す構成のワーク排出装置79を例示したが、図23〜図27に示す上記第14実施例には、別のワーク排出装置126を示した。以下これについて説明する。
【0106】
図24、図26に示すように、カバー125の外側に収納箱127が取り付けられ、内側にケース128が取り付けられている。このケース128は、底面が傾斜する箱形に形成され、その傾斜底面128aの最下部に収納箱127に連なる連通口128bが形成されている。また、ケース128のカバー125からの突出端の側面、すなわち傾斜底面128aの最上部とケース128の上面を塞ぐ閉鎖板128cとの間の側面は開口されている。
【0107】
ケース128の内側には、スライド板129が閉鎖板128cに沿って底面128aの傾斜方向に移動可能に配設されている。このスライド板129の一端側には、ケース128の開口端を塞ぐ上面開放形のワーク受け130が設けられており、このワーク受け130は底面がケース128の底面128aと同一方向に傾斜し、且つその傾斜下端の側部はケース128内に開放されている。そして、スライド板129とケース128との間には圧縮ばねからなる復帰ばね131が設けられ、ワーク受け130はこの復帰ばね131のばね力によって図26に矢印Pで示す方向に付勢されて常には図26に二点鎖線で示すようにケース128内に収納された状態になっている。
【0108】
上記スライド板129には、ケース128の閉鎖板128cに形成されたスリット132から上方に突出する連結子129aが固定されており、この連結子129aにレバー133が連結ピン134により回動可能に連結されている。このレバー133の両端間の途中部分には長孔133aが形成されており、この長孔133aにカバー125側に固定された枢支軸135が挿通されている。
【0109】
これに対し、第3の移動台7には、押圧ピン136が固定されており、第3の移動台7が横方向に移動すると、図26に二点鎖線で示すように、押圧ピン136がレバー133の上端寄りの部分に当接し、その後の第3の移動第7の横方向移動により同図に実線で示すように該押圧ピン136がレバー133を矢印Q方向に回動させるようになる。そして、このレバー133の矢印Q方向の回動により、スライド板129(ワーク受け130)が矢印P方向にスライドするようになっている。
【0110】
ここで、押圧ピン136がレバー133に当接する位置Rは、レバー133の回動中心である枢支軸135から当接位置Pまでの長さよりも、枢支軸135から連結ピン134までの長さの方が長くなっている。これにより、第3の移動台7の僅かな移動量で、スライド板129をワーク受け130がケース128から突出するように移動させることができるようになっている。
【0111】
この構成において、加工後のワークWを収納箱127に排出するには、移動台3,5,7が移動して押圧ピン136をレバー133の上端部の横方向に対向位置させ、その後、第1の移動台3が横方向に移動して押圧ピン136をレバー133の上端部に当接させる。すると、レバー133が枢支軸135を中心に矢印Q方向に回動してケース受け130を矢印Pとは反対方向に移動させ、自動開閉チャック9に把持されているワークWの直下に位置させる。この状態で自動開閉チャック9が開き、これに伴いワークWが自重でケース受け130内に落下し、該ケース受け130から収納箱127内に転動してここに溜められる。
【0112】
このようなワーク排出装置126を設けても、前記第12実施例と同様の効果を奏するものである。また、特に本実施例のワーク排出装置126のように、レバー133を設け、このレバー133の回動変位を拡大してケース128に伝達する構成とすれば、第3の移動台7の僅かな移動量でケース受け130を動作させることができ、重量のある移動台の移動量を少なくすることができる。
【0113】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されるものではなく、次のような拡張または変更が可能である。
第1〜第3の各移動台3,5,7は水平面内、垂直面内で移動するものに限られず、傾斜面内で移動するようにしても良い。
主軸8の割り出し機能はなくとも良い。
【0114】
主軸8の回転中心軸線は第3移動台7の移動方向と必ずしも一致する必要はなく、縦方向に移動する第3移動台7に対して主軸8を縦軸形に設けたり、上下方向に移動する第3移動台7に対して主軸8を横軸形に設けても良い。
センサ50,77は工具の刃先やワークの存在を検出できる他のセンサに変えても良い。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ワークを把持する把持手段を有する主軸を第1〜第3の各移動台の移動によって縦、横、高さの各方向の任意の位置に移動させることができる。
このため、多数の工具を複数段に配列し、そのうちから所望の工具を選択する機能を果たすように構成したり、工具刃先検出装置、ワーク反転装置、ワーク洗浄装置、ワーク計測装置、ワーク排出装置などの付帯設備を、第1〜第3移動台の移動を利用して動作させたりすることができる。このため、それらの付帯設備に独立した駆動源やその制御装置を設けずとも済む。
【0116】
また、主軸を横軸形に設けたものでは、棒材供給装置を独立した駆動源やその制御装置を設けることなく付加することができる。更に、主軸を割り出し制御できるようにし、この割り出し制御と回転工具との組み合わせにより、旋削の他、フライス削りなどの作業を行うことが可能になると共に、主軸を縦軸形に設けたものでは、搬入位置に搬入されたワークを直接把持手段により把持したり、加工後のワークを搬出位置に直接移送することができる。更に、棒材供給装置に切断手段としての回転するカッタを付設して、棒材を第3移動台に備えた把持手段により把持し、該第3移動台の移動により棒材を引き出してカッタにより所定の長さに切断し、そのまま所定長さのワークの主軸への装着を完了するように構成されているので、切断する棒材料の長さを管理し、そのまま直ちに加工作業に入ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すCNC旋盤の斜視図
【図2】工具台ベッドの拡大斜視図
【図3】制御構成を示すブロック図
【図4】本発明の第2実施例を示す斜視図
【図5】本発明の第3実施例を示す斜視図
【図6】本発明の第4実施例を示す斜視図
【図7】本発明の第5実施例を示す斜視図
【図8】本発明の第6実施例を示す棒材供給装置の概略的な正面図
【図9】同斜視図
【図10】本発明の第7実施例を示す工具刃先計測装置の概略的な斜視図
【図11】動作説明用の側面図
【図12】本発明の第8実施例を示す工具刃先計測装置の概略的な斜視図
【図13】動作説明用の側面図
【図14】動作説明用の平面図
【図15】本発明の第9実施例を示すワーク洗浄装置の概略的な斜視図
【図16】本発明の第10実施例を示す他のワーク洗浄装置の概略的な斜視図
【図17】本発明の第11実施例を示すワーク計測装置の概略的な斜視図
【図18】本発明の第12実施例を示すワーク排出装置の概略的な斜視図
【図19】側面図
【図20】本発明の第13実施例を示すワーク搬入、搬出用パレットの斜視図
【図21】自動開閉チャックの正面図
【図22】パレットへのワークの他の配列構成を示す平面図
【図23】本発明の第14実施例を示す全体の側面図
【図24】背面図
【図25】回転の伝動経路を示す概略図
【図26】ワーク排出装置の断面図
【図27】分解斜視図
【符号の説明】
図中、1はベース、3は第1移動台、5は第2移動台、7は第3移動台、8は主軸、9は自動開閉チャック(把持手段)、10は工具台ベッド、13は工具台、14は工具、15は工具台、16はモータ、17は回転工具、18は数値制御装置、32はタレット工具台、33は工具、37は棒材供給装置、42は丸鋸(切断手段)、46は棒材、47は工具刃先計測装置、50はセンサ、59はワーク反転装置、61はラック、62は回転軸、63はロッド、64はピニオン、65は一方向クラッチ、66は把持爪、67はアクチュエータ、71はワーク洗浄装置、71はワーク洗浄装置、72はノズル、73はワーク計測装置、75はワーク計測装置、77はセンサ、79はワーク排出装置、83はワークキャッチャ、86はカムフォロア、87はカム板、88はパレットである。
Claims (3)
- ベースに第1の方向に移動可能に設けられた第1移動台と、この第1移動台に前記第1の方向と直交する第2の方向に移動可能に設けられた第2移動台と、この第2移動台に前記第1の方向および第2の方向の各々に直交する第3の方向に移動可能に設けられた第3移動台とを備え、前記第3移動台を主軸頭としてこの第3移動台に把持手段を備えると共に、水平軸線を中心にして回転する横軸形に設けられた主軸を備え、ワークを前記把持手段により把持して工具台に設けられた旋削工具もしくは回転工具により旋削加工もしくは回転加工する構成とし、前記ベース上の所定位置に位置付けた前記主軸頭に対面させて切断手段としての回転するカッタを有した棒材供給装置を備え、該棒材を前記第3移動台に備えた前記把持手段により把持し、前記第3移動台の移動により前記棒材を引き出して前記カッタにより所定の長さに切断し、そのまま所定長さのワークの前記主軸への装着を完了するようにしてなる主軸頭3軸移動型CNC旋盤において、
上面が閉鎖板により塞がれたケースと、このケースに対し横方向に進退可能に設けられたワーク受けと、このワーク受けをケース内に退避する方向に付勢する復帰ばねとを有するワーク排出装置を備え、このワーク排出装置は、ワーク加工後の前記移動台の移動に連動して前記ワーク受けがケースから横方向に進出動作し、前記把持手段から離されたワークを受けて前記ケースを通じて外部に排出し、その後の前記第3移動台の移動により前記復帰ばねが前記ワーク受けを前記ケース内に後退させるように構成されていることを特徴とする主軸頭3軸移動型CNC旋盤。 - 前記棒材供給装置と、旋回可能に設けられ、複数個取り付け可能な工具のうちに回転工具を含む工具台と、1台のモータの回転を前記棒材供給装置のカッタ及び前記工具台の回転工具取付部に伝える伝動手段と、この伝動手段の回転伝達経路を切り替えて前記モータの回転を前記カッタ、工具台および回転工具取付部に選択的に伝達する切替手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の主軸頭3軸移動型CNC旋盤。
- 前記ワーク受けは、枢支軸を中心に回動するレバーに連結され、このレバーの枢支軸からワーク受けとの連結部までの長さは枢支軸から移動台が当接する部位までの長さよりも長く設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の主軸頭3軸移動型CNC旋盤。
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