JP3873332B2 - 画像記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆるMPEG等の高能率符号化によって圧縮された圧縮画像データ等の圧縮データを記録再生する画像記録再生装置に係り、特に、録画画質(圧縮率)を選択できるようにすることで、1巻のテープ等の1つの記録媒体を有効に利用できるようにした画像記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるMPEGに代表される符号化方式を採用したデジタルVTRは、特開平8−98136号公報、特開平8−98140号公報等で知られている。このMPEGとは、Moving Picture Image Coding Experts Group (蓄積用動画像符号化の検討組織)のことであり、1988年1月に、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)の傘下に設立された、動画像圧縮技術の標準化を検討する専門家の作業部会:ISO/IEC JTC1/SC29(International Organization for Standardization / International Electrotechnical Commission Joint Technical Committee 1 / Sub Committee 29 、国際標準化機構/国際電気標準会議 合同技術委員会1/専門部会29)の略称である。
【0003】
特開平7−141775号公報には、動画像情報を一時記憶し、圧縮処理して記録媒体に記録している間、他の読み出し記憶された動画像情報を、伸長再生することにより、同一記録媒体で、同時に記録・再生が行なえるようにした記録再生装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、テレビ番組等を録画する場合、高画質で録画したい番組と、録画画質が少し低下してもよい番組とがある。そこで、番組の内容に応じて録画画質を設定したいという要望がある。高画質に設定した場合は、符号化データ量を大きくして(圧縮率を小さくして)録画画質を確保する。高画質に設定した場合は、符号化データ量が多いので、記録媒体の消費量は大きい。画質の低下が許容できる場合は、符号化データ量を小さくして(圧縮率を大きくして)、記録媒体の消費量を小さくする。番組内容に応じて圧縮率を設定できれば、1巻のテープや1枚のディスク内に長時間分の番組を録画することが可能となり、帯番組や連続番組を1巻のテープや1枚のディスク内に収録することができ便利である。
【0005】
予約録画中に記録媒体の記録残量がなくなると、録画が中断されてしまう。録画予約時に記録媒体の残り記録容量を推定し、録画時間から圧縮率を求めて設定するのは面倒である。記録媒体の残り記録容量に応じて圧縮率が自動的に設定され、予約した番組が全て録画できるようになれば便利である。
【0006】
また、このような画像記録再生装置としては、一般のディジタルVTRをそのまま使用できることが好ましい。例えば、圧縮率等に応じてテープ走行速度を変えるためにはテープ走行系を改造する等の変更が必要であり、新たな設計が必要とされ、製品価格を高騰化させることになり、好ましくない。
【0007】
さらに、VTRのような画像記録再生に限らず、ディジタルオーディオの記録再生のような一般のデータ記録再生においても、記録しようとするデータに応じて圧縮率を変えて記録できることが望まれる。
【0008】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、使用者が録画画質等の記録品質を設定できるようにしたデータ記録装置、データ再生装置及び画像記録再生装置を提供することを第1の目的とする。第2の目的は、予約された番組が記録媒体内に録画できるように圧縮率を自動設定できるようにした画像記録再生装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するするためこの発明に係る画像記録再生装置は、圧縮率可変型の画像符号化部と、上記画像符号化部の圧縮率を制御する制御部と、上記画像符号化部で圧縮された圧縮画像データに圧縮率に係るデータを付加する圧縮率データ付加部と、圧縮率に係るデータが付加された圧縮画像データを記録媒体に記録するとともに、記録媒体からの読み出しを行なう記録再生部と、上記記録媒体から読み出された圧縮率に係るデータが付加された圧縮画像データから圧縮率に係るデータを分離する圧縮率データ分離部と、伸張率可変型の画像復号化部と、上記圧縮率データ分離部で分離された圧縮率に係るデータに基づいて上記画像復号化部の伸長率を制御する伸長率制御部とを有して成り、上記制御部は、録画予約情報と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとを保持する録画予約情報保持部と、記録媒体の残り記録容量を管理する記録残量管理部と、上記録画予約情報保持部に保持された録画予約情報に基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき、かつ、録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める圧縮率演算部とを備え、上記画像符号化部の圧縮率が上記圧縮率演算部で求めた圧縮率となるよう上記画像符号化部の圧縮率を制御することを特徴とするものである。
【0014】
ここで上記制御部は、録画しようとする画像の画質を設定する録画画質設定入力部で設定された録画画質に応じて画像符号化部の圧縮率を制御することが挙げられる。
【0015】
また、上記制御部は、録画予約情報を保持する録画予約情報保持部と、記録媒体の残り記録容量を管理する記録残量管理部と、録画予約情報保持部に保持された録画予約情報に基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量とに基づいて録画予約された番組を全て録画できるように圧縮率を求める圧縮率演算部とを有し、画像符号化部の圧縮率が圧縮率演算部で求めた圧縮率となるよう画像符号化部の圧縮率を制御することが挙げられる。
【0016】
さらに、上記制御部は、録画予約情報と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとを保持する録画予約情報保持部と、記録媒体の残り記録容量を管理する記録残量管理部と、録画予約情報保持部に保持された録画予約情報とに基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき、かつ、録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める圧縮率演算部とを有し、画像符号化部の圧縮率が圧縮率演算部で求めた圧縮率となるよう画像符号化部の圧縮率を制御することが挙げられる。
【0017】
この発明に係る画像記録再生装置は、録画画質を設定すると設定した録画画質に応じて画像符号化部の圧縮率が設定される。画像符号化部は、設定された圧縮率で圧縮した圧縮画像データを生成する。生成された圧縮画像データに圧縮率に係るデータが付加されて記録媒体に記録される。再生時に圧縮率データ分離部は、記録媒体から再生された圧縮率に係るデータが付加された圧縮画像データから圧縮率に係るデータを分離する。伸長率制御部は、分離された圧縮率に係るデータに基づいて画像復号化部の伸長率を制御する。よって、この発明に係る画像記録再生装置は、録画番組の内容に応じて録画画質を設定し、設定した録画画質での録画、ならびに再生が可能である。録画画質を低く設定することで、圧縮画像データのデータ量を少なくできるので、所定の記録容量を有する記録媒体内に長時間分の番組を録画することができる。
【0018】
また、この発明に係る画像記録再生装置は、記録媒体の残り記録容量と録画予約された録画時間とに基づいて圧縮率を自動的に設定する圧縮率演算部を備えたので、記録媒体の残り記録容量で録画予約された番組を録画することができる。
【0019】
さらに、この発明に係る画像記録再生装置は、記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき且つ録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める圧縮率演算部を備えたので、記録媒体の残り記録容量で録画予約された番組を録画することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明に係るデータ記録装置、データ再生装置の実施の形態が適用された画像記録再生装置の全体ブロック構成図である。
【0021】
図1において、この発明の実施の形態の一例となる画像記録再生装置1は、入力操作部2と、リモコン信号受信部3と、操作・設定状態表示部4と、全体制御部5と、録画ソース選択部6と、記録信号処理部7と、再生信号処理部8と、記録再生部9とからなる。
【0022】
すなわち、データ記録系の基本構成として、入力データを圧縮する圧縮率可変型の圧縮符号化部である画像符号化部73及び記録画像データ蓄積部74と、この圧縮符号化部での圧縮率を可変制御する機能を少なくとも有する制御部である全体制御部5と、上記圧縮符号化部で圧縮された圧縮データに圧縮率データを付加する圧縮率データ付加部75と、上記圧縮率データが付加された圧縮データを記録媒体に記録する記録再生部9とを有している。圧縮符号化部の画像圧縮部73は、ビット圧縮あるいはデータ量の削減を行い、記録画像データ蓄積部74は時間を圧縮あるいは短縮してパケット化し、瞬時データレートを一定とする。
【0023】
また、データ再生系の基本構成として、記録媒体に記録された圧縮率データが付加された圧縮データを再生する記録再生部9と、この記録再生部9から得られたデータ中の上記圧縮率データを分離する圧縮率データ分離部81と、再生された圧縮データを伸張する伸張率可変型の伸張復号化部である再生画像データ蓄積部82及び画像復号化部83と、圧縮率データ分離部81で分離された圧縮率データに基づいて上記伸張復号化部での伸張率を可変制御する制御部としての全体制御部5とを有している。再生画像データ蓄積部82は、上記間欠的にパケット化されて記録されたデータを時間伸張して時系列データとし、画像復号化部83は圧縮データを伸張して元のレートのデータに復号化する。
【0024】
次に、図1の各部を詳細に説明すると、先ず入力操作部2は、記録動作を開始させるための記録キーと、再生動作を開始させるための再生キーと、録画画質を設定するための録画画質キーと、録画ソースを選択するためのソース選択キーと、録画予約を行なうための録画予約キーと、録画予約のために録画開始日時、録画終了日時、録画するチャンネル等を指定するための数値データ入力キーと、番組名等を入力するための文字入力キー等を備えるとともに、各種のキーが操作されたことを検出して操作されたキー情報2aを全体制御部5へ供給するキー入力インタフェース回路を備える。
【0025】
画像記録再生装置1は、録画画質キーを用いて録画画質を複数段階に設定できる。設定された録画画質に応じて符号化データのデータ量を可変する。録画画質を複数段階に亘って設定できるようにした場合、最高画質では例えば25Mbps(毎秒25メガビット)のデータレートの符号化データを生成し、最低画質では例えば1.5Mbps(毎秒1.5メガビット)のデータレートの符号化データを生成する。なお、録画画質の高低を設定する代わりに、符号化データのデータレートを設定するようにしてもよい。
【0026】
画像記録再生装置1は、入力操作部2のキーを操作する以外に、図示しないリモコン送信機を用いて操作を行なえるようにしている。リモコン信号受信部3は、図示しないリモコン送信機から送出されたリモコン信号を受信し、受信したリモコン信号を解読して、リモコン送信機からの操作要求情報3aを全体制御部5へ供給する。
【0027】
動作・設定状態表示部4は、文字・記号等を可視表示する表示器と表示制御回路等を備え、全体制御部5から供給される表示指令情報4aに基づいてこの画像記録再生装置1の動作状態や各種の入力操作を行なうためのガイダンス情報を表示する。録画画質の設定状態は動作・設定状態表示部4に表示される。
【0028】
全体制御部5は、この画像記録再生装置1の全体動作を制御するもので、マイクロコンピュータシステムを用いて構成している。全体制御部5は、録画予約情報保持部51と、時計部52と、圧縮率演算部53と、記録残量管理部54と、圧縮率制御部55と、伸張率制御部56等を備える。
【0029】
録画予約情報保持部51は、バッテリバックアップされたRAM等を用いて構成している。全体制御部5は、入力操作部2の操作によって設定された録画予約情報、または、リモコン信号受信部3を介して供給された録画予約情報を録画予約情報保持部51に格納する。録画予約情報は各予約番組毎に管理されて格納される。全体制御部5は、録画が完了した際には該当する録画予約情報を消去する。録画予約情報には、録画開始日時、録画終了日時、録画ソース、録画画質、番組名等を挙げることができる。
【0030】
時計部52はカレンダー機能を有し、年,月,日,曜日,時,分,秒のデータを全体制御部5へ供給する。
【0031】
圧縮率演算部53は、予約された全ての番組について録画画質の設定がなされていない場合、録画予約情報保持部51に保持された録画予約情報に基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量とに基づいて録画予約された番組を全て録画できるように圧縮率を求める。
【0032】
圧縮率演算部53は、予約された全ての番組について録画画質の設定がなされている場合、録画予約情報保持部に保持された録画予約情報とに基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき、かつ、録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める。
【0033】
圧縮率演算部53は、予約された複数の番組の一部に録画画質の設定がなされている場合、録画画質の設定がなされている番組については設定された録画画質で録画した際の記録容量をまず求める。次に、記録媒体の残り記録容量から設定された録画画質で録画した際の記録容量を減算して、録画画質が設定されていない番組を録画することのできる記録容量を算出する。そして、算出した録画画質が設定されていない番組を録画することのできる記録容量と録画画質が設定されていない番組の総録画時間とに基づいて、録画画質が設定されていない番組の圧縮率を求める。
【0034】
なお、圧縮率演算部53は、圧縮率の代わりに符号化データのデータレートを求めるようにしてもよい。
【0035】
圧縮率演算部53は、各予約番組毎に算出した圧縮率を各予約番組との対応を付けて保持する。なお、録画予約情報保持部51内に算出した圧縮率を格納する領域を設け、予約番組との対応を付けて算出した圧縮率を記録するようにしてもよい。
【0036】
全体制御部5は、録画予約情報保持部51に記録されている録画予約情報に基づいて次に録画を開始する日時を把握し、時計部52から供給される時刻データとの照合を行なうことで、録画開始の制御を行なう。
【0037】
全体制御部5は、録画開始に先立って、録画予約情報保持部51に記録されている録画ソース情報を読み出して、読み出した録画ソース情報をソース選択指令6aとして録画ソース選択部6へ供給する。
【0038】
画像記録再生装置1は、記録媒体としてカセットテープを用いる。なお、記録媒体として光磁気ディスク等を用いてもよいが、本発明は、特にテープ状記録媒体等のシーケンシャル記録媒体を用いる場合に適用して効果的である。カセットテープのケースには、記録容量を示す突部または孔部等を設けている。記録再生部9は、装着されたカセットテープの記録容量を検出する機構を備え、装着されたカセットテープの記録容量情報を全体制御部5へ供給する構成とすることが好ましい。
【0039】
記録残量管理部54は、装着されたカセットテープの記録容量を初期値として、記録動作が行なわれるたびに記録した容量を減算して残り容量を求めるようにしている。なお、記録残量管理部54は、カセットテープが装着されるとテープの頭まで自動的に巻き戻した後に再生動作を開始させ、カセットテープに記録されているデータ容量を求めて、カセットテープの残り容量を求めるようにしてもよい。
【0040】
圧縮率制御部55は、圧縮率演算部53が求めた圧縮率を記録信号処理部7内の画像復号化部へ供給して符号化データのデータレートを制御する。
【0041】
画像記録再生装置1は、符号化データとともに符号化を行なったときの圧縮率データを記録媒体に記録する。再生時には、再生された圧縮率データに基づいて復号を行なう。
【0042】
伸長率制御部56は、再生処理部8内の圧縮率データ分離部から供給される圧縮率データを圧縮率データを再生処理部8内の画像復号化部へ供給して伸長率を制御する。
【0043】
録画ソース選択部6は、VHFアンテナとの接続端子6bと、UHFアンテナとの接続端子6cと、衛星放送受信用アンテナとの接続端子6dと、外部映像機器との接続端子6eと、VHF帯用チューナと、UHF帯用チューナと、衛星放送用チューナと、出力選択回路等を備える。録画ソース選択部6は、ソース選択指令6aに基づいて指定された放送チャンネルを受信し、その受信信号を記録信号処理部7へ供給する。また、録画ソース選択部6は、ソース選択指令6aに基づいて外部映像機器が指定された場合は、外部映像機器との接続端子6eに供給されている外部映像機器からの信号を記録信号処理部7へ供給する。
【0044】
記録信号処理部7は、エンコーダ部71と、A/D変換器72と、画像符号化部73と、記録画像データ蓄積部74と、圧縮率データ付加部75とを備える。
【0045】
エンコーダ部71は、録画ソース選択部6から出力されるビデオ信号を輝度信号と色差信号へ変換する。A/D変換器72は、輝度信号と色差信号をA/D変換してデジタル輝度信号とデジタル色差信号を出力する。
【0046】
画像符号化部73は、例えばいわゆるMPEG2方式の圧縮回路(MPEG2エンコーダ)で構成している。画像符号化部73は、1.5Mbps〜25Mbpsの範囲で符号化データのレートを可変できるものを用いている。画像符号化部73は、圧縮率制御部55から供給される圧縮率データに基づいて指定される符号化データレートの符号化データが得られるように画像符号化を行なう。
【0047】
なお、画像符号化部73は、音声高能率符号化回路と、この音声高能率符号化回路から出力される音声符号化データと圧縮画像データとを時分割多重するマルチプレクサを備えており、圧縮画像データと音声符号化が多重された画像・音声多重ビットストリームを出力する構成としている。
【0048】
記録画像データ蓄積部74は、画像符号化部73から出力される可変データレートの画像・音声多重ビットストリームを予め設定した時間分蓄積し、時間圧縮によりパケット化し、間欠的なデータとする。すなわち、記録画像データ蓄積部74には、画像符号化部73からの1.5Mbps〜25Mbpsの範囲で変化するデータレートの圧縮データが供給され、例えば5分間分の画像・音声多重ビットストリームを1ブロックとしてパケット化して、瞬時データレートが一定の例えば25Mbpsのバースト的なデータとして出力する。この瞬時データレートを一定にすることは、圧縮率データ付加部75を介して記録再生部9に送られてテープ94に記録するときの瞬時的なデータ記録レートを一定にするためであり、これは、テープ走行を停止させずに記録のみを間欠的に行うために必要とされることである。
【0049】
圧縮率データ付加部75は、1ブロック分の画像・音声多重ビットストリームに対して圧縮率データを含むヘッダーを付加して、記録再生部9へ供給する。なお、この実施例では、圧縮率データだけでなく、ブロック番号データ、番組時刻データ、ソースデータ(チャンネルデータ)、番組名データを付加するようにしている。このため、全体制御部5は、圧縮率データ、ブロック番号データ、番組時刻データ、ソースデータ(チャンネルデータ)、番組名データを圧縮率データ付加部75へ供給するようにしている。なお、ヘッダーはMPEG方式の圧縮画像データのGOP(グループオブピクチャ)層単位で付加するようにしてもよい。また、例えば録画時間1秒毎にヘッダーを付加するようにしてもよい。
【0050】
記録再生部9は、既存のVTRの走行系に改造を加えずに用いることを前提としており、テープ走行を標準速度で連続的に行わせながら、記録や再生を間欠的に行うことで、可変圧縮率の圧縮データの記録再生を可能としている。この記録再生部9の詳細な構成及び作用については後述する。
【0051】
再生信号処理部8は、圧縮率データ分離部81と、再生画像データ蓄積部82と、画像復号化部83と、D/A変換器84と、デコーダ部85とを備える。
【0052】
圧縮率データ分離部81は、記録再生部9から供給される再生データからヘッダー部分を抽出して分離し、ヘッダー部分を取り除いた画像・音声多重ビットストリームを生成して再生画像データ蓄積部82へ供給する。分離したヘッダー部分のデータは全体制御部5へ供給される。全体制御部5内の伸長率制御部56はヘッダーに含まれている圧縮率データに基づいて画像復号化を行なう際の伸長率を設定し、設定した伸長率データを画像復号化部83へ供給する。全体制御部5は、ヘッダーに含まれている番組時刻データ、ソースデータ(チャンネルデータ)、番組名データに基づいて再生している番組の情報を動作・設定状態表示部4へ表示させるようにしてもよい。全体制御部5は、ヘッダーに含まれているブロック番号データに基づいて再生順序を確認し、カセットテープの早送り・巻き戻しを制御する。
【0053】
再生画像データ蓄積部82は、圧縮率データ分離部81から供給される間欠的な画像・音声多重ビットストリームを蓄積するとともに、蓄積した圧縮画像データのパケットを時間伸張して時系列データとし、伸長率に応じたデータレートで画像復号化部83へ供給する。
【0054】
画像復号化部83は、MPEG2方式の伸長回路(MPEG2デコーダ)で構成している。画像復号化部83は、1.5Mbps〜25Mbpsのデータレートの圧縮画像データを復号できるものを用いている。画像復号化部83は、伸長率制御部56から供給される伸長率データに基づいて圧縮画像データを復号し、復号によって得られたデジタル輝度信号ならびにデジタル色差信号を出力する。
【0055】
なお、画像復号化部83は、音声符号化データと圧縮画像データとが時分割多重された画像・音声多重ビットストリームから圧縮画像データと音声符号化データとを分離するデマルチプレクサを備えるとともに、音声符号化データを復号化する音声復号化回路を備え、画像の復号と音声の復号を同期させて行なう構成としている。
【0056】
D/A変換器84は、デジタル輝度信号ならびにデジタル色差信号をD/A変換して輝度信号ならびに色差信号を出力する。
【0057】
デコーダ部85は、輝度信号ならびに色差信号からビデオ信号への変換を行ない、ビデオ信号を出力端子8aへ供給する。
【0058】
記録再生部9は、変調部91と、記録用アンプ92と、記録ヘッド93と、記録媒体であるカセットテープ94と、再生ヘッド95と、再生用アンプ96と、復調部97と、テープ走行制御部98とを備える。
【0059】
変調部91は、記録信号処理部7から供給される画像・音声・ヘッダーデータ多重信号7aを磁気記録に適した符号へ変換する。記録用アンプ92は、変調部91で変調された多重信号を増幅して記録ヘッド93へ供給し、磁気記録を行なう。再生ヘッド95で再生された再生信号は、再生用アンプ96で増幅されて復調部97へ供給される。復調部97は、変調されて記録された多重信号を復号して画像・音声・ヘッダーデータ多重信号9aを生成し、生成した画像・音声・ヘッダーデータ多重信号9aを再生信号処理部8へ供給する。
【0060】
テープ走行制御部98は、全体制御部5から供給されるテープ走行制御指令5aに基づいてテープの走行、停止、早送り、巻き戻し等を行なう。記録時には、標準のテープ走行速度で連続的な走行を行っており、記録ヘッド93に供給する記録データを間欠的なパケット化データとすることにより、テープ上で間欠的な記録を行っている。
【0061】
図2は記録信号処理部の一具体例を示すブロック構成図である。図2はデジタル変換された画像ならびに音声信号が入力されるものとしてその構成を示している。また、ここでは画像符号化部73によって画像圧縮ならびに音声データとの多重がなされ、データレートnMbpsで画像・音声圧縮データ73aが出力されているものとする。
【0062】
記録画像データ蓄積部74は、2組のメモリ74A,74Bと、2組のハードディスク装置74C,74Dと、第1〜第3のスイッチ回路74E,74F,74Gを備える。第1のスイッチ回路74Eは、画像・音声圧縮データ73aを書き込むメモリ74A,74Bを選択する。第2のスイッチ回路74Fは、読み出しを行なうメモリ74A,74Bを選択するとともに、書き込みを行なうハードディスク装置74C,74Dを選択する。第3のスイッチ回路74Gは、読み出しを行なうハードディスク装置74C,74Dを選択する。画像・音声圧縮データ73aは、各メモリ74A,74Bを経て、各ハードディスク装置74C,74Dに記録される。
【0063】
具体的には、1秒周期で画像・音声圧縮データ73aを記録するメモリ74A,74Bを切り換える。画像・音声圧縮データ73aを第2のメモリ74Bに対して書き込みしている間に、第1のメモリ74Aに書き込まれているその前1秒分の画像・音声圧縮データ73aを例えば25Mbpsの転送速度で読み出して、第1のハードディスク装置74Cへ記録する。次なる1秒間分の画像・音声圧縮データ73aを第1のメモリ74Aに対して書き込みしている間に、第2のメモリ74Bに書き込まれている1秒分の画像・音声圧縮データ73aを第1のハードディスク装置74Cへ書き込む。このように、第1のハードディスク装置74Cに例えば5分間分の画像・音声圧縮データ73aを時間順に蓄積する。次の5分間分の画像・音声圧縮データ73aは、第2のハードディスク装置74Dに蓄積する。第2のハードディスク装置74Dへの蓄積を行なっている間に、第1のハードディスク装置74Cに蓄積された5分間分の画像・音声圧縮データ73aを例えば25Mbpsの転送速度で読み出して圧縮率データ付加部75へ供給する。圧縮率データ付加部75は、第3のスイッチ回路74Gを介して出力された画像・音声圧縮データに対してヘッダーデータを付加して、図1に示した記録再生部9へ供給する。これにより、5分間分の画像・音声圧縮データ73aが記録媒体に記録される。第2のハードディスク装置74Dに5分間分の画像・音声圧縮データ73aが蓄積されると、次なる5分間分の画像・音声圧縮データ73aを第1のハードディスク装置74Cに蓄積させ、先の5分間分の画像・音声圧縮データ73aを第2のハードディスク装置74Dから読み出し、圧縮率データ付加部75へ供給する。上記の動作を繰り返すことで、長時間の記録を行なう。
【0064】
図3は各メモリへの記録ならびに各ハードディスク装置への記録動作を示すタイムチャートである。図1に示した全体制御部5は、画像・音声圧縮データ73aを各メモリ74A,74Bに交互に記録(MW)し、交互に読み出し(MR)することによって、25Mbpsの転送レートで各ハードディスク装置74C,74Dに間欠的に記録させていく。この時、各ハードディスク装置74C,74D上には連続にデータを記録していく。1秒ずつのデータをハードディスクに記録するとすると、n/25秒毎に各メモリ74A,74Bの切り換えを行なうことになる。nは画像・音声圧縮データ73aのデータレート(単位Mbps)である。この実施例では、画像・音声圧縮データ73aの最高データレートを25Mbpsとしているので、最高データレートで1秒分の画像・音声圧縮データ73aを格納するために、各メモリ74A,74Bは約3.3MByteの容量を確保している。
【0065】
図4は各ハードディスク装置から記録媒体への記録動作を示すタイムチャートである。5分間分の画像・音声圧縮データを1ブロックとする場合、その1ブロックのデータ量は、画像・音声圧縮データのデータレートをnMbpsとすれば、5(分)×60(秒)×n(Mbps)÷8(bit)となる。
【0066】
図4に示すように、第1のハードディスク装置74Cに対してHW1,HW3,HW5のタイミングで画像・音声圧縮データが記録される。第2のハードディスク装置74Dに対してHW2,HW4,HW6のタイミングで画像・音声圧縮データが記録される。各ハードディスク装置74C,74Dからは25Mbpsのデータ転送速度で画像・音声圧縮データがパケット化されてあるいはバースト的に読み出される。図4に示したHW1〜HW6の各書き込みはそれぞれ5分の時間を要する。5分間分の画像・音声圧縮データのデータ量は300nMbpsであるから、これをデータ転送速度25Mbpsでバースト的に読み出すと、各読み出し期間HR1〜HR6は、1ブロックに対して300n/25秒となる。従って、記録媒体であるテープに対しては、標準速度で連続的にテープ走行している間の5分分の走行量の内の300n/25秒分の走行量の領域に間欠的にデータが記録されることになる。
【0067】
なお、画像・音声圧縮データのデータ量を1.5〜25Mbpsとした場合、5分間分の画像・音声圧縮データのデータ量は450〜7500Mbpsとなる。したがって、各ハードディスク装置74C,74Dの記憶容量は約1GByte(ギガバイト)として、最大データレート25Mbpsの画像・音声圧縮データの5分間分のデータ量(7500÷8=937.5MByte)を記録できるようにしている。
【0068】
本実施の形態においては、予約録画時は1つの番組の録画時間が予め判っているので、各ハードディスク装置74C,74Dから読み出した画像・音声圧縮データにヘッダーを付加したデータを、テープ上に当該番組の記録領域をまとめた形態で記録するようにしている。すなわち、当該番組の時間T分に対し、画像・音声圧縮データのデータレートがnMbpsの場合、最小ブロック録画時間5分内に25/n個のブロックをテープ上に記録できる。したがって、(T/5)/(25/n)ブロックをテープに録画したら、その録画番組の頭まで巻き戻しをし、先に録画した次の空きエリアに順次間欠録画を行なう。この時、テープの最小記録エリアとして、実走5分(入力最小ブロック時間)分以上にして、圧縮率の高い場合に、あまり頻繁に巻き戻しするのを防ぐようにしている。また、1ブロック5分あれば、巻き戻しの時間を充分吸収できる。
【0069】
図5はテープ上の記録フォーマットを示す説明図である。30分の番組を圧縮転送レート12.5Mbpsで録画する場合、30分の番組は6つのブロックに分割されて、ブロック1,3,5,2,4,6の順でテープに記録される。60分の番組を圧縮転送レート6.25Mbpsで録画する場合、60分の番組は12のブロックに分割されて、ブロック1,5,9,2,6,10,3,7,11,4,8,12の順でテープに記録される。なお、図5では番組を複数のブロックに分けてテープ上に間欠記録するフォーマットを示したが、各ブロックを連続して記録するようにしてもよい。
【0070】
図6はデータフォーマットの一例を示す説明図である。図6ではGOP単位でヘッダーを付けた場合を示している。なお、ヘッダーはブロック単位で付けるようにしてもよい。ヘッダーには、ブロック番号、番組時刻、チャンネル番号、圧縮率、番組名他を入れている。こうすることによりデータの判別を行なうとともに、サーチ時のデータ判別が可能になる。また、テープ全体をサーチし、各番組のブロック数と圧縮率から各番組の記録容量を求め、さらに各番組の記録容量を積算し、テープ全体の記録容量から記録済容量を減算することで残り容量を求めることができる。
【0071】
図7は再生信号処理部の一具体例を示すブロック構成図である。再生画像データ蓄積部82は、2組のハードディスク装置82A,82Bと、2組のメモリ82C,82Dと、第4〜第6のスイッチ回路82E,82F,82Gを備える。記録再生部で再生された画像・音声・ヘッダーデータ多重信号9aは、圧縮率データ分離部81でヘッダー部分のデータが分離されて、画像・音声データ多重信号81aが第4のスイッチ回路82Eへ供給される。
【0072】
第4のスイッチ回路82Eは、画像・音声データ多重信号を書き込むハードディスク装置82A,82Bを選択する。第5のスイッチ回路82Fは、読み出しを行なうハードディスク装置82A,82Bを選択するとともに、ハードディスク装置82A,82Bから読み出したデータを書き込むメモリ82C,82Dを選択する。第6のスイッチ回路82Gは、読み出しを行なうメモリ82C,82Dを選択するとともに選択したメモリ82C,82Dから読み出したデータを画像復号化部83へ供給する。
【0073】
画像・音声データ多重信号81aのデータレートは25Mbpsで、第4のスイッチ回路82Eによってn/25秒ずつ間欠的に各ハードディスク装置82A,82Bに交互に書き込まれる。これにより、1秒分ずつの画像・音声データが各ハードディスク装置82A,82Bに交互にかつ順次書き込まれる。第2のハードディスク装置82Bに対して書き込みが行なわれている間に、第1のハードディスク装置82Aに書き込まれた1秒分のデータを25Mbpsのデータレートで読み出し、第5のスイッチ回路82Fを介して第1のメモリ82Cに書き込む。
【0074】
第1のハードディスク装置82Aに対して書き込みが行なわれている間に、第2のハードディスク装置82Bに書き込まれた次の1秒分のデータを25Mbpsのデータレートで読み出し、第5のスイッチ回路を介して第2のメモリ82Dへ書き込む。第2のメモリ82Dに対して書き込みが行なわれている間に、第1のメモリ82Cに書き込まれた最初の1秒分のデータをnMbpsのデータレートで読み出し、第6のスイッチ回路82Gを介して画像復号化部83へ供給する。第1のメモリ82Cに書き込まれた最初の1秒分のデータをすべて画像復号化部83へ供給すると、第2のメモリ82Dの書き込まれた次の1秒分のデータをnMbpsのデータレートで読み出し、第6のスイッチ回路82Gを介して画像復号化部83へ供給する。第2のメモリ82Dからの読み出しを行なっている間に、さらに次なる1秒分のデータが第1のメモリ82Cに書き込まれる。
【0075】
上述の動作を繰り返すことで、画像復号化部83にはデータレートnMbpsのデータが連続して供給される。画像復号化部83は、データレートnMbpsのデータを復号して、画像ならびに音声の復号信号を出力する。
【0076】
全体制御部5内の伸長率制御部56は、圧縮率データ分離部81で分離・抽出されたヘッダー内に含まれている圧縮率データに基づいて、記録媒体に記録されているデータの圧縮率を把握し、その圧縮率からデータレートnMbpsを求め、再生画像データ蓄積部82内の各スイッチ回路82E,82F,82Gの切り換え動作タイミングを制御するとともに、各ハードディスク装置82A,82Bならびに各メモリ82C,82Dに対する書き込み・読み出し動作を制御する。さらに、伸長率制御部56は、圧縮率に応じた伸長率データを画像復号化部83へ供給して、画像復号化部83の伸長率を制御する。
【0077】
本実施の形態では、図2に示した記録画像データ蓄積部74と図7に示した再生画像データ蓄積部82とにそれぞれ各メモリならびに各ハードディスク装置を備える構成を示したが、各メモリならびに各ハードディスク装置を記録時と再生時で共用する構成としてもよい。
【0078】
次に上記の構成の画像記録再生装置1の動作を説明する。手動録画を行なう場合、利用者は録画ソースの選択、録画画質の設定を行なった後に、記録キーを操作する。これにより手動録画が開始される。全体制御部5内の圧縮率制御部55は、設定された録画画質に応じた圧縮率データを画像符号化部73へ供給する。したがって、設定された圧縮率で圧縮された圧縮画像データが記録媒体であるカセットテープ94に録画される。
【0079】
録画予約の設定がなされている場合、設定された録画時刻になると、設定された録画画質に応じた圧縮率での録画がなされる。また、録画予約の内容がカセットテープ94に記録できる容量を越えている場合、圧縮率演算部53は予約された番組が全て録画できるように各番組の圧縮率を自動的に設定するので、テープ切れ等による録画中断をなくすことができる。
【0080】
予約番組の全てについて録画画質の設定がなされていない場合、圧縮率演算部53は予約番組の総録画時間とカセットテープ94の残り記録容量とに基づいて圧縮率を設定する。録画画質が指定されて録画予約がなされている場合、圧縮率演算部53は、高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質を要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組の圧縮率を設定する。
【0081】
再生時は、カセットテープ94に記録されている圧縮率データに基づいて画像復号化部83の伸長率を自動的に設定するので、伸長率の設定を行なうことなく再生を行なうことができる。
【0082】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、記録再生されるデータは、画像データに限定されず、オーディオデータ等も使用可能であり、各種データ記録装置、データ再生装置に本発明を適用することができる。また、上記実施の形態では記録媒体として磁気テープを用いた構成を示したが、記録媒体として光磁気ディスク等のディスク状記録媒体を用いる構成としてもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るデータ記録装置は、入力データを制御部で可変制御された圧縮率で圧縮し、圧縮率データを付加して記録媒体に記録しているため、入力データを所望の圧縮率で記録することができ、記録時間優先や記録品質優先等の選択がユーザ側で自由に行える。
【0084】
この記録装置として、VTR等のシーケンシャルアクセス記録を行う場合に、媒体を連続走行させながら記録を間欠的に行い、圧縮率に応じて記録時間を可変することで、媒体走行系を改造せずに可変圧縮率の記録が行え、新たな媒体走行系の設計や開発が不要となり、安価な供給が可能となる。
【0085】
本発明に係るデータ再生装置は、記録媒体に圧縮率データが付加されて間欠的に記録された圧縮データを読み出し、圧縮率データに応じた伸張復号化を行って再生することにより、簡単な構成で容易に可変圧縮率の再生が行える。
【0086】
また、本発明に係る画像記録再生装置は、設定された録画画質に応じて画像符号化部の圧縮率を変化させる構成としたので、設定した録画画質での録画、ならびに再生が可能である。録画画質を低く設定することで、圧縮画像データのデータ量を少なくできるので、所定の記録容量を有する記録媒体に長時間分の番組を録画することができる。
【0087】
本発明に係る画像記録再生装置は、記録媒体の残り記録容量と録画予約された録画時間とに基づいて圧縮率を自動的に設定する圧縮率演算部を備えたので、記録媒体の残り記録容量で録画予約された番組を録画することができる。
【0088】
本発明に係る画像記録再生装置は、記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき且つ録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める圧縮率演算部を備えたので、記録媒体の残り記録容量で録画予約された番組を録画することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るデータ記録装置、データ再生装置の実施の形態が適用された画像記録再生装置の全体ブロック構成図である。
【図2】記録信号処理部の一具体例を示すブロック構成図である。
【図3】各メモリへの記録ならびに各ハードディスク装置への記録動作を示すタイムチャートである。
【図4】各ハードディスク装置から記録媒体への記録動作を示すタイムチャートである。
【図5】テープ上の記録フォーマットを示す説明図である。
【図6】データフォーマットの一例を示す説明図である。
【図7】再生信号処理部の一具体例を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 画像記録再生装置、2 入力操作部、5 全体制御部、6 録画ソース選択部、7 記録信号処理部、8 再生信号処理部、9 記録再生部、51 録画予約情報保持部、52 時計部、53 圧縮率演算部、54 記録残量管理部、55 圧縮率制御部、56 伸長率制御部、73 画像符号化部、74 記録画像データ蓄積部、75 圧縮率データ付加部、81 圧縮率データ分離部、82再生画像データ蓄積部、83 画像復号化部、94 記録媒体であるカセットテープ

Claims (2)

  1. 圧縮率可変型の画像符号化部と、
    上記画像符号化部の圧縮率を制御する制御部と、
    上記画像符号化部で圧縮された圧縮画像データに圧縮率に係るデータを付加する圧縮率データ付加部と、
    圧縮率に係るデータが付加された圧縮画像データを記録媒体に記録するとともに、記録媒体からの読み出しを行なう記録再生部と、
    上記記録媒体から読み出された圧縮率に係るデータが付加された圧縮画像データから圧縮率に係るデータを分離する圧縮率データ分離部と、
    伸張率可変型の画像復号化部と、
    上記圧縮率データ分離部で分離された圧縮率に係るデータに基づいて上記画像復号化部の伸長率を制御する伸長率制御部とを有して成り、
    上記制御部は、
    録画予約情報と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとを保持する録画予約情報保持部と、
    記録媒体の残り記録容量を管理する記録残量管理部と、
    上記録画予約情報保持部に保持された録画予約情報に基づいて総録画時間を求めるとともに、求めた総録画時間と記録媒体の残り記録容量と各録画予約番組毎に設定された録画画質設定データとに基づいて、録画予約された番組を全て録画でき、かつ、録画画質設定データによって高画質が要求されている番組の圧縮率が高画質が要求されていない番組の圧縮率よりも小さくなるように各番組毎に圧縮率を求める圧縮率演算部とを備え、
    上記画像符号化部の圧縮率が上記圧縮率演算部で求めた圧縮率となるよう上記画像符号化部の圧縮率を制御すること
    を特徴とする画像記録再生装置。
  2. 上記圧縮率演算部は、予約された複数の番組の一部に録画画質の設定がなされている場合、録画画質の設定がなされている番組については設定された録画画質で録画した際の記録容量を求め、記録媒体の残り記録容量から設定された録画画質で録画した際の記録容量を減算して、録画画質が設定されていない番組を録画することのできる記録容量を算出し、算出した録画画質が設定されていない番組を録画することのできる記録容量と録画画質が設定されていない番組の総録画時間とに基づいて、録画画質が設定されていない番組の圧縮率を求めること
    を特徴とする請求項記載の画像記録再生装置。
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