JP4592133B2 - ランダムアクセス可能な記録媒体を用いたデジタル記録再生装置およびデジタルデータの記録再生方法 - Google Patents

ランダムアクセス可能な記録媒体を用いたデジタル記録再生装置およびデジタルデータの記録再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル記録再生装置およびデジタルデータ記録再生方法に関し、より特定的には、データの記録、再生および消去ができ、かつ、ランダムアクセスが可能な記録媒体を用いるデジタル記録再生装置およびデジタルデータ記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレビジョン信号等のデータの記録再生装置として、光磁気記録媒体、ハードディスク等のランダムアクセス可能な記録媒体を用いたデジタル記録再生装置が提案されている。これらのデジタル記録再生装置の中には、たとえば特開平8−138318号公報に開示されているように、1系統の記録チャネルと、1系統の再生チャネルとを設け、記録媒体に対し記録動作を実行しながら記録済みのデータを再生する機能を有するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
毎週同じ時間帯の番組を録画するというような機能、すなわち、受信する映像および音声データを自動的に同じ領域に上書きで録画する予約録画機能(以下、自動録画と称する)を有する記録再生装置において、従来のテープメディア等を記録媒体とする場合では、記録開始位置や番組の記録領域の最後尾等の頭出し等の処理が必要であった。
【0004】
一方、ハードディスクドライブに代表されるようなディスク上の記録媒体では、ランダムアクセスが可能なため、記録開始位置等の頭出し処理は簡単に実現することができる。
【0005】
また、自動録画機能を利用し、ある特定の時間帯のニュースを毎日録画するといった場合には、視聴済の領域を開放し、再度書込可能として空き領域を確保する必要がある。これは、記録媒体の容量には制限があるため、この容量を超えての録画は不可能であり、また、一度録画を行なった領域は録画されたデータが上書きによって消失しないように上書き不可能に設定されるからである。したがって、視聴済の領域を開放し再度書込可能とする処理を行なわなければ、ファイル数が増加するにつれて録画可能な領域が減少してしまう。
【0006】
しかしながら、自動で録画済の領域を開放するためには、録画済の領域が再生されたかどうか等により消去可否の判断を自動で行なう必要があり、その判断をする作業には困難が伴うという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、自動録画を行なうに際し、限られた記録媒体の容量を有効に活用し、自動録画を行なうことができるデジタル記録再生装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に従うと、映像音声信号と映像音声信号に対応する管理情報とを含むデジタルデータの書込および読出が可能で、かつ、ランダムアクセスすることができる記録媒体に対して記録再生を行なうデジタル記録再生装置は、外部から命令を入力する入力手段と、記録媒体に対してデジタルデータの書込および読出を行なう書込読出手段と、現在時刻を計時する計時手段と、命令および現在時刻に応じて書込読出手段を制御する制御手段とを備える。制御手段は、命令が定期的に放映される複数の指定番組を含む番組セットの記録をする自動録画命令であるときに、番組セットに含まれる指定番組のうち最も記録領域を必要とする指定番組の映像音声信号の記録に必要な記録領域を記録媒体中に確保し、現在時刻が指定番組の放映時刻になったときに、指定番組の映像音声信号を確保した記録領域に上書きして記録させる。
【0009】
好ましくは、制御手段は、入力手段から番組セットに新たな指定番組を追加する命令を受けると、新たな指定番組の記録に必要な記録領域が確保した記録領域より大きいときには、確保した記録領域に追加して不足分の記録領域をさらに確保する。
【0010】
さらに好ましくは、制御手段は、入力手段から番組セットに含まれる第1の指定番組を削除する命令を受けると、番組セットに残っている他の指定番組のうち必要な記録領域が最も大きい第2の指定番組より第1の指定番組が必要としていた記録領域が大きいときは、第1の指定番組の記録に必要な記録領域と第2の指定番組の記録に必要な記録領域の差に相当する量の記録領域を確保した記録領域から開放する。
【0011】
さらに好ましくは、記録媒体は、デジタルデータを基本操作単位ごとに離散的に記録するための第1の領域と、離散的に記録されたデジタルデータの基本操作単位をタイトルごとにリンクさせるタイトルファイル情報を記録するための第2の領域と、第1の領域におけるデジタルデータの基本操作単位ごとの使用状態を示すリンクカウント情報を記録するための第3の領域とを含む。リンクカウント情報は、基本単位が未使用のときは、第1の値に設定され、基本単位が使用済のときは第2の値に設定され、基本単位が上書き可能に指定されるときは、第3の値に設定される。制御手段は、自動録画命令を受けたときは、映像音声信号の情報量に相当する数の基本操作単位を上書き記録領域として第1の領域中に確保し、確保した基本操作単位に対応するリンクカウント情報を第3の値に置換する。
【0012】
この発明の他の局面に従うと、映像音声信号と映像音声信号に対応する管理情報とを含むデジタルデータの書込および読出が可能で、かつ、ランダムアクセスすることができる記録媒体に対して記録再生を行なうデジタルデータの記録再生方法は、外部から命令を入力するステップと、記録媒体に対してデジタルデータの書込および読出を行なうステップと、現在時刻を計時するステップと、命令および現在時刻に応じて書込読出するステップを制御するステップとを備える。制御するステップは、命令が定期的に放映される複数の指定番組を含む番組セットの記録をする自動録画命令であるときに、番組セットに含まれる指定番組のうち最も記録領域を必要とする指定番組の映像音声信号の記録に必要な記録領域を記録媒体中に確保し、現在時刻が指定番組の放映時刻になったときに、指定番組の映像音声信号を確保した記録領域に上書きして記録させる。
【0013】
好ましくは、制御するステップは、入力するステップから番組セットに新たな指定番組を追加する命令を受けると、新たな指定番組の記録に必要な記録領域が確保した記録領域より大きいときには、確保した記録領域に追加して不足分の記録領域をさらに確保する。
【0014】
さらに好ましくは、制御するステップは、入力するステップから番組セットに含まれる第1の指定番組を削除する命令を受けると、番組セットに残っている他の指定番組のうち必要な記録領域が最も大きい第2の指定番組より第1の指定番組が必要としていた記録領域が大きいときは、第1の指定番組の記録に必要な記録領域と第2の指定番組の記録に必要な記録領域の差に相当する量の記録領域を確保した記録領域から開放する。
【0015】
さらに好ましくは、記録媒体は、デジタルデータを基本操作単位ごとに離散的に記録するための第1の領域と、離散的に記録されたデジタルデータの基本操作単位をタイトルごとにリンクさせるタイトルファイル情報を記録するための第2の領域と、第1の領域におけるデジタルデータの基本操作単位ごとの使用状態を示すリンクカウント情報を記録するための第3の領域とを含む。リンクカウント情報は、基本単位が未使用のときは、第1の値に設定され、基本単位が使用済のときは第2の値に設定され、基本単位が上書き可能に指定されるときは、第3の値に設定される。制御するステップは、自動録画命令を受けたときは、映像音声信号の情報量に相当する数の基本操作単位を上書き記録領域として第1の領域中に確保し、確保した基本操作単位に対応するリンクカウント情報を第3の値に置換する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。
なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0017】
[デジタル記録再生装置の全体構成]
図1は、この発明の実施の形態によるデジタル記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。なお、図1において、太線で示した信号線は、映像および/または音声データの流れを表わす信号線であり、細線で示した信号線は、制御信号の流れを表わす信号線である。
【0018】
図1を参照すると、アンテナ100で受信した、たとえばテレビジョン放送の信号電波は、チューナ102および103に共通に与えられる。
【0019】
チューナ102は、アンテナ100で受信した信号電波から、ユーザによって指定された1つのチャネルの信号電波を選択し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号に復調してセレクタ104の一方入力に与える。セレクタ104の他方入力には、ビデオテープレコーダ(VTR)、カムコーダ等の各種の外部テレビジョン信号源が接続可能な外部入力端子101が接続される。
【0020】
セレクタ104は、チューナ102からの出力または外部入力端子101からの入力のいずれかを選択してA/Dコンバータ105に与えるとともに、グラフィックコントローラ124の1つの入力に与える。一般に、セレクタ104は、外部入力端子101に何らかの外部信号源が接続されている場合には、外部入力端子101からの入力を選択し、接続されていない場合にはチューナ102の出力を選択する。
【0021】
A/Dコンバータ105は、セレクタ104から出力されるアナログのテレビジョン信号の映像信号および音声信号をそれぞれデジタル信号に変換し、デジタル映像信号をMPEG2ビデオエンコーダ107に与えるとともに、デジタル音声信号をオーディオエンコーダ109に与える。
【0022】
MPEG2ビデオエンコーダ107は、与えられたデジタル映像信号を圧縮してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に与え、オーディオエンコーダ109は、与えられたデジタル音声信号を圧縮してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に与える。マルチプレクサ/デマルチプレクサ111は、与えられた映像信号のストリームと音声信号のストリームとをマルチプレクスし、MPEG2のシステムストリームに変換する。
【0023】
一方、チューナ103は、アンテナ100で受信した信号電波から、ユーザによって指定された1つのチャネルの信号電波を選択し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号に復調してA/Dコンバータ106に与えるとともに、グラフィックコントローラ124のもう1つの入力に与える。
【0024】
A/Dコンバータ106は、チューナ103から出力されるアナログのテレビジョン信号の映像信号および音声信号をそれぞれデジタル信号に変換し、デジタル映像信号をMPEG2ビデオエンコーダ108に与えるとともに、デジタル音声信号をオーディオエンコーダ110に与える。
【0025】
MPEG2ビデオエンコーダ108は、与えられたデジタル映像信号を圧縮してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に与え、オーディオエンコーダ110は、与えられたデジタル音声信号を圧縮してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に与える。マルチプレクサ/デマルチプレクサ111は、与えられた映像信号のストリームと音声信号のストリームとをマルチプレクスし、MPEG2のシステムストリームに変換する。
【0026】
このデジタル記録再生装置には、ランダムアクセス可能な記録媒体の一例としてのハードディスクを内蔵するハードディスクドライブ(以下、HDD)119が、取外し可能に装着される。以下の説明においては、便宜上この単体のHDD119そのものを書込読出可能な記録媒体と見なすことにする。このHDD119へのデータの書込、およびHDD119からのデータの読出は、後述するようにHDDコントローラモジュール118によって実行される。
【0027】
上述のマルチプレクサ/デマルチプレクサ111と、このHDDコントローラモジュール118との間には、バッファメモリ116を途中に含む第1のデータバスと、バッファメモリ117を途中に含む第2のデータバスとからなる2系統のデータチャネルが設けられている。
【0028】
さらに、デジタルインプット128を介して外部接続された他の装置からのデジタルデータがバッファメモリ116に入力可能であり、一方バッファメモリ117のデジタルデータは、デジタルアウトプット129を介して外部接続された他の装置へ出力可能である。
【0029】
したがって、後述するように、バッファメモリ116および117を介して、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111と、HDDコントローラモジュール118と、デジタルインプット128およびデジタルアウトプット129との間で、MPEG2のシステムストリームデータのやり取りが行なわれることになる。
【0030】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111は、バッファメモリ116および117から受取ったMPEG2のシステムストリームを、映像信号のストリームと音声信号のストリームとにデマルチプレクスし、前者をMPEG2ビデオデコーダ112に、後者をオーディオデコーダ113に与える。
【0031】
MPEG2ビデオデコーダ112は、与えられた映像信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ114に与え、オーディオデコーダ113は、与えられた音声信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ114に与える。D/Aコンバータ114は、与えられた信号をそれぞれアナログ信号に変換し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号をグラフィックコントローラ124のさらにもう1つの入力に与える。
【0032】
グラフィックコントローラ124は、セレクタ104と、チューナ103と、D/Aコンバータ114とからそれぞれ与えられたアナログのテレビジョン信号のいずれかを選択して、デジタル記録再生装置の外部に接続されたテレビジョンモニタ126に与える。
【0033】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111およびグラフィックコントローラ124の動作は、システムコントローラ120から与えられる制御信号によって制御される。
【0034】
また、このデジタル記録再生装置がデジタルインプット128およびデジタルアウトプット129を介して外部の他の装置と接続されたときに、システムコントローラ120からの制御信号はデジタルインプット128を介して(細線)他の装置のシステムコントローラ(図示せず)に与えられ、そのシステムコントローラからの制御信号は、デジタルアウトプット129を介して(細線)、このデジタル記録再生装置のシステムコントローラ120に与えられる。
【0035】
システムコントローラ120には、ユーザインタフェース122と、メモリ121と、リアルタイムクロックモジュール127とが接続される。
【0036】
図1に示したこの発明によるデジタル記録再生装置の記録、再生、消去等の基本動作原理については、この発明で使用される記録媒体(実施の形態ではハードディスク)のファイルフォーマットとの関係において後で詳細に説明することとし、先にこの発明の特徴的な動作について図1のブロック図ならびに図2〜図5のタイミング図を参照して説明する。
【0037】
この発明の実施の形態によれば、図1に示されるようにデジタル記録再生装置は、MPEG2のエンコード回路を少なくとも2系統(MPEG2ビデオエンコーダ107,108)、MPEG2のデコード回路を少なくとも1系統(MPEG2ビデオデコーダ112)備えており、これらのうちの任意の2系統をリアルタイム性を保持しつつ同時に動作させることを可能にしたものである。
【0038】
[通常録画機能]
まず、図2は、図1に示したデジタル記録再生装置の1つのチャネルの録画動作を説明するタイミング図である。
【0039】
通常(タイマ)録画時、たとえばユーザは、録画したいテレビ番組のチャネル、録画開始時間、録画終了時間をユーザインタフェース122を操作してセットする。たとえば、チャネル1を午後8時から午後10時まで録画するようにセットした場合、システムコントローラ120は、リアルタイムクロックモジュール127からの情報に基づいて、午後8時になるとチューナ103をチャネル1に指定し、チューナ103は、アンテナ100で受信した信号電波からチャネル1の信号電波を選択し復調する。
【0040】
復調された信号は、前述のようにA/Dコンバータ106、MPEG2ビデオエンコーダ108、オーディオエンコーダ110、およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ111を介してMPEG2のシステムストリームに変換される。
【0041】
システムコントローラ120は、バッファメモリ116を含む第1のデータバスを選択し、これに応じてMPEG2のシステムストリームは、バッファメモリ116を介してHDDコントローラモジュール118に与えられる。HDDコントローラモジュール118は、HDD119とのインタフェースコマンドを使用して、データをHDD119に書込む。
【0042】
図2において、(a)は時間軸を示し、(b)はマルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116へ書込む処理時間を示し、(c)はバッファメモリ116からHDDコントローラモジュール118を経由してHDD119へ書込む処理時間を示している。
【0043】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111で形成されたMPEG2システムストリームは、第1のデータバスに設けられたバッファメモリ116に、システムストリームのビットレートでコンスタントに送られる。
【0044】
バッファメモリ116内のデータ量は、HDDコントローラモジュール118によって監視されており、そのデータ量があるしきい値を超えると、そのしきい値に対応するデータ量をHDD119に書込む処理が行なわれる。HDD119への書込速度は、システムストリームのビットレートに比べて高速なため、HDDコントローラモジュール118によるHDD119への書込処理時間は短い。すなわち、図2の(b)の太線で示した時間にマルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116へ転送されるデータ量と、(c)の太線で示した時間にバッファメモリ116からHDD119へ伝送されるデータ量とは同じとなる。
【0045】
このように午後8時から午後10時までチャネル1の録画は行なわれ、午後10時に録画が終了する。
【0046】
[通常再生機能]
図3は、図1に示したデジタル記録再生装置の1つのチャネルの再生動作を説明するタイミング図である。
【0047】
通常再生時、たとえばユーザは、ユーザインタフェース122を操作して所望のタイトルの再生を指示する。システムコントローラ120はこれに応じて、HDDコントローラモジュール118に対して、HDD119からの所望のタイトルのデータの読出を指示する。
【0048】
このとき、システムコントローラ120は、バッファメモリ116を含む第1のデータバスを選択し、これに応じてHDD119から読出されたデータは、HDDコントローラモジュール118、バッファメモリ116を経由して、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111に転送される。
【0049】
図3において、(a)は時間軸を示し、(b)はHDD119からHDDコントローラモジュール118を経由してデータを読出してバッファメモリ116へ書込む処理時間を示し、(c)はバッファメモリ116からマルチプレクサ/デマルチプレクサ111への書込処理時間を示している。
【0050】
システムコントローラ120によって再生開始が指示されると、HDDコントローラモジュール118は、HDD119からデータを読出しバッファメモリ116へ書込む処理を行なう。この際、HDDコントローラモジュール118は、バッファメモリ116のデータ量を監視し、データ量があるしきい値以下になった場合に、一定量のデータをHDD119から読出してバッファメモリ116に書込む。
【0051】
バッファメモリ116からマルチプレクサ/デマルチプレクサ111へのデータの書込は、システムストリームのビットレートでコンスタントに行なわれる。HDD119からの読出速度は、MPEG2システムストリームのビットレートに比べて高速なため、HDDコントローラモジュール118によるバッファメモリ116への書込処理時間は短い。
【0052】
すなわち、図3の(b)の太線で示した時間にHDD119からバッファメモリ116へ転送されるデータ量と、(c)の太線で示した時間にバッファメモリ116からマルチプレクサ/デマルチプレクサ111へ転送されるデータ量とは同じとなる。
【0053】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111でデマルチプレクスされた映像信号、音声信号はそれぞれ、MPEG2ビデオデコーダ112、オーディオデコーダ113に送られる。
【0054】
そして、前述のようにMPEG2ビデオデコーダ112でデコードされた映像信号およびオーディオデコーダ113でデコードされた音声信号は、D/Aコンバータ114によってアナログのテレビジョン信号に変換され、グラフィックコントローラ124を介して外部のテレビジョンモニタ126に再生表示されることになる。
【0055】
[2チャネル同時録画機能]
図4は、図1に示したデジタル記録再生装置の2つのチャネルの同時録画動作を説明するタイミング図である。
【0056】
2チャネル同時録画時、ユーザは、録画したいテレビ番組のチャネル、録画開始時間、録画終了時間をユーザインタフェース122を操作してセットする。たとえば、チャネル1を午後8時から午後10時まで録画し、かつチャネル3を午後9時から午後11時まで録画するようにセットした場合、システムコントローラ120は、リアルタイムクロックモジュール127からの情報に基づいて、午後8時になると、チューナ103をチャネル1に指定し、チューナ103は、アンテナ100で受信した信号電波からチャネル1の信号電波を選択し復調する。
【0057】
復調された信号は、前述のようにA/Dコンバータ106、MPEG2ビデオエンコーダ108、オーディオエンコーダ110、およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ111を介してMPEG2のシステムストリームに変換される。
【0058】
この時点で、バッファメモリ116を含む第1のデータバスおよびバッファメモリ117を含む第2のデータバスはともに使用されていないため、システムコントローラ120は、バッファメモリ116を含む第1のデータバスを選択し、これに応じてMPEG2のシステムストリームは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116を介してHDDコントローラモジュール118に転送される。HDDコントローラモジュール118は、HDD119とのインタフェースコマンドを使用して、データをHDD119に書込む。
【0059】
システムコントローラ120は、リアルタイムクロックモジュール127からの情報に基づいて、午後9時になると、チューナ102をチャネル3に指定し、チューナ102は、アンテナ100で受信した信号電波からチャネル3の信号電波を選択し復調する。
【0060】
復調された信号は、前述のように、セレクタ104、A/Dコンバータ105、MPEG2ビデオエンコーダ107、オーディオエンコーダ109、およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ111を介してMPEG2のシステムストリームに変換される。
【0061】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111とHDDコントローラモジュール118との間の2系統のデータバスのうち、既にバッファメモリ116を含む第1のデータバスは午後8時からのチャネル1の記録に使用されているため、システムコントローラ120は、バッファメモリ117を含む第2のデータバスを選択し、これに応じてMPEG2のシステムストリームは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ117を介してHDDコントローラモジュール118に与えられる。HDDコントローラモジュール118は、HDD119とのインタフェースコマンドを使用して、データをHDD119に書込む。
【0062】
このとき、HDDコントローラモジュール118は、2系統のMPEG2システムストリームを、一定長さの単位ごとに交互にHDD119に書込むことになる。すなわち、バッファメモリ116からチャネル1のシステムストリームデータを読出してHDD119に書込んでいる期間中は、バッファメモリ117にチャネル3のシステムストリームデータが蓄積され、バッファメモリ117からチャネル3のシステムストリームデータを読出してHDD119に書込んでいる期間中は、バッファメモリ116にチャネル1のシステムストリームデータが蓄積される。このように、午後9時から午後10時までは、チャネル1およびチャネル3の2つのチャネルが同時に録画されている状態が続く。
【0063】
図4において、(a)は時間軸を示し、(b)は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116への書込処理時間を示し、(c)は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ117への書込処理時間を示し、(d)は、バッファメモリ116からHDDコントローラモジュール118を経由してHDD119へ書込む処理時間を示し、(e)は、バッファメモリ117からHDDコントローラモジュール118を経由してHDD119へ書込む処理時間を示している。
【0064】
図4を参照して、上述のチャネル1に対する第1の録画の開始が指示されると、図2に関連して説明した録画処理が行なわれる。その後、チャネル3に対する第2の録画の開始が指示されると、HDD119に対しては、バッファメモリ116からの書込処理およびバッファメモリ117からの書込処理の双方が行なわれることになる。この2つの書込処理の調停は、HDDコントローラモジュール118によって行なわれる。
【0065】
図4に具体的に示すように、第2の録画の開始後、バッファメモリ117のデータ量があるしきい値を超えた際に、HDD119は使用可能な状態にあるので、HDD119に対するデータの書込処理が行なわれる。この処理が行なわれている間に、バッファメモリ116のデータ量がしきい値を超え、HDD119への書込が要求されるが、HDD119は使用中のため、HDD119の書込処理が終了するまで待機することになる。バッファメモリ117からHDD119への書込が終了すると、バッファメモリ116からの書込処理が開始される。
【0066】
逆に、第2の録画の開始後、バッファメモリ117のデータ量がしきい値を超えた際に、HDD119が使用中の場合は、使用可能状態になるまで待って、バッファメモリ117からHDD119への書込処理が行なわれる。以上のような2チャネルの同時録画が進行した後、午後10時にチャネル1の録画が終了し、午後11時にチャネル3の録画が終了する。
【0067】
以下のように、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間では高速でデータ転送を行なうので、2つのバッファメモリ116および117を設けるだけで2系統のMPEG2システムストリームデータのリアルタイム記録を実現できる。
【0068】
各バッファメモリの容量は、書込/読出の単位ブロック長、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間のデータ転送レート、MPEG2のシステムストリームのレート、およびHDD119のシーク時間のワースト値から計算することができる。この計算に関しては、後で詳細に説明する。
【0069】
また、メモリ121には、HDD119の空き領域の管理やファイルの管理を行なうファイルシステムが格納されている。したがって、次にシステムストリームを書込み/読出すべき論理アドレスは、ファイルシステムがシステムコントローラ120を介してHDDコントローラモジュール118に指定する。この結果、2チャネル同時録画している際にも、ファイルシステムが次に記録すべき論理アドレスを管理しているので、HDDコントローラモジュール118は、システムコントローラ120によって指示された論理アドレスに対してデータの書込/読出を行なえばよい。このファイルシステムによる管理については、後で詳細に説明する。
【0070】
上述の例では、テレビジョン放送の2チャネルの同時記録を示したが、図1の外部入力端子101にVTR、カムコーダ等を接続すると、システムコントローラ120からセレクタ104に対して外部入力の選択が指定される。この結果、テレビジョン放送のHDD119への録画をチューナ103経由で行ないつつ、外部入力端子101を介する外部テレビジョン信号源からのHDD119へのダビングを同時に行なうことも可能である。
【0071】
[追っかけ再生機能]
さらに、図5は、図1に示したデジタル記録再生装置のいわゆる追っかけ再生機能を説明するタイミング図である。
【0072】
いわゆる「追っかけ再生」とは、テレビジョン放送の録画を行ないながら録画した番組の再生を同時に行なう機能のことをいう。
【0073】
たとえば、ユーザが、チャネル1を午後8時から午後10時まで録画するようにセットした場合、システムコントローラ120は、リアルタイムクロックモジュール127からの情報に基づいて、午後8時になるとチューナ103をチャネル1に指定し、チューナ103は、アンテナ100で受信した信号電波からチャネル1の信号電波を選択し復調する。
【0074】
復調された信号は、前述のように、A/Dコンバータ106、MPEG2ビデオエンコーダ108、オーディオエンコーダ110、およびマルチプレクサ/デマルチプレクサ111を介してMPEG2のシステムストリームに変換される。
【0075】
この時点で、2系統のデータバスはともに使用されていないので、システムコントローラ120は、バッファメモリ116を含む第1のデータバスを選択し、これに応じてMPEG2のシステムストリームは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116を介してHDDコントローラモジュール118に転送される。HDDコントローラモジュール118は、HDD119とのインタフェースコマンドを使用して、データをHDD119に書込む。
【0076】
ユーザが午後9時に帰宅し、録画中のチャネル1のタイトルを最初から見たい場合、ユーザインタフェース122を操作して録画中のタイトルの再生を指示する。これに応じて、システムコントローラ120は、HDDコントローラモジュール118に対してHDD119から録画中のタイトルの読出を指示する。
【0077】
このとき、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111とHDDコントローラモジュール118との間では、バッファメモリ116経由の第1のデータバスが既に使用されているため、バッファメモリ117経由の第2のデータバスを使用する旨がシステムコントローラ120によって指示される。
【0078】
HDD119から読出されたデータは、HDDコントローラモジュール118、バッファメモリ117を経由してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に転送される。
【0079】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111は、バッファメモリ117から受取ったMPEG2のシステムストリームを、映像信号のストリームと音声信号のストリームとにデマルチプレクスし、前者をMPEG2ビデオデコーダ112に、後者をオーディオデコーダ113に与える。
【0080】
MPEG2ビデオデコーダ112は、与えられた映像信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ114に与え、オーディオデコーダ113は、与えられた音声信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ114に与える。D/Aコンバータ114は、与えられた信号をそれぞれアナログ信号に変換し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号をグラフィックコントローラ124の1つの入力に与える。
【0081】
グラフィックコントローラ124は、与えられたアナログのテレビジョン信号をデジタル記録再生装置の外部に接続されたテレビジョンモニタ126に与え、テレビジョン信号を再生表示する。
【0082】
なお、ユーザインタフェース122の操作によって、外部テレビジョンモニタ126への出力テレビジョン信号を、チューナ103からのテレビジョン信号に、またはチューナ102と外部入力端子101とのいずれかをセレクタ104によって選択したテレビジョン信号に、切換えて出力表示することも可能である。さらには、これら3つのテレビジョン信号から任意に、2つまたは3つの信号を選択してグラフィックコントローラ124によりクリッピング処理を行なうことによって、一度に表示することも可能である。
【0083】
この追っかけ再生の場合、HDDコントローラモジュール118は、2系統のMPEG2のシステムストリームを、一定長さの単位ごとに交互にHDD119に対し書込/読出を行なうことになる。すなわち、HDD119からチャネル1のシステムストリームデータを読出してバッファメモリ117に書込んでいる間は、バッファメモリ116にマルチプレクサ/デマルチプレクサ111で生成されたチャネル1のシステムストリームが蓄積される。
【0084】
一方、バッファメモリ116からチャネル1のシステムストリームデータを読出してHDD119に書込んでいる間は、バッファメモリ117に蓄積されているチャネル1のシステムストリームデータはマルチプレクサ/デマルチプレクサ111経由でMPEG2ビデオデコーダ112、オーディオデコーダ113に供給される。
【0085】
図5のタイミング図を参照して、この2つのチャネルを用いた追っかけ再生動作についてより詳細に説明する。図5において、(a)は時間軸を示し、(b)は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111からバッファメモリ116への書込処理時間を示し、(c)は、バッファメモリ116からHDDコントローラモジュール118を経由してHDD119へ書込む処理時間を示し、(d)は、HDD119からHDDコントローラモジュール118経由でデータを読出してバッファメモリ117へ書込む処理時間を示し、(e)は、バッファメモリ117からマルチプレクサ/デマルチプレクサ111への書込処理時間を示している。
【0086】
録画開始が指示されると、図2に関連して説明した録画処理が行なわれる。その後、再生開始が指示されると、図3に関連して説明した再生処理が行なわれる。その際、HDD119に対しては、バッファメモリ116からの書込処理およびバッファメモリ117に転送するための読出処理の両方が行なわれることになる。この2つの処理の調停は、HDDコントローラモジュール118によって行なわれる。
【0087】
具体的に図5では、再生開始時にHDD119は使用可能な状態にあるので、HDD119からデータを読出してバッファメモリ117へ書込む処理が行なわれる。この処理が行なわれている間に、バッファメモリ116のデータ量がしきい値を超え、HDD119への書込が要求されることが考えられる。しかしながらこの場合は、HDD119は使用中のため、処理が終了するまで書込を待つことになる。
【0088】
HDD119からのデータの読出が終了すると、バッファメモリ116からの書込処理が開始される。逆に、再生開始時にHDD119が使用中の場合は、使用可能状態になるまで待ってHDD119からデータを読出し、バッファメモリ117へ書込む処理が行なわれる。
【0089】
以上のように、午後9時から午後10時までは、チャネル1の録画と、録画中のチャネル1のタイトルの再生とが同時に行なわれている状態にある。午後10時にチャネル1の録画が終了し、午後11時に録画されたタイトルの再生が終了する。
【0090】
この追っかけ再生においても、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間では高速にデータ転送を行なうので、2つのバッファメモリ116および117を設けるだけで2系統のMPEG2のシステムストリームのリアルタイムの記録/再生を実現できる。各バッファメモリの容量と、再生時に各バッファメモリが空にならないために必要な書込/読出の単位ブロック長とは、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間のデータ転送レート、およびHDD119のシーク時間のワースト値とから計算できる。
【0091】
[その他の記録再生機能]
上述の例では、録画中のタイトルの追っかけ再生について説明したが、あるタイトルの録画中に、以前に記録した別のタイトルを再生してもよいし、あるタイトルの再生中に、あるチャネルのタイマ録画が始まるようにしてもよい。
【0092】
また、バッファメモリ117はデジタルアウトプット129とも接続されているので、HDD119からHDDコントローラモジュール118を介して読出されたMPEG2のシステムストリームを、バッファメモリ117を経由してデジタルアウトプット129に出力することもできる。または、チューナ103からの入力テレビジョン信号、またはチューナ102の出力と外部入力端子101を介する入力とのいずれかをセレクタ104によって選択して得られたテレビジョン信号を、デジタル圧縮し、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111によってマルチプレクスして形成したMPEG2のシステムストリームを、バッファメモリ117を経由してデジタルアウトプット129に出力することもできる。
【0093】
同様に、バッファメモリ116はデジタルインプット128とも接続されており、デジタルインプット128から入力されたシステムストリームを、バッファメモリ116を経由し、さらにHDDコントローラモジュール118を介してHDD119に記録することも可能であり、また一方、バッファメモリ116を経由して、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111でデマルチプレクスし、映像信号および音声信号のストリームをそれぞれMPEG2ビデオデコーダ112およびオーディオデコーダ113でデコードしてテレビジョンモニタ126上に再生表示することも可能である。これらのバッファメモリ116および117を経由する2系統の入出力バスに関しては、ユーザインタフェース122を通じて任意に指定することができる。
【0094】
[複数プレーヤによるシステム構成]
図1のブロック図に示したデジタル記録再生装置として構成されたプレーヤを2台配置し、1台のプレーヤのデジタルアウトプット129ともう1台のプレーヤのデジタルインプット128とを接続することとする。そして、1台のプレーヤのHDD119から2系統のシステムストリームを同時に読出し、1系統はバッファメモリ116を経由してマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に転送され、もう1系統はバッファメモリ117を経由してデジタルアウトプット129に出力される。
【0095】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ111に転送されたシステムストリームは、映像信号のストリームと音声信号のストリームとにデマルチプレクスされ、それぞれMPEG2ビデオデコーダ112およびオーディオデコーダ113に転送され、デコードされた後、外部テレビジョンモニタ126に出力され再生表示される。
【0096】
一方、デジタルアウトプット129から出力されたMPEG2のシステムストリームは、ケーブルまたは無線によってもう1台のプレーヤのデジタルインプット128に到達する。ここからもう1台のプレーヤに入力されたMPEG2のシステムストリームは、バッファメモリ116を経由し、さらにHDDコントローラモジュール118を介してHDD119に記録されることも可能であり、またバッファメモリ116を経由して、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111でデマルチプレクスされ、映像信号および音声信号のストリームが、それぞれ、MPEG2ビデオデコーダ112およびオーディオデコーダ113でデコードされて、このもう1台のプレーヤに外部接続されたテレビジョンモニタ126上に再生表示されることも可能である。
【0097】
もう1台のプレーヤのHDD119にデータが記録される場合には、1台のプレーヤのHDD119からもう1台のプレーヤのHDD119にデータをコピーしたことになる。また、再生されたデータをもう1台のプレーヤでデコードしその外部テレビジョンモニタ上に再生表示した場合には、1台のプレーヤのHDD119のデータを他のプレーヤで再生したことになり、1台のプレーヤのHDD119のデータを複数のプレーヤで共有することが可能であるということを意味している。
【0098】
図1の実施の形態では、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111とHDDコントローラモジュール118との間には、2系統のデータバスが走っている構成をとっているが、(システムストリームのレート)×N(Nは整数)が、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間のデータの転送レートを超えなければ、書込/読出の単位ブロック長、バッファメモリの容量等のパラメータをチューンナップすれば、N系統のストリームがリアルタイムで同時に走ることが可能である。
【0099】
ただし、単位ブロックの転送と転送との間には、HDD119のシーク時間のワースト値分の時間を考慮する必要がある。これに関しては、後で詳細に説明する。
【0100】
N=3の場合は、図1のデジタル記録再生装置の構成中のマルチプレクサ/デマルチプレクサ111とHDDコントローラモジュール118との間にバッファメモリがもう1つ入り、合計で3系統のデータバスが走る構成になる。この場合には、前述の2チャネル同時録画に加え、HDD119に記録中または記録されている任意のタイトルの再生も同時に可能となる。
【0101】
また、1台のプレーヤに対し、a台のプレーヤを接続する場合、接続する各プレーヤがn本のストリームのバスを有している場合、a台全体でM=an本のストリームが走ることになる。そしてa台のプレーヤが接続される1台のプレーヤのバスの本数NはN=Mとなる。このようにN=Mの場合には、図1の構成中のマルチプレクサ/デマルチプレクサ111とHDDコントローラモジュール118との間に、バッファメモリがM個入りM本のバスが走る構成となる。
【0102】
また、1台のプレーヤが(M−1)個のデジタルアウトプットをもっている構成を考えると、このプレーヤを他の(M−1)台のプレーヤと接続することによって、このプレーヤのHDD119内のデータを他の(M−1)台のプレーヤと共有することができる。
【0103】
[簡易プレーヤの全体構成]
図6は、図1に示したデジタル記録再生装置(プレーヤ)のHDD119をサーバとした場合の、クライアントタイプの簡易プレーヤのブロック図である。
【0104】
図6を参照すると、アンテナ200で受信した、たとえばテレビジョン放送の信号電波は、チューナ202に与えられ、チューナ202は、受信した信号電波から、ユーザによって指定された1つのチャネルの信号電波を選択し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号に復調してセレクタ204の一方入力に与える。セレクタ204の他方入力には、各種の外部テレビジョン信号源が接続可能な外部入力端子201が接続される。
【0105】
セレクタ204は、チューナ202からの出力または外部入力端子201からの入力のいずれかを選択してグラフィックコントローラ224の1つの入力に与える。
【0106】
一方、デジタルインプット228を介して、外部接続された他のプレーヤ(図1)から入力されたMPEG2のシステムストリームは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ211へ転送され、マルチプレクサ/デマルチプレクサ211は、受取ったMPEG2のシステムストリームを、映像信号のストリームと音声信号のストリームとにデマルチプレクスし、前者をMPEG2ビデオデコーダ212に、後者をオーディオデコーダ213に与える。
【0107】
MPEG2ビデオデコーダ212は、与えられた映像信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ214に与え、オーディオデコーダ213は、与えられた音声信号のストリームをデコードしてD/Aコンバータ214に与える。D/Aコンバータ214は、与えられた信号をそれぞれアナログ信号に変換し、映像信号と音声信号とからなるアナログのテレビジョン信号をグラフィックコントローラ224のもう1つの入力に与える。
【0108】
グラフィックコントローラ224は、ユーザによるユーザインタフェース222の操作に応じて、テレビジョンモニタ226への出力テレビジョン信号として、D/Aコンバータ214からのテレビジョン信号、またはチューナ202の出力と外部入力端子201からの入力とのいずれかをセレクタ204によって選択したテレビジョン信号のいずれかに切換えて、表示することが可能であり、さらには双方の信号にクリッピング処理を行なうことにより一度に表示することも可能である。
【0109】
サーバ側のHDD119(図1)から再生したいタイトルの、検索、選択、消去、タイマ予約、指定したタイトルの再生開始、一時停止、早送り、巻戻し、停止等の指令は、システムコントローラ220からデジタルインプット228を経由してサーバ側のプレーヤにコマンドとして送られ、サーバ側のデジタルアウトプット129(図1)によって受信される。そしてこのコマンドはサーバ側のシステムコントローラ120(図1)に転送され、そこでコマンドが実行される。
【0110】
以上のように、図1のプレーヤのデジタルインプット128、デジタルアウトプット129、図6の簡易プレーヤのデジタルインプット228に関し、「インプット」、「アウトプット」とは、MPEG2システムストリームデータ(太線)の入力、出力の方向をそれぞれ意味しているが、実際には、これらのデータ以外に、再生開始、停止等の制御コマンドも転送する必要があり、これらの制御コマンド(細線)の転送方向はストリームデータの転送方向とは逆である。
【0111】
[バッファメモリの容量]
次に、上述のように複数のストリームデータをリアルタイムで同時に扱うために必要な、バッファメモリの容量Cと、書込/読出の単位ブロック長Lと、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間のワーストケースのデータ転送レートBhddと、MPEG2システムストリームのレートBsysと、HDD119のシーク時間のワースト値Twとの関係について詳しく説明する。
【0112】
ただし、シーク時間のワースト値Twは、単なるヘッドのシークのみに要する時間ではなく、シークを開始してから実際にデータの書込/読出が始まるまでにかかる、シーク時間、回転待ち時間、ヘッド切換時間、ECC/EDC等の誤り訂正に要する時間、等の群遅延のワースト値をすべて考慮した時間である。
【0113】
同時に処理するストリーム数をNとした場合、すべてのストリームのリアルタイム性を保持するためには、以下の式を満たす必要がある。
【0114】
Bhdd×Ts>N×(Tw+Ts)×Bsys …(1)
ただし、Tsは、HDD119に対して、書込/読出の単位ブロック長Lを書込み/読出しするのに要する時間であり、Ts=L/Bhddで表わされる。
【0115】
上記の式(1)は、データの読出(再生)の場合は、あるストリームにおいて単位ブロックで読出を行なったデータ量が、N本のストリームを処理するのにかかるN回のシーク時間とN回のデータ書込/読出時間との和の時間内で消費し尽くさないように設計する必要があることを意味している。
【0116】
さらに、データの書込(記録)の場合は、N本のストリームを処理するのにかかる時間に、バッファメモリに蓄積されるデータ量は最悪のケースで、N×(Tw+Ts)×Bsysであることを意味している。
【0117】
したがって、バッファメモリの容量Cは、以下の式を満たす必要がある。
C>N×(Tw+Ts)×Bsys …(2)
上記の式(1)および(2)を満たすような設計を行なうことにより、N本のストリームを同時にリアルタイムで処理することが可能となる。ただし、Bhdd>N×Bsysを満たす範囲内でNを設定しなければならない。
【0118】
[OPF]
次に、この発明で使用される記録媒体(実施の形態ではHDD119)のファイルフォーマットについて説明する。
【0119】
以下に説明するファイルフォーマットを、便宜上、Objective Pool Format(以下、OPF)と呼ぶこととする。図7は、このOPFのファイルの構成を模式的に説明するための図である。
【0120】
図7に示すように、OPFのファイルフォーマットは、リアルタイムエクステント301と、コンテナ情報ファイル302と、タイトルセットファイル303と、タイトルファイル304とから構成されている。以下に、図7を参照して、上記各ファイルの役割について説明する。
【0121】
(1) コンテナ
コンテナとは、OPFにおけるデータ操作の基本単位である。この発明のシステムにおいて、各コンテナはMPEGのデータ構造として閉じており、コンテナ単体でのデータ再生を保証するものとする。この発明のシステムにおけるコンテナのサイズは、以下のとおりである:
(HDD119のセクタサイズ)*5376=512バイト*5376=2752512バイト
この容量のコンテナに、一定時間の映像データと音声データとを格納する。なおこの発明のシステムにおいては、MPEG2でエンコードされた映像データ(Group of Pictures:以下、GOP)とそれに対応する音声データとをマルチプレクサ/デマルチプレクサ111によってマルチプレクスしてシステムストリームとしている。
【0122】
また、1GOPのピクチャー数を15に設定しているため、1コンテナの再生時間は次のようになる。
【0123】
5*(15/30)=2.5秒
ここで、これらのパラメータについて、コンテナ単位での再生が保証されているかどうかの検証を行なう。
【0124】
先の定義において、書込/読出の単位ブロック(コンテナ)長をL=2752512バイトとすると、MPEG2のシステムストリームのレートBsysは、
Bsys=L/2.5=1101004バイト/秒
となる。
【0125】
この発明のシステムにおいては、ストリームの本数はN=2であり、シーク時間のワースト値をTw=50ms、HDDコントローラモジュール118とHDD119との間のワーストケースのデータ転送レートをBhdd=5MB/秒とすると、
Ts=L/Bhdd=550m秒
が成り立つ。したがって、
Bhdd*Ts=5×10^6*550=2.7×10^6
N*(Tw+Ts)*Bsys=2*(50+550)*1101004=1.32×10^6
が成り立ち、上述の式(1)を満たすことになる。したがって、定義されたこれらのパラメータにおいてコンテナ単位でのデータの再生が保証される。
【0126】
(2) リアルタイムエクステント
リアルタイムエクステント301は、マルチプレクサ/デマルチプレクサ111によって作成されたMPEG2のシステムストリームが、上述のコンテナ単位のデータとして格納されるHDD119の領域である。したがって、リアルタイムエクステント301の全体の容量は、必ずコンテナ単体の容量の整数倍である。また、セクタ単位で記録を行なっているHDD119においても、リアルタイムエクステント301の開始アドレスは、コンテナの区切りにあたるアドレスからでなくてはならない。これは、後に示すコンテナ情報ファイル302において、ディスク空間をコンテナ単位のアドレス空間とみなすためである。
【0127】
(3) コンテナ情報ファイル
コンテナ情報ファイル302は、HDD119の記録領域のリアルタイムエクステント301をコンテナ単位のアドレス空間とみなしてコンテナ番号(R0,R1,R2,…)を順に付けたときに、それぞれのコンテナの記録情報を管理するために定義されている。コンテナごとの参照数(リンクカウント)が0の場合は、最初からそのコンテナにMPEG2のデータが記録されていない場合かまたはユーザによりデータ消去の操作が行なわれている場合を示しており、そのコンテナに新たにデータ記録が可能であることを示している。図7の例においては、コンテナR8およびR15が記録可能なコンテナに当たる。参照数(リンクカウント)が1の場合は、そのコンテナが少なくともいずれかのタイトルファイルにより参照されており(MPEG2のデータが記憶されており)、または、予約録画等のため使用する予定があり、そのコンテナは記録不可能であることを示している。
【0128】
(4) タイトルファイル
タイトルファイル304には、当該タイトルについてのリンク情報が記録されている。具体的には、図7に示すように、各タイトルファイルには、ヘッダ情報と、リアルタイムエクステント301における参照するコンテナの開始位置のアドレス情報とが順次記録されている。図7では、タイトルファイル(タイトル0)304−1がリアルタイムエクステントR0〜R3,R6のそれぞれの開始アドレスを格納しており、タイトルファイル(タイトル1)304−2がリアルタイムエクステントR4,R5,R7,R9〜R12のそれぞれの開始アドレスを格納しており、タイトルファイル(タイトル2)304−3がリアルタイムエクステントR13,R14,R16のそれぞれの開始アドレスを格納している。
【0129】
(5) タイトルセットファイル
タイトルセットファイル303は、タイトルファイル304を管理するためのファイルである。その構成は、ヘッダ情報、各タイトルファイルのHDD119における開始アドレスとからなる。図7では、タイトル0ディスクリプタは、タイトルファイル(タイトル0)304−1の開始アドレスを格納しており、タイトル1ディスクリプタは、タイトルファイル(タイトル1)304−2の開始アドレスを格納しており、タイトル2ディスクリプタは、タイトルファイル(タイトル2)304−3の開始アドレスを格納している。
【0130】
[OPFを用いた記録再生動作]
以下に、上述のOPFのファイルフォーマットを用いたこの発明によるデジタル記録再生装置の基本動作について詳細に説明する。
【0131】
なお、上述のOPFのファイルはすべてHDD19に記録されているが、デジタル記録再生装置が起動させられると、OPFのうち、コンテナ情報ファイル302と、タイトルセットファイル303とがメモリ121に読出され、システムコントローラ120によるアドレス制御に用いられる。更新されたメモリ121のファイルの内容は、適当なタイミングでHDD119のファイルに書込まれ、OPFが更新される。
【0132】
(1) 記録動作
まず、HDD119にMPEG2のシステムストリームデータを記録する場合の動作について、図8のフロー図を参照して説明する。
【0133】
まず、ユーザが、ユーザインタフェース122を操作して録画を指示すると(ステップS1)、システムコントローラ120は、HDD119から読出したコンテナ情報ファイル302を参照して、リアルタイムエクステント301のうち書込可能な領域(コンテナ)を確保する(ステップS2)。すなわち、コンテナ情報ファイル302からは参照数(リンクカウント)が0となっているコンテナを検索する。そして、先に説明した2チャネル同時録画などの場合に、他の録画手順によって用いられることがないように、コンテナ情報ファイル302の参照数が0であった該当コンテナの番号に1追加する(ステップS3)。そして、検索したコンテナ番号に当たるHDD119のリアルタイムエクステント301に1コンテナ分のデータを書込む(ステップS4)。
【0134】
ユーザからの終了指示をユーザインタフェース122を介して受けると(ステップS5)、タイトルファイル304を生成し、かつタイトルセットファイル303を更新し、記録処理を終了する(ステップS6)。
【0135】
終了指示がなかった場合は、ステップS2〜S5の手順を繰返す。なお、ユーザからの録画停止要求は、記録を開始してから後、任意のタイミングで指示されるが、この指示要求はメモリ121に一旦蓄えられ、ステップS5において処理される。
【0136】
図7の状態において、ステップS1において録画の指示を受けると、ステップS2において初めに確保される領域(コンテナ)は参照数が0のR8である。そしてステップS3においてコンテナ情報ファイル302のR8の領域に1がセットされる。ステップS4においてコンテナR8の開始アドレスにあたるHDD119の領域にマルチプレクサ/デマルチプレクサ111からのMPEG2システムストリームデータを1コンテナ分書込む。そしてステップS2により参照数0の次の領域R15を確保し、同様に録画動作を繰返す。ステップS5において録画終了の指示を受けると、ステップS6においてタイトルファイル(タイトル3)を生成し、離散的に記録したコンテナの番号からなるリンク情報を格納する。
そしてタイトルセットファイルを更新して録画を終了する。
【0137】
(2) 再生動作
次に、HDD119に記録されたMPEG2のシステムストリームデータを再生する場合の動作について、図9のフロー図を参照して説明する。
【0138】
ユーザがユーザインタフェース122を操作して再生するタイトルを指示すると(ステップS11)、システムコントローラ120は、再生用のコンテナポインタを初期化する(ステップS12)。なお、コンテナポインタとは、該当するタイトルファイル内で今どのコンテナを指し示しているかを示すポインタである。
【0139】
そしてタイトルセットファイル303から該当するタイトルファイル304を選択し、その中で参照されているコンテナへのリンク情報をコンテナポインタの値だけスキャンし、再生すべきコンテナを検索する(ステップS13)。検索したコンテナ番号に当たるHDD119のディスク領域のリアルタイムエクステント301から1コンテナ分のデータを読出し、再生を行なう(ステップS14)。
【0140】
ここで、ユーザからの終了指示をユーザインタフェース122を介して受けると(ステップS15)、終了処理を行ない、再生動作を終了する(ステップS18)。ユーザからの再生停止要求は、再生を開始してから後、任意のタイミングで指示されるが、指示要求はメモリ121に一旦蓄えられ、ステップS15において処理される。終了指示がなかった場合は、次に再生すべきコンテナを参照するためコンテナポインタに1追加する(ステップS16)。ここで、コンテナポインタが該当するタイトルファイル304の終わりに達したかどうかのチェックを行なう(ステップS17)。タイトルファイルの終わりに達したときには終了処理(ステップS18)へ向かい、処理を終了する。コンテナポインタがタイトルファイル304の終わりに達していないときにはステップS13〜S17を繰返す。
【0141】
図7を参照して具体的な例を説明する。ステップS11においてタイトル番号1を再生するよう指示を受けると、ステップS13においてタイトルファイル(タイトル1)の開始アドレスを検索し、参照すべきコンテナ番号R4を得る。ステップS14において、HDD119のコンテナ番号R4に当たるアドレスから1コンテナ分のデータをマルチプレクサ/デマルチプレクサ111に転送し、データの再生を行なう。ステップS15において再生停止指令を受けなかったときは、ステップS16においてコンテナポインタに1追加する。
【0142】
ステップS13に戻り、コンテナポインタが指すコンテナ番号R5を得る。同様の手順を繰返して再生が行なわれていく。再生が進み、コンテナ番号R12を再生し終えたとき、ステップS16においてコンテナポインタに1を追加すると、ステップS17においてタイトルファイルの終わりに到達したと判断されるので、ステップS18の終了処理を行ない再生動作を終了する。
【0143】
(3) 消去動作
次に、HDD119に記録されたMPEG2のシステムストリームデータをタイトルファイル304単位で消去する場合の動作について、図10のフロー図を参照して説明する。
【0144】
ユーザがユーザインタフェース122を操作して消去するタイトルファイルを指示すると(ステップS21)、システムコントローラ120は、HDD119に格納されているタイトルセットファイル303から消去すべきタイトルファイル304を検索し、該当するタイトルファイル304が指し示すコンテナ番号に相当するコンテナ情報ファイル302のリンクカウントを1減少する(ステップS22)。この結果リンクカウントが0となったコンテナは、どのタイトルファイルにおいても参照されないので空き領域となる。次に、指示されたタイトルファイルを消去し(ステップS23)、タイトルセットファイルを更新する(ステップS24)。
【0145】
たとえば、図7の状態からタイトルファイル(タイトル0)を消去する指示を受けたとする(ステップS21)。これに応じて、ステップS22においてコンテナ情報ファイル302におけるR0〜R3,R6の部分のリンクカウントを1減少させて0にする。そしてステップS23,S24において、タイトルファイル(タイトル0)を消去し、タイトルセットファイルからタイトルゼロディスクリプタを消去する。これにより消去動作は終了する。
【0146】
[自動録画機能]
以下、映像信号、音声信号および映像と音声を含む信号を総称して映像音声信号ということにする。この映像音声信号は図1におけるHDD119にタイトルとして記録される。
【0147】
本発明においては、自動録画専用の領域をHDD119に設けておく。その領域に対しては上書きを常に許可し、指定された時間チャネル情報に従い最新の情報を記録する機能を実現している。
【0148】
さらに、図1に示した本発明のデジタル記録再生装置においてはN本のチャネルの同時記録が可能であるため時間帯が同じでありチャネルの異なる番組を複数本自動記録可能である。
【0149】
ただし、この場合においては、複数の自動録画専用領域が必要である。
また、自動録画を実行中の場合であっても、ユーザの指示による別のチャネルの録画を行なうことが可能であり、記録媒体上に記録済または記録中のストリームの再生を行なうことも可能である。ただし、同時に記録、再生可能なストリーム数Nは前述の式(1)を満足する範囲である。
【0150】
図11は、OPFに準拠したタイトルファイル304内の自動録画機能用の設定情報領域を示した図である。
【0151】
図11を参照して、タイトルファイル304は、ヘッダ領域502と、ポインタ503〜506とを含む。ポインタ503〜506は、それぞれ自動録画用に割当てられた自動録画専用領域(コンテナ)を指し示すポインタである。
【0152】
ヘッダ領域502は、1つ以上の自動録画設定511〜514を含んでいる。
各々の自動録画設定511〜514には、それぞれ録画の録画開始時刻515、録画終了時刻516、録画時間517、録画チャネル518および曜日情報519を含んでいる。
【0153】
曜日情報519のフィールドには、設定された条件を毎日実行するか曜日指定で実行するかを設定することができる。
【0154】
自動録画設定511〜514が複数存在する場合には、録画時間517が最長である自動録画設定の録画時間分の領域がポインタ513〜516として割当てられる。
【0155】
自動録画専用領域507〜510は、ハードディスクドライブ上の連続した領域である必要はなく、ユーザにより設定された自動録画の録画開始時刻515がくると、ポインタ503〜506の順番に応じて自動録画専用領域507、自動録画専用領域508、自動録画専用領域509、自動録画専用領域510の順番で映像が書込まれる。
【0156】
また、これらの領域に対しては上書きが許可されているため、次の自動録画設定511〜514の録画開始時刻515がくると、領域の開始位置である507から先ほどの順番で録画が行なわれる。
【0157】
以上のようにして割当てられている自動録画専用領域に対して、たとえば自動録画設定511として、毎日同じ時間帯に放送されるニュースを録画する設定を1つだけしておけば、設定された録画開始時刻515から録画終了時刻516までの録画を毎日実行する。
【0158】
一方、複数の自動録画設定511〜514を行なうと、同一の自動録画専用領域に対して複数指定が可能である。たとえば、あるチャネルの7時のニュースと12時のニュースと17時のニュースを常に録画するように3つ設定してもよい。ただし、自動録画設定511〜514のうち最大の録画時間分の領域が自動録画専用領域として確保されていることが必要である。
【0159】
また、図1に示した本発明のシステムにおいては、先に説明した追っかけ再生が可能であるため、たとえば17時00分から17時30分まで自動録画しているニュースを17時05分に見始めて17時35分にニュースが再生終了するといった使い方もできる。
【0160】
図12は、図11における自動録画専用領域507〜510を確保するためのフローを示したフローチャートである。
【0161】
図1、図12を参照して、ステップS71では、HDD119から図7で説明したコンテナ情報ファイル302が読込まれる。
【0162】
続くステップS72では、コンテナ情報ファイル302を検索し書込が可能なコンテナが存在するかどうかを判別する。この処理は、リンクカウントが0となっているコンテナを検索することにより実現できる。書込可能なコンテナが存在すればステップS73に進む。一方書込可能なコンテナが存在しない場合にはステップS76に進む。
【0163】
ステップS73では、ステップS72において確保したコンテナに対応するリンクカウントテーブルの値を変更する。図7の説明では、リンクカウントについては、通常の予約に関しては1であり、使用されていない場合には0であることを説明したが、自動録画等を指定する場合については−1等の特別な値に設定することにより自動録画専用領域507〜510として割当てられていることを識別できるようにしておくことも考えられる。
【0164】
ステップS74では、確保した領域が録画を実行するのに十分であるかどうかの判別が行なわれ、十分であればステップS75に進む。一方、確保した領域が録画を実行するのに十分でない場合にはステップS72に戻る。
【0165】
ステップS76では、図11で示した自動録画専用領域507〜510の確保のために、他のタイトルが占有している領域を開放させて上書き可能な自動録画専用領域507〜510に変更するかどうかの判別が行なわれる。
【0166】
この処理については、ユーザに問合せる方法や、システムが自動で古いタイトルを削除する方法が考えられる。
【0167】
以上の処理により、自動録画専用領域507〜510が確保できればステップS73に進み、確保できない場合にはステップS77に進む。
【0168】
ステップS77では、領域の確保ができなかったことをユーザに通知し処理を終了する。
【0169】
以上自動録画専用領域507〜510の確保にはこのようなフローチャートに従った手順で処理が行なわれる。
【0170】
図13は、自動録画用のタイトルファイル304の作成手順を示したフローチャートである。
【0171】
図1、図13を参照して、ステップS81においては、ユーザインターフェイス122を介して予約録画の録画開始時刻515、録画終了時刻516、録画チャネル518、曜日情報519の設定が行なわれる。
【0172】
続くステップS82ではステップS81での予約録画設定を自動録画機能とするかどうかをテレビジョンモニタ126に表示させる等の方法でユーザに通知し、ユーザに判定を求める。ここで、ユーザインターフェイス122から自動録画機能を使用する指示を受けた場合には、ステップS83に進む。一方、自動録画機能を使用する指示が特別にない場合には、ステップS85に進み予約が通常予約として扱われる。
【0173】
ステップS83では、自動録画専用領域507〜510が確保される。この領域の確保については、図12で説明したフローチャートに従う。
【0174】
続いて、ステップS84では、ステップS81で得られた録画開始時刻、終了時刻、チャネルおよび曜日情報の各値を自動録画設定511〜514に設定し、それに基づいたタイトルファイル304の作成が行なわれ、このタイトルファイル304はHDD119に書込まれる。
【0175】
図14、図15は、自動録画機能の実行手順を示したフローチャートである。
図14、図15を参照して、ステップS101では、HDD119から自動録画用のタイトルファイル304がシステムコントローラ120に読込まれ、システムコントローラ120は、自動録画設定511〜514を認識する。
【0176】
ステップS102では、ステップS101で読込まれた自動録画設定511〜514にある録画開始時刻515とリアルタイムクロックモジュール127から得た現在の時刻とを比較し、現在時刻が録画開始時刻515であればステップS103に進み、現在時刻が録画開始時刻515と一致しなければステップS104に進む。
【0177】
ステップS103では、録画開始時刻515と録画終了時刻516に従い確保された自動録画専用領域507〜510に対して録画処理が行なわれる。
【0178】
ステップS104では、自動録画機能の解除の指示がユーザインターフェイス122を介して入力されているかどうかの判別が行なわれ、自動録画機能の解除の指示を受けた場合にはステップS107に進み、特に指示を受けていなければステップS105に進む。
【0179】
ステップS105では、自動録画設定の追加の指示がユーザインターフェイス122を介して入力されているかどうかの判別が行なわれる。自動録画設定の追加の指示が行なわれていれば、ステップS116に進む。自動録画設定の追加の指示が行なわれていない場合にはステップS106に進む。
【0180】
ステップS106では、自動録画設定の削除の指示がユーザインターフェイス122を介して入力されているかどうかの判別が行なわれる。自動録画設定解除の指示を受けている場合には、ステップS110に進む。自動録画設定の解除の指示を受けていない場合には、ステップS101に戻る。
【0181】
ステップS107では、削除する自動録画用タイトルの選択をユーザインターフェイス122を介して受取る。続くステップS108では削除するタイトルの自動録画専用領域507〜510の開放が行なわれる。
【0182】
さらに、ステップS109では削除するタイトルのタイトルファイル304が削除される
なお、ステップS108、ステップS109の詳細な処理については、図10で説明しているため説明は繰返さない。
【0183】
ステップS110では、削除すべき自動録画設定を含むタイトルファイル304がユーザインターフェイス122を介して選択される。HDD119から選択された自動録画用のタイトルファイル304が読込まれる。
【0184】
ステップS111では、ユーザインターフェイス122を介して自動録画用のタイトルファイル304が含んでいる自動録画設定511〜514から削除する自動録画設定を選択させる。
【0185】
ステップS112では、選択された自動録画設定が自動録画設定511〜514のうちから削除される。
【0186】
続いて、ステップS113では、ステップS112によって行なわれた削除によってすべての自動録画設定が削除されたかどうかの判定が行なわれる。すべて自動録画設定が削除されていればステップS108に進む。まだ削除されていない自動録画設定が残っている場合にはステップS114に進む。
【0187】
ステップS114では、ステップS112において自動録画設定511〜514のうちいずれかが削除されることにより開放可能な領域が存在することになるかどうかの判定が行なわれる。開放可能な領域が存在すればステップS115に進み、開放可能な領域が存在しない場合にはステップS101に戻る。
【0188】
ステップS115では、開放可能となった領域の開放が行なわれる。具体的には、HDD119からコンテナ情報ファイル302を読込み、開放すべきコンテナに対応するリンクカウントテーブルの値を0にする操作が行なわれる。領域の開放処理については、図10で説明した消去時のフローチャートの手順に従う。
【0189】
自動録画設定の追加をする場合には、ステップS105からステップS116に進む。ステップS116では、ユーザインターフェイス122を介して自動録画設定を新たに追加するタイトルファイル304をユーザに選択させる。
【0190】
ステップS117では、ユーザインターフェイス122を介してユーザに録画の録画開始時刻515、録画終了時刻516、録画チャネル518および曜日情報519を入力させる。
【0191】
ステップS118では、ステップS117において入力された値に基づき自動録画専用領域507〜510が十分であるかどうかの判別が行なわれ、十分であればステップS121に進み、十分でない場合にはステップS119に進む。
【0192】
ステップS119では、HDD119からコンテナ情報ファイル302を読込んでハードディスク中に自動録画専用領域として追加可能な領域が存在するかどうかの判断が行なわれる。自動録画専用領域として追加可能な領域が存在する場合、または、不足領域を他のタイトルの削除と処理を行なって領域の追加が可能になった場合には、自動録画専用領域507〜510を追加するステップS121に進む。領域の追加が可能でない場合にはステップS120に進む。
【0193】
ステップS120では、自動録画設定の追加は行なわれない。そしてステップS106に進む。
【0194】
ステップS121では、自動録画設定511〜514を新たにタイトルファイル304のヘッダ領域502に追加しステップS106に進む。
【0195】
図16は、自動録画タイトルを表示した例である。
図16を参照して、画面には録画予約の設定された3つのタイトルファイルが表示され、タイトル名の横に録画のモードが表示される。ここでは、1番目のいつでもニュースといつでも天気予報という名前のタイトルが自動録画設定されていることがわかる。3番目のタイトルは通常の予約録画設定されている。
【0196】
図17は、自動録画タイトルにおける自動録画設定情報の表示例を示した図である。
【0197】
図17を参照して、ここでは、図16中の1番目のタイトルであるいつでもニュースを例にとって説明する。いつでもニュースのタイトル中には3つの自動録画設定が行なわれている。
【0198】
1つ目は、チャネル2の7時00分から7時10分までの自動録画、2つ目は、チャネル2の12時00分から12時10分までの自動録画、3つ目は、チャネル2の17時00分から7時10分までの自動録画である。
【0199】
これら3つの設定において、自動録画を行なう時間についてはすべて10分である。したがって、上書きの許可された自動録画専用領域は10分の録画が可能な領域が確保される。また、図17の表示では、現在時刻は10時35分となっているため、いつでもニュース用に確保された自動録画専用領域には、7時00分から7時10分の間に放送されたニュース番組が録画されていることになり、このニュースは次の自動録画が開始される12時00分になるまではいつでも視聴が可能である。
【0200】
次に、いつでもニュースのタイトルに自動録画設定を1つ追加する場合を考えてみる。
【0201】
図18は、図17の自動録画設定に対する追加を行なった状態を表示した画面の例を示した図である。
【0202】
図18を参照して、たとえば金曜日の21時00分から22時00分の1時間にチャネル6で放送される1週間分のニュースのダイジェスト番組を追加したい場合には、いつでもニュース用に既に確保されている10分の自動録画専用領域では録画不可能である。そこで、不足分の自動録画専用領域を新たに追加する必要が生ずる。画面では、いつでもニュースの自動録画設定の4番目に金曜日の21時00分から22時00分チャネル6で放映されるニュースの設定が追加されており、この時間は1番から3番目に設定されているニュースの時間の10分に対して1時間になっている。
【0203】
また、追加された設定については、金曜のみ実行されればよいので録画する曜日を金曜のみとしておく。
【0204】
このようにすれば、追加した金曜日のニュース番組は土曜の7時00分まではいつでも視聴可能となる。
【0205】
この状態においては、自動録画領域は1時間分確保されているため、最初の10分については毎日上書き録画されるが、残りの50分については金曜日がくるまでは更新されない。したがって、ユーザの要求がある場合には、この金曜日がくるまでは上書きされない領域のみを再生することも可能である。
【0206】
次に、いつでもニュースのタイトルから自動録画設定を1つ削除する場合を考えてみる。
【0207】
たとえば、先ほど追加した番組の自動録画設定の削除が行なわれる。すると、確保されていた1時間分の自動録画専用領域のうち50分の領域はもう不要となる。したがって、この領域は開放され、自動録画専用領域はもとの10分の領域に戻り、自動録画設定の表示画面は図17で示した状態に戻ることになる。
【0208】
以上説明したように、本発明においては、自動録画専用の領域をハードディスクドライブ中に設けておき、その領域に対しては常に上書きを許可する。したがって、限られた記憶容量のハードディスク等の記録メディアを有効に活用しつつ、定期的に同じ時間帯の番組を録画するような自動録画を行なうことが可能となる。
【0209】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0210】
【発明の効果】
この発明のデジタル記録再生装置および記録再生方法によれば、限られた記憶容量のハードディスク等の記録メディアを有効に活用しつつ、定期的に同じ時間帯の番組を録画するような自動録画を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態によるデジタル記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデジタル記録再生装置の1チャネルの録画動作を説明するタイミング図である。
【図3】図1に示したデジタル記録再生装置の1チャネルの再生動作を説明するタイミング図である。
【図4】図1に示したデジタル記録再生装置の2チャネル同時録画動作を説明するタイミング図である。
【図5】図1に示したデジタル記録再生装置の追っかけ再生動作を説明するタイミング図である。
【図6】この発明の実施の形態による簡易型プレーヤーの全体構成を示すブロック図である。
【図7】この発明で用いるファイルフォーマットの構成を模式的に説明する図である。
【図8】この発明による通常記録動作を説明するフロー図である。
【図9】この発明による通常再生動作を説明するフロー図である。
【図10】この発明による消去動作を説明するフロー図である。
【図11】OPFに準拠したタイトルファイル304内の自動録画機能用の設定情報領域を示した図である。
【図12】図11における自動録画専用領域507〜510を確保するためのフローを示したフローチャートである。
【図13】自動録画用のタイトルファイル304の作成手順を示したフローチャートである。
【図14】自動録画機能の実行手順を示したフローチャートの一部である。
【図15】自動録画機能の実行手順を示したフローチャートの一部である。
【図16】自動録画タイトルを表示した例である。
【図17】自動録画タイトルにおける自動録画設定情報の表示例を示した図である。
【図18】図17の自動録画設定に対する追加を行なった状態を表示した画面の例を示した図である。
【符号の説明】
100,200 アンテナ、101,201 外部入力端子、102,103,202 チューナ、104,204 セレクタ、105,106 A/Dコンバータ、107,108 MPEG2ビデオエンコーダ、109,110 オーディオエンコーダ、111 マルチプレクサ/デマルチプレクサ、112,212 MPEG2ビデオデコーダ、113,213 オーディオデコーダ、114,214 D/Aコンバータ、116,117 バッファメモリ、118 HDDコントローラモジュール、119 HDD、120,220 システムコントローラ、121,221 メモリ、122,222 ユーザインタフェース、124,224 グラフィックコントローラ、126,226 テレビジョンモニタ、127 リアルタイムクロックモジュール、128,228 デジタルインプット、129 デジタルアウトプット、211 デマルチプレクサ。

Claims (8)

  1. 映像音声信号と前記映像音声信号に対応する管理情報とを含むデジタルデータの書込および読出が可能で、かつ、ランダムアクセスすることができる記録媒体に対して記録再生を行なうデジタル記録再生装置であって、
    外部から命令を入力する入力手段と、
    前記記録媒体に対して前記デジタルデータの書込および読出を行なう書込読出手段と、
    現在時刻を計時する計時手段と、
    前記命令および前記現在時刻に応じて前記書込読出手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記命令が定期的に放映される複数の指定番組を含む番組セットの記録をする自動録画命令であるときに、前記番組セットに含まれる前記指定番組のうち最も記録領域を必要とする指定番組の前記映像音声信号の記録に必要な記録領域を前記記録媒体中に確保し、前記現在時刻が前記指定番組の放映時刻になったときに、前記指定番組の前記映像音声信号を確保した前記記録領域に上書きして記録させる、デジタル記録再生装置。
  2. 前記制御手段は、前記入力手段から前記番組セットに新たな指定番組を追加する命令を受けると、前記新たな指定番組の記録に必要な記録領域が前記確保した記録領域より大きいときには、前記確保した記録領域に追加して不足分の記録領域をさらに確保する、請求項1に記載のデジタル記録再生装置。
  3. 前記制御手段は、前記入力手段から前記番組セットに含まれる第1の指定番組を削除する命令を受けると、前記番組セットに残っている他の指定番組のうち必要な記録領域が最も大きい第2の指定番組より前記第1の指定番組が必要としていた記録領域が大きいときは、前記第1の指定番組の記録に必要な記録領域と前記第2の指定番組の記録に必要な記録領域の差に相当する量の記録領域を前記確保した記録領域から開放する、請求項1に記載のデジタル記録再生装置。
  4. 前記記録媒体は、
    前記デジタルデータを基本操作単位ごとに離散的に記録するための第1の領域と、
    前記離散的に記録されたデジタルデータの基本操作単位をタイトルごとにリンクさせるタイトルファイル情報を記録するための第2の領域と、
    前記第1の領域における前記デジタルデータの基本操作単位ごとの使用状態を示すリンクカウント情報を記録するための第3の領域とを含み、
    前記リンクカウント情報は、前記基本単位が未使用のときは、第1の値に設定され、前記基本単位が使用済のときは第2の値に設定され、前記基本単位が上書き可能に指定されるときは、第3の値に設定され、
    前記制御手段は、前記自動録画命令を受けたときは、前記映像音声信号の情報量に相当する数の前記基本操作単位を前記上書き記録領域として前記第1の領域中に確保し、確保した前記基本操作単位に対応する前記リンクカウント情報を前記第3の値に置換する、請求項1に記載のデジタル記録再生装置。
  5. 映像音声信号と前記映像音声信号に対応する管理情報とを含むデジタルデータの書込および読出が可能で、かつ、ランダムアクセスすることができる記録媒体に対して記録再生を行なうデジタルデータの記録再生方法であって、
    外部から命令を入力するステップと、
    前記記録媒体に対して前記デジタルデータの書込および読出を行なうステップと、
    現在時刻を計時するステップと、
    前記命令および前記現在時刻に応じて前記書込読出するステップを制御するステップとを備え、
    前記制御するステップは、前記命令が定期的に放映される複数の指定番組を含む番組セットの記録をする自動録画命令であるときに、前記番組セットに含まれる前記指定番組のうち最も記録領域を必要とする指定番組の前記映像音声信号の記録に必要な記録領域を前記記録媒体中に確保し、前記現在時刻が前記指定番組の放映時刻になったときに、前記指定番組の前記映像音声信号を確保した前記記録領域に上書きして記録させる、デジタルデータの記録再生方法。
  6. 前記制御するステップは、前記入力するステップから前記番組セットに新たな指定番組を追加する命令を受けると、前記新たな指定番組の記録に必要な記録領域が前記確保した記録領域より大きいときには、前記確保した記録領域に追加して不足分の記録領域をさらに確保する、請求項5に記載のデジタルデータの記録再生方法。
  7. 前記制御するステップは、前記入力するステップから前記番組セットに含まれる第1の指定番組を削除する命令を受けると、前記番組セットに残っている他の指定番組のうち必要な記録領域が最も大きい第2の指定番組より前記第1の指定番組が必要としていた記録領域が大きいときは、前記第1の指定番組の記録に必要な記録領域と前記第2の指定番組の記録に必要な記録領域の差に相当する量の記録領域を前記確保した記録領域から開放する、請求項5に記載のデジタルデータの記録再生方法。
  8. 前記記録媒体は、
    前記デジタルデータを基本操作単位ごとに離散的に記録するための第1の領域と、
    前記離散的に記録されたデジタルデータの基本操作単位をタイトルごとにリンクさせるタイトルファイル情報を記録するための第2の領域と、
    前記第1の領域における前記デジタルデータの基本操作単位ごとの使用状態を示すリンクカウント情報を記録するための第3の領域とを含み、
    前記リンクカウント情報は、前記基本単位が未使用のときは、第1の値に設定され、前記基本単位が使用済のときは第2の値に設定され、前記基本単位が上書き可能に指定されるときは、第3の値に設定され、
    前記制御するステップは、前記自動録画命令を受けたときは、前記映像音声信号の情報量に相当する数の前記基本操作単位を前記上書き記録領域として前記第1の領域中に確保し、確保した前記基本操作単位に対応する前記リンクカウント情報を前記第3の値に置換する、請求項5に記載のデジタルデータの記録再生方法。
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