JP3872068B2 - 定着装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置には、感光体によって記録用紙上に静電複写されたトナー像を定着させる定着装置が設けられている。
定着装置としては、記録用紙を加熱する定着ローラの内部に、加熱源としてハロゲンランプ等のヒータランプを設け、そのヒータランプへの通電により発生した熱によって定着ローラを加熱した状態で、定着ローラと加圧ローラとの間に記録用紙を通過させることにより、記録用紙上のトナーを定着(加熱融着)させる構造のものがある。
このような加熱方式の定着装置においては、電源投入時にヒータランプに過大な突入電流が流れてしまい、これにより電源電圧の急激な電圧降下が生じて、周辺機器にフリッカが発生するという問題がある。
このようなフリッカの対策として、交流電力を整流した後に、スイッチングを行うことでヒータランプオン時の突入電流を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、他のフリッカ対策として、複数のヒータと、それら複数のヒータの接続を並列接続または直列接続のいずれか一方に選択的に切り替える切替手段とを備え、前記複数のヒータを直列に接続した状態で交流電源を供給することにより、加熱開始時の突入電流のピーク値を低減させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−254264号公報 特開2000−194237号公報
ところで、前記した特許文献1に記載の技術によれば、交流電力を整流する整流器に突入電流による高電流が流れるので、それに耐えることが可能な定格電流の大きな整流器を用いる必要があり、装置コストが高くなる。
また、特許文献2に記載の技術では、ヒータオン時の突入電流の実効値を制限することは可能であるが、交流電源に突入電流が流れることを完全に防止することができない。また、複数のヒータの接続を切り替えることで、突入電流を低減する方式であるので、ヒータ本数が多くなるという問題もある。
本発明はそのような実情に鑑みてなされたもので、簡単な構成のもとに、加熱開始時に突入電流が交流電源に流れないようにすることが可能な定着装置の提供を目的とする。
本発明の定着装置は、トナーを加熱して用紙に定着させる定着装置であって、電力の供給により発熱する加熱手段(例えばヒータランプ)と、交流電源からの電力を充電する電気二重層コンデンサとを有し、前記電気二重層コンデンサに充電した電力を前記加熱手段に所定の時間だけ供給した後に、前記加熱手段に交流電源から電力を供給するように構成されているとともに、前記電気二重層コンデンサが当該定着装置の低圧スイッチング電源の1次側平滑コンデンサを兼用していることによって特徴づけられる。
本発明の定着装置によれば、起動時においてヒータランプ等の加熱手段に電気二重層コンデンサから電力を供給するので、起動時に交流電源に突入電流が流れず、フリッカを確実に防止することができる。しかも、加熱手段に電力を供給する電気二重層コンデンサが当該定着装置の低圧スイッチング電源の1次側平滑コンデンサを兼用しているので、装置の簡素化を達成することができる。
本発明に定着装置において、加熱手段による加熱途中で加熱手段への電力供給を電気二重層コンデンサから交流電源に切り替えて、突入電流が流れる5〜20サイクル程度の期間のみ、電気二重層コンデンサから加熱手段に電力を供給するように構成すれば、フリッカを防止することができるとともに、電気二重層コンデンサの容量を小さくすることができる。
本発明において、加熱手段への電力供給を電気二重層コンデンサから交流電源に切り替える手段としては、サイリスタ及びトライアックを挙げることができる。
本発明の定着装置において、交流電源からの電力供給と、電気二重層コンデンサからの電力供給とが同時に行われないようにすることが好ましい。すなわち、交流電源からの電力供給と、電気二重層コンデンサからの電力供給とを同時に行うと、加熱手段であるヒータランプ等に定格電流以上の電流が流れてしまい、交流電源の正の半サイクルと負の半サイクルで流れる電流が不平衡となるという問題が発生する。
本発明の定着装置において、電気二重層コンデンサへの充電は、加熱手段に交流電源からの電力が供給されていない期間に行われるように構成すると、電源容量を有効に利用することができる。
本発明の定着装置において、加熱手段への電力供給開始時に、前回の電力供給終了時からの経過時間を検知し、その経過時間が所定の時間を超えているときは、電気二重層コンデンサから電力を加熱手段に供給し、前記経過時間が所定の時間以内であるときには、電気二重層コンデンサからの電力供給を省略して交流電源から電力を前記加熱手段に供給するように構成してもよい。
このような構成を採用すれば、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時において、必要なときだけ電気二重層コンデンサの電力を使用し、突入電流が発生する可能性のない場合には、はじめから交流電源からの電力供給を行うことが可能になり、電気二重層コンデンサの充電回数を減らすことができる。
なお、本発明の定着装置に用いる加熱手段としては、ハロゲンランプ等のヒータランプのほか、電気ヒータなどの他の加熱手段であってもよい。
本発明の定着装置によれば、電力の供給により発熱する加熱手段と、交流電源からの電力を充電する電気二重層コンデンサとを有し、電気二重層コンデンサに充電した電力を加熱手段に所定の時間(交流電源に突入電流が流れる期間に相当する時間)だけ供給した後に、加熱手段に交流電源から電力を供給するように構成して、起動時においてヒータランプ等の加熱手段に電気二重層コンデンサから電力を供給しているので、起動時に交流電源に突入電流が流れず、フリッカを確実に防止することができる。しかも、定格電流の大きな整流器などを用いる必要がないので、装置コストを低く抑えながら、上記した効果を達成することができる。さらに、加熱手段に電力を供給する電気二重層コンデンサが当該定着装置の低圧スイッチング電源の1次側平滑コンデンサを兼用しているので、装置の簡素化を達成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<実施形態1>
−定着装置−
図1は本発明の定着装置の一例を示す図である。
この例の定着装置1は、複写機、プリンタまたはファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置であって、円筒形状の定着ローラ2とロール形状の加圧ローラ4とを備えている。
定着ローラ2の内部には、ハロゲンランプ等のヒータランプ(加熱手段)3が設けられている。ヒータランプ3は、定着ローラ2を加熱するために設けられており、定着ローラ2の軸心に沿って配置されている。ヒータランプ3は後述するヒータ制御回路によって駆動が制御される。
加圧ローラ4は、その軸心が定着ローラ2の軸心と平行となるように配置されている。また、加圧ローラ4の表面は定着ローラ2の外周面に接しており、これら定着ローラ2と加圧ローラ4とは互いに逆向き(図1の矢印で示す向き)に回転する。
そして、この例の定着装置1においては、トナー像が形成された記録用紙Pが、ヒータランプ3によって加熱される定着ローラ2と加圧ローラ4との間で挟持搬送される際に、それら定着ローラ2及び加圧ローラ4から受ける熱及び圧力によって、トナー像が記録用紙P上に定着(加熱溶着)されるようになっている。
−ヒータ制御回路−
図2はヒータ制御回路の構成を示すブロック図である。
この例のヒータ制御回路は、メイン電源スイッチ(SW1)11、ゼロクロススイッチ(SW2)12、充電スイッチ(SW3)13、給電スイッチ(SW4)14、整流回路15、充電回路16、及び、制御部10などによって構成されている。
定着ローラ2のヒータランプ3は、メイン電源スイッチ11及びゼロクロススイッチ12を介して交流電源100に接続される。なお、ゼロクロススイッチ12は、交流電力のゼロクロスポイントを検出する回路を内蔵したもので、スイッチONとなっても直ぐには動作せずに、交流電圧がゼロボルトをクロスした時点から交流電力を出力するスイッチである。
充電スイッチ13、整流回路15、充電回路16及び給電スイッチ14によって充電回路系20が構成されている。この充電回路系20はヒータランプ3と交流電源100との間に、メインスイッチ11及びゼロクロススイッチ12に対して並列に接続されている。
整流回路15は、2つのダイオードD1,D2によって構成されており、充電スイッチ13をONとすることにより供給される交流電力を整流する。充電回路16は、平滑コイルLとキャパシタCcによって構成されており、整流回路15で整流された電力がキャパシタCcに充電される。
キャパシタCcとしては、二重層コンデンサが用いられている。二重層コンデンサは、化学反応を伴わないものであるため寿命が長いと利点がある。さらに、繰り返し充放電による劣化がなく、内部抵抗が2次電池に比べて小さくて秒単位での急速な充放電が可能であり、小型であるという特徴がある。また、二重層コンデンサは、鉛蓄電池等の2次電池のような液交換や液補充なども不要で、メンテナンス性も良いといった利点がある。さらに、二重層コンデンサは、電極に活性炭を使用し、鉛などの有害物質を含まないため、廃棄時における環境負荷も少ないといった優れた特徴もある。
そして、以上のゼロクロススイッチ12、充電スイッチ13及び給電スイッチ14のON/OFFは制御部10によって制御される。その制御部10の制御動作を図3のタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
まず、電源投入前やスタンバイ状態にあるときには、ゼロクロススイッチ12はOFFに設定されており、ヒータランプ3への電流の供給は遮断されている。
一方、充電回路系20の充電スイッチ13は、電源投入前やスタンバイ状態のときにONに設定されている。また、スタンバイ状態のときに給電スイッチ14はOFFに設定されており、この状態つまり充電スイッチ13がONで給電スイッチ14がOFFの状態のときに、交流電源100からの交流電力が充電回路系20に供給され、充電回路16のキャパシタCcが充電される。
次に、スタンバイ状態から復帰する際のスイッチ制御について説明する。
スタンバイ状態では、メイン電源スイッチ11はON状態になっているが、前記したようにゼロクロススイッチ12はOFFに設定されている。
このスタンバイ状態から復帰する際に、プリント開始信号(起動信号)が制御部10に供給されると、制御部10は、充電回路系20の充電スイッチ13をOFFにするとともに、給電スイッチ14を所定時間tだけONにする。このスイッチ制御により、充電回路16のキャパシタCcからヒータランプ3に電力が供給される。このとき、給電スイッチ14をONとする期間(所定時間t)は、スタンバイ状態のヒータランプ(ハロゲンランプ等)3に交流電源100から電力を供給したときに突入電流が流れる時間に相当する期間、例えば5〜20サイクル(50Hzの交流電源であると、0.4〜1.6sec)とする。
そして、給電スイッチ14のON期間(t)が終了した時点(給電スイッチ14がOFFとなった時点)で、ゼロクロススイッチ12をONにすることにより、ヒータランプ3への電力供給をキャパシタCcから交流電源100に切り替えて、交流電源100からヒータランプ3に交流電力を供給して定着ローラ2を加熱する。この後、ゼロクロススイッチ12をOFFにして加熱を終了する(ウォームアップ終了)。
このように、スタンバイ状態からの復帰時に、所定時間tだけキャパシタCcからヒータランプ3に電力を供給し、このキャパシタ給電を終了した後に、交流電源100からヒータランプ3に交流電力を供給することで、復帰時(起動時)に交流電源100に突入電流が流れることがなくなるので、フリッカを確実に防止することができる。
また、電源投入時(メイン電源スイッチ11をONにする時)においても、上記したスタンバイ状態からの復帰時におけるスイッチ制御を行うことにより、交流電源100に突入電流が流れることがなくなるので、フリッカを確実に防止することができる。
ここで、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時に、キャパシタCcからの給電を常に行うようにしてもよいが、ヒータランプ3の温度状態に応じてキャパシタCcからの給電を必要なときだけ行うようにしてもよい。
具体的には、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時に、前回のヒータランプ3への電力供給を終了した時点(通電終了時)からの経過時間を検知し、その経過時間が所定の設定時間Tを超えているときは、キャパシタCcからヒータランプ3に電力を供給し、前記経過時間が設定時間T以内であるときは、キャパシタCcからの電力供給を省略して交流電源100からヒータランプ3に電力を供給するという制御を行う。
この場合、キャパシタCcからの給電の要否を決定する設定時間Tは、通電終了後のヒータランプ3の温度低下状態に基づいて設定すればよい。すなわち、ヒータランプ3への通電を終了すると、ヒータランプ3の温度が低下しはじめるが、その温度低下は通電終了後の経過時間に応じて変化するので、ヒータランプ3の温度が、突入電流が発生する温度に低下するまでの経過時間を予め実験や計算等により求めておき、その実験等による経過時間を基に設定時間Tを決定する。
<実施形態2>
図4はヒータ制御回路の他の例の構成を示すブロック図である。
この例のヒータ制御回路は、図2に示したヒータ制御回路において、給電スイッチ14に替えてDC/DCコンバータ24を用いた点に特徴がある。それ以外の構成は、図2のヒータ制御回路を同じである。
この例においても、前記した<実施形態1>と同様に、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時に、DC/DCコンバータ24を所定時間tだけONに設定して、キャパシタCcからヒータランプ3に電力を供給し、このキャパシタCcからの給電を終了した後に、交流電源100からヒータランプ3に交流電力を供給するという制御を行うことで、電源投入時や復帰時に交流電源100に突入電流が流れることがなくなるので、フリッカを確実に防止することができる。
ここで、この例に用いるDC/DCコンバータ24は、入力電圧範囲が110(V)〜10(V)の範囲において、これを出力電圧100(V)に変換することが可能であり、コンバータ効率が85%のものであって、充電回路16のキャパシタCcからの電力供給を行わないときは、キャパシタCcに充電された電力(電気エネルギ)を消費しないように設計されている。なお、DC/DCコンバータ24において、キャパシタCcに充電された電力(電気エネルギ)の一部が消費されるが、キャパシタCcの端子電圧の下限値を低く設定できるので、前記した<実施形態1>のヒータ制御回路に対して静電容量を低減することができる。
<実施形態3>
図5はヒータ制御回路の別の例の構成を示すブロック図である。
この例のヒータ制御回路は、図2に示したヒータ制御回路において、給電スイッチ14に替えて、トランジスタTr1、Tr2などを用いたスイッチング回路34を使用している点に特徴がある。それ以外の構成は、図2のヒータ制御回路を同じである。
この例においても、前記した<実施形態1>と同様に、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時に、スイッチング回路34を所定時間tだけONに設定して、キャパシタCcからヒータランプ3に電力を供給し、このキャパシタCcからの給電を終了した後に、交流電源100からヒータランプ3に交流電力を供給するという制御を行うことで、電源投入時や復帰時に交流電源100に突入電流が流れることがなくなるので、フリッカを確実に防止することができる。
ここで、この例に用いるスイッチング回路34は、入力電圧範囲が220(V)〜90(V)において、スイッチング制御(出力電圧のフィードバック制御)により、出力電圧を110(V)〜85(V)の範囲で調整でき、スイッチング効率が95%のものであって、充電回路16のキャパシタCcからの電力供給を行わないときは、キャパシタCcに充電された電力(電気エネルギ)を消費しないように設計されている。なお、スイッチング回路34において、キャパシタCcに充電された電力(電気エネルギ)の一部が消費されるが、キャパシタCcの端子電圧の下限値を低く設定できるので、前記した<実施形態1>のヒータ制御回路に対して静電容量を低減することができる。
<実施形態4>
図6はヒータ制御回路の別の例の構成を示すブロック図である。
この例のヒータ制御回路は、図2に示したヒータ制御回路において、ゼロクロススイッチ12に替えてトライアック42を用いた点、及び、給電スイッチ14に替えてサイリスタ44を用いた点に特徴がある。それ以外の構成は図2のヒータ制御回路を同じである。
この例においては、電源投入時やスタンバイ状態からの復帰時にサイリスタ44をONにした後、所定時間tが経過した時点でトライアック42をONにするという制御を行うことにより、電源投入時や復帰時に交流電源100に突入電流が流れないようにしてフリッカを確実に防止する。
ここで、この例のヒータ制御回路において、キャパシタCcは、交流電源100のほぼ最大値(波高値)Em(√2Erms:141V)に充電されており、サイリスタ44がONとなった後の放電に伴い、キャパシタCcの端子電圧は低下し、突入電流がおさまる所定時間tが経過した後、キャパシタCcの端子電圧はEtとなる。また、所定時間tが経過した後で、キャパシタCcの給電の極性(+)と交流電源100の極性(+)とが同一で最大値Emのとき、すなわち、交流の位相が90度のときにトライアック42をONとする。このとき、サイリスタ44のアノード電圧はEt、カソード電圧にはトライアック42からEmが印加された状態となり、Em>Etでサイリスタ44は逆バイアス状態となるので、サイリスタ44はターンオフし、以後はオフ状態を維持する。
<実施形態5>
この例では、充電回路16のキャパシタCcを、定着装置の低圧スイッチング電源の1次側平滑コンデンサに兼用している点に特徴がある。すなわち、図7に示すように、定着装置の低圧スイッチング電源には、通常、1次側平滑コンデンサ50が設けられており、この1次側平滑コンデンサ50を充電回路16のキャパシタCc(図2参照)で兼用するようにしている。
なお、充電回路16のキャパシタCcを1次側平滑コンデンサ50の兼用部品とするには、図2に示すキャパシタCcの両端a,bを、図7に示すA点とB点に接続して、そのA点とB点との間の平滑コンデンサ50を省略すればよい。
<実施形態6>
−定着装置−
図8は本発明の定着装置の他の例を示す図である。
この例の定着装置101は、複写機、プリンタまたはファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置であって、円筒形状の定着ローラ2とロール形状の加圧ローラ4とを備えている。
定着ローラ2の内部には、ハロゲンランプ等のメインヒータランプ31及びサブヒータランプ32が設けられている。メインヒータランプ31及びサブヒータランプ32は、定着ローラ2を加熱するために設けられており、定着ローラ2の軸心と平行な方向に沿って配置されている。メインヒータランプ31及びサブヒータランプ32は後述するヒータ制御回路によって駆動が制御される。
加圧ローラ4は、その軸心が定着ローラ2の軸心と平行となるように配置されている。また、加圧ローラ4の表面は定着ローラ2の外周面に接しており、これら定着ローラ2と加圧ローラ4とは互いに逆向き(図1の矢印で示す向き)に回転する。
そして、この例の定着装置101においては、トナー像が形成された記録用紙Pが、メインヒータランプ31及びサブヒータランプ32によって加熱される定着ローラ2と加圧ローラ4との間で挟持搬送される際に、それら定着ローラ2及び加圧ローラ4から受ける熱及び圧力によって、トナー像が記録用紙P上に定着(加熱溶着)されるようになっている。
−ヒータ制御回路−
図9はヒータ制御回路の構成を示すブロック図である。
この例のヒータ制御回路は、メイン電源スイッチ(SW1)11、ゼロクロススイッチ(SW2)12、充電スイッチ(SW3)13、給電スイッチ(SW4)14、補助給電スイッチ(SW5)17、整流回路15、充電回路16、及び、制御部110などによって構成されている。
定着ローラ2のメインヒータランプ31は、メイン電源スイッチ11及びゼロクロススイッチ12を介して交流電源100に接続される。また、サブヒータランプ32は、後述する充電回路16に補助給電スイッチ17を介して接続されている。
なお、ゼロクロススイッチ12は、交流電力のゼロクロスポイントを検出する回路を内蔵したもので、スイッチONとなっても直ぐには動作せずに、交流電圧がゼロボルトをクロスした時点から交流電力を出力するスイッチである。
充電スイッチ13、整流回路15、充電回路16及び給電スイッチ14によって充電回路系20が構成されており、この充電回路系20はメインヒータランプ31と交流電源100との間に、メイン電源スイッチ11及びゼロクロススイッチ12に対して並列に接続されている。
整流回路15は、2つのダイオードD1,D2によって構成されており、充電スイッチ13をONとすることにより供給される交流電力を整流する。充電回路16は、平滑コイルLとキャパシタCcによって構成されており、整流回路15で整流された電力がキャパシタCcに充電される。
キャパシタCcとしては、二重層コンデンサが用いられている。二重層コンデンサは、化学反応を伴わないものであるため寿命が長いと利点がある。さらに、繰り返し充放電による劣化がなく、内部抵抗が2次電池に比べて小さくて秒単位での急速な充放電が可能であり、小型であるという特徴がある。また、二重層コンデンサは、鉛蓄電池等の2次電池のような液交換や液補充なども不要で、メンテナンス性も良いといった利点がある。さらに、二重層コンデンサは、電極に活性炭を使用し、鉛などの有害物質を含まないため、廃棄時における環境負荷も少ないといった優れた特徴もある。
そして、以上のゼロクロススイッチ12、充電スイッチ13、給電スイッチ14、及び補助給電スイッチ17のON/OFFは制御部110によって制御される。その制御部110の制御動作を、図10のタイミングチャートを参照しながら以下に説明する。
まず、電源投入前やスタンバイ状態にあるときには、ゼロクロススイッチ12はOFFに設定されており、メインヒータランプ31への電流の供給は遮断されている。また、補助給電スイッチ17もOFFに設定されており、サブヒータランプ32への電力供給も遮断されている。
一方、充電回路系20の充電スイッチ13は、電源投入前やスタンバイ状態のときにONに設定されている。また、スタンバイ状態のときに給電スイッチ14はOFFに設定されており、この状態つまり充電スイッチ13がONで給電スイッチ14がOFFの状態のときに、交流電源100からの交流電力が充電回路系20に供給され、充電回路16のキャパシタCcが充電される。
次に、スタンバイ状態から復帰する際のスイッチ制御について説明する。
スタンバイ状態では、メイン電源スイッチ11はON状態になっているが、前記したようにゼロクロススイッチ12はOFFに設定されており、補助給電スイッチ17もOFFに設定されている。
このスタンバイ状態から復帰する際に、プリント開始信号(起動信号)が制御部110に供給されると、制御部110は、充電回路系20の充電スイッチ13をOFFにするとともに、給電スイッチ14を所定時間tだけONにする。さらに、補助給電スイッチ17をONにする。このスイッチ制御により、充電回路16のキャパシタCcからメインヒータランプ31及びサブヒータランプ32に電力が供給される。このとき、給電スイッチ14をONとする期間(所定時間t)は、スタンバイ状態のメインヒータランプ(ハロゲンランプ等)31に交流電源100から電力を供給したときに突入電流が流れる時間に相当する期間、例えば5〜20サイクル(50Hzの交流電源であると、0.4〜1.6sec)とする。
そして、給電スイッチ14のON期間(t)が終了した時点(給電スイッチ14がOFFとなった時点)で、ゼロクロススイッチ12をONにすることにより、交流電源100からメインヒータランプ31に交流電力を供給して定着ローラ2を加熱する。このとき、補助給電スイッチ17はONの状態を保持し、キャパシタCcからサブヒータランプ32への給電を維持しておく。この後、ゼロクロススイッチ12及び補助給電スイッチ17をOFFにして加熱を終了する(ウォームアップ終了)。
このように、スタンバイ状態からの復帰時に、所定時間tだけキャパシタCcからメインヒータランプ31に電力を供給し、このキャパシタ給電を終了した後に、交流電源100からメインヒータランプ31に交流電力を供給することで、復帰時(起動時)に交流電源100に突入電流が流れることがなくなるので、フリッカを確実に防止することができる。しかも、サブヒータランプ32には、加熱終了までキャパシタCcから電力が供給されるので、このサブヒータランプ32よる加熱付加により、ウォームアップに要する時間を短縮することができる。
なお、この例においても、電源投入時(メイン電源スイッチ11をONにする時)においても、上記したスタンバイ状態からの復帰時におけるスイッチ制御を行うことにより、交流電源100に突入電流が流れることがなくなり、フリッカを防止することができる。
なお、図9に示す例では、メインヒータランプ31及びサブヒータランプ32の本数をそれぞれ1本ずつとしてが、それらメインヒータランプ31及びサブヒータランプ32は複数本であってもよい。
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置において、突入電流による影響を防止するのに有効に利用できる。
本発明の定着装置の一例を示す図である。 図1の定着装置に適用するヒータ制御回路の一例を示すブロック図である。 ヒータ制御のタイミングチャートである。 ヒータ制御回路の他の例を示すブロック図である。 ヒータ制御回路の別の例を示すブロック図である。 ヒータ制御回路の別の例を示すブロック図である。 定着装置の低圧スイッチング電源1次側の回路構成を示す図である。 本発明の定着装置の他の例を示す図である。 図8の定着装置に適用するヒータ制御回路の一例を示すブロック図である。 ヒータ制御のタイミングチャートである。
符号の説明
1,101 定着装置
2 定着ローラ
3 ヒータランプ
4 加圧ローラ
10,110 制御部
11 メイン電源スイッチ(SW1)
12 ゼロクロススイッチ(SW2)
13 充電スイッチ(SW3)
14 給電スイッチ(SW4)
15 整流回路
16 充電回路
20 充電回路系
Cc キャパシタ
17 補助給電スイッチ(SW5)
31 メインヒータランプ
32 サブヒータランプ
42 トライアック
44 サイリスタ
50 平滑コンデンサ
100 交流電源

Claims (6)

  1. トナーを加熱して用紙に定着させる定着装置であって、電力の供給により発熱する加熱手段と、交流電源からの電力を充電する電気二重層コンデンサとを有し、前記電気二重層コンデンサに充電した電力を前記加熱手段に所定の時間だけ供給した後に、前記加熱手段に交流電源から電力を供給するように構成されているとともに、前記電気二重層コンデンサが当該定着装置の低圧スイッチング電源の1次側平滑コンデンサを兼用していることを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱手段による加熱途中において当該加熱手段への電力供給が前記電気二重層コンデンサから交流電源に切り替えられることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記電気二重層コンデンサから交流電源に切り替える手段がサイリスタ及びトライアックであることを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 交流電源からの電力供給と前記電気二重層コンデンサからの電力供給とが同時に行われないように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記電気二重層コンデンサへの充電は、前記加熱手段に交流電源からの電力が供給されていない期間に行われるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記加熱手段への電力供給開始時に、前回の電力供給終了時からの経過時間を検知し、その経過時間が所定の時間を超えているときは、前記電気二重層コンデンサから電力を前記加熱手段に供給し、前記経過時間が所定の時間以内であるときには、前記電気二重層コンデンサからの電力供給を省略して交流電源から電力を前記加熱手段に供給するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の定着装置。
JP2004090049A 2004-03-25 2004-03-25 定着装置 Expired - Fee Related JP3872068B2 (ja)

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