JP3874517B2 - 二重管形蛍光ランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイ、計器用表示パネルなどのバックライトとして用いられる二重管形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ、計器用表示パネルなどの背面光源として、冷陰極蛍光ランプは、幅広く使用されており、これら表示機器の発達に伴って、−層の小形化、高輝度化、高性能化などが望まれている。そして、この要求に対応するために、真空若しくは1気圧未満の希ガスを封入した外管内に蛍光ランプを封入した二重管形蛍光ランプが開発されている。
【0003】
図3は従来の二重管形蛍光ランプの一構成例を示す断面図である。図3において、1は発光管として機能するための水銀および希ガスが封入されたガラス製の内管、2は前記内管1を気密に封装するガラス製の外管である。ここで、内管1は、肉厚が 0.2〜 0.4mm程度のガラスバルブ3と、前記ガラスバルブ3の内壁面に形成された蛍光体被膜(発光部)4と、前記ガラスバルブ3内の両端側に封装され、かつ導入線5,5′と電気的に接続された放電電極6,6′とを有する構成と成っている。なお、前記導入線5,5′は、ガラスビーズ層を介して、ガラスバルブ3に気密に封止されている場合もある。
【0004】
また、外管2は、肉厚が 0.2〜 0.4mm程度で、かつ内径が前記ガラスバルブ3の外径との間に隙間7を形成する一方、前記ガラスバルブ3両端部をそれぞれ気密に封装・支持するとともに、前記内管1との隙間(空間)7内を真空にするか、あるいは1気圧未満の状態に希ガスを封入している。
【0005】
なお、この種の二重管形蛍光ランプに関する技術としては、たとえば特開昭56-99959号公報、実開昭61-71955号公報、特開平 2-70355号公報などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記構成の二重管形蛍光ランプは、低電流領域で点灯した場合所望の明るさを得られないという問題がしばしば起こる。たとえば液晶ディスプレイのバックライトとしての使用において、鮮明な画像表示に要する明るさ・輝度を十分に得られない場合がある。
【0007】
本発明者らは、この点について鋭意検討を進めた結果、二重管形蛍光ランプにおいては、内管1の外周面と外管2の内壁面との間に形成される隙間(空間)7内に、水分や空気などの不所望物が残留していることが影響していることを確認した。すなわち、前記隙間(空間)7内に、水分や空気などが残留していると、熱伝導度が大きくなって、低電流領域では内管1の熱が熱伝導度によって外管2側に奪われる。したがって、内管1が所要の温度に上昇し難くなり、結果的に、所要の発光作用が阻害され、所望の明るさが得られないことになる。
【0008】
また、二重管形蛍光ランプの全長が長い場合、あるいは内管1の封入ガス圧を高く設定した場合は、低温時インバータ点灯で正常点灯が困難なときもあるので、通常のインバータよりも回路電圧をパワーアップしたインバータを使用する必要がある。しかし、回路電圧をパワーアップしたインバータの使用は、専用的な点灯装置を要するというロスがあるだけでなく、二重管形蛍光ランプおよび点灯回路を含む消費電力の増加を招来するという問題もある。
【0009】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、低電流領域でも、常時、所望の明るさが得られる高性能な二重管形蛍光ランプの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内壁面に蛍光体被膜が形成され、かつ水銀および希ガスが封入されるとともに両端側に、気密に封着挿入された導入線に接続する放電電極をそれぞれ封装したガラス製の内管と、
前記内管外表面との間に隙間を持たせて内管を気密に封装し、かつ前記隙間がなす空間部を真空、あるいは1気圧未満の希ガスを封入したガラス製の外管とを有する二重管蛍光ランプであって、
前記内管の放電電極間に亘って、その内管外周面に管軸方向に沿ってライン状のゲッター層を設けたことを特徴とする二重管形蛍光ランプである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の二重管形蛍光ランプにおいて、ライン状のゲッター層の幅が 0.1〜 1.0mmであることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1もしくは請求項2記載の二重管形蛍光ランプにおいて、ゲッター層がリン、リン化合物、ジルコニウム、ジルコニウム化合物、バリウム、バリウム化合物、マグネシウム、マグネシウム化合物、アルミニウム、アルミニウム化合物のうちの少なくともいずれか1種を含み、かつ導電性を有することを特徴とする。
【0013】
請求項1ないし3の発明において、ガラス製の内管の電極間に亘って、その内管外周面に管軸方向に沿いライン状に設けるゲッター層は、たとえばリン、リン化合物、ジルコニウム、ジルコニウム化合物、バリウム、バリウム化合物、マグネシウム、マグネシウム化合物、アルミニウム、アルミニウム化合物のうちの少なくともいずれか1種の導電性を有するものを含んでいる。ここで、ライン状ゲッター層の形成は、前記ゲッター材を含むペーストの選択的な塗布・焼き付け、あるいは前記ゲッター材の選択てきな蒸着や気相成長などで行われ、その厚さは、 5〜20μm 程度である。
【0014】
また、前記ライン状のゲッター層は、始動電圧を低下させる作用効果を考慮して、両端側に封装された放電電極間に亘って延設される。たとえば、二重管形蛍光ランプの全長(内管の全長)50mm〜 300mm、内管内径 1.4mm、ライン状のゲッター層の幅 0.3mmとした二重管形蛍光ランプの始動電圧(Vrms)は、図1に曲線Aで示すごとくである。これに対して、前記構成において、ライン状のゲッター層を設けなかった他は同一構成とした二重管形蛍光ランプの始動電圧(Vrms)は、図1に曲線Bで示すごとくであり、ライン状のゲッター層の設置により始動電圧(Vrms)が低下する。
【0015】
なお、内管の外周面と外管の内壁面とが形成する隙間(空間)内に残留している水分や空気などの除去だけを目的とした場合は、外管の内壁面にライン状ゲッター層を設けた構成としてもよい。もちろん、内管外周面のライン状のゲッター層の他に、ようすれば対向させて外管の内壁面にライン状ゲッター層を設けてもよい。
【0016】
一方、ライン状のゲッター層の幅は、発光管と成る内管の管径、あるいは放射光面の選択性などに応じて、適宜設定されるが、たとえば内管の管径 1.6〜 2.0mm、管長50〜 300mm程度で、全方位が放射光面のとき、ゲッター層の幅を 1.0mmとしても、ライン状のゲッター層を設けない場合に比べて全光束の低下は10%程度である。つまり、ゲッター層の幅は狭いほど好ましいが、安定した作用効果を考慮すると、 0.1〜 1.0mm程度が好ましい。
【0017】
請求項1〜3の発明では、発光管を成す内管の外周面に光の放射を実質的に損なわない程度のライン状ゲッター層を付設したあるため、外管内壁面とで形成する空間部に水分や空気などが残留していても、容易に吸着・除去する。したがって、前記空間部における熱伝導度の上昇・増大などが抑制防止されるので、内管の発光温度が容易に保持されて、所要の発光輝度が得られる。
【0018】
特に、ライン状ゲッター層がと導電性を有する場合は、放電電極間の放電発生が起こり易くなるので、ランプ全長が長くても比較的低い始動電圧で点灯する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図2 (a), (b)を参照して実施例を説明する。
【0020】
図2 (a)は二重管形蛍光ランプの要部構成を示す断面図、図2 (b)は図2 (a)の A-A線に沿った断面図である。図2 (a), (b)において、1は発光管として機能するための水銀および希ガスが封入されたガラス製の内管、2は前記内管1を気密に封装するガラス製の外径 2.6mm程度の外管である。ここで、内管1は、肉厚が 0.2〜 0.4mm程度、長さが 150mm程度の硬質のガラスバルブ3と、前記ガラスバルブ3の内壁面に形成された蛍光体被膜(発光部)4と、前記ガラスバルブ3内の両端側に封装され、かつ導入線5,5′と電気的に接続された放電電極6,6′と、前記ガラスバルブ3の外周面に管軸方向に沿って、かつ封装されている放電電極6,6′間に亘って設けられたライン状のゲッター層8を設けたを有する構成と成っている。
【0021】
なお、前記導入線5,5′は、ガラスビーズ層を介して、ガラスバルブ3に気密に封止されている場合もあり、また、前記ライン状のゲッター層8は、厚さ 5〜20μm 程度、幅 0.1〜 1.0mm程度で、ジルコニウムおよひジルコニウム化合物を含有したものである。
【0022】
さらに、外管2は、肉厚が 0.2〜 0.4mm程度で、かつ内径が前記ガラスバルブ3の外径との間に隙間7を形成する一方、長さは、前記ガラスバルブ3両端部をそれぞれ気密に封装・支持するとともに、前記ガラスバルブ3との隙間(空間)7内を真空にするか、あるいは1気圧未満の状態に希ガスを封入している。
【0023】
上記構成の二重管形蛍光ランプにおいては、発光管を成す内管1の外周面に、すなわち内管1を封装する外管2との空間部で、かつ放電電極6,6′間に亘って配設したゲッター層8により、その空間部に残留する不所望なガス類が容易に吸着されるので、前記空間部が高い真空状態などを容易に保持する。したがって、発光管を成す内管1の熱放出が抑制され、所要の放電発光が効率よく行われるので、信頼性の高い、かつ高輝度の光源として機能する。また、前記ゲッター層8を補助電極的に機能させることにより、低電圧での始動が可能となる。
【0024】
なお、本発明は実施例に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を採ることができる。たとえば、ガラス製の内管1および外管2の寸法(ガラス管の肉厚、内・外径、長さ)、ライン状ゲッター層を形成する素材も、ジルコニウムおよひジルコニウム化合物以外の、前記例示した他の素材を選択してしようできる。また、二重管形蛍光ランプは、直管形に限らず、L字形、C字形、U字形、W字形などの曲管形や、その他の異形であってもよい。
【0025】
【発明の効果】
請求項1〜3の発明によれば、二重管形化による高性能化などが、より効果的に図られた二重管形蛍光ランプが容易に提供される。すなわち、高性能化や高品質性などが望まれている液晶ディスプレイ用、あるいは計器用表示パネル用などに適する信頼性や高性能を有するだけでなく、小形化や軽量化などを容易に図ることができる二重管形蛍光ランプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る二重管形蛍光ランプおよび従来の二重管形蛍光ランプについて、ランプ全長と始動電圧との関係例を比較して示す曲線図。
【図2】実施例に係る二重管蛍光ランプの要部構成を示すもので、 (a)は全体の縦断面図、 (b)は (a)の A-A線に沿った横断面図。
【図3】従来の二重管形蛍光ランプの要部構成を示す縦断面図。
【符号の説明】
1……ガラス製の内管
2……ガラス製の外管
3……ガラスバルブ
4……蛍光体被膜
5,5′……導入線
6,6′……放電電極
7……内管と外管との隙間
8……ライン状ゲッター層
Claims (3)
- 内壁面に蛍光体被膜が形成され、かつ水銀および希ガスが封入されるとともに両端側に、気密に封着挿入された導入線に接続する放電電極をそれぞれ封装したガラス製の内管と、
前記内管外表面との間に隙間を持たせて内管を気密に封装し、かつ前記隙間がなす空間部を真空、あるいは1気圧未満の希ガスを封入したガラス製の外管とを有する二重管蛍光ランプであって、
前記内管の放電電極間に亘って、その内管外周面に管軸方向に沿ってライン状のゲッター層を設けたことを特徴とする二重管形蛍光ランプ。 - ライン状のゲッター層の幅が 0.1〜 1.0mmであることを特徴とする請求項1記載の二重管形蛍光ランプ。
- ゲッター層がリン、リン化合物、ジルコニウム、ジルコニウム化合物、バリウム、バリウム化合物、マグネシウム、マグネシウム化合物、アルミニウム、アルミニウム化合物のうちの少なくともいずれか1種を含み、かつ導電性を有することを特徴とする請求項1もしくは請求項2記載の二重管形蛍光ランプ。
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1997
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