JP3870842B2 - 情報通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バスや鉄道車両などの移動体や店舗といった域内との間で情報などの通信を行なう情報通信システムに関する。特には、複数の通信メディアとの接続手段を備えた移動体や店舗などの域内において、あらかじめどのバスや鉄道車両や店舗を利用するか定まらない利用者が、その時乗り合わせたバスや鉄道車両や入店した店舗などの域内から通信を行う場合でも、各利用者の条件に応じて、適切な通信メディアを選択する情報通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の情報通信システムとしては、特開2001−144814号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
特開2001−144814号公報に記載された情報通信システムは、ネットワーク管理センタが利用者の移動先を推定し、移動範囲内に設置された各種通信メディア基地局にそれぞれ利用者から要求された情報を先行配信することによって、利用者のおかれた通信環境や利用する情報の特性などにより、自動的に利用者端末が通信メディアを切り替えて情報の送受を行うものであり、車両搭乗中の利用者のように通信環境が頻繁に変化する利用者に対して利便性を図ることができる。
【0004】
このように、従来の情報通信システムでも、利用者がおかれている通信環境で最良の通信メディアへ随時自動的に切り替えて、無切断に複数の通信メディア間をわたった情報提供を行うことができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−144814号公報に記載された従来の情報通信システムでは、乗用車やトラックなどの一般車両では、特定の利用者が特定の端末を用いて通信を行うと考えられるが、バスや電車などでは、不特定多数の利用者が、複数の利用者端末を用いて通信を行う可能性があるため、以下のような課題が考えられる。
【0006】
例えば、バスや電車において、利用できる通信メディアとして、DSRC、無線LAN、携帯電話、VICSが備えられており、利用者が支払っている利用料金に応じて、利用できる通信メディアを制限したい場合がある。利用者Aは、すべての通信メディアを用いた通信を行うことができるが、利用者Bは、携帯電話のみを用いた通信しかできないということである。
【0007】
しかしながら、従来の情報通信システムでは、利用者がおかれている通信環境で最良の通信メディアへ随時自動的に切り替えるが、利用者ごとに利用できる通信メディアを制限することや、特定の利用者による優先的な通信を可能にすることはできなかった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点を解決するものであり、バスや電車など不特定多数の利用者が搭乗している場合や店舗に不特定多数の利用者が入店している場合でも、それぞれの利用者の状況に応じて、最良の通信メディアへ随時自動的に切り替えて、無切断に複数の通信メディア間をわたったシームレスな情報提供を行う情報通信システムを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置と、域内ネットワーク装置に対して情報の提供を行うセンタ装置とを含む情報通信システムであって、域内ネットワーク装置は、利用者の端末を収容するゲートウェイ手段と、センタ装置との通信を可能とする通信メディア接続手段とを備え、センタ装置は、域内ネットワーク装置との通信を可能とする通信手段および、利用者を識別する利用者識別子と利用者が利用できる通信メディアとの関係を端末利用者情報として記憶した利用者情報データベースを備え、域内ネットワーク装置は、センタ装置より取得した端末利用者情報に基づいて、利用者が利用できる通信メディアに対応した通信メディア接続手段を選択する構成を有している。
【0010】
この構成により、それぞれの移動体で、利用者によって利用できる通信メディアを自動的に選択することができる。
【0011】
また、本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置が利用者識別子と利用者が利用できる通信メディアとの関係を現在利用者情報として、端末がゲートウェイ手段に接続されている間端末に対応する現在利用者情報を記憶する利用者情報記憶手段を備え、域内ネットワーク装置は、端末利用者情報または現在利用者情報に基づいて、利用者が利用できる通信メディアに対応した通信メディア接続手段を選択する構成を有している。
【0012】
この構成により、域内ネットワーク装置がセンタ装置との通信回数を削減し速やかに通信メディア接続手段を選択することができる。
【0013】
また、本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置と、域内ネットワーク装置に対して、情報の提供を行うセンタ装置とを含む情報通信システムであって、域内ネットワーク装置は、利用者の端末を収容し且つ利用者を識別する利用者識別子と利用者が利用できる通信メディアとの関係を端末利用者情報として記憶するゲートウェイ手段と、センタ装置との通信を可能とする通信メディア接続手段とを備え、センタ装置は、域内ネットワーク装置との通信を可能とする通信手段を備え、域内ネットワーク装置は、端末利用者情報に基づいて、利用者が利用できる通信メディアに対応した通信メディア接続手段を選択する構成を有している。
【0014】
この構成により、それぞれの移動体で、利用者によって利用できる通信メディアを自動的に選択することができる。
【0015】
また、本発明の情報通信システムは、センタ利用者識別子が利用者を識別するためにあらかじめ利用者に付与された識別符号である構成を有している。この構成により、利用者が使用する端末に依存することなく、利用者が利用できる通信メディアを選択することができる。
【0016】
また、本発明の情報通信システムは、利用者識別子が利用者が使用する端末を識別するためにあらかじめ端末に付与された識別符号である構成を有している。この構成により、利用者が使用する端末に専用に付与した識別符号に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0017】
また、本発明の情報通信システムは、利用者識別子が利用者が使用する端末が有する通信手段にあらかじめ付与された物理アドレスである構成を有している。この構成により、利用者は、端末が有する通信手段のみを持ち運ぶことで利用できる通信メディアを選択することができる。
【0018】
また、本発明の情報通信システムは、利用者識別子が利用者が使用する端末にあらかじめ付与されたネットワーク接続のための論理アドレスである構成を有している。この構成により、世界的に統一されて管理された識別子によって、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0019】
また、本発明の情報通信システムは、端末利用者情報に利用者の優先順位を含み、域内ネットワーク装置は、優先順位を加味して通信メディア接続手段を選択する構成を有している。この構成により、特定の利用者が優先的な通信を行うことを可能とすることができる。
【0020】
また、本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置がゲートウェイ手段に接続された端末の種別を加味して通信メディア接続手段を選択する構成を有している。この構成により、端末の表示能力などに適した通信メディアにより通信することができる。
【0021】
また、本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置が端末に対し、端末が利用可能な通信メディア接続手段を通知する利用可能メディア通知手段を備えた構成を有している。この構成により、利用者は利用中の車両で利用可能な通信メディアを把握することができる。
【0022】
また、本発明の情報通信システムは、域内ネットワーク装置が端末に対し、端末が現在利用している通信メディア接続手段を通知する現在利用メディア通知手段を備えた構成を有している。この構成により、利用者は利用中の車両や店舗で現在利用している通信メディアを把握することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における情報通信システムのブロック構成図である。
【0025】
図1において、本実施の形態における情報通信システムは、バスや電車などの車内に設置される車内ネットワーク装置100と、ネットワーク網300を介して車内ネットワーク装置100と各種の情報を交換するセンタ装置200とから構成される。
【0026】
車内ネットワーク装置100は、各種の通信メディア接続部11、12、13と、利用者端末41、42、42を接続するゲートウェイ部110とで構成される。通信メディア接続部11、12、13は、携帯電話や狭域通信網(以下、DSRCと記す)などのそれぞれ異なる通信メディアを用いて通信するための手段である。たとえば、通信メディア接続部11は携帯電話による通信、通信メディア接続部12はDSRCによる通信、通信メディア接続部13は無線LANによる通信と言った具合である。
【0027】
なお、図1では、3台の通信メディア接続部11、12、13が記載されているが、本発明は、3台に限定されることなく同様の効果が得られる。また、利用者端末41、42、43も、3台に限らず、それ以上あっても構わない。利用者端末41、42、43は、交通情報や事故情報などの各種情報を入手したり、メールの送受信を行なったり、その他、通信を行うことができる端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA、その他の端末である。また、ゲートウェイ部110は、利用者端末41、42、43が通信を行う場合に、プロトコルや伝送方式、伝送速度を変換し、通信メディア接続部11、12、13を選択して通信を行うことができるようにする手段である。
【0028】
センタ装置200は、交通情報や音楽データなどの各種情報を蓄積しているデータベース21と、情報通信システムを利用する利用者に関する情報を蓄積している利用者情報データベース22と、ネットワーク網300を介して車内ネットワーク装置100と通信する通信部23と、それらを制御する制御部24とを備えている。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施の形態における情報通信システムの利用者情報データベースの内容を示す図である。利用者情報データベース22には、利用者を識別する利用者識別子としての利用者IDと、各通信メディアの利用可能状況がそれぞれ登録されている。具体的には、通信メディア接続部11、12、13として、それぞれ携帯電話、DSRC、無線LANを利用するものが用いられ、その状況下で、各利用者IDにおいてどの通信メディアが利用可能であるがそれぞれ登録されている。
【0030】
例えば、利用者IDが10010の場合には、携帯電話、DSRC、無線LANの全てが利用可能であり、利用者識別子が10011の場合には、携帯電話とDSRCのみが利用可能であると言った具合に登録されている。このように、利用者情報データベース22には、利用者識別子と利用可能な通信メディアとの関係がそれぞれ記憶されている。
【0031】
次に、図1〜図2を用いて本発明の第1の実施の形態における情報通信システムの動作について説明する。ここでは、利用者端末41を用いて通信を行う場合について説明するが、利用者端末42、43を用いて通信を行う場合も同様である。
【0032】
利用者端末41は、ゲートウェイ部110と、ゲートウェイ部110が選択している通信メディア接続部およびネットワーク網300を介してセンタ装置200と通信を開始する。例えば、ゲートウェイ部110は、広範囲での連続通信が可能な携帯電話を通信メディアとして通信メディア接続部11を選択している。利用者端末41は、通信開始後、通信メディア装置11を介して、利用者識別子をセンタ装置200に送信する。
【0033】
この利用者識別子は、利用者それぞれに固有のIDであり、通信を開始後、利用者端末41から、キーボードや音声入力などの入力手段(図示せず)を用いて送信する。ここでは、利用者識別子は、仮に10011だったとして説明する。
【0034】
センタ装置200は、利用者情報データベース22に蓄積された情報から、送信された利用者識別子である10011の情報を検索する。その結果、利用できる通信メディアが、携帯電話とDSRCであることがわかる。したがって、センタ装置200は、例えば、各種情報データベース21にある情報を利用者端末41に送る際、携帯電話による通信を行う通信メディア接続部11、あるいはDSRCによる通信を行う通信メディア接続部12を経由する。このようにして、利用者毎に、利用できる通信メディアを選択することができる。センタ装置200は、ゲートウェイ部110に対して、接続された利用者端末41に関する情報を通知する。
【0035】
ゲートウェイ部110は、利用者端末41がセンタ装置200に情報を送信する際、センタ装置200から通知された通信メディアである通信メディア接続部11、あるいは12を選択する。このようにして、利用者に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0036】
なお、利用者を識別する利用者識別子として、利用者IDを用いる例で説明したが、利用者IDは、利用者に与えられる一意のIDであり、例えば、山田という利用者に対して、yamadaという文字や、10021という番号が用いられる。そして、利用者情報データベースには、利用者識別子として利用者IDが設定される。
【0037】
利用者IDは、利用者端末のIDではなく、利用者のIDであるため、利用者端末に限定されることは無く、例えば、利用者が複数の利用者端末で通信する場合や、新たな利用者端末で通信する場合にも、柔軟に対応することができる。
【0038】
また、利用者を識別する利用者識別子として、端末IDを用いる方法がある。端末IDは、利用者端末それぞれに設定された一意のIDである。利用者情報データベースには、利用者識別子として前記端末IDが設定される。
【0039】
端末IDは、利用者端末に設定されており、利用者IDとは違い、端末固有のIDであることから、他人が不正に本システムを利用することを防止することができる。ゲートウェイ部110は、例えば、利用者端末41が、ゲートウェイ部110に接続されたことを認識して、利用者端末41より端末IDを取得してセンタ装置200に対して送信することもできる。この場合には、利用者が特に操作することなく、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0040】
また、利用者を識別する利用者識別子として、利用者端末に備えられた通信部(図示せず)の物理アドレスを用いる方法がある。通信部としては、例えば、ネットワークカードや、USBをインタフェースとしたネットワークケーブルなどが存在する。また、物理アドレスとして、例えば、MAC(Media Acess Control)アドレスがあり、利用者端末の通信部に設定されている。利用者情報データベースには、利用者識別子として物理アドレスが設定される。通信部の物理アドレスを用いるため、利用者端末を複数所有する利用者に対しても、ネットワークカードなどの通信部を交換することで、交換前と同様に、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0041】
さらに、利用者IDとは違い、通信部固有のIDであることから、他人が不正に本システムを利用することを防止することができる。利用者端末41は、ゲートウェイ部110に接続されたことを認識して、自動的に、センタ装置200に対して物理アドレスを送信することができる。この場合には、利用者が特に操作することなく、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0042】
また、利用者を識別する利用者識別子として、利用者端末に備えられた通信部の論理アドレスを用いる方法がある。論理アドレスとしては、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスがあり、利用者端末41の通信部に設定されている。利用者情報データベースには、利用者識別子として論理アドレスが設定される。例えば、利用者端末41は、ゲートウェイ部110に接続されたことを認識して、自動的に、センタ装置200に対して論理アドレスを送信する。
【0043】
この場合には、利用者が特に操作することなく、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。また、論理アドレスは、自ら変更することが可能なため、例えば、利用者端末41の通信部を他の通信部に交換した場合にも、それまで用いていた論理アドレスを再設定することで、交換前と同様に、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0044】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態における情報通信システムは、センタ装置200に利用者情報データベース22が備えられており、利用者情報データベース22には、利用者を識別する利用者識別子と、各通信メディアの利用可能状況が設定されており、利用者端末41、42、43からセンタ装置200に対して利用者識別子を送信することで、センタ装置200は、利用者情報データベース22より利用者識別子に応じた利用者情報を抽出し、車内ネットワーク装置100に送信し、車内ネットワーク装置100は利用者端末41、42、43に対応した通信メディアを選択する。このようにして、利用者に応じた通信メディアを用いて通信を行うことが可能になる。センタ装置200が利用者端末41、42、43にサービス情報データベース21の情報を送信するときは、先に取得した各利用者端末の利用者識別子に基づいて当該の利用者情報を抽出し、適応する通信メディアを選択して車内ネットワーク装置100に向け送信する。
【0045】
また、利用者情報データベース22において、利用者識別子として利用者IDを用いることで、利用者端末に限定されること無く、利用者それぞれに応じた通信メディアを用いて通信を行うことができる。
【0046】
また、利用者情報データベース22において、利用者識別子として端末固有のIDである端末IDを用いることで、利用者に応じた通信メディアを用いて通信を行うことが可能であると同時に、他人が不正に本システムを利用することを防止することができる。
【0047】
また、利用者情報データベース22において、利用者識別子として通信部の物理アドレスを用いることで、利用者端末を複数所有する利用者に対しても、ネットワークカードなどの通信部を交換することで、交換前と同様に、利用者端末ごとに利用できる通信メディアを選択することができる。
【0048】
また、利用者情報データベース22において、利用者識別子として論理アドレスを用いることで、利用者端末14の通信部を他の通信部に交換した場合にも、それまで用いていた論理アドレスを再設定することで、交換前と同様に、利用者端末ごとに、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0049】
さらに、車内ネットワーク装置は、ゲートウェイ部110に接続された利用者端末41の種別を加味し、通信メディア接続部を選択することができる。たとえば、利用者端末41がPDAといった小型の表示部を有している機器の場合、携帯電話による通信である通信メディア接続部11を選択するようにして表示能力の適合をおこなうことができる。
【0050】
また、ゲートウェイ部110は、接続されている端末41に対し、端末41が利用可能な通信メディア接続部は何であるかおよび現在利用している通信メディア接続部は何であるかを通知する機能を有しており、利用者端末41はゲートウェイ部110より取得したそれらの情報を利用者端末41が有する表示部(図示せず)に表示することにより利用者に知らせることができ、利用者は初めて乗車したバスなどにおいて、利用可能な通信メディア端末を把握することができ、また、利用者自らが通信メディアを変更することが可能となる。
【0051】
なお、上記の実施の形態では域内を車内の場合で説明したが、本発明はこの車内に限定することなく店舗や図書館などの公共施設や空港などのターミナルビルといった不特定多数の利用者が訪れる域内でも同様の効果が得られる。
【0052】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施形態における情報通信システムは、第1の実施の形態における情報通信システムと異なり、車内ネットワーク装置100を構成するゲートウェイ部に利用者情報記憶部を備えている。図3は、第2の実施の形態におけるゲートウェイ部の構成を示している。ゲートウェイ部111は、利用者情報記憶部14を備えており、接続された利用者端末に応じて、対応する利用者識別子や利用できる通信メディアの関係を記憶するように構成されている。
【0053】
以下、第1の実施の形態と同一なところは、その詳細な説明を省略し、異なる点を中心に、第2の実施の形態について、その詳細な動作を説明する。
【0054】
第2の実施の形態における情報通信システムでも、第1の実施の形態における情報通信システムと同様、センタ装置200において、利用者識別子に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。第2の実施の形態では、センタ装置200は、ゲートウェイ部111に対して、利用者情報データベース22の中から、接続された利用者端末に関する情報を通知する。例えば、ゲートウェイ部111に利用者端末42が接続されており、その利用者識別子が10012の場合、利用できる通信メディアが携帯電話のみであるという利用者情報を通知することになる。そして、ゲートウェイ部111は、接続された利用者端末に関する利用者情報を利用者情報記憶部14に記憶する。ゲートウェイ部111は、利用者情報を得ているため、利用者識別子に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。また、ゲートウェイ部111は、利用者端末の接続状態を監視し、利用者端末が外された場合には、利用者情報記憶部14に記憶してある利用者情報を削除する。したがって、利用者情報記憶部14は、必要最小限のメモリーサイズにおさえることができる。
【0055】
また、利用者識別子として、利用者ID、端末ID、MACアドレス、IPアドレスを用いても、同様の効果が得られる。
【0056】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態における情報通信システムは、ゲートウェイ部111において、センタ装置200から、接続された利用者端末に関する利用者情報を受信し、ゲートウェイ部111の利用者情報記憶部14に記憶すると共に、利用者端末の接続状態を監視し、利用者端末が外された場合には、利用者情報記憶部14に記憶してある利用者情報を削除するため、利用者情報記憶部14は、必要最小限のメモリーサイズにおさえることができる。
【0057】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態における情報通信システムの利用者情報データベースの内容を示す図である。本発明の第3の実施の形態における情報通信システムは、利用者情報データベース22に対して、利用者の優先度が設定されている。ここで、優先度とは、複数の利用者通信端末が同時に通信を行う場合に、利用者に応じて、通信条件に差をつけるためのものであり、例えば、利用できる通信メディアを制限するために用いる。優先度以外は、第1の実施の形態と同様のため、以下、第1の実施の形態と同一な部分の説明は省略し、異なる点を中心にその詳細な動作を説明する。
【0058】
利用者端末41が、通信メディア接続部11を介して、利用者識別子をセンタ装置200に送信するところまでは、第1の実施の形態と同様である。ここでは、利用者識別子が、仮に10011だったとする。さらに、利用者端末42が、通信メディア接続部12を介して、利用者識別子をセンタ装置200に送信したとする。また、利用者端末42の利用者識別子は、仮に10014だったとする。センタ装置200は、利用者情報データベース22に蓄積された情報から、送信された利用者識別子である10011と10014の情報を検索する。その結果、どちらの利用者端末でも、利用できる通信メディアが、携帯電話とDSRCであることがわかる。しかし、優先順位は、利用者端末41の方が、利用者端末42よりも高い。したがって、例えば、センタ装置200は、利用者端末41に情報を送る場合、DSRCによる通信を行う通信メディア接続部11を経由したとすると、利用者端末42に情報を送る場合、利用者端末41が使用していない通信メディア接続部12を経由することになる。このようにして、利用者の優先度に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0059】
以上説明したように、本発明の第3の実施形態における情報通信システムは、利用者情報データベース22に対して、利用者の優先度が設定されており、優先度に応じて、利用できる通信メディアを選択することができ、例えば、利用料金を多く支払っている利用者に対して、より高速な通信メディアを優先的に利用させることができる。
【0060】
なお、上記の実施の形態では、利用者によって使用できる通信メディアの種類に優先度の差がある場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく通信メディアの種類は同じでも送受信できるデータ速度に差をつけることで優先度を設定しても同様の効果が得られるものである。
【0061】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態における情報通信システムは、第1の実施の形態における利用者情報データベースを、センタ装置ではなく、車内ネットワーク装置に備えているものである。したがって、以下、第1の実施の形態と同一な部分の説明は省略し、異なる点を中心にその詳細な動作を説明する。
【0062】
図5は、本発明の第4の実施の形態における情報通信システムのブロック構成図である。
【0063】
センタ装置201は第1の実施の形態のセンタ装置200と同様に、サービス情報データベース21と通信部23と制御部24を備えているが第1の実施の形態でセンタ装置が備えていた利用者情報データベースがない。代わりに、車内ネットワーク装置101はゲートウェイ部112に、利用者情報データベース15を備えている。ゲートウェイ部112は、バスや電車などの車内ネットワーク装置101にあるため、利用者情報データベース15は、車内で利用すると考えられる利用者の情報が蓄積されている。
【0064】
第1の実施の形態では、利用者端末41は、利用者識別子をセンタ装置に送信していたが、第4の実施の形態では、利用者識別子をゲートウェイ部112に送信する。ゲートウェイ部112は、利用者情報データベース15に蓄積された情報から、送信された利用者識別子である、たとえば10011の情報を検索する。その結果、利用できる通信メディアが、携帯電話とDSRCであることがわかる。したがって、ゲートウェイ部112は、携帯電話による通信を行う通信メディア接続部11、あるいはDSRCによる通信を行う通信メディア接続部12およびネットワーク網300を経由して、センタ装置201と通信を行う。このようにして、利用者毎に、利用できる通信メディアを選択することができる。そして、ゲートウェイ部112は、利用者情報をセンタ装置201に通知する。
【0065】
センタ装置201は、ゲートウェイ部112から通知された利用者情報から、通信メディア接続部11あるいは通信メディア接続部12を経由して、車内ネットワーク装置101と通信を行う。このようにして、利用者に応じて、利用できる通信メディアを選択することができる。
【0066】
なお、センタ装置201に利用者情報データベースをさらに備えることで、この利用者情報データベースの全部あるいは一部と、ゲートウェイ部112の利用者情報データベース15とを定期的に同期をとって運用することも可能である。
【0067】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態における情報通信システムは、ゲートウェイ部112に利用者情報データベース15を備えている。利用者情報データベース15には、利用者を識別する利用者識別子と、各通信メディアの利用可能状況が設定されている。ゲートウェイ部112は、利用者端末から送信された利用者識別子に応じて通信メディアを選択する。このようにして、利用者に応じた通信メディアを用いて通信を行うことが可能になる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は域内ネットワーク装置がセンタ装置より取得した端末利用者情報に基づいて、利用者が利用できる通信メディアに対応した通信メディア接続手段を選択することにより、利用者の契約状況や条件に応じて、利用者ごとに利用できる通信メディアを制限することや、特定の利用者による優先的な通信を行うことができるというすぐれた効果を有する情報通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1から第3の実施の形態における情報通信システムの構成例を示すブロック構成図
【図2】本発明の第1及び第2の実施の形態における情報通信システムの利用者情報データベースの構成を示す図
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるゲートウェイ部の構成を示す図
【図4】本発明の第3の実施の形態における情報通信システムの利用者情報データベースの構成を示す図
【図5】本発明の第4の実施の形態における情報通信システムの構成例を示すブロック構成図
【符号の説明】
11、12、13 通信メディア接続部
14 利用者情報記憶部
15、22 利用者情報データベース
21 サービス情報データベース
23 通信部
24 制御部
41、42、43 利用者端末
100、101 車内ネットワーク装置
110、111、112 ゲートウェイ部
200、201 センタ装置
300 ネットワーク網
Claims (6)
- 通信を行う通信メディアと、前記通信メディアと利用者の端末とを接続するゲートウェイ手段とを備えた域内ネットワーク装置と、前記域内ネットワーク装置に対して情報の提供を行うセンタ装置とを含む情報提供システムであって、
前記センタ装置は、前記端末を識別する利用者識別子及び前記端末と接続できる通信メディアとの関係を示す端末利用者情報を記憶し、
前記域内ネットワーク装置は、前記端末のうち前記ゲートウェイ手段に接続された端末である接続端末に対応し前記端末利用者情報の一部である現在利用者情報を前記接続端末が前記ゲートウェイ手段に接続されている間記憶し、前記センタ装置に記憶された前記端末利用者情報または前記現在利用者情報に基づいて、前記接続端末と接続できる通信メディアを選択することを特徴とする情報通信システム。 - 前記端末に対し、前記端末が利用可能な通信メディアを通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
- 前記端末に対し、前記端末が現在利用している通信メディアを通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
- 前記端末利用者情報に含まれる前記利用者の優先順位を加味して前記通信メディアを選択することを特徴とする請求項1に記載の情報通信システム。
- 前記端末に対し、前記端末が利用可能な通信メディアを通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報通信システム。
- 前記端末に対し、前記端末が現在利用している通信メディアを通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報通信システム。
Priority Applications (1)
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JP2002150332A JP3870842B2 (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 情報通信システム |
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Publications (2)
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