JP3874373B2 - コンバインの脱穀機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、コンバインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの各部において何らかのトラブルが生じた時、この異常状態を検出してオペレータに報知する技術は既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、1番、2番等の掃除口の締め忘れや、揺動棚の搬送不良、クリンプ網の詰り等で1番口への流量が異常に減ったとき、素早くオペレータに知らせて対処するようにせんとするものである。
この目的達成のため、本発明は次のような技術的手段を講じた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明にかかる技術的手段は、刈取部2と脱穀機3とグレンタンク7とを備え、前記刈取部2の刈取条数に応じて車速を制御可能に設けてあるコンバインにおいて、前記グレンタンク7内に1番穀物を揚上搬送して排出投入する1番揚穀装置10の出口部に、穀粒の流量を検出する流量検出センサー12を設け、この流量検出センサー12により流量を測定しながらマイコン13により算出した流量を刈取条数と車速で除した定数A1と、予め設定している設定値A2とを比較演算する構成とし、前記定数A1が設定値A2よりも小さくなり、異常に穀粒量が少ない時にアラーム14を表示させる構成とし、前記設定値A2は通常使用時に実刈りを行ったときにマイコン13に自動的に記憶させた通常の定数A1であることを特徴とするコンバインとする。
【0005】
【発明の作用及び効果】
刈取作業中、1番揚穀装置の出口部から排出される穀粒の流量が平常時より著しく少なくなった時、アラームが表示されてオペレータに報知する。
従って、この発明によれば、アラームの表示によって異常状態がオペレータに報知されるので、1番、2番等の掃除口の締め忘れや、揺動棚の搬送不良、クリンプ網の詰り等によるトラブルをいち早く解消することができる。
【0006】
【実施例】
以下本発明の実施例について説明する。
走行クロ−ラ1を具備する車体の前部に刈取部2が昇降自在に設けられると共に、後方側に前記刈取部2で刈り取られた穀稈を脱穀する脱穀機3が搭載されている。刈取部2は、4条の穀稈を引起す引起し装置2aと、引起し後の穀稈を刈り取る刈取装置2bと刈取後の穀稈を揚上搬送して前記脱穀機3のフイ−ドチエン4に受け渡す穀稈搬送装置2c等からなる。5は操作ボックス、6は運転席、7はグレンタンク、8は刈取クラッチレバ−、9は脱穀クラッチレバ−である。
【0007】
そして、このように構成するコンバインは、前記刈取部2で刈り取る穀稈の刈取条数に応じて車体の走行速度(車速)を制御するように構成している。
10は脱穀機3で脱穀選別された1番穀物を揚上搬送して前記グレンタンク7内に排出投入する1番揚穀装置で、この上端の出口部11には穀粒の流量を検出する検出装置(流量検出センサ−12)が設けられている。
【0008】
そして、前記流量検出センサ−12にて穀粒の流量を測定しながら、マイコン13により、穀粒流量÷(車速×刈取条数)にて算出した定数A1と、予め設定した設定値A2を比較演算し、A2>A1となったとき、つまり、流量が異常に少なくなったときにアラ−ム14を表示させるようにしている。但し、この場合の設定値A2は通常使用時に実刈りを行ったときにマイコンに自動的に記憶させた通常の定数A 1とする。
【0009】
前記脱穀機3は次のような構成になっている。すなわち、扱室16には扱胴17を内装軸架し、扱室の下半周部に沿って受網(クリンプ網18)を張設している。19は処理胴、20は排塵口を示す。21は扱胴カバ−、22は排ワラ搬送チエンである。扱胴カバ−21は支点P周りに揺動開閉可能に構成してあり、排ワラ搬送チエン22は扱胴カバ−21と一体的に揺動開閉する構成である。
【0010】
扱胴カバ−21の開閉にはガスダンパ−23,24を使用するが、このダンパ−23,24は、前側23よりも後側24にストロ−クの長いダンパ−(l1<l2)を使用すると共に、本機側支点位置Q1,Q2においても前側Q1より後側Q2を扱胴カバ−側支点P位置から遠い位置に設定している。なお、この際の両ダンパ−の推力は同じものを使用している。
【0011】
扱胴カバ−を排ワラ搬送チエンと一体にして開放するためには、大きな推力のガスダンパ−で支える必要があるが、逆に閉じる時にはダンパ−の推力が大きすぎて閉めることが難しくなることがある。このような場合、前述した構成のダンパ−を用いると、扱胴カバ−を開放した時は前後両方のダンパ−23,24(同推力)で支えるため、扱胴カバ−が下がることはない。扱胴カバ−を閉める際には、扱胴カバ−が閉まる手前まできた時に、前側のダンパ−角度θ1は後側のダンパ−角度θ2より小さくなり、扱胴カバ−を持ち上げる推力が働かなくなるため、扱胴カバ−は容易に閉めることができる。
【0012】
前記扱室16の下側には、受網18から漏下する脱穀処理物及び排塵口20からの排塵処理物を受け入れて扱胴軸方向後方に揺動移送しながらふるい選別する揺動選別装置25を設けている。
揺動選別装置25は、一次グレンパン26とこの一次グレンパン26の後方に連続するチャフシ−ブ27及びストロ−ラック28を前後に配設してあると共に、前記チャフシ−ブ27の前部下方には唐箕風の通過可能な二次グレンパン29とこの後方に連続するグレンシ−ブ30を設けている。
【0013】
そして、前記受網18から漏下し、一次グレンパン26、チャフシ−ブ27の前部側を通過してきた処理物を二次グレンパン29にて後方のグレンシ−ブ30へ揺動移送したのち、グレンシ−ブ30で漏下選別しながら、且つ、唐箕31からの選別風によって風選しながら後方へ揺動移送し、後端から落下放出するようになっている。
【0014】
一方、扱室16の排塵口20(処理胴19室の排塵口からの排塵物も含む)から排出される排塵処理物はチャフシ−ブ27の後部側に直接受け入れ、ふるい選別しながら後方へ揺動移送して排出すべきわら屑のみストロ−ラック28の終端から選別風と共に機外へ排出され、又、浮遊塵は吸引排塵装置32によって吸引排出されるようになっている。33は排塵処理物を拡散させる拡散ラセンである。
【0015】
選別室の底部には、1番受樋34及び1番コンベア35と2番受樋36及び2番コンベア37を設けている。1番受樋34は前記1番揚穀装置10に連通している。
前記唐箕31は、羽根38を唐箕軸39芯方向に3分割して、左右の両サイドフアン38L,38Rと中央のセンタ−フアン38Cとからなるように構成し、しかも、両サイドフアン38L,38Rとセンタ−フアン38Cとは矢印(イ)方向と(ロ)方向の互いに反対方向に回転するよう構成してあると共に、唐箕ケ−シングからの吹き出し口が下側の一次風路F1と上側の二次風路F2とによって形成されるよう上下2段構成になっている。
【0016】
そして、下側の1次風路F1は、両サイドフアン38L,38Rからの風がグレンシ−ブ30と1番コンベア35との間を通って後方上方の吸引排塵装置32に向けて吹き抜けるように構成している。上側の二次風路F2はセンタ−フアン38Cからの風がチャフシ−ブ27の下方を通って後方の吸引排塵装置32に向けて吹き抜ける構成としている。つまり、チャフシ−ブ27とグレンシ−ブ30との間を通って後方上方に吹き抜けるように構成している。
【0017】
なお、前記両サイドフアン38L,38Rとセンタ−フアン38Cのそれぞれの回転方向を逆方向に切り換えて、両サイドフアン38L,38Rの吹出口を上側(二次風路F2)とし、センタ−フアン38Cの吹出口は下側(1次風路F1)となるよう変更するもよく、また、切り換え変更自在に構成してもよい。
両サイドフアン38L,38Rからの1次風路F1では、主選別風が送られるのであるが、グレンシ−ブ30と1番コンベア35との間を通って後方上方に向けて吹き抜けるので、グレンシ−ブ30から漏下してくる穀粒の一番選別を効率よく良好に行うことができる。
【0018】
センタ−フアン38Cからの二次風路F2では、選別風がチャフシ−ブ27とグレンシ−ブ30との間を通って後方上方に向けて吹き抜け、更に、その一部がチャフシ−ブ27のフインとフインとの間から上方に吹き抜けるので、揺動選別装置25へ落下する漏下物の予備風選を行い、揺動選別装置25上での滞留をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバイン側面図である。
【図2】 コンバインの平面図である。
【図3】 揚穀装置の要部の切断側面図である。
【図4】 制御装置のブロック図である。
【図5】 脱穀機の要部の一部破断側面図である。
【図6】 同上要部の正面図である。
【図7】 同上要部の背面図である。
【図8】 脱穀機切断側面図である。
【図9】 脱穀機の破断平面図である。
【図10】 同上要部の切断背面図である。
【図11】 唐箕の切断平面図である。
【符号の説明】
1 走行クロ−ラ
2 刈取部
3 脱穀機
4 フイ−ドチエン
5 操作ボックス
6 運転席
7 グレンタンク
10 1番揚穀装置
11 出口部
12 穀粒流量検出センサ−
13 マイコン
14 アラ−ム
15 設定器
Claims (1)
- 刈取部(2)と脱穀機(3)とグレンタンク(7)とを備え、前記刈取部(2)の刈取条数に応じて車速を制御可能に設けてあるコンバインにおいて、前記グレンタンク(7)内に1番穀物を揚上搬送して排出投入する1番揚穀装置(10)の出口部に、穀粒の流量を検出する流量検出センサー(12)を設け、この流量検出センサー(12)により流量を測定しながらマイコン(13)により算出した流量を刈取条数と車速で除した定数(A1)と、予め設定している設定値(A2)とを比較演算する構成とし、前記定数(A1)が設定値(A2)よりも小さくなり、異常に穀粒量が少ない時にアラーム(14)を表示させる構成とし、前記設定値(A2)は通常使用時に実刈りを行ったときにマイコン(13)に自動的に記憶させた通常の定数(A1)であることを特徴とするコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23499294A JP3874373B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | コンバインの脱穀機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23499294A JP3874373B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | コンバインの脱穀機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0889061A JPH0889061A (ja) | 1996-04-09 |
JP3874373B2 true JP3874373B2 (ja) | 2007-01-31 |
Family
ID=16979457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23499294A Expired - Lifetime JP3874373B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | コンバインの脱穀機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3874373B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1994
- 1994-09-29 JP JP23499294A patent/JP3874373B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0889061A (ja) | 1996-04-09 |
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