JP3873225B2 - スチールハウスにおける中空通気壁構造 - Google Patents

スチールハウスにおける中空通気壁構造 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、いわゆるスチールハウスの、床組及び壁組に係わる工法に関するものである。スチールハウスとは、米国で開発され、近年急速に市場を拡大しつつある軽量形鋼を構造材とした住宅等建築物の、我が国における呼称であり、高炉メーカーを中心とする業界が母体となって、我が国への導入の準備が進められている。このスチールハウスに、快適な居住性や優れた耐久性を可能にする中空通気壁を設けるための工法を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチールハウスは、木製枠材を軽量形鋼に置き換えた、言わば、枠組壁工法のスチール版として開発された。この工法では、床に構造用面材を張り詰めて水平構面の剛性を確保することを特徴としている。そのために、壁は床を張った上に組み立てられることとなり、階段や吹き抜けなど一部の開口部を除いて、上下階は床板によって完全に遮断される構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
出願人は、先に、住まいの快適な居住性や優れた耐久性を得るための方法として、木造軸組工法における中空通気壁構造を利用した床下土間暖房システムを提案した。特願昭62−89230(特開昭63−254335)等がそれである。スチールハウスにおいても、中空通気壁構造は、快適な居住性や優れた耐久性を得るための手法として極めて有効であるが、上述の通り、従来の技術では構造上床板によって上下階が遮断されるために、これまでスチールハウスの中空通気壁構造は不可能であると考えられていた。
【0004】
この発明が解決しようとする課題は、枠組壁工法を基本構造とするスチールハウスにおいて、床下、天井裏及び小屋裏が壁内空間を介して連通する中空通気壁構造とするにはどのような手段を講じればよいかという点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのような課題を解決するためにこの発明では、床根太の長さ方向に垂直な向きにある壁の壁内空間を利用して、その下部を床下空間へ、上部を天井裏空間へ開放することにより、中空通気壁構造を形成することとした。
【0006】
壁内空間を介して、床下、天井裏及び小屋裏を連通する場合において、壁内空間の上部を天井裏空間へ開放することは容易である。石膏ボードなどによる内面壁を、その上端部を、トップトラックなどの横架材の下端部より下へ下げて張り、天井も、同様に下げて張ればよい。天井板は、構造耐力上重要な役割を担ってはいないので、こうすることで問題は生じない。
【0007】
本発明の課題の中で最も重要な部分は、壁内空間の下部を如何にして床下空間へ開放するかという点であり、この解決の手段として、床根太の長さ方向に垂直な向きにある壁の壁下の床板を開口する方法を考案した。直下の床根太の長さ方向に垂直な壁線を有する外周壁及び間仕切り壁と床組との取り合い部分に関して、床根太を、外周壁及び間仕切り壁にあるたて枠材の下端を固定するボトムトラックなどの横架材の上に、必要な場合には根太受けを設けて、架け渡し、構造用面材からなる床下地板は、縁を室内空間に面する内面壁の位置、即ちたて枠材のフランジの面に沿わせて空隙を設けるように床下地板受けに張ることにより、各階床下とそれぞれの壁内空間とを連通させ、以て床下、天井裏及び小屋裏が壁内空間を介して連通する閉じた空気循環回路を形成するようにした。
【0008】
【作用】
以上述べたような構造となっているために、空気循環回路は充分に大きな断面積を持ち、回路内に温度差が生じると、ファンなどの機械力を必要とせず、単に空気の浮力のみによって回路内には大きな気流が生じる。その働きを利用して、極めて快適な輻射暖房である床下土間暖房システムの採用が可能となる。
【0009】
次に構造耐力の面から問題がないのかについて、検討を加えてみる。周知の如く、枠組壁工法の構造的特色は、床枠材に構造用合板を接合して構成される床組すなわち水平構面を、下部の耐力壁線を支点とする梁と考えるところにある。この場合、水平荷重に対しては、横に置かれた梁の形となり、これをプレートガーダーと考えれば、合板部分がウエブ部分の役割を負担し、側根太、端根太及び壁枠組がフランジ部分の役割を負担していることになる。水平荷重によって水平構面に生じる各応力のうち、せん断力はウエブに相当する部分が負担し、曲げによって生じる弦材力はフランジに相当する部分が負担する。本発明による中空通気壁構造では、床組をプレートガーダーに見立てた場合のウエブに相当する床下地板が中空通気壁の根元部分で開口しているが、その部分のせん断力は、床根太の上側フランジ部分が負担する。また、同じくフランジに相当する端根太は、ここでは広幅の帯状になっているために、弦材力の内、引っ張り力のみに抵抗し、圧縮力に対しては、上下のトラック材及びころび止めとたて枠材の連続した構造が抵抗する。それぞれの耐力は、材料の選択や補強によって任意の強さに設計できるので、本発明による中空通気壁構造は、構造耐力上、在来の枠組壁工法と等しく評価できるものであり、何ら問題はない。
【0010】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は、2階又は3階の床組と、床根太の長さ方向に垂直な壁線を持つ外周壁との取り合い部分についての実施例を示す説明図である。1は下階のたて枠材であり、主として鉛直荷重を負担している。2は下階のたて枠材1の補強材である。3はトップトラックであり、たて枠材1の頭つなぎの役割を担っている。図中の+印aは、タッピンねじ等による接合場所を示すものである。トップトラック3の上にボトムトラック兼端根太4を固定し、これに根太受け5及びころび止め6を固定する。たて枠材9を、ころび止め6に密着させてボトムトラック兼端根太4に固定し、根太受け5’を入れたのち、この上に床根太8を、たて枠材7と背中合わせに架け渡し、床根太8のリップ面に密着させてころび止め6’を入れる。たて枠材7のフランジ面に沿って床下地板受け9を、床根太8の上側フランジ面に固定し、構造用面材からなる床下地板10を張る。
【0011】
図2は図1に示す実施例の、A方向から見た断面図であり、空気の流れの一つの例を説明するものである。11は石膏ボードなどによる内面壁下地であり、その上端をトップトラック3の下端より下へ離して張る。それによって、通気口15が確保される。12は天井材であり、13は構造用面材による外壁下地板である。壁内を上昇した空気は、通気口15から天井裏(上階の床下)16へ流入して拡散し、更に通気口14から上階の壁内へと上がって行く。この空気の流れ方向及び流量は一定ではなく、温度条件によって常に変化するものである。
【0012】
図3は、床根太の長さ方向に平行な壁線を持つ外周壁に対する実施例を示した説明図である。トップトラック3の上にこれと平行して固定されるべき側根太を廃止し、最外側の床根太の外側側面に垂直に、短い床根太17を固定し、その先端を根太受け5の上に乗せかける。こうすることによって、この外周壁は、短い床根太17に対して垂直な壁線を持つことになるので、図1に示す実施例と同様の方法で、この外周壁を中空通気壁構造となすことができる。詳細については、図1の説明と重複するので省略する。
【0013】
図4は、1階の床組と床根太の長さ方向に垂直な壁線を持つ外周壁との取り合い部分についての実施例を示す説明図であり、基本的には、図1に示す2階又は3階の床組に対する実施例と同様である。18は布基礎、19は防湿テープであり、防湿テープ19の上にボトムトラック兼端根太4を、ここには図示しないワッシャーを噛ませ、ビスやアンカーボルトなどでしっかりと固定する。詳細については、図1の説明と重複するので省略する。
【0014】
図5は、間仕切り壁下の床組のころび止めに関する実施例を示す説明図である。この間仕切り壁は、中空通気壁構造とはしない場合であり、床下地板10を張った上に組み立てる。ここでは、床下から壁内への空気の移動は必要ないが、床下では、床根太の長さ方向に沿って自由な空気の流れがなければならない。従って、板状のころび止めは使用できない。21は帯状ひら金物のころび止めであり、引っ張りに働いている。図は、1列に取り付けた状態を示しているが、設計に応じて複数列取り付けることもできる。
【0015】
図6は、間仕切り壁を中空通気壁構造とする場合の、その直下の床根太に対するころび止めの実施例を示す説明図であり、20はボトムトラック、23はころび止め、24は床根太つなぎ材である。
【0016】
図7は、図6に示す実施例の断面図であり、空気の流れの一つの例を説明するものである。12は天井材、11は石膏ボードなどによる内面壁下地であり、その上端をトップトラック3の下端より下へ離して張る。それによって、通気口15が確保される。壁内を上昇した空気は、通気口15から天井裏(上階の床下)16へ流入して拡散し、更に通気口14から上階の壁内へと上がって行く。この空気の流れ方向及び流量は一定ではなく、温度条件によって常に変化するものである。
【0017】
図8は、床根太の長さ方向に平行な壁線を持つ間仕切り壁に対する実施例を示した説明図である。トップトラック3の上にこれと平行して固定されるべき床根太を廃止し、壁を挟んだ両床根太8,8に、垂直に、短い床根太25を固定し、その中央部を根太受け5の上に乗せかける。こうすることによって、この間仕切り壁は、短い床根太25に対して垂直な壁線を持つことになるので、図6に示す実施例と同様の方法で、この間仕切り壁を中空通気壁構造とすることができる。詳細については、図6の説明と重複するので省略する。
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0018】
枠組壁工法を基本構造とするスチールハウスにおいて、各階床下とそれぞれの壁内空間とが連通し、全体として、床下、天井裏及び小屋裏が壁内空間を介して連通する閉じた空気循環回路が形成される。その結果、極めて快適な輻射暖房である床下土間暖房システムの採用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の実施例を示す説明図である。
【図2】図1に示す実施例の空気の流れを説明する断面図である。
【図3】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の他の実施例を示す説明図である。
【図4】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の他の実施例を示す説明図である。
【図5】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の他の実施例を示す説明図である。
【図6】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の他の実施例を示す説明図である。
【図7】図6に示す実施例の空気の流れを説明する断面図である。
【図8】 本発明による、スチールハウスにおける中空通気壁構造の他の実施例を示す説明図である。
【図9】空気循環回路のイメージ図である。
【符号の説明】
1 下階のたて枠材
2 補強材
3 トップトラック
4 ボトムトラック兼端根太
5 根太受け
5’ 根太受け
6 ころび止め
6’ ころび止め
7 たて枠材
8 床根太
9 床下地板受け
10 床下地板
11 内面壁下地
12 天井材
13 外壁下地板
14 通気口
15 通気口
16 天井裏(上階の床下)
17 短い床根太
18 布基礎
19 防湿テープ
20 ボトムトラック
21 帯状ひら金物のころび止め
22 ボトムトラック
23 ころび止め
24 床根太つなぎ材
25 短い床根太
26 1階床下空間
27 1階天井裏空間
28 小屋裏空間
29 壁内空間
a タッピンねじ等による接合場所

Claims (1)

  1. 枠組壁工法を基本構造とするスチールハウスにおいて床根太の長さ方向に垂直な壁線を有する外周壁及び間仕切り壁と床組との取り合い部分の構造に関して、床根太を、外周壁及び間仕切り壁にあるたて枠材の下端を固定する横架材の上に直交するように架け渡し、たて枠材のフランジ面に沿って床下地板受けを、床根太の上側フランジ面に固定し、構造用面材からなる床下地板は、縁をたて枠材のフランジの面に沿わせて空隙を設けるように床下地板受けに張ることにより、各階床下と、外周壁内空間及び間仕切り壁内空間のうち少なくとも外周壁内空間とを連通させ、以て床下、天井裏及び小屋裏が壁内空間を介して連通する閉じた空気循環回路を形成するようにしたことを特徴とするスチールハウスにおける中空通気壁構造。
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