JP3871308B2 - ピッチ粒子表面の電荷調節方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、製紙原料の前処理方法に関する。更に詳しくは、本発明は、紙の製造工程において、ピッチ障害を有効に抑制、防止する製紙原料の前処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パルプ及び紙の製造工程でピッチと言われているものは、木材、パルプ及び紙から遊離した天然樹脂やガム物質、更にはパルプ及び紙の製造工程で使用される添加薬品などに由来する、有機物を主成分とする非水溶性の粘着物質である。ピッチは、パルプ及び紙の製造工程中、特に白水中では、コロイド状になって分散しているが、何らかの外的作用、例えば大きなせん断力、pHの急激な変化、硫酸バンドの過剰添加などにより、コロイド状態が破壊されて凝集、巨大化すると考えられている。凝集、巨大化したピッチは、その粘着性によりパルプや紙へ付着し、またファンポンプ、配管内、チェスト、ワイヤー、フェルト、ロールなどの製造装置類へ付着した後剥離して、パルプや紙へ再付着し、紙の汚点・欠点の発生による品質の低下や、断紙の発生による、生産製、作業性の低下などのピッチ障害を引き起こす。近年、紙の多様化による使用薬品類の増加と、工程で使用する水のクローズド化が進みにつれて従来にも増してピッチ障害が多発するとともに、複雑化している。
【0003】
例えば、特開平4−241184号公報には、天然ピッチトラブル抑制のためジメチルジアリルアンモニウム塩化物/アクリル酸/(場合によっては、アクリル酸アルキルエステル類)共重合物を抄紙系のウェットエンドに添加する方法が開示されている。また、パルプ製造の漂白工程アルカリ抽出において、原料木材に由来するパルプ中のピッチを除去する方法として、水溶性の不飽和カルボン酸と疎水性単量体との共重合体をパルプスラリーが次のアルカリ抽出塔に入る前に添加することを開示している(特開平11−256490号公報)。しかしながら特に機械パルプを主体とする製紙原料に由来する汚れを抑制する方法に関しては、まだ決定的に効果ある対策は提案されていない。すなわち、機械パルプは原料木材に由来するアニオン性物質が多量に混入してくるため、これを電気的に中和するには従来のアクリル系あるいはジアリルアンモニウム系カチオン性高分子では、十分処理できない。従って処理後のカチオン要求量も低下せず、このパルプを配合した製紙原料を抄紙すると、操業中の断紙や成紙の欠点として影響が現れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ピッチの凝集を防ぐために、ピッチ粒子表面の電荷調節作用のあるいわゆる凝結剤がピッチコントロール剤として用いられ、高カチオンであるほどその効果は高い。その点、非常に高カチオンであるポリエチレンイミンは汚れ防止効果に優れるのだが、同時に高価である。この問題を解決するためにエピクロルヒドリンなどを使用したポリエチレンイミン架橋品が多く用いられているが、これらの架橋剤は添加分だけカチオン密度が下がり効果も落ちる。本発明では架橋剤として末端反応性のある縮合系ポリカチオン物質を用いることで、カチオン密度低下の問題を解決し、更にコストメリットを持つポリエチレンイミン変性物の合成を目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、以下のような発明に達した。すなわち、本発明の請求項1の発明は、エピハロヒドリンをA(モル)とし、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された一種以上のアミン類をB(モル)とすると、A/B=0.25〜0.9の範囲において反応させた下記一般式(1)で表される化合物を主体とするポリカチオン物質と、分子量10,000〜70,000のポリアルキレンイミンとをポリアルキレンイミン中のアミノ基をC(モル)、上記一般式(1)で表されるポリカチオン物質中のハロヒドリン基及び/またはエポキシ基をD(モル)とするとC/D=5〜300(モル%)の範囲で反応させた下記一般式(2)で表される構造単位を有するポリアルキレンイミン変性物をピッチの凝集を防ぐことを目的として、原料パルプチェスト配管出口あるいはマシンチェストにおいて、古紙および/または機械パルプの配合された抄紙前の製紙原料中に添加することを特徴とするピッチ粒子表面の電荷調節方法である。
【化1】
Figure 0003871308
一般式(1)
但しPはエポキシ基あるいはハロヒドリン基、pは0〜20の整数であり、R1〜R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基あるいはベンジル基、X1〜X2は陰イオンである。
【化2】
Figure 0003871308
一般式(2)
但しnは0〜20の整数であり、R1〜R4は水素、又は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル碁あるいはベンジル基、X1〜X2は陰イオンである。
【0006】
請求項2の発明は、前記ポリアルキレンイミンがポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1に記載のピッチ粒子表面の電荷調節方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のポリアルキレンイミン変性物は、特定のポリカチオン物質によりポリアルキレンイミンを架橋反応で変性したものである。以下、これらポリアルキレンイミン変性物とその変性方法について詳しく説明する。変性するため使用するポリカチオン物質は、アンモニア、脂肪族第1級〜第3級アミン(以下第1級アミンなどと記載する)から選択された1種以上のアミン類とエピハロヒドリンを反応させて製造することができる。本発明中におけるポリカチオン物質の製造方法に特に制限はなく、例えばアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類にエピハロヒドリンを滴下して反応することができる。本発明においては、エピハロヒドリンを反応器に仕込み、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類を滴下し反応することが好ましい。
【0008】
本発明で使用するポリカチオン物質は、エピハロヒドリンに対するアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類のモル比は、所望するポリアルキレンイミン変性物の性状、構造、分子量などによって適宜選択されるが一般的には0.25〜1.20の範囲である。エピハロヒドリンに対するアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類のモル比が0.25以下の場合、エピハロヒドリンが残存する。エピハロヒドリンに対するアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類のモル比が1.20以上の場合は、エピハロヒドリンとアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類の反応により得られるポリアカチオン物質の末端にハロヒドリン基が生成物中における含有率が低下し、ポリアルキレンイミンと反応しにくくなる。
【0009】
本発明で使用するポリカチオン物質は、前記一般式()で表される両末端反応性のある架橋作用のあるものである。架橋作用のあるものは、エピハロヒドリンに対するアンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された1種以上のアミン類のモル比が、凡そ0.25〜0.9の範囲で反応させると前記一般式()で表されるポリカチオン物質の生成比率が高くなる
【0010】
本発明におけるポリアルキレンイミンと前記一般式(1)で表されるポリカチオン物質との反応から生成する変性物の製造方法に特に制限はなく、例えばポリアルキレンイミンに前記一般式(1)で表されるカチオン物質を加えて反応させることによって製造することができる。
【0011】
反応制御の方法として特に制限はなく、例えば反応前、原料であるポリアルキレンイミンと前記一般式(1)で表されるポリカチオン物質からなる混合物を予めイオン交換水などで希釈して反応させ反応速度を下げることができる。あるいは、反応中に希釈しながら反応速度を調節することもできる。また、所望な製品粘度の反応物を得るために、反応途中に硫酸や塩酸などの酸類を添加して反応を停止させることもできる。
【0012】
エピハロヒドリンとアミン類との反応を行う温度範囲は、その後の変性反応で所望するポリアルキレンイミン変性物の性状、構造、分子量などによって適宜選択されるが一般的には10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲である。反応を行う温度が20℃以下では、反応速度が遅く実用的でないし、60℃以上ではエピハロヒドリンとアンモニア又は脂肪族一価あるいはポリアミンの反応により得られるポリカチオン物質末端ハロヒドリン基あるいはエポキシ碁が加水分解され、ポリアルキレンイミンとの反応性がなくなる。
【0013】
また、ポリアルキレンイミン(D)前記一般式(3)及び/または(4)で表されるポリカチオン物質の反応を行う温度の範囲は、所望するポリアルキレンイミン変性物の性状、構造、分子量などによって適宜選択されるが一般的には10〜90℃、好ましくは20〜70℃の範囲である。また、前記ポリカチオン物質との反応性を向上させるためエピハロヒドリンに対してモル比で1.0以下の範囲の、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を加えて反応を行うこともできる。
【0014】
変性反応時のモル比については以下の範囲で行う。すなわちポリアルキレンイミン中のアミノ基をC(モル単位)と、前記一般式(3)及び/または(4)で表されるポリカチオン物質中のハロヒドリン基及び/またはエポキシ基をD(モル単位)とすると、C/D=5〜300(モル%)の範囲で反応する。例えばポリアルキレンイミンの分子量が数万〜数十万と高い場合は、特に上記一般式(3)で表されるポリカチオン物質を高い比率でし込むと、架橋反応が進み過ぎてポリアルキレンイミンが水不溶化してしまう。したがってし込みモル%としては、通常5〜50モル%、好ましくは5〜30モル%である。一方ポリアルキレンイミンの分子量が1,000〜10,000など低い場合は、し込みモル%としては、通常50〜300モル%、好ましくは70〜150モル%である。
【0015】
本発明によるポリアルキレンイミン変性物の大きな特徴は、ポリアルキレンイミンをポリカチオン物質により一部架橋し、高分子量化及びポリマーの3次元化を行うことにより機能が向上した。本発明によるポリアルキレンイミン変性物の特徴は、ポリアルキレンイミンの従来の性質を損なうことなく、更に凝集力などを上げることに成功した。すなわち、ポリアルキレンイミンは、分子内に一級アミノ基を中心に一級〜三級アミノ基が存在するが、中性抄紙原料などの高pHパルプ分散液中では解離がなくなり効果が低下する。しかし、前記一般式(3)及び/または(4)で表されるポリカチオン物質中には、四級アミノ基が存在し、変性後四級アミノ基が導入されることにより使用範囲が広がることになる。従って酸性抄紙だけではなく中性、アルカリ抄紙においても顕著な効果を発揮する。とりわけアニオン性物質が多く混入してくる機械パルプが配合された製紙原料においても、カチオン密度が高く効率良くカチオン要求量を低下させることが可能であり、その結果、操業中の断紙、成紙の欠点や紙裂けなどを減少させることができる。
【0016】
本発明で使用するポリアルキレンイミン変性物の製紙原料への添加量としては、製紙原料のカチオン要求量により異なるが、対乾燥性紙原料当たり高分子純分として、凡そ100〜5000ppmであり、好ましくは100〜2000ppm、更に好ましくは100〜1000ppmである。カチオン性水溶性高分子重合体の添加量は、ミューテック社製のPCD−03型などを使用して製紙原料のカチオン要求量を測定し決定していく。例えば使用製紙原料中に本発明の高分子を添加、撹拌処理した後、ワットマン製濾紙NO.41によって原料を濾過し、濾液のカチオン要求量と濁度を測定していく。濁度が最も低下したところが適性添加量の目安と推測されるが、製紙現場へ適用してみなければ正確には判定できない。
【0017】
添加場所としては、種々のパルプが混合される混合チェストよりも、最も汚れの原因となる原料パルプに直接添加したほうがより好ましく顕著な効果が発現する。添加場所の例としては、処理を目的とする原料パルプチェストに直接あるいは原料パルプチェスト配管出口などが挙げられるが、配合後のマシンチェスとなどでもかまわない。
【0018】
本発明の汚れ防止処理によって、ワイヤー上の歩留率も同じに向上する。すなわち、主原料パルプであるコートブローク中には塗工用炭酸カルシウムが含有している。コート用炭酸カルシウムは2μm以下の粒子が70〜80重量%含有していて、内添用(すなわちシート内部への填料用)グレードの2μm以下の粒子含有量が25〜60重量%であるより、全体的に細かい粒子が多い。これらの粒子は塗工液の分散性を高めるためゼータ電位が高い。そのためワイヤー上での歩留率が低いのが従来の状況であった。しかし、本発明の処理により粒子表面のゼータ電位が一定程度中和され、また原料中のアニオン成分も中和されているので、歩留率が改良される方向へと処理されている。
【0019】
本発明方法を適用する古紙や機械パルプの種類に特に制限はなく、古紙の例として、コートブローク、新聞古紙、雑誌古紙を挙げることができる。また、機械パルプの例として、グランドウッドパルプ、リファイナーグランドウッドパルプ、加圧式砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、及びケミサーモメカニカルパルプを挙げることができる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0021】
(合成例1)温度計、攪拌機、滴下漏斗を備えた4つ口のセパラブルフラスコに、エピクロロヒドリン146.6gとイオン交換水29.6gを仕込み、ジメチルアミンの50重量%水溶液123.8gを40〜45℃で2時間かけて滴下し、滴下終了後45℃で1時間反応後、イオン交換水29.6gを加えた。コロイド滴定を行った結果、このもののジメチルアミンの反応率は100.0%だった。またアミンの中和滴定を行った結果、第3級アミンは0.4330%であり、ガスクロマトグラフィーにより測定した残存エピクロロヒドリンの量は0%だった(ポリカチオン物質−1)。また別に、温度計、攪拌機、滴下漏斗を備えた4つ口のセパラブルフラスコに、54%の3−クロロー2―ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド87.5gと20%水酸化ナトリウム水溶液44.2gを加えて30分攪拌し、36%塩酸8.3gを加えて中和する。そこへエピクロロヒドリン172gを仕込み、ジメチルアミンの50重量%水溶液167.6gを40〜45℃で2時間かけて滴下し、滴下終了後45℃で1時間反応させた。コロイド滴定を行った結果、このもののジメチルアミンの反応率は100.0%だった。またアミンの中和滴定を行った結果、第3級アミンは0.4330%であり、ガスクロマトグラフィーにより測定した残存エピクロロヒドリンの量は0%だった(ポリカチオン物質−2)。
【0022】
(合成例2)次ぎに温度計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、日本触媒株式会社製ポリエチレンイミンP−200(分子量10,000)、100%品を23.3gとイオン交換水を60g加えて撹拌後、合成例1のポリカチオン物質−1を26.9g加え、室温で45分間反応させ、反応物の粘度上昇が認められた時点で75%硫酸4.5gを加え反応を停止させ、イオン交換水35.4gを加え、28%に濃度調整を行った。
【0023】
この反応物の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したところ、以下のチャートを得た(図1)。また、コロイド滴定におけるカチオン当量値は、15.2meq/gだった。また、ポリマー濃度28%における溶液粘度を測定した。この試料を試作―1とする。
【0024】
水溶液粘度は、ブルックフィールド回転型粘度計を使用し測定を行った。(重量平均分子量)重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、ポリアクリルアミド換算分子量として計算を行った。使用したカラムはTOSOH、TSKgel、GMPWで、カラムの排除限界以下のポリマーを除外して計算を行った。結果を表1に示す。
【0025】
(合成例3) 温度計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、日本触媒株式会社製ポリエチレンイミンSP−1050(分子量7万)、50%品を266.7gとイオン交換水を66.7g加えて撹拌後、合成例1のポリカチオン物質−1を9.6g加え、60℃で4時間反応させた。反応後イオン交換水16.0gを加え最終濃度を39%とした。合成例3と同様に分子量測定とカチオン当量値を測定した。この試料を試作―2とする。結果を表1に示す。
【0026】
(合成例4)温度計、攪拌機を備えてセパラブルフラスコに、日本触媒株式会社製ポリエチレンイミンP−1050、50%品を295.6gとイオン交換水を73.89g加えて撹拌後、合成例1のポリカチオン物質−1を11.81g加え、60℃で30分間反応させた。反応後、イオン交換水10.7gと75%硫酸8gを加え、最終濃度を39%とした。合成例3と同様に分子量測定とカチオン当量値を測定した。この試料を試作―3とする。結果を表1に示す。
【0027】
(合成例5) 温度計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、日本触媒株式会社製ポリエチレンイミンP−1050、50%品105.9gと100%ペンタエチレンヘキサミン2.8gとイオン交換水を30.64g加えて撹拌後、合成例1のポリカチオン物質−1を4.0g加え、常温で6時間反応させた。反応後、イオン交換水2.21gと75%硫酸4.5gを加え、最終濃度を39%とした。合成例3と同様に分子量測定とカチオン当量値を測定した。この試料を試作―4とする。結果を表1に示す。
【0028】
(合成例6)温度計、攪拌機を備えたセパラブルフラスコに、日本触媒株式会社製ポリエチレンイミンP−1050、50%品100gに合成例1のポリカチオン物質−2を4.0g加え、常温で6時間反応させた。反応後、イオン交換水8.6gと75%硫酸4.0gを加え、最終濃度を45%とした。合成例3と同様に分子量測定とカチオン当量値を測定した。この試料を試作―5とする。結果を表1に示す。
【0029】
【図1】
Figure 0003871308
【0030】
【表1】
Figure 0003871308
【0031】
【実施例1〜5】
サーモメカニカルパルプ、雑誌古紙、LBKPからなる中質紙原料(pH6.85、濁度950FAU、全ss3.50%、灰分0.11%、カチオン要求量0.67meq/L、ゼータポテンシャル−13mV)を各々100mL採取し、撹拌機にセットし、表1の試料−1〜試料−5をそれぞれ対ss分、250、500ppm添加し、200回転数/分で60秒間撹拌し、市販の両性紙力増強剤を0.2%添加200回転数/分で30秒間撹拌した。その後、ワットマン製NO.41(90nm)の濾紙にて全量濾過し、濾液のカチオン要求量をミューテック社製、PCD−03型により、また濁度をHACH、DE2000P型濁度計にて測定した。結果を表2に示す。
【0032】
【比較例1〜2】
比較として重縮合系カチオンとしてジメチルアミン/エピクロロヒドリン/ポリアミン反応物(分子量16500、カチオン当量7.31meq/g、比較−A)、また比較重合系高分子としてメタクリル酸ジメチルアミノエチルの塩化メチル四級化物のホモ重合体(分子量30万、カチオン当量、4.95meq/g、比較−B)を用い、実施例と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003871308
カチオン要求量;meq/g、濾液の濁度;FAU

Claims (2)

  1. エピハロヒドリンをA(モル)とし、アンモニア、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンから選択された一種以上のアミン類をB(モル)とすると、A/B=0.25〜0.9の範囲において反応させた下記一般式(1)で表される化合物を主体とするポリカチオン物質と、分子量10,000〜70,000のポリアルキレンイミンとをポリアルキレンイミン中のアミノ基をC(モル)、上記一般式(1)で表されるポリカチオン物質中のハロヒドリン基及び/またはエポキシ基をD(モル)とするとC/D=5〜300(モル%)の範囲で反応させた下記一般式(2)で表される構造単位を有するポリアルキレンイミン変性物をピッチの凝集を防ぐことを目的として、原料パルプチェスト配管出口あるいはマシンチェストにおいて、古紙および/または機械パルプの配合された抄紙前の製紙原料中に添加することを特徴とするピッチ粒子表面の電荷調節方法。
    Figure 0003871308
    但しPはエポキシ基あるいはハロヒドリン基、pは0〜20の整数であり、R1〜R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基あるいはベンジル基、X1〜X2は陰イオンである。
    一般式(1)
    Figure 0003871308
    一般式(2)
    但しnは0〜20の整数であり、R1〜R4は水素、又は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル碁あるいはベンジル基、X1〜X2は陰イオンである。
  2. 前記ポリアルキレンイミンがポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1に記載のピッチ粒子表面の電荷調節方法。
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